小説「凡人転生の努力無双1」成長過程が見れます 感想・ネタバレ

小説「凡人転生の努力無双1」成長過程が見れます 感想・ネタバレ

どんな本?

凡人転生の努力無双 ~赤ちゃんの頃から努力してたらいつのまにか日本の未来を背負ってました~」は、シクラメン 氏著のライトノベル。
この物語は、通り魔に刺されて前世の知識を持って転生した少年・イツキの物語。

彼が転生したのは、妖やモンスターなどの”魔”が存在する日本で、その中でもモンスターたちを祓う”祓魔師”の一族だった。
祓魔師はモンスターを殺す大事な仕事だが、死人も出る危険な仕事。
だから、イツキは強くなろうと決意した。

彼は最強を目指し、赤ちゃんの頃から欠かすことなく魔法の練習を積み重ねていった。

この作品は書籍化もされており、2024年4月10日に第1巻が、2024年5月10日に第2巻が発売されている。
読者からの評価も高く、カクヨム年間総合ランキングで1位を獲得した人気作となっている。

読んだ本のタイトル

#凡人転生の努力無双 1~赤ちゃんの頃から努力してたらいつのまにか日本の未来を背負ってました~
著者:#シクラメン 氏
イラスト:#夕薙  氏

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あらすじ・内容

もう死にたくないので最強を目指してみたら……やりすぎた……!?

カクヨム年間総合ランキング1位獲得の超人気作がついに書籍化!】

 通り魔に殺され転生した少年・イツキ。
 彼が転生したのは人を襲うモンスター《魔》が存在している日本――しかも魔法を駆使してモンスターを討滅する《祓魔師》の一族だった!
 祓魔師の子は《魔》に狙われやすく、弱ければ再び殺されてしまう。
 だからイツキは決意した。強くなる――もう二度と、死なないために。
 最強を目指し赤ちゃんの頃から魔法の練習を積み重ね……気がついた。

「しまった……努力しすぎた……」

 努力しすぎて凡人なのに最強に!? 
 規格外の力で魔をことごとく打ち倒す、努力無双ファンタジー開幕!

凡人転生の努力無双 ~赤ちゃんの頃から努力してたらいつのまにか日本の未来を背負ってました~

感想

この本は、転生した主人公イツキが、幼少期からひたむきに努力し続けた結果、三歳の魔力量検査で最強の力を得ていたと知り、努力無双ファンタジーである。
物語の舞台は、モンスター《魔》が存在する日本であり、イツキは祓魔師の家系に生まれ将来的に《魔》との戦いに身を投じることが決定している。
イツキは、生まれた時から状況を把握し、二度と他人に殺されないため努力しようと決意する。

そんな中、イツキは魔力持ちの赤ん坊が死ぬ可能性の高い「魔喰い」に襲われながらも、魔力の器を大きくする方法を見つけ出し、数百年に一度の天才と言われるようになる。
その後、父親から様々な魔法の技術を学び、驚くほどのスピードでマスターしていく。
また、同じ年の女の子アヤとの関係も微笑ましく、通常の子供の成長との比較がしながら、使命感を持っている二人の成長が物語に温かみを加えている。

特に印象的なのは、イツキが父親とアヤ、アヤの父レンジと共にモンスターを祓いに行き、モンスターの罠にハマってしまい、アヤとイツキの子供だけがモンスターの前に取り残されてしまう。
イツキは自己犠牲的な判断をしながらも、モンスターを運よく討伐してしまう。
さらに、初めての祓魔師としての仕事では、家族をモンスターに皆殺しにされ生なりになりかけていたヒナを助け、記憶を失くしイツキを自身の兄と思い込んでいる彼女を妹として家族に迎える。

物語の後半では、歴史的に有名なモンスター、雷公童子がイツキを狙って襲い掛かってきて、死闘の末に切り札として密かに訓練していた魔法「朧月」を放って辛くも勝利する。
もう、この段階で魔法では父親(肉弾戦最強)を越えてしまっている印象。
この本は、転生してから最強を目指すという王道の俺TUEEE作品でありながら、しっかりと成長の過程が描かれているため、納得感があり。また、モンスターという圧倒的な悪が存在することで、人側のキャラクターたちは善良であり、物語が読みやすくなっている。イツキの成長と、今後の彼の活躍が非常に楽しみであり、次巻への期待が高まる作品である。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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その他フィクション

