漫画【シャンフロ】「シャングリラ・フロンティア (9)」感想・ネタバレ

漫画【シャンフロ】「シャングリラ・フロンティア (9)」感想・ネタバレ

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どんな本?

シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』は、原作が硬梨菜 氏、漫画が不二涼介 氏の作品。
この作品は、「クソゲー」をこよなく愛する男・陽務楽郎が主人公。
彼が次に挑むゲームは、総プレイヤー数3000万人の「神ゲー」と呼ばれている『シャングリラ・フロンティア』。

物語は、仲間が集まり、世界が広がり、そして「宿敵」との出会いが、彼の、全てのプレイヤーの運命を変えていくという展開になっている。
この作品は、最強のクソゲーマーによる最高のゲーム冒険譚と評されている。

また、この作品は第47回講談社漫画賞「少年部門」を受賞し、週刊少年マガジン読者アンケートで史上初の四冠を達成している。
これらの事からも、その人気と評価の高さが伺える。

この作品は、【小説家になろう】で読んだ事があったのだが、当時はハマる事が出来ず読むのを止めていた。
アニメ化したことを知り、小説の書籍化せず漫画としていきなり商業デビューしていた事を知り全巻購入し、アニメを見ながら此方に書いてみる。

読んだ本のタイトル

シャングリラ・フロンティア (9) ~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~
著者:不二涼介 氏
原作:硬梨菜  氏

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あらすじ・内容

第47回「講談社漫画賞」少年部門受賞!「小説家になろう」の超人気作が待望のコミカライズ!
“クソゲー”をこよなく愛する男・陽務楽郎。彼が次に挑んだのは、総プレイヤー数3000万人の“神ゲー”『シャングリラ・フロンティア』だった!
集う仲間、広がる世界。そして“宿敵”との出会いが、彼の、全てのプレイヤーの運命を変えていく!!
最強クソゲーマーによる最高のゲーム冒険譚、ここに開幕!!

『ネフィリム・ホロウ』でルストと決着をつけたサンラクは、ユニークモンスター「深淵のクターニッド」の情報を求めシャンフロへ! サイガー0の助けを受けダンジョン攻略を目指すが、クラン連盟を結んだはずのSF-Zooが行く手を阻む! 開拓者たちの思惑が交差する夜、足音なく迫る影。狼王、再び闇より来る──。

シャングリラ・フロンティア(9) ~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~

感想

シャングリラ・フロンティアで心が傷ついたサンラクは「ネフィリム・ホロウ」という別のゲームをプレイし始め、そこでの戦いを通じて自身の腕前をさらに磨いていく。
新たな機体「望潮(フィドラークラブ)」を作り上げ、ランキング上位のプレイヤー、ルストとの戦いに挑む姿は、彼の挑戦心と危険の速さに感心した。

新たな情報を得てシャングリラ・フロンティに復帰したサンラク。
アカツキアカネの情報を知り、差を付けるために、フィフティシアを目指すサンラクたちは、途中でクラン「SF-Zoo」と遭遇。
サンラクは意図せず、ユニークモンスター「夜襲のリュカオーン」との再戦の機会を得る。
SF-Zooのメンバーがリュカオーンに挑むが、リュカオーンは影と同化する能力を持ち、次々とプレイヤーを撃破していく。

サンラクは、レイと共にリュカオーンに再び挑むことを決意。
彼は、自分の力だけでは黒狼の強力な編成に対抗できないと感じつつも、今この瞬間を楽しむことに集中することを選ぶ。
彼らは、全力でリュカオーンに挑む覚悟を固める。

この巻では、サンラクが別ゲームで得た情報や仲間たちとの協力を通じて、ゲームの世界での冒険をさらに深めていく様子が描かれるのが、他のゲーマーの物語では珍しいと思ってしまった。
サンラクの柔軟な発想と行動力が光る一冊であり、次なる展開への期待が高まる。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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フィクション(novel)あいうえお順

