小説「黄金の経験値 II 特定災害生物「魔王」進撃マルチプレイ」感想・ネタバレ

小説「黄金の経験値 II 特定災害生物「魔王」進撃マルチプレイ」感想・ネタバレ

どんな本?

「黄金の経験値」は、原純 氏によるVRMMO(仮想現実のオンラインゲーム)を題材にした小説。
主人公レアは、隠しスキル「使役」を手に入れる。
このスキルは、眷属化したキャラの獲得経験値を自分に集約するという、非常に強力なもので、レイドボス級のモンスターさえ多彩な精神魔法で屈服させ、次々と眷属を増やしていくストーリー。
また、この作品はカクヨムコンテストで特別賞を受賞し、カドカワBOOKSから書籍化されている。

読んだ本のタイトル

黄金の経験値 II 特定災害生物「魔王」進撃マルチプレイ
著者:原純 氏
イラスト:fixro2n  氏

gifbanner?sid=3589474&pid=889458714 小説「黄金の経験値 II 特定災害生物「魔王」進撃マルチプレイ」感想・ネタバレBookliveで購入gifbanner?sid=3589474&pid=889059394 小説「黄金の経験値 II 特定災害生物「魔王」進撃マルチプレイ」感想・ネタバレBOOK☆WALKERで購入gifbanner?sid=3589474&pid=890540720 小説「黄金の経験値 II 特定災害生物「魔王」進撃マルチプレイ」感想・ネタバレ

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あらすじ・内容

魔王に吸血鬼な妹分が誕生! 人類を滅ぼすのも、二人だともっと楽しいね!

隠しスキル『使役』で瞬く間に最強軍団を作り上げたレアは、「魔王」としてノリノリでヒルス王国への侵攻を開始!

人類を蹂躙して得た経験値で、眷属たちも続々と災害生物へ進化、自身も『魔眼』や『結界』などの新スキルを獲得し、いよいよ災厄として手が付けられなくなっていく――。

そんな中、同じ魔物側プレイヤーの女の子が、人間にキルされそうになる瞬間に遭遇。窮地を助けてあげたら懐かれて、人類をいっしょに滅ぼすお友達ができちゃった!?

※本作品の電子版には本編終了後にカドカワBOOKS『魔術師クノンは見えている』(著:南野 海風)のお試し版が収録されています。

黄金の経験値 II 特定災害生物「魔王」進撃マルチプレイ

第一章 ピクニックの成果

ヒルス王国の災厄討伐隊はラコリーヌに到達した。討伐対象はリーベ大森林の「災厄」であり、ヒルス聖教会から情報が伝えられていた。道中は順調であったが、ラコリーヌ近くで不穏な雲が見え始めた。巨大なアリを抱えたハチの群れが街を襲い、岩を飛ばして街に大きな被害を与えた。討伐軍は圧倒され、街は壊滅的な被害を受け、災厄討伐は失敗に終わった。

第二章 ウェイン、王都に立つ

ウェインはエアファーレンの戦闘でリスポーンを繰り返し、王都に向かった。王都に到着し、宰相ダグラス・オコーネルから災厄がリーベ大森林から現れたことを知らされた。ラコリーヌは壊滅し、討伐軍が全滅したことも報告された。宰相はウェインにプレイヤーを王都に集めて防衛を強化するよう依頼し、ウェインはその依頼を受けて防衛に協力することを決意した。

第三章 身を知る雨の味

レアは洞窟の玉座で目を覚まし、初めての死亡を経験したことを思い出した。すべての眷属が一時間後にリスポーンするため、その間一人であった。レアは今回の経験から感情が高ぶり、涙が止まらなかった。経験値のロストがないことを幸運と捉え、新たな冒険に向けて自分の弱点を反省し、次に備えた。

第四章 黄金の経験値

レアは、リスポーンした後も悔しさと怒りが消え去らず、経験値の重要性を再認識した。回復魔法を取得し、顔の腫れを治すことを決意した。獣人たちの安否を確認し、彼らが無事であることを確認した。経験値を使い、新たなスキルを取得する計画を立て、次に王都へのリベンジに向かう決意を固めた。

第五章 ブラン・ニュー・ゲーム

ブランはスケルトンとして異世界での冒険を始めた。暗視の特性を活かし、洞窟の出口を探し始めたが、巨大なアリに襲われ死亡を繰り返した。ゾンビを倒しながら魔法の使い方を覚え、リザードマンを狩り経験値を稼いだ。伯爵の助言を受け、コウモリを使役して吸血鬼としての仲間を増やし、次の街への攻撃を計画した。

第六章 ヒルス王国滅亡

ブランはヒルス王国の滅亡についてライラから情報を得た。レアは次に大陸制圧を目指し、ヒルス王国全土を掌握する計画を立てた。各都市を緑あふれる廃墟街に変え、スガルをクイーンアスラパーダに転生させた。ラコリーヌを初心者ダンジョンにし、次なる冒険に向けて準備を進めた。

第七章 再会

レアとブランはヒューゲルカップという街に到着し、ヒルス王国の滅亡について調査した。ライラはヒルス王族を始末し、アーティファクトを手に入れたことを明かした。レアは情報を基に次の行動を検討し、王都の防衛を強化した。プレイヤーたちとの協力を通じて、街の防衛を成功させることを目指した。

第八章 アルフ・ライラ・ワ・ライラ

ライラは全身鎧を脱いで話し始め、ヒルス王都の時のように魔法が効かない甲冑を用意した理由を説明した。レアは姉との再会を果たし、ライラが王族を始末したことを知った。ライラはヒルス王国の滅亡を計画し、アーティファクトを手に入れるために行動していたことを明かした。レアは今後の行動を共にすることを決意し、ライラと協力することになった。

第九章 マルチプレイ

レアとブランはオーラルの王都を観察し、ライラの配下の騎士たちがクーデターを起こしていることを知った。ライラは「災厄」を利用してクーデターを成功させる計画を進めていた。レアとライラは協力して王族を排除し、アーティファクトを手に入れた。新たな女王を擁立し、クーデターの正当性を確立する計画が進行した。

エピローグ

第二回イベントのスレッドでは、大陸で起きた大きな事件を時系列順に振り返っていた。ヒルス王国の滅亡は「第七の災厄」の誕生から始まり、エアファーレン、ルルド、ヴェルデスッド、アルトリーヴァなどの都市が壊滅した。オーラル王国でクーデターが起き、新政権が樹立された。プレイヤーたちの行動がイベントに大きな影響を与え、国家間の戦争やクーデターの結果として国の滅亡や政権交代が発生した。

感想

この本は、魔物対人類の大規模な戦闘イベントを中心に展開する。
魔物陣営として侵攻するレアは、順調に街を落としていくが、王都で初の敗北を経験する。
悔し涙を流しながら自らを強化し、再び王都を襲撃して陥落させる。
この過程で、初めての魔物プレイヤーとの出会いや、リアルの姉との再会が描かれ、彼女たちとの友情や協力が物語を盛り上げる。

特に印象的だったのは、レアが慢心で敗北するシーンと、その後の成長である。
リアルな姉の登場には驚かされたが、二人の関係が修復されていく様子は感動的であった。
また、ブランという新しい仲間の登場によって、レアの冒険がより深みを増し、物語全体がさらに面白くなった。

