どんな本?
『佐々木とピーちゃん』とは、ぶんころり 氏による日本のライトノベル。
イラストはカントクが担当しています。MF文庫J(KADOKAWA)より2021年1月から刊行されている。
この作品は、冴えない中年会社員(社畜)の佐々木が、ペットショップで購入した文鳥が異世界から転生した高名な賢者だったことで人生に大きな転機が訪れることになるというストーリー。
佐々木と文鳥のピーちゃんは、異世界と現代を行ったり来たりしながら、理想のスローライフを目指す。
しかし、彼らの前には異能者や魔法少女、ご近所JC、同僚JK、貴族、ロリババア、王子など、様々なトラブルメーカーが現れる。
この作品は、異世界ファンタジーと異能バトルと年の差ラブコメ(?)をミックスした、属性ジャンル全部乗せのエンターテイメント作品。
魔法や異能力、商売や交渉、恋愛やデスゲームなど、多彩な要素が盛り込まれている。
この作品は、2024年1月よりテレビアニメが放送予定。
このライトノベルがすごい2022 単行本・ノベルス部門 1位 獲得!
さらにアニメ化もする。
このラノベがすごい!2023でも安定の評価。
読んだ本のタイトル
#佐々木とピーちゃん 2 異世界の魔法で現代の異能バトルを無双していたら、魔法少女に喧嘩を売られました ~まさかデスゲームにも参戦するのですか?~
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あらすじ・内容
異世界賢者(文鳥・ペット)のピーちゃんに世界を超える機会と強力な魔法の力を与えられた佐々木。 現代と異世界の価値観や文明の違いを利用して一儲け→悠々自適なスローライフを目指す二人だったが、その目論みは異世界以外、異能力者や魔法少女などの思惑も手伝い、万事順調には進まない。 せっかく国家公務員となったのに上司との駆け引きで神経をすり減らし、パートナーの職場の先輩(現役JK・異能力者)に振り回される毎日だった。 ある日のこと、佐々木が異世界魔法で異能バトルに励んでいると、魔法少女の急襲に遭って事態は急転。 二人静は内閣府超常現象対策局に入りたいと言い出し、異世界からは人やモノが現代に迷い込み、お隣さんは悪魔の囁きを聞いてしまい、魔法中年佐々木の周囲には厄介事が大渋滞していく――! 早くも半分以上書き下ろしの第二弾!
佐々木とピーちゃん 2 異世界の魔法で現代の異能バトルを無双していたら、魔法少女に喧嘩を売られました ~まさかデスゲームにも参戦するのですか?~
感想
異世界と現代が交錯する舞台で繰り広げられる、ユニークなストーリー。
主人公の佐々木とそのパートナーである異世界の賢者、文鳥のピーちゃんが、スローライフを目指しつつも、政府の特別組織での事件への関与や、異能力者との交流に巻き込まれていく様子が描かれている。
特に、二人静との関係の始まりや、隣の女子中学生の切ない背景は、物語に深みを与えている。
また、デスゲームの導入や、魔法少女との共闘など、予測不能の展開が物語を引き立てる。
ピーちゃんの圧倒的な能力や、二人静との新たな関係も印象的で、異世界の冒険へと誘う。
佐々木とピーちゃんのスローライフへの道のりは遠いものの、その過程で繰り広げられる彼らの活躍は、読む者にとって魅力的な要素となっている。
最後までお読み頂きありがとうございます。
次巻
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備忘録
〈中学生の日常〉
給食と遺体とおじさん
日常の描写と隣人の不在
主人公は最近、隣人であるおじさんの姿を見かけなくなった。生活リズムが変わったのか、勤務先で何かがあったのか詳細は不明である。彼が不在でも、自身の学校生活は続き、興味の対象は学業ではなく給食のみであった。
教室での授業と給食時間
授業中、教師の説明をほとんど聞き流しながら、主人公は給食の時間を心待ちにしていた。この日の献立はクリームシチューとサラダ、そして余りがちな食パンだった。主人公は、他の生徒が食べない食パンを密かに集めることで空腹を満たしていた。
配膳室での窃盗未遂
昼休み、主人公は配膳室に忍び込み、余った食パンを入手しようとした。だが、そこへクラスの人気者である佐藤君が現れ、思わぬ会話を交わすこととなった。佐藤の善意によって場が和らぐ一方で、主人公は食パンを確保する好機を見失いかけた。
食パンの確保と逃走
佐藤をうまく配膳室から追い出した後、主人公はワゴンから食パンを袋に詰め込み、教室への持ち帰り手段としてベランダに一時的に隠した。その間、回収人に気づかれないよう細心の注意を払った。窃盗行為が露見することを恐れ、万全の策を講じていた。
仮病による帰宅と異常な発見
午後の授業を仮病で逃れ、主人公は満ち足りた気分で帰路に就いた。だがその途中、突如として何もなかった場所に人間の遺体が現れた。遺体は酷く損壊しており、腹部や顔は見るに堪えない状態であった。この異常な現象により、周囲は騒然とした。
事件の第一報と警察の対応
現場にはすぐに警察が駆けつけ、騒然とする中で主人公も事情聴取を受けた。通報者である中年女性の存在によって、主人公は早期に解放された。私服の若い警察官二人の会話から、異能力者が関与している可能性や、佐々木という人物についての話が浮上した。
隣人への疑念と不穏な兆し
警察の会話の中に出てきた佐々木という名に、主人公は隣のおじさんを思い浮かべた。しかし、よくある苗字であることから、深く考えないよう自らを納得させた。だがこの時点で、主人公はこの事件が自身と無関係では済まされないものとなることに、まだ気づいていなかった。
〈採用活動 一〉
異世界からの帰還と時間の歪み
現代日本へ帰還した佐々木とピーちゃんは、自室のアパートで異常な時間の進行に気付いた。異世界での滞在が一日か二日程度と認識していたものの、現実世界ではそれ以上の時間が経過していた。NTPサーバとの同期や設定確認を試みたが、問題は解決せず、世界間での時間の流れに歪みがある可能性が浮上した。彼らは今後の研究のためにデータ収集を開始することにした。
新たな端末の購入と異世界での活用計画
佐々木は秋葉原で小型で高性能なノートパソコンと、モバイルバッテリー、太陽光発電パネルを購入し、異世界のセレブ宿に設置予定であった。ピーちゃんは現代機器の利便性に驚きつつ、その理解の速さを見せた。彼女の適応力は、将来的にプログラミングにまで及ぶ可能性を感じさせた。
発火能力者への接触任務の開始
登庁した佐々木は、課長と星崎と共に新たな異能力者の少年についての会議に参加した。対象は埼玉県の高校に通う発火能力を持つランクEの少年で、周囲で怪現象が発生していた。課長は星崎を現場に送り込み、佐々木にも同行を命じた。星崎は自らを適任と認め、迅速な行動を開始した。
