どんな本？
本作は、異世界ファンタジー作品である。元騎士であった主人公が、命を落とし、最強クラスのSランクモンスター「ベヒーモス」の幼体に転生する。しかし、その外見は仔猫のようであり、エルフの少女アリアに拾われ、「タマ」と名付けられる。タマはアリアを守ることを誓い、彼女の騎士（ペット）として共に迷宮を冒険し、日々を過ごす。
主要キャラクター
- タマ：元騎士から、Sランクモンスター「ベヒーモス」の幼体に転生した主人公。外見は仔猫のようで、アリアに「タマ」と名付けられる。アリアを守る騎士（ペット）として行動する。
- アリア：駆け出しのDランク冒険者であるエルフの少女。心優しく、タマを拾い手当てを施し、ペットとして可愛がる。タマと共に迷宮を冒険する。
物語の特徴
本作は、最強モンスターの幼体に転生した主人公が、外見上は仔猫としてエルフの少女に飼われるというユニークな設定が特徴である。モンスター視点で描かれる日常や冒険、そして主人公とエルフの少女との心温まる交流が、読者の興味を引く。また、異世界ファンタジーでありながら、ペットとしての生活や主人公の内面描写が丁寧に描かれている点も魅力である。
出版情報
- 出版社：白泉社
- 連載誌：ヤングアニマルWeb
- 原作：銀翼のぞみ
- 漫画：東雲太郎
- キャラクター原案：夜ノみつき
- ISBNコード：9784592163404
- 発売日：2023.10.27
- アニメ化：2025年1月より放送開始予定
小説家になろう掲載ページ
※「小説家になろう」は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標です。
読んだ本のタイトル
Ｓランクモンスターの《ベヒーモス》だけど、猫と間違われてエルフ娘の騎士（ペット）として暮らしてます 第10巻
著者:東雲太郎 氏
原作:銀翼のぞみ 氏
キャラクター原案: 夜ノみつき 氏
Bookliveで購入BOOK☆WALKERで購入
（PR）よろしければ上のサイトから購入して頂けると幸いです。
あらすじ・内容
転生したら仔猫だった!?
エルフ娘・アリアの騎士として活躍するタマ。
四魔族が一柱・ヴァサーゴが”賢者ノ石”を狙い、アリアの故郷であるエルフの里に軍勢を率いて現れる…との急報が。
仲間を連れて里に駆け付けたアリアが再会したのは、母親・レオナ。
アマゾネス部隊の隊長を務めるという彼女と共に一行は敵襲に備える――
そして遂に……決戦の刻!!
大人気異世界冒険ファンタジー第10巻！
2023年10月刊
感想
物語の魅力
本巻の魅力は、アリアと仲間たちの成長と絆の深まりであった。
特に母レオナとの再会場面では、親子の絆とアリアの成長が温かく描かれた。レオナの《ショックウェーブ》が「通常攻撃を広範囲に二回放つ」という別作品のタイトルを思い起こすスキルで笑いを誘う。
アリアの頼もしさをさらに引き立てていた。
緩急のある物語展開は、飽きさせない工夫が感じられた。
戦闘シーンの評価
今回の戦闘シーンは熱い場面が多かったが、やや単調さも感じられた。
大技の技名を叫ぶだけの描写が連発してた印象。
もう少し深みが欲しかったところであった。
しかし、タマの進化と《獅子王ノ加護》による全体的な強化の演出は見応えがあり、物語を覆す大きな事象となった。
タマの存在感
主人公であるタマは、今回も重要な役割を果たした。
エルフの里での親子再会シーンではタマが柔らかい温もりに挟まれ驚く姿がコミカルでありつつも、物語全体の癒しを担っていた。
また、戦闘では聖獣としての威厳を見せ、仲間たちをサポートする姿が印象的である。
彼がアリアと共に与えられた二つ名「聖刃セイクリッドブレイド」と「聖獣セイクリッドビースト」も、彼らの活躍を象徴していると言える。
