漫画感想(ネタバレ)「神統記(テオゴニア) 3巻(20話~29話)」

漫画感想(ネタバレ)「神統記(テオゴニア) 3巻(20話~29話)」

どんな本?

『神統記(テオゴニア)』第3巻は、谷舞司原作、青山俊介作画による異世界ファンタジー漫画である。主人公カイは、豚人(オーグ)族の“加護持ち”を圧倒的な戦力差で倒し、谷と小人(コロル)族を守ることに成功する。しかし、安息の時は続かず、彼の住むラグ村に大僧院の真理探究官・ナーダが訪れる。ナーダの目的は、辺土に生まれた強大な土地神を手に入れることであり、秘術で土地神を探すナーダに対し、谷の神を宿すカイは警戒を強める。そんな中、ラグ村近郊の森で千匹を超える灰猿人(マカク)族が戦の準備を進めていた。

主要キャラクター

  • カイ:ラグ村の少年兵。前世の記憶を持ち、谷の神の加護を受けている。
  • ジョゼ:ラグ村領主の娘で、加護持ち。アルビノで白髪赤目の美少女。
  • ナーダ:大僧院の真理探究官。辺土に生まれた強大な土地神を手に入れることを目的としている。

物語の特徴

本作は、異世界転生と前世の記憶をテーマに、主人公カイの成長と戦いを描くダークファンタジーである。人類、亜人、神々が交錯する独特の世界観と、過酷な運命に立ち向かう少年の姿が読者の興味を引きつける。また、前世の知識を活かした戦術や魔法の描写が他の作品との差別化を図っている。

出版情報

  • 出版社:主婦と生活社
  • 発売日:2019年10月25日
  • ISBN:978-4-391-15412-2
  • メディア展開:2025年4月よりテレビアニメが放送予定

読んだ本のタイトル

神統記(テオゴニア)3
漫画:青山俊介 氏
原作:谷舞司 氏

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あらすじ・内容

豚人(オーグ)族の“加護持ち”を圧倒的な戦力差で倒し、
谷と小人(コロル)族を守ったカイ。
だが安息の時は続かず、彼の住むラグ村に
大僧院の真理探究官・ナーダが訪れる。

ナーダの目的は、辺土に生まれた強大な土地神を手に入れること。
秘術で土地神を探すナーダに対し、谷の神を宿すカイは警戒を強める。
そんな中、ラグ村近郊の森で
千匹を超える灰色猿(マカク)族が戦の準備を進めていた……。

「前世の記憶」に覚醒した少年が、
亜人族との戦乱の世を駆け抜ける巨弾ダークファンタジー第3弾!

神統記(テオゴニア)

感想

カイは村の巡察使セベロを迎える準備の中で、領主ヴェジンやオルハの考えの違いを目の当たりにする。
巡察使と共にやってきた真理探究官ナーダは、土地神の探索を目的としており、村の調査に強い関心を示していた。
カイたちは遠征隊に参加し、ナーダの護衛として行動することになる。

遠征先でカイたちは灰猿人族と豚人族の戦闘を目撃し、墓所への潜入を試み。
ナーダは碑文を解読し、古代の土地神の存在を示唆する。
しかし、豚人族の襲撃を受け、カイたちは危険な脱出を強いられた。
帰還後、行方不明者の捜索が始まり、カイは加護持ちの豚人族と対峙することなる。

戦闘は激化し、カイは魔法や武術を駆使して戦うが、敵の圧倒的な力に苦戦。
短槍や不可視の剣を用いて攻めるも、相手の加護には及ばず、敗北寸前まで追い詰められた。
その直後、カイは奇襲をかけて勝機を見出し、豚人族の指揮官を討ち取ることに成功。
しかし、その瞬間、ナーダが背後から襲いかかり、カイの神石を奪ってしまう。

瀕死のカイは、最後の力を振り絞り、神石を奪い返してナーダとの死闘を繰り広げ。
彼の復活を目の当たりにしたナーダは動揺し、最終的にカイの攻撃を受けて敗北する。
カイはナーダの死を偽装し、豚人族の襲撃に巻き込まれたように見せかけ。
村へ帰還後、彼は谷への帰路を考えながら、さらなる成長の道を歩み始めた。

