読んだ本のタイトル
異世界ウォーキング ~エレージア王国編~
著者:#あるくひと 氏
イラスト:#ゆーにっと 氏
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どんな本?
ジャンルはハイファンタジー。
異世界召喚されたのち、無能だと追放され。
普通の冒険者として成功して行く。
あらすじ・内容
異世界召喚されたソラは授けられた外れスキル「ウォーキング」のせいで勇者パーティーから追放される。しかし、歩き始めると隠し効果のおかげで楽々レベルアップ! 鑑定、錬金術などの便利スキルまで取得できて!?
異世界ウォーキング ~エレージア王国編~
感想
いきなり異世界召喚され、スキルが役立たずだからと城から追い出されてしまったソラ。
生活費を稼ぐために冒険者となり、人気の無い街中での配達の業務を行うと。
彼のスキルが能力を発揮する。
歩くたびに経験値が溜り、いくら歩いても疲れない。
スキルのおかげで、他の人がドン引きするほどの配達量を敢行する。
そのせいで、配達で指名依頼という珍事が起こってしまう。
さらに薬草採取をしたら、異世界人特有の鑑定で薬草をしっかり選別して多くの薬草を持ち帰る。
そんな薬草採取をしていたらウルフに囲われて危機的状態になっていた冒険者に助っ人に入り、初めて生き物を殺したソラ。
その助けた冒険者達ルリカ、クリスと組んで冒険者としての基礎を教えてもらう。
しばらくはルリカ、クリスと組んで依頼もこなして行ったら、彼女達は戦争で逸れた幼馴染を探しに街から離れる事になり。
都市間移動の護衛依頼に共に参加してソラは途中の都市まで行って王都に帰る予定とし。
行きは何も起こらなかったがルリカ、クリスと別れた後にオークに襲われた村に来てしまい。
オークに攫われた人たちを救出するために囮となり、オークを巣穴から引き離し他の村人達が攫われた人達を救出来ていく。
そして、ソラは複数のオークを1人で倒したら。
捨てた国王達はソラを監視してた密偵が、オークを単独で倒せるソラの戦闘力は国に有用だと判断して、ソラを王城に連れに拉致しようと襲って来たのだが、、
その密偵と戦闘をしていたら、魔王の部下の魔人が現れて密偵を無力化して、異世界人のソラを魔王に危害を加える可能性があるから抹殺しようとしていたのだが、、
ソラが魔王に危害を加えないと魔人に約束し、さらに魔人から魔王に危害を加えると危害を受ける呪いを受けると言って、魔人からの殺害から逃れる事に成功する。
さらに密偵は洗脳の仮面を装着していたので、魔人が仮面を壊して洗脳を解き。
さらに密偵の名前をソラが鑑定して、本来の名前ヒカリとして、共に旅をする事になる。
そして、魔人が去りソラとヒカリはオークとの戦闘で死亡したように偽装して隣国へ逃れて行く。
洗脳から解放されたヒカリは、身とも保証が無いため街に入るには孤児院に入るしか無く。
ソラと別れるのを嫌がり孤児院を拒否。
それなら商人のソラ所有の奴隷(丁稚奉公)となって、ソラがヒカリの身元保証人となる。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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プロローグ
ソラは依頼者から非常に重いバックパックを受け取り、これを持ち運ぶ任務を引き受けた。
このバックパックは彼の体力を試すかのように重かったが、彼の特殊なスキル「ウォーキング」が発動すると、どんなに歩いても疲れない効果が得られた。
さらに、このスキルは歩くごとに経験値を得るため、配達をしながら彼は徐々に強くなっていく。
その途中、彼は常に精霊のような存在に付き添われ、その精霊と共に異世界での日々を過ごしている。
ギルドで受けた配達任務をこなし、その過程で出会う人々と交流する中で、彼はこの異世界で少しずつ居場所を見つけていた。
第一章
視界が回復すると、高校生は見知らぬ場所に立っていた。彼が手に持っていた鞄は消え、周囲には派手な服を着たおっさんが大仰に手を広げていた。周囲には鎧を身にまとった騎士や他の召喚された人々がいた。この場所はエレージア王国と名乗り、おっさんは国王であると説明された。彼らは異世界召喚によって呼び寄せられ、魔王討伐のために召喚されたと告げられた。
国王からの説明によると、魔王を討伐し、その持つ魔石を使えば元の世界に戻れる可能性があるとされた。
召喚された者たちはステータスを確認し、その能力を示すよう求められた。
高校生のステータスは極めて低く、他の召喚された者たちとの差に驚かされた。
その後、一人ずつ水晶に触れてステータスを公開した。
他の召喚者は高いステータスを持っていたが、高校生のステータスは極めて低く、周囲からは失望の声が上がった。
国王はこの高校生を無視し、他の六人の勇者たちを歓迎することに集中した。
高校生は城から追い出され、馬車で何処かへと連れて行かれた。
馬車から降りると、彼は豪華な門の前で硬貨を渡され、独り街に放り出された。
