どんな本?
『薬屋のひとりごと』は、日向夏 氏による日本のライトノベル作品。
中世の後宮を舞台に、薬学の専門知識で事件の謎を解く少女・猫猫(マオマオ)の物語。
小説家になろうで連載されているほか、ヒーロー文庫からライトノベル版が刊行されている。
また、月刊ビッグガンガンと月刊サンデーGXでコミカライズ版が連載されており、2023年にはテレビアニメ化も決定している。
月刊サンデーGXの方が、中華の雰囲気が強く、文化の小さい部分にも気をつけているように感じている。
読んだ本のタイトル
#薬屋のひとりごと 6
(英語: The Apothecary Diaries、中国語: 药屋少女的呢喃)
著者: #日向夏 氏
イラスト: #しのとうこ 氏
あらすじ・内容
猫猫は壬氏からのプロポーズを受けるのか? 花嫁の自殺、人気画家の食中毒、湖の上を歩いて渡る仙女……第六弾も大注目!
西都にて、壬氏に求婚された猫猫。
今まであやふやだった関係が大きく変わろうとしていた。
今までと変わりなく接したい猫猫に壬氏は焦る。
皇弟として、政に関わる者に恋という自由はない。
猫猫もまた、壬氏の心を知りつつも、己の立場を考えると
首を縦に振ることはできない。
軍師羅漢の縁者、それが西都で用意された猫猫の肩書だった。
猫猫は重い気持ちのまま、ある決断をくだすのだが────。
アニメ化のお知らせ(2023年10月から放送)
感想
壬氏が猫猫にプロポーズ??
したっけ?
足をくすぐってるイメージしか残って無いww
初っ端はBLに行ったのかと思ったら、、
どっちがどっちになるんだ?w
西部に一ヶ月以上も行って、帰って来たら癒し枠の毛毛(マオマオ)が猫猫(マオマオ)の家に、、、
米に紛れて来た?
失うには惜しい存在だもんな。
人気画家の食中毒、沼の上を歩いて渡る仙女、その裏にある西国の陰謀、、
その陰謀の被害者になる里樹妃が気の毒過ぎる。
先代の皇帝の幼女趣味の被害者になり、その後に出家させられて現皇帝の妃になるが扱いはほぼ娘。
実際、阿多元妃を母親のように慕い。
現皇帝を「ヒゲのおじさん」と呼んでたのだから。。
今回の騒動で再び出家させられて、彼女を助けた馬閃にって感じになれば良いのにね。
そして、ロミオとジュリエットのような話を読んで猫猫と壬氏の反応が蛋白で笑える。
やっぱりこの2人、普通じゃねぇww
備忘録
序話
冷え込む夜、壬氏は火鉢を囲みながら、過去の出来事に思いを馳せている。彼は薬屋の娘とのある出来事を回想し、その余韻に浸っていた。薬屋の娘は壬氏の期待を裏切り、彼の心を動かすことに成功したが、それは彼女にとって何でもないことのようだった。壬氏はこの出来事から自分の未熟さを痛感し、反撃の機会を探していたが、薬屋の娘はすでに去ってしまっていた。その夜、壬氏は馬閃と共に過ごし、彼らの間で特別な会話が交わされる。馬閃は壬氏を心配し、自分が何か役に立てないかと提案する。この提案に壬氏は驚くが、馬閃の真剣さに心を動かされる。馬閃は壬氏の練習相手となることを申し出たが、壬氏はその提案を受け入れかねる状況にあった。その時、阿多が部屋に突然入ってきて、壬氏と馬閃の間にあった微妙な空気を目撃する。この突然の侵入によって、壬氏と馬閃は動揺し、阿多もまた、見たことに戸惑う。この一件によって、壬氏は自己の誤解を認識し、自分の感情や立場を再評価することになる。最終的に、この夜は予期せぬ叫び声とともに幕を閉じる。
1話
