どんな本?
ラジオ番組「大竹まことゴールデンラジオ」でこの「ルポ 税金地獄」という本がオススメとして紹介されていました。
番組内での紹介内容が非常に興味深く、私自身も社会人として税金に対する疑問や不信感を持っていたため、この本を手に取ることを決意しました。
特に、日本の税制の裏側や富裕層の節税の実態、それに対する現政権の姿勢など、日々の生活の中で感じる違和感や疑問を解決する手がかりとなるかもしれないと考え、読むことにしました。
本書「ルポ 税金地獄」は、日本の重税制度とその背後に隠された真実を明らかにしています。
日本は年収や家族構成にもよるが、給与から3割~4割もの税金が徴収されており、さらに消費税や固定資産税など様々な税金が課されています。
しかし、一方で富裕層や大企業は様々な節税テクニックを駆使して税金を逃れているという事実も明らかにされています。
特に、タワーマンションやペーパーカンパニーを使った節税テクニック、自治体の税滞納に対する厳しい取り締まり、固定資産税の過大請求など、多くの驚愕の事実が赤裸々に描かれています。
また、「ふるさと納税」が実際には富裕層の節税ツールとして使われていることや、バブル時代のリゾートマンションが現在では老人ホーム化して売られている事実など、多くの事例を通じて、日本の税制の問題点が浮き彫りにされています。
本書の結末では、日本の税制改革の必要性や、市民一人ひとりが税に対する知識を持ち、適切な税制を求めるための意識の高まりが求められています。
読んだ本のタイトル
あらすじ・内容
あなたの給料はどれだけ収奪されるのか
ルポ 税金地獄
重税国家ニッポンのブラックすぎる収奪システム
あなたの給与明細を見てほしい。所得税、住民税、健康保険税、復興特別所得税……年収や家族構成にもよるが、おおむね3割~4割を「取られ」ている人がほとんどだ。これに加えて、買い物をすれば消費税8%、家を持てば固定資産税が毎年、ほかにも酒、自動車、たばこ等に税金がかかる。親族が死ねば、相続税もかかる。
すでに日本は世界有数の重税国家だが、財政悪化と超高齢化社会によって、ますます私たちの税負担は大きくなる。
一方、節税ノウハウをもつ富裕層は巧みに税逃れをし、資産の海外流出は止まらない。現金取引が主体の自営業者も税金を払わない。結果的に「中~下階層のサラリーマン」が狙い撃ちにされ、中・低所得者層の税負担率も高まっている。
まさに税金地獄である。
本書には、以下のような驚くべき実態が赤裸々に描かれる。
・タワーマンションやペーパーカンパニーを用いた富裕層たちの驚愕の節税テクニック
・税滞納ですぐに差し押さえをする自治体
・固定資産税の過大請求発覚が急増中(持ち家の人は絶対に要チェック!)
・しかも自治体は、余分に徴収した税金の返金にはなかなか応じない
・ある日突然、とうの昔に死んだ親戚の所有地の固定資産税の請求書があなたに届く
・「ふるさと納税」が富裕層たちの税逃れツールと化している実態
・バブル時代のリゾートマンションが“老人ホーム”化し、1万円で売られている
・大企業が優遇され、中小企業が損をする税制決定の舞台裏
……税金で損しないため、泣かないために、必読の作品だ。
感想
「ルポ 税金地獄」は、日本の重税システムとそれに関連する様々な問題を取り上げたノンフィクションである。
この本の主人公は「税金」という無形の存在。私たちの給与明細を見れば、所得税や住民税、健康保険税、復興特別所得税など、さまざまな税金によって3割~4割が差し引かれているのが一目瞭然となる。さらに、消費税もあり、8%の税率で買い物をする度に取られている。固定資産税も忘れてはならない。家を持てば毎年支払わなければならない税金である。
日本はすでに世界的にも重税国家として知られているが、財政の悪化や超高齢化社会の影響で、今後も私たちの税負担は増え続けるだろう。一方で、税金の節約方法を知っている富裕層は税を逃れるテクニックを用いている。この本では、そのようなテクニックやタワーマンション、ペーパーカンパニーなどを使用した節税方法が紹介されている。
また、税の滞納者に対する自治体の厳しい取り締まりや、固定資産税の過大請求、返金をしない自治体の問題点も取り上げられている。驚くべきことに、とうの昔に亡くなった親戚の所有地の固定資産税の請求書が突然届くこともあるという。
「ふるさと納税」もこの本の中で取り上げられるテーマの一つである。富裕層の税逃れのツールとして使われ、一部の自治体にしか税金が集まらず、他の自治体は財源が減少してしまうという問題が起きている。
結末として、この本は税制の現状や問題点を浮き彫りにし、読者に税金の実態を知ってもらうことを目的としている。政治家や市民、全ての人々に税金の重要性や問題点を知ってもらい、改善のための議論を深めるきっかけとして、この本は書かれているのである。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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