新しい世界での生活が始まり、彼はこの異世界での基本的な知識を学び始めた。
自分の服が珍重され、売却して金貨を得るなど、初めての経験に戸惑いながらも、新しい生活を模索していた。
冒険者としての初依頼を終えた彼は、ただの荷物運びだと思っていたが、感謝されることに喜びを感じた。
依頼の報酬は格安だったが、彼はそれに満足していた。
帰宅後、彼は新しいスキルを習得するためにステータスを確認し、一日でスキルポイントが倍増したことに気付いた。
新たに鑑定阻害、身体強化、魔力操作、生活魔法などのスキルを覚え、特に生活魔法による洗浄魔法を習得して感動した。
翌日からはギルドで学んだ後、効率的に配達依頼をこなし、生活費を稼ぐ日々を送った。
ある日、彼には指名依頼が多数入り、それを全てこなしてギルドへの報告を終えると、冒険者たちから食事を奢られた。彼はその日の疲れを感じながらも、成果を振り返りつつ次の行動を計画した。
第二章
ギルドに毎日顔を出していた彼は、周囲から心配されていたが、この日は採取依頼を受けるために訪れていた。
装備がないことを知ると、アルゴという冒険者が彼に武器屋を紹介し、そこで装備を整えることになった。
武器屋は元冒険者で、見た目に反して親切な人物だった。
彼は剣と動きやすい防具を求めていたが、予算が金貨一枚だったため、お店はいくつかの剣を試させ、軽く振る実演もしてくれた。
最終的には良い装備を選ぶことができ、武器や防具の扱い方も丁寧に教えてもらった。
予算オーバーしたが、店主は値引きしてくれた。彼は装備を揃えたことで満足し、王城の人々とは異なり、この街の人々の親切さに感謝していた。
装備を整えた彼は、宿屋の裏庭で剣術の練習を行い、スキルを向上させた。翌日、彼はギルドで採取依頼を受け、準備を整えて街を出た。街の門で警告を受けた後、森へと向かい、薬草採取を開始した。
彼は鑑定スキルを用いて植物を識別し、良質な薬草のみを選んで採取した。
採取作業中に、不思議な生物を発見し、それと少しの交流を持ったが、その生物の正体は不明のままだった。
仕事をしている門番が、彼が二人の少女と一緒に帰ってくるのを見てナンパの話を持ち出したが、彼は礼儀正しくギルドカードを提示して入場手続きを進めた。
ギルドに入ると、周囲からは多くの注目を集め、アルゴは驚愕の表情を浮かべた。
彼はルリカとクリスの二人とギルドで納品手続きを行い、冒険についての話は控えめにした。三人で買取カウンターに向かい、その後食事を共にすることになった。
食事中、彼はこの世界の料理の美味しさに驚き、楽しい時を過ごした。
また、ルリカとクリスは彼に食事を奢り、彼らが他の国から来たことも明らかになった。
この世界には七つの大国が存在する。
ボースハイル帝国は人類至上主義を掲げ、エレージア王国は人類の優越を信じ、エルド共和国では多種族が共存する。
ラス獣王国は獣人の王が支配し、フリーレン聖王国は女神信仰を中心に置き、エーファ魔導国家は魔導研究を重視し、ルフレ竜王国は竜を崇拝する。
過去一百年間は大規模な戦争がなかったが、十年前にボースハイル帝国がエルド共和国に宣戦布告し、大戦争が勃発し、七大国全てが関与するに至った。
三年前にはフリーレン聖王国の聖女が女神の啓示を受け、統制された魔物が現れる中、各国は一時的に停戦し、共同で魔物を撃退した。今も二国間で魔物の脅威は続いている。
この世界には七つの大国が存在し、異なる特徴と政治理念を持っている。
ボースハイル帝国は人類至上主義を掲げ、エレージア王国も人類の優越を信じている。
エルド共和国は多種族が共存し、ラス獣王国は獣人が支配する。フリーレン聖王国は女神信仰を基本にし、エーファ魔導国家は魔導の研究に特化し、ルフレ竜王国は竜を崇拝している。
これらの国々は過去に小さな争いはあったが、過去100年間は大きな戦争が起こっていなかった。
しかし10年前、ボースハイル帝国がエルド共和国に宣戦布告し、全ての大国が巻き込まれる戦争が始まった。
戦争が続く中、フリーレン聖王国の聖女が女神の啓示を受け、「魔王が復活した」と告げ、各国は魔物との戦いで一時的に停戦し、協力して魔物を撃退した。今も魔物は特定の地域を脅かしている。
第三章
朝、ルリカは出発に向けてテンションが高かった。門番に野営装備を見られて声をかけられたが、通常より早くギルドカードを見せて街を出た。
街道沿いに進む道中、ウルフがいると思われる森を無事通過し、何事もなく進行方向に人の姿がなかった。
森の中での生活が習性であるウルフは、食糧不足か縄張り争いがない限り容易に出てこないため、南門は人通りが少なかった。
スキルの説明によると、身体強化や剣術などの常時発動型スキルはSP(スキルポイント)を消費しないが、鑑定や気配察知などの任意発動型は使用中にSPを消費する。
特に気配察知は使用すると体に負荷がかかり、続けて使用すると意識を失うことがある。
しかし、歩いている間はSPが減らないため、気配察知は常に使用している。
休憩中には、ルリカが適度な休憩の重要性を説明し、特にクリスの体力を気遣っていた。
旅の途中、草原を歩きながら綺麗な景色に気を取られることもあったが、一行は計画通り進んでいった。
