どんな本?
『薬屋のひとりごと』は、日向夏 氏による日本のライトノベル作品。
中世の後宮を舞台に、薬学の専門知識で事件の謎を解く少女・猫猫(マオマオ)の物語。
小説家になろうで連載されているほか、ヒーロー文庫からライトノベル版が刊行されている。
また、月刊ビッグガンガンと月刊サンデーGXでコミカライズ版が連載されており、2023年にはテレビアニメ化も決定している。
月刊サンデーGXの方が、中華の雰囲気が強く、文化の小さい部分にも気をつけているように感じている。
猫猫は壬氏の宦官としての立場が普通の宦官のものとは異なることに気づく。
壬氏の要望により、彼女は後宮を出て、北の避暑地へと同行する。
しかし、そこで猫猫たちを待ち受けていたのは、様々な意図を持った高官たちと、壬氏の命を狙う敵たちだった。
狩りの最中、壬氏は体調を崩し、猫猫が彼を川辺で看病しているところを、未確認の人物によって銃で撃たれる。
この騒動の中、猫猫は壬氏の大きな「秘密」を知ることに。その「秘密」とは、壬氏が実は皇弟・華瑞月であることだった。
しかし、話を聞く前に猫猫は壬氏からの贈り物、貴重な牛黄に大興奮して、話を聞くことはなかった。
事件については、猟犬の活躍によって、火薬の臭いを持つ飛発という証拠品が押収される。
最終的には、壬氏の正体と、覆面の理由が火傷の跡を隠すためであったことが明らかになる。
読んだ本のタイトル
#薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~(13)
(英語: The Apothecary Diaries、中国語: 药屋少女的呢喃)
著者:#倉田三ノ路 氏
原作:#日向夏 氏
キャラクター原案:#しのとうこ 氏

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あらすじ・内容
壬氏の”秘密”、その全て明かされる!!
薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~ 13
高官が主催の「狩り」に参加する壬氏(ジンシ)から、
お供に指名された猫猫(マオマオ)。
壬氏は偽名を使ったり覆面で顔を隠したりと、
何やら普段と違う雰囲気。
狩り後の宴席の最中、体調が優れぬ様子
の壬氏を川沿いで介抱していた猫猫。
すると姿も確認できぬ遠方から、二人は銃撃されてしまう!
そして危機的状況の猫猫は、大きな「秘密」を知ることに…!?
美形宦官・壬氏の正体、その全てが明かされる!
超絶ヒットノベル、コミカライズ第十三弾!!
感想
本巻では、先帝の呪いの謎を追う猫猫(マオマオ)が、その中で壬氏が通常の宦官としての位置を超えて重用されていることに気づきます。
壬氏の願いにより、猫猫は後宮を離れ、北の避暑地への旅に同行することになります。
そこで待ち受けていたのは、裏で動く高官たちと、再び壬氏の命を狙う暗殺者たちでした。
猫猫が壬氏と一緒に参加した「狩り」の宴では、壬氏がいつもと違う雰囲気を纏っていました。
その後の宴席で、厚着をしていたせいで体調不良になった壬氏を猫猫が川沿いで介抱すると、突如二人は銃撃を受け危機になります。
この事件を通じて、猫猫は壬氏の大きな「秘密」を知ることに。
いや、”そこそこの大きさのカエル”を知ります。
壬氏の性別が明らかになり、彼は実は皇弟・華瑞月であることが高順の独白で判明。
しかし、猫猫は彼の身分や背景には意図的に興味を示さず、持ってきた貴重な薬、牛黄に興奮してしまいます。
