小説「リビルドワールド IX(9)〈上〉(14)」感想・ネタバレ

小説「リビルドワールド IX(9)〈上〉(14)」感想・ネタバレ

どんな本?

ポストアポカリプス世界を舞台に、旧文明の遺産を探索するハンターたちの生存競争を描くSFアクション小説である。本作では、主人公・アキラが荒廃した都市での戦いに身を投じる中、様々な勢力との均衡が崩れ、生死を賭けた新たな局面へと突入する姿が描かれる。

主要キャラクター
• アキラ:本作の主人公。旧世界の遺物探索を生業とする若きハンター。強靭な精神力と高い戦闘能力を持つ。
• アルファ:アキラにのみ見える謎の存在。旧世界の知識と技術を提供し、アキラを導く。
• シズカ:ハンターたちに物資を提供する商人であり、アキラの良き支援者。
• サラ:ベテランハンターで、アキラの成長を見守る姉のような存在。

物語の特徴
本作の魅力は、緻密に作り込まれた荒廃世界の設定と、リアルで緊張感あふれる戦闘描写にある。また、アキラとアルファの奇妙な関係性が物語に深みを与えており、単なるバトルものに留まらない心理的なドラマが展開される。旧文明の謎をめぐるミステリー要素も加わり、読者を飽きさせない展開が続く点が特筆される。

出版情報
• 出版社:KADOKAWA(電撃の新文芸)
• 発売日:2025年4月17日
• 著者:ナフセ
• イラスト:吟
• 価格:1,540円(税込)
• ISBN:9784049155325
• 参照URL:https://www.kadokawa.co.jp/product/322403000999/

KADOKAWAオフィシャルチャンネル
KADOKAWAオフィシャルチャンネル

読んだ本のタイトル

リビルドワールド IX〈上〉 生死の均衡
著者:#ナフセ 氏
イラスト:#わいっしゅ  氏

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あらすじ・内容

シロウの目的、そしてアキラの決断は――? 激動の新エピソード!!

 坂下重工からシロウに関する依頼を出されたアキラ。報酬は最前線向けの装備一式前払い。
 しかし、その依頼内容は状況次第でシロウの殺害すら含むものだった。対象となったシロウはウダジマの協力者であったハルカと行方をくらましていて……。
 そんな中、リオンズテイル社の端末設置場所までレイナ達を案内する約束をしていたアキラは、カナエと共に現地へ向かう。
 そしてレイナと合流したのだが、彼女はリオンズテイル社の創業者一族の長であるローレンスを連れていて――!?
 依頼を引き受けたアキラ。ハルカを助けたいシロウ。ハルカの思惑。三人の決断と、思わぬ人物の介入が、事態を誰にも想像できないものへと変えていく。

リビルドワールドIX〈上〉 生死の均衡

感想

シロウの信念とアキラの葛藤

本作では、シロウがかつて偽物アキラと組んでいたハルカを救おうとする姿が印象的であった。しかし、シロウが所属する会社は、そのような行為を絶対に許さない。そこで依頼がアキラに舞い込んだわけだが、アキラ自身もまた過去の縁や情に揺れてしまう。シロウの想いに触れたことで、アキラの心が少しずつ懐柔されていく過程には、読みながら思わず胸が熱くなった。

静かに進むはずだった話が一転して

物語は、最初こそ淡々と任務遂行に向けて動き出す。しかし、読み進めるうちに、想定をはるかに超える大規模な事件へと発展していく。あれよあれよという間に状況は悪化し、気づけば都市全体を巻き込む大事件になっていた。そのスケールの大きさと、怒涛の展開には思わず笑ってしまったほどである。

再読必至の複雑な仕掛け

正直に言えば、一度読んだだけでは理解しきれない部分も多かった。シロウやハルカ、そしてアキラ、それぞれの立場と思惑が絡み合い、どこで誰が裏切るかもわからない緊張感が続く。途中で「え?なんでこんなことに?」と頭を抱えたくなる場面もあり、これはもう一度読み返して整理しなければと思わされた。

人間関係の描き方に深みが増す

ただのドンパチだけではなく、人と人との間にある信頼や裏切り、そして葛藤が丁寧に描かれていた点も高く評価したい。特にアキラとシロウの間に生まれる微妙な信頼関係、そして揺れ動く感情の描写はリアルであり、共感を呼ぶものだった。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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備忘録

第 259話  スガドメからの依頼内容

ハンターとしてのアキラの成長と覚悟
路地裏で何も持たずに生きていた少年アキラは、持たざる者の強さを糧にハンターとなり、血と死に塗れた人生を肯定してきた。多くのものを得た結果、持たざる者の強さを失った彼は、再び強欲を原動力に前進を続け、怪獣すら打倒し、更なる高みを目指していた。

坂下重工からの依頼とシロウの問題
レラグロス撃破により坂下重工からの懸賞金が取り下げられたアキラは、坂下重工の重役スガドメから新たな依頼を受けた。その内容はシロウに関するものであり、協力・救出・捕獲・殺害のいずれかを行うことが求められた。依頼の報酬は、最前線仕様の高性能装備「HBTNシリーズ」一式であった。

シロウの行動とアキラの葛藤
シロウは建国主義者ハルカに協力していた疑いがあり、その立場により救出か、最悪の場合は殺害の選択も視野に入れる必要があった。シロウが過去にアキラへ多大な協力を行っていたこともあり、アキラは葛藤を抱えつつも、状況に応じた柔軟な対応を許可される形で依頼を引き受けた。

契約成立と信仰としての契約概念
アキラはスガドメとの間で一枚の簡素な契約書に署名した。この契約は法的拘束力を超え、契約を守るという思想と信仰に基づく儀式であり、違反時の罰則などは一切記されていなかった。

アキラの今後の拠点と支援者たちとの再会
坂下重工から報酬を受け取ったアキラは、住居を失っていたため、旧知の仲間シズカやシェリルの拠点に身を寄せることを決めた。さらに、レイナ、エレナたちにも連絡を取り、今後の活動に向けた調整を進めた。

新たな任務への準備
アキラは坂下重工から受け取ったコードにより、今回の依頼内容をハンターオフィスのサイトに反映させるか否かの裁量を与えられた。状況に応じてシロウに接触し、協力か捕獲かを判断する難しい任務に臨むため、クガマヤマ都市へ向かう輸送機に乗っていた。

第260話   500億オーラムの使い道

スラム街の警備強化とアキラの到着
アキラを乗せた輸送機はクガマヤマ都市近郊に着陸し、輸送車でシェリルファミリーの拠点へ向かった。都市防衛隊は偽アキラへの警戒のためスラム街に厳重な警備体制を敷いていた。現地ではイナベが既にアキラを迎えるため拠点に入っていたが、これはアキラを防壁内に迎え入れるリスクを回避するためであった。

拠点での再会と装備受領
シェリル、シズカ、エレナらがアキラを迎え、アキラはシズカに無事を報告した。マツバラにより、報酬として最前線向け装備「HBTNシリーズ」一式が正式にアキラへ引き渡された。マツバラは坂下重工代表としてイナベと話を交わし、アキラへの依頼の説明を終えた。

アキラと仲間たちとの交流
アキラはエレナやサラ、キャロルらと和やかな会話を交わしつつ、建国主義者との戦いで得た賞金申請をキバヤシに託した。かつての無謀な戦いを振り返りながら、彼らはアキラの成長に驚きと喜びを示した。

賞金の使い道とシズカへの依頼
アキラは受け取った500億オーラムの一部から、エレナたちに200億を支払い、シズカの護衛を依頼した。エレナとサラはそれを快諾し、アキラの想いを受け止めた。アキラは自分自身の装備についても坂下重工から提供されたことを明かし、仲間たちに安心感を与えた。