西都での四日目の朝、猫猫は重いまぶたを開けて新しい一日を迎える。夜の寒さから解放され、太陽の暖かさにより布団が暑苦しく感じられる。不意に聞こえた叫び声によって一度目覚め、そのせいで睡眠が浅くなってしまった。朝食が届けられるのを待つ間に、猫猫は西都風の衣装に着替えるが、銀の簪はつけずに懐にしまう。馬閃が訪ねてきて、異母姉の侍女が持っていた強烈な悪臭の香水について話す。この香水が前夜の宴で里樹妃に使われたものであり、獣を興奮させる作用があることが示唆される。異母姉は、この香水を悪戯のつもりで使ったと言いながらも、獅子をけしかける意図は否定する。猫猫と馬閃は、この事件が異母姉だけの仕業ではない可能性や、異母姉の行動背後にある動機について議論する。馬閃は、人相書きを持参し、その中で特に履の装飾が細かく描かれていることから、犯人が纏足をしている可能性を指摘する。西都では珍しい纏足の風習を持つ者が犯人かもしれないと考え、猫猫はその情報をもとに、犯人が北部出身者である可能性を示唆する。しかし、猫猫は事件に関して完璧な解答を出せるわけではないとし、さらなる情報収集を待つことにする。馬閃は壬氏の様子がおかしいことにも触れ、猫猫に何か知っていないか尋ねるが、猫猫は何も知らないふりをする。その後、馬閃からの報告により、異母姉が纏足をしていたことが確認されるが、事件の真相は依然として不明である。最終的に猫猫は、事件の謎を解明する前に再び眠りにつくことを選ぶ。
2話
夕方に目覚めた猫猫は、本来なら街での買い物を計画していたが、昨晩の騒ぎでその気分もなくなっていた。着替えを忘れたことに少し後悔しながら、部屋を出ると廊下で壬氏と馬閃に遭遇する。壬氏は厳しい表情をしており、猫猫に急いで着替えて一緒に出かけるよう命じる。行き先は北方出身の家の婚姻宴であり、婚姻する娘の家が戌の一族の遺産を引き継いだ場所だった。宴では、花嫁の姿が一時的に消える騒動が起きる。その間、猫猫は周囲の人々から様々な意図を持って接触されるが、特に行動を起こすことなく状況を観察する。突然、花火が打ち上げられ、宴の場が一時的に和やかな雰囲気に包まれるが、その直後、花嫁が塔からぶら下がっているのが発見される。壬氏、馬閃、その他の出席者たちはすぐに塔へ駆けつけるが、花嫁の姿は見つからず、代わりに焼け焦げた遺体が発見される。この悲劇的な光景は宴の雰囲気を一変させ、花嫁の死によって宴は悲しみに包まれる。猫猫はこの出来事に直接関与することなく、ただ事態の推移を静観することに終始する。
3話
阿多と猫猫は、予定していた観光を断念し、花嫁の葬儀に参加することになる。花嫁は自殺したとされ、その理由は遠い異国の地への不安とされていた。しかし、猫猫はこの自殺劇に疑問を持ち、真相を探ることにする。花嫁の死体は塔からぶら下がっていたが、その後、焼けた遺体として発見される。遺体の状況や、塔の構造から、猫猫は花嫁の自殺が偽装されたことを突き止める。花嫁の一族は、異国の婿から花嫁を逃がすために自殺を装い、真の花嫁を泣き女に紛れさせて逃がそうとした。この計画は、花嫁の父親や叔父を含む一族によって立てられた。猫猫は花嫁を泣き女として紛れさせようとする一族の試みを暴き、花嫁が生きていることを証明する。猫猫は、花嫁の自殺を装うために使われた手段や、一族の意図を解明し、事態を収束させようとする壬氏の態度を静観する。この事件を通じて、猫猫は家族の絆や、困難な状況における選択肢の重要性について考えを深める。
4話
猫猫とその仲間たちは西都の滞在を終え、帰路につく。猫猫は観光ができなかったことを残念に思いつつも、船旅に向かう。途中、疱瘡のあばたが残る青年、克用と出会う。克用は自分が医者であると名乗り、都に行きたいと願う。彼が病気ではないと猫猫が説明し、羅半の計らいで船に乗せてもらうことになる。克用は医者としての腕を見せ、羅半に酔い止めの薬を提供する。また、羅半は船旅が終わる次の船着き場で阿多たちとは別行動を取ることを提案し、自分の父親がいる場所へ行くことを猫猫に告げる。
