どんな本?
11世紀頃、あらゆる地に現れ暴虐の限りを尽くしたヴァイキング。
その中でも最強と言われていたヨーム戦士団の戦鬼トールズの子。
トルフィンと名づけられた男が主人公。
アイスランドで産まれ、農夫&漁師の息子として育ったのだが、、
ヨーム戦士団のフローキがドールズの暗殺を傭兵のアシェラッドに依頼。
ドールズはトルフィンの目の前で殺されてしまう。
親の仇のアシェラッドを追いかけて幼くして戦場を生き場所としていくトルフィン。
そんな中で、アシェラッドはデンマーク・ヴァイキングの第二王子クヌートと組み。
王座奪取のためアシェラッドはクヌートにされた。
動揺したトルフィンは、クヌート王子の顔を斬りつけてしまう。
デンマーク南部のケティルの農場に奴隷として売られ。
イングランドで奴隷にされたエイナルと出会う。
奉公人から差別と嫌がらせを受けながらも、農地を開拓して奴隷から解放された2人だったが、クヌートの農場接収に巻き込まれてしまう。
クヌートとの会談の結果。
クヌートの統治から逃げ出した人達の受け入れ場所。
ヴィンランドに平和の国を造ると宣言。
10数年ぶりに地元に帰り。
家族に生存を伝え。
新たな大陸、ヴィンランドに平和の国を造るための資金を稼ぐため。
旅を始めるのだが・・
純粋なノルドの戦士のこの男に巻き込まれた。
ヨーム戦士団の後継者争いに巻き込まれ。
それでも何とかハーフダンから貰った品物を金に変えて資金を稼いでアイスランドへ帰郷。
読んだ本のタイトル
あらすじ・内容
ヴァイキング達が跋扈する11世紀北欧を舞台にトルフィンが本当の戦士を目指す物語。父親の仇を討つために過ごした幼少期、奴隷として農場で過ごした青年期を経てトルフィンはヴィンランドへの渡航を本格的に模索するようになる。北海最強の武力集団・ヨーム戦士団の居城・ヨムスボルグを中心にバルト海が戦火に包まれたヨーム継承戦争にまきこまれたトルフィンだが、辛くも戦争を生き抜いた。東ローマ帝国への交易で莫大な資金を調達したトルフィン達一行はアイスランドに帰郷。故郷のアイスランドで結婚式を挙げたトルフィンとグズリーズはヴィンランド移住計画の賛同者を募る。そしてついに約束の地・ヴィンランドへと出港した! まずは、レイフの故郷・グリーンランドでさらなる移住希望者を募り、補給を完了。ヨーロッパの最西端から世界の果てを目指して海を越える!
ヴィンランド・サガ(25)
前巻からのあらすじ
ヨーム戦士団を解散させ、ヨムスボルク砦の攻防から2年が経った。
トルフィンはハーフダンから選別に貰ったイッカクを金に変え、多くの船団員を配下に入れる。
- 出発は来年の春。
アイスランドで移民を募るトルフィン。
レイフとギョロはグリーンランドで移民を募る。
そして、アイスランドで移民を募るトルフィン。
移民の条件は現状から逃げたい人。
ただし禁止事項もあった。
戦争の原因の剣を持ち込まない。
そして、逃げたい人としてトルフィンに相談して来た人は、ハーフダンの奴隷で現状に悩むコーデリアだった。
彼女はハーフダンの奴隷。
力が強く気性が穏やかで、人の言う事をキッチリ聞ける。
そんな彼女の値段は羊80匹。
そんな高額な奴隷なコーデリアにトルフィンは、農場で畑を開拓して農地を運用し、その農地の利益で自身を買い戻した事を告白する。
その制度をハーフダンとコーデリアに紹介。
そこでトルフィンは”コーデリアさんをハーフダン農場、ヴィンランド支部に派遣するのはどうですか?”と提案。
船の積載量は限られているので、10人力のコーデリアは派遣するのに非常に有効な人だと言う。
それを聞いたハーフダンは、考えてやると言う
そして、もう1人の移民希望者。
元農場の所有者の子供だったイヴァール。
イヴァールは何度も剣が必要だと説いて、トルフィンも危険性を充分理解しているとも言うが、剣の持ち込みを認めないと言う。
- 最終的にはイヴァールがキレて”失敗するとわかっているのに参加する意味がない”と話は後破産となったが、
- イヴァールの弟が”.開拓団の次の指導者を目指せば良い”と唆す。
その後、イヴァールは移民に参加することを決めるが、彼が今後混乱の火種になるのは確定。
そんな火種を抱えながらトルフィン達は、ヴィンランドに向けてまずはレイフの居るグリーンランドに向けて出発する。
感想
アイスランド出航、グリーンランドのレイフの農場へ
レイフは老齢で耄碌し、元気に溌剌だった頃から変わってしまった。