異能力ランクと和服の少女の存在
移動中、佐々木は星崎から和服の少女の正体についての詳細を聞き出した。彼女は実年齢が百歳を超えるエナジードレイン能力者であり、戦闘や暗殺に向いた存在であった。単独戦闘においては非常に強力である一方、集団戦には不向きで、実際には潜伏や接触後の離脱を得意としていた。局は異能力者の確保のため、待遇を厚くする方針をとっており、大学入学の斡旋なども行っていた。
高校訪問とターゲットとの邂逅
佐々木と星崎は、対象の通う高校を訪れ、教頭の案内で校内を視察した。教頭は中央省庁からの来訪に過剰に反応し、佐々木はそれに内心の優越感を覚えた。視察中、二人は校舎裏でイジメの現場に遭遇した。被害者は今回のターゲットである発火能力の少年であり、金銭を強要されていた。佐々木は即時の介入を避け、対象が一人になるのを待ってから接触すべきと提案し、星崎もこれを受け入れた。
ホテルでの作戦準備と別行動
調査終了後、二人は局が用意したホテルに移動し、それぞれ別行動を取った。星崎は対象との接触準備を進め、佐々木は報告書の作成を任された。時間に余裕のあった佐々木は、ピーちゃんへの土産を買いに出かけ、郊外の大型スーパーを訪れた。現地のゲームセンターで暇を潰す中、偶然にも発火能力者の少年と女子高生の姿を見かけ、彼らの動向を追うことを決意した。星崎のためにも、情報収集を続ける必要があると判断したからである。
魔法少女の襲来と中年エージェントの奮闘
ゲームセンターから始まる尾行任務
中年エージェントは、若い男女のデート現場を尾行する任務に従事していた。ゲームセンターからフードコートへと移動した二人を遠巻きに観察しつつ、彼は孤独感と仕事への虚しさを感じていた。少年の笑顔とは対照的に、少女の硬い表情に違和感を覚えつつも、彼は職務として彼らの動向を追った。
不良グループとの遭遇と少年の異能力発動
その後、二人は少年の学校の不良グループと遭遇した。不良たちは少女に興味を示し、無理に関わろうとしたが、少年が勇気を振り絞って抵抗した。彼の叫びと共に火球が現れ、不良の攻撃を未遂に終わらせた。この行為により、少年が異能力者であることが明らかとなった。
火球の暴走と航空機墜落事故
少年の放った火球は空に昇り、偶然にも通過中の航空機に命中してしまった。機体は損傷を受けて墜落し、現場周辺は混乱に包まれた。エージェントはこの事態の責任を問われることを恐れ、一時は事後処理を放棄する選択肢すら考えた。
中年の決断と障壁魔法の発動
しかし、彼はピーちゃんとの絆や自身の良心に従い、障壁魔法を展開して墜落機から少年たちを守った。機体の衝突と爆風にも耐え得る強度の魔法で、彼は多くの命を救った。
星崎の正体と事態の隠蔽
少女の正体が、局の先輩である星崎であることが発覚する。彼女は偽装工作のために女子高生の姿をしていた。墜落事件の隠蔽を目的として、水魔法で少年たちの意識を奪い、記憶の改変を企てた。
魔法少女の出現とマジカルビーム
突如として現れた魔法少女が、ビームによって周囲の炎と航空機の残骸を一掃した。彼女は圧倒的な力を持つ存在であり、異能力者を狙う存在であることが判明した。星崎は警戒を強め、撤退を選択した。
魔法少女との対話と緊張の高まり
魔法少女は中年エージェントを異能力者と疑い、問い詰める。彼は機転を利かせて「魔法中年」であると主張し、争いを回避しようとした。このやり取りにより、魔法少女の背景や「妖精による契約」の存在も明らかとなる。
二人静の参戦と攻防の激化
そこへ異能力者グループの一員である二人静が現れ、エージェントに協力を申し出る。彼女は魔法少女に接触を試みるが、バリアに阻まれて失敗する。星崎も戦闘に加わるが、逆に力を吸われて戦闘不能となった。
作戦開始と中年の飛行魔法
二人静と共に魔法少女への接近戦を展開する中年エージェントは、飛行魔法を用いて移動し、魔法少女の注意を引きつける。その最中、自らの正体や力の性質を説明し、交渉による解決を模索した。
魔法少女の過去と妖精殺害の告白
魔法少女は自身の過去を語り、妖精から魔法の力を得たが、それを望まぬまま殺してしまったことを告白した。この一言は彼女の苦悩と孤独、そして魔法少女としての過酷な運命を暗示していた。
結末への緊迫と共闘の決意
彼女の強大な力と攻撃性に対し、中年エージェントは攻撃ではなく理解と共感を示そうと試みた。その間に、二人静が再び背後から接触を試みるも、魔法少女のマジカルバリアに阻まれた。緊迫の最中、彼は自らの立場を超えて、彼女に対し対話の可能性を信じて行動し続けることを決意した。
星崎とメガネ少年の保護と二人静の提案
ホテルへの移動と手配の理由
墜落現場からの脱出後、一行は局が確保したビジネスホテルに身を寄せた。星崎とメガネの少年は意識を失っていたため、女性である星崎は二人静が、少年は語り手がそれぞれ運んだ。新たなホテルを取らなかったのは、星崎の覚醒時に不審を持たれないためであり、局の施設であることが決め手となった。
ホテルでの会話と立場の説明
ホテルの室内で、二人静は待遇の良さを皮肉交じりに語った。語り手は水回りの構造に不満を抱きつつも、星崎と少年をセミダブルのベッドに並べて寝かせた。二人は依然として昏睡状態にあり、場面には不穏さが漂っていた。
交渉における語り手の無力さ
二人静が話を切り出したが、語り手は自身に決裁権がなく、協力の約束を交わせる立場にないと述べた。所属が浅く、平公務員として税金の使用にも制限があった。交渉を進めるにあたり、部課長の判断が必要であることから、話を進めづらい状況にあった。
二人静の真意と鞍替えの申し出
会話の中で語り手は、二人静の協力理由が不明であると感じた。魔法少女に敵対してまで語り手側を支援した背景が読み取れず、疑念を抱いた。しかし二人静は、自身がそちら側へ鞍替えを考えていると告げた。この唐突な申し出に、語り手は戸惑いを覚えた。
〈採用活動 二〉
転職希望者との奇妙な対話
予想外の相談と困惑
つい先週命を懸けて争ったばかりの相手から、突然転職の相談を受けた佐々木は困惑していた。相手は過去の言葉を思い出し、長いものに巻かれてみたくなったと語ったが、その意図は不明瞭であり、罠や詐欺を疑わずにはいられなかった。佐々木は上司の判断に委ねる姿勢を見せたが、相手は執拗に説得を続けた。
異能者としての危険性と魅力
応募者は、即死能力と称されるほどの異能力を持ち、面接慣れした様子で挑んできた。エナジードレインという能力は極めて強力であり、佐々木も緊張を隠せなかった。しかしその一方で、彼女の志望動機が「興味が湧いた」という単純なものであることに違和感を抱きつつも、佐々木は彼女を無下にできない自分を自覚していた。
