漫画「アオアシ 38巻」バルサ戦.5 感想・ネタバレ感想・ネタバレ

「世界」に食らいつけ。
バルサユース相手に前半を同点で折り返したエスペリオン。
勝負の後半、エスペリオンは大友を投入し勝ち越そうともくろむが、
一方バルサはエース・デミアンを投入。
その実力を如何なく発揮し、追加点を奪われてしまう。

その規格外のパフォーマンスに心が折れかかるエスペリオンだが、
日本の至宝・栗林と、その栗林が天才と呼ぶ大友が中心となって対抗して！？

予測不能のゲキアツ展開が目白押し！！
かつてない激戦の行方は果たして―――！？

アオアシ３８

感想

頼みの綱にしていたフルコートマンツーマンが剥がされて失点してしまった。
どうしたら良いかわからなくなったエスペリオンユース達。

バルセロナの攻撃の要となるデミアンを警戒して守備が偏り、その空いたスペースに絶妙に入り込んでバルセロナは波状攻撃をしてくる。

スザクが浅利を抜いて、大友も剥がしてシュートを放ったが、逆サイドのアシトがシュートブロックして危機を脱する。

必死に守備をするアシトにスザクが「japon no os cuesta nada 」と問うて来た。
直訳すると”日本人、金がかかってない”どう言う意味だと思ったら。

ユーリーが日本語で、「日本人、何も懸ってないだろ？」と言ってると教えてくれた。
ビジネスに組み込まれてサッカーだけしか残ってないバルセロナユースの選手達。
教育を受けてる立場で、サッカーがダメでも他の選択肢でも生きて行けるエスペリオンユース達。
戦争で家を失いバルセロナユースに入ったスザクにとって対戦相手の日本人は邪魔以外の何者でも無かったらしい。

それはいつ契約を切られてもおかしくないユーリーも邪魔だと思ってるのかもしれない。

圧倒されて何も言えなくなったアシト、後半から入ってまだ圧倒されてない大友には不思議で仕方なかったが、栗林だけは闘志を剥き出しにしてバルセロナ陣地に突貫した。

それをデミアンがファールで止めた後、デミアンは栗林を思い出していた。

自身の踏み台になってくれてありがとうと言うデミアンに、栗林はさらなる闘志を燃やす。

日本ではライバルが居ない状態で、世界には自身より上のデミアンがいる事に喜んでもいた。

そして、栗林が受けたファールの時間を利用して福田監督の指示を受けた選手達。
栗林自身は、福田監督のジェスチャーだけで彼の意図を理解して前線の選手に監督の指示を伝え、キーマンの大友にポジションチェンジの指示を出す。

栗林を警戒して集中している中央に大友を置いて、栗林をらサイドに行かせる。
これまで栗林が受けていたバルセロナの圧を大友が受ける事になる。

大友がバルセロナの圧力に屈したら試合が完全にバルセロナにら傾く。
彼がこの場で成長することを期待して福田監督は指示を出した。

さらに栗林は大友を教導して、ボールで会話し始める。
天才と言われている大友の才能が開花し始める。

自身より身体の大きいバルセロナの選手3人に囲われた大友。
フィジカルに任せてボールを獲りに来たバルセロナ選手を交わして、栗林にパスを出す。
攻め上がった浅利がトラップミスをしてボールを奪われてしまうが、そこで先ほど大友に抜かれて集中が切れたサレルにフルコートマンツーマンのハイプレスを敢行する。

焦ってバックパスをして、遊馬がパスカットしてゴール前に向かう。

ゴールキーパーと1対1の状態になりフェイントをしてからループシュートを放ったが、バルセロナのGKネイソンは軽々とセーブしてしまう。

こぼれ球をゴール隅に放った栗林のシュートも片手でキャッチしてしまう。

無表情に淡々とファインセーブするネイソンに動揺するエスペリオンユース達。

あぁ、浦和の西川のタイプか…

大友の奮闘でバルセロナゴール前に攻め上がれたエスペリオンだったが、バルセロナのロミオが指示を出しデミアンか中盤に下がって来たら様相が一変した。

これまで中盤から前線にボールが供給出来なかった事が問題になっていたバルセロナは、デミアンが下がった事でボールが供給されてフィニッシュまで行くようになる。

さらに、アシトの俯瞰の目が全く機能しなくなり、守備をしているエスペリオンユース達もポジションが被り、全く守備が機能しなくなった。

俯瞰の目が歪む事に動揺していたアシトは、原因を探っていたらデミアンがプレーに関わると歪む事に気が付いた。

自身でも得点できるが、他の選手にも得点させる事が出来る。
そんな選手がバロンドールを獲る。
そこからは一方的にバルセロナのペースとなる。
大友と栗林がカウンターを仕掛けるが、アッサリと跳ね返されて逆襲されてしまう。
ボールを失うはずの無い栗林がボールを奪われた。

その事実に動揺したエスペリオンユース達。
自陣に攻め上がってくるバルセロナに恐怖する。

そして、ドリブルでゴールに迫って来たデミアンと対峙したアシトは本能でシュートコースを塞ぎながらデミアンをゴールから遠ざけたが、デミアンはシュートを放ちゴールを決めてしまった。

エスペリオン1-3バルセロナ。

デミアンのあまりも理不尽なシュートに愕然とするアシト。
自身がエスペリオンで学んだ戦術や連携が意味ないと嘆く。
早く試合が終わって欲しい。
そう思うようになったエスペリオンユース達。
誰かが、何とかしてくれるのを待っている。
そんな状態をバルセロナユースの選手たちは羨ましいと思いながらも、同じフィールドに立ってる事に苛立ち見下す。

ほぼ試合が決まった思った時に、福田監督の中には覆す策はあるが選手達に落とし込む事が出来ないと悩んでいた。
そんな時に、福田監督の目の前でファールをして試合を止めたアシト(イエロー1枚)は監督に”バルセロナは想像を超えてるか？”と問い。

想像を超えてないなら…と言って福田監督の策を授けられる。

周りの選手達の士気が崩壊しているが、自身はまだ諦めてないと思っている栗林。
ただ、彼1人ではサッカーは出来ない。
そんな時に、母親だけで兄と自身を育ててられ、母に楽させたいと夢を語るアシト。
その母親にすら育児放棄され、サッカーしかない阿久津が何かを話し合っていた。

反撃が始まる。
だが、スコアは1-3。
あと2点取れるのだろうか？

デミアンの過去

デミアンはアルゼンチン人の父とスペイン人の母の間に産まれた。
彼の上には姉のクレアがおり。
その彼女が彼のマネージャーをしている。

父親はかつてアルゼンチンでGKとしてプロサッカー選手になったが活躍できずにクビになり。
母の母国、スペインで仕事を探していたが上手くいかず家庭内DVを繰り返していた。
そんなある日、父親はデミアンを連れて母国アルゼンチンへ帰国。
そして、祖母と暮らしていたが家庭内DVは相変わらずだった。
そんな彼の前にロミオが現れ、反対して暴力を振るう父親から祖母と周りの住人の手助けを得てデミアンを連れ出してバルセロナへ連れて帰った。

その後、祖母はすぐに肺炎で亡くなり。
父親は飲酒運転で事故を起こして亡くなった。

だから、彼はサッカーは神が与えてくれた遊び道具だと言う。
それを取り上げられたら、彼はアルゼンチンのスラムへ戻るしかないと言う。

最後までお読み頂きありがとうございます。

アオアシ（38）

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小林有吾小学館 2024年12月26日