装備と移動手段の手配
アキラはさらにキバヤシに200億オーラムを支払い、新たなバイクの調達も依頼した。カツラギもキバヤシに誘われ、装備調達の補助を行うことになった。

シェリルとの心のすれ違い
シェリルはアキラのシズカへの厚遇に少し複雑な感情を抱いたが、アキラの説明により自衛の必要性を理解し、自らの力で備える決意を固めた。

一時の休息と安堵
アキラは豪華な来客用の部屋で休息を取る。アルファの声に見守られながら、アキラは安心して眠りについた。彼にとっては、かつての路地裏で過ごしていた頃と変わらない、静かで温かな夜であった。

第261話  シェリルファミリーの変化

新装備「HBTNシリーズ」の受領
深夜、アキラはアルファに起こされ、カツラギが届けた新装備「HBTNシリーズ」を受け取った。新たな強化服、複合銃、ブレード、多機能バックパックを装備したアキラは、その性能の高さに高揚しつつ、1階駐車場に向かった。

スラム街拠点の再編成と混乱
シェリルファミリーの拠点では、脱退していた元構成員たちの再加入申請や、商売人たちの釈明、スラム街の幹部たちによる交渉が真夜中にも続いていた。アキラの存在は坂下重工との和解を証明し、彼に向けられる視線も尊敬と畏怖の入り混じったものとなった。

エリオたちとの会話と現状把握
シェリルの側近であるエリオ、アリシア、ナーシャ、ルシアは、徒党の要職を担いながらアキラと交流した。彼らはアキラへの恐怖と敬意を抱きつつ、徒党内外のバランスを保つ役割を果たしていた。

バイクの受領と選択
駐車場に到着したアキラは、カツラギから2台のバイクを提示された。最終的にアキラは空陸両用機型を選択し、補助アームやバックパックを取り付けた仕様でバイクを受領した。アルファと相談のうえ、アキラはこの選択に満足し、新装備に馴染む決意を新たにした。

カツラギによる輸送の背景
カツラギは、バイクの輸送中に偽アキラに狙われるリスクを承知で、目立たぬ形で物資を運んでいた。彼はこの危険な仕事を利益と今後の商機のために引き受け、アキラとも新たな取引関係を築くこととなった。

カツラギへの信頼と調達元の切り替え
アキラはシズカへの負担を避けるため、弾薬や装備の調達元を一時的にカツラギへ切り替えることを決断した。これにより、アキラ自身も装備調達に関するリスク管理を徹底することとなった。

レイナからの連絡と新たな行動開始
新しいバイクの試運転を考えていたアキラは、レイナからの連絡を受けた。すぐに出発の準備を整えたアキラは、エリオに出発を伝え、夜明けを待たずに新たな任務へと向かっていった。

第262話  ローレンスの契約内容

新型バイクでの移動と通信制限の理由
アキラは飛行機能を持つ新型バイクで荒野を進んだ。迷彩機能によりモンスターに気付かれることなく移動していた。レイナからは秘匿回線経由で24通りの集合場所が通知され、アキラは尾行対策を意識しつつ指定場所に向かった。アルファとの会話により、情報端末側の脆弱性や、シロウのようなハッカーへの警戒も重要であることを理解した。

カナエとの合流と慎重な移動開始
指定場所の廃ビルに到着したアキラは、カナエと合流した。カナエは徒歩で到着しており、目立たない行動を取っていた。索敵の確認後、カナエをバイクに乗せ、目的地へ向けて出発した。カナエは端末の場所を途中で知らされることを拒否し、万一の対策として慎重な対応を求めた。

レイナたちの動向とカナエの任務
レイナたちは車でカナエの動きを監視しており、カナエがアキラと合流し目的地に向かったと判断した。カナエは、敵に捕捉された場合には目的地への到達を諦め、囮役を務めることを指示されていた。シオリも緊張感を持ってレイナと共に行動していた。

アキラとカナエの端末設置場所到着
アキラとカナエはヒガラカ住宅街遺跡の館に到着し、周囲を索敵後、内部へと進んだ。アルファは端末の辻褄合わせのため小細工を施すべきかをアキラに確認し、アキラは過去にキャロルに吐いた嘘との整合性を取るため、小細工を施すことに同意した。

地下室での接触とカナエの確認
アキラは単独で地下室に入り、旧領域端末との接続を確認した。カナエも後から地下室に入り、旧領域接続反応を確認したが、視覚情報は得られなかった。アキラは案内を終えた後、カナエの提案でしばらく館に留まることとなった。

ローレンスとの合流とアキラの配慮
レイナたちが館に到着し、アキラはローレンスと対面した。アキラはローレンスに対して一応の礼節を示し、案内を行った。レイナたちはアキラの意外な配慮に驚きつつ安堵していた。アキラはレイナたちへの恩義から、ローレンスに一定の敬意を払っていた。

ローレンスの端末接続と交渉開始
ローレンスはリオンズテイル社の端末に接続し、不正利用を警告されるも、事情を説明し交渉を継続した。彼は自身がリオンズテイル社と契約関係にあると認識しており、その契約内容と権限について話し合う意向を示した。

第263話  時間切れ

ローレンスの地下室での行動とアキラの待機
アキラはレイナたちとともにローレンスの帰還を待ったが、ローレンスはなかなか戻らなかった。アルファはローレンスの行動を把握していたが、アキラは不自然さを避けるためあえて知ろうとはしなかった。

ローレンスの帰還とレイナへの指示
ローレンスは夜明け頃に地下室から戻り、用事は片付かなかったが無駄ではなかったと告げた。そして報酬代わりに、レイナたちにアキラの手伝いを命じた。

襲撃部隊の接近とローレンスの決断
アキラは接近してくる大規模な部隊を索敵し、レイナたちに報告した。ローレンスはアキラたちに脱出を命じ、自ら時間稼ぎのため迎撃に立った。

脱出とローレンスの迎撃戦
アキラとレイナたちはそれぞれバイクと車に分かれて脱出を開始した。ローレンスは飛行バイクを追撃してきた部隊に強力な砲火を浴びせ、追跡を阻止した。

リオンズテイル社の部隊との対峙
ローレンスはリオンズテイル社の部隊に取り囲まれたが、その圧倒的な存在感で部隊の行動を制限した。やがてクロエ率いる四人が現れ、ローレンスの身柄確保を試みた。

スズカの奇襲とローレンスの強化服の真相
スズカは圧倒的な速さでローレンスの強化服を両断したが、中身は空であった。クロエたちはそれを当然のことと受け止め、強化服を回収して撤収した。

アキラたちの脱出とレイナたちの心配
アキラたちは十分に距離を取った後、レイナがローレンスの無事を案じた。アキラはローレンスの強化服が無人であったことを指摘し、レイナとシオリは驚愕した。

アキラとレイナたちの別行動
アキラは次の仕事に向かうためレイナたちと別れた。レイナたちは後方支援に回ることを決め、それぞれの思惑を抱きながら都市へ向かった。

レイナたちの推測と警戒
レイナとシオリはローレンスの意図を推測し、何か大きな騒ぎを起こそうとしている可能性に警戒を強めた。カナエは軽い口調で場を和ませたが、全員が気を引き締めて行動を続けた。

アキラとアルファの判断と決意
アキラはレイナたちを巻き込むことを避け、シロウとの交渉に集中する決意を固めた。アルファの支援でシロウとの通信を開始し、シロウの真意を問いただした。

第264話  決死の交渉

アキラとシロウの対峙
アキラは拡張視界越しにシロウと対峙し、坂下重工から受けた依頼について説明した。アキラは協力と捕獲を省き、助けるか殺すかの二択をシロウに提示した。シロウは動揺しながらも事情を説明しようとしたが、うまく伝えることができなかった。