5話
西都での後始末として、壬氏は玉袁に都への来訪を求める。玉袁は、名を受けるため都に行くことになり、一時的に西都を離れることを懸念する。玉袁の息子には中央の知識がある者を補佐につけることを条件として提示し、壬氏はそれを受け入れる。玉袁は馬閃を高く評価し、彼の護衛としての能力を称賛するが、息子の補佐には別の人物を考えている。その後、壬氏と馬閃は都に帰ることを話し合い、馬閃の結婚についても触れる。馬閃は女性に対して奥手であることを自覚しており、壬氏はそれを理解しつつも、彼の成長を願っている。
6話
猫猫と羅半が羅半の実家を訪れると、羅半の兄と遭遇し、彼らは納屋で会話を交わす。羅半の父、つまり羅漢が都を追われ、田舎で隠遁生活を送っていることが明らかになる。羅漢の家族との再会は緊張感に満ちており、羅漢自身は幽閉された状態で見つかる。羅漢の幽閉の背後には家族内の確執や権力争いがあることが示唆され、羅漢の精神状態は不安定である。羅半と猫猫は、羅漢を正気に戻すために碁を通じて彼とコミュニケーションをとる。その過程で羅半の父が現れ、家族間の複雑な関係性が浮き彫りになる。羅半の父は農夫としての生活を送っており、羅漢の兄弟間でも相違があることが示される。最終的に、家族内の確執や個々の人物の思惑が絡み合いながら、物語は展開していく。
7話
陸孫が羅半の屋敷に到着し、羅半の家族が別の部屋に隔離された後、羅半父、羅半、猫猫、陸孫、そして変人軍師が一同に会する。羅半父は農作業に興じる一方、変人軍師は衛生状態が悪く、猫猫に注意される。変人軍師は風呂に入り、清潔になる努力をするが、酒に弱く、猫猫の仕掛けた酒精により意識を失う。一方、羅半父は甘藷の栽培に成功し、その加工品を猫猫と羅半に紹介する。羅半と羅半父は甘藷の販売と栽培方法について話し合い、羅半父はこれを快く提供する。羅半兄は農作業に従事しており、羅半父は田舎での生活を楽しんでいることを明らかにする。変人軍師は、自身が購入した妓女との関係を挨拶するために羅半祖父を都に呼んだが、その意図は満たされず、複雑な家族関係と変人軍師の心情が浮き彫りにされる。
8話
里樹妃は長い旅の終わりを迎え、船の甲板で阿多や他の同行者たちと共に過ごしていた。里樹妃は十六歳で成長が止まり、女性らしい体つきになることに挑戦したが、失敗し自分を受け入れるしかないと感じている。彼女は後宮に戻ることについて心配しつつも、侍女たちや下女との関係が改善されたことで少しは心強く感じている。しかし、皇帝との夜伽が待っていることや、過去に憧れていた「夜の君」との関係について考えを巡らせる。里樹妃は自分の立場や恋愛について複雑な感情を抱えながら、帝と阿多が最も似合うと思っているが、自分がその関係に割り込む形になることを躊躇している。阿多と別れ、都に戻る途中で里樹妃は手を怪我し、過去の出来事を思い出す。盗賊や獅子から助けられた従者に対する感謝の気持ちや、礼儀知らずな自分に対する後悔を抱えつつ、彼女は後宮への帰還を前にして心の準備をする。しかし、宮廷に戻る途中で、後宮の外で一ヶ月間生活するよう告げられる。これは里樹妃にとって予期せぬ変更であり、その理由や今後についての不安を感じさせる終わり方である。
9話