備忘録

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76話 獅子は兎に全力を、蟹は不死鳥にピザカッター

再度、サンラクの「フィドラークラブ」は光学迷彩を使い、背後から攻撃するも、「緋翼連理ヒヨクレンリ」に回避されカウンターに【ブックメーカー】を破壊される。
次弾に反対の腕に装備したキャプチャーネットを活用して相手の動きを制限し、フィドラークラブの強力な火力である背面搭載式丸ノコ「ピザカットウィング」により、ルストの機体を撃破する。ルストは敗北を示すリスポーンで呆然と立ち尽くし、周囲のプレイヤーたちも驚愕する。

「緋翼連理ヒヨクレンリ」に勝利した後、ルストから再戦の申し込みを受けるが、サンラクは一度は断るが、ルストはサンラクがいることでゲームが活発になると説得を試みる。サンラクは元々【シャングリラ・フロンティア】でロボットに乗れなかった憂さ晴らしのために【ネフィリム・ホロウ】をプレイしていたが、ルストが【シャングリラ・フロンティア】におけるユニークモンスター「深淵のクターニッド」とそのシナリオの情報を交換条件として提示すると、サンラクは思わず心を動かされる。

77話 勝てばよかろうなのだカウンター

サンラクはルストからユニークモンスター「深淵のクターニッド」の情報を得るために再戦を申し込まれたサンラクは、その情報を信じるためには「深淵の使徒を穿て」というユニークシナリオをクリアし、ユニークシナリオEXを発生させる必要があると考えている。ユニークモンスターに直接関わるシナリオには「EX」が付くため、それを確認することが交渉の決定打になると判断する。サンラクは、そのユニークシナリオを進めて確証を得ることを目指す。
再びルストと【ネフィリム・ホロウ】で対戦することになった。ルストは新たにセンサーガン積みの遠距離狙撃機体を用意し、フィドラークラブをガンメタしてきた。

78話 何をすべきか、何を目指すべきか、何に頼るべきか

サンラクは久しぶりに【シャングリラ・フロンティア】にログインし、エムルからラビッツに別のプレイヤーが来たことを聞く。そのプレイヤーは「アキツアカネ」であり、「兎の国からの招待」のフラグを立てたことを知る。これにより、ユニークシナリオEX「致命兎ヴォーパルバニー」につながる可能性が高まるが、情報が広まることでサンラクのアドバンテージが失われる危険があると焦る。そこで、情報の拡散を防ぐために動くことを決意するが、すぐにアキツアカネには会えない。焦燥感に駆られつつも冷静さを取り戻し、行動を開始する。ビィラックから重要なアイテムを受け取り、リアルタイムでのアクションを求められる中で、サンラクはエムルに指令を伝え、自身の目標に向かって行動を起こす。

79話 駆けろ、焦燥を燃料に

サンラクは、翌日までにフィフティシアに到着するために、去栄の残骸遺道と無果落耀の古城骸を急いで走破する必要に迫られていた。フィフティシアで受注できるユニークシナリオ「深淵の使徒を穿て」に関する情報を得るため、ルストとモルドと合流する必要があるためである。

急ぎの旅路の中で、サンラクは自分のレベルが99に達していることを知り、アップデートでレベルキャップが開放される前兆として「Extend」という文字が追加されたことに驚く。

サンラクは、去栄の残骸遺道で出会ったエリアボス「オーバドレス・ゴーレム」と対峙し、攻略するためにスキルと装備を駆使する。

フィフティシアへ急ぐ必要があるものの、この戦闘で新装備「煌蠍の籠手ギルタ・ブリル」を試運転し、サンラク自身の戦力を確認する機会とした。

80話 着飾る泥人形に鉄槌を

サンラクは、短時間での討伐を目指し、スキルを連続で発動しながら巨体を持つオーバドレス・ゴーレムの背に登る。彼は、ゴーレムの背にある巨大な掘削ホイールを破壊することで敵を打倒しようとするが、その硬さに苦戦。そこで、煌蠍の籠手を用いて晶弾を発射し、その成長によって形成される柱を利用し、空中へ飛び上がることで最終的な攻略を試みる。