夜はルリカが疲れを考慮して二人一組で見張りを行い、クリスは生活魔法を使いながら休憩を取った。
翌日のゴブリン討伐は迅速に完了し、ルリカとクリスは各々の戦闘スキルを活かしてゴブリンを迅速に討伐した。俺はゴブリン五体を倒すことができたが、戦いが終わると疲労から崩れ落ちた。クリスは傷を治療し、その場に白いモコモコも浮かんでいたが、他の人には見えていないようだった。
ゴブリンの討伐部位は耳で、売れる素材はなかったため、魔石を回収し残りは焼却処理された。
討伐の成功を村長に報告し、その日は村での宴に招かれた。
クリスは村の料理を賞賛し、白いモコモコがベーコンに興味を示した。
村での食事は大変美味しく、村の伝統により食材は加工され保存されていた。
翌朝、クリスと一緒に村長宅を訪れ、ゴブリン討伐後の話をした。
話はベーコンの製法にも及び、村長はこれを教えてくれた。
その後、クリスに空間魔法を覚えたことを打ち明け、秘密にしてもらうよう頼んだ。
帰路には、ルリカとの会話を楽しみながら王都へと戻った。
翌日には配達の依頼をこなし、再びルリカたちと合流して討伐依頼を探した。
休日は配達の依頼を受け、精霊がついてきた。
精霊は特に料理に興味を示すようになり、肉串を食べると喜んでいた。
一方でお城に近づくと精霊は不快感を示したため、避けるようにした。
討伐依頼では様々な魔物を狩り、特に動物系の魔物からは価値のある毛皮が得られた。
薬草の採取では鑑定スキルを活用し、その存在が希少であることをクリスから聞いた。
討伐依頼の成果により、ルリカたちの冒険者ランクがCに上がり、離別の時が近づいた。
ルリカは護衛依頼を受け、旅程を確認した。
クリスも同様にランクアップし、パーティー解消の可能性があることを悟った。
俺も護衛依頼に参加する意向を示し、三人でパーティーを組むことを決めた。
その後、クリスとの意外な再会と話を共有し、クリスが友人を探している事情を知った。
彼女たちが探している友人たちは生存していると信じており、特別なお守りがそれを示していると説明された。
ウォーキングスキルはLv24に達し、一歩歩くごとに経験値を1取得する。
現在の経験値は38432であり、次のレベルアップには210000が必要である。
スキルポイントは12で、様々なスキルを習得している。
今後の方針としては、ソロで活動することを考えており、護衛任務が終われば、ルリカたちと行動を共にすることは危険だと判断した。
新たに気配遮断と錬金術のスキルを習得し、ポーション作成に重点を置いている。
また、料理スキルも新たに習得し、自分で料理することで生活の質を向上させようと考えている。
これにより、次の護衛任務でも役立つことが期待されている。
第四章
出発日に朝食後、宿の女将に挨拶を交わした後、ルリカとクリスと合流して西門から出発した。精霊の姿は見えなかった。
依頼人としての商人のキャラバンが待っており、護衛する冒険者たちは五パーティー、ランクCが三組、ランクDが二組であった。
リーダーは「ゴブリンの嘆き」パーティーのサイフォンである。商人たちと冒険者は王都から中継都市フェシスに向けて出発し、途中で貿易を行いながら進んだ。交代で馬車を運転し、荷馬車には男女問わず乗車が許された。
途中、他の商人の荷馬車とすれ違う緊張の瞬間もあったが、何事もなくオルカの町に到着し、一泊した。
その夜、サイフォンからベーコン作りの手腕を評価され、パーティーへの参加を誘われたが、断っている。
次の日、王都で仕入れた品をオルカで卸し、荷馬車の総重量が軽くなったため、全冒険者が乗り込んで出発した。
夜は野営し、星空を眺めながら次の日の無事を祈った。
オルカを発った四日目、荷馬車は中継都市フェシスへ向けて進んでいた。
順調な旅程の中、森からの気配に警戒が必要だと感じたが、その感じたことを他人に説明するのは難しいため、ルリカに森の方の確認を依頼した。
その結果、森からウルフとそれを追うタイガーウルフが現れた。
ウルフが逃げてくると、タイガーウルフも追いかけてきて、冒険者たちは戦闘態勢を取った。サイフォンがリーダーとして指示を出し、ウルフは迎撃されたが、タイガーウルフは防衛線を突破し、クリスとルリカに襲い掛かった。ソラが気配遮断を使い奇襲してタイガーウルフを撃退しようとしたが、SPが尽きてしまい、攻撃を受けてしまった。
意識が薄れる中、最後にサイフォンが駆けつける音が聞こえた。
ルリカ視点
ルリカはタイガーウルフの攻撃からクリスを守る決意を固めていたが、タイガーウルフの一撃に対応しきれず、ソラが間に立って彼女を守った。
ソラは防御に徹し、時間を稼いだが、体力の限界を迎えて吹き飛ばされた。
その後、サイフォンと他の冒険者たちが到着し、タイガーウルフを追い払うことに成功した。
ソラは重傷を負い、治療を受けたものの、意識は戻らなかった。
ルリカとクリスはソラの安全を確保し、馬車で進行を続けることになった。
タイガーウルフの脅威が残っているため、サイフォンは一刻も早くその場を離れるよう指示した。