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フィクション(novel)あいうえお順

備忘録

序章  凡人転生

語り手は、平凡な家庭に生まれ普通の人生を歩んできたと感じている。
大学に進学し、印刷会社に就職してからは、日々同じ生活を繰り返している。
趣味も特になく、休日はYouTubeやソーシャルゲームで時間を過ごしている。
変化を求めず、現状の生活に満足しているものの、時折「彼女が欲しい」と呟いてみるが、本気ではない。
ある日、コンビニに夕食を買いに行く途中、不気味な男に刺され、意識を失う。
目を覚ますと、赤ん坊の姿になっており、日本の和風な家で新しい人生を始めていた。
母親と思われる女性に優しくされ安心するが、「三歳を迎えられますように」という祈りの言葉が気にかかる。

第一章  祓魔師第

語り手は数日前に不審者に刺され、赤ん坊に転生してしまったと気づく。
彼は前世の平凡な人生に不満はなかったが、やり直すなら中学や高校が良かったと思う一方、赤ん坊からの再スタートに戸惑っている。
現代日本の家庭に生まれ変わったが、彼の名前も母親も違い、今は「イツキ」と呼ばれている。
赤ちゃんとしての生活は退屈で、味覚も未発達なため、おっぱいの味もよくわからない。
彼の部屋にはテレビやスマホもなく、母親の読み聞かせが唯一の娯楽である。
母親は毎晩「無事に三歳を迎えられますように」と祈っており、彼はその言葉に不安を感じている。
ある日、突然激しい腹痛と熱に襲われたが、全身に力を入れて耐え、排泄したことで痛みが和らいだ。
母親はこれを「魔喰い」と呼び、彼はその言葉の意味を考える。
魔喰いが原因で母親が毎晩祈っているのだと悟り、不安を抱えながらも新たな生活に順応しようとしている。
彼は体内の熱を全身に広げることで心地よさを感じ、再び眠りに就いた。

ある日、玄関から大きな声が響き、赤ん坊のイツキは目を覚ました。
声の主はイツキの父親で、彼はイツキを見たいと言い、部屋に入ってきた。
父親は非常に大柄で筋肉質であり、片目に眼帯をしていたため、イツキは驚き涙を流した。母親から父親に抱っこされ、イツキは父親の体温に違和感を覚えた。
父親はイツキの魔喰いについて母親と話し、魔力の存在が示唆された。
母親はイツキの安全を心配し、魔力の沈静化を提案したが、父親は今のところ問題ないと主張した。
父親はイツキが将来、祓魔師になる可能性を示唆し、イツキを強く抱きしめたことで、再びイツキは泣いてしまった。
イツキは心の中で、自分がいる場所が本当に日本なのか疑問に感じた。

二章  鍛えろ!  魔力トレーニング!

イツキは転生してから一年が経過し、首が据わり、言葉も少し話せるようになった。
彼は魔喰いに襲われ続け、その痛みと恐怖に耐えていた。
父親によれば、魔喰いは祓魔師の子どもに多く、特に魔力が豊富な子が狙われるという。
祓魔師は魔を祓う仕事で、この世界の日本には魔法が存在している。
魔力を持つ全ての人間が魔物に狙われるが、イツキの家である如月家は祓魔師の家系で、彼は長男としてその運命を背負わざるを得ない。
魔喰いの痛みや恐怖から逃れたいと願うが、家父長制の影響で祓魔師にならざるを得ない状況に絶望していた。
彼は逃げ出すことも考えたが、結界の存在で家の方が安全であり、祓魔師としての道を避けることはできなかった。
イツキは木琴を叩きながら、どうすれば死なずに済むかを考え続けている。

ある日、イツキは強くなってモンスターと戦う決意をした。
しかし、魔喰いを防ぐには魔力の器を大きくする必要があると気づく。
魔喰いを経験することで器は大きくなるが、痛みを伴うため慎重に考えていた。
試行錯誤の末、イツキは排泄と同時に魔力を放出することで、痛みを伴わずに器を拡張できることに気づいた。
実際に試して成功し、魔力の器を少しずつ大きくする方法を見つけた。

