どんな本？
ダンまち。
元々は小説の投稿サイトArcadiaで読んでいた小説だった。
大賞を取れたと書かれた後に消されて、書籍化されたら買おうと思い出版されたのが10年前。
もう10年経つんだ、、
その後、コミック化され遂にアニメ化された。
この作品への感情移入感はハンパない。
3巻まで紙の本、Kindle、BOOK⭐︎WALKERでそれぞれ買って保存してる。
それ以降は電子書籍のみのだがKindle、BOOK⭐︎WALKERで購入している。
もちろん、外伝の方も買って読んでいる。
読んだ本のタイトル
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 19
(Is It Wrong to Try to Pick Up Girls in a Dungeon?）
著者:大森藤ノ 氏
イラスト:ヤスダスズヒト 氏
Bookliveで購入BOOK☆WALKERで購入
あらすじ・内容
「学区が帰ってきたぞぉぉぉ!!」
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 19
美神の派閥との戦争遊戯が終結し、慌ただしく後始末に追われる迷宮都市に、その『船』は帰港した。
『学区』。ギルドが支援する、移動型の超巨大教育機関。
ひょんなことから学区に潜入することとなったベルだったが、ある人物と似たハーフ・エルフの少女と出会う。
「私、ニイナ・チュールっていうの。よろしくね、ラピ君！」
様々な出会い、『騎士』との邂逅、そして学園生活。新章とともに新たな冒険が幕を開ける迷宮譚十九弾！
これは、少年が歩み、女神が記す、
――【眷族の物語（ファミリア・ミィス）】――
感想
フレイヤ・ファミリアとの戦争遊戯に勝利した連合のメンバーは豊穣の女主人で宴会を始めた。
その中で戦争遊戯で一番活躍し、戦争遊戯の理由ともなったベル・クラネル。
勝利に喜びながらも、色々な人のお陰だと協力してくれた人達に挨拶しまくっていた。
挨拶しながらもオッタルとの死闘のトラウマを思い出しながら顔を引き攣らせる。
その背後で豊穣の女主人で働かされるフレイヤ・ファミリアの眷属達。
無論、トラウマの原因のオッタルも働いている。
そんなフレイヤ・ファミリアの眷属達は、ヘスティア・ファミリアの傘下に入り。
ヘスティアの住居である館の警備を請け負い。
特に戦争遊戯でレベルを上げる妖術を使ったせいで、方々から狙われてる春姫の護衛をしていた。
そしてフレイヤは、表向きはオラリオから追放されたと発表されたが。
実際は豊穣の女主人の店員シルとなっていつものように、、、
いや、やらかした事の腹いせに神達にイジラレていた。
ただ、やり過ぎると都市最強の男のオッタルが威圧感タップリに現れるので、オッタルにトラウマを持つベルは余波で気絶してしまうw
そして、外部の都市から戦争遊戯への援軍に来たアストレアを元いた都市に送り、帰還して来たリューは、豊穣の女主人を辞めてヘスティア・ファミリアに入団する。
アストレアから改宗の許可も貰い、リューは完全にヘスティア・ファミリアの一員になる。
ただ名前をリュー・アストレアへ変えて。
さらに、ヘスティア・ファミリアはギルドランクBに昇格。
フレイヤ・ファミリアを傘下に入った扱いになってるらしく。
団員がたった6人しかおらず、多額の借金をしているヘスティア・ファミリアは多額の税金を払うBランクになってしまった。
でも、裏ではフレイヤ・ファミリアを傘下に置いてせいで、オラリオでの実質の戦力はS級というギルドでも頭の痛い存在になってしまった。
冒険者になってたった半年のベルくん。
今では第一級冒険者となり。
ヘスティア・ファミリア団長、ベル・クラネルとなった。
そんなオラリオで激変があったオラリオに、巨大な浮島の学区が3年ぶりにオラリオに寄港して来た。
多くの学生を乗せて、、
学区はエイナの母校だったらしく、学区について説明を受けていたベルくんは、ヘルメスに拉致られて学区内への不法侵入に協力させられてしまう。
そんな学区に侵入して、学校の主神バルドルの部屋に入ったら騒動の根本的な原因のヘルメスが既におり。
ヘルメスはベルくんに、学区の生徒となって学んでみないかと言う。