最終的に、レアと彼女の仲間たちはヒルス王国を滅ぼし、新たな秩序を築くことに成功する。
レアのリアルの姉、ライラのクーデターによってオーラル王国の王族も排除され、世界の構図が変わってしまうのが意味深で面白い。
物語は、彼女らがさらなる冒険と挑戦に向けて動き出すところで終わる。
この続きが非常に楽しみであり、次巻への期待が高まる内容であった。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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その他フィクション

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フィクション(novel)あいうえお順

備忘録

ヒルス王国の災厄討伐隊はラコリーヌの街に到達する。途中、急遽召集された少年兵や予備役も含まれていた。討伐対象はリーベ大森林にいる「災厄」であり、その情報はヒルス聖教会の総主教から伝えられたものであった。道中では何の問題もなく、予定通り進行していたが、ラコリーヌの街に近づくと不穏な雲が見え始める。これは巨大なアリを抱えたハチの群れであった。街に入ると、災厄と関係があると思われるこの群れの攻撃が始まり、巨大なアリが岩を飛ばし、街に大きな被害をもたらす。討伐軍は圧倒され、街は壊滅的な被害を受け、災厄討伐は失敗に終わる。

第一章  ピクニックの成果

第二回公式大規模イベント「大規模攻防戦」では、プレイヤーが魔物側か人類側に協力し、大規模な戦闘に参加する。レアは魔物側の中心人物として人類を攻め、エアファーレンやルルドの街を破壊し、最終的にヒルス王国の王都を制圧する計画である。ラコリーヌの街も瓦礫に変え、次は王都へ向かう。レアはアリの軍勢やトレント、さらに金属製のスケルトン軍団「アダマンシリーズ」を用いて進軍している。王都の兵士たちは強固な防具を持ち、簡単には倒せないが、レアの目標は王都を廃墟に変えることである。彼女はさらなる攻撃の準備を進めている。

第二章  ウェイン、王都に立つ

エアファーレンでの戦闘で何度もリスポーンを繰り返したウェインは、魔物の襲撃を避けて王都に向かった。王都に到着したウェインは、傭兵組合で騎士に出会い、急遽城に連れて行かれる。王国宰相ダグラス・オコーネルから、魔物の大規模な襲撃が始まり、災厄がリーベ大森林から現れたことを知らされる。ラコリーヌの街がハチとアリによる攻撃で壊滅し、討伐軍が全滅したことも報告される。宰相は、ウェインにプレイヤーたちを王都に集めて防衛を強化するよう依頼する。ウェインはその依頼を受け、王都の防衛に協力することを決意する。

ウェインは、ヒルス王国の王都にイベントボスが襲来する可能性が高いことを知らせた。王国宰相からの情報に基づき、多くのプレイヤーに王都に集まるよう呼びかけた。スレッドでは、ウェインが傭兵組合で騎士に出会い、城で詳細を聞いた経緯が説明され、多くのプレイヤーが協力を表明した。災厄と呼ばれるボスモンスターがリーベ大森林で誕生し、エアファーレンとラコリーヌを壊滅させた後、次に王都を襲う予定であることがわかった。最終的に、ギノレガメッシュをはじめとするトッププレイヤーたちが集まり、王都の防衛に協力することを決定した。

ウェインは王都の宰相の応接間でSNSに書き込みをし、約20から30人の強力なプレイヤーが集まる見込みであることを報告した。宰相はその人数に驚き、陛下に報告するため、ウェインに内庭へ移動するよう指示した。ウェインは騎士ローソンに案内され、他のプレイヤーたちも内庭に集まるよう連絡を取った。トップクラスのプレイヤーたちが続々と到着し、総勢30人以上が集まった。宰相オコーネルは、ウェインから聞いた情報を基に、災厄が王都に現れる可能性が高いことを説明した。プレイヤーたちは王都防衛のために協力することを決意し、宰相は災厄に対抗するための人類の切り札について語り始めた。

第三章  身を知る雨の味

レアは薄暗い洞窟の玉座で目を開けた。自分以外には誰もいなかった。正式サービス開始以来初めての死亡を経験し、その瞬間に眷属たちも全員死亡することがわかった。すべての眷属が一時間後にリスポーンするため、この間は一人きりであった。スガルも死亡したため、アリたちの蘇生は二時間後になる可能性があった。レアはケリーたちの進捗も確認する必要があると考えた。

今回のイベント中でよかったと自分に言い聞かせ、経験値のロストがないことを幸運と捉えた。レアは経験値を余らせておくべきだと反省し、感情が高ぶり涙が止まらなくなった。眷属が復活する一時間後には顔を整えたいと考えたが、現実では腫れが翌日まで残るほどひどい顔になっているはずだと感じた。鏡がないことを幸いに思った。

レアはオミナス君と位置を入れ替え、進軍して王都に辿り着いた。上空から王都を眺め、その美しさに感嘆しつつも、アダマンを街中に降下させる計画を立てた。だが、突然矢が飛んできてレアを狙った。

王都の城壁外には多くの人間が集まっており、その中にはレアを認識している者がいた。レアは城壁を越えてアダマンたちを召喚し、街中に降下させた。続いて城壁外の人間たちにも対処しようと考えた。

レアがプレイヤーたちの前に姿を現すと、彼らはレアを「災厄」と呼び、戦闘を開始した。レアはアダマンと共に戦う中で、プレイヤーたちの連携や新たなスキルに驚きながらも次々と攻撃を繰り出した。

視界を奪われたり、デバフフィールドに苦しめられたりする中で、レアは次第に追い詰められた。最終的に、プレイヤーたちの巧妙な戦術によって動きを封じられ、ヘッドショットを受けて死亡した。

レアは悔しさを感じつつも、次に備えて自らの弱点を反省し、蘇生を受けることを決意した。

宰相は騎士に運ばせた虹色の水晶の卵を公開し、「精霊王の心臓」と呼ばれる古代の秘宝であることを説明した。この秘宝は指定した範囲内の全ての者に弱体化の呪いをかけ、登録された10名を除く効果があるという。発動から1時間の間、弱体化の効果が増していき、水晶が破壊されるとその効果が最大で能力の50%削減に達する。

秘宝は特定の場所でしか起動できず、今回その場所が王都であるため、国宝の使用を決断したという。宰相はプレイヤーたちに協力を求め、プレイヤーたちはこのアイテムを使うことで災厄を倒す計画を立てた。

ウェインはリーダーに任命され、ヨーイチとサスケの索敵、アマテインの起動補助、ギルの防衛を含む作戦を練った。プレイヤーたちは秘宝を中心に戦略を立て、災厄が現れた時にその効果を最大限に活かすように準備した。

彼らの計画は、災厄を指定の場所に誘導し、秘宝の効果を最大限に活用して討伐するというものであった。そして、最終的に彼らは災厄の討伐に成功し、人類の歴史に新たな一頁を刻んだのである。

第四章  黄金の経験値

レアは、落ち着きを取り戻しつつも、悔しさと怒りは完全に消え去ったわけではなかった。感情が昂ぶると涙が出てしまう自分を疎んでいたが、現実では感情を動かさないよう努めていた。しかし、今回の敗北は慢心が招いたものであり、プレイヤーたちが人数、アイテム、作戦でレアの実力差を埋めてきたことを認めざるを得なかった。