新キャラクターの登場
最後に登場した未来からの訪問者、マイという新キャラクターは、物語の新展開を予感させる存在である。
彼女の陰陽師のような装いと持つ力は、次巻以降のストーリーに期待を持たせる要素となっている。
最後までお読み頂きありがとうございます。
Bookliveで購入BOOK☆WALKERで購入（PR）よろしければ上のサイトから購入して頂けると幸いです。
同シリーズ
その他フィクション
備忘録
#55 母との再会
アリアと母レオナの再会
里での歩みと住民の歓迎
アリアたちは会議を終えた後、里の中を歩き知り合いのエルフたちに声をかけられていた。住民たちはアリアの活躍に敬意を示し、特に剣聖アリーシャの存在には驚きの声を上げた。アリアとアリーシャは笑顔で応えながら、とある民家を目指して進んだ。
母との感動の再会
アリアたちは民家に到着し、母レオナがアリアを出迎えた。レオナはアリアを抱擁し、娘との再会を喜んだ。一方、アリアの胸に抱かれていたタマは、両側から押し寄せる柔らかい感触に驚き声を上げた。レオナはタマに優しく接し、そのなでなでテクニックでタマを魅了した。
剣聖アリーシャとの邂逅
レオナはアリーシャの存在に気づき、驚愕の表情を浮かべた。アリーシャは彼女を落ち着かせながら、自身がアリアの師匠であることを明かした。この事実にレオナは驚きを隠せなかったが、アリアの成長ぶりを聞くにつれ、次第に感動で胸を満たされていった。
タマと仲間たちの紹介
アリアは母にタマを「冒険のパートナー」として紹介し、タマも礼儀正しく挨拶をした。リリやフェリ、ヴァルカン、ステラといった仲間たちも次々に自己紹介を行い、レオナは彼女たちを歓迎した。その温かな交流の中で、アリアと彼女の仲間たちとの絆が深まった様子が伺えた。
母の思いとアリアの成長
アリーシャとアリアがこれまでの経緯を説明すると、レオナはアリアの短期間での成長に驚き、感動のあまり涙を浮かべながら娘の頭を撫でた。アリアは恥ずかしそうにしながらも、母の愛情を素直に受け入れた。母と娘の絆が再確認される心温まる場面であった。
母の意外な実力と家族の絆
戦闘への決意を語る母
夕食の席で、レオナは次の戦いに自ら参戦する決意を語った。彼女はアマゾネス部隊の七番隊隊長であり、戦闘スキル《ショックウェーブ》に目覚めたと明かした。この事実にアリアは驚愕し、母が戦場に立つことへの不安を訴えた。
母のスキルと覚悟
レオナは《ショックウェーブ》が通常攻撃を広範囲に強化する強力なスキルであると説明し、娘を安心させようと努めた。また、ステラから模擬戦の提案を受け入れるなど、戦闘への自信と余裕を見せた。一方、タマはレオナのスキルを称賛し、周囲を和ませた。
里の戦力への称賛と不安
ヴァルカンは里の戦力強化を称賛し、レオナもそれを誇りに思いつつ四魔族との戦いへの不安を口にした。アリーシャは四魔族の強大さを説明し、戦いの厳しさを共有した。リリとフェリは召喚獣との戦いに対する悔しさを語りつつも、タマの慰めで元気を取り戻した。
親子の絆とタマの誓い
夜、アリアとレオナは親子水入らずで共に眠りについた。レオナはタマに、アリアを守ってほしいと感謝とお願いを伝えた。タマはそれに力強く応え、レオナからもその存在を「騎士様」として認められた。柔らかな温もりと安心感に包まれながら、タマは穏やかに眠りについた。
#56 みんなで模擬戦
騎士団での模擬戦と新たな出会い
朝の微笑ましいひととき
アリアとレオナの胸の中でタマが目覚め、元気な声で挨拶を返した。親子とタマの和やかな時間が流れ、レオナは二人の仲の良さに微笑んだ。
騎士団見学への誘い
朝食の席でレオナが騎士団見学を提案した。アリーシャはその重要性を即座に理解し賛同した。戦闘に興味を示すステラやタマを含む一行は準備を整え、騎士団の兵舎へと向かった。