世界情勢を知るにはちょうど良いと言う事で、獣人族の学生ラピとして学区に入る。
その学区にはエイナの妹、ニイナがおり、、
しかも初めての歳下キャラ！？
でも、学区では先輩のニイナとはエイナの面影があるせいで強く出れないベルくん。
学区の神バルドルは学区にレベル7が居るらしく、半年でレベル5になったベルくんと出会わせたいらしい。
そして、エイナの妹のニイナに学区内を案内され。
担任のレオンから問題児ばかりの第三小隊を預けられる。
その問題児は、、
ドワーフのイグリン、小人族のクリスタ、黒妖精のレギ。
才能は豊だが、協調性がなく自分勝手に動き回る彼等。
そんな彼等の小隊に入ったベルくんこと、ラピは魔法を使えると迂闊にも言ってしまい。
ベル・クラネルの代名詞、ファイヤーボルトは使うわけにはいかないので、自爆して誤魔化したら戦力外と判定されてしまう。
そんな彼等とのダンジョンアタックは最初は良かったが、12階層に到達したら。
「インファント・ドラゴン」との戦闘では通用しなかった。
協力しないと倒せないインファント・ドラゴンに何回も挑むが倒せない。
しかも、学区の課題でインファント・ドラゴンのドロップを持ち帰らないといけない。
それをサポーターとして後方から観察するベルくんことラピ。
リリのようなポジションで観察して、彼等にアドバイスしてインファント・ドラゴンと再戦したら辛くも勝利。
そうして、ラピは第三小隊の隊員として認められる。
そうして後方から小隊全体を見渡して各隊員にアドバイスをしていたら、ヘスティア・ファミリアに合流した時に自身の視野が拡がっていると知る。
そして、何も言わなくてもフォーメーションを変更する自身のパーティーの有り難みも感じていた。
そうして自身の成長を感じながら第三小隊を背後からサポートするベルくん。
だがダンジョンは甘くなかった。
中層崩落に第三小隊は巻き込まれてしまう。
絶望する隊員達をリリの真似をしながら落ち着けるベルくんは、自身も行った18階層への突破を敢行する。
何度か危ない時もあったが、第1級冒険者であるベルくんが密かにサポートして18階層に到達。
安全圏の18階層に来たベルくんは、冒険者達を案内役に下層に修学旅行をする。
最後に龍種との戦闘があって正体がバレるのは御約束。
そしてベルくんこと、ラピに依存していたニイナは、会う事に躊躇していた姉と面会し彼女にヘスティア・ファミリアに入団してベル・クラネルの隣で色々な景色を見るんだと宣言する。
それに愕然とするエイナ、、、
王道だわ、、
そしてベルくん、、
本当によく成長したなぁ。。
最後までお読み頂きありがとうございます。
Bookliveで購入BOOK☆WALKERで購入アニメ
PV
OP
ED
同シリーズ
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア
アストレア・レコード
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか オラリオ・ストーリーズ
その他フィクション
備忘録
プロローグ 海原より訪れる物語
ミィシャ・フロットは、仕事中の同僚であるエイナに対して、五日前に行われた「戦争遊戯」について熱心に語る。
彼女の声は大きく、周囲の同僚もその話題に夢中である。
このゲームは「派閥大戦」とも呼ばれ、多くの冒険者が参加する激しい戦いであった。
エイナはその話には興奮しておらず、むしろ過去の出来事に疲れており、その緊張からなかなか抜け出せないでいる。
戦いが終わっても、彼女はすぐに現実を受け入れられず、心配と不安に駆られていた。
ミィシャはエイナを気にかけ、彼女の支援を続ける。
二人の間のやり取りは、オラリオという冬が近づいている都市の中で続く。
エイナは心のどこかで変化を恐れながらも、新しい季節の到来を静かに受け入れる。
一章 祝祝祝勝会
オラリオの「豊穣の女主人」という酒場では、ヘスティア・ファミリアとその関係者が集まり、戦争遊戯での勝利を祝っていた。
店内は冒険者や神々で溢れ、喜びの声が響き渡る。
しかし、この祝勝会はただの喜びだけではなく、戦争遊戯の報酬として得た財産を遺憾なく使い、冒険者たちがお金を浪費する様子が描かれている。