ルリカはクリスを守る自信を失いつつも、自分のできることに集中することを決意した。
クリス視点
クリスは、ソラが怪我をした際の自身の無力さを悔やんでいる。
ソラは重傷を負ったが、精霊が近くで心配そうに見守り、治癒を助けようとしていたが、力不足だった。
ルリカが回復ポーションを使用し、さらに他の冒険者が回復魔法を施したことでソラの状態は安定し、荷馬車で移動が始まった。
クリスはソラと精霊の関係について思いを馳せ、精霊がソラに興味を持ち、一緒にいたいと感じていることを知った。
人と精霊の間の契約が結ばれる可能性についても考えたが、長寿の精霊にとって人間の一生は短く、離別の予感がある。
それでも、クリスは精霊にソラへの想いを伝える方法を教えることを決意した。
ソラは重い体を感じながら目を覚ますと、心配そうに見下ろす白いモコモコとクリスの顔が目に飛び込む。
馬車の揺れを感じ、声をかけられると体を起こそうとするができない。
咳き込むとクリスは水を差し出す。
水を飲むと体に染み渡る感じがする。ステータスを確認するとHPが危険領域にある。
記憶をたどるとタイガーウルフとの戦いを思い出す。
馬車の中で冒険者たちはソラの回復を気遣い、休憩が必要であることを告げられる。
次に目を覚ますとHPが回復しており、体の動きも戻っている。
地面を歩いて体調を確認し、予定より遅れながらも中継都市に到着する。
第五章
サイフォンとソラは一緒に部屋を共有し、病み上がりのソラは床で寝た。
翌朝、ギルドで護衛証明書を渡し、報酬を受け取り、依頼が正式に終了した。ソラはその後、安価な宿を見つけ、10日間の宿泊を確保した。
その宿で一息つきながら、精霊のことを思い出し、会っていないことに寂しさを感じた。
その日は町のギルドで情報収集をし、クリスと共に依頼の掲示板を眺めた後、配達の依頼を受けることにした。
サイフォンはタイガーウルフの討伐隊結成の可能性を示唆し、ソラに参加を勧めた。
その夜、クリスとルリカはダンジョンや鉱山の話をしながら、ソラの薬草採取の技術を褒めた。
また、サイフォンに鍛練を受けることにしたことを話し、ソラも翌日に参加することを決めた。
ソラとルリカは鍛練所に行き、多くの冒険者が集まっている場に到着した。
サイフォンは人気のあるガイツの存在を紹介し、先に自身との模擬戦を提案した。
模擬戦の結果はソラが惨敗し、ルリカも体力と一撃の軽さが課題であると指摘された。
その後、ガイツとの戦いで貴重な経験を積んだ。
ガイツはソラには力があるが技術が未熟であるとし、ルリカとクリスにそれぞれ改善点を示した。
鍛練が終わり、ソラは翌日の採取依頼を計画し、クリスはそれに同行することにした。
採取後、ソラはクリスに錬金術で作ったポーションを贈ろうとしたが、クリスはその価値を考えて受け取りをためらった。
翌朝、ソラとその仲間たちは女将から部屋を確保する了解を得た。
その後、鉱山で特定の鉱石を探す目的で、自分で掘る体験も兼ねて出発した。
町から鉱山への道のりは長く、ウォーキングスキルによりソラは疲れ知らずだったが、ルリカとクリスは途中で何度も休憩を取るほどだった。
鉱山町アレッサに到着し、翌朝、掘削許可証を受け取るために事務所を訪れた。
鉱山では、クリスとルリカは魔法の使用を控えるよう注意された。
鉱山内では、ソラが先導して進む中、複数の分岐点を経由し、ついに精霊の導きで特定の場所に到達し、掘削を開始した。
掘り進めるうちに、ソラは魔水晶を含む鉱石を発見し、これを収集した。
事務所に戻り、採取した鉱石を見せたところ、鉱石が珍しいものであることが分かり、女将はこれを高価で買い取り、必要な鉱石も提供することになった。
取引後、ソラたちはその地で得た鉱石と引き換えに他の必要な素材を手に入れ、余った分は現金で受け取った。
最終的に、採取した鉱石がこの地域では貴重であることが判明し、報奨金の提供も約束された。
一泊した後、ソラとその仲間たちは帰路についた。
途中、クリスが雨が降るかもしれないと言い、空には雲一つなかったが、クリスの予感を信じて急いで町に戻った。
実際に雲が急に現れ、雨が降り始めたため、彼らは濡れないように急いで宿に戻った。
宿では、生活魔法で濡れた服を乾かした後、温かい料理を食べて休息を取った。
翌日、天候が改善されたため、ソラたちは小さな森でウルフの討伐依頼を受け、無事に討伐を完了した。
ウルフの魔石を錬金術に使用するために仲間から譲ってもらい、その後、ソラは薬草の採取依頼をこなし、余裕があれば鍛練所に行く計画を立てた。
翌朝、ルリカはガイツとの訓練を予定していたが、ソラは一人で薬草を採取し、その日の夜に錬金術を使ってマナポーションを作成した。
ソラはまた、位置を確認できるアイテムを作成し、これを友人たちに渡す計画を立てた。
このアイテムは発信機と受信機のセットで、一方が反応するともう一方で居場所が分かるようになる。
彼はこれをクリスとルリカに渡し、将来的に再び一緒に冒険できるようにした。
そして、彼らは次の日、ラス獣王国方面への旅に出る予定だった。
ソラは装備を新調し、一緒に旅をする準備を整えた。