交渉の駆け引きと個人的な葛藤
彼女は以前の戦闘において佐々木に敗れたことを根に持っている様子で、その敗北が今の行動に繋がっていると推察された。また、彼女が佐々木の力を局に隠しているのではないかと見抜いており、情報戦の様相も呈していた。佐々木は、自分の正体や能力の扱いをどうするか悩みつつも、交渉の中で局との橋渡し役として動き始めた。
課長への報告と対応
佐々木は課長に転職希望の件を報告し、課長は二人静という名に動揺を隠せなかった。彼女が反政府組織の一員でありながら、志望動機が「長いものに巻かれてみたかった」という軽いものであることに困惑していた。佐々木はビデオ面接を提案し、課長もそれを了承。佐々木は、あくまでメッセンジャーとしての立場を守りつつ話を進めていった。
魔法少女に関する情報提供
佐々木は魔法少女についての情報を求め、二人静は過去の接触経験を基に妖精界の存在や魔法少女の起源、活動範囲を語った。世界には七人の魔法少女がおり、その中でも日本の魔法少女は異能者に対して特に厳しいとされた。彼女の語る内容は、佐々木にとって今後の対応に有用な情報であった。
航空機墜落の責任転嫁
入間基地の貨物機が墜落した件について、佐々木は魔法少女の攻撃によるものと報告した。真の原因はメガネ少年の暴走であったが、魔法少女の存在を前面に出すことで、局としての責任回避を図った。課長もそれを受け入れ、事故対応には非公開の特別予算を使うと告げた。
監視体制の暴露と波紋
佐々木は二人静に対して、課長が局員の自宅に監視カメラを設置していることを明かした。この発言を偶然目覚めた星崎が聞いてしまい、動揺を隠せなかった。自身もその対象である可能性を知り、衝撃を受けた様子で局への帰還を決意した。
面接に向けた準備と情報共有
二人静は佐々木に対して、課長の人柄を尋ねた。佐々木は表面的な情報しか知らないことを自覚しつつも、できる限りの情報を共有した。また、採用後には監視対象となることも忠告し、互いに信頼の一端を築いた。
目覚めた星崎との対話と混乱
星崎は、佐々木の話を一部聞いていたことを明かし、監視の件で大きな衝撃を受けた。これまでの生活が全て監視されていた可能性に、混乱を隠せず即座に局への帰還を求めた。佐々木は土産の購入を希望したが、星崎はそれを拒絶。事態は局内にも波及する大騒動となりそうな様相を呈していた。
監視騒動と魔法少女の誤解
局への帰還と気まずい空気
主人公たちはメガネ少年を保護して局へ帰還した。現地で二人静氏とは別れ、連絡先だけを交換した。帰路はタクシーを利用し、費用は後日精算可能であったが、車内は重苦しい空気に包まれていた。少年は終始眠っていたため、主人公が運ぶこととなった。
局での引き渡しと緊張感ある会議
局に到着後、少年は異能力者受け入れ部署に引き渡され、連携は円滑に行われた。間もなく、星崎に呼び出され、課長と対面する会議に参加した。星崎は課長に対して、監視カメラの設置について強く非難したが、課長は権限内であるとして動じなかった。
課長のカミングアウトと混乱
星崎の糾弾が続く中、課長は自身が同性愛者であることを明かし、星崎の怒りは困惑へと変化した。主人公は誤解を解くために立ち会い、課長との間で不本意な会話の応酬があった。星崎の監視カメラ撤去要求に対しては、課長も応じる姿勢を見せた。
帰宅前の不意打ちと少女の来訪
退勤後、主人公が帰宅しようとすると、自宅前に和服姿の少女、二人静氏が現れた。彼女は監視機器とサーモカメラを持ち、主人公の部屋で喋る鳥の存在を観察したと主張した。ピーちゃんを巡る存在が彼女に知られてしまった可能性が浮上した。
ピーちゃんの存在を巡る駆け引き
主人公は咄嗟に誤魔化しを試みたが、相手はそれを見越していた。彼女は自宅への宿泊を申し出たが、主人公は拒否した。彼女は自身が追われる身であり、主人公に庇護を求めていると語り、見返りとして金銭の提供を提示した。
異世界での相談と対応の準備
主人公は一度異世界へ移動し、ピーちゃんと状況を共有した。ピーちゃんは報酬次第で協力に前向きな姿勢を見せた。帰宅後、ピーちゃんと共に二人静氏と再会し、紹介を済ませた。交渉の主導権はピーちゃんが握ることとなった。
交渉の開始と対応の決意
ピーちゃんは宿泊の対価について探りを入れ、主人公は彼の交渉に任せる方針を取った。しかし、玄関先でのやり取りを避けるため、別の場所へ移動することを提案した。加えて、二人静氏に対し、監視機器の完全撤去を強く要請し、従わなければ敵対関係になる旨を通告した。
高級ホテルでの密談と新たな取り引き
高級ホテルでの再会と提案
佐々木とピーちゃんは、二人静氏が手配した高級ホテルに到着した。専属バトラー付きの贅沢な部屋で、セキュリティも万全であった。ピーちゃんは金銭以外の対価として、世間との繋がりを望み、その一端を二人静氏に求めた。彼女はこの提案に興味を示し、取り引きの可能性に心を躍らせた。佐々木は課長の承認を得ていたとはいえ、不安を抱きつつもピーちゃんの意思を尊重して応じる姿勢を見せた。
異世界の財宝と換金の打診
ピーちゃんは、異世界から持ち込んだ貴金属を換金する意図を示した。これに対し、二人静氏は興味を抱きつつも、違法性や危険性を懸念した。出所不明の物品であることから、当面はその正体を伏せて運用する方針となった。佐々木は国家公務員としての立場を明確にし、逸脱行為には同意しない旨を伝えたが、取り引き自体には前向きな姿勢を取った。
課長との面談と新たな任命
翌日、ホテルにてオンラインで課長と面談が行われた。課長は二人静氏の局移籍の意図を疑いながらも、彼女の能力を評価し、嘱託としての受け入れを決定した。驚くべきことに、課長は新人の佐々木に彼女の監督を一任すると言い出し、さらに星崎と同等の職務権限を付与することを宣言した。佐々木は困惑しつつも責任を引き受けることとなった。
昼間の接待と星崎の登場
課長命令で接待として昼間から居酒屋で二人静氏と飲酒を始めた佐々木は、経費で落とせるとのことから存分に飲食を楽しんだ。やがて星崎が位置情報を追って店を訪れ、佐々木の無防備さに苛立ちを見せた。だが、最終的に彼女も同席し、三人で食事を楽しむこととなった。二人静氏は場を和ませるよう振る舞い、星崎を巻き込んで親睦を深めた。
星崎との対話と能力への洞察
居酒屋のトイレに向かう途中、星崎が佐々木を呼び止め、以前の任務で助けられたことへの感謝を述べた。さらに佐々木は彼女の能力の応用性について質問し、生体内の体液操作が不可能であることを知る。その中で星崎は、自身の能力が努力次第で成長する可能性について語った。
ホテルでの別れと今後の決意