アマゾネス部隊長エイラとの対面
騎士団に到着した一行を迎えたのは、アマゾネス部隊長エイラであった。彼女は銀髪のショートカットに鍛え抜かれた体を持つダークエルフで、ステラと同じパワーファイターの気質を見せた。互いに興味を持った二人は、模擬戦を提案し合い即座に決定した。
ステラとエイラの模擬戦
庭で開始された模擬戦では、ステラが力強い剣技とスキルを駆使してエイラを攻め立てた。一方のエイラも、大剣を用いた圧倒的なリーチと耐久力で応戦した。互いの技が激突するたびに、力と技術の高さが際立つ熱戦となった。
アリアとアリーシャの模擬戦の開始
ステラとエイラの激戦を見て触発されたアリアは、アリーシャに模擬戦を申し込んだ。アリーシャは木刀を用いて応じ、久しぶりの師弟対決が始まった。タマは心の中でアリアを応援し、彼女が召喚獣との戦いで得た技術を発揮することを期待していた。
リリとフェリの挑戦
リリとフェリもまた、騎士団の隊員に模擬戦を申し込んだ。二人は新たな戦闘技術を磨きたいという思いで挑戦を続け、各々の成長を目指した。
新たな絆と戦いの決意
一連の模擬戦を通じて、一行は騎士団の強さを体感し、仲間としての絆を深めた。次なる戦いに向けて、それぞれの力をさらに高める決意が固められた場面であった。
敵襲の報せと準備
明け方、ルミルスに鐘の音が響き渡り、敵襲の報せが街全体に伝わった。ヴァサーゴが率いる魔族とモンスターの大軍が南門に現れたのだ。アリアたちは迅速に準備を整え、南門へと向かった。
戦士たちの集結と士気の高揚
南門ではアリーシャ、ヴァルカン、セドリックをはじめとする戦士たちと冒険者たちが集結していた。ジュリウス皇子が激励の言葉を送り、その人望によって士気は最高潮に達した。遠方から迫る敵の土煙と足音が、戦いの激しさを予感させた。
#57 激戦①
魔法攻撃と防御の開始
魔族の号令で飛来した魔法攻撃に対し、アリーシャは《黒闇ノ牢獄》を発動。闇色の膜が魔法を無効化し、敵の攻撃を阻止した。この防御により、ルミルス側の士気がさらに高まった。
モンスター部隊の突撃
魔法が通じないと悟った敵はモンスターによる突撃を開始。だが、膜に触れたゴブリンたちは生命力を奪われ絶命し、その様子にモンスターたちは恐れを抱いた。しかし、魔族の指揮官は服従の力で無理やり突撃を命じた。
前衛部隊の反撃とヴィブラウム防具
モンスターの侵入を許した都市側は、ジュリウス皇子の指示で前衛部隊を出撃させた。ヴァルカンとステラは新たに装備したヴィブラウム製防具を用い、圧倒的な攻撃力で敵を次々と撃破した。彼らの連携は戦場での大きな柱となった。
レオナの《ショックウェーブ》の威力
戦況が膠着する中、レオナが《ショックウェーブ》を発動。広範囲にわたる二連続の衝撃が敵を吹き飛ばし、モンスターの勢力を大幅に削いだ。これを機に都市側の戦士たちが猛攻を仕掛け、敵の数を着実に減らした。
ヴァサーゴの切り札：ニーズヘッグの召喚
追い詰められたヴァサーゴは最終手段として召喚獣ニーズヘッグを呼び出した。七色に輝く巨大なドラゴンであるニーズヘッグは魔王マモンの加護を受けた最上級の召喚獣であった。ヴァサーゴがその背に乗り、ニーズヘッグを指揮する中、戦場の緊張が最高潮に達した。
#58 激戦②
ニーズヘッグの登場とヴァサーゴの指揮
ニーズヘッグが召喚され、上空からルミルスにブレスを放った。その圧倒的な力により、アリーシャの《黒ノ牢獄》には波紋が広がり、モンスターや魔族が侵入を開始した。ヴァサーゴの指揮により、召喚獣や魔族が次々と戦線に加わった。
後方部隊の迎撃と活躍
リリとフェリが《フェアリーバレット》と《ブランチュウィップ》で侵入者を迎撃。フィオーネとレオ、さらにアーナルドが加わり、矢や氷雪魔法で後方から支援を行った。続いてセドリックやその部下たちが召喚獣と魔族の侵攻を食い止め、戦場は混戦模様となった。