クリス視点
ソラとその仲間たちは、長い間一緒に過ごした宿を出発し、集合場所に向かった。
その道中、いつもより沈黙が多く、特にルリカは普段の軽口を控えていた。
集合場所では、以前共に護衛依頼を果たしたランクCの冒険者たちと挨拶を交わした。
ソラはルリカとクリスに感謝の言葉を述べ、二人もまた感謝と楽しい時間を過ごせたことを表現した。
別れの挨拶では、ルリカは競争心を見せつつも励まし、クリスはソラに魔法に関する情報を書いた用紙を渡した。
これはソラが魔法について学びたいと以前から求めていた知識の一部であった。
最終的にルリカとクリスは馬車に乗り込み、ソラは彼らが見えなくなるまで見送った。
ソラはその後、王都に戻る予定であり、ルートの選択もタイガーウルフを避けるためではなく、新しい町に寄りたいという目的があった。
別れた後、ソラはギルドに向かい、次の計画に取り掛かった。
クリスは夜の野営中、ルリカから「本当に良かったの?」と質問された。ルリカが指摘しているのは、危険な状況に巻き込まれるかもしれないことや、ソラ自身の事情についてであった。
クリスは、自らの行動がソラにとって本当に良いものだったのか自問している。
話題は精霊に移り、クリスは精霊がソラと共にいたいという想いを持ちつつも、人と精霊が同じ時を生きることの難しさを教えていた。
精霊はソラを守りたいと願いつつも、自分の言葉でソラに伝えるための試練として、クリスは嘘をついた。
その精霊は、単語を伝えるための練習に多大なエネルギーを使い、疲れ果てていた。
しかし、精霊は諦めずに練習を続け、その真剣な努力がクリスに伝わった。
最終的にクリスは精霊に「頑張ってね」と励ましの言葉を掛けた。
クリスはソラに渡した用紙が役立つことを願いつつ、精霊の想いがソラに伝わることを祈った。
閑話 1
豪華な椅子に座る男の前に、黒い服を着た男が報告を行っている。
報告によれば、勇者たちは戦闘経験が乏しく、訓練にもついていけていないが、剣聖、聖騎士、剣王は徐々に適応している。
一方、魔導王は不安定ながら高出力の魔法を使用でき、精霊魔法士は研究が進行中である。
聖女は神聖魔法の訓練を受けているが、すぐに戦線に投入することは困難である。
男は、勇者たちを前線に投入する前に慣れさせるよう指示し、精霊魔法が使えるようになれば大きな戦力になると考えている。
また、精霊に関しては隷属魔法を用いて制御する案が提出されており、仮面の使用許可が求められている。
別の報告者は、ある「ハズレ」と呼ばれる者が冒険者ギルドに登録し、日々配達の依頼を受けていることを報告している。
そのハズレは、物を運ぶ能力はあるが、戦闘能力は低いとされている。
男はハズレが他国に行くことや勇者召喚の話をすることを禁じ、必要に応じて処分する方針を示している。
さらに、討伐任務が無事遂行されたこと、聖女の力が申し分ないものの、身体能力が低いため護衛が必要であること、魔導王が戦闘を楽しんでいる様子が報告されている。
男はこれらの情報を基に今後の対策を講じるよう命じている。
第六章
男はベッドに横になり、眠ろうとしたが、反動で驚いた精霊が飛び上がり、抗議の視線を向ける。
その後、彼はクリスから受け取った魔法に関する用紙を読みながら、錬金術士としての活動を始めることにする。
彼のスキル「ウォーキング Lv 28」の効果は、どんなに歩いても疲れず、一歩歩くごとに経験値を1得ることであり、彼はステータスの確認とスキルの見直しを行う。
彼が錬金術士に職業変更したことで、特定の数値に変化が見られる。
鑑定スキルが向上し、彼は新しいアイテムとして拳銃を作成することに成功する。
これは未だかつて作成されたことのないアイテムであり、彼にとっては保険の一つとして重要なものである。
作成後、彼は拳銃をアイテムボックスに保管し、使用機会がないことを望む。
その夜、彼は精霊との契約を交わす。
彼が精霊に名前を与え、「シエル」と命名すると、精霊はこの名前に喜びを表現する。
この契約により、彼のステータスに「精霊と契約を交わせし者」という称号が追加され、神聖魔法が習得可能になるが、精霊魔法はまだ習得できない。
契約後、彼は精霊と物理的に触れ合うことができるようになる。
翌日、彼は旅立ち、南門都市方面へ向かう乗合馬車を予約する。
彼はこの旅でさらなる冒険を求め、馬車の中で様々な話を聞きながら、これからの道のりを計画する。
翌朝、プルム行きの乗合馬車に乗り込んだ男は、予定より早く二日目にフーセ村へ向かうために途中で降りる。
この決断は事前に御者と相談しており、料金はすでに支払っているため戻ってこないが、彼は問題ないと考えている。
フーセ村は珍しい食材であるチーズが有名で、彼はそのチーズを求めて村を訪れることに興味を抱いた。
親しくなった商人たちからもチーズを頼まれる。
村に到着後、村人たちは彼の訪問目的に驚くが、彼はチーズを目当てにしていたことを説明する。
村で一軒ある宿に滞在し、現地の食材を使った料理を楽しむ。
特にチーズを使った料理が彼の興味を引き、サンドイッチやジャガイモにチーズをかけた料理を味わう。
