小説「キモオタモブ傭兵は、身の程を弁(わきま)える 2」感想・ネタバレ

小説「キモオタモブ傭兵は、身の程を弁(わきま)える 2」感想・ネタバレ

Table of Contents

どんな本?

本作は、SFライトノベルである。銀河大帝国を舞台に、傭兵として生計を立てるジョン・ウーゾスが主人公である。彼は自らを「オタク」「モブ」と認識し、「分不相応・役者不足・身の程を弁える」を信条としている。前作で貴族間の利権争いを静かに乗り切った彼は、日常に戻り、細々とした依頼をこなしていく。しかし、彼の実力が徐々に広まり、様々な人物から注目を集めることとなる。

主要キャラクター
• ジョン・ウーゾス:騎士階級の傭兵。高校時代の事件と父の借金、リストラが原因で傭兵となる。時間がある時にはライトノベルを読むことが多い。  
• フィアルカ・ティウルサッド:司祭階級の女傭兵で、別名「女豹」。ジョンの実力を知っており、彼が昇級に興味を示さず、周囲から蔑まれても平然としていることを快く思っていない。  
• スクーナ・ノスワイル:レースチーム「クリスタルウィード」の女性エースパイロット。女性からの人気が高く、ジョンを度々チームに誘っている。  

物語の特徴

本作の特徴は、主人公ジョンが目立たない「モブ」として振る舞いながらも、その高い実力と的確な判断力で周囲から一目置かれる点にある。彼はイベントのフラグを避け、穏やかな生活を望むが、結果的に周囲の主人公キャラが自滅し、彼の評価が上がってしまう。この逆説的な展開が、他の作品と一線を画す魅力となっている。  

出版情報
• 出版社:オーバーラップ
• 発売日:2024年1月25日
• ISBN:978-4824007131

読んだ本のタイトル

キモオタモブ傭兵は、身の程を弁(わきま)える 2
著者:土竜 氏
イラスト:ハム  氏

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あらすじ・内容

な、なんで「僕(モブ)」の名前がそんなに広がってるの!?

銀河大帝国――人類が生息可能な惑星のある宙域の7割を国土としている大国でジョン・ウーゾスは、傭兵を生業としていた。
「オタク」「モブ」を自認している彼は「分不相応・役者不足・身の程を弁える」をモットーにし、とある絵画に端を発する貴族同士の利権戦争をひっそりと乗り切った。
そして日常に戻ったウーゾスは、またぞろ細々とした依頼をこなしていくのだが――。
「お前なんかより俺は強いんだ! 勝負しろ!」「お前……傭兵としてのプライドはないのか?」
勝手に自滅した主人公キャラに絡まれたり。
「あの腕で、どうして今の階級に留まるんだ?」「ウーゾスの技術ならこなせそうだけど……」
目立たぬようひっそりと、しかし確実に任務をこなし続けていたら、ウーゾスの名はさらに傭兵の間に広まることになり……!?
実は超有能なモブ傭兵による、無自覚爽快スペースファンタジー。第2幕!

キモオタモブ傭兵は、身の程を弁(わきま)える 2

感想

この作品の魅力は、ウーゾスのひっそりとしながらも確実に仕事をこなす姿勢にある。
物語全体としては派手な展開が少なく、淡々としたエピソードが中心であるが、それがむしろウーゾスの「モブらしさ」を強調していると言える。
目立つことを避けながらも、確実に依頼を遂行していく様子は一貫して描かれており、地味でありながらも好感を抱かせる。

ただし、物語に大きな起伏がなく、印象に残る出来事が少ない点は否めない。
ウーゾスの優秀さが徐々に認知されていく過程は丁寧に描かれているものの、単調に感じられることもある。
この点に関しては、もう少しドラマチックな展開や緊張感のある場面が挿入されると、より物語に引き込まれやすくなるだろう。

今回登場した新キャラ、アルフォンスの存在が印象的であった。
彼はウーゾスと同じように公平に仕事をこなす人物であり、互いに理解し合える部分を持っていた。
ウーゾスの仕事に対する姿勢を改めて感じさせる存在であり、物語における良いスパイスとなっていた。
また、スクーナの活躍が少なかった点が少々物足りなくもあったが、それでもウーゾスの行動や人間関係の描写は魅力的であった。

総じて、ウーゾスというキャラクターの存在感はしっかりと描かれているが、物語全体としての盛り上がりには欠ける部分がある。
とはいえ、この地味さこそがウーゾスの魅力であり、看板に偽りなしと感じられる作品でもある。
次巻でもウーゾスの仕事ぶりと人間関係の成り行きに期待したい。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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備忘録

依頼1:ネイマ商会の新商品の輸送護衛

  • 依頼主: ネイマ商会(営業部部長:リーガス・バンドルバン)
  • 依頼内容: 新商品の輸送船『ランオイタン号』の護衛を行い、無事に惑星ガライフの新製品発表会へ到着させること。
  • 依頼の報酬: 一人あたり130万クレジット
  • 護衛メンバー:
    • アーサー・リンガード(リーダー)
    • セイラ(アーサーの婚約者)
    • バーナード(年配の男性)
    • レビン(闇市商店街の常連)
    • モリーゼ(筋肉質の女性)
    • ウーゾス(上下探査担当)
  • 役割分担:
    • アーサー:指揮および統率
    • セイラ:上下探査補助
    • バーナード:左右の護衛担当
    • レビン:後衛の護衛担当
    • モリーゼ:前衛の護衛担当
    • ウーゾス:上下の探査担当

依頼中の出来事と対応

  • 発生した問題・トラブル:船籍不明の船団の出現
    • 航行中に8時間経過後、不明船団を発見した。
    • アーサーはコース変更や速度減少を提案したが、部長リーガスが拒否した。
    • 部下のローヌ・ノストゥが電磁警棒を使用してリーガスを無力化し、アーサーの提案を受け入れた。
    • コース変更により海賊との接触を回避した。
  • その他の出来事:セイラの謝罪と和解
    • セイラがウーゾスに以前の態度を謝罪し、彼の探査能力を正当に評価した。
    • ウーゾスは気にしていなかったが、セイラは過去の経験による疑念を明かした。
    • モリーゼが茶化し、和やかな雰囲気を取り戻した。
  • 護衛中の出来事:ライバル企業「サンシャイン・ツリー・エレクトロニクス」との衝突
    • 惑星ガライフへの旅路中、サンシャイン・ツリー・エレクトロニクスの船と遭遇した。
    • 部長リーガスが操縦を強引に行い、混乱を引き起こした。
    • ライバル企業側からビーム攻撃が放たれた。
    • アーサーの指示で一部の船を離脱させ、残りで迎撃を行うことを決定。

結果

  • 依頼完了: 改造船二隻を無力化し、護衛任務を成功させた。
  • 報酬支払い: 報酬は惑星ガライフ到着後に受け取った。
  • 依頼後の出来事: 部長リーガスは平社員に降格されたが、逮捕は免れた。ウーゾスたちは惑星ガライフで解散し、それぞれの行動を取った。

依頼2:小惑星群の収集作業

  • 依頼主: 惑星コルコス近隣のコロニー管理者
  • 依頼内容: 小惑星群の収集作業及び緊急時の防衛
  • 依頼の報酬: 200万クレジット(100時間以上の作業が必須)
  • 護衛メンバー: アーサー、セイラ、ウーゾス、リグス・ヴォルバード
  • 役割分担:
    • ウーゾスとヴォルバード:デブリ回収作業
    • アーサーとセイラ:監視と防衛サポート

依頼中の出来事と対応

  • 発生した問題・トラブル:
    • 問題内容: 小惑星群収集中に海賊団が襲撃を仕掛ける。
    • 対応: 『深紅の女神』マリーレヒートが指揮を執り、迎撃作戦を実施。ウーゾスは防衛側として海賊団と交戦。
    • 結果: 戦闘は30分で終了し、帝国軍と警察が到着。海賊団は壊滅した。
  • その他の出来事:
    • 取材クルーの出現: マスコミによる取材が行われ、マリーレヒートやアーサー・セイラが注目された。
    • 貴族の視察: サークルース伯爵が視察を行い、類似作業の参考にする意図を示した。

結果

  • 依頼完了: 作業は予定通り終了し、報酬も支払われた。
  • 報酬支払い: 確認されていないが、特別な問題は報告されていない。
  • 依頼後の出来事: 惑星コルコスで収集された希少金属の盗難事件が発生。

依頼3:対テロリスト戦闘依頼

  • 依頼主:イコライ伯爵
  • 依頼内容:イコライ伯爵領惑星テウラでの対テロリスト戦闘への戦力補充要請。「正しき者達」という反・皇帝派レジスタンスがエネルギープラントや工業地帯を占拠した。
  • 依頼の報酬:報酬は傭兵ギルドを通して後日支払われる予定。
  • 護衛メンバー:ウーゾス、モリーゼ、バーナード、フィアルカなど。
  • 役割分担:ウーゾスは地上支援部隊の一員として航空支援任務を担当した。

依頼中の出来事と対応

  • 発生した問題・トラブル:陽キャ航空部隊の問題行動
    • 陽キャと呼ばれる航空部隊の一部がエネルギープラントを攻撃しようとした。
    • マリーレヒート・ルイヒェン・ファリナーが強制的に攻撃を止め、陽キャ達は不時着させられた。
    • 彼らは貴族の子息や令嬢であったが、処罰が決定された。
  • その他の出来事:テロリストの投降と作戦終了
    • 地上部隊の活躍によりテロリスト達が投降した。
    • 捕虜が仕掛けたリモート爆弾による脱出計画が失敗したことで作戦は無事終了した。
    • 作戦後、テロリスト達は捕縛され、エネルギープラントは無事奪還された。

