どんな本?
「誰が勇者を殺したか 預言の章」は、駄犬 氏の著作で、toi8氏のイラストを担当。
このライトノベルは、魔王を倒してくれる勇者を求め、何度も同じ時間をやり直す預言者の物語。
幾度も世界を繰り返す中で、とある街で金の亡者と噂される冒険者・レナードとその一行の最期に興味を抱く。
読んだ本のタイトル
誰が勇者を殺したか預言の章
著者:駄犬 氏
イラスト:toi8 氏
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あらすじ・内容
魔王を倒してくれる勇者を求め、わたしは何度も世界をやり直していた
――世界編纂――死の原因である魔王を打倒するまで世界はわたしを特定の時間まで自動的に巻き戻す。幾度となく繰り返され精神的に疲弊する中、ある男に興味を抱いたわたしは彼を勇者に認定し行動を共にする。
誰が勇者を殺したか 預言の章
感想
本書は、魔王を倒すために何度も世界をやり直す巫女の物語である。
とにかく物語の持って行き方が上手い!
読み終わった時は「凄い」としか言えなかった。
Xで作者さんにもそうポストしてしまった。
買って読み終わりました。
— こも ラノベ中毒者(3月読書数116冊) (@donperin) August 2, 2024
凄いかったです。
お返事頂いて嬉しく思っております。
ありがとうございます。そう言って頂けると、書いた甲斐があったというものです。
— 駄犬 (@fallen_dogs) August 2, 2024
この巫女は特別な能力(呪い?)「世界編纂」により、自らの死をきっかけに特定の時間まで世界を巻き戻すことができた。
死に戻りというジャンルだと認識中。
彼女は魔王を倒せる勇者を見つけるため、何度も世界をやり直し続けていた。
でも、彼女には勇者をっ選出し導くことしか出来ない。
それを100年以上も続けているので、心が擦り切れていた。
この辺りで、他の作品にない悲哀を感じる。
あるとき、彼女はレナードという冒険者に興味を抱き、彼を勇者として選ぶことにした。
レナードは金にがめつい冒険者であったが、その腕前は確かであった。
彼は仲間たちと共に数々の依頼をこなし、反比例的に悪評が広がってもいた。
その悪評の裏に何があるのかは話されないまま…
彼らの冒険の中で、レナードは己の過去や仲間との絆を見つめ直し、1人の復讐者として己の牙を研ぐ。
このパーティが復讐者となるキッカケの戦いでは、前の主人公のザックの両親が関わっていたのも驚いた。
巫女もまた、レナードを通じて自らの運命を見つえ直し、彼の行動を追っていった。
だがその時間軸ではレナードは、魔王軍の司令官ベルゼラに挑み亡くなってしまう。
魔王討伐失敗。
そして、前巻の時間軸へと行き、再度魔王軍の指揮官ベルゼラとの対決に向かって進む。
レナードはベルゼラとの戦いで危機に陥るが、勇者アレス(ザック)によって助けられ、共にベルゼラを討ち取った。
レナードの仲間たちも各々の役割を果たし、全員が協力して勝利を収めた。
この戦いは「ガルナハッザの奇跡」として語り継がれ、勇者たちの功績として広く認知されることとなった。
魔王討伐の後に、レナードは自身の過去を受け入れ、仲間たちと共に、困っている人達を助ける新たな冒険へと歩みを進める。
呪いのような自身の能力から解放された巫女は、ザックにレナードを連れて来てくれと頼み何も知らないレナードと初めて面会する。
物語は彼らの成長と絆を描き、誰もが勇者となり得る可能性を伝える感動的な結末を迎える。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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同シリーズ
誰が勇者を殺したか
同著者の作品
モンスターの肉を食っていたら王位に就いた件
死霊魔術の容疑者
悪の令嬢と十二の瞳
その他フィクション
備忘録
第一章 預言者
巫女は「世界編纂」の力を持ち、何度も世界をやり直していた。勇者を導く預言者は彼女の幻影であったが、真の勇者はわからなかった。あるとき、冒険者レナードを知り、彼が生き残ったマリカ国の戦いを評価したが、彼の金に執着する行動から勇者として不適格と考えた。彼女はレナードを候補から除外し、世界を何度もやり直していたが、彼が適任でないと確認する度に失望した。
