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どんな本？
『陰の実力者になりたくて！ 15』は、異世界に転生し、「陰の実力者」として暗躍することを楽しむシドを主人公とした物語である。連続失踪事件から生還した姉のクレアは、学園に魔人ディアボロスに関する秘密が眠っていることを知る。アレクシアと共にその謎を追う中、ラウンズ第5席のフェンリル陣営も動き出し、七陰のゼータは独自の行動を開始する。シドの重度の勘違いと圧倒的な強さで繰り広げられる暗躍劇の第15巻である。
主要キャラクター
• シド：異世界に転生し、「陰の実力者」として暗躍することを楽しむ主人公。
• クレア：シドの姉。連続失踪事件から生還し、学園に眠る魔人ディアボロスの秘密に迫る。
• アレクシア：クレアと共に謎を追う王女。
• フェンリル：ラウンズ第5席のメンバーで、独自の目的で動き出す。
• ゼータ：七陰の一員で、独自の行動を開始する。
出版情報
• 出版社：KADOKAWA
• 発売日：2025年2月26日
• 判型：B6判
• ページ数：144ページ
• ISBN：9784041158579
• 関連展開：アニメ化、スピンオフ漫画の連載中。電子書籍版も同時発売予定。
読んだ本のタイトル
陰の実力者になりたくて！ （１５）
漫画 坂野 杏梨 氏
原作 逢沢 大介 氏
キャラクター原案 東西 氏
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あらすじ・内容
そして永遠の命を得たシャドウ様がこの世界の神となる――…！！
異世界に転生し、あらゆる物事に陰から介入し
実力を示す「陰の実力者」設定をエンジョイしているシド。
連続失踪事件が巻き起こり生還したクレアだったが、
学園に魔人ディアボロスに関する秘密が眠っていることを知る。
アレクシアと共に謎を追う中、ラウンズ第５席のフェンリル陣営も動き出し、
そして七陰のゼータは独自の道を行き――。
重度の勘違いと理不尽な強さで圧倒する、暗躍の第１５巻！
感想
クレアとアレクシアの共闘
厨二病に罹患したとシドに思われてるクレアは、学園の事件を調査する中で、アレクシアと対立しながらも協力することになった。
ディアボロス教団の陰謀に気づき、禁書庫の調査を進めるが、そこには意外な関係者がいた。
ディアボロス教団の陰謀とクレアの決意
クレアとアレクシアは禁書庫で学園の地下遺跡に封印された魔人ディアボロスの右腕の存在を知る。
調査を進める中で司書長と対峙し、白い霧の異空間に引き込まれた。
シャドウの介入と司書長の最期
窮地に陥ったクレアたちの前にシャドウが現れ、司書長と対決する。
かつて高名な剣士だった彼は、ディアボロス教団に屈した過去を語りながら、シャドウに敗北。
彼の死により、ディアボロス教団の狙いが明らかになったが、新たな疑念も生まれた。
アイリスとアレクシアの決裂
アレクシアは姉のアイリスと意見を交わすが、アイリスはディアボロス教団の存在を否定し、シャドウガーデンこそが悪であると主張した。
姉妹の溝は深まり、アレクシアは独自に真実を追い求めることを決意する。
シドの日常とリボ払いの罠
一方、シドはヒョロとジャガ(左手で描いた？)の騒動に巻き込まれた。
彼らはミツゴシ銀行の「リボ払い」で借金を重ね、シドの部屋でポーカーに興じるが、最終的に全財産を失った。
シドはこれを利用し、彼らを新たな貯金箱として扱うことにした。
ゼータの過去とシャドウガーデンへの加入
ゼータの過去が明らかになる。
彼女は金豹族の族長の娘リリムとして生まれ、悪魔憑きとして迫害を受けた。
家族を失い、復讐を誓うが、シャドウに救われ、シャドウガーデンに加わることを決意する。
彼女は「ゼータ」として新たな人生を歩むことになった。
物語の広がりと主人公の立ち位置
本作は、シドの陰の実力者としての活躍だけでなく、クレアやアレクシア、ゼータといったキャラクターたちの視点でも物語が展開された。
特に、ゼータの過去はシリアスな内容でありながら、ゼータの目的への発想の飛躍には疑問符か乱舞した。
深まる謎と今後の展開