ハルカの介入と状況の変化
ハルカが現れ、シロウが自分を助けるために行動していると説明した。アキラはシロウに再度問いかけたが、納得するには至らず、シロウに抵抗を諦めるよう警告した。しかしハルカは交渉を試みる意志を示し、シジマを交渉役に指名した。

シジマの登場と交渉への準備
シジマは強化服に制御される立場にあり、ハルカに脅されながら交渉役を引き受けた。彼は状況打開のため追加情報を求め、アキラ、シロウ、ハルカから資料提供を受けた。その間にアキラはアルファと雑談しつつ、シロウ捕獲の難易度を再確認していた。

シジマの条件付き交渉提案
シジマは自身の生存を条件に交渉を引き受けることを提案し、アキラはこれを了承した。ハルカは強化服による脅迫を続けたが、アキラの態度に押され、交渉を進めざるを得なかった。

交渉開始とハルカへの提案
シジマは交渉開始を宣言し、ハルカが組織を裏切り、アキラの組織壊滅に協力するという案を提示した。この突飛な提案に、ハルカは驚愕した。

第265話  助ける理由

シジマによる交渉案の提示
アキラの依頼達成とシロウ、ハルカの救済を両立させるため、シジマはハルカに組織を裏切り、アキラに協力するよう提案した。ハルカは驚愕し否定したが、シジマはアキラの実力と組織壊滅の必然性を強調し、ハルカを説得にかかった。

ハルカとアキラの利害調整

シジマはアキラに対しても、ハルカを生かして利用する合理性を訴えた。アキラはシジマの提案を受け入れ、交渉成立の条件としてシロウたちの居場所を教えるよう要求した。

ハルカの決断と合流提案
ハルカは合流後に条件を提示すると告げ、合流地点の情報をアキラに送信した。アキラは警戒しながらも合流に向かい、万一罠であった場合の対応も想定して準備を整えた。

シジマの解放と強化服の異常
アキラたちとの交渉成立を受け、シジマは無事に強化服を脱ぎ、安堵しつつ隠れ家を後にした。しかし、脱ぎ捨てられた強化服は独自に行動を開始し、迷彩機能で姿を消した。

ハルカとの合流と決闘の開始
アキラはハルカの指定した廃ビル屋上で彼女と合流した。ハルカはアキラに対して、自らとの決闘を条件として提示し、勝てないなら協力は無意味であると主張した。アキラはこれを受け入れ、互いに殺意を隠さずに戦闘を開始した。

アキラとハルカの死闘
戦闘は一瞬で決着した。ハルカは高密度エネルギー光線を放ったが、アキラはこれを拳で撃ち払い、間合いを詰めて圧倒した。ハルカの体は崩壊し、シロウは彼女の死を確信して怒りを露わにした。

ハルカの生存と交渉成立
しかしハルカは生きており、シロウとアキラに向けて交渉成立を宣言した。ハルカはアキラと手を組み、組織の壊滅に協力することを決意した。アキラもその条件を受け入れた。

ハルカの技術と真実の説明
ハルカは、自らが体のエネルギーを限界まで使用していたこと、人格転送技術を使っていたことを説明した。これによりシロウも納得し、状況を受け入れた。

オリビアの不在とシロウの同行決定
オリビアとの契約が終了していたことを知ったアキラは、シロウを本拠地攻略に同行させる決断を下した。ハルカの助力も得て、二人はアキラと共に行動することとなった。

侵攻作戦の準備と覚悟
ハルカは本拠地攻略の準備に24時間を要することを求め、アキラはそれを了承した。シロウは友人であるハルカを助けるために全力を尽くす覚悟を新たにした。

第266話  意外にクソ野郎

アキラとシロウの拠点帰還
アキラはハルカたちとの組織壊滅作戦決行までの間、体調を万全にするためシェリルの拠点へ戻った。シロウを迷彩状態のままバイクに同乗させ、クガマヤマ都市へ帰還した。シロウは組織の本拠地の場所を教えることを拒否し、アキラもそれを理解して受け入れた。

シェリルとヴィオラの取引成立
シェリルは拠点でヴィオラと会談し、ヴィオラがアキラ側に正式に付くことを了承した。ヴィオラは幹部の地位を要求し、シェリルは不本意ながらこれを認めた。ヴィオラは組織運営に本気で取り組む意志を見せ、即座にシェリルへユミナに関する情報を忠告として伝えた。

ヴィオラの忠告とシェリルの覚悟
ヴィオラからアキラとユミナに関する事実を知らされたシェリルは、自分がアキラにとって「部外者」であることを痛感した。シェリルは悲しみながらも冷静に受け止め、今後の行動指針を定めた。

シェリルの告白とアキラの返答
シェリルはアキラに自身の想いを告白し、アキラも誠実に応じた。アキラはシェリルのことを好きだと認めつつも、「シェリルのためには死ねない」と述べた。シェリルはそれでも満足し、アキラへの好意を貫くことを決意した。

ヴィオラとシェリルの新たな関係
告白後、シェリルは自信に満ちた態度を見せ、ヴィオラとの立場も対等に近づいた。シェリルは徒党幹部を集めて会議を開き、ヴィオラを正式に幹部に加えることを宣言した。

ヒカルとの通信と追加報酬の伝達
アキラはヒカルとの通信で、シズカが坂下重工の保護下に置かれたことを知らされた。これにより、シズカの安全は保証されたが、アキラは報酬が増えたことを受け、依頼完遂への責任を一層重く感じた。

ヒカルによる都市幹部会での交渉
ヒカルはクガマヤマ都市幹部会に出席し、アキラ支援のために防衛隊予算の使用を提案した。都市との関係改善とアキラ支援を両立させるため、巨額の資金調達を進める決意を固めた。ヒカルは幹部会での役割と期待に胃を痛めながらも、昇進を受け入れた。

第267話  不確定要素

アキラの警戒とシロウの監視
アキラは部屋備え付けの小浴場に身を沈め、シロウを警戒してアルファ操作の空の強化服で見張りを続けた。シロウが逃げる可能性を否定せず、信頼し切れない状況で、最善の対応を取っていた。

アルファとのやり取りと心の揺れ
入浴中、アルファとの軽い冗談交じりの会話が交わされたが、アキラは冷静に受け流した。アルファのからかいにも動じず、アキラは感情を乱すことなく対応した。

シロウとハルカの今後の相談
シロウはハルカに今後の計画を相談し、ハルカの救出後にセーフハウスと資金を提供する方針を示した。自身は坂下重工に戻る覚悟を語り、ハルカの安全確保を優先した。

逃亡計画と旧世界領域への希望
シロウは坂下重工と建国主義者双方から逃れる手段として、旧世界領域であるツバキ管理区域への逃亡を検討した。アキラを仲介役に立て、キューブを交渉材料とする案を提示した。

ツバキへの信頼への疑念
ハルカはツバキとの交渉成功を楽観視できず、過去の接触経験からツバキが必ずしもアキラを特別視していないことを指摘した。このため、ツバキへの期待に過度に依存できないと判断した。

アキラへの信頼と揺らぎ
シロウはアキラを信じる意志を示したが、ハルカはアキラの不透明な行動や、過去の坂下重工との関係を懸念し、不安を吐露した。二人はアキラへの過信を戒め、慎重な態度を取るべきと認識を共有した。

アキラの裏事情の推測
シロウとハルカは、アキラが旧世界のリオンズテイル社やツバキに支援されている可能性を推測した。これにより、アキラの異常な強さと不可解な行動の一部が説明できると結論づけた。