レアは回復魔法を取得し、顔の腫れを治すことを決意した。回復魔法の取得には「治療」のスキルが必要であり、さらにINTが一定以上であることが条件であった。鏡はなくとも、手洗い場で顔を洗い、少しでも気持ちを落ち着けようとした。

レアは獣人たちを南の火山型領域に探索に行かせており、彼らが無事かどうか心配していた。彼らは「賢者の石グレート」を使用して転生しており、現在は異なる獣人の姿をしていた。

SNSのイベント関連のスレッドを確認すると、災厄討伐成功の話題ばかりで、レアは悔しさを覚えたが、それを後回しにして考えを巡らせた。経験値の重要性を再認識し、得られた経験値を有効に使うことの重要性を強く感じた。

レアは、魔王として新たに取得できるスキルに目を向け、「魔眼」などを取得する計画を立てた。そして、リスクヘッジのために一割の経験値を残しておくことを心に誓った。

ウェインは王城内の仮眠室でリスポーンした。決戦前にログアウトしていたためである。隣のベッドではギノレガメッシュが起き上がっており、討伐成功を確信した。ヨーイチとサスケからも討伐成功の知らせが届き、二人は急いで城壁の外へ向かった。

街中を走りぬけながら、守り抜いた街並みを感慨深く眺めた。ウェインはギノレガメッシュに感謝の言葉を伝えたが、彼はフレンドとして当然だと答えた。街は戦闘の爪痕が残っていたが、多くのプレイヤーの協力のおかげで被害は最小限に抑えられた。

城壁の外には生き残ったプレイヤーたちが集まっており、もとは三〇人いたプレイヤーのうち、ウェインたちを含めて一〇人ほどしか残っていなかった。彼らは互いに感謝の言葉を交わし、戦いの成果を喜んだ。ドロップ品の確認をすると、ボスの鎧や剣が金属塊に変わっていたことが分かり、街中にも同様の金属塊が散らばっていた。

プレイヤーたちはドロップ品の分配や今後の方針について話し合い、再び何かあったら協力することを誓い合った。名無しのエルフさん、ヨーイチ、サスケはそれぞれの拠点に戻り、ウェインたちは新たなパーティとしてのスタートを切ることになった。

東の空が不自然に薄暗くなってきたのを見上げながら、ウェインたちは次なる冒険に向けて動き出した。

ウェインが王城内の仮眠室でリスポーンしたのは、決戦前にログアウトしていたからである。隣のベッドで起き上がったギノレガメッシュと共に討伐成功を確認し、ヨーイチとサスケからのメッセージも受け取った。二人は慌てて城壁の外へ向かい、守り抜いた街並みを見渡しながら感慨に浸った。

ギノレガメッシュに感謝の意を伝えたウェインは、彼がフレンドとして当然だと応えた。街には戦闘の痕跡が残り、犠牲者も出たが、多くのプレイヤーの協力のおかげで被害は最小限に抑えられた。城壁の外には生き残ったプレイヤーたちが集まっており、もとは三〇人いたプレイヤーのうち一〇人ほどが残っていた。

ウェインはプレイヤーたちに感謝を述べ、ヨーイチとサスケからも感謝の言葉を受けた。彼らとフレンドになれたことが一番の収穫であると感じた。範囲魔法の即死攻撃による後衛の被害の大きさに驚いたが、明太リストも無事に再会した。

ドロップ品について確認すると、ボスの鎧や剣が金属塊に変わっており、街中にも同様の金属塊が散らばっていることが判明した。プレイヤーたちは過剰な礼は不要だと伝え、イベントボスと戦えたこと自体が最高の報酬だと感じていた。

サスケの説明によれば、他の街に攻めてきたアンデッドとは異なり、ボス直属のモンスターは特別な仕様であった。討伐したボスが何であったかについては明確な結論が出なかったが、討伐したことでイベントは一段落した。

プレイヤーたちは再び協力することを誓い合い、ヨーイチ、サスケ、名無しのエルフさんがそれぞれの拠点に戻っていった。ウェイン、ギル、明太リストの三人は、新たなパーティとしてのスタートを切ることになった。東の空が不自然に薄暗くなっているのを見上げながら、次の冒険に向けて動き出した。

ウェインが王城内の仮眠室でリスポーンしたのは、決戦前に一度ログアウトしていたためである。隣のベッドではギノレガメッシュが起き上がり、討伐成功を確認していた。ヨーイチとサスケからのメッセージで討伐成功が伝えられ、二人は急いで城壁の外へ向かった。街並みを走りぬけ、守ることができた街を見て感慨深く思った。

ギノレガメッシュに礼を言おうとしたが、彼はそれを断り、勝ってから感謝を述べるべきだとした。そのため、ウェインは今こそ感謝の言葉を伝えるべきだと思った。街には戦闘の爪痕が残り、亡くなったNPCもいたが、多くのプレイヤーが協力してくれたおかげで被害は最小限に抑えられた。

城壁の外には生き残ったプレイヤーたちが集まっており、その数は十人ほどであった。ウェインはプレイヤーたちに感謝を述べ、ヨーイチとサスケからも感謝の言葉を受けた。彼らとフレンドになれたことが一番の収穫であると感じた。範囲魔法の即死攻撃による後衛の被害の大きさに驚いたが、明太リストも無事に再会した。

ドロップ品について確認すると、ボスの鎧や剣が金属塊に変わり、街中にも同様の金属塊が散らばっていることが判明した。プレイヤーたちは過剰な礼は不要だと伝え、イベントボスと戦えたこと自体が最高の報酬だと感じていた。

サスケの説明によれば、他の街に攻めてきたアンデッドとは異なり、ボス直属のモンスターは特別な仕様であった。討伐したボスが何であったかについては明確な結論が出なかったが、討伐したことでイベントは一段落した。

プレイヤーたちは再び協力することを誓い合い、ヨーイチ、サスケ、名無しのエルフさんがそれぞれの拠点に戻っていった。ウェイン、ギル、明太リストの三人は新たなパーティとしてのスタートを切ることになった。東の空が不自然に薄暗くなっているのを見上げながら、次の冒険に向けて動き出した。

レアは『魔眼』スキルを取得し、その効果を試した。『魔眼』は魔力を視認できるスキルで、目を閉じても周囲の魔力を感じ取れるため、視力の問題を解決した。さらに、『魔法連携』などのスキルを取得し、戦闘力を向上させた。レアは新たな力を得て、再び王都へのリベンジに向かう決意を固めた。

レアは魔王になり、「魔眼」を取得した。魔眼は魔力を視認できるスキルであり、発動中は目を閉じたままでも周囲の魔力が見えるため、視力の問題を解決した。さらに、「魔眼強化」や「魔法連携」などのスキルも取得し、魔法の発動条件が発声不要になった。次に、日光を遮る「闇の帳」や翼を使ったスキルも取得し、戦闘力を向上させた。特に「翼撃」や「フェザーバレット」などは、レアの翼を増やし攻撃力を強化した。新たなスキルを得て、レアは早急に王都へのリベンジを決意した。

飛翔スキルを使い、速やかに王都へ向かう途中、フレンドチャットで眷属たちと連絡を取り、現状を確認した。ケリーたちには防衛戦の様子を見て報告するよう指示を出し、リーベ大森林などの地域の原状復帰も指示した。王都が見えてきた時、レアは目標を再確認し、討伐の意志を強固にした。