結果

  • 依頼完了:テロリストの制圧に成功し、エネルギープラントを奪還した。
  • 報酬支払い:報酬は後日傭兵ギルドに送られる予定。
  • 依頼後の出来事:陽キャ貴族達は軍法会議にかけられることとなり、侯爵令嬢は父親から縁を切られるなど厳しい処罰を受けた。

モブ № 27「こんにちは。ネイマ商会の護衛参加の方ですか?」

傭兵ギルドでの次の依頼探し

ロセロ伯爵家とグリエント男爵家の戦争が終結し、ウーゾスは傭兵ギルドで次の依頼を探していた。ギルドのローンズと話をしながら、商船団の護衛依頼を見つけた。この依頼は募集期限が当日までで、報酬も平均的であったため、ウーゾスは参加を決めた。

護衛ミーティングの開始

翌日、ウーゾスは早めに護衛ミーティングの会議室へ向かい、他の参加者と合流した。参加者は、イケメン青年アーサーとその婚約者セイラ、年配のバーナード、闇市商店街の常連レビン、そして筋肉質な女性モリーゼであった。それぞれ自己紹介を終え、アーサーが仕切る形でミーティングが始まった。

護衛配置の決定

護衛のポジショニングは正八面体で決まり、ウーゾスとセイラが上下の探査を担当することになった。モリーゼは前衛、レビンは後衛を担当することが決まり、バーナードとウーゾスは左右を担当することになった。ミーティングはスムーズに進行し、もめることなく終わった。

ウーゾスの不安

依頼内容やメンバー構成に特に問題はなかったが、ウーゾスは順調に進みすぎたことに一抹の不安を感じていた。彼は慎重に行動することを心がけつつ、次の任務へと向かう準備を整えた。

モブ № 28「では皆様。 2日間よろしくお願いいたします!」

傭兵とのミーティングと依頼内容の確認

ネイマ商会の代理で現れたのは営業部のローヌ・ノストゥであった。部長が急な会合で欠席となり、副責任者の彼女が代行として現れた。彼女はショートヘアで活発な雰囲気を持つ若い女性であった。傭兵たちは彼女とのミーティングを開始し、リーダーのアーサー・リンガードが中心となって交渉を進めた。セイラ嬢は冷静に話を聞き、アーサーに対する嫉妬や威嚇を見せることなく、仕事を重視する姿勢を示した。依頼内容はネイマ商会の新商品の輸送護衛であり、報酬は1人あたり130万クレジットであった。

闇市商店街の訪問と情報収集

ミーティング終了後、ウーゾスは闇市商店街のパットソン調剤薬局を訪れた。そこではレビンという青年も情報収集に訪れており、ネイマ商会とバーナード・ザグの情報を求めていた。ゴンザレスによれば、ネイマ商会は家電メーカーであり、依頼内容に不審な点は見られなかった。バーナード・ザグは過去にキャリアの失態を押し付けられ、警察を懲戒免職となった人物であることが判明した。

情報収集の完了と依頼の安全性の確認

レビンは情報収集後、フルーツ鯛焼きを購入して戻ってきた。ゴンザレスから提供された情報により、依頼の危険性は低いことが確認された。レビンはウーゾスとの情報共有を行いながらも、ゴンザレスに対する興味を示していた。ウーゾスは依頼が安全であることに安堵し、本番の仕事に向けて準備を進めることにした。

モブ № 29『それは困る!  今回の新製品発表会は我が社の社運がかかってるんだ!  遅れるのはダメだ!』

護衛任務の開始と問題の発生

ネイマ商会営業部部長であるリーガス・バンドルバンは、新製品発表会へ向かう輸送船『ランオイタン号』の護衛を依頼した。ウーゾスを含む護衛隊は順調に進行し、8時間ほど経過した際に船籍不明の船団を発見した。アーサーはコース変更や速度減少を提案したが、リーガスは遅延を拒否した。最終的に部下であるノストゥが電磁警棒を使い、リーガスを無力化してアーサーの提案を受け入れた。

海賊の回避とセイラの謝罪

護衛隊はコースを変更し、海賊と接触せずに済んだ。セイラはウーゾスに以前の態度を謝罪し、彼の探査能力を正当に評価した。ウーゾスは特に気にしていなかったが、セイラは過去の経験から疑念を抱いていたことを打ち明けた。その後、モリーゼが茶化し、和やかな雰囲気を取り戻した。

交代仮眠の時間とレビンの相談

護衛の交代仮眠が始まり、ウーゾスは退屈を感じていたが、レビンから情報屋パットソンについて質問を受けた。レビンはパットソンに興味を抱いている様子で、好みや趣味を尋ねた。ウーゾスはアニメやラノベが好きであると答えたが、レビンは納得しきれない表情を見せた。

モリーゼへのいたずらと仮眠終了

モリーゼは仮眠中にいびきをかいていたため、ウーゾスはセイラに「モリーゼを大音量の警告音で起こしてほしい」と伝えた。セイラはその提案を受け入れ、モリーゼに罰を与えることを決定した。

モブ № 30『ライバル会社じゃないか!  速度をあげろ!  連中より少しでも早く惑星ガライフに到着するんだ!』

惑星ガライフへの旅路と部長の癇癪

ウーゾスたちは、惑星ガライフ行きのゲートに早く到着したが、ゲート管理側のチェックにより10分間待たされることになった。部長は焦りと苛立ちを募らせ、管理側に抗議したが、通信士の冷静な対応により黙らざるを得なかった。

ライバル企業との遭遇と部長の暴走

ゲートを無事通過し、惑星ガライフへ向かう途中で、ライバル企業「サンシャイン・ツリー・エレクトロニクス」の船と遭遇した。競争心を燃やした部長は操舵手を押し退け、自らスロットルを開いて速度を上げた。その結果、仲間の船が急激な操縦を強いられる混乱を引き起こした。

敵意ある攻撃とアーサーの指示

部長の暴走によって起きた混乱の直後、ライバル企業からビーム攻撃が放たれた。アーサーは迅速に指示を出し、一部の船を離脱させ、残りで迎撃を行うことを決定した。ウーゾスたちは指示に従い、迎撃態勢を整えた。

サンシャイン・ツリー・エレクトロニクスの混乱

サンシャイン・ツリー・エレクトロニクスの船内では、指揮を取っていたエリートビジネスマン風の男が部下を厳しく叱責していた。ビームを発射した男が意図的に計画を台無しにしたと誤解し、激昂した彼は部下を射殺した。その後も、船員たちに逃がさないよう命令を出し、事態はさらに悪化していった。

迎撃戦の開始とウーゾスたちの戦闘準備

アーサーの指揮により、ウーゾスたちは迎撃の準備を整え、襲撃してきた敵に立ち向かう構えを見せた。サンシャイン・ツリー・エレクトロニクス側は混乱しつつも、最後の戦いに向けて攻撃を仕掛けようとしていた。

このように、惑星ガライフへの航路中にライバル企業との衝突が勃発し、ウーゾスたちは迎撃を余儀なくされた。部長の無茶な行動や、ライバル企業の混乱した指揮系統が戦闘の要因となり、緊張が高まっていった。

モブ № 31『僕が一方の船を引き付けます!  その間にもう一方の船を航行不能にしてください!  撃沈は駄目です!  捕縛しないと!』

サンシャイン・ツリー・エレクトロニクスの疑惑と戦闘

ウーゾスたちは、サンシャイン・ツリー・エレクトロニクスの名を掲げた船と遭遇した。だが、それらの船は明らかに武装され、無人機まで運用していた。表向きはまともな会社とされていたが、その実態は不明であった。ウーゾスたちは二手に分かれ、アーサーが一方の船を引きつける間に、他方の船を無力化する作戦を実行した。モリーゼが無人機を引き受ける中、ウーゾスとバーナードは船の主戦力を抑え込むことに成功した。

バンデグロ海賊団の陰謀

サンシャイン・ツリー・エレクトロニクスの船は、バンデグロ海賊団によって改造され、企業の船を襲撃するために利用されていた。海賊団の頭領スタルバ・バンデグロは、他社の商品を略奪し利益を上げる計画を立てていた。しかし、計画は部下の無能な行動により破綻しかけていた。さらに帝国軍の出現により状況は一変し、バンデグロ海賊団の船は包囲され、スタルバは逃走を図ったが失敗に終わった。

帝国軍の介入とプリシラ・ハイリアット大尉の登場

軍の到着により、ウーゾスたちの作戦は成功した。アーサーの指揮によって戦闘が効率的に進行し、改造船二隻を無力化することに成功した。軍を引き連れてきたのは、黒髪に紫の瞳を持つプリシラ・ハイリアット大尉であった。彼女はアーサーの優秀さに目をつけ、軍に入隊することを勧めた。

セイラの介入と作戦の再開

アーサーを奪われることを恐れたセイラは、プリシラの勧誘を強引に断ち切り、アーサーを引き連れて任務を再開させた。プリシラはセイラの勢いに押されつつも、アーサーに興味を示し続けた。

アーサーの評価とプリシラの思惑

プリシラ・ハイリアット大尉はアーサーの才能を見抜き、軍へ引き入れることを望んでいた。しかし、セイラによって強引に会話を遮られたため、勧誘は中断された。それでもプリシラはアーサーに対する興味を捨てず、引き続き人材としての勧誘を企てていた。

この内容では、各出来事ごとに区切りを付けて要約を行い、物語の展開を整理した。指定された条件に従い、語尾の繰り返しを避けつつ、一貫した文体で記述した。

モブ № 32「あら?  ウーゾス様ではございませんか」

惑星ガライフでの解散と各自の行動

惑星ガライフで報酬を受け取った後、一行は解散し、それぞれ異なる行動を取っていた。レビンは海賊討伐へ、バーナードは休暇を取り、モリーゼは別の護衛依頼に向かった。アーサーとセイラは軍のレセプションに呼ばれたが、主人公とバーナードには招待状が届かなかった。主人公は近くのゲートを利用して惑星イッツへ戻ることにした。なお、問題を起こした部長は平社員に降格されていたが、逮捕は免れていた。