昼飲みを終えた後、佐々木とピーちゃんはホテルに戻り、今後の取り引きの方針を確認した。佐々木は二人静氏に魔法で即時移動する手段を伝え、必要時に駆けつけると約束した。こうして信頼関係の構築を図りつつも、慎重に関係を保つ姿勢を見せた。彼はピーちゃんと共にホテルを後にし、今後の展望に備えた。
図書室での静かな時間と会話の余韻
図書室での読書と昼食の描写
昼休み、彼女は図書室で静かに読書をしていた。給食がご飯だったため食料の調達に手間取ることもなく、余っていた長ネギの味噌和えを三度おかわりして満腹となった。教室とは異なり静寂に包まれた図書室は、騒がしさが苦手な彼女にとって快適な空間であり、学校で唯一世俗の情報を得られる貴重な場所でもあった。特に雑誌の充実度は授業以上に価値があったため、情報誌を手に取り、記事を深く考察することなく知識として頭に流し込んでいた。
女子生徒たちの会話に耳を傾ける
黙読を続けていた彼女は、少し離れた席に座る二年生らしき女子生徒二人の会話に耳を向けた。彼女たちは学校近くで起きた殺人事件について語っており、その話題は彼女自身が先日遭遇した事件と重なっていた。全国的に同様の事件が発生しているという情報や、報道されていないこと、警察関係者の父親から聞いたという箝口令の存在が話題に上った。
報道の不自然さと憶測
彼女はニュースや雑誌で事件が一切取り上げられていないことに違和感を抱いていた。事件は明らかに重大であり、報道されないのは不自然であった。また、犯人が未逮捕であるにもかかわらず情報が封鎖されている現状に対し、女子生徒たちの会話が信憑性を帯びて感じられた。特に国の高官が警察署に来ているという話から、上層部による対策や圧力の存在も推測された。
昼休みの終わりと余韻
彼女が思考を巡らせていると、昼休み終了を知らせるチャイムが鳴り響いた。女子生徒たちは席を立ち、図書室を後にした。彼女も雑誌を元の棚に戻し、図書室を出ていった。学生たちの噂話を深刻に受け止めすぎる必要はないと感じつつも、やはりおじさんとの会話の方が自分にとっては大切であると考えていた。
〈異世界と異能力〉
マルク救出と商会設立の旅
異世界への再訪とミュラー伯爵との面会
佐々木とピーちゃんは自宅に戻った後、再び異世界への移動を決意した。前回は二人静氏との行動により宿泊していたため、移動できずにいた。今回も町の安宿を経由して、瞬間移動でミュラー伯爵の城へと向かった。城門で出迎えた門番は佐々木を貴族として扱い、過剰に敬意を示した。以前はもっとくだけた態度だったが、貴族の地位を得た影響があった。応接室でミュラー伯爵と面会し、近況や王国の情勢について話を交わした。
王の宣言と王位継承争いの発端
ミュラー伯爵は、王が貴族に向けて次期国王を五年後に決定すると宣言したことを伝えた。王子たちには国政への関与が許され、成果次第で王位を得る機会が与えられた。この発表により、国内の貴族社会は大きく揺れ動いていた。ミュラー伯爵は第二王子と親しく、争いの渦中に巻き込まれる立場にあった。彼は佐々木に国外への移動を勧めるが、佐々木は町での商売継続を希望し、商品の確認を依頼した。
マルク副店長の逮捕と混乱の始まり
応接室で商品取引を終えた後、ミュラー伯爵はハーマン商会の副店長マルクの消息を気にしていた。ちょうどその時、騎士が現れ、マルクが不敬罪で逮捕されたとの知らせを伝えた。伯爵の命を受けた使者から詳細を聞くと、マルクは店長との対立と、成功への嫉妬から貴族と結託された陰謀により逮捕されたことが判明した。
牢獄訪問とマルクへの対面
佐々木は伯爵から短剣を預かり、マルクが収監された牢へ向かった。牢番や監視の騎士と共に地下へ案内され、拘束されたマルクと対面する。彼は顔に痣を負っており、佐々木は回復魔法でそれを癒した。監視の騎士に対しては、マルクの商才を強調し、将来的な利益のためにも釈放の再考を訴えた。騎士はその場での釈放には応じなかったが、提案を伯爵に伝えることを約束した。
ルンゲ共和国での商会設立交渉
マルクの名誉回復と立場の確保を目指し、佐々木たちはルンゲ共和国へ移動した。ケプラー商会を訪問し、担当のヨーゼフと再会。ヘルツ王国との関係性が問題視されたが、個人取引としての提案と電卓やトランシーバーなどの特殊な商品により、商会側の興味を引くことに成功した。最終的に商会設立への協力を取り付け、代表にはマルクを据えることを決定した。
商会名の決定と準備の開始
交渉の末、新たに設立する商会の名を「マルク商会」と定めた。その後、ルンゲ共和国の町を散策しつつ、現代に持ち帰る金銀財宝を物色。佐々木は金の価値に注目し、現代でも高く評価される性質を説明。ピーちゃんの賛同を得て、貨幣をインゴットに加工する方針を固めた。
帰還と次なる行動の準備
金貨を純度の高いインゴットへと加工し、現代での利用に備えることとなった。ミュラー伯爵の町へ戻る計画も立ち、さらなる活動の準備が整った。金属の扱いや加工についてはピーちゃんの知識が活用される見通しであり、佐々木たちは新たな展開に向けて一歩を踏み出した。
金貨と盛り姫と文鳥と
盛り姫の突然の訪問
観光を終えて町へ戻った佐々木とピーちゃんは、金貨をインゴット化する作業と運搬用木箱の準備を分担して行った。佐々木が木箱を手配して宿で待機していると、ミュラー家の娘エルザが一人で訪ねてきた。彼女は副店長マルクの投獄を聞きつけ、真相を確かめるために現れたのである。佐々木は彼女に救出に動いていることを説明し、信頼を得るため丁寧に応対した。
ピーちゃんの帰還と秘密の暴露
エルザとの対話の最中、ピーちゃんが空間魔法で帰還し、金のインゴットと共に現れた。その姿にエルザは驚き、喋る文鳥である事実に混乱した。佐々木はピーちゃんが特別な使い魔であると弁明し、秘密の保持を依頼した。エルザは快く了承し、ピーちゃんと友好的な挨拶を交わした。
荷造りと来訪者の応対
翌日、佐々木たちは宿の中庭で荷造りに取り掛かり、金を隠した木箱を準備した。そこへフレンチが訪ねて来て、マルクの身を案じて状況を尋ねた。佐々木は事情を説明し、店の運営は問題ないと安心させて送り出した。その後、再び木箱の封を終え、空間魔法で日本へと移動した。
倉庫での発見と混乱
到着した倉庫で木箱を開封すると、中にはエルザが潜んでいた。彼女はマルクを裏切ったと誤解し、作業の様子を見て疑念を強めていたのである。涙を堪えながらも真相を探ろうとした姿に、佐々木は誠意を持って誤解を解き、商談の利益でマルクを救う計画であると告げた。
二人静の暴走と制裁
その後、同行していた二人静が突如エルザに手を出そうとした。これに対してピーちゃんが即座に無詠唱魔法を放ち、彼女の四肢を切断した。その後、呪いの魔法を施し、再び敵意を抱けば肉体が崩壊する制裁を加えた。二人静は狼狽しつつも、協力の姿勢を見せて態度を改めた。