レアはリーベ大森林を飛び立ち、わずか30分で王都に到着した。減速しながら「闇の帳」を発動し、王都に接近した。王都の城壁外には、ウェイン、ギル、そして見知らぬ一人の計三人の傭兵しかいなかった。彼らはレアの強化された姿に驚いていた。レアは「識翼結界」を発動し、周囲の知覚を強化した。

レアは彼らに質問を投げかけたが、プレイヤーたちは情報を隠そうとしていた。騎士団の到着を見て、レアは新スキル「フェザーガトリング」を使用し、騎士たちを攻撃した。さらに「ダークインプロージョン」を使い、騎士たちを一掃した。

レアはウェインたちに対して、雑談を提案し、デバフフィールドの情報を聞こうとしたが、彼らは答えなかった。その後、レアは彼らを再び「ダークインプロージョン」で消し去り、満足感を得た。レアは上空からアダマンやジークを召喚し、王都のリスポーンポイントを制圧する計画を実行した。

レアは王都を制圧し、経験値を稼ぐために協力者を求めていたが、見つけるのは難しそうであった。それでも、まずはこの国を平らげる決意を固めた。

混乱の中、王都の住民は骸骨から逃げていた。レアは上空からその様子を見て、逃げる者は一般市民、逃げない者は騎士やプレイヤーであることを確認した。ウェインとギルが騎士と連携して立ち向かっていたため、レアは彼らの背後に宿屋があると推測した。

レアは王都を制圧するため、死霊結界を発動し、死んだ住民たちをゾンビに変えてアダマン小隊を増強した。また、王城を攻めるために貴族と騎士を片付けることを決意した。王城の前にはディアスとジークがいた。ディアスはスケルトンリーダーに乗ってきたと説明し、レアはこれが修正されるバグだと感じた。

ディアスの助けを借りて城門を破り、三人で王城に侵入した。レアは「魔眼」による視力を使い、目を閉じたまま周囲を把握できるようになっていた。彼らは雑談を交えながら王城内を進んでいった。

レアたちは城を制圧しながら、騎士やメイドを斬り、死霊結界でアンデッドを作り出していた。騎士たちは弱いアンデッドにしかならなかったが、メイドたちは強力なアンデッドとなった。回廊で迷いながらも進み、メイドたちに火魔法で燭台に火を灯させた。

レアたちは入り組んだ城内を進み、敵の魔法攻撃に対して『識翼結界』と『魔眼』を使って防御した。敵の騎士たちが突進してきたが、レアの部隊はこれを阻止した。最終的にレアは魔法攻撃を受けつつも、敵を撃退した。

レアは謁見の間に到達し、宰相と対峙した。宰相は「精霊王の血管」を使ってレアを弱体化させたが、ディアスとジークが激怒し、転生を果たした。二人は「不死者の王」として転生し、強力な姿となった。レアはこの出来事から災厄の存在とその影響を改めて認識し、今後の戦いに備えた。

レアたちは、騎士やメイドを斬りながら城を制圧していた。メイドたちはアンデッドとして強化され、レアの命令で燭台に火を灯し、幻想的な光景を作り出した。レアはディアスとジークに尋問を任せ、宰相から情報を引き出した。

ジークが転生して話せるようになり、ディアスは宰相の胸ぐらを掴んでアイテムを破壊した。そのアイテム「精霊王の血管」は強力なデバフを持ち、破壊で効果が発動した。宰相は他にアイテムを持っておらず、ディアスとジークが宰相や他の貴族から情報を引き出した。

宰相は「精霊王の遺産」がかつて精霊王が遺したものであり、災厄に対抗するための秘宝であることを明かした。レアはこれらのアイテムが量産可能でないことに安堵し、宰相が亡命を進言していたことを知った。最終的に、ディアスが宰相の息の根を止め、レアたちは目的を達成した。レアはこの経験を次に活かすことを誓った。

レアたちは王城を制圧し、ジークとゾンビたちに維持を任せ、ディアスにはアンデッドを増やす作業を託した。王城の制圧が終わったので、次は城下町を仕上げることにした。レアは王城の回廊を歩く自信がなかったため、バルコニーから飛び立った。

上空から見る王都は静まり返っており、戦闘はほとんど終わっているようだった。ウェインたちがいる場所に向かい、彼らと再び対峙した。貴族たちはほとんど始末されたが、騎士がまだ残っていることに疑問を抱いた。ラコリーヌでの出来事を思い出し、貴族たちの関係を探った。ウェインたちを始末し、ラコリーヌの調査に向かった。

ラコリーヌでは、スケルトン勢力と人間の指揮官たちが争っていた。レアはスケルトンの指揮官を助け、戦況を見守った。騎士たちが再びラコリーヌにいたことから、彼らの主君がラコリーヌに関係があると推察した。最終的に、領主を見つけ、彼を討伐した。

レアはラコリーヌを完全に制圧し、次に進むべき道を考えた。亡命した王を追いかけるのは危険だと判断し、後ろにいるプレイヤーに興味を持った。彼女が「使役」のスキルを持っている可能性が高く、レアはその詳細を知りたかった。

レアは、鎧坂を興味深そうに触っている女性とその仲間たちに声をかけた。女性の名前はブランであり、スケルトンで始めたプレイヤーだと自己紹介をした。彼女のMPはかなり高く、その仲間たちも同様に高いMPを持っていることがわかった。ブランは街を二つ滅ぼしたと話したが、現在の姿はスケルトンには見えなかった。

レアは、ブランが他の種族に転生したのかと尋ねたところ、ブランはその通りだと答えた。

第五章  ブラン・ニュー・ゲーム

白一色の小さな部屋に最新型の医療用VRベッドが置かれており、手術着を着た年若い少女が横たわっていた。普段ゲームをしない彼女は、長期間の暇を利用してVRゲームに挑戦することにした。医療用のVRマシンも兼用できることが後押しとなった。彼女は異世界で普段とは違う人生を歩みたいと考え、スケルトンという種族を選んだ。

スケルトンの姿は骨だけだったが、彼女はこのエキセントリックな選択を気に入り、スケルトン種族を決定した。次にスキルを選ぶ段階では、魔法を使いたいと考え、各種属性の魔法を一つずつ取得した。余った経験値はすべてINTに投入し、キャラクターデータのクリエイトを完了させた。

最後に名前を「ブラン」とし、魔物の領域の「洞窟環境」を選択してログインした。

ブランはチュートリアルを終えて薄暗い洞窟にスポーンした。スケルトンの種族特性である暗視のおかげで、暗闇の中でも薄暗く見えた。ブランは洞窟の出口を探し始めたが、方向はわからなかった。洞窟内を進むと、巨大なアリに襲われ、毒液を浴びせられ死亡した。リスポーン後も何度も死に戻りを繰り返しながら、少しずつ魔法の使い方を覚えていった。

ある時、リスポーン地点が他のキャラクターのパーソナルエリアになっているとのメッセージが表示され、ブランは新たな洞窟にリスポーンした。新しい洞窟は広く、壁が人工的に作られたものであった。探索中、ゾンビに遭遇し、驚きながらも『フレアアロー』などの魔法を駆使してゾンビを倒した。