総括

本巻では、カイが加護持ちの強敵や陰謀に巻き込まれながらも、戦士としての成長を見せた。
巡察使セベロやナーダとのやり取りを通じて、人族内部の政治的な駆け引きが描かれ、戦場だけでなく権力の構造も物語に深みを与えていた。
特にナーダの目的や思想が少しずつ明らかになり、単なる僧官ではないことが印象的であった。

戦闘シーンは相変わらず緊迫感があり、特に豚人族の鎧武者との戦いは手に汗握る展開であった。
カイは技術と戦略を駆使して戦うが、それでも加護持ちの相手には圧倒された。
その絶望的な状況の中で、不可視の剣や魔法を駆使し、辛うじて勝機を掴む様子が描かれ、緊張感が持続していた。

また、神石の奪取と奪還が物語の重要な要素として機能していた。
加護を得るための力の源が明確に示され、それを巡る争いが熾烈さを増していた。
カイが神石を奪われ、死の淵から蘇るシーンは印象的であり、彼の生存本能と執念が強く伝わってきた。

ナーダとの対決は、戦闘だけでなく心理戦の要素も含まれていた。
彼は加護を持たないながらも、知識と技術でカイを追い詰めていった。
しかし、カイはナーダの隙を突き、最終的には勝利を収めた。
この戦いを通じて、ナーダが単なる敵ではなく、彼なりの目的を持った人物であることが示され、物語に奥行きを与えていた。

本巻を通じて、カイの立場は大きく変化した。
村の中での評価が高まりつつも、彼は自らの居場所を谷に求め始め。
戦士としての成長だけでなく、自らの生きる道を模索する姿が描かれ、今後の展開がますます楽しみになる巻であった。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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備忘録

20話

巡察使への準備

ラグ村では、巡察使を迎えるための準備が進められていた。
村人たちは種芋や麦種子を地下倉庫に隠し、領主ヴェジンは巡察使セベロを迎えるべく家族総出で整列した。
オルハは食糧の備蓄が発見されないよう指示を出していたが、父との意見の食い違いに葛藤を見せていた。

巡察使の到着

巡察使の一行は、亜人族に襲撃された痕跡を残した馬車で村に到着した。
セベロは高圧的な態度で村の防備状況を尋ね、ヴェジンは慎重に対応した。
一方、馬車に同乗していた僧官ナーダは、新たな土地神の探索を目的としており、村の調査への協力を求めた。

21話

お坊様との手合わせ

真理探究官ナーダは、中央から派遣された僧官であった。巡察使セベロの代わりに手合わせをしたナーダは、加護持ちであるオルハを引き分けに持ち込み、兵士たちを驚かせた。加護を持たず神紋のみを得たナーダの武術は、僧院で培われた技術によるものであり、彼の実力が示された場面であった。

兵士たちの議論と挑戦

兵士たちはナーダの戦術に感銘を受け、どのように戦えば勝てるのかを熱心に議論した。カイは仲間たちの考察を聞きつつも、ナーダの光る目に注目し、それが霊力や魔法の一種ではないかと推測した。さらに、多くの兵士がナーダの護衛として選ばれることを希望し、教えを得ようと意気込んでいた。

22話

森への遠征隊の出発

翌朝、村を発った遠征隊は真理探究官ナーダを中心に4班20人の兵士で構成されていた。カイの班は先頭を任され、カイ自身はナーダの護衛役となった。道中、ナーダの尽きぬ質問攻めに閉口しつつも、カイたちは灰猿人族の縄張りに足を踏み入れた。

ナーダの探索と予言の実現

ナーダは村周辺を探索し、灰猿人族の大規模な集落を発見した。その数は村の数倍に及び、今後の侵攻の可能性を示唆していた。この情報は村人に衝撃を与え、森の脅威がいかに深刻かを改めて認識させた。

23話

灰猿人族と豚人族の対立

遠征隊は灰猿人族と豚人族が激しい争いを繰り広げる戦場に到着した。灰猿人族が劣勢に追い込まれ、豚人族が勝利する様子を確認した後、ナーダは戦いが落ち着く頃合いを見計らって墓所への潜入を提案した。