エルザの疑念と世界の真実
エルザは自分がいる場所が異なる世界であることに気付き、佐々木に正体を問い詰めた。佐々木はピーちゃんの存在を伏せたまま、自らが異世界の出身者であると説明し、都内の観光で理解を深めてもらうことを提案した。エルザは納得し、観光に同行することとなった。
言語の誤解と都合の良い結果
このやり取りの中で、二人静がエルザの言葉を理解していないことが判明した。ピーちゃんの魔法によって佐々木は異世界の言語を理解できていたが、二人静には通じていなかったのである。これにより、異世界の情報が漏れる心配が薄れた。佐々木は説明の続きを行い、エルザを現代日本へ案内する運びとなった。
共犯者としての同行
最後に二人静は、ピーちゃんの呪いに屈して自らも同行を申し出た。佐々木はその意図を受け入れ、エルザと共に都内へ繰り出す準備を整えた。こうして、異世界の令嬢と警察の文鳥と魔法中年による、不思議な街歩きが始まることとなった。
汐留騒動とエルザの魔法発覚
異世界姫との都内観光
ササキたちは倉庫を出発し、異世界から来た盛り姫・エルザを伴って汐留を訪れた。そこは再開発によって整備された近代的な街並みが広がり、異世界の景観とは対照的な光景であった。観光中、エルザは都会的な街並みや人々の風貌に驚嘆し、ササキの話を信じるに至った。エルザの目立たぬような装いも整えられていたが、二人静は随行者として同行していた。
生放送番組との遭遇と魔法の発動
汐留駅前で偶然、アイドルグループの生放送に出くわした一行は、予期せぬ形でカメラに映されそうになる。その最中、階段から転落しかけた少年をエルザが咄嗟に魔法「レビテーション」で救助した。この行動は映像として生中継されてしまい、魔法の存在が世間に露呈する事態となった。
事後処理と撮影班の制圧
事態の拡大を防ぐため、二人静が撮影班を無力化。撮影データの回収と破壊を行い、事態の沈静化を図った。駅構内の監視カメラの存在も考慮し、迅速に通報して局による介入を依頼した。その後、局の関係者が現場に急行し、撮影関係者の回収と配信サイトの映像削除が実施された。
課長との会議と正体の隠蔽
局の会議室にて、ササキと二人静、エルザは阿久津課長と対面した。ササキはエルザを他国からの異能力者として紹介し、局への敵対的意図はないことを主張した。エルザは異世界の言語しか話せない設定で会話を回避し、課長も深追いを控えた。エルザの魔法の映像についても異能力の一種と説明され、事態は局内で処理される方向に収まった。
局からの任務と新たな展開
阿久津課長は、かつてササキたちの任務を妨害した元組織の異能力者の無力化を、二人静に正式に依頼した。この依頼にはササキもサポートとして同行することが命じられた。二人静はこの任務を自身の採用試験と受け取り、前向きに了承した。
エルザの世界への帰還と説得
ホテルに戻った一行は、エルザを元の世界に戻す準備を進めた。しかし、エルザはこの世界の技術や知識を学び、自分の世界に役立てたいと主張した。ササキは、現代社会における個人の管理制度や身元不明者への対応の厳しさを説き、彼女の滞在が危険を伴うことを説明した。最終的にエルザは納得を示しつつも、祖国の未来のために行動すべきだという信念を語った。
異世界との力の均衡と危機意識
ピーちゃんは、異世界が持つ魔法の多様性と、こちらの世界の兵器では歯が立たない可能性を示唆した。エルザの懸念と合わせて、ササキも自分の世界の立場について再考することとなった。文明的優位が必ずしも戦力の優位を意味しないことが共有され、危機意識が高まった。
取引の準備と財産の処理
最後に、二人静が仲介する形で、エルザが持ち込んだ異世界産の金インゴットが正規の金として流通可能であることが確認された。ササキは購入物品の一部を品物での支払いに変更するよう依頼し、表立った金銭の動きを避ける準備を整えた。この協力により、今後の異世界との接触やマルクの奪還にも希望が見えてきた。
〈異世界の商談 一〉
ルンゲ共和国への物資取引とディートリッヒ伯爵との交渉
日本での物資調達と異世界への移動
二人静氏の協力により、日本での物資調達は円滑に行われた。調達品は砂糖やチョコレートなどの嗜好品、電卓や双眼鏡などの工業製品で、木箱に詰められ異世界へ持ち込まれた。これらを携えた一行は、二人静氏が押さえた倉庫を拠点に異世界へと移動し、盛り姫を送り届けた後、ルンゲ共和国のケプラー商会を訪れた。
ケプラー商会への納品と今後の商談
現地ではヨーゼフの案内により倉庫へ通され、物資が整理されて陳列された。砂糖の需要は特に高く、上白糖は上流階級向けとして注目されていた。数量としては嗜好品が大半を占めたが、商会側の関心は工業製品に集中していた。商談は成功に終わり、マルク商会設立への足掛かりが築かれた。インゴットの売却益は二人静氏が管理し、今後の仕入れではMOQを意識するよう求められた。
砂糖取引の利益と物流の制約
砂糖はインゴット数個と引き換えにコンテナ数個分を仕入れられ、異世界で卸すことでインゴット数十個分の利益を見込めた。この利益は数千万から数億円規模であり、現実味に欠けるほどの大きさであった。また、現代の1日が異世界で10日以上に相当するため、定期的な物資輸送が不可欠であり、社畜のような感覚を抱かせた。
ミュラー伯爵との再会と謝罪
ヘルツ王国に戻った一行は、ミュラー伯爵の屋敷を訪問した。伯爵は娘である盛り姫の件について深く謝罪し、自らの責任を強調した。文鳥のピーちゃんの仲介により和解が成立し、緊張は和らいだ。
ハーマン商会店長の来訪と対立の激化
突然訪れたハーマン商会の店長は、ミュラー伯爵がマルク副店長を擁護しているとの噂を耳にし、憲兵を従えて現れた。彼はディートリッヒ伯爵の名を借りてミュラー伯爵に圧力をかけ、マルクの処刑が月内に予定されていることを告げた。この発言により、一行は迅速な行動を求められることとなった。
マルク副店長の現状と対応
ササキはすぐさま牢獄を訪れ、マルクの衰弱した様子を目の当たりにした。下剤入りの食事に苦しめられていた彼に対し、食事はフレンチの店から届けられるよう手配された。副店長の人命が脅かされる状況に、文鳥のピーちゃんは自らの介入も辞さない構えを見せた。
ディートリッヒ伯爵との交渉
ササキは自らの品を持ってディートリッヒ伯爵を訪れ、交渉の場を設けた。伯爵は現代品の独占取引を要求し、その見返りとしてマルクの命を助けると約束した。しかし、すでにケプラー商会と専売契約を結んでいるため、ササキは即答を避け、猶予を一ヶ月得ることに成功した。
アドニス王子への支援要請の提案