ブランはゾンビが特定の領域を越えてこないことに気づき、安全な場所から魔法でゾンビを次々と倒していった。魔法のリキャストタイムを計算しながら、ブランはゾンビを焼き続けた。

ブランはゾンビを全滅させた後、遺跡の通路を慎重に進んだ。彼女は約8時間もゲームをプレイしていたが、医療用VRベッドを使用していたため問題はなかった。遺跡の奥で金髪の美しい男に出会い、ゾンビの従者を倒したことを尋ねられた。男はブランに「魅了」「支配」「使役」のスキルをかけ、ブランは全ての抵抗に失敗した。システムメッセージで、吸血鬼の従者に転生できると告げられたブランは、テイムを拒否し、下級吸血鬼に転生することを選んだ。

ブランは夜に古城の外で狩りや探索をし、日中は古城で過ごしていた。正式サービス開始に伴う月額利用料は仮想通貨のウォレットから自動引き落としされ、問題なかった。伯爵はブランが自力で下級吸血鬼になったことを評価し、貴族服とステッキを与え、城を自由に使わせた。ブランはいつか一国一城の主になりたいと考えていたが、伯爵はそれを額面通りに受け取り、滅亡させるのに適した国を教えた。伯爵の助言でブランは「調教」スキルを取得し、「使役」や「精神魔法」の「魅了」「支配」を組み合わせて他者を従えることを学んだ。精神力を鍛えるためにMNDに経験値を振り、夜になったら外に出て「使役」することを決意した。

ブランは古城を出て、打ち捨てられた墓地でコウモリをテイムすることに成功し、吸血鬼としての仲間を増やした。コウモリたちを連れて帰城し、伯爵に報告した。伯爵から地下水脈にリザードマンがいることを聞き、経験値を稼ぐために挑戦することを決意した。地下水脈でリザードマンと戦い、魔法「霧」と「ライトニングシャワー」を駆使して多くのリザードマンを倒し、経験値を稼いだ。帰城後、さらにコウモリたちを強化する計画を立てた。

大規模イベントが行われた時期、ブランは現実の検査でログインできなかった。その後、ブランはリザードマンを狩り、コウモリたちに経験値を与えるルーチンを続けていた。コウモリたちは『吸血魔法』や『精神魔法』を習得し、ブランの成長にも影響を与えたため、リザードマンでの経験値稼ぎが難しくなった。

ブランは伯爵の助言に従い、リザードマンをアンデッド化して使役し、さらに血を与えて転生させることに挑戦した。リザードマンスケルトンを使役し、血を与えた結果、強力なアンデッド「蒔かれた者」に転生させることに成功した。

次に、ブランはコウモリたちにも血を与え、転生させた。コウモリたちは「モルモン」という吸血鬼に転生し、人間の姿に変わったが、二足歩行や言葉の発声に慣れていなかった。ブランは彼らのリハビリを手伝い、歩行や会話ができるようにする決意を固めた。

ブランは眷属たちに歩行訓練や発声練習をさせつつ、スパルトイたちと共に地底湖で経験値を稼いでいた。伯爵の助言に従い、モルモンたちに『体捌き』や『敏捷』を取得させた結果、彼らの動きは劇的に向上した。しかし、モルモンたち自身が経験値を得ることはなく、もともとの強さを考慮するとブランよりも遥かに強力であった。

伯爵の提案に従い、モルモンたちに変身スキルを試させたところ、ブランやコウモリに変身することができた。ブランは眷属たちに名前をつけ、アザレア、カーマイン、マゼンタ、ヴァーミリオン、クリムゾン、スカーレットと命名した。

ブランは伯爵の助言を受け、街を攻める計画を立てた。執事の提案により、地下水脈の洞窟の出口を広げてスパルトイたちを外に出すことにした。近くの街は防衛が薄く、攻めるのに適していた。

準備を整えたブランは、スパルトイたちと共に街を攻めることを決意した。伯爵の執事の助言を受け、注意深く行動することを心に留めながらも、計画を進めていった。

イベントが始まる前に、地下水脈の出口を拡大する作業は完了した。ブランは眷属と共に人間の街へ出発した。伯爵から外套を受け取り、日光対策も万全であった。

夜の間にブランたちは河沿いを進み、スパルトイたちが開通させた出口を通り、街に到達した。しかし、街の見張りに発見されてしまい、警鐘が鳴らされた。ブランはスパルトイたちに街への攻撃を命じ、スパルトイたちは衛兵を圧倒した。

街の中央広場に住人の死体を集め、ブランは『死霊』のスキルでアンデッドを作成したが、ゾンビばかりになってしまった。ブランは街にゾンビを残し、次の街を目指して進んだ。

次の街は防衛態勢が整っていたが、ブランは『闇の帳』と『魔の霧』を使い、守備隊を混乱させた。スパルトイたちは突撃し、守備隊を壊滅させた。ブランは昼間でも行動できるようになり、戦略的に街を攻める方法を考えた。

ブランはスパルトイの戦力を活用しつつ、夜には新たに作成したアンデッドを街に残して次の攻撃に備えることを計画した。

ブランは住民をゾンビに変えた後、次の街を目指して移動を開始した。道中、北西と南西に街道が伸びていることに気づき、カーマインが調査した結果、北西に数名が逃げたと判明した。しかし、北西の街は既にブランたちの存在を知っている可能性が高く、迎撃準備をしている可能性があったため、ブランは南西に進むことに決めた。

スパルトイたちを駆け足で行軍させたが、途中で疲労を感じたため、ブランはスパルトイたちに運ばれることにした。さらに進んだ先で、マゼンタが偵察に出た結果、街が完全に破壊されていることが判明した。ブランはその光景を見て驚いたが、街を壊滅させたのが他のプレイヤーかもしれないと期待した。

やがて軽装の集団に遭遇し、その首領と思われる男がブランたちを「災厄の手のもの」と呼んだ。戦闘が避けられないと判断したブランは『霧』を発動し、スパルトイたちに迎撃を命じた。しかし、敵の実力は高く、スパルトイたちは次第に数を減らされた。最終的に、クリムゾンたちの強力なスパルトイ三体のみが残ったが、敵の首領が矢を放ち、ブランを狙った。ブランは思わず目を閉じたが、轟音が響いた。

第六章  ヒルス王国滅亡

ブランは冒険譚を締めくくり、レアとの対話で、吸血鬼としての特殊能力について語った。レアも自身が魔王であることを明かし、互いに過去のプレイ内容を共有した。その結果、ブランはレアのフレンドとなり、今後の戦略について協力することとなった。レアはブランに地図と魔物の剣を渡し、ブランは北西の街を目指して再び冒険に出発した。レアはその様子を見守り、健闘を祈った。

災厄討伐のイベントが成功したとの報告スレッドが立てられ、多くの参加者が喜びを表し、ドロップアイテムや経験値について議論した。しかし、災厄はパワーアップして復活し、さらに強力な能力を備えて再び現れた。プレイヤーたちはその強化された災厄に再挑戦しようとしたが、王都が制圧されるなどの困難に直面した。災厄の正式な呼び名についても議論が行われ、最終的に「第七災厄」という暫定的な呼称が採用された。