第二章 邂逅
預言者は新たにカーマインという騎士の息子を勇者に選んだが、彼は途中で魔人に襲われ命を落とした。疲れ果てた預言者の前にレナードが現れ、魔人を倒した。彼はこれまでの勇者候補とは異なる特性を持っていた。彼女は世界編纂の時間が残されていることを確認し、レナードを勇者に指名し、彼の運命を見届けることを決意した。
第三章 アルカンド
預言者はレナードの影法師を通じて彼の行動を観察し始めた。レナードたちはアルカンドで魔王軍の魔人を討伐する依頼を受け、街を囮にした大胆な作戦を立てた。彼らは魔人を倒すことに成功したが、多くの犠牲を出した。彼は報酬を受け取り、街を去った。預言者はレナードの行動を観察しながら、彼の真意と勇者としての可能性を探った。
間章 ソフィア
ソフィアは冒険者として過去の罪悪感から逃れ、薬屋を営んでいたが、レナードの誘いに応じて再び冒険者としての道を選んだ。彼女は貴族出身で優れた魔法の才能を持ち、過去の仲間の死を乗り越えて新たな冒険に挑む決意を固めた。レナードは彼女を仲間に迎え入れ、共に戦うことを誓った。
第四章 エルデリア
レナードたちは商人の一家を魔王軍から救出する依頼を受けた。危険を冒しつつ商人一家と追加の子供を救出した。魔人との戦いで勝利を収め、商人を安全なエルデリアの街へ送り届けた。その後、彼らはガスタンでの魔物討伐依頼を見つける。報酬が少ないため迷ったが、レナードは仲間たちと共に挑戦することを決め、さらに次の冒険へと向かった。
間章 ニーナ
僧侶ニーナは流民を助ける活動をしていたが、レナードとソフィアに冒険者仲間として誘われた。彼女は過去の戦いでの失敗を悔やんでいたが、レナードの励ましを受けて再び戦う決意を固めた。レナードは、彼女が流民を救うために多くの報酬を得て、支援活動を続けられるよう説得した。
第五章 ガスタン
レナードたちはガスタンで穀物を報酬に魔物討伐を引き受けた。預言者は報酬の多さを非難したが、レナードは正当性を主張。馬車で出発し魔物を撃退。預言者は彼らの戦いを見て、連携の重要性を確認したが、魔王を倒せるかは不明だった。彼は報酬を流民支援に使い、自分たちのためにも確保していた。預言者は、彼らがどのように未来を変えるかを見守ることにした。
間章 エフセイ
エフセイは、マリカの戦いでの過去の失敗を背負っていた。レナードは彼を仲間に誘い、過去を乗り越えるためにベルゼラを討とうと提案。エフセイは悩みながらもレナードの申し出を考え、共に過去を乗り越えるために戦うことを決意した。
第六章 ガルナハッザ1
ラルフから勇者暗殺の依頼を受けたレナードは、ベルゼラと直接交渉し、彼を討つ機会を狙っていた。預言者の忠告に耳を貸さず、マリカの戦いで失ったものを取り戻すために戦う決意を固めた。彼は仲間と共にガルナハッザを目指し、過去を乗り越えようとしていた。預言者は彼を勇者と認め、行動を見届ける決意をした。
間章 預言者
アレスという若者は、預言者の導きでレナードを助けに向かった。彼は仲間たちと共にガルナハッザへ向かい、ベルゼラを倒す機会を得ようとした。アレスの本当の名はザックで、預言者の選択で勇者となった。彼と仲間たちは魔王軍に立ち向かい、戦争の流れを変えようと奮闘した。預言者は彼らの行動が未来を変えることを信じた。
第七章 ガルナハッザ2
レナードはベルゼラとの戦いで命を懸け、右腕を失うも勇者アレスに救われた。アレスは見事にベルゼラを倒し、戦いの後にレナードの失った腕はマリアの力で復元された。彼らはそれぞれの役割を確認し、アレスは魔王討伐の決意を新たにした。レナードはアレスを激励し、彼らは次の戦いに向けて歩み始めた。
第八章 王妃の依頼
ザックは王妃からレナードを捜すように頼まれた。彼は仲間たちと協力してレナードを探し出し、魔王軍との戦いでの功績を称えるために城へと招待した。レナードは一度断ったが、ザックの説得を受けて王国に向かうことを決意した。彼らはソロンの転移魔法で瞬時に到着し、騎士たちからの称賛を受けた。王妃からの招待に応じ、彼は過去の罪悪感を打ち明けつつも、新たな歩みを始めた。
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