どんな本?
『新九郎、奔る!』は、戦国時代の先駆けとなる武将・伊勢新九郎の生涯を描く歴史漫画である。第19巻では、伊豆の堀越公方・足利政知が、将軍になれなかった息子・清晃を京から呼び戻すよう、執事・上杉政憲に命じる。
主要キャラクター
• 伊勢新九郎:後の北条早雲として知られる主人公。戦乱の世を生き抜き、戦国大名として台頭する。
• 足利政知:堀越公方。将軍職を巡る思惑から、息子・清晃を京から呼び戻そうとする。
• 上杉政憲:足利政知の執事。主君の命に従い、清晃を呼び戻す役割を担う。
• 足利清晃:政知の息子。将軍職を巡る争いの中で重要な役割を果たす。
• 足利茶々丸:政知のもう一人の息子。伊豆の有力国人たちから次の当主として推されるが、政憲に幽閉される。
物語の特徴
本作は、室町時代から戦国時代への移行期を舞台に、歴史上の出来事や人物を丁寧に描写している。史実の複雑な動きを現代の読者が理解しやすい形で再構築しており、歴史ファンのみならず、多くの読者にとって興味深い作品となっている。
出版情報
• 出版社:小学館
• 発売日:2025年3月12日
• ISBN:9784098633814
• 判型:B6判
• ページ数:176頁
読んだ本のタイトル
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あらすじ・内容
伊豆に異変アリ!新九郎にも影響、大!!?
伊豆の堀越公方・足利政知は、
将軍になれなかった息子・清晃を京から呼び戻すように、
執事・上杉政憲に命じる。
しかし、伊豆の有力国人たちが次の当主として推すは、
もう一人の息子・足利茶々丸。
主と国人らの間で板挟みになった政憲は、
ある覚悟を持って、茶々丸を幽閉するがーーー
執念の双子……京で将軍の座を狙う弟・清晃、
そして、兄も望むもののため、立ち上がる。
彼らを取り巻く不穏な波紋は
やがて新九郎の運命を翻弄する大波となる!
長享3年(1489年)
• 3月:9代将軍・足利義尚が死去。
• 8月21日:元号が長享から延徳に改元される。
延徳2年(1490年)
• 4月27日:日野富子が清晃(後の足利義澄)に対し、小川殿を譲る意向を示す。
• 5月:足利義視が小川殿を破却。
• 8月28日:足利義材(後の足利義稙)と清晃が和解。←18巻
延徳3年(1491年)
• 1月:足利義視が死去。
• 4月3日:堀越公方・足利政知が死去。
• 7月1日:足利茶々丸が継母の円満院と弟の潤童子を殺害し、堀越公方の地位を奪取。
感想
もう少しで1巻のシーンになる。
あと、一巻か?
それとも別の話が舞い込んで来るか?
大きな出来事は伊豆の茶々丸の蜂起。
備中大合戦。
さらに、前の巻から続いている10代将軍となった義材。
その父、義視と日野富子との暗闘。
茶々丸の蜂起と、備中大合戦の影響で収入源が無くなった新九郎に、多くの家臣が離れてしまったが身軽になった新九郎。
遂に伊豆へ侵攻するのだろうが、、
伊豆ってば、火中の栗だよな。
コレを如何に収めたのか、北条家の繁栄に繋げたのか。
まだまだ先は長い。
そして、今巻で竜王丸が大成長!
ビフォー
アフター
確かに長くなったw
最後までお読み頂きありがとうございます。
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備忘録
第百二十二話 伊豆異変
「都鄙の和睦」
文明14年(1482年)に室町幕府と古河公方・足利成氏との間で結ばれた和平協定。
この和睦により、関東地方での長期にわたる内紛が終息し、室町幕府と関東の足利氏との関係が安定した。
足利茶々丸は、堀越公方・足利政知の嫡男であったが、素行不良を理由に父・政知により廃嫡され幽閉された。
執事の上杉政憲は政知による茶々丸の廃嫡を諫めたが、聞き入れられず。
関東の国人達からは突き上げを喰らい、それを苦にして自害してしまう。
第百二十三話 第百二十四話
去りゆく人々
将軍継承を巡る対立と権力闘争
長享3年(1489年)3月、9代将軍・足利義尚が死去し、その翌年に父・義政も没したことで、室町幕府の将軍位が空位となった。
この際、清晃も後継者候補の一人に挙げられたが、義尚の未亡人・日野富子の推挙により、叔父・足利義視の子である足利義材(のちの義稙)が10代将軍に迎えられた。富子は清晃に対して、自身が義尚と暮らしていた小川殿を譲る意向を示した。
しかし、延徳2年(1490年)4月27日にこの決定が公になると、義材の父・義視は、富子が清晃を次期将軍に擁立する意図を持っていると疑い、翌月には小川殿を破却した。これを契機に義材と富子の関係は悪化していく。一方で、細川政元らの仲介によって、同年8月28日には義材と清晃が対面し、和解に至ったとされる。
延徳3年(1491年)1月に義視が死去すると、義材は前管領・畠山政長と協調し、独自の権力基盤を確立しようとした。
しかし、彼を将軍に擁立した富子や、もともと清晃支持派であった細川政元とは次第に対立するようになり、幕府内の権力闘争がさらに激化することとなった。
さらに、伊豆では政知が死去すると、茶々丸は家督を巡る争いに巻き込まれる事となる。
第百二十五話 百二十六
茶々丸蜂起
政知の死後、茶々丸を支持する国人達の手で牢から出された茶々丸は武力で家督を継ごうとし、継母・円満院と弟・潤童子を殺害。
これにより、茶々丸は堀越公方の家督を奪取し、政知派と敵対する立場に立った。
それを知った周り(室町、駿府)の反応は触らぬ神に祟りなしだった。
一方、政知派と目された新九郎は、かつて政知から所領を与えられていたが、茶々丸から所領を没収されてしまう。
収入源を失った新九郎。
これが彼の政治的行動を促進した。
第百二十七話 第百二十八話
荏原を去る
備中大合戦
延徳3年(1491年)に備中国(現在の岡山県西部)で発生した大規模な戦闘。
この合戦は、備中守護である細川勝久と、その家臣である庄元資との間の対立が発端となった。
背景
当時、細川勝久は管領・細川政元と対立しており、政元の命を受けた庄元資が備中で反乱を起こした。
庄元資は、備後の国人衆や備前の松田元藤らと連携し、守護方の倉を襲撃し、500人以上を討ち取った。
その合戦を利用して、西荏原の伊勢掃部助盛頼の父、伊勢盛景が現地に居ない新九郎の代わりに東荏原を守護すると言って占領してしまう。
一方、室町に居る新九郎は、伊勢掃部助盛頼に東荏原の所領を金銭で譲渡する交渉をしていたが、、
備中大合戦に危機感を持った現場は既に西荏原側に靡いてしまった。
東西合わせて600貫程度の所領でコレだけ柵がある事に面倒くさくなった新九郎。
姉の圧力と、切り取り放題の大義名分のある伊豆に注力するために東荏原を手放す事を正式に決め、幕府を通して伊勢掃部助盛頼に譲渡する事を打診して色よい返事をもらう。
そして家臣達にその事を通知すると、大半の家臣たちは新九郎の元を去ってしまう。
ビフォー
アフター
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