レアはラコリーヌでブランと別れた後、スガルに命じてこの地にアリを空輸させ、地下の探索を行わせた。その後、王都に戻り SNSを調べ、災厄が他に六体存在することを確認した。プレイヤーや NPCの共通認識を把握するためであり、真実ではないが重要な情報であった。ヒルス王国の首脳部が精霊王を脅威と認識していなかったため、災厄の数が正確ではない可能性も考えた。レアは神託を得るスキルを求め、今後は宗教関係者を殺さずに支配しようと決意した。他国の情報収集能力を警戒し、情報操作の可能性も考慮しながら、フレンドと共有するべき情報について悩んだが、この日はフレンドチャットを送らなかった。

レアはラコリーヌでブランと別れた後、アリを空輸し地下を探索させ、ラコリーヌの問題を解決しようとした。その後、王都に戻り、SNSを調査し、災厄が他に六体存在することを確認した。次の目標として大陸制圧を考え、まずはヒルス王国全土を掌握することにした。各都市を緑あふれる廃墟街に変える計画を立てたが、スガルの転生が必要だと感じた。経験値を使い、スガルをクイーンアスラパーダに転生させ、次の女王を生み出す準備をした。レアはラコリーヌを初心者ダンジョンにし、テーマパーク化を目指した。スガルとともにラコリーヌへ飛び立ち、街の再建を進めた。

ケリーたちはリーベ大森林の南にあるコネートルという街で防衛戦に参加することを決めた。これはボスの指示に基づくものであった。ケリーは、ボスに出会ったことで人生が大きく変わり、ボスを害した者を許せないと感じていたが、今は街の防衛に集中するしかなかった。彼らは街での防衛戦に備えつつ、白魔たちは火山を目指すことになった。

ケリーたちは傭兵組合に行き、防衛の詳細を確認した。プレイヤーたちは効率を重視しており、親玉を倒す気はないと分かった。ケリーたちは街を守るため、プレイヤーの実力を探りつつ行動した。

夜になると、アンデッドが現れ、防衛戦が始まった。ケリーたちは弓や魔法でアンデッドを倒し、防衛戦を進めた。ギルガメッシュというプレイヤーとも協力し、敵を次々に倒した。防衛戦は順調に進み、街の防衛に問題はなかった。

ケリーたちはライリーに敵の親玉の調査を任せ、街の防衛を続けることにした。彼らはボスの指示を守りつつ、プレイヤーたちとの協力を通じて街の防衛を成功させることを目指した。

ラコリーヌの緑化は順調に進んでいた。中心部には世界樹の端末としてトレントが植えられ、その周囲には「種子散布」で増やしたトレントが広がっていた。これにより、ラコリーヌは小さな森のようになっていた。ただし、端末として機能するのは世界樹から直接「株分け」された個体のみであった。

一方で、王都には抵抗勢力が攻めてきていた。レアは王都の防衛体制を強化するため、スケルトンやアダマンたちを配置し、攻撃に備えた。王城ではゾンビたちにINTを振り、文官やメイドとしての役割を与え、都市の管理を行わせた。

ラコリーヌの緑化を推進しながらも、レアは王都の防衛を確立し、都市型ダンジョンアトラクションの管理を行うために文官たちを「ワイト」に転生させた。さらに、メイドゾンビたちは「レヴナント」に転生させ、城内の管理を担当させた。

その後、フレンドチャットでブランからヒルス王国が滅亡したという情報を得た。SNSで確認したところ、ヒルス王国が滅亡したとの情報が広まっていた。レアはこの情報を元に、今後の行動を検討し、ヒルス王国の滅亡が自分の行動によるものか確認するためにSNSを調査することにした。

ウェインはヒルス王国を拠点にプレイしていたが、ランダムリスポーンにより他国の街に飛ばされたことを報告した。同様の現象が他のプレイヤーにも起きていることが確認された。災厄によりヒルス王国が滅ぼされたため、リスポーンポイントがリセットされ、国としての判定が消失した可能性がある。

オーシャンティとアンディも同様の体験を共有し、公式サイトでヒルスが六大国から削除されていることを確認した。ウェインは今朝から正午過ぎまではまだヒルス国内に復活していたと述べた。

レアはスレッドを閉じ、紅茶を飲んだ。問題は、今日の昼まではヒルス王国が存在していたが、夕方以降には公式サイトから抹消されたことである。バグではなく、何らかの条件が満たされて国家が滅亡したと判定され、自動的に更新されたと考えた。

国家が存続できなくなる条件としては、王族の進退や王族の全滅が考えられる。もし王族が亡命に成功していた場合、亡命先の国に二カ国分の戦術兵器があると考えなければならない。亡命先の国がアーティファクトを持っている可能性があり、最大限の警戒が必要である。

他方、誰かが王族一行を全滅させた場合、近くに強力な戦力を持つ存在がいることになる。これがプレイヤーの集団であれば、特に魔物側のプレイヤーなら一層警戒が必要である。アーティファクトの行方が不明であることが大きな問題であり、これを特定することが重要である。王都の防衛を強化し、情報の共有も必要であった。

王都やラコリーヌの強化は配下に任せ、レアは『迷彩』で姿を消し、ケリーたちの元へ移動した。ケリーの指示でライリーが偵察に行っていたことを確認したレアは、そこで得た情報を聞いた。ライリーは、敵の親玉が魔法系の骸骨で、禍々しい杖と薄汚れたローブを装備していると報告した。ディアスやジークとは異なる雰囲気であり、特に賢そうには見えないが、部下のスケルトンを突撃させるだけで何も考えていないようだった。

ライリーは、妙に戦い慣れた個体が存在することを報告した。その個体は街の衛兵などを優先的に狙い、プレイヤーやケリーたちが攻撃しようとすると逃げてしまうという。レアはこれを魔物側のプレイヤーだと推測したが、ブラン以外に初めて見るものであった。

レアは、獣人プレイヤー四人という設定で接触せずにおくことにした。ライリーに奇襲で親玉を倒せるかを確認し、昼間に倒す計画を立てた。イベント終盤に魔法使い系アンデッドを始末し、大森林に戻るよう指示を出した。

レアはケリーたちが迎撃に向かうのを見送り、大森林へ帰還した。

女王の間でレアは一息つき、紅茶を欲した。ディアスが淹れようと申し出たが、経験がないため断った。その代わりに、精霊王について尋ねた。

ディアスによれば、精霊王は飛び抜けた物作りの力を持ち、多くの特別なアイテムを作成していた。彼は手先が器用であり、肉体も優れていたため、素材の収集も自身で行っていたという。驚くことに、精霊王はもともとドワーフであった。

レアはこれにより、精霊王になる可能性がドワーフにもあることを知り、警戒を強めた。しかし、現代のNPCやプレイヤーが精霊王に至る可能性は低く、特に生産系から精霊王に進むプレイヤーが出現するリスクは低いと判断した。

ディアスの情報に感謝しつつも、彼の筋肉トレーニングやポージングの提案は断った。

レアは配下に街の強化を任せ、『迷彩』を使いケリーたちの元へ向かった。彼らと話をしていると、ブランから街の制圧完了の報告が届いた。レアはその労をねぎらい、スキルの有用性についても説明した。その後、直接会って話をするため、レアはブランの元へ『術者召喚』を使って飛んだ。

ブランの制圧した街では、建物は残され、住民だった者たちはゾンビとなって徘徊していた。レアはこの街にプレイヤーが襲来する可能性があることを指摘し、ブランに警戒を促した。ブランは魔王の右腕として四天王に加わりたいと希望し、レアはそれを承諾した。