ディアボロス教団、シャドウガーデン、新たな組織の存在が浮かび上がり、物語のスケールはさらに大きくなった。
シドの設定遊びだったはずの世界が、いつの間にか壮大な陰謀に発展している。
物語の行く末と、シドがどのように関与していくのかが気になるところである。
最後のシーンで
物語の緊張感が高まる中、最後のシーンで驚きの一言が放たれた。
シリアスな展開から一転して軽妙な雰囲気に変わる瞬間は、本作ならではの魅力といえる。
次巻ではどのような展開が待っているのか、期待が高まるばかりである。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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備忘録
episode.58
生徒指導室での説教とクレアの困惑
クレアは学年主任から長々と説教を受け、精神的に疲弊していた。事件の原因を尋ねてもアウロラは曖昧な返答しかせず、クレアの疑念は深まった。彼女は自身で事件の真相を調査する決意を固める。
アレクシアとの衝突と共闘の約束
クレアは廊下でアレクシアと出会い、シドにまつわる誤解から険悪なやり取りを交わした。しかし、学園で起きる奇妙な事件を調査する必要性に気づき、互いに協力することになった。
アウロラの存在とクレアの告白
クレアはアレクシアに、幽霊アウロラとの出会いを明かし、学園で起きている異常現象やディアボロス教団との関係性について話した。アレクシアは半信半疑ながらも話を聞き、二人の間には次第に信頼が芽生えた。
禁書庫の調査とニーナの関与
クレアとアレクシアは、学園に封印された魔人ディアボロスの右腕に関する禁書を調べるためニーナを訪ねた。しかしニーナは禁書庫からの書物の持ち出しを否定し、クレアは混乱する。ニーナの意図しない発言がさらなる疑惑を生み、状況は複雑さを増した。
ニーナの真意
クレアとアレクシアが去った後、ニーナは冷静な態度で何かを考えていた。彼女は学園で起きている出来事について何らかの思惑を抱いており、その冷ややかな瞳の先には闇が広がっていた。
シドの夜の散歩と侵入者との遭遇
シドは夜の散歩を好み、学園の屋上で静かな時間を楽しんでいた。そこに黒いローブ姿の男が現れる。泥棒と思われるその男はディアボロス教団の刺客で、「闇蜘蛛」と呼ばれる存在であった。シドは男の正体を察知し、戦闘になった末、やむなくこれを倒して遺体を処理した。
ディアボロス教団の陰謀と『細柳』の指令
ディアボロス教団は学園で秘密裏に計画を進めていたが、妨害が相次ぎ計画は難航していた。責任者の『細柳』は上司から責任を追及され、計画を挽回するためにクレアとアレクシアの誘拐を命じられる。彼は命令を不承不承ながらも受け入れ、現場へ向かった。
episode.59
シドの朝と死体発見騒動
シドは前夜に屋上から蹴落とした侵入者の死体が騒動になっているのを目撃する。学園の生徒たちは驚き、騎士団が調査を開始する騒ぎになったが、シド本人は自分が処理したことをすっかり忘れていたため、予想外の事態に戸惑った。
クレアによるシドの拘束
クレアは、シドが約束を破ったうえ嘘をついたことに怒り、首輪を使ってシドを強引に拘束した。アレクシアはその様子を見て困惑したが、なぜか二人の仲は急速に深まった。クレアは姉としてシドを守る決意を一方的に語り、シドは内心辟易していた。
ヴァイオレットとの再会と不思議な空間
夜、再びシドの前に謎の白い霧が現れ、気づくと彼は真っ白な異空間に転移していた。そこには幼い姿のヴァイオレットが存在し、記憶の混乱から暴走を起こす。シドは魔力を与えて彼女を鎮めるが、突然その空間は消滅し、シドだけが元の屋上に戻された。
クレアとアレクシアの禁書庫侵入事件
クレアとアレクシアは学園の地下遺跡や魔人ディアボロスの秘密を調べるため、禁書庫に侵入した。そこで奇妙な仕掛けを使い、禁書庫への入り口を発見する。二人は禁書から学園地下の遺跡にディアボロスの右腕が封印されていることを知り、さらに深まる謎に警戒を強めた。
episode.60
司書長との対立
禁書を持ち出したアレクシアとクレアは司書長に発見され、窮地に陥った。アレクシアはとっさに事情を説明しようと試みる一方で、クレアは追い詰められ犯罪者になることを恐れ、強硬手段をとろうとしてアレクシアを驚かせた。