ローンズとの再会と休暇の決意

惑星イッツに戻った主人公は、ギルドの外来用ロビーでローンズに出会った。ローンズは妻と娘に会うために休暇を取ることを嬉しそうに話していた。主人公も休暇を延長することを決意した。

女性職員との過去のトラブル

主人公は過去に青い目と緑髪のサイドテールの女性職員と接触していたが、問題なく手続きを行ってくれた。しかし、以前に不機嫌な対応を受けた別の職員のことを思い出していた。その際、他の傭兵から理不尽に攻撃されかけたが、主人公は無事に逃げ出した。

フィアルカとシェリーとの遭遇

帰宅途中、主人公は司教階級の傭兵フィアルカと彼女のアンドロイドメイド、シェリーに出会った。フィアルカは休日らしく、パイロットスーツではなくブラウスとフレアスカートの装いで買い物をしていた。シェリーは主人公に食事を勧めたが、主人公は既に食事を済ませたと断り、その場を去った。

フィアルカの戸惑いとシェリーへの不満

主人公が立ち去った後、フィアルカはシェリーを叱責した。シェリーは、以前フィアルカが主人公に謝罪すると言っていたことを引き合いに出したが、フィアルカはまだ心の準備ができていないと主張した。なお、フィアルカが購入した品は女性用下着であり、それをシェリーにからかわれていた。

アニメショップ『アニメンバー』での買い物

翌日、主人公はアニメショップ『アニメンバー』へ向かった。アニメ・マンガ・ゲーム・同人誌などが揃うビルで、アンドロイドやコスプレをした店員たちが賑わっていた。主人公は自分の好きなマンガの新刊を購入し、充実した時間を過ごした。

友人クルスとの再会とオタトーク

店内で高校時代の友人クルス・アーノイドと再会した。クルスは火災事故により顔と腕に大火傷を負い、再生治療の研究に協力している。その成果で回復が進みつつあった。クルスはゲーム実況で人気を集めており、役所で働いているが、趣味に熱中している様子であった。二人はファーストフード店でオタク談義を楽しんだが、午後からの予定があるため早めに切り上げた。

モブ № 33「ローンズのおっちゃんが休暇中なんで、ついでに自分も休暇をとることにしたんです。で、ちょうどいいからオーバーホールをしておこうかなと」

工場街でのオーバーホール依頼

ウーゾスは、工業地帯にある『ドルグ整備工場』を訪れ、船『パッチワーク号』のオーバーホールを依頼した。工場の社長ビル・ドルグは小柄で筋肉質の髭面で、職人としての腕前は一流であった。ローンズとも旧知の仲であり、かつて世話になっていたことを明かした。

ウーゾスはローンズが休暇中であることを機に、オーバーホールを依頼することを決意した。ドルグは作業を快諾し、翌日の10時までに船を持ってくるよう指示した。

特注武器への提案とウーゾスの拒否

作業中、ドルグはウーゾスに特注武器の搭載を提案した。船を全停止して発射できる高出力ビームや、衝角型ビームサーベル、牽引光線を発射できる腕型マニピュレーターなどの例を挙げた。

ウーゾスは特注品の高額さや修理・補充の難しさを理由に、提案を断った。彼は簡単に入手できる大量生産品の方が効率的だと考えていた。例外として、20億kmの探知が可能な高性能レーダーのみを搭載していたが、これも量産品であった。

ギルドでの射撃訓練準備とアルフォンスとの出会い

オーバーホールの手続きを終えた後、ウーゾスはギルドへ向かい、射撃訓練のための準備を始めた。ギルドではローンズの代わりに、新人の受付職員アルフォンス・ゼイストールが配属されていた。

ローンズの話によれば、アルフォンスは小柄で短い金髪の男性であった。しかし、ギルドに着任したアルフォンスは金髪のロングヘアを持つ美少女のような外見をしており、ウーゾスは戸惑った。

アルフォンス・ゼイストールとの会話

ウーゾスはローンズに通信を行い、アルフォンスについて確認した。ローンズは彼を信頼しており、受付業務を引き継がせたことを説明した。ギルド内でアルフォンスを見つけたウーゾスは、男性と聞いていたにもかかわらず、女性にしか見えない外見に驚いた。ウーゾスが退室しようとした際、アルフォンスから直接声をかけられた。彼はローンズの休暇中の業務を担当することを告げ、挨拶を行った。周囲の傭兵たちはアルフォンスに対する過剰な関心を示し、ウーゾスへの嫉妬を感じさせる視線を送っていた。

モブ № 34「はいはい。私は臆病者ですからね。君の勝ちでいいから」

射撃訓練の手続きとトラブル対応

ウーゾスは射撃訓練義務を消化するために、傭兵ギルドの受付で手続きを行った。受付係であるゼイストール氏が対応し、ウーゾスに書類を渡した。書類を処理する間に、ゼイストール氏は強引なナンパを仕掛けてきたカーステル・サゴテズを冷静に撃退した。サゴテズは暴力を振るおうとしたが、ゼイストール氏は見事な背負い投げで彼を床に叩きつけた。

射撃訓練とユーリィ・プリリエラの挑発

地下射撃場でウーゾスは射撃訓練を開始した。訓練中にユーリィ・プリリエラという青年が挑発してきたが、ウーゾスは一切相手にせず訓練を続けた。ユーリィは勝負を挑んできたが、ウーゾスは取り合わず、むしろ彼の態度を指摘して反論した。ユーリィは激昂しつつも反論できず、そのまま射撃場を去った。

モブ № 35「傭兵に依頼の斡旋をするのが受付の仕事です。それを拒否するなんてことはありえません」


【サイド:ユーリィ・プリリエラ】

悔しさと状況の悪化

ユーリィは、自身より弱い者に言い返せないことに激しく悔しがっていた。姉の不正行為が発覚したことで、ユーリィも同様に疑われ、ギルド内で依頼を受けられなくなっていた。焦りから他者に喧嘩を売ることが続き、キモオタ野郎とも対立することとなった。

受付嬢との出会い
ユーリィがロビーに向かうと、他の受付嬢たちは露骨に彼を避けた。しかし、一人の新人受付嬢が彼に声をかけ、依頼を見せた。その受付嬢は金髪のロングヘアを一つに束ねた清楚な女性であった。ユーリィは彼女の対応に疑念を抱きつつも、依頼を受けるために必死であった。

高難易度依頼への挑戦
ユーリィは自分の実力を示すため、王階級の依頼を見せるよう要求した。しかし、王階級の依頼は稀であり、すぐに達成されるため存在しないと言われた。次に女王や司教の依頼を希望したが、それも却下された。ユーリィは嫌がらせだと感じたが、受付嬢の真剣な言葉に冷静さを取り戻した。

受付嬢の助言と決意
受付嬢は、ユーリィに無茶な要求をせず、自分の階級に見合った依頼を確実にこなすべきだと助言した。彼女の誠実な対応に感激したユーリィは、次の依頼を受けられることを確信し、努力することを決意した。

ヒーロー君との遭遇
ユーリィがロビーに戻ると、ヒーロー君が受付をしている姿を目撃した。彼もまた姉の事件の影響で疎まれていたが、受付係に親切に対応されて感激していた。その光景を見た女性職員や傭兵たちは様々な反応を示していた。特に女性たちは二人の交流に興奮し、男性たちは苛立ちを見せていた。

スクーナ・ノスワイルとの再会
ユーリィはギルドを出た後、街頭ビジョンでエースパイロットのスクーナ・ノスワイルの姿を見かけた。彼女はかつてユーリィと同じ事件に巻き込まれた生存者であり、現在はレースで成功を収めていた。その姿を見てユーリィは少し安心し、明日はアニメを楽しむことを決めて帰路に就いた。

モブ № 36『もちろん。私の遠隔式人型ボディを製作するためですよ』

ウーゾスの一日とギルドでの出来事

ウーゾスはヒーロー君の立ち直りを目撃した翌日、久しぶりに充実した一日を過ごした。
朝食を取り、洗濯や掃除を終えた後、食料品の買い出しを済ませ、アニメ鑑賞に没頭した。
『鬼殺しの剣』の劇場版や『呪殺連戦』『薬剤師のつぶやき』を一気見し、満足感を得た。
しかし、翌日には船をギルドの駐艇場へ運ぶ必要があり、それを思い浮かべると憂鬱になった。

ドルグ整備工場でのやり取り

ウーゾスは『ドルグ整備工場』に船を引き取りに行った。
店主であるドルグ、おやっさんは修理をしながら対応し、支払いは奥さんが行った。
奥さんは美人で、年齢を重ねてもその美貌を保っていた。
修理代を支払い終えると、おやっさんはエンジンのメーカーが生産を停止したことを伝えた。
エンジンの交換が必要になる可能性があるため、ウーゾスは今後の扱いに慎重にならざるを得なかった。

駐艇場での手続き

ウーゾスは傭兵ギルドの駐艇場に船を停泊させるために訪れた。
管制塔との通信を終えた後、地上の職員と話を交わした。
その職員はウーゾスの操縦技術を高く評価し、駐艇場の管理が職員の独自基準で行われていることを語った。実力ある者は正確に指示通りに船を停めるが、粋がった者たちは任意の位置に停めようとするという現状を説明した。