壬氏が自らの正体を明かそうとするも、猫猫は興奮して話を聞こうとせず、その場は牛黄の魅力に取りつかれた猫猫が壬氏を完全に無視して牛黄鑑賞に勤しみます。
壬氏、一世一代のカミングアウト不発。
猫にマタタビ、猫猫に牛黄。
事件の核心へと迫る中、銃撃事件の背後には高官たちの思惑が。
猟犬が火薬の独特な臭いを頼りに犯人を探し当てるシーンがあり、銃の証拠となる飛発が押収されます。
この功績で猟犬を使役した李白は功績を讃えられました。
この本で一番心に残ったシーンは、壬氏が猫猫に自身の大きな「秘密」を明かそうとする部分でした。
小説を読んでいた時に、このシーンはどう漫画で表現されるのか大変楽しみにしてました。
あと、猫猫が牛黄に夢中になって話を聞かなかったシーンは、ちょっと笑ってしまいました。
しかし、壬氏の本来の名前。
華瑞月は病弱設定だったとは、、
その実態は、美しすぎる宦官(?)壬氏。
人は外見だけでなく、その背後にあるストーリーや経験によって成り立っているんだなと感じ、深く考えさせられました。
最後までお読み頂きありがとうございます。

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備忘録
五十話 狩り
狩場への到着と山荘での準備
壬氏たちは狩りのため山荘へ向かった。壬氏は覆面をつけ「香泉」と名乗り、素顔を隠し通していた。猫猫は馬車で後を追い、使用人たちが準備する山荘に到着した。滝の音が響く涼しげな場所で、使用人たちは食事の準備に忙しく立ち回っていた。
李白との再会と猟犬の話
猫猫は偶然、護衛として参加していた李白と出会った。李白は猟犬の訓練に勤しみながら、猫猫と軽い会話を交わした。狩りでは鷹が使用され、猟犬の出番はなかったため、李白は犬と留守番をしていた。猫猫は周囲の森に興味を示したが、軽率な行動は控えた。
宴会の光景と壬氏の異変
山荘では宴会が始まり、貴人たちは料理と酒を楽しんでいた。壬氏は覆面をつけたまま席につき、食事にも酒にも手をつけず不自然な様子を見せた。隣に座る子昌が壬氏に話しかけると、壬氏の手が震え始め、馬閃や猫猫はその異常に気付いた。
壬氏の森への逃避と猫猫の追跡
壬氏は席を立ち、山荘を抜け出して森へと向かった。猫猫は水入りのとっくりを持ち、壬氏を追った。森の奥で壬氏を見つけた猫猫は、覆面を外すよう促したが、壬氏は人目を避けるため拒否した。猫猫は壬氏をさらに奥へと連れ出し、大滝のそばで顔を冷やそうとした。
突如の襲撃と滝への飛び込み
その時、地面がえぐれ、硫黄の匂いが漂う不審な状況が発生した。壬氏は飛発、つまり火薬を使った武器による攻撃と察し、冷静に対応した。猫猫を抱えた壬氏は、滝壺へと飛び込むという大胆な行動に出た。襲撃の危険を回避するための措置であったが、猫猫はその行動に驚きを隠せなかった。
五十一話 壬氏の秘密
宴会場の異変と主の不在
宴会場では、壬氏の長時間の不在が異様な空気を作り出していた。護衛の馬閃は主を探すべきか迷いながらも、壬氏の指示に従い動きを抑えた。官たちは、壬氏と侍女の逢引を揶揄する者と、その安否を心配する者に分かれていたが、宴会の雰囲気は次第に険悪になっていた。
血痕付きの布と矢の発見
武官が報告に駆けつけ、壬氏の衣服と思われる破れた布と血痕が発見されたと告げた。その布は川の岩場で見つかり、近くには折れた矢もあった。矢羽根には鷹の羽根が使われており、明らかに狩りに用いられるものだった。宴会場は動揺し、矢の持ち主が特定される中、財務官の魯袁が疑惑の中心となった。
矢の調査と森での発見