ハルカの覚悟とシロウへの信頼
ハルカは、最悪の場合シロウだけでも生き延びてほしいと願い、キューブを坂下重工に渡す選択肢も視野に入れるよう託した。一方で、シロウはハルカと共に助かる道を模索し続けることを誓った。

明日への期待と覚悟
シロウは不確定要素であるアキラへの不安を抱えつつも、明日に希望を託した。アキラの存在がもたらす大きな可能性に賭け、明日の作戦決行に備える決意を固めた。

アキラとシロウの互いの疑念
アキラもまたシロウたちを完全には信頼しておらず、互いに疑念を抱えながら手を組んでいる状況であった。全てが上手くいき、裏切りが不要となる未来を目指し、アキラは静かに準備を進めた。

第268話  アキラの疑問

ハルカからの連絡と出発
アキラとシロウはハルカから座標指定の連絡を受け、拠点を出発した。二人は荒野を進みながら、目立たぬよう遠回りし、目的地を目指した。

シロウとハルカの出会いの経緯
移動中、シロウはアキラにハルカとの出会いについて語った。二人は坂下重工の施設で仮想空間を通じて出会い、身元を隠したまま交流を深めた。やがて互いに身元を探り合い、シロウはハルカの正体が建国主義者側の人間であると知った。

ハルカ救出への決意
シロウはハルカを助けるため、コロンを貯め、ハンターを雇う計画を立てた。坂下重工や建国主義者の力を借りず、独力で救出しようと準備を進めたが、偶然の連続により今の状況に至ったと述べた。

アルファによるシロウの行動原理の分析
アキラはアルファと会話し、シロウの行動原理が統企連側に立つ思想に基づくものであることを知った。シロウはハルカを助けるという名目で、建国主義者側から引き離すことを正義と信じていた。

拡張空間への進入と不安の高まり
アキラたちを乗せたトレーラーは拡張空間に入り、外界とは隔絶された空間へ進んだ。アルファによれば、脱出は容易であるが、アキラは不安を拭いきれなかった。

ハルカの裏切りとシロウの絶望
目的地に到着したアキラたちはトレーラーごと襲撃を受けた。そこに現れたハルカは、アキラを殺す意図を明確に示し、シロウを裏切ったことを嘲笑った。シロウは絶望に沈み、アキラにより強制的にその場から退避させられた。

機械化兵隊蜂との遭遇
ハルカの挑発に応じるように空から巨大な機械化兵隊蜂が出現し、アキラに襲いかかった。ハルカはモンスターを制御していなかったが、敵味方識別をごまかしてアキラを標的にさせていた。

アキラの戦闘準備と決意
アキラは状況を冷静に受け止め、HBTN複合銃を手に取り戦闘態勢を整えた。アルファのサポートを受けつつ、新たな装備の性能を実戦で確かめながら、巨大な蜂との戦いに臨んだ。

第269話  疑問の答え

機械化兵隊蜂との戦闘開始
アキラはHBTN複合銃を用い、上空領域のモンスターである機械化兵隊蜂に反撃した。高エネルギー光線を回避しつつ、C弾とS弾を連射し、蜂の装甲を破壊して撃破した。最前線向けの装備を用いての勝利は想定内であったが、アキラはそのあまりの容易さに怪訝な表情を浮かべた。

群れによる総攻撃と空中戦
機械化兵隊蜂の大群が出現し、アキラを取り囲んだ。蜂たちは巨大な弾丸やミサイル、レーザーを惜しみなく放ったが、アキラは高度な回避と防御技術でこれに応じ、優勢を保った。暴風による不利も受けながら、蜂の群れに正確に弾丸を撃ち込み続けた。

飛行機能の習得と戦闘力向上
アルファの指示により、アキラはHBTN強化服の飛行機能にも慣れる訓練を始めた。初めは動きが鈍ったものの、徐々に飛行と跳躍を組み合わせた戦術に順応し、戦闘能力をさらに向上させた。

銃とブレードの併用による戦闘
アキラは銃とブレードを両手および力場で操作し、より高精度かつ柔軟な攻撃を実現した。蜂を遠距離から撃ち、近距離で斬撃を浴びせ、敵の数を着実に減らしていった。

戦闘の観察とハルカの驚愕

離れた場所から戦況を見守るシロウとハルカは、アキラの圧倒的な戦闘能力に驚愕した。ハルカは、アキラが新装備に慣れるために蜂の群れを訓練相手にしている事実に衝撃を受けた。

蜂の群れの壊滅とアキラの成長
アキラは全ての機械化兵隊蜂を撃破し、最後の一体を拳で粉砕した。新たな装備を使いこなしつつあり、戦闘中に飛行・跳躍・格闘技術を高度に組み合わせる動きへと進化していた。

アキラとハルカの再対峙
戦闘終了後、アキラはハルカに再び問いかけ、ハルカは逆上して至近距離からレーザーを放った。アキラはこれを片手で弾き、反撃の一撃でハルカを倒した。

ハルカの真意と犠牲の理由
アキラはハルカにシロウを助けるために自らを犠牲にしようとしている真意を見抜き、言葉にした。ハルカはその推測を肯定し、シロウを助けるために自分が死ぬしかないと考えていたと明かした。

シロウとハルカの悲痛な対話
ハルカは助かりたい本心を吐露しつつも、シロウを犠牲にしてまで生き延びたくないと語った。シロウもまた、ハルカを助けることを諦められない自分を認め、互いに哀しみを共有した。

アキラの提案と希望の提示
アキラはハルカに対し、協力すれば生存の道を探ると提案した。シロウとハルカは驚愕し、絶望の淵から再び希望の兆しを見出した。

第270話  お手軽文明再構築キット

アキラの問いかけとハルカの葛藤
アキラはハルカに対し、助かりたいのであれば方法を述べるよう促した。焦りで思考が乱れる中、ハルカとシロウは疑問を棚上げし、互いに助け合う決意を新たにした。

ハルカの提案と生産施設への案内
ハルカは自身の本拠地の場所を知らないことを明かし、生産施設の制御システムへの侵入によって本拠地の手掛かりが得られる可能性を示唆した。シロウは施設制御に挑む覚悟を固めた。

裏切り露見のリスクと対策
ハルカは組織に裏切りが露見しているかをアキラに確認し、アキラは「うまくごまかしている」と伝えた。ハルカはこの前提で行動を決め、アキラたちを生産施設への入口へ案内した。

生産施設侵入とシロウの技術
シロウの手で地下へのトンネルが開き、アキラとシロウは迷彩機能を使い施設内部へと進入した。アルファによれば侵入は施設側に感知されていなかった。

生産施設内部の様子
アキラたちは徒歩で慎重に施設内部を進んだ。地下空間には巨大な緑色の生成槽が広がり、人体や服を同時に生成する設備が存在していた。アキラはその技術力に驚きを覚えた。

再構築技研の由来と施設の危険性
シロウはこの施設が再構築技研の廃棄施設であることを説明し、再構築技研が倫理を無視した危険な技術を研究していた集団であることを明かした。施設の由来を知ったアキラも、危険性に警戒を強めた。

統企連と旧世界の再構築技術
シロウは旧世界における文明崩壊と再構築の繰り返しの裏に、再構築技研の「文明再構築キット」が存在した可能性を語った。これにより、現文明もまた滅びと再生を繰り返してきたという噂があることが示された。

アキラとアルファの反応
アキラはこの話に疑念を抱き、アルファに真偽を尋ねたが、アルファも確証は得られなかった。アキラは興味深い話として受け止めつつも、事実として確定することは避けた。

第271話  本人の範囲

制御室への侵入とシロウの作業開始
アキラたちはハルカの案内で地下施設の制御室前に到達した。シロウは慎重に作業を進め、重い扉の開放に成功したが、体力を大きく消耗した。内部は空虚であったが、シロウは即座にシステム侵入を開始した。