81話 着飾る泥人形に鉄槌を

彼は、このゴーレムの特性を利用し、頭部に設置されたホイールを落下させてボスを倒す計画を立てる。

戦闘中、サンラクは手持ちのスキルを組み合わせて、オーバドレス・ゴーレムの攻撃を回避しつつ、弱点を突くことで効率よくダメージを与えていく。途中で新しい装備やスキルの使用感を確認しながら、最終的にホイールをゴーレムの頭に落として倒すことに成功する。

戦闘を終えたサンラクは、得たアイテムを手にしつつ、次なる目的地である第十一の街、イレベタンタルへ向かう。そこには、彼が呼び出した助っ人が待っていた。

サイガ-0は、オンラインゲーム【シャングリラ・フロンティア】の中で最大火力アタックホルダーの称号を持つトッププレイヤーである。彼女は新大陸への調査船に乗る「先発組」から外れ、イレベタンタルの街道で待ち合わせをしていた。
周囲のプレイヤー達は、その高名なプレイヤーが誰を待っているのか気になっていたが、ついにサイガ-0の待ち合わせ相手であるサンラクが現れた。
サイガ-0は、待ち続けた時間を気にせず、サンラクとの待ち合わせに心を弾ませるのであった。
サンラクは、耐久力を大幅に上げた装備を整えた。
イレベタンタルで待ち合わせ場所に向かい、サイガ-0と合流した。
サイガ-0は、過去にユニークモンスターを倒した経験を持つ実力者であり、サンラクの戦力として力を貸すこととなった。サンラクとサイガ-0は、攻略を進める中でストーム・ワイバーンを迅速に討伐し、無果落耀の古城骸というエリアを目指して進む。

82話 猟犬の如く嗅ぎ付けて

サンラクは、サイガ-0ことレイと共に攻略を進めながら、エリアについて考察していた。このエリアには高難易度のモンスターが多く、特に神代文明の遺跡が気になる場所である。レイのサポートにより、サンラクはレベル99のモンスターを避けながら進むが、呪いによって装備の制限を受けているため、防具の重要性を改めて実感する。解呪するためには「慈愛の聖女イリステラ」というNPCに会う必要があるが、それには大きな障壁が存在する。サンラクは、フィフティシアに向かう道中で日が沈む前にエリアを越えたいと考えつつ、レイと協力して進むことを決意する。

サイガ-0は、サンラクの現実について知っているが、サンラクはそのことを知らずにいた。また、サイガ-0はわざと最短ルートを外れ、少しでも長くサンラクと一緒にいたいという気持ちから遠回りのルートを選んでいた。この行動が後にシャングリラ・フロンティア全体に影響を及ぼす重要な転換点となるが、二人はまだそのことに気づいていない。

サンラクとレイは、エリアボス「ユザーパー・ドラゴン」の攻略を目指して進んでいたが、途中で道に迷ってしまう。夜になり、サンラクはレイが迷っていることに気づくが、レイは頑なに否定する。結局、サンラクはその状況を楽しむことにし、会話を続ける。

その後、二人はSF-Zooというクランに出くわす。SF-Zooのリーダー、アニマリアは、サンラクが隠していたユニークシナリオの条件を知ったと主張する。彼女たちはラビッツに行くために「夜襲のリュカオーン」にクリティカルヒットを100回以上当てることが条件だと信じ、リュカオーンの出現地点を把握したと語る。

サンラクは、アニマリアの情報が不完全であることに気づくが、ペンシルゴンの策略により、それを明かすことができずにいる。アニマリアの計画を知ったサンラクは、ペンシルゴンがSF-Zooをうまく利用したことを理解しつつも、現時点ではそれを黙認する。

その時、ユニークモンスター「夜襲のリュカオーン」が出現し、プレイヤーたちに威圧的な咆哮を放つ。

83話 大志の灯火を抱いて 其の一

サンラクとレイは、「夜襲のリュカオーン」と呼ばれるユニークモンスターの出現に直面する。リュカオーンは全身が漆黒で、圧倒的な存在感を持ち、プレイヤーたちに死の気配を与える存在である。サンラクはリュカオーンの強大さを感じ、勝利が遠くに感じる。