また、村で生産されるトマトや他の食材も買い求め、保存方法や加工方法について学ぶ。
彼は村での食材探索や料理の実験を行いながら、魔法の習練度を上げることにも励む。
魔法を用いて食材の温度を調整するなど、料理に活かしながら技術を磨いていく。
食事を終え、短い滞在を終えて村を出る準備をし、次の目的地に向かう。
彼の旅は新しい食材の発見と料理の実験に焦点を当てたものであり、自然の豊かな場所で精霊と共に楽しむという内容である。
作業に没頭していた男は、周囲の光量が弱くなるのを感じ、光を発していた花から輝きが失われていくのを目撃する。
夜は月明かりと焚火だけが周囲を照らし、男と契約した精霊、シエルは静かに炎を眺めていた。
やがて男はシエルを小屋に移動させ、小屋で夜を過ごすことにする。
契約により、シエルを触れるようになり、撫でるのがやめられなくなるが、過剰に撫でるとシエルが消えてしまうため、男は自重する。
男は眠る前にMAPと気配察知を使用して周囲の安全を確認し、無事に朝を迎える。
朝食を作りながら、シエルが完全に目を覚ますのを待ち、一緒に食事をする。
食事の後、南門都市を目指して歩き始める。
三日後にプルムに到着し、一泊した後、乗合馬車には乗れず、徒歩で南門都市に向かう。
途中で野営をする際には、料理の提供と見張りを交渉し、安全な場所で休む。
この間に、新しいスキル「暗視 Lv 1」を獲得し、暗闇でも見通せるようになる。
南門都市に到着後、男は宿を探し、町の依頼を確認する。
主に配達と農作業の手伝いが多い中で、討伐の依頼もいくつかある。
男は宿でゆっくりし、次の日も町での配達依頼を受けつつ、日々を過ごすことにする。
第七章
彼は町に到着した翌日、配達の依頼を受け、町を見て歩きながら、町の状況を学ぶ。途中、以前会った商人と再会し、食事の提供を受けながら情報を交換した。
この商人は小さな商会の会長であり、乗合馬車を使って食料を販売していた。彼はまた、奴隷商館にも訪れ、奴隷の種類と条件について学んだ。
奴隷には犯罪奴隷、戦争奴隷、借金奴隷がおり、それぞれの奴隷には異なる条件が設けられている。
彼は独自で冒険を続け、オーク討伐の依頼があったが、経験がないため参加を見送った。
その後、キエト村へ向かい、魔力草の採取を行いながら、村の厳しい環境に適応しようと試みる。銃の試射を行い、ウルフを撃退する実戦も経験した。
この経験を通じて、彼は自身のスキルと装備についてさらに考察し、改善の必要性を感じている。
彼は料理の腕を上げることで、冒険者としてではなく行商人として生計を立てる可能性を模索している。
また、自身の身分証であるギルドカードの意味や、異国での生活の準備についても考えている。
彼の物語は、常に次のステップへと進んでいる。
彼は森での探索を数日間続け、シエルが気に入ったキノコを中心に様々な食材を集めた。
毒性のあるものもあったが、鑑定があるため安全だった。アイテムボックスがいっぱいになり、ウルフとの遭遇もあり、村に戻ることにした。
キエト村に戻ると、三日間森で生活したことに門番は驚いた。彼はウルフに遭遇したことも報告し、ウルフの肉と皮を村人に売る交渉をした。
宿の料理は彼の要望通り一段と豪華になり、宿代も半額になった。これはウルフ討伐への感謝としての割引だった。
村を出る際、門番の態度も和らいでいた。彼の行動が、小さな村にとっては大きな助けになったことがうかがえる。
町に戻った彼は、慌ただしい雰囲気を感じ取った。
ギルドで採取報告をすると、魔力草の不足とマナポーションの在庫減少が問題になっていたため、彼の報告は喜ばれた。
オーク討伐隊は予想以上のオークの数に遭遇し、一時的な混乱が発生していたが、襲撃は撃退されていた。
彼はまた薬草や活力草も売り、ポーションの在庫を考慮しつつ、アイテムボックスの圧迫問題にも直面していた。
町ではオークの討伐についての噂が広がっており、王都への安全な通行が問題視されていた。
彼は宿泊費を支払い、情報収集のため翌朝ギルドを訪れることにした。
ギルドではオークの規模や討伐の進行に関する情報が更新されており、冒険者たちの注目を集めていた。
彼は採取依頼に目を向け、地図を確認しながら採取場所の選択を検討した。
馬車に乗り、採取依頼のために一泊二日の旅に出た彼は、五人の冒険者とともに薬草を集める任務を遂行していた。
彼らは二つのグループに分かれ、効率良く採取作業を進めることになった。
馬車は街道近くに停められ、彼らは散開して作業に取り掛かった。
彼は鑑定スキルを用いて、次々と薬草を採取していった。
夜には野営をし、料理を作って食べ、満足そうに眠りについた。
夜間も、気配察知スキルを利用し安全を確認したが、特に問題はなかった。
翌日、採取を終えた彼は木箱に薬草を詰めて馬車に戻った。
集めた薬草の量によってボーナスが付くということで、彼は積極的に採取し、結果として多くの薬草を集めることができた。
らそれにより、彼は報酬とボーナスを受け取り、満足そうに任務を終えた。
町に戻ると、オークに関する不安から町は少し慌ただしい雰囲気に包まれていた。