ギョロはノルウェーでギャンブル三昧になるかと思いきや女に騙されて農場に戻ってきてしまい、借金を返せずに奴隷になりそうになったところでトルフィンに借金を肩代わりしてもらい、共にヴィンランドへ向かうことになる。
西へ出航してずっと水平線な船旅を続ける。
- 海の下には妖魔がいると騒ぐ者もいた。
- そして陸を見つけた時に、ギョロはヨルムンガンドを見つけるが、その後、海に落ちて記憶を無くす。
ヴィンランド開拓団は大陸(カナダのニューファンドランド・ラブラドール州北端)に到着したが、木がほとんど生えていない場所だったために南下して、5隻中1隻がニューファンドランド・ラブラドール州の南部、ノースリバー辺りで離れて集落を造る。
レイフが以前辿り着いた場所はニューファンドランド島の北端のケープ・ノーマンだったが、、
原住民と係争したため、さらに南下する。
トルフィンが目指す場所は入江があって真水があって、森があって平野がある所で、誰の土地でもないところだった。
そうしてたどり着いたのが現在のプリンスエドワードアイランド州のノース・ラスティコ辺りだった。
とりあえず、プリンスエドワード島北の入江に開拓に入った。
- 森を切り拓き、麦畑にするために開墾する。
- 船乗り達はグリーンランドに帰り、追加人員と追加物資の輸送に従事する。
さらに途中で離脱した人達の集落を所を経由して、彼等が必要としている物も仕入れてくれと頼む。
この船乗りの親方、元ヨーム戦士団だった。
開拓では陣頭指揮を取って誰よりも働くトルフィン。
そんな彼が船乗り商人だった前は奴隷で、もっと前は戦士だったと噂する。
- 強さはフェンリル狼の如し。
- ナイフ一本でクマと互角にやりあったり、束になってかかってくるヨーム戦士をちぎっては投げ、ちぎっては投げ、大袈裟だけど実際やっている。
そんなトルフィン達は、村の象徴を大岩の上に設置する。
ギリシアで見つけたアルネイズにソックリな石像。
開拓団は拠点を「アルネイズの村」と呼ぶようになる。
そうして周りを調査していたギョロは、アルネイズの村は海流の流れを見るに島だと言う。
実際、プリンスエドワード島だものな。
島だと分かったイーヴァルは戦闘するための船を増やさないといけないと言う。
先住民から仲間を護らないといけない。
そのために船を増やすのが急務だと言うが、、
トルフィンは、会った事も無い先住民を敵として想定するのをやめようと言う。
それが甘いと言うイーヴァル。
それに対して、トルフィンは戦争が好きなのかとイーヴァルに問うと。
「男は好きだろうが普通」「テメェのほうがおかしいんだよ」と返す。
トルフィンの反論
- トルフィンは、戦争が嫌いな男の話をする。
- その男は戦争が嫌いなのに毎日戦争している。
- 今日も何処かで人を殺していると言う。
- ヴァイキングのための楽土建国のために戦っているクヌート王の事なんだけど、、
トルフィンは、イーヴァルの「戦争好き」発言に反論する。
「それは男にかけられた呪いみたいなもんだな」とボヤく。
しかもギョロが好きでも無い戦争を自分からやりだしたら、凄く強くなると言う。
そして、開拓を続けているトルフィン達を観察する先住民達。
彼等はトルフィン達を「肌が白い者達」と呼び、彼等の開拓を「森を壊している。獲物がいなくなる。オレ達の縄張りで勝手な事をされると困る」と言う。
以下は先住民達によって決められている:
- 戦って島から追い出すかと言うが、贈り物をくれた人達に戦を仕掛けるのは反対だと言う人達もいる。
- 贈り物にお返しをしないとも、、
そして、知恵者のプーヴァインから助言を貰う。
彼はトルフィン達は畑を作っているという。
以下はプーヴァインによって言われている:
- 森を滅ぼして沢山の食べのものを手に入れるか、
- 今の暮らしのまま森から恵を受けて生きていくか、
- それは部族でよく話し合って決めろと言う。
最後に、先住民の部族は肌の白い者達と接触する事を決める。
お互いに血の気の多い奴が居るからな、
先住民達と仲良くなれるのだろうか?
最後までお読み頂きありがとうございます。
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ヴィンランド・サガ
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