どんな本?
本書は、異世界と現実が交錯する世界で、最弱と呼ばれたハンター・水篠旬が、特別な能力を得て成長していく物語である。本巻では、ダンジョン内で人間の言葉を話す悪魔の少女・エシルと出会い、彼女と共に悪魔王の待つ最上階を目指す。一方、変異種の蟻に立ち向かうハンター協会の後藤会長は、DFNと協力して女王蟻の討伐に挑む。
主要キャラクター
- 水篠旬:最弱と称されていたE級ハンター。特別なシステムの力を得て、急速に成長を遂げる。
- エシル:ダンジョン内で出会った、人間の言葉を話す悪魔の少女。旬と行動を共にする。
- 後藤会長:ハンター協会の会長。変異種のアリに対抗するため、DFNと手を組む。
物語の特徴
本作は、主人公が特別なシステムの力を得て成長し、強敵に立ち向かう姿を描く。特に、ダンジョン内での戦闘シーンや、キャラクター同士の関係性が魅力である。また、現実世界での脅威と異世界での冒険が交錯し、物語に深みを与えている。
出版情報
- 出版社:KADOKAWA
- 発売日:2023年3月23日
- ISBN:9784046822871
- 判型:B6判
- ページ数:160ページ
読んだ本のタイトル
俺だけレベルアップな件 11
(ハングル語: 나 혼자만 레벨업、英語: Solo Leveling)
作画:#DUBU(REDICE STUDIO) 氏
原作:#Chugong 氏
脚色:#h-goon 氏
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あらすじ・内容
見てみたいんです 旬様が何を成し遂げるのか…
ダンジョン攻略中に出会った、人間の言葉を話す悪魔の少女・エシル――。水篠は、ある理由から彼女と行動を共にすると決め、悪魔王の待つ最上階を目指すことに。一方、変異種のアリに立ち向かうハンター協会の後藤会長は、DFNと手を組んで女王アリの討伐に乗り出すが…!?超人気クエストストーリー第11巻!!
感想
目的を果たした旬の姿
水篠旬はついに当初の目的であった母の回復を果たした。
E級ハンターとして最弱と蔑まれながらも努力を続け、幸運(?)にもシステムから力を手に入れた彼が、レベル97まで成長した姿には感慨深いものがあった。
悪魔城を攻略し、命の神水を手に入れて母に投与するシーンは、彼のこれまでの努力の成果そのものであった。
飛竜カイセルの獲得
悪魔城での戦利品の一つとして、飛竜カイセルを影兵士に加えたことは、今後の物語における移動手段として重要な役割を果たすだろう。
カイセルの影を抽出する瞬間は、新たな期待感を抱かせる出来事であった。
影の交換の獲得
更なる戦利品として、今後多用する影の交換のスキルを獲得。
仲間の危機や移動にと便利なスキルを手に入れていた。
悪魔王バランとの死闘
旬が悪魔王バランと対峙した場面は圧巻であった。
敵の圧倒的な力を前に、影兵士たちとの連携やスキルの活用を駆使して戦う姿には緊張感が漂っていた。
エシルの槍投げが決定打となった場面では、彼女の成長も感じられた。だが、「ラディース家」ではなく「ラディール家」という小さな間違いには微笑ましい一面もあった。
蟻の脅威と協力体制
一方で蟻の脅威は物語全体のもう一つの重要な柱である。
後藤会長がDFNと協力し、日本の安全を守るための策を練る様子は現実的であり、次巻への期待を高めた。
特に蟻の飛行能力が日本全土に影響を及ぼす可能性を示唆する場面は、物語に緊張感を加えていた。
まとめ
本巻では、旬が成し遂げた成果と、次に待ち受ける困難が明確に描かれていた。
悪魔王を倒し母を救った彼の物語は、一つの区切りを迎えつつも、新たな戦いの幕開けを予感させる展開であった。
この巻は、旬の成長と仲間との絆を深く感じさせる一冊であった。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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備忘録
82話
悪魔貴族との対峙
水篠旬は、S級の悪魔貴族と激突した。
悪魔貴族は槍を無数に繰り出し、旬はそれをことごとく躱した。
短剣で槍を折り、首を掴んでとどめを刺そうとした瞬間、悪魔は「参りました」と降伏の意を示した。