司書長による襲撃と白い霧の世界
司書長に導かれ廊下を進んだアレクシアとクレアは、突然、白い霧に包まれた異空間へと引きずり込まれる。司書長は敵であると判明し、襲撃を受ける。二人は互いに協力して戦ったが、司書長が使用した薬によって抵抗力を奪われ、窮地に追い込まれた。
シャドウ登場と司書長との対決
司書長がアレクシアとクレアを始末しようとしたそのとき、シャドウが現れる。司書長はかつて高名な魔剣士だったが、「フェンリル」と呼ばれる存在に両腕を切り落とされ、ディアボロス教団に屈服していた。彼は剣士としての誇りを賭けてシャドウに挑むが、勝負にすらならずに敗北し、瀕死の重傷を負う。
司書長の過去とディアボロス教団の真実
倒れた司書長は自分がディアボロス教団に屈した過去を語った。彼は妻を人質に取られ、両腕を奪われた末に教団に従ったことを告白する。また、教団がディアボロスの復活を目論む理由が「永遠の命」を維持する「ディアボロスの雫」を守るためであると明かす。さらに、シャドウガーデンもまた別の脅威である可能性を示唆したのち、息絶えた。
学園地下遺跡と魔人ディアボロスの右腕
アレクシアとクレアは禁書庫に侵入し、アーティファクトの助けで学園の地下遺跡に「魔人ディアボロスの右腕」が封印されている事実を知る。ディアボロス教団が生徒を誘拐して魔力の適合者を探しているのは、この封印を解くためであると判明する。
シャドウによる介入の結果
シャドウの攻撃によって白い霧の異空間は崩壊した。アレクシアとクレアは自由になったが、ディアボロス教団だけでなくシャドウガーデンの意図についても不信感を抱き始めた。二人は新たな不安を胸に、学園に迫る危機への覚悟を深めた。
episode.61
姉妹の対立
アイリス・ミドガルは、司書長の死体を調べたアレクシアの話を遮り、ディアボロス教団の存在自体を否定した。
反発するアレクシアだったが、アイリスは完全に信用せず、アレクシアを見放した。
シドの部屋での会話とリボ払い騒動
シドが休校を理由に寮に戻ると、ヒョロとジャガが部屋に押しかけてきて、勝手に高級なコーヒーや菓子を楽しんでいた。彼らはシドが贅沢な品物を所有している理由を借金と勘違いし、自分たちもミツゴシ銀行のリボ払いサービスで多額の借金をしてしまった。その仕組みに気づいていない二人は浮かれてポーカーに興じるが、イカサマを仕掛けたもののシドに全額巻き上げられ、あっという間に金を失った。シドは悠々と二人を追い出し、密かにほくそ笑んだ。
ゼータとの再会と誕生日
ヒョロとジャガを追い出した後、シドの前にゼータが現れた。彼女はシドの誕生日を祝い、人生の短さを嘆くシドに共感を示した。ゼータはシドが望む「永遠の命」を手に入れるために動いていたと告げ、自らの過去を語り始めた。
ゼータの過去―金豹族の滅亡
ゼータはかつて金豹族の族長の娘、リリムとして育った。彼女は悪魔憑きとして痣が現れ、一族を守るため自ら死を願ったが、父はそれを拒否し治療法を探すため旅立った。しかし、村の者たちが司祭に扇動され、父を捕らえ一族の滅亡へと動き出した。父は獣人としての禁術を使い、リリムと家族を守りながら壮絶な最期を迎えた。
リリムの逃亡と悲劇
父の犠牲により母と逃げたリリムは、弟を託されて追手を逃れようとしたが、司祭ペトスが父と母を殺害し、リリムも捕えられた。家族を失ったリリムは絶望と憎悪に囚われ、ただ純粋な力を求めた。その絶望の中で現れた少年は圧倒的な魔力で司祭らを一掃し、リリムの悪魔憑きを治癒した。その力を目にしたリリムは、父が遺した言葉が正しかったと悟り、少年こそが自分の使命だと確信した。
リリムの決意とシャドウガーデンへの加入
救われたリリムの前にエルフの少女が現れ、彼女はリリムをシャドウガーデンへ誘った。リリムは覚悟を決め、シャドウガーデンのメンバー「ゼータ」として生きることを誓う。彼女の目には力を求める強い意思が宿り、もう表の世界には戻れない覚悟を固めた。エルフの少女はリリムの覚悟を認めつつも、その運命を哀しく見つめていた。
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