ロスヴァイゼからの通信

駐艇場を出たウーゾスは、腕輪型端末に通信が入ったため、人気のない場所に移動して応じた。通信の相手はロスヴァイゼであり、アンドロイドを購入したいとの相談であった。ウーゾスは自身が詳しくないことを伝え、大手の医療用具サイトやアンドロイドフェチのサイトを参考にするよう助言した。ロスヴァイゼは感謝を述べ、通信を終了したが、ウーゾスは彼女の計画が成功しないことを願った。

モブ № 37「時間があったらゲーセンとか行きたいな。 3人で」

依頼の内容と仲間との交流

ロスヴァイゼとの通信を終え、ロビーに出たウーゾスはアーサーとセイラに出会った。
彼らは軍のレセプションに出席していたが、セイラはその場で受けた不快な発言や嫌がらせに激怒していた。
特にアーサーに対する悪口やセイラ自身への不適切な誘いが原因であった。
さらに、主催者であるハイリアット大尉の振る舞いにも怒りを覚えていた。
アーサーは彼女を落ち着かせようとしたが、逆に状況を悪化させた。

依頼内容の説明と確認

アーサーはウーゾスに依頼書を渡し、惑星コルコス近隣の小惑星群における希少金属の採掘に関する任務を説明した。
広範囲にわたる小惑星群で盗掘や盗難が発生し、それを防ぐために小惑星を集めて一気に溶かし、金属を抽出する手段が取られるという内容であった。
ウーゾスは船のオーバーホールが終わったばかりであることと休暇中であることを理由に、依頼を引き受けるかどうかを保留した。

情報収集と調査の過程

ウーゾスは闇市商店街のパットソン調剤薬局を訪れ、情報提供を依頼した。
友人のゴンザレスに小惑星群の状況を調べてもらうよう依頼し、その間ウーゾスは待機していた。
小惑星群の採掘には腐食性ガスが含まれている可能性があり、それが作業の妨げになることを懸念していた。
最終的にゴンザレスが提供した情報によれば、依頼書に記載されている内容とほぼ同じで、特に危険な点は確認されなかった。

旧友との会話と回想

ウーゾスはゴンザレスとの会話の中で、かつての学生時代を思い出していた。
彼らはゲームセンターに行ったり、共通の趣味を楽しんだりする仲間であった。
ゴンザレスは今でもゲームセンターやアニメンバーに行きたいと語り、ウーゾスはその願いを叶えるための時間を調整することを考えていた。

趣味と日常の過ごし方

ウーゾスは次の日、『アニメンバー』と『せいざばん』に足を運び、マンガやラノベ、同人誌を購入した。
彼は趣味を満喫しながら自分の時間を過ごしていた。
後日、ローンズの主人が戻ってきたことで、ウーゾスはようやく依頼を受けられる状況となった。

モブ № 38「妻と娘に会ってきたぞ!  可愛いんだようちの娘は!  あ、写真見るか?」

小惑星群の収集作業

ギルド訪問と書籍収集


ウーゾスは船をギルドの駐艇場に停泊させた翌日、『アニメンバー』と『せいざばん』を訪れ、マンガ・ラノベ・同人誌の発掘を行った。
その結果、『どこか神秘の召還指輪』のラノベ新刊、『私の敵は英雄です』のマンガ新刊、『SpeedQueen! ザ・プラネットレース』のコミカライズ、『乙女戦史』の同人誌を手に入れた。

ローンズの帰還と新たな依頼

収穫のあった翌日、ローンズが戻ってきた。
彼は満面の笑みを浮かべ、妻と娘に会えた喜びを語った。
ゼイストール氏については、見た目は女性に見えるが実際は男性であり、仕事は非常に有能であったと評価された。
ローンズの帰還により、ウーゾスは新たな依頼を受ける準備を整えた。

小惑星群の収集作業の依頼内容

ウーゾスはアーサーに紹介された小惑星群の収集作業の情報を確認した。
業務内容は惑星コルコス近隣の宙域にある小惑星群の収集作業及び、緊急時の防衛であった。
最低総作業時間は100時間で、報酬は200万クレジットと設定されていた。
迅速な収集が望まれ、意図的な作業時間の引き延ばしは処罰の対象とされた。

コロニー到着と準備

ウーゾスは依頼を受け、コルコス宙域に向かった。
到着後、円筒形コロニーに停泊し、宿泊施設に向かった。
そこでは以前に出会ったデブリ屋のリグス・ヴォルバードと再会し、再び協力することを決めた。
また、アーサーとセイラも参加しており、二人の親密な様子が周囲に影響を与えていた。

作業開始前の朝礼

翌朝、コロニー内で全館オープン回線を使った朝礼が行われた。
小惑星群の収集作業の手順は、小惑星や岩石を回収専用コンテナに乗せて所定の超大型輸送船に集積することであった。
直径50mを超える小惑星はタグボートで曳航し、惑星コルコスの衛星グマで固定してから発掘するという手順であった。
雇用拡大の目的もあり、迅速かつ安全に作業を進めることが求められた。

モブ № 39『上にいくと面倒臭いっていってましたよ』

小惑星回収作業の進行

ヴォルバードとウーゾスは、指定されたデブリの回収作業を着実に進めていた。
ポリマーコーティングによって飛礫対策を万全にし、効率的に小惑星を集積していた。
作業は午前7時から午後6時まで行い、13日間のうち10時間の作業をこなしていた。
これまでの作業で必要な時間は既にクリアしており、残る小惑星の数は10個未満であると見積もられた。

ギルド階級と腐敗問題の議論

作業中、ウーゾスはウーゾスの実力を認めながらも、彼が昇格しない理由について考えていた。
セイラによれば、ウーゾス自身が昇格によって義務やしがらみが増えることを嫌っているとのことであった。
さらに、ギルド上層部が有力貴族やイメージ戦略に使える人材を優先的に昇進させているという噂もあり、ウーゾスは組織の腐敗を懸念していた。

マスコミの注目と有名人の登場

この作業はマスコミによって注目され、テレビ局の船が撮影を行っていた。
特に注目されたのは、王階級の傭兵であるマリーレヒート・ルイヒェン・ファリナーの存在であった。
彼女は「紅炎」または「深紅の女神」と称される美貌と実力を持ち、マスコミにとって格好の取材対象であった。
アーサーとセイラも共に取材を受けることが多くなっていた。

貴族の視察と求人活動

作業の進行中、惑星ブロスラントの領主であるサークルース伯爵が現場を視察した。
彼は自領にも似たような小惑星群が存在するため、今回の作業を参考にしたいとのことであった。
その後、伯爵は取材の終わりに求人活動を行っていたが、ウーゾスは全く興味を示さなかった。

ウーゾスの一日と取材クルーの様子

ウーゾスは作業を終えた後、ポリマーを剥がし、点検と燃料補給を行ってから休息をとった。
レストランでの食事やコンビニでの買い物を済ませ、ホテルへ戻る途中で貴族の取材を遠巻きに見ていた。
さらに、王階級のマリーレヒートが人々に囲まれる様子も目にしたが、関わりを避けて自分の部屋に戻った。
ホテルで安静に過ごしながら、持参したラノベを読んで過ごしていた。

モブ № 40「あ、その頃には私はいないかもしれないわよ?」

傭兵ギルドでの依頼受付とミーヤとの関係

フィアルカ・ティウルサッドは、傭兵ギルドの受付ロビーに向かい、信頼できる受付係であるミーヤ・アウシムに依頼を受けることを常としていた。ミーヤは青い瞳と緑の髪を持ち、美しい容姿と優れた仕事ぶりで多くのファンを抱えていた。フィアルカは特に彼女の対応を好み、なるべく彼女の勤務時に依頼を受けたり報酬を受け取ったりするようにしていた。

この日、ミーヤから依頼の一覧を見せてもらうと、護衛や警備の仕事に加え、海賊退治の依頼も含まれていた。フィアルカはその中から海賊退治を選び、すぐに作業に取りかかることに決めた。

ミーヤの一時的な離脱とフィアルカの対応

ミーヤが近日中に長期の有給休暇を取ることをフィアルカに告げた。理由は別の惑星で行われる従姉妹の結婚式に出席するためであり、ミーヤが一時的にギルドを離れることにフィアルカは驚いたものの、安堵した様子であった。

フィアルカは依頼を完了させた後、再びギルドを訪れるが、ミーヤは既に不在であった。適応性を高めるため、他の受付係を探すことにした。

新しい受付係との出会い

ギルド内で新人と思われる受付係に声をかけたフィアルカは、その女性が手際よく業務をこなす様子に感心した。金髪を一本のお下げにした彼女は、アルフォンス・ゼイストールと名乗り、非常に有能で美しい女性であった。

フィアルカは彼女を新たな信頼できる受付係として認識し、名前を記憶に留めた。

モブ № 41『って、おい!  帝都テレビ!  非戦闘員はコロニーに退避だっていってんだろうが!』

惑星コルコスでの収集作業と海賊襲撃

収集作業は、15日目以降は順調に進み、19日目の朝には完了の見通しが立っていた。責任者からの一斉通信によって、全員が最終日まで油断せず作業に集中するよう呼びかけられた。ウーゾスと作業仲間のおっちゃんも準備を整え、最後の収集作業に取り組んでいた。

緊急警報と海賊の襲撃

作業開始から2時間ほど経過した頃、未確認船団が接近中との緊急警報が発せられた。船体コードを確認拒否していることから海賊と判断され、非戦闘員には避難が指示された。ウーゾスはおっちゃんを回収し、コロニーへ退避を開始した。しかし、帝都テレビの取材船は避難指示を無視し、戦闘を撮影しようとしていた。

