読んだ本のタイトル
#サッカーと愛国
著者:#清義明 氏
あらすじ・内容
2016年度、第27回ミズノスポーツライター賞、優秀賞受賞作品!
サッカーと愛国
スタジアムには日本人が知らない世界基準がある!
渋谷スクランブル交差点「自称・日本代表サポーター」、「JAPANESE ONLY」横断幕&バナナ事件、旭日旗問題、「サッカー犯罪防止法」、ネオナチとフーリガン、ウルトラスの革命、ザンクトパウリのゴール裏、欧州クラブ事情……
サッカーはレイシズムとどう闘ってきたのか?
木村元彦氏(ジャーナリスト)、激賞!
「がんばれ!ニッポン」層が大きなマーケットとされるサッカー界において、ナショナリズムに抗い民族差別問題に正面から取り組んだライターはほとんどいない。
その中で清義明は極めて稀有な存在である。
本書は路上でもスタジアムでも全力でレイシストと闘って来た清が
必然を以って著した、日本初のサッカー界からの反差別の書である。
サッカーとナショナリズムは強い親和性をもつ。
スタジアムは世の中の縮図であり、いいことも悪いことも、スタジアムで起きたことは世界に波及する。
本書では、それに翻弄される人々と、それでもそこから見いだされる希望について、フィールドワークの成果を報告する。
感想
自称柏レイソルサポの自分。
日本代表は選手を途中で引っこ抜いて疲労を蓄積させ、下手すると怪我をさせる迷惑な組織だと思っている。
オリンピックやワールドカップで日程を大幅に崩されて、今年のカタールのワールドカップは、シーズン中ではなく1ヶ月繰り上げてシーズンが終わってからのワールドカップとなるので、ハッキリ言ってワールドカップに入り込めていない。
閑話休題
日本代表だけしか見ないサポーター。
「あんなのをサポーターと呼ばないでくれ」と言いたくなる奴は確かに居る。
でも、そんな浅いサポを受け入れる文化的土壌がないとサッカーは発展しない。
下手に排外的になると閉鎖な環境になって時代の変化に取り残されてしまう。
そんなサッカーのサポーター達が政治的に結託すると、、
そして、本書の中にあった。
サッカースタジアムは「現代の教会」のようなものは確かにそうかもしれない。
収入も生まれも、社会的地位も問われない。
静かに見ないといけない劇場とも違う。
スタジアムになら誰でも行けるし、中に入ればみんな一緒。
スタジアムは人々が生き延びるための支え。
現代の生活で病んで傷ついた心の修理工場と書いてあるのも何となくわかる。
今は疫病のせいで通えてないけど、心はスタジアムに行く事を求めている。
全く関係ない人なのに、席を取ってくれてる人を思い出す。
得点した時に知らないオッサンと喜んで抱き合った事もあった。
あの一体感は本当にクセになる。
渋谷スクランブル交差点に日本代表フーリガン
アレをするために集まるのか、、、
柏市の商店街でアレがあったら。
俺も行くなw
勝利を喜びたい気分は確かにある。
柏レイソルの勝利なら。
代表は別にどうでも良い。
そんなサッカー観戦をして一体感を知った者達の中で、、
・浦和レッズの「Japanese only」
・横浜FMのバナナ問題
・日韓戦での旭日旗
・ロンドン五輪の韓国の独島アピール等について当事者等にインタビューしてるのが面白い。
旭日旗は抗日の英雄、李舜臣と安重根を掲げられたカウンターだったのか・・
アホだ。
その前に持ち歩いてる段階でアウト。
韓国人も日本人も、、、
そしてサッカーの原作地ヨーロッパの差別問題も網羅してるのも好印象。
そんな中で、韓国籍の話で柏サポの私にはかなり馴染みのある名前が出て来た。
李忠成(イ・チュンソン)。
日本国籍に変えて李忠成に名前を変更したのは柏在籍中だった。
その彼が浦和に入った時に在日は要らないと言う連中が居たとは、、
さらにそれを言ってるのが古参のサポだというのが歴史を考えさせられる。
安英学(アン・ヨンハ)も柏に居てプレーして引退した。
鄭大世(チョン・テセ)もゴール裏でビクビクしながら観ていた。
マジで動きが凄かった。
当たりも強かった。
とんでもない体制でシュートを放ちおった、、
その辺りの歴史を考えて、笑いに変えられるモノと、ただ口汚いモノに変えられるモノとは、、、
『オシムが語る』 シュテファン・シェンナッハ、エルンスト・ドラクスル←コレが凄く良かった。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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