拡張現実による室内設備と過去施設の比較
シロウは床から椅子を生成し、アキラやハルカも座った。アキラは旧世界の施設との違いについてアルファと会話し、実在家具と拡張現実家具の価値観の違いについて理解を深めた。

セランタルビル訪問の目的とシェリルの利用
アキラはハルカにセランタルビル訪問の理由を尋ねた。ハルカは、組織指示ではなく独断で行動したこと、シェリルを囮として利用する意図があったことを説明した。さらに、シェリルからアキラに関する情報を得て、偽者作成に活用していたと明かした。

旧世界国家シアラズへの移民申請
ハルカは、クガマヤマ地方に存在した旧国家シアラズのシステムが未だ機能していることを利用し、移民申請を行ったと語った。申請は受理されたが、審査は事実上停止しており、主な目的は遺跡警備システムからの攻撃回避にあった。

アキラ名義の申請とツバキの影響
ハルカは、アキラの偽者を使った移民申請を試みた背景に、ツバキの協力と旧世界技術の影響があると推測した。アルファもこの推測に一定の妥当性を認めたが、確証は得られなかった。

本人認証範囲の概念説明
シロウはアキラに対し、旧世界の本人認証システムにおける「本人の範囲」という複雑な概念を説明した。肉体や精神の分離・再生が可能な技術に基づき、本人性の判定がいかに難解かを具体例を交えて示した。

施設内部の調査と警戒態勢
シロウは生産施設のシステムを調査する中で、文明再構築キットに関する可能性を示唆した。その最中、生成槽から新たな個体が出現し、警戒が高まった。

アキラの迎撃とハルカの説明
アキラはシロウを支援するため、制御室を離れて迎撃に向かった。出現した個体はハルカに酷似していたが、ハルカ本人ではなかった。アキラは相手を一撃で倒し、ハルカ・ベイスという存在であることを知った。

拡張粒子散布による戦闘環境の悪化
拡張粒子の大量散布により、アキラの戦闘環境は大幅に悪化した。シロウはシステム制御に挑むが、拡張粒子の散布停止には至らなかった。アキラは自力で対応する決意を固めた。

ベイスら組織幹部たちの対応策
一方、ハルカ・ベイスは別拠点でアキラによる施設侵入を知り、計画の一部前倒しを決断した。施設の存在が露見した以上、全てを使い切る覚悟を固めたが、エンチェイント(ハルカ)の行方については不明のままであった

第272話  お前を殺すのは一度目だ

通路での戦闘開始と最初の交戦
アキラは制御室を守るため通路に展開し、拡張粒子の影響を受けつつも、進行してくる戦闘個体を迎撃した。最初に現れた個体はハルカの姿を模しており、アキラは圧倒的な火力で撃破した。拡張粒子の濃度による影響も許容範囲であり、銃撃と防御が十分機能することを確認した。

戦闘個体の大群との交戦
続いて通路を埋め尽くす大量の戦闘個体が出現した。アキラは両手にブレードを構え、宙に浮かぶ銃を遠隔操作し、敵の集中砲火と交戦した。相手のレーザー攻撃を斬撃で切り裂き、大群の中へ切り込みながら撃破を重ねた。

敵の圧倒的な物量と生成槽の謎
戦闘個体は短時間で大量生産された存在であり、活動時間も短く、コストと効率を度外視した設計であった。アキラは生成数の異常さに疑念を抱きつつ、拡張弾倉を活かして戦闘を継続し、大量の敵を撃破した。

排水と再利用の懸念
倒された個体から漏れた緑色の液体は施設によって排水された。アルファは、液体中のナノマシンがアキラのS弾によって破壊されたため、再利用は不可能であると説明した。アキラは安心し、さらなる戦闘に備えた。

戦闘個体の正体と戦闘続行
ハルカは、これら戦闘個体が生成された生体式の自動人形であると説明した。アキラは状況を受け入れ、シロウの作業完了までの時間稼ぎを続ける決意を固めた。

ユミナの姿をした戦闘個体の出現
次に現れた戦闘個体は、アキラにとって特別な存在であるユミナの姿をしていた。アキラは一瞬の隙を突かれかけたが、アルファの支援で辛うじて撃破に成功した。この経験により、敵はアキラの精神的弱点を把握した。

ユミナの姿を持つ大群との死闘
続いて、全てがユミナの姿を持つ戦闘個体の大群がアキラに襲いかかった。アキラは精神的苦痛に耐えながら、突撃し、自らの手で倒していった。敵の数は減ったものの、各個体の性能は上がっており、苦戦を強いられた。

精神的な消耗とアルファの介入
アキラは精神的負担により動きが鈍り、アルファに制御室への後退を促されるまで、突撃を続けていた。一度態勢を立て直し、再び冷静さを取り戻したアキラは、迎撃体制に入り、敵の新たな攻撃に備えた。

戦闘の激化と決着
アキラは高度な情報収集機器と自身の戦闘技術を駆使し、接近戦においてもユミナの姿をした戦闘個体たちを次々に撃破した。激戦の末、最後の一体をも両断し、戦いを終えた。

戦闘後のアキラの心情
アキラは戦闘を通じて、ユミナを再び殺す痛みを何度も味わいながらも、自らの信念を貫いた。深く傷つきながらも、アキラはユミナの死を風化させないために、苦しみを受け入れて戦い続けた。

第273話  アキラが出した緊急依頼

戦闘個体撃破後の余裕とシロウとの通信
アキラはユミナの姿をした戦闘個体群を撃破し、制御室との距離を保ちつつ余裕を持って通路を戻った。シロウとの通信で、本拠地の位置は既に突き止めたと知らされ、現在は役立つ情報収集を続けていると説明された。

新たな敵バオレギレの出現
アキラは再び現れた敵を警戒したが、現れたのはバオレギレと呼ばれる融合型モンスターであり、その背中にはユミナの姿を模した人型が生えていた。アキラはこの冒涜的な姿に怒りを覚えた。

強化されたバオレギレとの戦闘
アキラは光波を防ぎつつ応戦するが、弾丸が通じにくい状況に直面した。さらにバオレギレの増援が現れ、数と火力が増していく危機的な状況となった。

突撃による打開と個体撃破
アルファの助言を受け、アキラは突撃を敢行し、強化されたバオレギレたちを紅いブレードで斬り伏せた。続いて出現した第三体も即座に両断し、光球攻撃も完全に打ち破った。

シロウからの連絡と脱出準備
シロウから制御室の作業完了が伝えられ、アキラは即座に制御室へ戻った。アルファのサポートを受け、脱出のために地下施設を破壊する作戦に移行した。

対滅弾頭とF弾による地下施設破壊
アキラは対滅弾頭とF弾を連携させる高度な技術で、地下施設を破壊しながら地上への脱出口を作成した。驚愕するシロウを抱え、無事に地上へと脱出した。

施設壊滅と怪獣群の出現
施設破壊後、アキラたちは巨大な穴を目撃した。そこからかつて倒した機械化兵隊蜂が消え、代わりに巨大な怪獣たちが地上へ出現し始めた。これに対しアキラは再度対滅弾頭を使用し、初期の怪獣群を撃破した。

怪獣の大量出現とクガマヤマ都市への脅威
しかし、怪獣は続々と増殖し続け、アキラたちはバイクでの逃走を余儀なくされた。逃走中も光線攻撃を12回防ぎながら、辛うじて距離を取ることに成功した。

怪獣製造計画の背景とクガマヤマ都市襲撃計画
ハルカは、バオレギレやレラグロスなどがハルカの組織によって生成・成長させられたことを明かした。さらに、クガマヤマ都市を襲撃する計画が存在し、今回の怪獣群出現は計画の前倒しの結果である可能性が示唆された。