女悪魔の命乞い
旬が兜を外すと、現れたのは尖った耳を持つ女型の悪魔であった。
彼女は命乞いをし、守護の役目があるため戦わざるを得なかったと弁明した。
旬は、護衛騎士を殺した自分に命乞いをする矛盾(ポジティブ思考?)に呆れつつも、彼女の話を聞いた。
裏切りと降伏
意思の疎通が出来る相手を殺すことに躊躇していた旬に、女悪魔は突然短剣で旬を襲おうとしたが、守護の魔法により阻止された。
彼女は再び土下座し、命を助けてくれるなら層間侵入許可証を提供すると申し出た。
旬はその申し出に興味を示しつつも、女悪魔の信頼性を疑い、スキル「殺気」で睨みつけて真意を確かめた。
彼女の怯える様子から嘘はないと判断し、解放した。
エシルの正体と目的
女悪魔は自身を「ラディール家長女エシル」と名乗り、守護の使命に従って行動していると語った。
旬は、彼女がシステムの影響を受けている可能性を考え、人間を殺せという声が聞こえるのか尋ねた。
エシルは、人間を殺す目的ではなく「この場所を守れ」という声が聞こえると答えた。
魔界での記憶と謎
エシルは目覚める前に魔界に住んでおり、戦争の準備をしていたと語った。
83話
しかし、その記憶の一部は曖昧で、言葉にノイズがかかったような様子を見せ昏倒してしまった。
この発言を聞いた旬は、システムの謎とモンスターの行動原理についてさらに深く考えることとなった。
蟻の襲撃と惨状
一方で、架南島から来た蟻が上陸した島(DFN?)では、多くの警官や住民が襲われ、捕食されていった。
捕食後、別の島に海を渡って行った。
DNFの蟻討伐とその危機
孤島では蟻の変異種がハンターたちを圧倒していた。E級、D級、C級ハンターが次々と倒され、A級ハンターの加勢により辛うじて討伐が成功した。
蟻は高い知能を持ち、戦術的に行動していた。
犠牲者は民間人294名、戦死者はE級が4名、D級ヒーラーが1名、C級リーダーが1名だった。
スカベンジャーギルドと国家権力級ハンター
後藤会長は蟻の脅威が日本に及ぶ可能性を懸念し、対応策を練る必要があると述べた。
蟻の飛行距離は150キロであり、九州が飛行範囲に入っていた。
日本の安全のために日本の会長、後藤は架南島攻略を決意するが、日本単独では攻略出来ない。
後藤は様々な事情を鑑みて、何処に支援を要請すれば良いか悩んでいた。
スカベンジャーギルドと国家権力級ハンター
会議後、犬飼は後藤会長に、スカベンジャーギルドの右京が架南島レイドに参加する意向を示していることを伝えた。
さらに、国家権力級ハンターからも接触があったとし、その人物と会ってほしいと依頼した。
エシルの案内
目を覚ましたエシルは、旬に護られていたことを知り感謝した。
旬の指示で、エシルは層間侵入許可証の保管場所である古城へ彼を案内した。
謁見の間に到着した旬は、エシルの父と対面した。
エシルの父は、旬の影に潜む無数の兵士を見て動揺し、護衛たちに剣を向けさせたが、旬は許可証とエシルの協力だけを求めていると説明した。
誤解と怒りの対峙
旬がエシルの協力を借りたいと頼んだ際、エシルは頬を赤らめ、彼女の父は怒りを露わにした。
旬は彼の意図が誤解されていることに気づいたが、その場の緊張は解けなかった。
エシルの知識が次の行動に必要であると理解しながらも、状況の複雑さを痛感する瞬間となった。
84話
層間侵入許可証の獲得とエシルの同行
旬はラディール家でのもてなしを受けつつ、エシルを道案内として同行させたい旨をエシルの父に説明した。
父は内心で抵抗を感じながらも、旬の圧倒的な力を目の当たりにして戦意を失い、層間侵入許可証を用意して旬に渡した。
エシルの同行が決まり、システムの表示によって、同行者には移動転送陣の利用や経験値の分配が可能であることが明かされた。
旬は経験値のため、戦闘への参加を控えるようエシルに伝え、彼女と共に次の階層へ向かった。
交渉と戦闘による攻略
エシルは次の許可証を持つガルッシュ家の当主のために用意した交渉材料を提示し、親しくはないが交渉は可能だと話した。
旬は交渉を任せず、自ら軍団を引き連れて進軍し、数分後には城から炎が上がった。
エシルの予想を超える戦闘による攻略だった。
国家権力級ハンターとの交渉
後藤会長と犬飼は、国家権力級ハンターとの面会を行った。
