どんな本?
『Dジェネシス ダンジョンが出来て3年』は、之貫紀 氏による日本のライトノベル。
この物語は、世界各地に「ダンジョン」が出現してから3年後の世界を描いている。
主人公の芳村は、元々は社畜として働いていたが、ある偶然からダンジョン探索者の世界ランキング1位になる。
彼は退職し、ダンジョンに潜ることを決意するが、手に入れた未知のスキルに振り回され、ダンジョン攻略の最前線に関わることになる。
この作品は、投稿小説サイト「小説家になろう」で2019年6月1日から投稿が開始され、その後KADOKAWAのエンターブレインレーベルより2020年2月から刊行されている。
また、『月刊コンプエース』で平未夜 氏の作画により漫画化され、連載が開始されている
読んだ本のタイトル
Dジェネシス ダンジョンが出来て3年 09
著者:之貫紀 氏
イラスト:ttl 氏
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あらすじ・内容
都市消滅!?
NYイベントでのデータ収集やステータス計測デバイスの発売、
ついでに一坪農園の管理引き継ぎなどで、てんてこ舞いの芳村と三好。
そんな中、二人が危惧していたとおり、
プルトニウムをドロップさせようとする勢力が現れる。
その確認を依頼されたDパワーズは、二十四層へと急ぎ入ダンするが――
プルトニウムのドロップをもくろむ組織の動機とは?
果たして二人はプルトニウムのドロップを阻止できるのか?
風雲急を告げる緊迫の第9巻!
感想
今巻では、テロリストが代々木ダンジョンからプルトニウムを持ち出し、東京で核爆発を企てるという緊迫した展開が描かれていた。
テロに加担した傭兵団が〈マイニング〉を取得し、核物質を手に入れるシーンはお宝を見つけるワクワク感が、脅威を産出するシーンへとほんへと変貌してダンジョンの恐ろしさを教えてくれた。
そんな事をする彼らの動機や背景が丁寧に描かれており、物語の深みが増していた。
一方で、芳村と三好の行動は計画的でありながらも予想外の展開が続き、飽きさせなかった。特に、ダンつくちゃんへの依頼を通じて世界中の核物質が消滅するという斜め上の解決方法は「ありえねー」と思うほどの驚きであった。
現代社会の技術とファンタジーが融合した新しいSFの形を見せてくれた。
そして、深まるダンつくちゃんの謎。
それほどの存在に権力者や宗教関係者達は耐えられるのだろうか?
歴戦の傭兵なのに短絡的な行動には時代の流れに取り残された者の盲目さを感じ。
古い価値観を持ち続けて、今の時代に適応できない旧人類と新しい価値観を持つ探索者たちの対比が、過渡期の現代を象徴していると感じた。
物語の終盤では、芳村と三好が世界の危機をあんな手で乗り越え、東京の壊滅を防ぐ姿が描かれ、感動的なはずが呆気なく終わってしまった。
あのシーンで、芳村ならもっと簡単に解決できたのではないかとも思ったが、素人が歴戦の傭兵に挑むにはアレでも良いような気がする。
全体として、今巻は物語が大きく進展し、次巻への期待を高める内容であった。
核の脅威が消えた世界での新たな展開に注目したいが、、
リアルでこんな事になったら、色々と燻ってるのが問題が着火して戦争が起こそそうで恐ろしい。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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同シリーズ
Dジェネシス ダンジョンができて3年
その他フィクション
備忘録
序章 プロローグ
アメリカのハンフォード・サイトは深刻な放射能汚染地域であり、処理のためのガラス固化計画は進んでいなかった。運転手の男が廃棄物を地下に落とす音を聞きながら、罪の意識を感じていた。一方、環境活動家のカイは、三百万ドルの小切手を受け取り、ダンジョン産食物の危険性を煽る活動を決めた。彼は昔のコネを利用し、活動を再開することにした。
第11章 トキワ・イン・ニューヨーク
二〇一九年 二月二十日(水)
市ヶ谷のJDA本部で佐山がダンジョン管理課に途中入職することになり、美晴と彩月が彼を紹介した。斎賀は佐山に高額な報酬を提示し、彼のスキル〈収納庫〉の価値を認識していた。佐山は新しい職場に興奮しつつも、将来の挑戦に期待を寄せた。代々木八幡の事務所では、三好が最新のメインフレームを設置し、デバイスの計測を行う準備をしていた。