馬閃は矢の形状から持ち主を特定しつつ、周囲の動揺を観察していた。矢が魯袁の荷物と一致していると指摘されると、魯袁は陥れられたと弁解した。馬閃は捜索範囲を森へ広げることを提案し、それに同調するように捜索が進められた。
証拠隠滅の未遂
焦る男が森へ向かうと、そこには何事もなかったように整った地面が広がっていた。しかし、男の背後から猫猫が現れ、汚れた布包みを持っていた。その中には、飛発が隠されていた。男が手を伸ばそうとするも、武官がそれを制止し、猟犬が敵意を示して吠えた。猫猫は冷静に、飛発が使用されていた可能性を指摘した。
捜索の核心と飛発の発見
猫猫が持ってきた飛発は、狩り用の道具ではなく、明らかに事件に関連する危険物だった。馬閃と猫猫の連携によって、事件の真相に近づく手がかりが浮き彫りとなった。
滝壺での脱出準備
滝に飛び込んだ壬氏と猫猫は、滝裏の洞窟で一息ついていた。猫猫は濡れた衣を絞りながら、壬氏の体調を確認した。覆面を着けた状態での行動が原因で体調を崩していたことが判明し、猫猫は塩分補給として蕗の点心を差し出した。壬氏は渋々それを口にしながら、飛発による襲撃が複数犯の仕業である可能性を示唆した。
脱出経路の探索と予期せぬ出来事
洞窟の天井にある脱出経路を見つけた猫猫は、壬氏の協力を得て登ろうとした。しかし、途中で蛙に驚いた猫猫がバランスを崩し、二人は倒れ込む形になった。その際、猫猫は壬氏の体に触れ、不意に壬氏が宦官ではない可能性を示唆する事実に気付いた。壬氏はその事実を猫猫に明かそうとしたが、猫猫はそれを拒絶し、話をうやむやにしようとした。
猟犬の活躍と救出劇
猫猫が指笛を吹くと猟犬が現れ、李白が縄を使って二人を洞窟から引き上げた。李白と猟犬の協力で事なきを得たが、壬氏の存在は引き続き秘密にされることとなった。
五十二話 罠
飛発の発見と犯人の特定
洞窟から出た後、猫猫たちは飛発を使用した犯人の手がかりを探し始めた。猟犬の嗅覚を利用して火薬の匂いを追跡し、飛発を隠していた布包みを発見した。最新型の飛発は異国製であり、使用者が限定されるものであったため、犯人特定の重要な証拠となった。
捕縛とさらなる追及
猟犬の活躍により、飛発を用いた男が捕らえられた。李白はその男を拘束し、仲間や背後にいる高官の特定に向けて準備を進めた。犯人特定の際に疑われた高官たちには冤罪の謝罪が必要だったが、事件解明の進展により全体の状況が明らかとなった。猫猫と壬氏は、これ以上の危険を避けるべく静かにその場を離れた。
五十三話 月の君
最新型飛発と宮廷の闇
猫猫は最新式の飛発が西方からもたらされたものと推測し、密売や政治的な陰謀の可能性を考えた。特使たちの行動や背後にある力が事件と結びついている可能性を憂慮し、平穏な生活のために早期解決を願った。
壬氏の訪問と謎の贈り物
夜風にあたる猫猫のもとへ壬氏が訪れた。壬氏は昼間の行動を謝罪し、戸越しに布包みを猫猫へ手渡した。中身は猫猫が夢にまで見た秘薬「牛黄」であり、感激した猫猫は壬氏への感謝の言葉を述べた。壬氏が何かを語ろうとするも、猫猫は戸を閉じてしまった。
湖上の夜宴と高順の立場
湖上に設けられた夜宴では、高順が護衛として参加していた。宴は主賓である壬氏の不在に関係なく進行しており、官たちは高順に帝位継承の話題を振った。高順は冷静に対応しつつ、宮廷内の複雑な勢力関係を思案していた。
壬氏の正体と今後の展開
壬氏が皇弟であることは一部の者に知られており、彼の行動や今後の動きが注目されている。主賓としての彼の存在感と、その裏に潜む秘密は宮廷の未来を大きく左右する可能性を秘めていた。
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