墓所への潜入

豚人族が集落を占拠する中、カイたちは慎重に隙を突いて墓所への侵入を試みた。坊さんであるナーダの巧みな戦闘技術により、守りについていた豚人族の歩哨を無力化し、塔の中へと進んだ。

墓所内部の探索

墓所内には血と死臭が満ちており、ナーダは碑文の解読を始めた。カイは碑文の裏面に記された神名「ナゼルカゼェル」を読み取り、土地神の運命を思いやった。その瞬間、微かな気配を察知し、ナーダが背後に迫る様子に警戒した。

碑文の発見と脱出

カイは坊さんに気づかれぬよう物を探すふりをして合流した。坊さんは碑文から墓所に眠る土地神の名を「ナゼルカゼェル」と読み取ったが、探している預言の神ではないと判断した。その後、隊は迅速に墓所を脱出し、豚人族の追跡を振り切りながら安全地帯を目指した。運よく警備が手薄であったため、被害を最小限に抑えられた。

24話

行方不明者の捜索

野営地で仲間たちと再合流するも、班員のガンズとエレが行方不明であることが判明した。リーダーたちは協議を行い、カイを含む3人が捜索班として選ばれた。明るい星空の下、捜索班は疲労を抱えながらも森の奥へ進んだが、途中で豚人族の山狩りの気配を察知し、状況は緊迫した。

豚人族との遭遇

捜索の途中、カイたちは豚人族の鎧武者と遭遇した。その巨体と異様な威圧感から、相手が「加護持ち」であると即座に悟った。隊員たちは散開して逃げる作戦をとるも、鎧武者の圧倒的な力に次々と追いつかれる。カイは短槍で応戦を試み、相手の注意を引きながらも無傷では済まなかった。

カイと鎧武者の対峙

鎧武者の動きを観察したカイは、手斧を奪うことに成功し、戦況をわずかに有利に進めた。さらに、自らの「隈取り」を発現させることで、鎧武者に自分が「谷の神」の加護を受けた存在であることを示した。その姿に鎧武者は反応し、両者の間に緊張が高まった。

鎧武者の挑発

鎧武者はカイを見定めると、自らを「六頭将」と称する存在であることを暗に示し、「谷の神」の弱体化を嘲笑した。その挑発的な態度に、カイの戦意はさらに煽られた。

侮辱に対する覚悟

カイは相手の鎧武者に侮られていると感じ、その熱が心に燃え上がっていた。「自分は未熟な新参者だ」と認識しつつ、谷の神に見られているような感覚が彼を奮い立たせた。相手が自分よりも遥かに強いことを承知しながら、何としても侮辱を覆すための勝利を模索し続けた。

25話

短槍と魔法の攻防

カイは短槍を構え、ズーラ流の円の歩法を用いて鎧武者の隙を探った。巧みに動きを変えながら相手の防御を崩そうとするが、鎧武者の技量と堅牢な身体がそれを許さなかった。短槍の鋭い突きも効果を得られず、魔法の力を試すべきと考えたカイは、「火魔法」を使う決断を下した。

火魔法の成功とその代償

火魔法が発動すると、鎧武者の手首に激しい炎が巻き付いた。炎の熱量は彼の頑丈な皮膚すら焼き焦がし、鎧武者は悲鳴を上げた。しかし、鎧武者はその場で自らの癒着した皮膚を引き剥がし、なおも戦意を失わなかった。カイもまた、鎧武者の反撃を受けて重傷を負いながら立ち上がり、さらなる一撃を考え続けた。

魔法への対抗と敗北の兆し

鎧武者は火魔法を「呪」と呼び、それを侮辱するかのように笑った。その後、神の加護によって魔法の効果を無効化した。カイは自らの力が通用しない現実を悟りつつ、再び不可視の剣を使うべきか思案した。しかし鎧武者の連続攻撃は重く、次第にカイの体力を奪っていった。