二〇一九年 二月二十一日(木)
芳村と三好はオークションの準備を進めていた。彼らは資金調達を目的にアイテムを出品し、手持ちのスキルやオーブを確認した。佐山はJDAと契約し、今後のセーフエリア開発で重要な役割を果たすことになった。また、佐山はダンジョン管理課で働くことになり、新しい職場に興奮していた。
二〇一九年 二月二十二日(金)
テンコーと吉田はファミレスでステータス計測デバイスについて話し合い、モンスターのステータスを計測する企画を立てた。デバイスの利用許可を得ていないため公式にはできないが、吉田はテレビ業界での地位を築くことを狙っていた。テンコーは多少の不安を抱きつつも、吉田の提案に引き込まれた。
二〇一九年 二月二十三日(土)
代々木ダンジョン内でブートキャンプが開催され、芳村と三好はステータス計測デバイスを設置した。デニス=タカオカは全ステータスを均等に上げることを希望していたが、効果を実感しにくいと考えていた。芳村はデニスの行動をスパイではないかと疑ったが、プログラムの詳細を知るための行動として受け止めた。
二〇一九年 二月二十四日(日)
ニューヨークでのイベントは盛況で、多くの探索者が参加していた。芳村と三好は、メインフレームで送られてくるデータを解析し、貴重な情報が豊富に集まっていることを喜んでいた。三好はSMDが唯一の稼働中のデバイスであることを誇らしげに語り、探索者たちが幻滅しないかと内心で心配していた。
二〇一九年 二月二十五日(月)
芳村と三好は、消えた〈マイニング〉スキルを確認し、次の行動を考えていた。彼らは十八層で〈マイニング〉の素材を集めつつ、次の探検の準備を進めることにした。芳村は〈収納庫〉のクールタイムが明けるのを待ちつつ、次のスキルを取得する計画を立て、今後の探索に備えた。
第12章 首都消失?
二〇一九年 二月二十六日(火)
代々木ダンジョンでラーテルたちがプルトニウムを探していた。斎賀は匿名の通報を受け、緊急対応を決めた。ファシーラとラーテルは大学の研究室で爆弾を組み立てたが、核は完成しなかった。芳村と三好は〈マイニング〉を識別するための方法を確立し、プルトニウムドロップの危険性に対処した。田中は捜査を進め、核の脅威を阻止するために行動を開始した。
二〇一九年 二月二十七日(水)
芳村と三好はステータス計測デバイスを使ってスキルを特定する方法を確立した。彼らは〈マイニング〉を持つ探索者を識別するための計測方法を確立し、鳴瀬にそのデバイスを預けて二十四層に向かう準備を整えた。計測デバイスがスキルを特定できることが世間に知られると問題になる可能性があるため、〈マイニング〉に限ってその能力を使うことにした。
二〇一九年 二月二十八日(木)
ラーテルたちは二十四層に到達し、野営の準備を進めていた。バーストはダンジョンのファンタジー要素に魅了されていた。彼らは巨大なトロルに遭遇し、戦闘を開始した。バーストはトロルを倒し、戦闘後に金属を見つけたが、予想外のものであった。
二〇一九年 三月一日(金)
バーストとラーテルたちは、二十四層で消耗品を取り換え、下層を目指した。二十四層で「ミスリル」や「オリハルコン」といったファンタジー金属がドロップすることを確認し、興味を抱いたが、探索を続けることにした。
二〇一九年 三月二日(土)
芳村と三好はダンジョンの十層で戦闘をしながら、モンスターを倒し続けた。三好は効率的な方法を模索したが、発見できなかった。一方、ラーテルたちはダンジョンからの脱出を図り、目的地までプルトニウムガリウム合金を運ぶことを決意した。
二〇一九年 三月三日(日)
芳村と三好は千代田線で日比谷へ移動し、日生劇場の屋上でラーテルたちを監視した。彼らはSATの到着を見計らいながら、爆発を阻止するために行動を起こした。最終的にラーテルは撃たれ、事態は収束に向かった。田中は核を爆発させないための決断を重要視し、無事に核を確保することを目的とした。
終章 エピローグ
後日、JDAのサイトで「ダンつくちゃん質問箱」が開設され、ダンジョンの向こう側に何かがいるかもしれないという話が広まった。斎賀がGOサインを出し、桜井が実装を行った結果、質問箱は大きな反響を呼び、世界中からのアクセスが殺到した。この現象は、代々木ダンジョン界隈での活性化に一役買い、さらなる進展を期待させた。
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