アキラの責任感と緊急依頼の発案
アキラはこの事態に責任を感じ、都市に後始末を押し付けることを躊躇した。これに対しシロウは、緊急依頼を出してハンターたちに怪獣討伐を依頼する案を提案した。

シロウによる緊急依頼の発出
シロウは自ら資金を用意し、坂下重工絡みの依頼として緊急依頼を広域に発信した。依頼内容には怪獣群と、アキラが対滅弾頭で怪獣を撃破した映像が添付された。

ヒカルからの連絡と波紋の拡大
緊急依頼の発出に対し、ヒカルから激しい連絡が入った。アキラは対応に追われることとなり、さらに混乱の渦中へと巻き込まれていった。

第274話  ある驕り

ヒカルへの状況説明と交渉依頼
アキラはヒカルに、シロウ確保と怪獣出現の経緯を説明し、シロウを直ちに引き渡せない理由を伝えた。その上で坂下重工との交渉をヒカルに依頼し、ヒカルは苦渋の末にこれを了承した。

スガドメとの交渉成立
ヒカルはスガドメにシロウの即時引き渡し不可を説明し、護衛派遣という形での妥協案を提案した。スガドメは護衛条件として、アキラ死亡または消息不明時にシロウを回収する条件を提示し、交渉は成立した。

シロウの追加交渉と条件修正
シロウは護衛任務に関する連絡途絶基準を巡り交渉し、追加部隊派遣を12時間後に限定する譲歩を引き出した。これにより即時拘束のリスクを回避した。

緊急依頼と都市ハンターの動員
シロウの緊急依頼により、高ランクハンターたちが怪獣討伐に動き始めた。アキラも時間稼ぎのため、自ら怪獣群に向かう決断を下した。

怪獣群との激戦開始
アキラは怪獣たちの光線をかわしつつ、対滅弾頭やF弾で怪獣群を撃破していった。しかし怪獣たちは拡張粒子により防御力を高め、容易には倒れなかった。

弾薬費と緊急依頼報酬
弾薬費が膨大になっていることから、アルファの提案によりアキラも緊急依頼の報酬対象に加わった。アキラは費用回収を目指し戦闘を続行した。

ハーマーズの到着と援護開始
シロウの護衛に派遣されたハーマーズが到着し、怪獣群への攻撃を開始した。超人的な格闘能力で怪獣を撃破し、アキラと共闘する形となった。

激戦の継続と怪獣群の増加
アキラとハーマーズは連携して戦い、数百体の怪獣を討伐したが、それ以上に怪獣の数は増加していた。拡張粒子に守られた怪獣群の生成速度は衰えなかった。

アキラの油断と致命的状況
戦闘が長引く中、アキラは状況を楽観しつつあった。しかし突如、アルファとの通信が切れ、致命的な通信障害が発生した。サポートを失ったアキラは、怪獣群の中で孤立することとなった。

第275話  生死の均衡

アルファとの接続断絶とアキラの困惑
アキラはアルファとの接続が突然切れたことに驚きつつも、即座にシロウへ退避指示を出した。だがシロウとの通信は正常であり、広域の通信障害ではないことが判明し、アキラはさらなる困惑に陥った。

アキラの支援喪失とシロウたちの覚悟
ハルカはアキラが旧領域の存在から支援を受けていたと推察し、その支援を失った可能性をシロウに指摘した。シロウとハルカは、今なおアキラに賭ける決意を共有し、逃亡計画を継続した。

怪獣群からの離脱困難
アキラは怪獣群からの離脱を試みたが、怪獣の数と攻撃密度が増大し、速度の差が詰められ、苦戦を強いられた。更にハーマーズはアキラを置いて先行しており、怪獣たちの攻撃がアキラに集中する状況となった。

過去の訓練と窮地での奮闘
アキラはアルファとの訓練経験を活かして飛行機動で光線を回避し、必死に脱出を試みた。しかし誤った回避行動により地面近くまで降りてしまい、爆発に巻き込まれて空高く吹き飛ばされ、怪獣たちに狙われる窮地に追い込まれた。

巨虫類の乱入と戦場の激化
怪獣たちの光線に刺激され、上空から巨虫類の群れが出現した。怪獣と巨虫類が互いに敵対し始め、戦場は混乱を極めた。アキラはその中で生き延びるため、必死に戦った。

シロウたちの絶望とアキラの孤独な戦い
シロウとハルカは、遠くから戦場を見守りながらアキラの生存に希望を託した。ハーマーズは冷笑的に態度を取り、シロウたちに1時間だけ待つ猶予を与えた。

アキラの死闘と限界突破
アキラは巨虫類と怪獣の群れに包囲されながらも、F弾を惜しみなく連射して戦った。限界まで脳負荷をかけ、死を間近に感じながらも体感時間を操作し、必死に突破口を模索した。

怪獣への挑発と反撃誘発
アキラは怪獣群を刺激し、大量の光線を誘発させた。巧妙な回避によってこれを逃れ、怪獣の光線を巨虫類にぶつける作戦を実行し、わずかな脱出の機会を得ようとした。

絶望的状況の到来と再度の包囲
しかし、巨虫類の放出する色無しの霧の濃度上昇により怪獣の光線威力が減少し、包囲網は破れなかった。さらに、怪獣と巨虫類の双方がアキラを最優先標的と認識し、圧倒的な攻撃を浴びせた。

諦めない戦いと均衡の崩壊
アキラは最後まで諦めず、限界の中で戦い続けたが、明らかに押し潰されようとしていた。過去の全てが彼を生かすと同時に殺そうとし、均衡は完全に崩れようとしていた。

エレナとサラの救援
その瞬間、エレナとサラが操縦する二機の青い人型兵器が巨虫類の包囲を突き破り、アキラを救出した。彼女たちは強力な力場障壁で光線を防ぎ、反撃によって怪獣と巨虫類を一掃した。

生存の希望と新たな局面
突如の援軍によってアキラは生き延びる道を得た。均衡はアキラを生かす方向に大きく傾き、物語は新たな局面へと進もうとしていた。

第276話  過去を味方につけて

エレナとサラによる救援と状況打破
エレナとサラが操縦する人型兵器がアキラを守りながら、怪獣と巨虫類の群れに対し苛烈な攻撃を行った。拡張弾倉技術を応用した大量のミサイル攻撃により、周囲のモンスターたちを一時的に一掃した。

エレナとサラの救援理由
アキラは二人に救援理由を問うた。エレナとサラは、先輩として助けに来たと笑いながら答え、アキラも感謝とともに応じた。彼女たちの無償の行動により、アキラは生還の希望を得た。

脱出作戦の開始と強行突破
エレナたちは残弾・エネルギーが半減していることを明かし、脱出のため強行突破作戦を開始した。機体の火力を前方に集中し、巨虫類の群れを穿って進んだ。

アキラの奮戦と前方護衛
アキラは両手のブレードで大型個体を両断し、二人の機体を援護しながら突き進んだ。最前線向けの装備を最大限活かし、巨虫類の群れを斬り伏せ続けた。

巨虫類群の突破と脱出成功
三人は火力と機動力を駆使して巨虫類の密集地帯を突破し、遂に空と地面が広がる外部へ脱出した。脱出直後、遠方から高ランクハンターたちが到着し、対滅弾頭による一斉攻撃で後続の群れを迎撃した。

ハンターたちの到着と大量攻撃
緊急依頼を受けた高ランクハンターたちは成果争いを意識し、対滅弾頭を惜しみなく使用して怪獣と巨虫類を掃討した。対滅弾頭が連続して光球を生成し、敵勢力を壊滅させた。