猫猫は長旅の後、緑青館に帰宅する。旅路で必要とされた衣服や、西都の名産品、珍しい薬、そして大量の芋が荷物として降ろされた。やり手婆が現れ、猫猫が新しい商売を始めるつもりかと問う。猫猫が米を送ってきたことに感謝しつつも、蔵にこれ以上入らないとも言う。蔵には既に猫猫から送られた米があり、やり手婆には事前に文で知らせていた。その後、猫猫は薬屋に戻り、留守中の状況を確認する。左膳が薬屋の管理をしていたが、風邪が流行し、薬がすべてなくなったことを知る。猫猫は、薬の在庫を確認し、部屋の片付けを始める。梅梅から、趙迂が新進気鋭の画家に絵を習っていること、そしてその画家が美人画を得意としていることを聞かされる。趙迂は、その画家から絵を学び、毛毛をモデルにした扇の絵を描き始めている。最後に、右叫が猫猫を呼び出し、趙迂の知り合いが死にかけていると伝える。
10話
連れてこられた先は、都の中央に位置する中流階級の住宅街にある古びた家だった。この家は外見は老朽化していたが、中は意外と綺麗で壁一面に美しい桃源郷の絵が描かれていた。猫猫は家の奥へと進むと、病に臥せる画家とその仕事仲間に遭遇する。画家は食中毒の症状を示しており、猫猫は塩と砂糖の水溶液で水分補給を行う。食中毒の原因は、傷んだと思われた餡餅に実際は毒茸が混入していたことによるものだった。この餡餅を画家は焼いて食べてしまい、重い食中毒に陥ってしまった。仕事仲間は画家の西方への旅を阻止するために意図的に毒茸を混入させたが、食中毒になることで旅の計画を遅らせることが目的だった。最終的に、画家は毒茸による食中毒から回復の兆しを見せるが、猫猫はこの一連の出来事が画家の西方への旅に対する思いと、その計画を阻止しようとする仕事仲間の思惑によるものだと理解する。男が画家を気遣う気持ちがある一方で、画家が再び西方への旅を決意した背景には、過去に西で見たという仙女のような女性の美しい姿が関係していることが示唆される。
11話
猫猫は薬草を仕入れるために近くの村へ出かける準備をしており、その過程で様々な人物とのやり取りが描かれている。猫猫は薬師としての仕事以外にも、周囲の人々との関係や、村の外への小旅行を通じて、日常の中にある小さなドラマや人間関係の機微を経験する。特に、猫猫が訪れる村には、過去に絵描きが目撃したという、水の上を踊る白髪赤目の美女の伝説があり、その神秘的な話題が物語に深みを加えている。また、猫猫は家を留守にする間、左膳に家の留守番を頼むなど、日常の中のささやかなやりとりが丁寧に描写されている。この物語は、猫猫の日常と冒険、そして人々との関わり合いを通じて、人間模様や伝説の真相に迫ろうとする試みが描かれている。猫猫と趙迂は、森の近くにある村へと馬車で到着する。村は川沿いにあり、水田や野菜が栽培されている。村への到着後、猫猫は村長の家を訪ねるが、村長は昨年亡くなっていたことを知る。村長の息子から、森への入場料は不要と言われるが、村には奇妙な注連があり、蛇や飛ぶ鳥を殺さないようにという風習があることが明らかにされる。猫猫と趙迂は森へ入り、薬草を採取しながら進むが、趙迂は疲れを訴える。趙迂が疲れを見せつつも猫猫と一緒にいたいと願う中、二人は木苺を食べたり、興味深いものを探索しながら森を探検していく。途中、霊芝や蒲黄などの薬草を見つけた猫猫たちは、沼地の近くにある小屋を訪れる。小屋には薬草を管理する老人がおり、彼は猫猫の過去の知り合いだった。薬草を選びながら、趙迂は小屋の外で鳩を観察し、猫猫は老人と薬草について話を交わす。その後、克用という若者が現れ、彼は都で職を探している最中に老人に拾われ、現在は手伝いとして暮らしていた。克用と猫猫は旧知の間柄で、猫猫は克用の話から、以前後宮に送られた巫女とその孫についての情報を得る。