そのハンターは水篠旬の情報が不明であることを指摘し、犬飼は神出鬼没な行動ゆえに動向がつかめないと説明した。
また、右京が日本で騒ぎを起こした件について言及され、後藤会長は右京の入国を阻止したことを認めた。
ハンターは日本への協力を期待しないよう釘を刺しつつ、資金があれば話が変わると笑い去っていった。
影兵士の昇級と高位階層への進行
旬は多くの悪魔貴族を討伐し、経験値を獲得した結果、イグリットとタンクがそれぞれ精鋭ナイト級とナイト級へ昇級した。
これにより、イグリットはS級レベル、タンクはA級上位の力を得た。エシルは、90階以降の高位貴族はこれまでの敵とは実力が桁違いであると警告し、交渉が通じる可能性があることを示唆した。
旬はラディール家が序列1位になるよう助力する意向を示し、エシルから理由を問われると、彼女が気に入ったからと答えた。
エシルとの関係の深化
エシルは旬の答えに頬を赤らめ、彼の助けに感謝した。
旬はエシルや諸菱のような少し抜けた人物との関わり方に思いを巡らせつつ、彼らとの関係が今後どう展開するのかを考えていた。
85話
攻略難易度の上昇とエシルとの同行
90階以降の階層では敵の強さが飛躍的に増し、旬のマナも大幅に減少していた。
彼はレベル90ながらも97階を攻略し、エシルから「人間は皆あなたのように強いのか」と尋ねられた。
旬は数名ほどしかいないと答えたが、自身の成長により過去に戦ったS級ハンターたちとも異なる結果を得られる可能性があると考えた。
98階への進行を提案されたエシルに対し、旬は彼女の同行を特に拒まなかった。
DFNからの助っ人と新たな提案
成田空港にDFNから2人のS級ハンターが到着した。そのうちの一人であるリューは後藤会長と面会し、日本支援のために最上級ハンターで構成される連合攻撃隊の結成を提案した。
彼の計画は10人のS級ハンターが蟻を洞窟から引き離し、日本のS級ハンターが女王蟻を討伐するというものであった。
蟻討伐の計画と疑念
リューの提案は、蟻の巣を無防備にして女王を討つというものであったが、後藤会長はその支援の背後にある彼の目的を疑った。
リューは国家権力級の称号を得ることを狙っており、そのためにこの計画を進めていた。
蟻の進化が急速に進んでいることから、この問題を先送りにする余裕はなかったため、後藤会長は提案を受け入れる方向で動くことを決めた。
悪魔城での対峙
一方、悪魔城ではレベル93に達した旬がついに100階に到達した。
そこには白竜に乗った悪魔王バランが待ち構えており、その圧倒的なオーラが場を支配していた。
旬とバランは緊張感の中で睨み合い、決戦の幕開けが迫っていた。
86話
悪魔王バランの圧倒的軍勢
エシルはバランの威圧的なオーラに怯え、飛竜カイセリンの存在に驚いていた。
バランがスキル・地獄の軍勢を発動すると、紫色のゲートから無数の悪魔兵士や騎士が現れた。
その数は千を超え、エシルは不安を口にしたが、旬は影を召喚せずタイミングを見計らった。
そして悪魔たちが接近する直前にスキル・君主の領域を展開し、地面から影の兵士たちの槍で敵を奇襲した。
大型の悪魔にはタンクやイグリット、キバら影の兵士たちが対処し、烈火の唄が戦場を支配した。
エシルの葛藤と旬の戦術
戦場を目の当たりにしたエシルは、旬の圧倒的な実力に驚くと同時に、自分がどちら側につくべきか戸惑っていた。
一方、旬は冷静に状況を掌握しつつ、悪魔王との対決に備えていた。
バランの稲妻攻撃
バランは周囲に雷を落とし、旬はマントを使ってエシルを守った。
稲妻には麻痺効果があり、影の兵士たちが徐々に減り、旬のマナが減少していく状況に焦りを覚えた。
バランが騎乗している飛竜に、旬は建物を駆け上がり飛竜の翼を切り裂こうと試みたが、バランに短剣を防がれ地面に叩きつけられた。
炎による反撃と飛竜の撃墜
追撃の電撃を避け続けた旬だったが、その攻撃をキバの豪炎で遮った。
炎は飛竜にも届き、ついにカイセリンが墜落した。
飛竜の墜落によりバランは地上に降り立ち、旬は「ずっと見上げると、首が痛いから助かるよ」と冗談を言いつつも、接近戦の準備を整えた。
87話
バランとの激闘の始まり
影の兵士たちの復活と反撃
バランの攻撃により、アイアンとイグリットが倒されたが、旬はその隙を突いて急所突きを狙った。