絶望の中での戦い

鎧武者の攻撃力と体格、そして経験の差は圧倒的であった。カイは懸命に攻撃を避け続けたが、その一撃一撃が岩のように重く、次第に追い詰められていった。「谷の神」を侮辱しながら繰り出される鎧武者の猛攻の中、カイは生き延びるための手段を模索し続けたが、勝機は見いだせず、絶体絶命の状況に立たされていた。

追い詰められるカイ

カイは鎧武者の猛攻に圧倒され、木に追い詰められた状態で致命的な攻撃を受け続けていた。意識は絶え間ない痛みに満たされながらも、最後の希望を胸に、確実な反撃の機会を探り続けた。その強い眼差しに狂気じみた笑みを浮かべた鎧武者は、より鋭く危険な攻撃を繰り出し始めた。

防御の崩壊と肉を喰らう鎧武者

鎧武者はカイの皮膚を指先で引き裂き、肉片を口に運んで咀嚼した。その光景はカイに衝撃を与え、彼の体皮が鎧武者に劣る柔らかさである現実を突きつけた。信じていた防御力が崩壊したことで、カイは混乱しながらも隙を見つけることに集中した。

26話

「不可視の剣」の一撃

カイは背後に隠した右手で「不可視の剣」を形成し、鎧武者に向かって突進した。その剣は鎧武者の腕を断ち切り、さらに胸部に深い傷を刻んだ。鎧武者は予期せぬ攻撃に驚愕し、明らかに劣勢となったが、なおも反撃を試みた。

鎧武者の「神石」を奪う

カイは鎧武者の「神石」を狙い、最後の力を振り絞って突進した。激しい戦いの末、ついにその神石を引き抜くことに成功した。神石を失った鎧武者は命を落とした。
その瞬間、カイは僧侶に背後から襲われ、命を脅かされる状況に陥った。

27話

カイの絶命とナーダの勝利への確信

ナーダは、カイの胸を貫く密具を手に入れ、カイを瀕死の状態に追い込んだ。ナーダは「加護持ち」を倒す秘術を用い、自身の勝利を確信していた。カイが倒れ込む中で、彼の神石を奪い去り、これが死を確実にする方法だと語った。

神石の奪取とナーダの野望

カイの神石を手に入れたナーダは、彼の命を奪い、自らが谷の神の恩寵を得る計画を練っていた。カイが動かなくなったことを確認していた。

カイの意識の回復と決意

瀕死のカイの中に微かな意識が戻った。前世を克明に思い出し生き抜く決意を新たにした。
全身の霊力を振り絞り、致命的な傷をふさぎ、体を起こすことに成功した。

カイとナーダの対峙

ナーダはカイの復活に動揺しつつも、自信を持って再び攻撃を仕掛けた。カイは計算された動きでナーダの密具を狙い、激しい攻防が続いた。ナーダの動揺を利用し、カイは最後の力を振り絞り、ナーダの神石奪取を阻止しつつ、再び自らの神石を手に入れることに成功した。

形勢の逆転

カイは失った神石を胸の穴に戻し、失われた力を取り戻した。形勢は逆転し、彼はナーダへの反撃の機会を得た。全身を震わせる中で、カイは最後の一撃を仕掛ける準備を整えた。

ナーダの反撃とカイの治癒

ナーダはカイに致命傷を与えたが、カイは奇跡的に自らの力を取り戻し始めた。胸の傷が異常な速度で修復される様子を目の当たりにし、ナーダは驚愕しつつ撤退を試みた。

28話

ナーダの逃走とカイの追跡

ナーダは《僧会》武術の秘技を駆使し、脱出を図った。カイは負傷した体でありながら、彼を執拗に追い続けた。霊力を利用してナーダの監視装置である「目玉」を破壊し、ナーダの視覚を遮断することに成功した。

29話

カイとナーダの対決

ナーダは最後の抵抗を試みたが、カイに追い詰められた。説得を試みるナーダは人族のためにカイの力を求めるが、カイはその申し出を断固として拒絶した。結果として、カイはナーダを殺害し、神石を守り抜きナーダが豚人族に殺されたと偽装。

仲間と合流してナーダの死亡を確認して村へ帰還。
ナーダの死亡を報告するが、特使は何も感慨を受けていなかった。

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その他フィクション

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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