ミュラー伯爵との帰路、ササキは王子の援助を仰ぐ案を提示した。アドニス王子の財布を預かる立場を利用し、王子の名を借りてディートリッヒ伯爵に影響を及ぼそうと考えた。伯爵もこの案に賛同し、首都に向かうことを決意した。文鳥のピーちゃんは移動手段としての協力を申し出た。
最後の望みと決意
ササキは諦めず、可能な限り穏便な手段でマルクを救出する道を模索した。王子の力を借りた交渉によって、伯爵の態度を変えさせることを目指している。問題が解決しなければ、最終的にはピーちゃんの力を借りる覚悟もある。こうして一行は、ヘルツ王国の首都へ向けて新たな行動を開始した。
異世界帰還と現代での不穏な連絡
異世界からの帰還と再出発
佐々木とピーちゃんはミュラー伯爵の屋敷から首都へ移動し、伯爵を宮中へ送り届けた後、一ヶ月後の再会を約して別行動となった。その後、二人はエイトリアムで一夜を過ごし、日本の自宅へと戻った。帰宅後、外の夜景を眺めながら、佐々木は異世界と現代での時間の流れの差異が変化していることを認識した。
連絡と異変の兆候
自宅での休息中、佐々木は局から支給された端末からの着信に気づいた。相手は二人静氏であり、助力を求める簡潔なやり取りの直後に回線が切断された。再接続を試みたものの応答はなく、異変を察した佐々木は、ピーちゃんに前回のホテルへの移動を依頼し、即座に出発することを決意した。現代での不規則な生活が続く中、彼は体調への不安も抱えていた。
お隣の少女の視点と疑念
その夜、佐々木の隣室に住む少女は、人の話し声によって目を覚ました。狭いアパートの一室で、壁越しに聞こえる会話から、佐々木ともう一人の存在を知ることとなった。もう一人の声は中性的で若々しく、少女にとっては初耳であり、強い興味を引かれた。特に「ピーちゃん」と呼ぶ関係性から、親密さを感じ取っていた。
室内の様子と不自然な消失
少女は母親を起こさぬように注意しつつ、玄関から外を窺い、さらに室内の会話を盗み聞きするが、途中から音が途絶える。不審に思った彼女はアパートの外へ出て、隣室の窓から室内を確認しようとするも、部屋は真っ暗で人の気配は皆無であった。さらに、出入りの気配もなく、玄関も押さえていたため、どのようにして佐々木が外出したのか理解できなかった。
嫉妬と執着の感情
確認を進める少女は、窓の施錠がなされていたことを発見し、屋外への脱出経路が見当たらないことに混乱した。自分が監視していたことに気づかれた可能性を疑いながらも、核心には至らず、佐々木への強い想いと疎外感を抱いていた。彼女は、ピーちゃんが部屋に招かれていることに嫉妬し、自分も同様に受け入れられたいという願望を募らせていた。
〈異能力と魔法少女〉
局からの襲撃と二人静氏の救出
ホテルでの異変と急襲
ピーちゃんの空間魔法によって移動した先の高級ホテルでは、二人静氏の宿泊する部屋が荒れ果て、血痕と破壊の跡が散在していた。突如として機関銃の銃撃が始まり、ピーちゃんが迅速に障壁を展開して一行を防護した。弾丸はすべて防がれたが、状況の異常さに驚きが走った。
二人静氏の負傷と回復魔法
キッチンに隠れていた二人静氏は、激しく出血しながらも生存していた。重傷を負いながらも話す余裕があり、回復魔法によって即座に治癒がなされた。彼女は軽口を叩きつつ、刻印された呪いが未変化であることを示して忠誠心を証明した。
敵の攻撃とターゲットの存在
部屋には炎や家具といった異能力による攻撃も加わり、一行は防戦に追われた。敵にはランクBの異能力者が複数含まれており、状況は厳しいものであった。ターゲットとなる念動力者も現場にいるとされ、戦闘の決意が固められた。
認識阻害の異能力者と警戒
過去に遭遇した認識阻害の異能力者が再び敵として現れる可能性が示唆された。状況の厳しさに、ピーちゃんは戦闘を引き受ける姿勢を見せ、文鳥ながらも頼もしい存在感を発揮した。
グループの上司の登場と衝撃
アキバ系の風貌を持つ男が登場し、二人静氏のグループのトップと明かされた。彼の異能力は妄想の具現化であり、その能力は範囲・精度共に非常に高かった。彼の出現によって戦況は一変し、一行は一旦撤退を決断した。
倉庫への転移と妄想の具現化能力の考察
安全な場所として埠頭の倉庫に転移した一行であったが、敵はすぐに追いついてきた。アキバ系の男の能力である妄想の具現化には、具体的な形を持った対象が必要とされる可能性が示唆された。
内部協力者の存在と情報漏洩の発覚
敵が倉庫の場所を突き止めた理由は、味方の中に内通者がいたためであった。一行の行動が筒抜けになっていたことで、情報管理の脆さと組織の問題が浮き彫りとなった。
火球による攻撃とゲーム由来の具現化アイテム
アキバ系の男はゲームの魔法を具現化して攻撃してきた。その魔法はファンタジー作品のものに酷似しており、アイテムの形で再現されていた。中には相手の存在を抹消する能力を持つ刃物もあり、その脅威は極めて高かった。
反射魔法の発動とピーちゃんの優位
ピーちゃんは防御魔法で敵の妄想具現化を打ち消し、更にはその反射で敵の妄想存在を消滅させた。これにより、彼が異能力者たちに対しても通用する力を持つことが証明された。
敵の撤退と精神的勝利
アキバ系の男はピーちゃんの魔法に恐れをなし、戦闘を放棄して撤退を表明した。ピーちゃんは冷静にこれを受け止めたが、戦闘の厳しさと文鳥である彼の頼もしさが改めて浮き彫りとなった。
二人静氏との交渉と今後の関係
二人静氏は一行に対して協力を申し出た。呪いによる強制ではなく、対等な交渉を望む姿勢が示され、提案には信頼が込められていた。交渉の過程で、互いの信頼と駆け引きが織り交ぜられ、今後の行動の方針が形作られていった。
異能力者との駆け引きと魔法少女襲撃事件
ピーちゃんの勝利と交渉の始まり
二人静の上司である異能力者とピーちゃんの戦いは後者の勝利に終わり、佐々木はこの機会を利用してアキバ系の異能力者に接近しようと試みた。彼は今後の局との関係性を見据え、友好関係を築くために交渉を開始した。表面的には和やかであったが、相手の態度は油断ならず、慎重な言葉選びが必要とされた。
脱退の意図と譲歩の提案
佐々木は、二人静の脱退を局外にも示す必要性を語り、代替案として内々の協力を求めた。アキバ系の人物は課長との関係について明言を避けたが、最終的に二人静からの伝言を伝える形で交渉を受け入れる姿勢を見せた。佐々木は自身の能力の秘密を口止めする代わりに、互恵的な関係を提案し、一定の合意を得た。
治療能力の示唆と合意の成立
佐々木は自らの能力が負傷者を即日で治療可能であることを示し、交渉の誠意を示す手段とした。アキバ系の人物は最終的にこれを受け入れ、今後の連絡は二人静を通す形とすることで合意が成立した。以後の安全確保と提携の第一歩となった。
新たな拠点の提供と砂糖取引の提案
