どんな本?
『薬屋のひとりごと』は、日向夏 氏による日本のライトノベル作品。
中世の後宮を舞台に、薬学の専門知識で事件の謎を解く少女・猫猫(マオマオ)の物語。
小説家になろうで連載されているほか、ヒーロー文庫からライトノベル版が刊行されている。
また、月刊ビッグガンガンと月刊サンデーGXでコミカライズ版が連載されており、2023年にはテレビアニメ化も決定している。
月刊サンデーGXの方が、中華の雰囲気が強く、文化の小さい部分にも気をつけているように感じている。
玉葉妃の妊娠がきっかけで後宮に戻った猫猫は、皇帝の寵妃としての立場を秘密にしています。
ある日、猫猫に皇帝から驚きの依頼が入ります。
それは後宮内の「選択の廟」という謎の施設の秘密を解き明かすこと。
この施設は正しい選択をすることが求められる場所で、皇帝自身がその試練に挑んだものの、成功できずにいました。
しかし、猫猫はその試練を壬氏と共に解いてしまいました。
驚く皇帝と壬氏。
その後、猫猫には皇太后から更なる依頼が来ます。
亡くなった先帝が呪いをかけられたのかを調査してほしいというものでした。
先帝の遺体はなぜか腐らず、その謎の解明が求められます。
最終的に、壬氏の持っていた小石がヒントとなり、猫猫はその謎を解明することに成功します。
読んだ本のタイトル
#薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~(11)
(英語: The Apothecary Diaries、中国語: 药屋少女的呢喃)
著者:#倉田三ノ路 氏
原作:#日向夏 氏
キャラクター原案:#しのとうこ 氏
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あらすじ・内容
新たな依頼人は皇帝、そして皇太后…!!
薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~ 11
猫猫(マオマオ)への新たな依頼人は……なんと、皇帝! 主上にお供し、向かった先は後宮内の謎の施設──「この地を治める者が、正しき道を選び通り抜けねばならぬ」という”選択の廟(びょう)”。建物を管理する老宦官から「猫猫の養父・羅門(ルォメン)ならば、廟の謎を解ける」と挑発され、猫猫の負けん気に火が着いた──!!
さらには皇太后からも「私は亡き先帝に”呪い”をかけたのか調べて欲しい」という衝撃の依頼が舞い込み…!?
超絶ヒットノベル、コミカライズ第十一弾!!
感想
玉葉妃の妊娠を機に毒味役として後宮に戻った猫猫は、玉葉妃の一員として彼女の寵妃としての地位を保ちつつ、複雑な後宮の情勢に巧みな舵取りを行います。
後宮内外の出来事には怪しげな動きも見受けられ、猫猫の日々は決して平穏とは言えないものとなっていました。
そんな中、猫猫に突如として新たな依頼が舞い込みます。
依頼人はなんと主上。
彼は後宮内に存在する不可解な施設「選択の廟」。
ここは「この地を治める者が正しい選択をしなければならない」という特異な機能を持つ場所で、その管理者である老宦官からの挑発により、猫猫の探求心がくすぐられることになります。
そして、皇帝が攻略出来なかった問いを壬氏と共に解いてしまいます。
皇帝と親しく話す壬氏が、、
どうやら国母の家系の男児は色盲になりやすい家系だったらしく、色盲であったら「選択の廟」を攻略できるようになってました。
世代を重ねて外部の血を多く入れた皇帝に色盲の者は少なくなっており、この「選択の廟」を重視する必要性は無くなってしまいました。
さらに壬氏が通常の宦官よりも特別な扱いを受けていること、そしてその背景に何らかの秘密があるのではないかということが少しずつ明らかになって行きます。
さらに猫猫の前には皇太后からの別の依頼も来ます。
皇太后は先帝に呪いをかけたのではないかという疑念を持たれており、その真相を猫猫に調査してほしいと言って来ました。
この謎解きの鍵は壬氏が昔持っていたオモチャ箱に隠されていたらしく、その中には前巻の冒険で手に入れた小石が関連しているようです。
この本で特に印象的だったのは、「選択の廟」での猫猫の推理力のシーンでした。
皇帝や壬氏すら解けなかった問題を、彼女があっさりと解き明かす様子には感心しました。