レアはディアスを『召喚』し、ブランと紹介させた。ディアスはレアに忠誠を誓い、ブランも共に戦うことを誓った。プレイヤーたちがエルンタールに到着するまでの間、レアたちは街の防衛策を練った。

プレイヤーたちが接近する中、レアは『召喚』と『魔眼』のスキルを使って状況を監視し、ディアスに防衛を任せながら、自身は上空からスキルを発動させ、街の防衛に努めた。

レアは三対六翼を広げてバルコニーから飛び立ち、ブランたちはその姿に感嘆していた。ディアスは、レアが飛行に翼を必要としないことを指摘し、翼は単にかっこよさのためであったと述べた。ブランは、自分も翼を生やしたいと考え、レアにその方法を尋ねるつもりであった。

レアはプレイヤーを倒すためのスキルや戦略についてブランに説明し、ブランもレアの助けを得て狩りを行うことに決めた。レアは戦闘に直接参加せず、闇を撒いてサポートするだけで経験値の分散を避けていた。

戦闘中、レアの援護によってプレイヤーの動きが止まる場面があり、ブランはその影響で経験値が減少することを確認した。カーマインは、レアの援護がどの程度の貢献度に影響するかを気にするよう提案し、ブランもそれに同意した。

戦況が順調に進む中、ブランはレアのようにSNSを活用して情報収集することを提案された。レアたちに敵対するプレイヤーの動向を把握するために、SNSの情報は重要であった。

掲示板【ヒルス】事件は辺境で起きてるんじゃない! 内地で起きてるんだ【滅亡】

ヒルス王国のヴェルデスッド、アルトリーヴァ、エルンタールの三都市がすでに壊滅していた。エルンタールはアルトリーヴァの西に位置する都市である。プレイヤーたちはこれが原因で集まっていた。

防衛失敗や新興勢力の撃破などが考えられていたが、実際は侵攻であった。ボス狩りが効率的だが、毎日のようにエリアを移動することやボスクラスを倒せるかが問題となった。

内地の都市が突然壊滅したことについては災厄の影響が疑われた。ギノレガメッシュは、すべてが災厄のせいではないが、アンデッドによるものであると考えていた。

レアの配下が三つの街を落としたことがレアのせいにされていたが、結果的には間違っていなかった。

ユスティースは、彼のいる街の騎士がヒルス滅亡を知っていたことに驚いていた。プレイヤー間で有名になっている情報が、なぜか一部の重要なNPCにも伝わっていた。オーラルのヒューゲルカップという街でこの情報が知られていたことがわかった。

明太リストは、検証スレに有志が作った簡易地図があり、街の位置関係を知るために役立てていた。この地図はスゴロク盤のようなもので、距離はわからないが街の位置関係だけが記されていた。

ブランがSNSをチェックしている間に、レアは侵攻してきたプレイヤーたちをすべて撃退した。ブランが経験値の増え方を確認したところ、レアの支援時には経験値が減ることが分かった。

ブランがSNSで見つけた情報によると、大陸の街同士の位置関係を示した簡易地図が作られており、それがスゴロク盤のような形式であるという。レアはその情報を基にSNSを確認し、ヒルス王国の滅亡に関する情報を調べた。特にオーラルのヒューゲルカップという街の騎士が、ヒルス王国の滅亡を既に知っていたという点に注目した。

レアは王族の行方を探していたため、この情報に興味を持ち、実際に確認することを決意した。ブランも同行することになり、飛行スキルを取得するために経験値を稼ぎ、コウモリの羽を生やすことに成功した。

翌日、リーベで遊んでいる甲虫の女王を召喚して実地テストを行い、問題のヒューゲルカップへ向かった。イベント開始から五日目、レアとブランはこの冒険を通じて新たな情報を探る旅に出た。

第七章  再会

ヒューゲルカップという街は他国に位置しており、そこまでの距離は非常に遠かった。レアとブランは速度を抑えて飛行したため、到着までに丸一日かかった。これにより、伝書鳩が使える距離を超えていると推測された。しかし、ブランの指摘により、『使役』された鳩ならばこの限界を超えて情報を伝えることも可能だと考えた。

街に到着すると、大きな城が見えた。これにより、この街が中央に近いか、大きな功績を上げた貴族によって治められている可能性が高いと判断した。しかし、ヒルス王族の亡命や殺害についての情報をすぐに得るのは難しいと考えた。

レアはまず街の端に降り立ち、目立たないように『光魔法』の『迷彩』を使って姿を隠し、住民を『魅了』して情報を得る計画を立てた。ブランはレアの方法に疑問を持ちながらも協力し、最初の「協力者」を探すことにした。

聞き込みが終わった協力者を「火魔法」で灰に変え、後片付けを済ませた。ブランはレアの行動を見て、「犠牲者」と表現するのが正しかったと指摘した。レアは、記憶が残るため仕方のないことだと答えた。この街では、一般の住民までがヒルス滅亡を知っていることが分かった。情報が広がる速度から、何者かが意図的に噂を広めたと推測された。

ブランとレアは協力者の選定に注意を払いながら次の情報提供者を探した。プレイヤーとNPCを見分けるために、買い物をしている人物をターゲットにした。プレイヤーは通常、金貨をインベントリにしまうため、財布を持っていないからである。彼らはさらに数名の協力者から話を聞いた結果、この街の多くのNPCがヒルス滅亡を知っていることが分かった。

ブランの指摘により、この街は農業や商業で栄えているため、経済の流れを知る者が情報を効果的に拡散した可能性があると考えられた。レアは、次に騎士や貴族のような核心に近い者にアプローチすることを決めた。しかし、騎士を標的にすると情報がすぐに統治者に伝わる危険があるため、ブランの案で城に直接突撃することにした。

夜になり、レアは「闇の帳」を使いながら城に向かった。城のバルコニーから部屋に入ると、そこには全身鎧の置物が並んでいた。部屋の中で何者かが窓を閉め、鉄の戸を溶接し始めた。レアは「罠だ」と悟り、ブランの読み通りであることを確認した。その時、何者かが「災厄とは会話が可能だ」と話しかけてきた。

部屋の扉近くの立派な甲冑が話し始めた。中には女性が入っているようである。彼女はレアを「災厄」と呼び、会話を試みたが、レアは応じなかった。レアは精神魔法の攻撃を受けていたが、抵抗していた。領主はレアが「災厄」であることを確信し、甲冑たちに攻撃を命じた。

レアは「識翼結界」や「フェザーガトリング」で甲冑たちを撃退し、ブランも魔法で支援した。しかし、甲冑たちは魔法耐性が高く、ほとんど効果がなかった。レアは「フェザーバレット」で甲冑の隙間を狙い、次々と倒していった。最終的に甲冑たちは全滅し、領主だけが残った。

領主はレアの攻撃をかわしながら反撃してきたが、レアは「翼撃」や「フェザーバレット」で距離を取り、戦闘を続けた。領主は接近戦が得意であり、レアは慎重に対処した。

やがて領主は笑い出し、レアをプレイヤーと見抜いた理由を説明した。領主の名前はライラで、彼女もプレイヤーであり、この街の領主だった。ライラは「災厄」を「使役」するためにレアをおびき出したと告白した。

