どんな本?
今の日本の問題点とは何か?
失われた30年の根源は一体なんだろう?
それは成長戦略という言葉から判る。
なぜ成長を目指す事が愚かなのか。
なぜ無駄遣いばかりしながら財源がないと言うのか。
なぜ民主主義国家でありながら国民が求めることが実現しないのか。
そして、どうすればこれらの問題を解決する事が出来るのか。どうすれば国民が自分が幸せだと言える社会を築く事ができるのかについて、明快に示したい。
(本書の「はじめに」から引用)
そうだったのか!と目からウロコ。
読んだ本のタイトル
#成熟日本への進路 ――「成長論」から「分配論」へ
著者:#波頭亮 氏
あらすじ・内容
日本はこれからどの方向に進んでいくのか。政治は迷走し、国民は困惑している。既に成熟フェーズに入った日本は必然的に国家ヴィジョンを差し替えなければならない。そして、経済政策や政治の仕組みを再構築しなければ、社会は一層暗く沈滞していくだけである。国民が「自分は幸せだ」と思える社会の姿と、そうした社会を目指す政策、およびその政策を実行するための戦略と新しい社会のしくみを明快に示す。
(以上、Amazonより引用)
感想
2010年の本だったが、日本の問題点は全く変わってない。
「自分は幸せだ」と思う人の比率が世界で1番高い国はデンマーク。
「自力で生活できない人を国が助けてあげる必要はない」と思う人の比率が世界で1番高い国は日本。
まぁ、第二次世界大戦で負傷者に手榴弾を渡す国民だからね、、
デンマークは税金が高くて所得の7割も取られるのに幸せだと感じている。
日本は弱者や高齢者は見捨てしまえばいいと考えてる国なのか?
それは、それぞれが余裕がないからじゃないだろうか?
その根底には、日本の経済体制が相変わらず成長を戦略の主眼に置いてるからではないか?
実際の日本は、成熟してるのに方向転換が上手く行ってないのではないか?
それならば、成長から分配へ移行してないといけないのに、社会保障が上手く機能しておらず生活保護の捕捉率が低い。
そういった生活に不安のある人達の不安を取り除かないといけないのに、国の体制は相変わらず成長を主眼に置いてるから取りこぼす。
これまでは、生活保障は企業に負担させていたのを行政の負担にシフトさせ、企業は人の切り離しを容易くするのが望ましいが、、
今の日本は企業から切り離されたら、生活が出来なくなる人が多くいる。
そんな人たちは必死に会社にしがみ付き、会社は負担を負いながら現状維持が精一杯。
次の産業体制へのシフトをしないといけなかったのに、しがみ付く人達が必死に抵抗して方向転換も出来ずに旧い産業体制のままで来てしまった。
それで他国の産業はドンドン変わって成長して日本を追い抜いて行く。
そして日本の産業は時代遅れになり、外貨を稼ぐ事も出来ず益々困窮し、しがみ付く人間はさらに強固にしがみ付く悪循環になっている。
そうなると、人々は不安に思うのだが、生活保護を受けるべきだと思える人が少ないらしい。
恥ずべき行為で浅ましいと考えてる人が多いらしい。
「働かざる者食うべからず」ではなく「働かざる者食ってよし」にしないといけない。
それが文化的で健康的な生活のはずなのに、それすら出てない人が何と多いことか。。
先ず、そこから変わらないと、、
自分自身もそう言う面が無いか気をつけて見ていかないといけない、、
他人のフリ見て我がふり直せ。
BOOK☆WALKERで購入Bookliveで購入その他ノンフィクション
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