彼は町を歩きながら、新たに習得した「人物鑑定」スキルを使い、周囲の人々を観察した。
このスキルによって、人々の名前や職業、レベルを知ることができるようになった。
また、彼は「魔力察知」という新たなスキルも習得し、周囲の魔力を感知する能力を手に入れた。
これらのスキルを駆使して、彼はさらに環境を認識し、自身の安全を確保する方法を模索した。
回想
ドラコによると、オーク討伐は集落での強襲から始まり、人質を救出し、オークを次々に討伐していった。
Aランク冒険者と騎士団の活躍で、上位種のオークも多数討伐され、一時は優勢に戦況が進んでいた。
しかし、戦いが終盤に差し掛かると、突如大空から現れた謎の存在が攻撃を開始した。
その攻撃は騎士団を大きく損傷させ、多くの冒険者が犠牲になった。
その存在は静かに地上へ降り立ち、無造作に攻撃を加えることで周囲の冒険者を次々と倒していった。
周囲の攻撃はまったく効かず、結局その存在は「いなかったか」と言い残して去った。
その後、生き残った者たちは死者を弔い、遺品を集め、討伐の証拠としてオークの遺体や魔石を回収した。
戻った集落は死体が転がる悲惨な光景であり、生き残った者たちは精一杯の救助活動を行った。
翌日のギルドは重苦しい雰囲気に包まれていた。オーク討伐に参加した冒険者の三割が帰らぬ人となり、帰還した者の中にも重傷者が多数いた。
冒険者たちは、魔人による蹂躙の衝撃に動揺しており、ギルド内は鬱々としていた。
魔人とは、魔王が現れる際に同時に現れる存在であり、この出来事は魔王の存在を確認する形となった。
その中で主人公は重苦しい空気を耐えかねて討伐依頼を受け、ウルフの討伐依頼を選んだ。
ゴブリンよりもウルフを選ぶ理由は、肉が料理の練習に使えるためと、前回銃で倒したので今回は剣だけで挑戦したいと考えたからである。
討伐依頼を受けた後、主人公はサイフォンたちと馬車で一緒に移動し、途中で分岐点で別れた。
サイフォンたちはスパイダーの討伐に向かい、主人公はウルフの討伐が依頼されたルボワ村へ向かった。
村に到着すると、門番が村長に案内すると言い、村の現状について話を聞いた。村はオークの襲撃を受けており、女性たちや家畜がさらわれた。
村人たちは必死に主人公に助けを求めたが、ランツは主人公にウルフの討伐を依頼し、オークの討伐は他の冒険者に依頼するよう勧めた。
主人公はその晩、村で過ごすことになり、ウルフ討伐の準備をした。
スキル「ウォーキング Lv 32」の効果で疲れずに歩ける主人公は、さまざまなスキルを持ち、魔法の盾などの新しい魔法を実験中である。
オークの討伐には向かわないと決めたが、ランツの家族や村人の必死の表情が忘れられず、戦闘に挑むことを決意する。
新たに習得した「剣技 Lv 1」を使用し、戦闘に備えるが、オーク討伐隊の惨状を思い出し、不安に駆られながらも眠ることを試みる。
第八章
剣を振り下ろし魔物を倒した主人公は、反撃を受けつつも何とか対処する。
その後、深い睡眠から覚め、ステータスとスキルを再確認した後、ランツの元を訪れ、オークの数と村人の状況を尋ねる。
ランツとの会話から、彼の内に秘めた葛藤が感じられる。
主人公はオークとの戦いを通じて何かを試したいと考えており、ランツにはその戦いに参加してもらいたいと願っている。
村人たちとの会話を通して、主人公は自分の意思で行動していることを確認し、最終的にランツも協力することを承諾する。
そして、戦いの準備が整う。
主人公はオークとの戦いで緊張しつつも、銃と剣を用いて対処する。
オークたちが森から出現し、先頭のオークを撃ち倒す。突然の出来事にオークたちは動揺し、主人公はこの隙をついて気配遮断を利用し、追加の一撃で別のオークを倒す。
この行動で戦況は一変し、オークたちは臨戦態勢を取り始める。その後の戦いで主人公は魔法と剣技を駆使し、数の差を感じながらも効率的にオークたちを倒していく。
戦いが終わった後、ステータスとスキルを確認し、体力とマナを回復するためにポーションを使用する。突如、13号と名乗る謎の攻撃者が現れ、戦闘になる。
13号は高い身体能力を持ち、短剣で攻撃を仕掛けてくるが、主人公は麻痺を克服し、最終的には13号を制圧する。
13号が装着していた「隷属の仮面」について知り、その効果に困惑しつつも、どう対処すべきかを考える。
主人公は13号と戦闘状態にあったが、突如現れた魔人によって状況が一変する。
魔人の登場によって13号が拘束から逃れるが、主人公は魔人との直接対峙を余儀なくされる。
魔人は冷徹な視線と言葉で主人公を圧倒し、異世界人としての彼の存在を問題視する。
魔人は異世界人が魔王討伐のために呼ばれることを理由に、主人公の行動を疑問視し、その場で処断することを示唆する。
突然、13号が魔人に攻撃を仕掛けるが、魔人は容易にそれを阻止し、13号を跳ね返す。
この間、主人公は魔人に対して自身の弱さを認め、自分の生命を救うために魔人に従うことを申し出る。
魔人は興味を持ち、主人公に魔王に害を及ぼさないよう制約する魔法を施すことを決定する。