アキラたちの冗談交じりの安堵
死地を脱したアキラ、エレナ、サラは、互いに冗談を交わしながら戦いの終結を喜び合った。アキラは無茶な経験ばかりだと笑いながら応えた。

シロウとの通信と合流
シロウから連絡が入り、ハーマーズとともに都市間輸送車両でアキラたちを迎える手筈が整った。アキラたちは輸送車両に向かって移動を開始した。

都市間輸送車両での再会と支援者たち
到着したアキラたちは、キバヤシやヴィオラ、キャロル、トガミらと再会した。キバヤシとヴィオラはアキラの騒動を楽しんで観戦しに来ており、キバヤシは追加の対滅弾頭を手渡した。

シェリルの支援とシロウの負担軽減
シェリルは対滅弾頭購入代金をシェリルファミリーの資金で立て替えると申し出た。アキラは彼女たちの覚悟と支援に感謝し、改めて恩義を感じた。

キャロルとトガミとの交流
キャロルとトガミは都市間輸送車両の警備を担当しており、アキラとの再会を喜んだ。トガミは装備の向上を誇りつつも、アキラとの差を痛感していたが、アキラはその努力を称えた。

マルオによる遺跡調査依頼
対再構築機関のマルオがアキラに遺跡情報提供を求めたが、アキラはシロウに一任した。マルオとシロウは情報の取捨選択をしながら協議を開始した。

ブルージャケットの由来とエレナたちの奮闘
エレナたちが搭乗したブルージャケットは、都市防衛隊が対レラグロス戦を想定して調達した機体であり、ヒカルの尽力によって貸与されたものであった。高度な制御システムにより、エレナたちは短期間の訓練で実戦投入可能となっていた。

命懸けの救援と縁の力
エレナたちはアキラのために命懸けで救援に向かい、それによってアキラは生き延びた。シェリルやヒカルとの縁も重なり、アキラは過去の積み重ねによって、死地から生還を果たした。

第277話  キューブ取得の経緯

タツカワの活躍とドラゴンリバーへの懸念
アキラは都市間輸送車両から出撃する人型兵器の中に、タツカワの操縦する赤い機体を見つけた。タツカワは怪獣の群れに突撃し、圧倒的な力で怪獣たちを蹴散らした。この車両がドラゴンリバーによって手配されたことを知ったアキラは、かつての偽アキラの件もあり、微妙な心情を抱いた。

ドラゴンリバーへの警戒とヴィオラとの連絡
ドラゴンリバーへの警戒を強めたアキラは、ヴィオラに連絡を取り、安全を確認した。ヴィオラは問題ないと断言し、万一の場合には退避する準備も整えていたため、アキラも一応納得した。

即時出発の決定とアキラの覚悟
シロウはアキラに即時出発を求め、アキラはアルファとの接続回復を待ちたい思いを抑えてこれを受け入れた。依頼に対する誠実さを貫くため、アキラはアルファの存在を信じ、シロウと共に出発する決意を固めた。

エレナとサラの申し出と同行辞退
エレナとサラはアキラに同行を申し出たが、隠密行動には不向きな機体であったため、シロウは同行を辞退した。アキラは代わりに、何かあった時には助けに来てほしいと頼み、二人も快諾した。

エレナたちの覚悟と再びの援助の誓い
アキラを見送ったエレナとサラは、再びアキラが窮地に陥った場合には助けに行くことを心に誓い、何気ない笑顔を浮かべながら覚悟を固めた。

バイクでの移動と仮眠
アキラはバイクを自動運転に設定し、仮眠を取ることにした。シロウには何かあった際には起こすよう告げ、眠りについた。

シロウとハルカの会話とアキラへの感謝
シロウとハルカは、アキラの支援が今も続いているか議論したが確証は得られなかった。それでもアキラが引き続き協力してくれることに心から感謝し、今は素直に助けを受け入れることを決めた。

ハルカのキューブ入手経緯
ハルカは第3奥部で通信障害の後、巨大な銀色のキューブを目撃した。そこへ現れた謎の存在エイリアスによってキューブを授けられたが、ハルカの記憶からエイリアスの存在は消され、ただ偶然キューブを拾ったと認識していた。

ラティスたちによるキューブ強奪未遂
ラティス率いる部隊がハルカに接触し、キューブの引き渡しを要求した。戦闘を避けようとしたハルカだったが、ラティスたちは武力行使も辞さない構えであった。

シロウとオリビアの救援と脱出
シロウとオリビアがハルカ救出に駆けつけ、ラティスたちの包囲を突破した。オリビアはラティスたちの足止めを担当し、シロウとハルカは無事にその場を離脱した。

オリビアとラティスたちの戦闘
オリビアは圧倒的な力でラティスたちを制圧し、最小限の力で戦い続けた。ラティスたちも必死に戦ったが、オリビアには敵わず、最終的に撤退を余儀なくされた。

オリビアとの契約終了と二人きりの行動
オリビアとの契約期間が終了し、シロウとハルカは二人きりでの行動に戻った。資金不足により契約延長はできず、オリビアはシロウたちのもとを去った。

ハルカとシロウの協力関係の確認
シロウは改めてハルカに協力を申し出た。ハルカもそれを受け入れ、すべてを明かすわけではないものの、シロウと共に行動することを選んだ。互いに支え合う覚悟を新たにし、次なる目標へ進み始めた。

第278話  様々な交渉

ラティスの復帰とクロエとの再会
オリビアとの戦闘で重傷を負ったラティスは無事に復帰し、クロエのもとへ戻った。クロエはラティスの対応を高く評価し、今後も仕えるよう命じた。

新たな部下と護衛任務の開始
クロエはトトラとクマガキを新たな部下としてラティスの下に置き、セランタルビルの警備強化を提案するラティスの進言を却下した。その後、坂下重工の重役スガドメとの会談護衛を命じた。

クロエとスガドメの交渉開始
クロエは旧世界リオンズテイル社のカードを提示し、シロウとオリビアの再契約を阻止できることを示して交渉を試みたが、スガドメは既に同様のカードを保有しており、提案を拒絶した。

交渉の失敗と緊迫する空気
クロエは交渉を強引に進めるため建国主義者へのカード流出を仄めかしたが、スガドメは即座に殺害を宣告した。ハーマーズによる抑え込みが発生し、クロエと部下たちは命の危機に直面した。

クロエの覚悟とスガドメの対応
クロエは5秒間の命懸けの反撃を指示し、自らの覚悟を示した。スガドメも死を恐れず応じたが、クロエは謝罪と訂正を選び、最悪の事態を回避した。

忠告とクロエの反省
スガドメは権力を持つ者の発言の重みについて忠告し、クロエは頭を下げてそれを受け入れた。その後、クロエはラティスたちを下がらせ、本題の話に入った。

従者たちのクロエへの疑念
クマガキとトトラはクロエの迂闊な発言に疑問を抱き、クロエへの評価を下げた。一方ラティスは、クロエの行動が意図的であった可能性に気付き、目的を理解できず苦悩した。

クロエとパメラの通信
クロエはセランタルビルのパメラと連絡を取り、オリビアの動向を確認した上で、パメラの戦闘力について問いただした。パメラはオリビアに勝つことは困難であると答えた。

オリビア撃破案の否定とパメラの帰還指示
クロエは、オリビアに損傷があれば交渉の糸口とする策を考えていたが、パメラの回答からその可能性を否定し、パメラに本隊への帰還を命じた。