巫女の話は、村の伝統として巫女が蟒蛇さまの神事に関わり、時には生贄として沼に沈められたこと、そしてその習わしが廃れた経緯を含む。猫猫は老人から、巫女の後継者が新たな「蟒蛇さま」に仕え、村に変化をもたらそうとしていることを知る。老人は巫女の家系であり、彼の家族が巫女としての役割を担っていたことを明かす。猫猫は、巫女やその孫が村で起こした「神事」が、実際は自然の変化や巧妙なトリックによるものだと推測し、これを証明しようと試みる。さらに、老人との会話から、巫女の孫が使っていた鳩を通じて、西都と都の間で情報がやり取りされていたことも突き止める。猫猫はこの情報網を利用し、今後の行動計画を立てるために老人に協力を求める。
12話
壬氏が猫猫から受け取った文は、西の使者との非公式会談の翌日であり、その使者は砂欧の特使の一人である愛凛だった。壬氏は忙しく、西からの使者との会談は食糧輸出か亡命の受け入れという重要な話題を含んでいた。この時、羅半も関与しており、輸出については甘藷という作物が話題に上がる。壬氏は甘藷の栽培により食糧問題を解決しようと計画し、罪人を労働力として使うことを決定する。一方で、白娘々に関する問題も発生し、猫猫はその解決に向けて動く。白娘々を捕まえることに成功した後、馬閃から里樹妃の妊娠疑惑について質問を受ける猫猫。猫猫は里樹妃を調べることになり、宮廷へ向かう。里樹妃の検査を行い、彼女の潔白を証明するが、元侍女頭が恋文を持ち出して里樹妃を陥れようとする。猫猫は報告書を作成し、医官たちと話しながら、後宮内の複雑な人間関係や権力闘争について考察する。要約すると、壬氏と猫猫は、外交問題と後宮内の権力闘争という二つの問題に直面している。食糧輸出という大きな問題を背景に、後宮では里樹妃の潔白を巡る陰謀が展開される。猫猫は里樹妃の無実を証明しようと奔走し、後宮の複雑な人間関係と闘う。
13話
数日後、左膳が里樹妃に関する不穏な話を持ってくる。市の噂では、帝が粛清を始めるとあり、里樹妃が16歳の上級妃として不義の嫌疑で軟禁状態にあることが語られる。猫猫はこの事態を重く見て、阿多を訪ねるが留守と知らされる。待ち続けた後、阿多が帰宮し、里樹妃の状況について話し合う。里樹妃は恋文を書いたとされるが、実際には小説の模写であり、その事実を猫猫と阿多が確認する。模写された小説は、里樹妃が仲良くなった女官のために書かれたものであったが、検閲を逃れて入ったものであり、後宮に同じ文章は存在しなかった。猫猫は馬閃によって里樹妃の軟禁されている塔へと連れて行かれる。塔はかつて不治の病になった有力者や先帝の兄君たちが連れてこられた場所である。猫猫は里樹妃と面会し、実際に彼女から話を聞く。里樹妃は恋文を送ったとされる使用人の息子とは、幼少期に面倒を見てもらっただけの関係であると語る。また、模写された小説の内容を書き写してもらうよう依頼される。里樹妃は、軟禁されている塔内で孤独と戦っており、唯一の侍女である河南のみが彼女のそばにいる。塔内では他にも軟禁されている者がおり、里樹はその存在に気がかりを感じている。ある夜、奇妙な音を聞き、誰かがいるのではないかと疑問に思うが、直接的な接触はなく、物語は未解決の状態で終わる。
14話