臨時指揮官の指示と戦闘の開始

『深紅の女神』のマリーレヒート・ルイヒェン・ファリナーが臨時指揮官となり、戦闘の指示を出した。足の速い船は彼女と共に攪乱と迎撃を担当し、それ以外の船は防衛に回るよう指示された。傭兵達は彼女のカリスマ性に引き込まれ、一丸となって戦闘に挑んだ。ウーゾスは防衛側に回り、海賊船との戦闘を開始した。

戦闘の終結と作業の再開

戦闘は30分で終了した。『深紅の女神』の活躍とアーサーの協力により、海賊団は全滅した。軍と警察が到着して海賊船の回収や撃墜数の確認を行い、作業は午後2時過ぎに再開された。しかし、予定より遅れたため、全ての作業が終了したのは午後9時となった。終了後には祝勝会が開かれたが、ウーゾスは参加せずにホテルへ戻った。

帰還と予想外の報酬

翌朝、ウーゾスは早朝にコロニーを出発した。惑星コルコスから本拠地である惑星イッツへ戻る道中は2日を要した。惑星イッツに戻ったウーゾスは、報酬を受け取るためにローンズのおっちゃんの元へ向かった。固定報酬に加え、海賊船7機の撃墜による追加報酬が加算され、予想以上の収入を得た。ウーゾスはその一部を現金で受け取り、後日両親に送金する予定を立てた。

盗難事件の発生

ウーゾスが報酬を受け取った直後、ロビーのテレビから速報が流れた。惑星コルコスで収集した希少金属が盗まれたというニュースであった。警察は捜査を開始したが、盗難の規模や犯人についての情報は明かされていなかった。

モブ № 42「大抵は久しぶりに友達に会いたいからいくものだけど、頻繁に会ってるからなあ」

ゴンザレスとの会話と情報収集

ウーゾスは希少金属窃盗事件の情報を求めてパットソン調剤薬局のゴンザレスを訪れた。ゴンザレスはコロッケを受け取りながら、事件に関する情報を提供したが、具体的な犯人像や手がかりは得られなかった。ウーゾスはこれ以上の詮索を避け、事態の進展を見守ることにした。

合同同窓会の話題

ゴンザレスとの会話中、合同同窓会の話題が持ち上がった。ウーゾスとゴンザレスはともに参加を拒否した。特にアロディッヒ・イレブルガスとの再会を避けたいと考えていた。イレブルガスはかつてのクラスメイトで、エリート意識が高く傲慢な性格であった。ウーゾスはゴンザレスと意見を一致させながら、会いたい友人とはすでに個別に会っているため、参加する必要はないと考えた。

銃のメンテナンス依頼

ウーゾスは銃のオーバーホールを依頼するため、スヴァンソン銃砲店を訪れた。店の娘リンダが応対し、迅速に銃を分解してメンテナンスを行った。リンダは特注銃の製作を持ちかけたが、ウーゾスは不要と判断した。リンダは新素材のテストを行いたいと考えていたが、ウーゾスは量産品で十分であると返答した。リンダは残念そうな表情を見せたが、作業は問題なく完了した。

モブ № 43「ウーゾス君じゃない!  ここでなにやってるの?」

展示品カサワR78を巡るトラブル

リンダが働く店に貴族の子息たちが訪れ、展示されていたカサワR78を買おうとしたが、リンダはそれが展示非売品であると説明した。貴族のボスは納得せず、部下がアクリルプレートを叩いて威圧的な態度を示した。店主が現れ、銃が壊れていることを説明して納得させた。最終的に貴族たちは退散し、リンダは店主に展示をやめるよう頼んだが、店主は意に介さなかった。


スクーナとの再会と同窓会への誘い

ウーゾスはアニメンバーで買い物を終えた後、帰宅途中にスクーナ・ノスワイルに再会した。スクーナはプラネットレースのエースパイロットであり、同窓会に出席するよう促したが、ウーゾスは仕事の都合で欠席を返事していたため断った。スクーナは笑顔で別れを告げ、同窓会へ向かった。

同窓会の会場でのスクーナの困惑

スクーナは惑星イッツの一流ホテル『スペラスホテル』で開かれた同窓会に出席した。会場に入ると、彼女は周囲から注目を集め、多くの女性たちに取り囲まれた。スタークルスタス杯の優勝や海賊退治についての質問を受け、スクーナは愛想笑いを浮かべることしかできなかった。子供の頃から背が高く、女性にも好かれることが多かったが、自分は男ではないと困惑していた。

イレブルガスとの再会と不快感

同窓会の場でスクーナはアロディッヒ・イレブルガスに再会した。彼は馴れ馴れしく肩に腕を回し、スクーナに付き合おうと強引に迫った。スクーナは嫌悪感を抱きつつも距離を取り、対応を避けた。その直後、同級生で戦友でもあるリオル・バーンネクストが現れ、イレブルガスに対して牽制するような態度を示した。

友人たちとの再会と楽しい時間

スクーナは旧友のシャルラ・ソルレーネとロネア・サントレイクに再会した。シャルラは中央官庁の職員として働き、ロネアは結婚して子供を持つ母親となっていた。彼女たちはスクーナの活躍を称賛しつつ、和やかな雰囲気で会話を楽しんだ。スクーナは友人たちと楽しい時間を過ごすことを決意し、日常の悩みを一時的に忘れようとした。

ウーゾスは怪盗事件の情報を求め、ゴンザレスの薬局を訪れた。ゴンザレスは多くの情報を持っていたが、確かなものは得られなかった。内部の者の手引きがあったと推測されるが、詳細は不明であった。

その後、ゴンザレスはウーゾスに合同同窓会の話を持ちかけた。傭兵ギルド経由で招待状が届いていたが、ウーゾスは興味を示さなかった。合同同窓会の目的は、リオル・バーンネクストやスクーナ・ノスワイルと親しくなるための名目であることが明らかであった。

ウーゾスとゴンザレスは、同窓会への参加を拒否する理由として、過去のクラスメイトであるアロディッヒ・イレブルガスとの再会を避けたいという共通の意見を持っていた。イレブルガスはイケメンで社長子息であり、エリート意識を持ちつつ他人を見下す態度が多くの人々に不快感を与えていた。

銃のメンテナンスと新素材への関心

ウーゾスはゴンザレスに報酬返還の要求がなかったことを確認し、安堵した。その後、銃のメンテナンスを頼むために『スヴァンソン銃砲店』を訪れた。この店は雑居ビルの地下に位置し、商品の選択は展示画面で行うシステムであった。

店主の娘であるリンダがウーゾスの銃を受け取り、素早く分解して整備を始めた。リンダは高校生でありながらも銃のメンテナンス技術に優れていた。彼女は特注品の銃を作りたがっており、新素材を試すことに意欲を見せていたが、ウーゾスは特注品に興味を示さなかった。

ウーゾスは量産品で十分だと考えており、銃をめったに使用しないため特注品の必要性を感じていなかった。しかし、リンダは新素材への興味を捨てず、特注品の製作を提案し続けていた。

店への来訪者と面倒事の予感

銃のオーバーホールが完了した直後、店の扉が勢いよく開かれ、明らかに問題を引き起こしそうな客が入ってきた。ウーゾスとリンダはその来訪者に注意を向けたが、その場で何が起こるかはまだ明らかではなかった。

モブ № 44「かなり昔はそれが横行してたってんだから、先代と今代の皇帝陛下には感謝だな」

傭兵ギルドでの依頼探し

ウーゾスは前日に警察に逮捕されることなく無事であったため、翌日傭兵ギルドへ仕事を探しに行った。ギルドには海賊討伐の依頼が多く見られた。これは大規模な海賊団が討伐されたことで、小物の海賊が目立つようになったためである。ウーゾスは比較的被害額が小さく、凶悪ではなさそうな海賊討伐依頼を選び、ギルドのローンズから詳細な情報を入手した。

依頼内容と情報収集の準備

依頼対象の海賊はボシラス宙域に出没しており、被害額は360万クレジットに達していた。2人組の海賊であり、乗員を殺害していない点がプラスであった。ウーゾスはさらなる情報を収集するために準備を整え、ボシラス宙域へ向かった。

ボシラス宙域の特性とサービスエリア『ドミルサ』

ボシラス宙域には人類が住むには適さない惑星が多く存在し、衛星軌道上には補給施設としてのサービスエリアが点在していた。ウーゾスは『ドミルサ』という比較的安全なサービスエリアに到着し、情報収集を開始した。

配達業者からの情報収集

ウーゾスは配達業者の集まる場所へ向かい、彼らの会話から有用な情報を得た。特に「タッシア」という惑星周辺で活動する海賊が存在することを確認した。

強盗少年との遭遇

情報収集を終えたウーゾスは、自分の船へ帰る途中で12〜13歳の少年に強盗を受けた。少年は電磁ナイフを持っていたが、ウーゾスは早撃ちで反撃し、少年を制圧した。少年の攻撃を受け流しつつ、警察に通報した。

警察への引き渡しとウーゾスの判断

ウーゾスは少年を制圧後も油断せず警戒を続けた。警察が到着し、少年は捕縛されたが、ウーゾスはアーサーのように改心させたり保護することを選ばなかった。ウーゾスにとって、この事件はあくまで仕事の合間に起きた厄介事に過ぎなかった。

その時、店の親父が現れ、銃を分解して内部の状態を見せた。錆びだらけで部品にヒビが入り、ほとんどスクラップ同然であった。それを見た貴族は激怒し、店を去った。しかし親父は実際には、きちんと手入れされた本物の「カサワR78」を別に保管していた。

スクーナ・ノスワイルとの偶然の再会

ウーゾスは銃のメンテナンスを終えた後、買い物を済ませて帰ろうとしていた。帰路の途中でエア・カーに乗ったスクーナ・ノスワイルと再会した。彼女はプラネットレースのエースパイロットであり、スタークルスタス杯で優勝を果たした有名人であった。スクーナはウーゾスが同窓会に参加しないことを不思議に思ったが、彼の仕事の都合を理解した様子で別れを告げた。