その後、母親が父親にこのことを伝え、父親は驚きながらもイツキの成長を認めた。
父親はイツキを天才かもしれないと評価し、母親と共に育児に参加することを決意する。
イツキは、おむつ替えをする父親の姿を見て笑い、育児に関わる父親の姿を見て満足した。

イツキは魔喰いを防ぐためのトレーニングを日課にしていた。
おむつ替えのタイミングで少しだけ魔力を排出することで、器の成長を促していた。母親はこれを喜び、安心していた。
イツキもその安心を感じ取り、自分のトレーニングが役立っていることに満足していた。
ある日、父親が「七五三」の話を持ち出し、三歳までに魔喰いを何度も経験することが予告された。
三歳を過ぎれば魔力が身体に過剰に取り込まれなくなるため、魔喰いもなくなるとのことだった。

イツキはこれを聞いて、魔力の器の成長が三歳までに限定されると悟り、魔喰いの頻度を増やすことを決意する。
父親が魔力の総量が増えていることに気づき、イツキの成長を評価する一方で、母親は魔力の総量は生まれつき決まっていると考えていた。
イツキは、自分の器が成長していることを確信し、トレーニングを続ける決意を新たにした。

第三章  第七階位

イツキは三歳になり、自力で歩いたりトイレを利用したりできるようになった。
魔力の器を成長させるためのトレーニングも続け、魔喰いの頻度を増やしてきた。
結果、彼の魔力量は著しく増加した。
ある日、七五三の行事に向かう車中で、窓に化け物が現れたが、父親が魔法で撃退した。
イツキはその際、父親の「導糸」が見えたことを報告し、父親は驚きと喜びを示した。
導糸は魔法の操作に必要なもので、他人の導糸を見える「真眼」は珍しく、天賦の才とされている。
イツキは自分の能力を理解し、父親に称賛された。

イツキは家族と共に車で数時間かけて神在月家に到着した。
車内では、魔力を操る「廻術」や「絲術」について説明を受けた。
イツキはこれまでのトレーニングで既に廻術を習得していたことに気付いた。
神在月家では七五三の儀式として魔力総量を測定する行事が行われ、他家の子どもたちも参加していた。
イツキの魔力測定の結果、彼の魔力は「第七階位」という非常に高いレベルであることが判明した。
第七階位は数百年に一度しか現れない規格外の魔力を持つ者であり、周囲を驚かせた。
金髪の巫女から破魔札を受け取ったイツキは、自分の魔力が強すぎて魔に狙われやすいことを知り、魔法の習得を強く望むようになった。

第四章  特訓  魔法の使い方

イツキは七五三の翌朝、父親と道場で魔法の訓練を開始した。
父親はイツキに「廻術」を教えようとしたが、イツキは既にそれを習得していた。
次に「絲術」の訓練を始めたが、こちらはなかなかうまくいかなかった。
父親は「絲術」は通常5歳から7歳で学ぶ技術であり、焦らずゆっくり進めるようにと励ました。
イツキは他の祓魔師よりも高い魔力量を持つため、モンスターに狙われやすく、他の祓魔師とは異なる訓練が必要だと感じた。
父親が翌日から仕事に戻るため、イツキは自主練習を決意した。

イツキは父親から魔法の「絲術」を学ぶため、自主練を開始した。
何度も挑戦したが、魔力を体外に出すことができずに苦労した。
しかし、魔力を霧のように小さくしてイメージすることで、ようやく成功した。
翌日、父親の友人レンジがイツキの指導に訪れ、共に絲術の練習を始めた。
レンジの指導により、イツキは絲術を短時間でマスターした。
また、アヤに魔力の操作方法を教え、彼女も廻術を習得し始めた。
練習後、イツキは自主練を続け、導糸で母親が落としたコップを空中で止めることに成功した。
この経験を通じて、さらに導糸の練習を進める決意を固めた。