ライラは「ノーブル・ヒューマン」という上位種族であり、「使役」のスキルを持っていた。彼女はクローズドαテストからゲームをプレイしており、長い経緯を語ろうとした。ライラは休憩を提案し、鎧を脱ぐことを許可した。

第八章  アルフ・ライラ・ワ・ライラ

ライラは、全身鎧を脱ぎ開放感を得ていた。全身鎧は格闘戦や説明に適さないと述べた上で、話を続けた。クローズドαテストに応募し、厳しい誓約のもとゲームを始めたライラは、この世界に深く魅了され、本気で取り組むことを決意した。しかし、αテストのデータは消えるため、彼女はテスト期間中に資金を集め、財宝を隠して次のテストに備えることにした。

次のテストでも同じ手法で資金を稼ぎ、貴族の家宝を取り戻すことで王城に招かれ、そこで「蒼き血」という転生アイテムを得た。ライラはそのアイテムを使って「ノーブル・ヒューマン」に転生し、さらに地位を手に入れた。

オープンβテストが始まると、彼女は再び資金を回収し、ノーブル・ヒューマンとなった。そして、かつての貴族の家系を装い、この街の領主となることに成功した。

最終的にライラは、ゲーム内で商会を立ち上げ、貴族としての地位を確立し、この街を手に入れるための策略を明かした。

ライラは全身鎧を脱いで話し始めた。ライラとレアは非常に似ており、行動や言動も共通していると指摘された。レアがこの街に来た目的であるヒルスの王族の行方についても尋ねられたが、ライラはまずレアを誘導した手口について説明した。

ライラは「災厄」をこの街に呼ぶために、ヒルス王国が滅亡したという噂を広めた。この噂は貴族や商人たちに広まり、彼らの行動が噂をさらに広める結果となった。「災厄」もこの噂を聞きつけてやって来るだろうと考えたが、レアがSNSの書き込みを見てこの街に来たため、ライラの計画は失敗したと認識していた。

次にライラは国家にとって王都が重要な理由について話し、それが一部のアーティファクトの発動条件に関わっていることを説明した。さらに、ライラがヒルス王都の王族を始末し、アーティファクトを手に入れたことを明かした。

ライラは王族に亡命を勧めた理由について、アーティファクトを手に入れるためだと述べ、ヒルス王家以外の王家にも同様の提案をしていたことを認めた。しかし、公式サイトで国家滅亡が認定されたため、アーティファクトの利用は難しくなったと語った。

レアは姉と思われる人物ライラと再会した後、普段とは異なり感情を抑えている様子であった。ブランはレアの異変に気づき、体調を気にしたが、レアは「いつもと変わらない」と答えた。ライラはレアをおびき寄せるための計画について説明し、ヒルス王都の時のように魔法が効かない甲冑を用意した理由を述べた。

ブランはライラの話に対して疑念を抱きつつも、レアの目的であるヒルスの王族の行方について尋ねた。ライラは、自身の配下に命じてヒルス王族を始末し、アーティファクトを手に入れたことを明かした。

レアは「他人だよ。関係ない人」と無表情で言い切り、ライラと再会する意欲を見せなかった。しかし、ブランは二人が再会する機会を逃さないようにと促し、レアの独特な話し方がライラの影響であることを指摘し、ライラの作ったタルトがレアの好物であることを話題にした。ライラは恥ずかしそうにしながらも、レアと少し話すことを承諾した。

ブランは二人を残して先に帰ることを決意し、「召喚」を使って帰ると言い残して姿を消した。

レアとブランがエルンタールの領主館に戻った際、ブランはレアのことをディアスに説明した。ブランはレアがフレンドになった人と話していることを伝えたが、内心ではライラの目の前で「召喚」を使ったことを後悔していた。

一方、レアとライラは久しぶりに会話を交わしていた。ライラは家族と会うことはあったが、レアとは疎遠になっていたことを示した。ライラはレアが自分の進学の際に家を出たことについて話し、レアが進路を決めた理由についても説明した。ライラはリハビリに関する研究のために大学に進学し、レアの鍛錬を観察し続ける方法を模索していたことを語った。

レアはライラに対して怒っていないことを確認し、ライラが家に帰ってくることに関しても許容した。ライラは部屋が無くなっていることに驚いたが、最終的にはレアの部屋に住むことを提案した。ライラはイベント終了後に引っ越しを考えており、久しぶりにリアルのレアに会うことを楽しみにしていた。

第九章  マルチプレイ

レアとライラが話した内容は不明だが、レアの帰還後の表情からブランの行動が正しかったと思われた。ブランは新たに得た『飛翔』を使い、オーラルの王都を上空から観察していた。イベントも残りわずかであり、ブランは「上級吸血鬼」となり日光を克服していた。

オーラルの王都では、ライラの配下の騎士たちがクーデターを起こしていた。ライラは「災厄」を利用してクーデターを成功させる計画だった。計画の詳細は、ライラが騎士に扮したレアの配下を連れ王城に入り、レアが宝物庫からアーティファクトを奪うというものであった。

城の外ではブランたちが監視し、城内ではライラとレアが協力して王族を排除していた。ブランはアザレアからの報告で、王子たちを始末したことを知り、王女の捜索と警戒を続けることにした。

レアは宝物庫のアイテムをすべてインベントリに入れ、廊下へ出た。ライラと連絡を取り合いながら、レアは謁見の間に向かった。謁見の間では王族や貴族が騎士に囲まれていた。レアとライラは王族の始末について話し合い、レアが「自失」や「魅了」を使って国王に質問をさせた。最終的に、ライラは王女ツェツィーリアを「使役」し、彼女を新しい女王とする計画を進めた。

ライラはノーブル・ヒューマンの「使役」による成功率とコストについて説明し、レアの「使役」との違いを知った。レアは協力の条件として大陸の制圧と特定のプレイヤーの捜索を提案し、ライラはそれに同意した。最終的に、現国王と王妃、次期女王がライラの手に入った。シナリオとしては、王女が現国王の非道な行いを裁くべくクーデターを起こし、王位を簒奪したことになる。公式に新女王がヒルス王族への謝罪を述べることで、クーデターの正当性を確立しようとした。

エピローグ

第二回イベントのスレッドでは、大陸で起きた大きな事件を時系列順に振り返っていた。

ヒルス王国の滅亡は「第七の災厄」の誕生から始まり、エアファーレン、ルルド、ヴェルデスッド、アルトリーヴァなどの都市が壊滅し、ヒルス王都も襲撃され壊滅した。ヒルス王国は公式に滅亡判定され、エルンタールやペアレ王国のノイシュロスも壊滅した。七日目にはシェイプ王国のアインパラストが壊滅し、ペアレとシェイプの間で緊張が高まった。九日目にはオーラル王国でクーデターが起き、新政権が樹立された。

クーデターの発端はヒルス王国の滅亡にあり、オーラル王国の王女が王を打倒して新政権を樹立した。ヒルス王国の滅亡やオーラルでのクーデターはプレイヤーの行動による影響も大きく、イベントはプレイヤーとNPCの相互作用によって進行していた。

ヒルス王国の滅亡に関して、王族の全滅やアーティファクトの奪取が原因とされ、王女が王を打倒することでクーデターが成功した。プレイヤーたちはこのイベントに関与し、国家間の戦争やクーデターの結果として、国の滅亡や政権交代が発生した。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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