スクーナの同窓会出席と女性からの人気

スクーナは一流ホテルで開催された市立ノウレ高等学校の同窓会に出席した。彼女の登場は注目を集め、多くの女性ファンに囲まれた。子供の頃から背が高く、成績優秀であったため、同性からも人気があった。ファンクラブの構成員も女性が大半であったことから、彼女は自分の人気の理由を理解できずにいた。

嫌悪する男との再会と新たな出会い

スクーナは同級生のアロディッヒ・イレブルガスと再会した。彼は過去に人気のあった人物であったが、スクーナは彼の無遠慮な態度に嫌悪感を抱いていた。彼が無遠慮に肩に手を回すと、スクーナは即座に距離を取った。さらに、別の同級生であるリオル・バーンネクストも現れた。バーンネクストは過去に共に戦った戦友であり、スクーナは彼との再会を好意的に受け入れた。

友人との再会と会話の楽しみ

スクーナはさらに旧友であるシャルラ・ソルレーネとロネア・オーリニスにも再会した。シャルラは中央官庁に勤務し、成績優秀で知られていた。ロネアは結婚して子供を持ち、幸せな家庭を築いていた。三人は学生時代の思い出や近況を語り合い、楽しい時間を過ごした。

同窓会の開始と新たな決意

会場に響いたアナウンスによって、同窓会が正式に始まった。スクーナは友人たちと再会できたことを喜び、しばしレースや過去の苦い記憶を忘れ、友人との会話に集中することを決意した。

モブ № 45『こちらは銀河大帝国軍第 2艦隊だ。現在大規模海賊団を捜索中。お前はそれを追っている傭兵だな?  直ぐに手を引け。あれは我々の獲物だ』

惑星タッシアへの航路と帝国軍との接触

ウーゾスは強盗少年を警察に引き渡した後、サービスエリアで一晩を過ごし、翌朝から毒塩の惑星タッシアへ向かった。近くにゲートがないため自動操縦に任せ、ラノベを読みながら進行したところ、帝国軍第2艦隊から通信が入った。帝国軍は大規模海賊団を捜索中であり、ウーゾスを海賊を追う傭兵と決めつけて話を進めていた。ウーゾスは自分が探しているのは小物であり、大規模海賊団とは無関係であることを説明した。帝国軍は大規模海賊団の情報を得た場合、迅速に報告するよう命じて去っていった。

惑星タッシアへの到着とサービスエリアの状況

帝国軍艦隊を先行させた後、ウーゾスは惑星タッシアのサービスエリア「ルテタ」に到着した。到着時には夕方を過ぎていた。惑星タッシアは毒塩で覆われた美しい惑星であり、観光客も訪れるため、頻繁に軍や警察のパトロールが行われていた。しかし、海賊による被害が相次いでおり、大規模海賊団の討伐によって小規模の海賊が増加している状況であった。サービスエリアには多くの船が停泊しており、海賊の脅威によって足止めを食らっている様子が見受けられた。

配達業者との交流と危険な状況

ウーゾスは酒場で配達業者たちの話を聞き、彼らが船団を組んで移動することを計画していると知った。小規模な海賊に対しては数の力で対抗できるが、大規模海賊団には通用しない可能性が高い。ウーゾスは旅行者を装い、配達業者に同行を申し出た。業者は快く承諾し、出発は翌朝6時と告げた。しかし、船団に不特定多数の人間が参加するため、内部に海賊が潜んでいる可能性があることをウーゾスは危惧した。

帝国軍への通報と決断

危険を察知したウーゾスは、店を出て船へ戻り、帝国軍の情報部へ連絡を入れた。応対したのは美人なアンドロイドであり、ウーゾスは中央艦隊討伐部隊の第2艦隊と接触した際の命令に従って報告を行った。惑星タッシアのサービスエリアから翌朝に配達業者を中心とした船団が出発する予定であり、その中に大規模海賊団の連絡役が混ざっている可能性を伝えた。情報部は迅速に対応することを約束した。ウーゾスは軍の対応を待ちながら、事態の推移を見守ることに決めた。

モブ № 46『まずは取り決めした陣形になるんだ!  そうすれば海賊など怖くはない!  これで引き寄せてから一斉射撃すれば、海賊共をある程度は撃退できる!』

船団の集結と出発

翌朝、惑星タッシアのサービスエリア近くに約150隻の貨物船や民間船が集結していた。傭兵も混じっていた可能性があるが、大規模な海賊団には太刀打ちできないと判断された。それでもキャラバンは目的地である惑星ナチレマへ向けて出発した。約2日間の航海を想定し、1日目は何事もなく進行した。夜の見張りも無事に終えたが、2日目の正午過ぎに異変が発生した。

海賊団の接近と混乱

船団に所属する2機の小型艇が突然隊列から飛び出した。船団内部は混乱し、状況を把握できない者たちが多かった。その時、レーダーに船籍不明の大規模な船団が確認された。全ての船が船籍を隠しており、海賊であることは明白であった。パニック状態の船団内で若い男の指示が響き、秩序を取り戻すための行動が促された。船団は責任者の船を中心に傘状に整列し、防衛態勢を整えた。

司教階級の男の指揮と迎撃作戦

迎撃作戦の指示と実行船団内には司教階級の傭兵とされる男が指揮を執り、迎撃作戦を提案した。男の提案により、10機の船が迎撃部隊として編成された。その中には司教階級の男、先に飛び出した2機の女性パイロット、そしてウーゾスであるウーゾスも含まれていた。女性パイロットたちは姉妹であり、海賊である可能性が浮上した。

司教階級の男は、船団内部に海賊の連絡役がいる可能性を指摘し、10機のみで秘匿回線を用いて作戦を練った。男の指示によれば、船団の砲撃で煙幕を作り、海賊団を分断することが目的であった。さらに2機が背後に回り込み、挟み撃ちを試みるという定番の戦術が提案された。

ウーゾスへの指名と迎撃準備

ウーゾスは司教階級の男から、海賊団の背後に回り込む役目を任されることになった。司教階級の男はウーゾスが騎士階級であることを見抜いており、それを根拠に重要な役割を押し付けた。ウーゾスは了承し、迎撃作戦の準備を整えた。

迎撃の開始と戦闘準備

司教階級の男は、残りのメンバーを2つに分け、海賊団の分断された両方向に迎撃部隊を配置するよう指示した。ウーゾスを含む10機の部隊は帝国軍と警察が到着するまでの時間稼ぎを試みることとなった。戦闘は目前に迫り、ウーゾスは自身の役割を果たすために行動を開始した。

モブ № 47『よく聞け獲物共!  俺達は泣く子もだま――『今だ!  一斉射撃!』

海賊襲撃と戦闘の開始

海賊が船団に迫り、大量の海賊旗がこちらに向かってきた。司教階級の男が船団の指揮を取り、一斉射撃の合図を出した。岩石破壊用のビームが150隻近い船から放たれ、海賊の先頭が撃沈した。ウーゾスとバトは、混乱を利用し、海賊の背後をとることに成功した。

海賊の分断と反撃

海賊は二手に分かれた。ウーゾスとバトはそれぞれの隊に攻撃を仕掛け、陽子魚雷で船を爆破した。しかし、海賊は再編し、大型の船にバリアを張って船団に接近し始めた。

第2艦隊の介入と海賊の壊滅

艦隊からの一斉射撃が行われ、海賊の船は次々と大破した。艦隊司令官が海賊に降伏を促した。直後に警察も到着し、海賊は捕縛された。第2艦隊はその場を離れ、警察が残骸処理と護衛を担当することになった。

惑星ナチレマ到着と報酬の受け渡し

船団は半日後に惑星ナチレマに到着した。戦闘に参加した10人に対し、船団の責任者がお礼を述べ、報酬を渡した。ウーゾスも報酬を受け取り、海賊と疑われる姉妹も報酬を受け取った。

海賊姉妹の拘束とジョンの対応

司教階級の男たちは、海賊と疑われる姉妹を拘束した。ウーゾスは姉妹の正体を確認し、依頼を完了させるための手続きを進めた。司教階級の男はウーゾスの傭兵としての資格を疑ったが、手続きに従い報告を行った。

警察による海賊姉妹の捕縛

警察が到着し、海賊姉妹を正式に捕縛した。司教階級の男たちは不満を抱いていたが、ウーゾスは問題なくその場を去った。

司教階級の男たちの計画と不満

司教階級の男たちは、民間人を囮に使い、海賊を一網打尽にする作戦を成功させたことを報告した。しかし、上司である若い男は休暇の要求を拒否し、不満を抱く者もいた。彼らはウーゾスを殺そうと提案したが、司教階級の男はそれを制止し、今は上司に従うよう促した。

全体として、ウーゾスは海賊襲撃の危機を乗り越え、任務を完了させた。司教階級の男たちは陰謀を抱きながらも計画を遂行し、今後の行動を見据えていた。

モブ № 48「嫌な話だなあ……」

美人海賊姉妹捕縛依頼の消滅と新たな依頼の提示

美人海賊姉妹の捕縛依頼は、横槍によって消滅し、その原因となった者たちに絡まれることなくイッツに戻れたことは幸運であった。依頼を奪われたことへの逆恨みや襲撃を危惧していたが、実際には何も起こらなかった。駐艇場に船を停め、受付に向かうとローンズが冗談を交えつつ迎えた。依頼が無効となったことを伝え、報酬を受け取ったことも報告済みであった。適当な仕事を探していたところ、受付嬢アルフォンス・ゼイストール氏が現れ、新たな依頼を提示した。