第五章  会合、出会い、会得

イツキは祓魔師としての訓練に励み、二年が経過し、五歳を迎えた。
この期間、彼は「廻術」と「絲術」の練習に集中し、同時に24本の導糸を扱えるようになった。
外出が許されるのは特別な日だけで、この日は七五三の儀式に参加するため外出した。
道中、モンスターの襲撃を受けたが、イツキは独自に練習した魔法を駆使し、モンスターを撃退。驚く両親の前で、導糸を鋭利な刃に変え、モンスターを切り裂いた。
彼の才能に驚いた両親は彼を褒めつつも、その将来を心配していた。
イツキはさらなる修行を決意し、モンスターへの対応力を高めることを誓った。
サービスエリアではカレーパンを楽しみ、家族との時間を過ごした。

イツキは、家族と共に神在月家を訪れ、他の祓魔師の名家と顔合わせを行った。
会場ではレンジやアヤにも再会した。
大人たちの注目を浴びたイツキは、第三階位の魔を祓ったことや、特別な魔力を持つことが話題となる。
彼は魔法を披露する場面もあり、その才能に大人たちは驚嘆した。アヤは導糸の練習を成功させ、イツキも新たな魔法を学んだ。
父親から祓魔師の仕事を見学する提案を受け、イツキは勇気を出して了承した。

イツキと父親は、第一階位の魔を祓うため一軒家に向かった。
現場には警察が封鎖しており、家の中には異臭と血の跡が広がっていた。
家の中で第二階位の魔に遭遇し、父親は迅速に魔を倒した。
その後、二階で生成り状態の女の子を発見したが、イツキが導糸を使って女の子を救った。
父親は女の子を病院に連れて行き、祓魔師としての任務は終了。
イツキは助けた女の子の未来を心配し、祓魔師の忙しさと子供の行く末について考えた。

翌日、イツキと父親は病院に入院しているヒナちゃんのお見舞いに行った。
ヒナちゃんの病室に入ると、彼女はイツキを見て「にいちゃ」と呼び、彼をお兄ちゃんと認識していた。
イツキは彼女の突然の呼びかけに戸惑うが、ヒナちゃんは自分を守ってくれる存在として彼を信頼していた。
イツキと彼の両親も、この予想外の展開に驚きつつも受け入れることとなり、ヒナちゃんは数日後にイツキの妹となった。

第六章  新しい家族

数日後、父親はイツキを庭に呼び出し、体術の練習を始めた。
体術は魔物と戦う技術であり、特に狭い場所での戦いで重要であると説明された。父親は日本刀を見せ、木刀で練習を開始した。
イツキは初めての体術に戸惑いながらも、導糸を使った身体強化の方法を模索し始めた。

その練習中、ヒナが現れ、イツキの様子を見守っていた。
ヒナはショックで記憶を封じ、イツキたちを家族と認識しているため、如月家で保護されていた。
イツキはヒナの存在をきっかけに、導糸を使った身体強化のイメージを掴んだ。

その後、霜月家の親子が訪れ、イツキとアヤはお泊まりでの仕事見学に誘われた。
アヤから東京で熊が他の熊を食べるという話を聞き、イツキは参加を決意した。

イツキとアヤはお菓子を買いにスーパーへ向かい、その途中でモンスターと遭遇したが、イツキは冷静にモンスターを倒した。
スーパーではイツキがカレーパンを、アヤがカヌレを選び、楽しんで買い物を終えた。

イツキが家に戻ると、母親が着替えをリュックに詰めており、準備は整っていた。
出発はレンジの4WDの大きな車で、父親の車ではなかった。
レンジは今回の仕事が猟友会からの依頼で、熊の姿をした魔物の討伐であると説明した。
アヤとイツキは車内で自由時間を得たが、イツキはスマホを持っていなかったため、形質変化の魔法練習に集中した。
ドーナツやガラスの靴、かぼちゃの馬車のミニチュアを作るなど、自由度の高い魔法の練習を行った。

車は東京の山中に到着し、父親は結界を張って魔物を待ち受ける準備をした。
レンジと父親は警戒を続け、イツキは車内でキャンプ飯を食べた。
夜になると、暗闇に怯えるアヤをイツキは励ました。

突然、熊の姿をした魔物が現れ、父親とレンジは迅速に攻撃を開始。
イツキは車内から形質変化で防護壁を作り、熊の毛針の攻撃を防いだ。熊は逃げ出し、レンジと父親はそれを追いかけて山中に消えた。
イツキとアヤは車内に残り、イツキはアヤに魔法を教える約束をし、アヤを安心させた。