私も仕事で難しい課題に直面したとき、一歩引いて物事を冷静に考える重要性を改めて感じました。
一方、皇太后の依頼の部分は少し気持ちが重くなりました。
過去の出来事や家族の秘密が絡む話は、時に複雑で感情が揺さぶられるものです。
私も家族の中で起きたことを思い出し、そのときの複雑な感情を再び感じました。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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備忘録
四十二話 選択の廟 前編
建国の物語と手習所
後宮内の手習所では、老宦官が建国の物語を語っていた。王母と呼ばれる女性が初代皇帝を産み、この地を治めたという物語である。生徒たちは熱心に聞く者もいれば眠気と戦う者もいた。猫猫はその様子を観察し、壬氏が興味深げに手習所を見守る中、小蘭を含む生徒たちが学んでいる姿に注目していた。
廟の歴史と役割
猫猫は手習所の近くにある古い廟に興味を持った。老宦官によると、この廟は王母が信仰を利用して民を治めた際に重要な役割を果たしたものであり、王母の子孫が地位を継ぐ際に試練として通る場所であるという。猫猫は廟の複雑な構造やその歴史に関心を抱き、老宦官との会話からさらに興味を深めた。
皇帝の廟訪問と試練
ある日、皇帝は突如廟に入ると宣言し、猫猫と壬氏を伴って廟の中を進んだ。廟内には色とりどりの扉と指示があり、選択を誤れば先へ進めない仕組みとなっていた。
四十四話 選択の廟 後編
皇帝は選択を誤り、老宦官が羅門なら分かると言う挑発に乗った猫猫が壬氏と共に挑戦しゴールまで辿り着く。
猫猫は色識別の困難さが鍵であると見抜き、正しい道を選び続けた結果、屋上にたどり着いた。
王母の血筋と扉の秘密
猫猫は廟の試練が、赤と緑を識別できない性質を持つ者を選ぶものであると説明した。この性質は王母の血筋を示す可能性があり、建国の物語や王母の特性に通じていた。猫猫の分析に皇帝や壬氏は驚嘆し、老宦官もその聡明さを称賛した。
老宦官の警告と結末
老宦官は猫猫と壬氏に対して警戒を促し、特に後宮内の複雑な人間関係に注意するよう示唆した。猫猫はその助言を軽く受け流すが、後にその重要性を理解することになる。この出来事を経て、猫猫は改めて廟と王母の物語の深さを実感しつつ、静かにその場を後にした。
四十四話 皇太后
猫猫の部屋への異動
紅娘の指示により、猫猫は物置小屋を新たな部屋として割り当てられた。紅娘の意図は反省を促すことにあったが、猫猫はむしろ喜びを見せた。桜花と貴園は、猫猫の虫収集や薬草探しの行動に困惑しつつも、彼女の行動に理解を示す場面があった。
子翠との出会い
猫猫は、後宮内で神出鬼没の子翠を探していた。女官たちからの情報を元に北側の雑木林へ向かい、そこで子翠が虫を捕まえている姿を目撃した。子翠の熱意は非常に高く、猫猫は彼女の独特な性格と行動に感嘆しつつも距離を保とうとした。
後宮の改革と皇太后の訪問
皇太后が翡翠宮を訪れた際、猫猫は彼女の存在と行動に疑問を抱いた。皇太后は奴隷制度の廃止や宦官の減少など、多くの改革を推進してきた人物であった。その一環として診療所の訪問が示唆されたが、具体的な目的は明かされなかった。
皇太后との対話
猫猫は皇太后との個別の対話で、後宮内の問題解決への助言を求められた。皇太后は、先の帝に呪いをかけたのではないかという疑念を口にし、猫猫に調査を依頼した。猫猫は、自身の知識を活かして真相を解明する意志を示しつつ、その発言に対して複雑な感情を抱いていた。
四十五話 先帝
先帝の評判と皇太后の苦悩
先帝については愚帝や昏君といった悪評が多く、その中で幼女への異常な執着が後宮内で最も知られていた事実であった。皇太后は現帝を産む際、大きな犠牲を払ったが、その苦悩が先帝への呪いと認識されるほど深い感情を持っていた。
皇太后と猫猫の茶会への招待
皇太后は猫猫を連れ、後宮の茶会へ向かった。茶会には上級妃たちが集まり、それぞれの立場や見栄が交錯していた。玉葉妃の妊娠が公然の秘密とされる中、妃たちの関係性や性格が垣間見えた。猫猫は妃たちを観察しつつ、茶会の意図を探っていた。
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