惑星テウラでの対テロリスト戦闘依頼

提示された依頼は、イコライ伯爵領惑星テウラで発生した対テロリスト戦闘への戦力補充要請であった。イコライ伯爵は現・皇帝派に属し、領民の生活は平穏であったが、「正しき者達」と名乗る反・皇帝派レジスタンスが突如現れ、エネルギープラントや工業地帯を占拠したと報告された。ローンズによれば、この依頼は軍が処理するべき内容であったが、迅速な対応が求められたため、傭兵に依頼が回ったという。

惑星テウラの重要性とトライダム鉱石の存在

惑星テウラはかつてネキレルマ星王国時代に開発を放棄されていたが、帝国に下賜されたイコライ伯爵の一族が開発を続け、40年前に本格的な調査が行われた結果、エネルギー鉱石トライダムの鉱脈を発見した。このトライダム鉱石は都市機能の維持や動力の供給に必要な燃料であり、帝国全体のエネルギーを約1万年間賄える量が存在することが判明していた。そのため、今回のテロリストによる襲撃は帝国にとって重大な脅威であるとされた。

依頼への躊躇と調査の決意

依頼内容を確認した後、ローンズはウーゾスに対し、この依頼を受けるかどうかを尋ねた。ウーゾスは大気内部での戦闘経験が乏しいことや、貴族の派閥争いが絡んでいる可能性を危惧したが、傭兵同士の戦闘ではないことに安堵した。また、今後の生活にも影響を与えるため、依頼を受ける可能性を検討しつつも、まずは調査を優先することに決めた。

情報収集のための調剤薬局訪問

ウーゾスは情報収集を目的として、パットソン調剤薬局に向かった。しかし、店は臨時休業中であり、裏の自宅も応答がなかったため、通信を試みた。応答したゴンザレスは、薬剤師組合の会合に出席する必要があると不満を漏らしつつ、専属司会の仕事を押し付けられたことへの愚痴をこぼした。ゴンザレスの姿は眼鏡美人の薬剤師であり、彼が男性であることを知らない者からの誤解や嫌がらせも受けていた。ウーゾスはゴンザレスに同情しつつも、情報収集は別の方法で行うことに決めた。

モブ № 49「せいぜいくたばらない程度に励んでくるんだね」

占い師との再会と情報収集

ウーゾスはパットソン調剤薬局を後にし、『占いビル』に向かった。迷路のようなビル内を進み、『水晶玉占い』と書かれた店へ入った。店内は深緑の絨毯が敷かれ、紫色の布のテーブルが中央に置かれていた。占い師の老婆は魔女のような風貌で、ウーゾスを迎え入れた。老婆は全身儀体への移行を計画していたが、彼女の野望を止めることはできなかった。

テロリストとネキレルマ星王国の関係

老婆はウーゾスから依頼を受け取り、水晶玉を使い情報を調べた。テロリストは「重要なエネルギー資源を皇帝が独占するのは間違いである」と主張していた。ネキレルマ星王国はかつて帝国に敗北し、領土の一部を帝国に差し出して植民地化を免れた過去を持つ。惑星テウラもまた、ネキレルマ星王国統治下で放置されていたが、帝国に支配されてからは開発が進み、生活水準が向上していた。テロリストの正体はネキレルマ星王国の者である可能性が高かった。

惑星テウラの住民の立場と帝国への忠誠

惑星テウラの住民は、ネキレルマ星王国から差別を受け、見捨てられていた過去があった。帝国による開発で生活水準が向上したため、住民たちは帝国側に忠誠を誓っていた。老婆は、帝国貴族のイコライ伯爵が住民たちの支持を得ていると断言した。ネキレルマ星王国は過去の行いによって住民から信用を失っていた。

ロスヴァイゼとの通信

翌日、ウーゾスは依頼を受け、惑星テウラへ向かった。宇宙港には多くの船が集まり、降下許可を待っていた。待機中にラノベを読もうとしたが、ロスヴァイゼから通信が入った。ロスヴァイゼは自分の分体となるアンドロイドが完成したことを報告し、喜びを表していた。そのアンドロイドは機械と生体を融合させたハイブリッドで、見た目は人間と変わらない仕様であった。

ロスヴァイゼの目的とランベルトへの対応

ロスヴァイゼは新しいアンドロイドを受け取ることを楽しみにしていたが、現在のパイロットであるランベルト・リアグラズの扱いに迷っていた。彼女は有名になったランベルトを引き続き乗せているが、必要でなくなった場合には別れるつもりであった。ロスヴァイゼの対応にはツンデレ的な要素が見られ、ウーゾスはそれを理解した。

モブ № 50「ま。派手な空中戦は派手な連中にまかせて、俺達は地上部隊の航空支援任務という、地味な仕事をするだけだな」

パッチワーク号の降下と準備

ロスヴァイゼの身体が完成した恐怖を感じながら、ウーゾスは『パッチワーク号』で地上への降下を開始した。『パッチワーク号』は旧式の汎用型船で、宇宙と地上の両方で使用できる構造である。今回は地上部隊の航空支援任務を希望し、イコライ伯爵領で容易に補充可能な小型空対地ミサイルポッド『スローイングナッツ』を2基搭載することに決めた。地上に着陸後、迅速に武装の換装を完了し、チェックを済ませた。

テント周辺の状況と出会い

ウーゾスは傭兵たちのテントでチェックを済ませ、周囲を観察した。露店や炊き出しが行われ、市場のような賑わいを見せていた。その中で、以前の護衛任務で共に行動したモリーゼ・ロトルアとバーナード・ザグに再会した。二人は新たな作戦に期待を寄せつつも軽口を叩いていた。特にバーナードはビールを片手にしており、その様子にウーゾスはやや呆れていた。

情報収集とフィアルカとの再会

ウーゾスは自分の船へ戻ろうとしたが、陽キャな傭兵たちがバーベキューをしており、荷物で入り口を塞がれていた。仕方なく、テント周辺で地図のダウンロードや地元の情報収集を行いながら時間を潰した。その過程でフィアルカとそのアンドロイドメイドのシェリーと再会した。フィアルカは地元の人々から情報を聞き出すことを渋っていたが、シェリーの勧めによりしぶしぶ情報収集を行った。

船への帰還と休息

情報収集を終えた後、ウーゾスは再び自分の船へ向かった。幸い傭兵たちが酔い潰れていたため、荷物を避けて中へ入ることができた。ウーゾスはシャワーを浴び、着替えを済ませて簡易ベッドへ倒れ込んだ。戦闘艇として小型ながらもシャワーやベッドを備えている『パッチワーク号』に感謝しつつ、ウーゾスは休息を取った。

モブ № 51『地上支援部隊、聞こえるか!  俺様はトニー・イコライ!  ジャック・イコライ伯爵の息子だ!』

陽キャ集団との衝突と掃除問題

ウーゾスは午前6時に目覚ましで起床し、身支度を整えて船の外へ出た。BBQの残骸である炭や空き缶、紙皿、プラフォークなどが散乱していたが、片付けをする気はなく炊き出しのテントへ向かい朝食をとった。その後、船へ戻ると陽キャ集団が伯爵の私兵と口論していた。ウーゾスは自分の船を点検することにし、燃料や弾薬、レーダーや噴射口の確認を行った。

その時、陽キャ集団の女がウーゾスにゴミ掃除を押し付けてきた。他の男たちも同調してウーゾスに責任をなすりつけたが、伯爵の私兵たちにより叱責された。私兵のリーダーは周囲の証言から、陽キャ集団がゴミを散らかした事実を確認していた。彼らは私兵の監視のもと、渋々掃除を始めた。ウーゾスは掃除が終わるまで点検を続けるふりをしていた。

トニー・イコライの指揮と伯爵の演説

掃除が終わると、地上支援部隊に通信が入った。送信者はトニー・イコライと名乗るイコライ伯爵の息子であった。彼は指揮官として命令を出しつつも、細かい指示はせず、自由に行動するよう指示を与えた。また、エネルギープラントの破壊を避けるように求め、報告の義務を課した。

続いて、イコライ伯爵自身の演説が始まった。彼はテロリストによってエネルギープラントの一部が占拠され、領民の避難を優先して攻撃を遅らせたことを説明した。避難完了後は容赦せず敵を殲滅する決意を示した。また、帝国軍第5艦隊と第7艦隊がテロリストの逃亡を防ぐために惑星テウラを包囲していることも明らかにした。伯爵は自ら装甲車に乗り込み、地上部隊と航空隊を率いて出撃した。

第5艦隊の脅威と主人公の覚悟

ウーゾスはゆっくりと離陸しながら、伯爵の演説を思い返していた。特に帝国軍第5艦隊と第7艦隊が包囲を行っていることに驚いた。第7艦隊は以前に世話になったことがあるが、第5艦隊とは初対面であった。

第5艦隊の指揮官はルナリィス・ブルッドウェル少将で、珍しい女性の司令官であった。彼女は美人で有能だが冷酷で合理主義的な人物であり、敵味方を問わず容赦しないとの噂が広がっていた。さらに、彼女の部隊は規律正しく非効率な行動を一切取らないと評判であった。

ウーゾスは厳しい戦況を覚悟しつつも、帝国軍の強大な後ろ盾を頼りに作戦を遂行する決意を固めた。

モブ № 52『射的ですかね。伸るか反るかですけど』

エネルギープラントへの進軍と航空戦闘

地上部隊が進軍する中、エネルギープラントのあるエリアが視界に入った。航空部隊が敵航空部隊を発見し、交戦を開始した。伯爵の指揮により、地上支援部隊も各地上部隊を護衛する任務を負った。地上支援部隊の中で、ウーゾスとバーナード、モリーゼの三人は八番目のホテル中隊を担当した。ウーゾスはレーダーを監視しつつ進軍を続け、テロリストの潜伏地を見つけ出すためにビームで攻撃を行った。