猫猫は、里樹妃が書いた文章の元となった本を探している。市の書店で親爺とその息子から、最終的に翻訳された西洋の劇に基づく本を見つける。この本は里樹妃が模写したものと似ているが、細部が異なり、翻訳時に自分好みに変更されていたことがわかる。猫猫はこの本を購入し、里樹妃が不義の疑いで軟禁されている背景を解明しようとする。一方、里樹妃は軟禁されている塔で毎日を過ごしており、隣の部屋から声をかけてきた素貞という女性と会話を楽しむようになる。素貞は四階に住んでおり、里樹妃とは見えない管を通じて会話をしている。二人はお互いの状況を共有し、少しでも楽しく過ごそうと励まし合う。ある日、素貞は最上階に上がって都を一望する提案をするが、里樹妃は侍女がいるために簡単には動けないと考える。素貞は里樹妃に上階の景色を見せたいと願っているが、里樹妃はその提案に対して躊躇する。最終的に、里樹妃は朝餉を食べるが、海鮮粥は冷めており、味わい深い食事とはならない。
15話
猫猫は購入した書物について理解できないと感じ、妓女たちはその書物に魅力を感じる。書物は敵対する家の男女が愛し合い、最終的に悲劇的な結末を迎える内容である。猫猫はこの理解できない愛の物語を里樹妃が模写した理由を考える。一方で、猫猫は普段の薬作りに飽き足らず、珍しい薬材に興味を持つ。そこに壬氏が現れ、二人は鹿茸を巡って争い、その後、壬氏にくすぐられる猫猫の様子が描かれる。里樹妃の方では、河南に対する不信感が強まり、絶望感から部屋を荒らす。その後、素貞からの誘いに応じ、最上階に逃げ出す。そこで、自分をいじめる周囲への苛立ちを感じながらも、自分自身の立場や行動について反省する様子が描かれる。
16話
猫猫と壬氏は、塔からの落下事故の知らせを受けて急いで現場に向かう。塔の最上階で、里樹妃が危険な状態にあることを目撃し、壬氏が彼女を救出しようと試みる。しかし、里樹妃は恐怖に駆られていたため、壬氏の説得に反応しない。その間に、馬閃は緊急の準備をして地面に布団を敷き詰める。突然、白い仙女と称される謎の女性が現れ、里樹妃を更に動揺させる。その結果、里樹妃は手すりから落下してしまう。猫猫は里樹妃を救おうとするが間に合わず、彼女は落下してしまう。その瞬間、西都の宴で里樹妃に恩を持つ馬閃が、彼女を救うために危険を顧みず飛び降りる。彼は里樹妃を抱えて布団が敷かれた場所に落下するが、その過程で自身は大きな怪我を負う。里樹妃は馬閃の行動に感謝し、彼に対する認識を新たにする。
終話
猫猫は異国の悲恋物語を読み返し、壬氏と共にその内容について話す。元妃である里樹は再び出家することになり、その決定は帝自身によるものだった。里樹の母と帝は古い知り合いであり、帝は里樹を娘のように思っていた。しかし、彼女の幸せを願う帝の試みは裏目に出てしまう。侍女や異母姉たちのいじめ、そして命を狙われることになる。この一連の出来事は、帝による命の危険を危惧した配慮から始まったものだった。西の女特使からの情報を基に、元侍女頭が主の乗り換えを図ろうとしていたことが明らかになる。白娘々との不運な出会い、そして香を通じた幻覚の原因も白娘々から来ていたことが判明する。馬閃は里樹を救うために自身を犠牲にし、その勇敢な行動が帝から評価される。里樹は一年間の出家後、実家に戻ることになるが、馬閃には任意の褒賞が与えられることになった。また、西の女特使は白娘々の保護を求め、子の一族との関連が示唆される。女特使は亡命を選択し、中級妃の位を望む大胆な提案をする。最終的に、壬氏と猫猫の間では未解決の問題が残るが、二人の関係は徐々に進展している。
アニメ
PV
二期【2025年放送決定!】
OP
ED
同シリーズ
小説
漫画
類似作品
虚構推理
お薦め度:★★★★☆
後宮の烏
お薦め度:★★★★★
准教授・高槻彰良の推察
お薦め度:★★★★☆
全裸刑事チャーリー
お薦め度:★★★★★
その他フィクション
Share this content:
コメントを残す