イツキとアヤは車内で父親たちの帰りを待っていたが、突然巨大なイノシシのモンスターが現れた。
イツキはアヤを落ち着かせ、迅速に導糸を使ってイノシシを祓った。
周囲には他にも多くの弱いモンスターが集まっており、イツキはこれらを次々と倒していった。その後、父親たちが車に戻り、イツキはモンスターの出現状況を報告。
父親たちは「隠し」を使う強力なモンスターがいることに気づき、急いで対応するための準備を開始した。

レンジと父親は「隠し」を使うモンスターを探すため、地図と導糸で魔法の準備を行い、モンスターの動きを追跡した。
モンスターは都心に向かっており、レンジと父親はその重大性を理解して急いで出発。イツキはモンスターが「隠し」で他のモンスターを作り出すことを知り、その危険性に驚く。
彼は「百鬼夜行」という状況についても聞かされ、モンスターの増殖とその危険性を理解した。

その後、車で移動中に突然異形の鹿が飛び出してきたが、イツキは迅速に対処して祓った。
イツキはモンスターの大量出現に疑問を持ち、父親から「第五階位以上のモンスターが自分より階位の低いモンスターを作り出す」と教えられた。
彼は、このままモンスターが増え続けることの危険性を強く感じ、何とかして止める方法を考え出した。

イツキはモンスターが都心に向かう理由を魔力の多い場所を求めていると推測し、自身の魔力を解放してモンスターを引き寄せることを提案した。
レンジは危険だと反対したが、父親はイツキの案を受け入れた。
イツキが魔力を解放すると、モンスターが引き寄せられた。

レンジと父親はモンスターと対峙するが、モンスターは「転移魔法」を使い、二人を転送してしまう。
イツキはアヤに安心させながら、自身でモンスターと戦う決意を固め、身体を強化してモンスターに立ち向かう準備を始めた。
イツキはアヤに「任せて」と告げ、導糸を使って自らの身体を後方へと引き寄せた。

イツキはモンスターとの戦闘でアヤを巻き込まないよう、距離を取って戦い始めた。
モンスターは第五階位の強敵で、イツキは導糸を用いて刃の結界を作るが、モンスターはその上を跳躍して回避する。
イツキは炎の槍「焰蜂」で攻撃するが、モンスターは治癒魔法で傷を回復させ、さらに木々を操って爆発するドングリを作り出す。

イツキは木々の爆発を防ぐためにドングリを空中で爆発させ、その隙にモンスターを二つに裂いて倒す。
モンスターが使う「転移魔法」の飛距離を推測し、父親とレンジが近くにいると判断。イツキは隕石を召喚する「隕星」でモンスターを完全に祓う。
戦闘後、巨大な隕石で道路に大きな穴を空けてしまったことに気づき、困惑する。

レンジが戻り、イツキは無事を確認されるが、道路の穴の説明に困惑する。
レンジはイツキがモンスターを祓ったことに感心しつつも、その状況を笑顔で受け入れる。

レンジはイツキに道路の穴を心配しないように伝え、後処理を担当する「軀」というチームが修復を行うことを説明する。
イツキは「軀」が道路や巻き込まれた被害者の対応を行うと知り、安心する。戻ると父親がアヤを守っていた。
アヤはイツキに無事を喜び抱きついて泣き、心配していたことを告げる。
イツキは彼女の決意を聞き、共に戦うことを誓う。
帰りの車中でアヤは泣き疲れて眠り、イツキも疲れ果てて眠る。
イツキは戦いの反省点を考えつつ、今後の課題を認識する。
父親とレンジはイツキの成長と魔法の力に驚き、今後の可能性に期待を寄せながら会話を続けた。

イツキが次に目を覚ましたとき、父親におんぶされていた。
家に到着し、父親はイツキが「第五階位」のモンスターを祓ったことを称賛した。
父親は、イツキが自己犠牲的な判断をしたことを心配しつつ、その行動が多くの人々の命を守ったと感謝した。
イツキは「僕は自分のできることをしただけだ」と答えたが、父親は「お前にしかできないことだった」と強調し、イツキを抱きしめた。
父親はイツキにご褒美として欲しいものを聞いた。
イツキは「パパの時間が欲しい」と答え、体術や魔法をもっと上達したいと願った。
これを聞いた父親は感激し、一ヶ月の休暇を取ってイツキに体術を教えることを宣言した。
イツキは父親をなだめようとしたが、このやりとりは父親の大きな声で目覚めた母親によって止められた。