ホテル中隊の護衛と戦闘状況

ホテル中隊の進軍ルートに大規模な敵の地上支援部隊は存在せず、戦車隊が時折現れる程度であった。モリーゼは爆弾を使用し、バーナードはビームで攻撃を行い、順調に進軍を続けた。一方で航空部隊は爆撃機を含む大規模な敵と交戦していた。特にアーサーと漆黒の悪魔と呼ばれる王階級の戦士が大型爆撃機を撃墜するという戦果を挙げた。

フィアルカの戦闘と補給

フィアルカは無人機を次々と撃墜し、補給のために母船である『ウクリモ』に戻った。補給と機体の点検を受ける間、彼女は休息を取りつつ次の戦闘に備えた。再び出撃すると、爆撃機を含む大規模な敵編隊が北西から接近しているとの報告を受けた。フィアルカは護衛排除に向かい、迅速に行動を開始した。

ネイムス砦の攻略

ホテル中隊は進軍中に大型トーチカ『ネイムス砦』に遭遇した。砦は旧軍事施設であり、高度な防御力を誇っていた。地上部隊が支援要請を出す中、バーナードとモリーゼは敵の注意を引き、ウーゾスは砦に攻撃を加えた。結果として砦の銃撃が止まり、地上部隊は砦内部の制圧を開始した。

作戦の成功と地上部隊の進行

本部に報告を行い、ホテル中隊は無事に砦内部を制圧した。バーナードとモリーゼはウーゾスの活躍を称賛し、さらに祝勝会を提案した。ウーゾスは無事に任務を遂行できたことに安堵しつつ、次の行動に備えた。

モブ № 53『貴方達、馬鹿なの?』

エネルギープラント奪還作戦と問題発生

ネイムス砦を攻略した後、奪還作戦は順調に進行した。敵方は航空部隊に注力しており、地上にほとんど敵がいなかったことが作戦の成功を後押ししたと考えられる。エネルギープラントに到着した時点で、テロリストがプラントに立て籠もったため、作戦は停滞した。プラントを破壊せずに制圧する必要があり、地上部隊に頼る他なかった。地上支援部隊は上空から敵の動きを伝え、航空部隊からの攻撃を防ぐ役割を果たした。敵航空部隊の主力はすでに排除され、捜索と警戒を行っていた。

陽キャ航空部隊の問題行動

地上部隊の活躍を待つ中、支援部隊は敵航空部隊の残党を捜索していたが、その間に問題が発生した。陽キャと呼ばれる航空部隊の一部が、エネルギープラントを攻撃しようとしたのである。彼らは戦果を求め、無視できない問題行動を取った。伯爵とトニーが怒鳴り声で制止を試みたが、陽キャ達は意に介さず、攻撃を続けようとした。貴族の子息や令嬢が含まれていたことが、問題の根深さを示していた。

マリーレヒートの制裁と問題解決

攻撃を阻止したのは『深紅の女神』と呼ばれるマリーレヒート・ルイヒェン・ファリナーであった。彼女は陽キャ達の船を不時着させるほどの攻撃を行い、行動を止めた。陽キャ達は貴族としての地位を盾に反発したが、伯爵は軍規違反として処罰を予告した。エネルギープラントを破壊する行為は重大であり、爵位を持っていても許されないと厳しく警告した。最終的に陽キャ達はプラントから離れた場所に不時着させられた。

テロリストの投降と作戦終了

問題を解決した後、エネルギープラントへの攻撃を警戒しつつ地上部隊の行動を待った。約一時間後、テロリスト達が投降した。捕虜となった仲間がリモート爆弾を仕掛け、仲間を犠牲にして逃げ出そうとしたが失敗したことが原因であった。こうしてエネルギープラント奪還作戦は無事終了した。

モブ № 54「じゃあ人生の先輩のアンタに奢ってもらおうじゃないか!  みんな!  露店にいくよ!  飲み放題だ!」

祝勝会と陽キャ貴族の処遇

テロリストと陽キャ貴族達が捕縛され、夕方から盛大に祝勝会が行われていた。特に『漆黒の悪魔』『深紅の女神』『羽兜』『女豹』の四人は大量のマスコミに囲まれていたが、『青雀蜂』だけは姿を見せなかった。ランベルト・リアグラズ=イキリ君は緊張していたが、他の三人は慣れている様子であった。アーサーもマスコミに囲まれ、セイラが彼女アピールをしていた。

一方でウーゾスは燃料と弾薬を補充し、預けていた陽子魚雷の返却を求めたが、陽キャ達が勝手に持ち出し、不時着の際に砂ぼこりが入った可能性があるためチェックが必要とされて返却されなかった。陽子魚雷は消耗品で買い替え可能だが高価であるため、返却を待つことに決めた。整備兵は安全のために点検を行い、ウーゾスは彼らに感謝した。

報酬は後日傭兵ギルドに送られるため、祝勝会が始まる前に帰るつもりであったが、本陣で参戦者名簿を確認し、帰りに露店で串焼きを買って船に戻った。整備場は本陣から離れているため、喧騒は小さく聞こえていた。食事を終えたウーゾスはラノベを読み始めた。

アーサーの疲労と仲間たちとの交流

アーサーはマスコミ対応に疲弊しており、セイラに支えられてテントに戻ろうとした。途中でバーナード、モリーゼ、レビンに出会い、冗談を交わしつつ談笑した。モリーゼはウーゾスの実力を評価し、彼の戦果を語った。アーサーは騎士階級に留まる理由について問いかけ、モリーゼは司教階級の責任の重さを避けるためだと説明した。

レビンはウーゾスが帰ったことを話し、モリーゼと共に露店へ向かおうとした。バーナードは露店での飲み放題を拒むも、結局モリーゼの誘いに巻き込まれていった。

陽キャ貴族達の末路と朝の出発

翌朝、ウーゾスは陽子魚雷を受け取り、陽キャ貴族達の処遇を聞いた。侯爵令嬢は父親に抗議したが、伯爵には通じず、父親からも縁を切られた。他の仲間達も同様の処遇を受け、軍法会議にかけられることになった。逃亡を試みたことで罪がさらに重くなった。

ウーゾスは朝食を取りながら、イケメン少年と偶然出会った。少年は疲れた表情で家族の酒癖の悪さについて愚痴をこぼし、ウーゾスはそれを聞き流した。食事を終えたウーゾスは少年を置いて船に戻り、惑星テウラを後にした。

フィアルカ・ティウルサッドの視点

フィアルカは戦場に押し寄せたマスコミの対応に疲れ果てていた。ゴシップ的な質問が多く、本来の戦闘内容に関する質問はほとんどなかった。彼女はシェリーと共に奪還作戦を指揮したイコライ伯爵に挨拶するために向かっていた。伯爵は父と面識があり、子供の頃から何度も会っていた。

フィアルカは幼少期にトニー・イコライにスカートをめくられた過去があり、その際に伯爵が息子を叱責したことを覚えていた。道中でシェリーは『青雀蜂』の少年を発見し、フィアルカに報告した。フィアルカは彼に対し怒りを覚えたが、少年が疲れた様子で女の子達に囲まれている様子を見て、騒ぎを起こすことを避けた。

【特別編】私の平穏な 1日

プラネットレースと食事会の出来事

プラネットレースの慣らし運転


スクーナ・ノスワイルは、プラネットレースチーム『クリスタルウィード』の新マシン『バイオレット・ドンナー』の慣らし運転を行うため、惑星ラミダンへ訪れた。惑星ラミダンは直径約1万2700km、外周約4万kmの巨大な惑星であり、その表面の1~2万mが海水で満たされ、陸地が存在しない特徴を持っていた。スクーナは慣らし運転を終え、惑星水面から上空1万mにある巨大浮遊板都市『ヘプタ』へ戻った。そこが彼女たちの宿泊場所であり、アエロとフィノを連れて晩御飯をおごるためのレストランがある場所でもあった。

レストランへの到着とファンサービス

スクーナとアエロは、ステーキハウス『エルナト』に到着した。チェーン展開している店であり、美味しいと評判の高い店であった。アエロがスクーナの名前で予約を行ったため、お店は特別に個室を用意してくれた。しかし、個室へ案内されるまでにファンに変装がバレてしまい、サインや写真を求められる事態となった。アエロはファンに対して冷たくすることを避けるべきだと考えており、スクーナもそれに賛同していた。

乱暴者との衝突

しかし、握手を求めるファンの中に、酒臭い男たち二人組が割り込み、スクーナとアエロに無理やり接触してきた。店員が制止しようとしたが、男たちは女性店員を蹴り飛ばし、暴力を振るった。スクーナは素早く相手を取り押さえ、アエロももう一人を倒して気絶させた。男たちは警察を呼ばれることを恐れ、マスコミに暴力行為を暴露すると脅迫したが、アエロは全く意に介さなかった。結局、警察が到着し、店内にいた他の客たちが撮影した映像によって、男たちの主張が虚偽であることが証明された。男たちは逮捕され、連行された。

店の対応とサービス提供

事件の後、店長と店員たちはスクーナとアエロに対し、適切に対処できなかったことを謝罪した。しかし、アエロは責任を感じる必要はないと店側を励ました。店側はそのお詫びとして、『スペシャル高級肉尽くしコース』を無料で提供すると申し出た。アエロはそれに喜んで応じたが、スクーナは当初『スタンダードステーキコース』を予約していたことを指摘し、アエロの独断で高価なコースに変更されていたことを知った。

食事と後日談

最終的に、アエロの提案で『スペシャル高級肉尽くしコース』を楽しむことになり、食事は非常に美味であった。アエロは自分の予約のおかげだと調子に乗り、スクーナを感謝させようとする姿勢を見せた。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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