攻撃は弾かれ、旬はバランに捕まるものの、倒れた兵士たちが復活し、地面から伸びた武器でバランの動きを一瞬止めた。
その間に旬は短刀を使い、バランの胸と両腕に攻撃を加えた。
イグリットの剣も右腕を貫き、バランは両腕の自由を失った。
激闘の頂点とエシルの助力
バランは二刀流となり、旬との剣の応酬が続いた。
近距離での激しい戦いの末、バランが再び電撃を放とうとした瞬間、旬の短刀は弾き飛ばされ武器を失った。
追い詰められた旬が必死にバランの両腕を抑える中、バランの威圧に震えながらエシルが槍を投げ、バランの顔面に直撃させた。
この攻撃で生まれた隙を突き、旬は支配者の手と筋力を使い、バランの両腕を捻り。
バランの最期とクエスト完了
旬は「もう終わりだ」と叫びながらバランの顎にアッパーカットを叩き込み、ついにバランを倒した。
通知によって悪魔王バランの魂を獲得し、クエスト完了が告げられた。
駆け寄るエシルに、旬は「これからはラディース家が序列一位だと父に連絡すればいい」と告げたが、エシルは「当家はラディール家です」と訂正した。
88話
戦利品の収集と命の神水の製作
レベル97となった旬はバラン戦の後、悪魔君主の指輪や悪魔王の長剣などの戦利品を回収した。
中でも浄化された悪魔王の血を使い、「命の神水」を作成することで母の病を治せる可能性を見出した。
製作過程ではエシルの励ましを受けつつも集中し、ついに6つの神水を完成させた。
残った材料を確認しつつ、念願の神水を手にした旬はすぐに病院へ行きたくなった。
飛竜カイセルの影抽出
珍しく気を利かせたアイアンが運んできた飛竜カイセリンの死体から影を抽出し、旬は新たな影兵士「カイセル」を仲間に加えた。
エシルはこの行為に驚きつつも、旬が名前を覚えるのが苦手なんだと感想をこぼした。
クエスト報酬と新スキルの獲得
クエスト報酬として「影の交換」のルーン石を獲得し、兵士との位置交換が可能なスキルを手に入れた。
旬はその機能性に興奮し、すぐに現代へ戻る準備を進めた。
エシルには一人でラディール家に帰るよう告げ、彼女を困惑させたが、旬は影の交換で悪魔城から離脱した。
悪魔城の変化とエシルの反応
旬が去った後、ダンジョンは元の姿へと戻り、エシルは彼に何か言いたげだったが言葉を飲み込んだ。
影兵士を放置していなくなった旬に呆れつつ、ため息をついた。
現代に戻る旬と蟻討伐の準備
現代に戻った旬はカイセルを呼び出し、夜空を飛んで自宅近辺へと向かった。
一方、ハンター協会では犬飼と後藤会長がDFN提供の蟻のデータを確認し、DFNが蟻の意思疎通の波長を妨害する電波の計画を確認していた。
蟻の世代交代や護衛の可能性について議論が交わされる中、後藤会長は遠くで感じた強大な魔力に驚愕した。
89話
S級ハンターたちの動向
その頃、白川は引退したS級ヒーラーの美濃部と酒を酌み交わしていた。
白川も魔力の異変を感じ取ったが、美濃部は気に留めず、最終兵器最上のトラブルだと軽く流していた。二人はそのまま飲み続け、状況を見守る姿勢を保った。
S級ヒーラー美濃部と白川の会話
美濃部は白川に「面白い話」を求めたが、白川は何もないと答えた。
白川は、美濃部が五体満足で引退した稀有なS級ハンターであることに改めて驚いた。
大金を稼げる立場でありながら、彼が引退を決断した理由を理解できずにいた。
美濃部は、架南島のトラウマと颯樹の死を挙げ、今回のレイドには参加しないと明言した。
さらに、公務員試験を受ける準備をしており、過去に多くの企業から勧誘されたものの自身には適性がないと判断したと語った。
白川は美濃部の話を聞きながら、ハンターの異常性について考えを巡らせた。
命の神水と旬の母の病室
旬は窓から母親の病室に侵入した。
命の神水が本当に効くか不安に思いながらも、奇跡を信じ、神水を母の口に流し込んだ。
幼少期の自分が母に負わせた火傷の傷痕を見ながら、旬は母が目覚めることを祈った。
しかし、神水を飲ませた直後に顔色は戻ったが意識には反応がなく、旬は落胆した。
母の目覚めと再会
母の回復を願う旬の祈りは、時間をかけて実を結んだ。
場面は変わり、葵が集中できないと言って外出する様子が描かれた後、病室ではついに母が目を覚ました。
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