タマとアリアの出撃
アリアとタマが満を持して戦場に登場した。タマは進化し第三形態となり、《獅子王ノ加護》を発動。これによりルミルスの全戦士たちが大幅に強化され、連携が強化された戦力が次々と魔族やモンスターを打ち倒していった。
ニーズヘッグとの激戦
タマとアリアは空中でヴァサーゴとニーズヘッグに挑んだ。タマの《フレイムハウリング》とニーズヘッグのブレスが激突し、戦場は緊迫した。ヴァサーゴがマナを使ってニーズヘッグを強化したが、アリアの《エクスキャリバー》がニーズヘッグとヴァサーゴを白銀の奔流で包み込み、撃破に成功した。
#59 激突する聖なる力と魔の力
魔族の撤退と追撃
ヴァサーゴの敗北を目撃した魔族たちは動揺し、撤退を開始した。ステラとヴァルカンをはじめとする戦士たちがこれを追撃し、残敵を殲滅した。ルミルスの完全な勝利が確定した。
勝利の宴と二つ名の誕生
ルミルスの夜の宴
その夜、ルミルスの広場で勝利を祝う宴が開かれた。アリアとタマはその活躍を称賛され、仲間たちと勝利の喜びを分かち合った。アーナルドやセドリックからも賛辞を受け、アリアは顔を赤らめつつ感謝を述べた。
新たな二つ名の提案
アリーシャがアリアに「聖刃セイクリッドブレイド」、タマに「聖獣セイクリッドビースト」という二つ名を提案した。それを聞いた冒険者たちは賛同し、乾杯の声が広がった。
祝福の中の結束
戦士たちが笑顔で勝利を喜ぶ中、仲間との絆が深まった。宴は朝まで続き、ルミルスの街には平和と希望の空気が満ちていた。
#60 少女の旅立ちなの！
孤島のアンデッドたちの王国
孤島の神秘的な風景
特殊な結界に覆われた孤島では、外界との干渉が一切断たれていた。島の中心には東洋風の巨大な城がそびえ、その周囲を陽気な印象を漂わせるアンデッドたちが警備していた。彼らは島の王によって呪縛から解き放たれ、生者への憎しみを捨て、城の整備や島の建設に従事していた。
王と少女の会話
城の一室では、青白い肌を持つ美女インペリアルと、幼い少女マイが対話していた。マイは重要な使命のために島を離れる決意を告げ、インペリアルから「原初の首飾り」を受け取った。インペリアルは大魔導士舞夜の伴侶であり、マイの行動を案じながらも送り出すことを決めた。
ゲートの発動と旅立ち
マイは「勇者の紋章」を持つ自らが使命を果たす唯一の存在であることを説明し、インペリアルに《ゲート》を開かせた。紫電を纏う暗黒色のゲートが開かれる中、マイは未来のため、力強く旅立っていった。
マイの新たな冒険
平原への到着
紫電が平原に弾ける中、マイは孤島から目的地へと無事に転移を果たした。新たな地に降り立ったマイは計画の第一歩を順調に進め、次なる行動として「孤島の勇者」を探すことを決意した。
ビッグファングとの遭遇
思索を巡らせるマイの前に、二体の巨大な狼型モンスター「ビッグファング」が現れた。唸り声を上げるモンスターたちを前に、マイは恐れることなく錫杖を天に掲げた。
勇者と大魔導士の片鱗
マイの周囲には、神聖さを感じさせる白の輝きと、混沌を彷彿とさせる黒の輝きが顕現した。彼女は自身が受け継いだ勇者と大魔導士の力を片鱗として引き出し、挑発的な笑みを浮かべながら、目の前のモンスターに立ち向かう姿勢を見せた。
早朝の静けさと訪問者
ルミルスでの戦いから半月後、アリアはタマと共に早朝の平穏な時間を過ごしていた。しかし、玄関をノックする音によりその静けさは破られた。訪問者は騎士隊長セドリックであり、彼と共に二人の少女がいた。一人は神官のような装いの幼い少女、もう一人は兎耳族の少女であった。
Share this content:
コメントを残す