この時、クラン「SF-Zoo」のメンバーがリュカオーンに挑む準備をしている。彼らの基本戦術は、タンク役が敵の注意を引き、デバッファーが魔法で動きを封じるというものだ。リーダーのアニマリアは、ユニークウェポン「冥府の鍵杖」を使って、リュカオーンを完全に拘束する。

サンラクとレイはこの様子を遠くから見守り、SF-Zooがリュカオーンを倒せるかどうかを懐疑的に見ている。サンラクはリュカオーンの動きを注意深く観察し、ただのAI以上のものを感じていた。

リュカオーンが簡単に倒されるとは考えられず、サンラクはSF-Zooの試みが成功するかどうかを見極めようとする。やがて、サンラクは何かが起こると感じ、次の展開を待つことにする。

84話 大志の灯火を抱いて 其の二

サンラクは「夜襲のリュカオーン」の正体についての新たな理解に至る。リュカオーンは影と一体化するだけでなく、夜そのものと同化する能力を持つ。特に、光が消え、夜が支配する環境で分身を作り出し、攻撃を行うことができるのだ。これは、リュカオーンが「夜に襲う」ではなく「夜が襲う」存在であることを示している。

アニマリアとそのクラン、SF-Zooはこのリュカオーンを捕獲しようと試みる。彼女たちは複数のデバフ魔法を駆使してリュカオーンを拘束することに成功する。アニマリアは自身の好奇心を満たすためにリュカオーンに近づくが、その瞬間、彼女は夜の中に隠されたもう一つの存在に気付く。リュカオーンはその影を作り出す狼ではなく、むしろ影が作り出したリュカオーンが存在しているのだ。

その気づきと同時に、アニマリアはリュカオーンの分身による攻撃を受け、アバターが一撃で粉砕される。彼女はシャングリラ・フロンティアの中で、捕食者に食われる被捕食者としての恐怖を初めて味わったのである。

サンラクは、アニマリア率いるSF-Zooが夜襲のリュカオーンとの戦闘に敗北する様子を見守る。リュカオーンは影と同化し、分身を作り出す能力を持っており、デバフによる拘束が通じない。月が雲に隠れたことで視界が悪化し、リュカオーンは次々とタンクを襲う。タンクたちは高い防御力を持つが、リュカオーンの不可視の攻撃に対応できず、次々に撃破される。後衛のデバッファーもリュカオーンの猛攻に耐えきれず、戦線は壊滅状態となる。

85話 大志の灯火を抱いて 其の三

サンラクは、夜襲のリュカオーンを目の前にして、その攻略が困難であることを痛感する。リュカオーンの強力な能力やユニークモンスターであることから、倒すことが容易でないと感じる。また、もしリュカオーンを倒せば、ユニークシナリオEXのフラグが立つ可能性があることに危惧を抱く。特に、レイ氏と共に討伐すれば、クラン「黒狼」がシナリオに介入する可能性が高まり、自分たちのクラン「旅狼ヴォルフガング」の立ち入る余地がなくなると考える。

サンラクは、自分の力だけでは黒狼の強力な編成には対抗できないと感じ、どう行動すべきか悩む。彼は、リュカオーンに挑みたいという衝動と、慎重に動かねばならない現実の間で葛藤している。そして、考えが煮詰まった状態でレイ氏から話しかけられた瞬間、彼の中で何かが切れたように感じる。

サンラクとサイガ-0は、強敵である夜襲のリュカオーンに再び挑むことになる。サイガ-0は過去に何度もリュカオーンに敗北しており、特にリュカオーンに対して執着はないが、サンラクと一緒にいる時間を延ばしたいという思いもあり、複雑な心境であった。しかし、彼は自らのエゴで手を抜くことを良しとせず、ゲームを全力で楽しむことを決意する。

サイガ-0はサンラクに「リュカオーンに勝てるかどうかではなく、今この瞬間を全力で楽しもう」と言葉をかける。これにより、サンラクは自分の悩みや迷いが吹き飛び、未来のことよりも今を楽しむことに集中することを決意する。二人はリュカオーンに挑むことを決意し、全力で戦うことを選ぶ。彼らは、目の前の戦いを楽しむことを第一に、リュカオーンに挑む覚悟を固めた。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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