第七章  鳴り響け雷鳴

父親は本当に仕事を休んで、イツキに剣術「夜刀流」を教えた。
「夜刀流」は攻撃特化で、防御技がなく、相手の防御を崩して攻める剣術である。
イツキは模造刀で木の人形を相手に練習し、導糸を使って実戦形式の訓練を行った。
父親はイツキに視野を広く持つよう指導し、イツキは剣術の技を習得しながら練習を続けた。

ヒナが見学に来ると、イツキはさらに練習に励んだ。
途中、父親の操作する人形から予想外の攻撃を受け、油断していたイツキは痛みを感じた。
父親は、モンスターには首を斬っても死なないものがいると説明し、イツキに警戒を促した。

イツキは母親から治癒魔法を教わりたいと願うが、小学生になってからと断られた。
イツキは剣術の訓練を続け、実戦形式で自分の弱点を克服するために努力した。

ある日、アヤちゃんからクリスマスパーティーに誘われ、イツキは大いに喜んだ。
母親とヒナと一緒に買い物に出かけ、飾り付けやケーキ、チキンを購入した後、アヤちゃんへのプレゼントとしてヘアゴムを選んだ。
帰宅後は、庭の片付けや家の掃除をして、クリスマスの準備を整えた。

クリスマスパーティー当日、夕方からの開始に合わせてイツキとヒナは飾り付けを行った。
父親は仕事で不在、母親はクリスマスケーキの受け取りと買い出しに外出。
イツキは魔法を使って風船を壁に飾り、クリスマスツリーの飾り付けも進めた。
帰宅した母親に飾り付けを褒められ、イツキはツリーの装飾を完了させた。

準備が整い、アヤちゃんとその母親である桃花さんが到着。
アヤちゃんはプレゼントを渡そうとするが、桃花さんに止められる。
イツキとヒナは二人を家に案内し、母親から食事の準備を手伝うよう指示される。
イツキは初めてのクリスマスパーティーに期待を膨らませ、楽しい時間を過ごしてもらおうと心に決めた。

しかし、パーティーは雷鳴によって一瞬で終わりを迎えた。

雷鳴のような轟音とともに家に雷が直撃し、天井が崩壊する中、イツキはモンスターに拾い上げられ壁に叩きつけられる。
モンスターはイツキを食べようとするが、イツキの胸ポケットに入っていた破魔札が発動し、モンスターの右腕を消失させる。
モンスターは庭に逃げるが、天井が崩れる前にイツキは導糸で防御する。

桃花はイツキたちに逃げるよう指示し、母親とヒナも冷静に行動するが、庭からモンスターの雷公童子の声が響く。
雷公童子は才能ある子どもを育ててから食べる狩人であり、彼はイツキを狙っていた。
逃げようとするイツキと桃花だが、影を操る女性の鬼に阻まれ、桃花は動けなくなる。

雷公童子はイツキを品定めしながら威圧感を放ち、イツキは恐怖で動けなくなる。
しかし、母親が薙刀を持って雷公童子に立ち向かい、その勇気に触発されてイツキは恐怖を乗り越えようとする。

イツキは全身から導糸を放ち、土壁を作って雷公童子の攻撃を防ぐ。
震える声で雷公童子に立ち向かい、彼を祓う覚悟を決める。

イツキは炎の槍「焰蜂」を雷公童子に放つが、雷公童子は雷でこれを防ぐ。
イツキは次に高圧水流の「天穿」を使用し、雷公童子の額に穴を開けるが倒しきれない。
雷公童子は近接戦を挑み、イツキは導糸を駆使して応戦する。イツキは爆発する石を使って雷公童子を吹き飛ばし、影の鬼を祓う。

母親と桃花は子供たちを連れて逃げるよう指示され、イツキは雷公童子を引き留める。
雷公童子は「隕星」を受け止めるが、体の一部が損傷しながらも再生する。
イツキは最後に、五つの属性を組み合わせた「朧月」を発動し、雷公童子を虚無の球体で吞み込み、最終的に雷公童子を消滅させる。