クロエの本音と評価
通信を終えたクロエは、パメラの能力を認めつつも、交渉力や判断力に不満を抱き、レイナを羨む本音を漏らした。

ローレンスの裏での動き
一方、ローレンスは外部と極秘の交渉を進め、自身の立場を賭けた危険な賭けに出ていた。資料の中にはアキラの姿も映し出されていた。

第279話  予想外の事態

アキラの目覚めと現状確認
アキラはシロウに起こされ、廃墟の中で目覚めた。アルファとの接続は依然として回復しておらず、シロウからはミハゾノ街遺跡がリオンズテイル社によって封鎖されている現状を知らされた。

封鎖されたミハゾノ街遺跡と潜入計画
ミハゾノ街遺跡では近年の戦闘続発により、ハンターたちが敬遠していた。その状況を利用し潜入を試みるが、リオンズテイル社の封鎖により、隠密行動を余儀なくされる。シロウはバイクを置き、徒歩での侵入を提案した。

潜入方針の確認と警戒
アキラとシロウは、見つかった場合には極力戦闘を回避し、坂下重工の依頼を装って対応する方針を確認した。しかし、敵意を持って襲撃される場合には戦闘も辞さない覚悟を固めた。

ローレンスとの通信と新たな護衛
アキラはレイナを通じてローレンスと通信し、オリビアとレイナたちが護衛として派遣されることを知らされた。シロウと相談のうえ、護衛の申し出を受け入れることに決めた。

ローレンスの手配とオリビアの出発
ミハゾノ街遺跡の工場区画では、ローレンスがオリビアとレイナたちに指示を出し、オリビアはアキラの護衛として即座に出発した。レイナたちには柔軟な判断を求める指示が与えられた。

レイナたち従者の決意と行動
シオリとカナエは、アキラの周囲の危険度を考慮し、レイナの同行を思いとどまらせようと進言したが、レイナは拒否した。従者たちは覚悟を固め、主を守る決意を新たにした。

アキラの元への到着と警戒態勢
アキラたちはオリビアたちの到着を待っていたが、接近する二人組を警戒した。姿を現したのは、意外にもヤナギサワとネリアであった。

ヤナギサワとネリアの登場
ヤナギサワはアキラたちに友好的に接近し、通信妨害用の煙幕を使用して周囲の通信を遮断した。これにより、ハルカの拡張視界からの存在が消えた。

ヤナギサワの真意とシロウへの取引提案
ヤナギサワはアキラの力を再評価したうえで、シロウに対して取引を持ちかけた。さらに、ハーマーズの排除も可能であると示唆した。

ネリアとハーマーズの一騎打ち
ネリアはヤナギサワの指示を受け、ハーマーズと一騎打ちを開始した。超人的な戦闘技術を持つハーマーズに対し、ネリアは互角以上に渡り合い、その実力を証明した。

アキラの驚きと新たな戦力認識
アキラはネリアがハーマーズと互角に戦える実力を持つことに驚き、彼女たちの存在を新たに警戒することとなった。

第280話  ヤナギサワの要求

ヤナギサワの取引提案とシロウの動揺
ネリアとハーマーズが互角に戦う中、ヤナギサワはシロウに取引を持ちかけた。取引の裏には、シロウが助けようとしている少女の存在があり、ヤナギサワは彼女を救える力があると断言した。シロウはアキラと相談しながら、取引に応じるべきか迷った。

アキラの現状とハルカ救出への限界
アキラは自らの力不足を認め、最悪の場合シロウの身柄を坂下重工に引き渡す決断を伝えた。アルファの支援を失った今、アキラにはシロウの期待に応える自信が無かった。

シロウの決断とヤナギサワとの取引成立
状況の逼迫により、シロウはヤナギサワと取引する決断を下した。条件は旧領域接続者として特定の遺跡システムに協力することであり、シロウはそれを受け入れた。

表向きの取引内容とハーマーズとの対立
ヤナギサワは表向きの取引内容として「クガマヤマ都市を滅ぼさない」ことを提示した。シロウはこれに同意したが、ハーマーズは坂下重工に対する敵対行為と見なして強く反発した。

ハーマーズとの緊張とオリビアの介入
ハーマーズとヤナギサワの間で戦闘が起きかけたが、オリビアが介入し、ヤナギサワ側に付く意向を示した。ハーマーズは戦闘回避を選び、シロウに自由な判断を認めた。

ハルカとの通信回復と現状整理
一同は移動し、通信妨害の影響が薄れた場所でハルカとの通信を回復させた。シロウは無事を報告し、アキラも安堵の表情を見せた。

レイナたちとの再会と近況報告
レイナ、シオリ、カナエが合流し、アキラと再会を喜び合った。レイナたちは最新鋭の装備を整えており、戦力として頼れる存在となっていた。

ミハゾノ街遺跡封鎖の事情と作戦変更
アキラはレイナたちに現状を説明したが、シロウの助言により詳細な情報は伏せた。遺跡封鎖がリオンズテイル社によるものであることを知り、正面突破ではなく陽動作戦を採用することにした。

陽動作戦への協力とネリアの同行
レイナたちは封鎖部隊を引きつける陽動作戦への協力を申し出た。ヤナギサワもこれに賛同し、セランタルビルの防衛名目で注意を引く作戦を提案した。ネリアはヤナギサワの代理としてアキラたちに同行することとなった。

第281話  ミハゾノ街

ネリアの強さの理由とシロウたちの疑念
アキラはネリアの実力に驚き、義体の性能向上が理由であると聞き納得した。しかしシロウとハルカは義体性能だけでは説明できないと考え、ネリアが高額債務者であり、極めて高性能な義体を与えられている事実を突き止めた。

ハルカの信頼とアキラたちの行動再開
ヤナギサワから作戦開始の連絡が入り、アキラたちはミハゾノ街遺跡に向かう準備を整えた。ネリアも同行し、ハーマーズは面倒そうな様子を見せながらも同行を承諾した。

ヤナギサワとベラトラムの交渉戦
ヤナギサワはリオンズテイル社の封鎖を突破するため、ベラトラム・ローレンスと交渉を開始した。脅しと駆け引きを駆使し、武力衝突を回避しつつ交渉の席を得た。ヤナギサワは莫大な迷惑料を要求しつつも、封鎖理由の開示による減額を提案し、時間を稼いだ。

レイナたちの陽動作戦
レイナ、シオリ、カナエは、ローレンスの強化服を伴い囮役としてミハゾノ街遺跡に侵入した。リオンズテイル社側は対応に苦慮し、内部でもローレンス本人か否かで判断が揺れた。レイナたちはリスクを承知で作戦を続行し、意識を自分たちに向けることに成功した。

フリップの指揮とクロエの動向
フリップ支店長はセランタルビル防衛を強化し、レイナたちへの対応を指示した。クロエも同行していたが、直属の指揮を避けるため、作戦行動には加わらなかった。クロエは独自に強化服を用意し、内心で策略を巡らせていた。

アキラたちの本拠地到達と困惑
アキラたちはデータが示す地点に到達したが、そこには何も存在しなかった。シロウはデータを信じていたが、証拠は無く、状況は絶望的に思われた。

ハルカの希望とキューブの起動
ハルカはシロウに自分を信じるか問うた。シロウは即座に肯定し、ハルカはキューブを使って旧領域上の仮想施設を現実に構築する計画を実行した。アキラたちはハルカの指示に従い、近くで待機することにした。

ミハゾノ街の変貌と異変
突如暴風が発生し、ミハゾノ街遺跡の景観が一変した。廃墟は無傷のビル群に置き換わり、周囲は濃密な色無しの霧に包まれた。アキラたちは異変の正体に困惑しながらも、ハルカの計画が動き出したことを理解した。

ハルカの出現とベイスとの対峙
異変の中、空からハルカと、彼女を追う男ベイスが現れた。ベイスはハルカに憎悪を向け、アキラにも敵意を示した。アキラは即座に反応し、ベイスとの戦闘に突入した。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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