この魔法は主人公が魔王を傷つけることを禁じるものである。
最終的に、13号は魔人によって解放されるが、その際に発生した反動により意識を失う。
魔人は13号が回復するまでの状態について何が起こるか保証できないと述べ、主人公に対してはこれまで通り自由に行動してよいと告げる。
主人公はこの新たな自由と魔人との契約の下での生活に疑問を抱きつつも、新たな環境に適応しようと考える。
主人公と魔人イグニスの会話が展開される。
主人公はイグニスにいくつかの質問をし、その中でオーク討伐についての真意や、異世界人としての自分の使命について確認を求める。
イグニスはオークを率いていたわけではなく、偶然現場に居合わせたと説明し、異世界人に対する彼の考え方を述べる。また、異世界人を魔王討伐の道具として使うという話に対して、イグニスはそのような話は聞いたことがないと否定する。
主人公は、異世界人が勝手に呼ばれ、利用されていると感じ、イグニスにもし異世界人を見つけたら保護するように依頼する。
イグニスはそれに対して完全な約束はできないが、考慮することを示唆する。
最後に、イグニスは主人公の前で強力な魔力を放出し、周囲の森を一瞬で更地に変えるデモンストレーションを行い、その後、去っていく。
主人公はイグニスの圧倒的な力と飛行能力に感心しながら、この世界の力のバランスについて考える。
主人公はMAPを使用し、気配察知能力を最大限に広げて周囲を確認する。MAPの端にランツたちが移動中の集団として表示され、村に無事戻れたことが分かる。しかし、13号の反応は確認できなかったため、主人公は13号が単独行動していると推察し、これを逃走のチャンスと見る。
逃走計画の一環として、主人公は自分が死亡したと思わせるために偽装工作を行う。
オーク二体を銃で殺害し、その証拠を消すためにアイテムボックスに武器と共に収納する。
さらに、返り血を浴びたローブを切り裂き、折れた剣と壊れたポーチをオークの死体の近くに放り投げることで、戦闘の跡を偽装する。
途中で、13号が女の子であることが判明し、主人公は彼女に予備のローブを着せる。
その後、主人公は13号が使っていた短剣を回収し、フリーレン聖王国方面への移動を決める。
ルリカたちとは反対方向に進むことになり、新たな国を探索する計画を立てる。
また、シエルが突然現れ、彼に感謝の意を表し、共に逃走することを決意する。シエルは頭に乗って主人公と一緒に森へと進んでいく。
閑話
機関の幹部が薄暗い部屋で上司と対峙して報告を行う。対象は中継都市フェシスに滞在した後、南門都市エピカに移動した。
滞在中には冒険者たちとの模擬戦や鉱山訪問、薬草の採取を行い、その薬草採取においては短時間で多くを集める能力が評価されている。
さらにタイガーウルフの巣が奥深くに発見されたため、現在Aランク冒険者が複数パーティーで滞在しており、討伐が進行中である。
勇者の装備作成については、鍛冶師との話し合いが進行中であり、完成次第黒の森に派遣する計画が進められている。
黒の森の外周部での野営を通じて様子を見る方針である。魔人が現れた場合の介入は危険が増す直前まで待つとされている。
さらに、報告によれば、南門都市でのオーク討伐が終了したが、魔人の介入があり大きな被害が発生した。
この事態を受けて、魔人の存在が確認されたことから、その情報を他国にも広める方針が取られる。
勇者たちが魔人と戦って勝利する可能性は低く、レベルを上げるためにはダンジョンに派遣するのが有効とされている。
ダンジョンでは未知の魔道具や武器が得られ、戦力増強につながると期待されている。
また、13号との連絡が途切れており、その足取りを追う話がされている。
13号はオークの討伐で行動を共にし、破損した武器やギルドカードが発見された。
13号の死体は見つからなかったため、彼が魔人に殺された可能性もあるとされている。この事態を利用して異世界人としての活動を終えさせる策が進められている。
エピローグ
火を囲み料理をしているところで、少女が目を覚ました。
少女の両手は拘束されており、その理由を問われ、彼女は混乱している様子だった。
自分のことを13号と名乗り、監視の任務についていたことを語った。
料理の匂いに誘われてスープを食べ、その後安心して眠りについた少女の手は、夜中に悶える様子を見せた。
彼女の手を握ることで落ち着かせ、抱きつかれた形でその日は休むことにした。
翌朝、少女との距離感に戸惑いながらも朝食をともにし、彼女が自分の名前を覚えていないことから、本当の名前「ヒカリ」を告げた。
しかし、彼女は命令されることに慣れており、自分で考えることに苦労している様子を見せた。
その後、涙を流すヒカリに同情しながら、彼女が自分の意思で行動できるよう助言を与えた。
そして、彼女はソラと共に行くことを選び、二人は共に旅を続けることとなった。
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異世界ウォーキング
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