交渉の余波として、二人静は佐々木たちに新たな拠点を提供する申し出を行った。砂糖の大口注文にも応じる姿勢を見せ、物資の安定供給が可能となった。ケプラー商会への納品量増加のためのインフラが整い、佐々木たちは安心感を得た。
倉庫の引き払いと拠点条件の調整
二人静は、現倉庫が問題を抱えたため、新たな拠点への移行を進める意向を示した。立地や設備の希望を聞き、柔軟に対応する姿勢を見せた。佐々木はその好意に応え、今後の成果で信頼を築くと応じた。
呪いの確認と忠誠の証明
ピーちゃんの忠告に従い、佐々木は二人静の手の甲に刻まれた呪いを確認した。彼女は敵意を抱いておらず、忠誠を誓っていることが示された。佐々木は彼女の従順な姿勢に若干の警戒心を抱きつつも、協力関係を維持する方針を固めた。
緊急連絡と魔法少女の襲撃
星崎からの緊急連絡により、魔法少女の襲撃が発生していることが判明した。局では複数のランクB能力者が応戦していたが、戦況は厳しく、佐々木と二人静は現場に急行することとなった。ピーちゃんは一足先に帰宅し、佐々木はヘリで局へ向かった。
局前の激戦と対策の検討
局前では二人の魔法少女がマジカルバリアを展開しており、局員たちは攻めあぐねていた。佐々木はバリア内部に水を送り込む策を提案し、二人静が突破するための機会を作る構想を練った。水と氷を組み合わせて圧力をかけ、バリアを一時的に解除させる作戦が始動した。
作戦の成功と敵の撤退
作戦は見事に成功し、二人静は魔法少女たちの元へと到達し、バリアを崩壊させた。一人を無力化し、もう一人を撤退させることに成功。水に濡れた二人静の姿は妖艶で、佐々木はその姿に目を奪われた。魔法少女たちはマジカルフィールドを利用して撤退し、戦闘は終結した。
功労者としての扱いと緊張の局員たち
戦闘後、二人静を囲む局員たちはその実力に怯えた様子を見せた。佐々木は彼女が敵ではないことを強く訴え、局員たちを説得した。星崎や阿久津課長も到着し、功績を認めると共に今後の動向に言及した。
二人静の入局承認と今後の指導
阿久津課長は二人静の入局を内示し、佐々木に対して彼女の研修を担当するよう命じた。佐々木は覚悟を決めて引き受けたが、精神的には若干の疲弊を感じていた。最後には課長に呼び出され、物語は次なる展開へと進んでいく。
腹の探り合いと進退の分岐点
会議室での確認事項と能力に関する説明
騒動の収拾が進む中、佐々木と阿久津課長は局内の会議室で面談を行った。課長はまず、魔法少女のバリア内に水を生み出した行動について質問した。佐々木は、自身の異能力がレベルアップしたことによる変化であると説明し、研修での知識を根拠に納得させた。課長はこれに特に疑義を示さず、静かに頷いた。
星崎の報告と二人静との関係性
課長はさらに、二人静との一件について言及した。佐々木は争いがあったことを簡潔に伝え、詳細は書面で報告すると答えた。このやり取りから、課長が佐々木に対し強い警戒心を抱いている様子が感じられた。課長はすでに他のルートから情報を得ていると推察され、場の緊張感が高まった。
二人静の適性評価と今後の役割
阿久津課長は、今後も佐々木に二人静の面倒を任せる意向を示した。佐々木は、彼女の能力や適性について高く評価し、入局の意志が本物であると強調した。一方で、課長の裏にある意図に疑念を抱きつつも、敢えてそれを口に出さず、将来的な対抗手段として内心に留めた。
課長への質問と内心の牽制
課長からの確認が終わると、佐々木は自身からの確認事項は特にないと述べた。ただし心の中では、二人静が所属していた組織と課長、さらにはアキバ系との関係性を今後探るべきと判断していた。これを課長に対する牽制材料に活用できる可能性があると考えていた。
異世界への準備と今後の方針
佐々木は、課長の承諾を得て二人静との情報共有の時間を確保し、あわせて異世界へのショートステイの準備時間も確保した。課長はその関係性が局の利益になる限り支援すると述べ、佐々木の活動を後押しした。佐々木はこのやり取りを無難に乗り切ったと判断したが、内心では魔法少女との関係や多重スパイの立場に苦悩を抱えつつ、今後に備えて魔法の修練と地力向上の必要性を感じていた。
〈異世界の商談 二〉
ディートリッヒ伯爵との交渉とマルク救出劇
日常業務の終了と隣人との会話
主人公は仕事を終えた後、自宅へ帰る途中にスーパーで異世界向けの仕入れと愛鳥ピーちゃん用の土産を購入し帰宅した。帰宅の際、久しぶりに隣人の少女と顔を合わせた。彼女は家から聞こえた声をもとに交際相手の有無を問いかけたが、実際にはピーちゃんとの会話が誤解を招いたものであった。主人公は謝罪と共に差し入れを手渡し、防音対策や将来的な引っ越しの検討に思いを馳せた。
異世界への物資搬入と薬剤の準備
その後、主人公はピーちゃんと共に異世界へ渡り、上白糖などの精製食品と性的機能補助薬を搬入した。これらの薬剤は現地では希少であり、特に貴族階級を相手に高額取引が見込まれていた。慎重な運用を図るため、ケプラー商会との交渉を視野に入れていたが、訪問時にはヨーゼフが不在であったため、彼の部下との交渉で食品のみを先に卸すこととなった。
ミュラー伯爵との再会と第二王子の登場
商品を預けた後、主人公はミュラー伯爵邸を訪問し、第二王子アドニスと再会した。殿下は主人公らと共にディートリッヒ伯爵を訪ね、ハーマン商会の副店長であるマルクの解放について直談判することとなる。王子自らの同行により、伯爵への圧力を高める構えであった。
ディートリッヒ伯爵との交渉と難航
ディートリッヒ伯爵は頑なな姿勢を崩さず、マルクの解放と引き換えに、主人公の全商品を自分に卸すよう要求した。主人公らはこれを拒否し、王子の名義で行っている正当な商取引であること、また商品は信頼できる商会を通じて卸すべきものであることを説いた。交渉は硬直するも、主人公は大金貨千枚の支払いを提案し、交渉の突破を図った。
金銭による打開と伯爵の動揺
主人公の大胆な申し出に伯爵は驚愕しつつも、支払い能力の真偽を疑った。だが主人公は即金三百枚の支払いと、残額の借用書を用意する意志を示し、交渉は大きく動いた。これにより、伯爵はマルクの解放に前向きな姿勢を見せ始めた。
騎士の真意と国への忠誠の訴え
主人公はディートリッヒ伯爵に対し、派閥の違いを超えてヘルツ王国の未来のために協力すべきと訴えた。アドニス殿下の存在を盾にする一方で、王国の安泰を願う自身の信念を述べたことで、伯爵の心に変化が生まれた。
ディートリッヒ伯爵の承諾と店長の乱入
伯爵は最終的に主人公の言葉に心を動かされ、マルクの即時解放に同意した。ところが、その場にハーマン商会の店長が乱入し、中央銀行の債券移動について激昂した。伯爵は彼を一喝し、商人マルクの有能さを説いて再考を促した。
侯爵の存在と新たな緊張の兆し