戦いが終わり、イツキは勝利を確認し、クリスマスイブの空を見上げる。

イツキは「朧月」の魔法を確認し、小さくなっている球体を見つめながら、母親たちを呼びに行くことを決意した。
家は半壊しており、クリスマスパーティーどころか普通の生活も困難な状態である。
庭に出たイツキは、庭の穴の中で光る黄金の宝玉を発見する。
その宝玉を導糸で手元に引き寄せて調べていると、母親が駆け寄り、イツキを抱きしめる。

母親はイツキが無事であることを確認し、安心するが、雷公童子の行方を尋ねる。
イツキは雷公童子を祓ったと告げ、母親に宝玉を見せる。
母親はそれが「遺宝」であると説明し、第六階位以上の魔が死んだ際に魔力の結晶を残すことを説明する。
父親が駆けつけ、雷公童子の遺宝を確認すると、その魔力を感じ取り、イツキが雷公童子を祓ったことを確信する。

父親は遺宝を通じてイツキが雷公童子の魔法を使えるようになると説明するが、そのためには遺宝を身に着けておく必要があると言う。
父親はイツキを抱きしめ、安堵の言葉を漏らす。
イツキは照れながらも、ヒナとアヤちゃんを迎えに行くことを提案し、三人で彼女たちを迎えに行くことにした。

第八章  遊嬉宴楽

父親は、雷公童子の事件から一週間後、家族を車に乗せてレンジの家へ向かっていた。
家が全壊し、ホテル暮らしをしている中、イツキは体術の練習ができないことを不満に感じていた。
車中で父親は祓魔師の家が壁で囲まれている理由を説明し、レンジの家に到着すると、アヤが出迎えた。
クリスマスパーティーの代わりに年越しパーティーをするため、イツキたちはアヤの家にお泊まりすることになった。

アヤは導糸を伸ばせるようになったことを披露し、イツキと一緒に戦える魔法使いになると決意を示した。
レンジはイツキにアヤをよろしく頼むと述べ、家の中に案内した。
リビングでは母親と桃花がカニ鍋の準備をしており、イツキとヒナも手伝いを始めた。
夕食時、母親がカニの剝き方を教え、イツキは導糸を使ってカニの殻を剝く方法を考案。
レンジと父親もその方法を試し、便利さを実感した。
ヒナの分はイツキが剝いてあげることにした。

カニ鍋を楽しんでいたイツキと家族、そしてレンジ一家。食事が終わる頃、アヤが外の雪に気づき、イツキと共に雪を見に行った。二人は雪が積もったら雪合戦をしようと話し、イツキはアヤにクリスマスプレゼントの赤いヘアゴムを渡した。アヤはとても喜び、それを大切にすると誓った。

イツキは、こっちの世界での初めての経験や出会いを思い出し、幸せを感じていた。
しかし、その幸せな時間は電話の音で中断された。
父親とレンジに祓魔の仕事が入り、すぐに出発しなければならなくなったのだ。
イツキは父親から母親たちを任され、強くなる決意を新たにした。
彼は、当たり前の日常を守るため、モンスターに負けないために強くなりたいと願うのだった。

幕間  蕩けた遊園地

一月一日、日本時間の昼、二人は現地に到着し、迎えの車に乗っていた。
祓魔の仕事が入ったため、家族と過ごせないことを嘆く中、彼らはロンドンの遊園地に向かっていた。
その遊園地では、先週「百鬼夜行」が発生していた。第六階位の「魔」が現れ、多くの犠牲者を出し、その魔力の残滓が未だに「魔」を生み出し続けていたため、祓魔師たちは人手不足の中、現地に派遣されていた。

車は観覧車の崩壊現場で停まり、彼らは歩いて遊園地に入った。
中では、キャラメルの甘い臭いが漂い、高熱の魔法でメリーゴーラウンドの馬やジェットコースターのレールが溶け、地面には黒く変色した血痕や遺体が散乱していた。

彼らは、状況の酷さに驚きつつも任務を続行。生存者の子供が父親の遺体の前で笑い続けているという報告を受け、その子の精神状態を案じた。
また、第六階位が日本に向かう可能性について話し合い、その恐怖を実感していた。
祓魔師たちは、これ以上の災厄が起こらないことを祈っている。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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