どんな本?
玉木正之さんの「真夏の甲子園はいらない」という書籍に出合った理由として、以前より玉木さんの著作に触れてきた私としては、この本もぜひ読んでみたいと思ったからです。
特に、今回のテーマが夏の甲子園という、多くの人々が注目する国民的な行事についてのものであったため、興味を持ちました。
また、電子書籍としての発売を知り、即座に購入を決意しました。
読んだ本のタイトル
真夏の甲子園はいらない: 問題だらけの高校野球
著者:玉木 正之 氏 小林 信也 氏
あらすじ・内容
真夏の風物詩、国民的行事として親しまれる夏の甲子園大会。だが、甲子園に出ることだけが野球の全てだろうか? 野球をする喜びを球児から奪ってしまう高校野球の現状と、その打開策について、野球をこよなく愛する二人が敢えて直言する。高校生による、高校生のための野球を実現するために、私たちにできることとは?
真夏の甲子園はいらない
第一章 「野球は二〇歳になってから!?」――私が真剣に高校野球改革を叫ぶ理由………小林信也
第二章 真夏の甲子園大会はいらない!――高校生のための高校野球への提言………小林信也・玉木正之
第三章 「廃止論」どころか「改革案」までも封殺する日本のジャーナリズム(マスメディア)の根本問題………玉木正之
感想
本書では、夏の甲子園が高校生たちにとって果たして良いものなのか、その現状と問題点について熱く語られています。
真夏の暑さの中、甲子園を戦う球児たち。
その裏には、熱中症や怪我というリスクが潜んでいます。
しかしながら、熱中症注意報が出てる中の真夏の昼間に行われる甲子園。
栄光を掴む者がいる中で、怪我でリタイヤしたり、熱中症でおかしくなってしまった人も居た。
そんな甲子園は高校生の部活なのに、朝日新聞と毎日新聞、NHKの利益にされてしまっている。
その利益を全国の野球部に還元してるのかと思ったら違うらしい。
サッカー日本代表では、代表になった選手が在籍していたチームに補助金が出たりする。
一方、プロ野球ではそんな制度は無い。
スペインでは、サッカーユースでは月謝すら支払わなくても良いのに、日本の野球では高額な月謝が必要となるし、道具も多い。
さらに高校野球では、転校したら一年公式の試合に出れないなど、高野連は野球全体が強くなる事をせず、試合に出れない良い選手に対して自チームのために飼い殺しを了承していたりしている。
これはプロ野球でも見られてる。
メディアや企業の利益追求のため、これらのリスクを顧みずに大会は続けられているのが現状です。
さらに、高校の監督や関係者も、勝利至上主義に走ってしまっており、学生たちの健康や学業を軽視してしまっているとの指摘もあります。
また、高校野球とサッカーとの違いや、リーグ制度の導入などの提案もされています。
私自身、この本を読んで、高校野球の現状について深く考えさせられました。
特に、サッカーとの比較や、熱中症に関する情報は、非常に興味深かったです。
高校野球を考える上で、この本は非常に参考になると感じました。
まとめとして、玉木さんの「真夏の甲子園はいらない」は、高校野球の現状とその問題点を浮き彫りにしている一冊と言えるでしょう。
私たちが普段見て楽しんでいる夏の甲子園も、実は多くの課題を抱えていることを知り、より一層、その現状改善の必要性を感じました。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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