店長はコッホ侯爵との関係を持ち出して交渉の巻き戻しを図った。ディートリッヒ伯爵は動揺を見せつつも、関係の証明を求めた。場の緊張が高まる中、主人公は既にマルク救出という目的を達成したことで、さらなる干渉を避けようとその場を後にしようとする。
意外な来客と最後の一幕
突然、フレンチが登場し、主人公の知人を連れてきたことを報告した。現れたのはケプラー商会のヨーゼフであり、彼の登場により新たな展開の兆しが漂った。騒動の収束と同時に、物語は次なる局面を迎えようとしていた。
ヘルツ王国に現れた商会頭取ヨーゼフの一日
ヨーゼフの来訪とディートリッヒ伯爵との再会
フレンチがヨーゼフを連れて宿を訪れた。ヨーゼフがヘルツ王国にいる理由は「野暮用のついで」と語られたが、その距離を考えると偶然とは思えなかった。ヨーゼフが目を留めたディートリッヒ伯爵との再会によって、伯爵は一転して沈黙し、以前の威圧的態度は消え去った。彼らが旧知であることが示唆されたが、詳細な関係性は曖昧なままであった。
王族との顔合わせとヨーゼフの存在感
ミュラー伯爵やアドニス殿下にも紹介され、ヨーゼフは王族を前にしても落ち着いた態度を保った。紹介を受けた殿下たちは恐縮し、ヨーゼフの立場の大きさを認識した。彼が示した柔らかな物腰と堂々たる態度は、応接室の空気を一変させた。ディートリッヒ伯爵でさえ、その影響力を前に動揺を隠せなかった。
ハーマン商会の債券問題とヨーゼフの手腕
ササキの問いかけにより、ハーマン商会とディートリッヒ伯爵の関与が疑われる手形問題が明らかにされた。ヨーゼフはそれらをすでに押さえており、ササキとの商取引の一環として迅速な対応を行ったことを明かした。予想を超える行動力と決断力に、周囲は驚愕し、ディートリッヒ伯爵とハーマン商会の店長は窮地に追い込まれた。
マルク商会設立に向けた準備と伯爵たちの動揺
マルクをルンゲ共和国に招く計画が進められ、ヨーゼフが主導する商会設立の筋道が整えられた。一方で、ディートリッヒ伯爵は自身の関与を疑われる展開に焦り、ヨーゼフとの過去の繋がりや取引状況を確認するも、期待したような深い関係性はなかった。ヨーゼフは今後の取引先再編を示唆し、ササキを経由した商取引を提案した。
顔合わせとマルク商会設立の第一歩
翌日、ミュラー伯爵邸でマルクとヨーゼフが顔を合わせた。表向きは挨拶程度の場であったが、商会設立に向けての信頼構築がなされた。マルクはヨーゼフに圧倒されながらも、無事に応対を終えた。ルンゲ共和国への同行が決まり、商会設立への第一歩が踏み出された。
ルンゲ共和国の立場とヨーゼフの影響力
会話の中で、ルンゲ共和国の国家体制が説明され、ヨーゼフの社会的地位がヘルツ王国の公爵や王族に匹敵することが明かされた。商人が最上位に位置するルンゲの国制において、彼の存在は並外れた影響力を持っていた。ササキはその実態を把握していなかったことを悔やみつつ、今後の協力を誓った。
日常の回復とピーちゃんの謎の行動
騒動が一段落し、ササキはセレブ宿での休息を楽しんだ。ピーちゃんは密かに異世界と現代の時間差を解析しており、そのデータを携えて現代日本に戻ることを望んだ。現代に戻ったピーちゃんはパソコンを使い、時間の流れが縮まりつつあることを確認した。今後は定期的なデータ収集のために往来を重ねる必要があると結論づけた。
現代での異変と新たな来訪者の兆し
異世界からの帰還後、ニュース番組でリザードマンらしき存在が日本に出現した映像が放送された。異世界の言葉を理解できたササキは、その来訪者が本当に異世界から来た存在であると確信した。ピーちゃんはリザードマンであると断定し、事態の調査の必要性を認めた。だがその矢先、ササキは勤め先からの呼び出しを受け、物語は新たな局面を迎えることとなった。
〈デスゲーム〉
お隣さん視点:悪魔との邂逅と使徒の誕生
隣人への依存と変化した生活リズム
少女は、以前頻繁に交流していた隣人の中年男性との会話が途絶えがちになったことに寂しさを覚えていた。彼の生活が多忙になり、外泊も増え、部屋に明かりが灯ることも少なくなっていた。少女はその変化を敏感に察知し、自身がどれほどその存在に依存していたかを痛感していた。
母親の恋人による暴行未遂
少女が玄関前で隣人の帰りを待っていたところ、母親の新しい恋人が現れた。男は合鍵を使って室内に入り、少女にしつこく声を掛けた後、強引に部屋に引き入れようとした。暴力的に押し倒され抵抗も虚しく、性的暴行が迫る中、少女の前に突然謎の少年が現れた。
悪魔との契約と力の授与
少年は少女に助けを求める意思を問い、その承諾を得て男を気絶させた。少年は自身が悪魔であり、少女に天使との代理戦争への参加を求めてきた。少女は困惑しつつも、その話を受け入れ、分霊を宿し「使徒」としての力を得た。分霊の儀式は激しい苦痛を伴うものだったが、少女はそれを乗り越えた。
隔離空間での初戦と勝利
隔離空間において、少女と少年は天使陣営の使徒と接触した。少年は顕現の合図を受けると異形の姿に変貌し、天使とその使徒を圧倒的な力で撃破した。少女は戦いの指揮を執った訳ではなかったが、形式上は戦果を上げたこととなり、願いを一つ叶える権利を得た。
力の本質と家庭内での応用
帰宅後、母親とその恋人が少女を一方的に責め立てた。母は恋人の主張を鵜呑みにし、少女を非難し暴力を振るった。少年は少女に新たな力を授け、少女はそれを用いて二人を無力化した。少年の説明により、少女が触れた相手の意識を奪える能力であることが明かされた。
自分自身の選択と報酬の願い
少女は自身の状況を受け入れつつ、少年に敵陣営の使徒を倒した報酬として願いを訴えた。それは隣人の男性との関係を永遠に保ちたいという、強い愛情と執着に基づいた願望であった。悪魔はその願いを聞き入れ、少女はこれからの代理戦争に身を投じる決意を固めた。
アニメ
PV
二期制作決定
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— 『佐々木とピーちゃん』公式@TVアニメシーズン2決定!【小説8巻発売中!】 (@sasaki_pichan) March 24, 2024
TVアニメ「佐々木とピーちゃん」
シーズン2制作決定!!
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佐々木とピーちゃん シリーズ










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西野 学内カースト最下位にして異能世界最強の少年 シリーズ

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