どんな本?
『推しの子』は、原作を赤坂アカ 氏が、作画を横槍メンゴ 氏が手掛ける日本の漫画作品。
2020年4月23日から『週刊ヤングジャンプ』(集英社)にて連載が開始され、1週遅れで『少年ジャンプ+』でも連載されている。
本作は赤坂にとって4作目、横槍にとって6作目の連載作品で、赤坂は『かぐや様は告らせたい』の連載中に本作を開始し、異例の2作品同時週刊連載となった。
この作品のジャンルは青年漫画で、主人公は死後に前世の記憶を持ちながら、推していたアイドルの子供として生まれ変わるというファンタジー設定を持つ「転生もの」です。ストーリーは、サスペンス要素や現代社会を投影した展開、芸能界の闇への切り込みなどが特徴。
タイトルの「推しの子」は、「応援している人」を意味する言葉「推し」から来ており、主人公とその妹のことを指している。
本作のタイトルロゴでは、隅付き括弧(〖〗)が使用されており、これは外側が二重線になった独自の記号を用いることが正式表記とされ、演出上の意味がある伏線となっており。
作品は芸能界の華やかな部分とシビアな部分の両方を描いており、斬新な設定と予測不能な展開で多くの反響を呼んでいる。
個性的な作風の作家二人がタッグを組んだことで、独自の世界観が生まれている。
2020年7月1日から9月30日にかけて発売された単行本第1巻は、同期間で日本で最も売れた作品となり、2023年11月時点でシリーズ累計部数は1500万部を突破。
物語は章ごとに区切られており、各章の最後のコマや、単行本各巻冒頭の登場人物紹介、あらすじのページで章ごとのサブタイトルが掲示されている。
プロローグ「幼年期」では、田舎の産婦人科医ゴローが、自分に懐いていた患者で、12歳で亡くなった少女さりなの影響でアイドルオタクになり、活動休止中の推しアイドル・星野アイが双子を妊娠した状態で現れたことから物語が始まる。
アニメについては、2023年4月から放送が開始されている。
第1話は90分の拡大版で、2023年3月17日には『推しの子 Mother and Children』のタイトルで全国の劇場で先行上映された。
読んだ本のタイトル
あらすじ・内容
「この芸能界(せかい)において嘘は武器だ」 芸能活動も本格化してきた双子の兄妹、アクアとルビー。恋愛リアリティショーに出演したアクアは、黒川あかねとカップル成立!! 番組が終わった後、メンバー同士の関係は…!? 一方、ルビーが所属するアイドルグループ新生“B小町”はファーストステージに向けて、正式に活動スタート!! “赤坂アカ×横槍メンゴ”の豪華タッグが全く新しい切り口で“芸能界”を描く衝撃作…第4巻!!
【推しの子】 4
感想
双子の兄妹、アクアとルビーは、芸能界での浮き沈みを繰り返している。アクアは恋愛リアリティショー「今ガチ」で黒川あかねとカップル成立し、一時の幸せを手に入れる。しかし、番組が終わり現実の厳しさが二人に迫る。一方ルビーは、アイドルグループ新生“B小町”の一員としてデビューへの道を進む。そこへ、リアリティショーの元共演者であるMEMちょが加入し、彼女の存在が新たな波風を呼ぶ。
新生B小町の中でも特に注目されるのが、有馬かな。彼女は子役から芸能界にいて、過去には売れなかった時期がある。今、新たなステージでの成功を目指しているが、その背後には数々の黒い感情や過去の経験が影を落としている。
アイドル活動が進む中、かなとあかねのライバル関係が深まり、二人の間には予期せぬ事件が起こる。ストーカーの出現、アイドルを取り巻く闇、そして、ある秘密。すべてが明かされるとき、アクアとルビー、そしてB小町のメンバーたちはどんな選択をするのか。
今回の巻では、芸能界の裏側やアイドルの心の葛藤がリアルに描かれており、非常に心に残る作品となっている。アクアの真摯な心持ちやルビーのアイドルとしての葛藤、そしてかなの過去やMEMちょの存在など、登場人物それぞれの背景や心情が丁寧に描かれており、読む者の心を強く打つ。
特に、かなの過去や彼女が抱える心の闇、そしてそれを乗り越えようとする姿は感動的であり、多くの人々が共感を覚えるだろう。また、アクアとルビーの双子の関係性や、それぞれの芸能活動を通じての絆の深まりも、本作の大きな魅力となっている。
新生B小町の活動や、彼女たちの前に立ちはだかる数々の困難、そしてそれを乗り越えていく姿には、多くの読者が勇気や希望を見いだすことができるだろう。この作品を通じて、芸能界の厳しさやアイドルの生き様、そして人間の心の複雑さを感じることができる。
全体的に、この巻は前巻までの続きとして、より深くキャラクターたちの心の内側を探る作品となっており、非常に読み応えがある。次巻も非常に楽しみで、どんな展開が待っているのか、目が離せない。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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