一方、エルフのルヴィスは冷静に自分の杯を重ねる姿を見せ、若干の異議を唱える場面もある。
店内は立食形式で、参加者は様々な派閥から来ており、いつもとは異なる開放的な雰囲気が漂う。
特に、【フレイヤ・ファミリア】のメンバーは、敗北の代償として酒場での仕事を強いられている。
それに対し、シルは、周囲の注文に忙しく対応している。
この宴会は、祝勝の喜びと同時に、罪の意識や後悔、反省が入り混じった複雑な情感が渦巻いている。
師匠は、部下たちからの報復を受けていたが、それは過去の過ちの罰だと受け入れていた。
一方、ベルは祝賀会で気絶し、師匠に介抱されていたことを知る。
起き上がったベルは、師匠が戦争遊戯での勝利に大きく貢献していたことを理解し、感謝の言葉を述べる。師匠はその感謝を一蹴し、利害の一致で行動していただけだとベルに告げる。
その後、師匠は厨房に向かい、ベルは師匠との約束を守ることを誓う。
その後の祝賀会では、モルドが中心となり、冒険者たちと神々が夜通し酒を楽しむ様子が描かれる。
リューはオラリオを離れ、主神であるアストレア様を剣製都市まで送り届けた後、再びオラリオに戻る。
彼女は一度「正義」を捨て、自らの意思でアストレア様との距離を置き、新しい居場所を見つけることを選んだ。
それがベルやシル達と共にいることであると明確に述べている。
ベルはリューの決断を尊重し、彼女を迎え入れる。そしてリューはベルに対して、自分を彼のファミリアに加えてほしいと申し出る。
この時、リューはベルに対して強い好意を持っていることを再確認し、それを告白する。
リューが【ヘスティア・ファミリア】に加入することが決定した。
彼女は以前からアストレア様から改宗の許可を得ており、自分の意志で【ヘスティア・ファミリア】に参加する決意を固めていた。
彼女の加入は、ヘスティアをはじめ、ファミリアのメンバー全員から熱烈な歓迎を受ける。
しかし、リューの公式な冒険者名が「疾風」として死亡扱いになっているため、ギルドからは名前の変更を求められる。
この問題に対して、彼女とヘスティア様は新しい名前を考えることになったが、その過程でリューが提案した名前がヘスティア様には不快感を与える結果となる。
リューは、新たな名前としてベルの名を借りることを提案し、これにより一悶着が起こるが、最終的にはリューのファミリア加入が正式に決定する。
エイナがベルに対し、【ヘスティア・ファミリア】の等級がBに昇格したことを伝える。
ベルはこの昇格に驚くが、エイナからは等級がAであるべきだという意見もあったことを知らされる。
一方で、【フレイヤ・ファミリア】の力が【ヘスティア・ファミリア】に吸収されたため、事実上の等級はSと見なされている。
さらに、ダンジョン探索の戦略を再評価し、新たな戦力であるリューを含むチームの力量を再確認することが重要とされる。
エイナは、ベルにこれまでの冒険者としての成長を称賛しながらも、彼がより高い層へ進出することを肯定する。
最終的にベルは、新しい階層への挑戦に向けて前向きな意志を固める。
ベルとエイナがギルド本部から市壁に向かうと、多くの人々が集まっているのに気づく。
彼らが目にしたのは、巨大な港とその先の大海原に浮かぶ、巨大な船の輪郭だった。
この船は「フリングホルニ」と呼ばれ、世界最大の船であることがエイナによって説明される。
さらに、この船は「海上学術機関特区」としても知られ、通称「学区」と呼ばれている。
市壁上部の人々は、この「学区」の帰還に熱狂していた。
興奮の中でベルは未知の世界への期待を高め、新たな発見に心を躍らせていた。
二章 学園天地獄
メレン港に位置するオラリオの「海の玄関口」では、異国からの船が頻繁に入港し、世界各地からの商品や人々が集まる。
港街メレンは、巨大な汽水湖ロログ湖に隣接し、その特異な立地から独特の国際色豊かな文化が育っている。
ベルが訪れた際、超巨大船が港に入る様子に圧倒される。
特に、三年に一度の「学区」船の帰港は、大勢の市民や神々、異国の来訪者たちで賑わい、その歓迎はお祭りのような盛り上がりを見せる。
エイナとともに港を訪れたベルは、「学区」が世界中の若者を教育する移動型の巨大学校であることを学ぶ。
この船はギルドの支援を受け、様々なファミリアが運営に関与しており、教育機関としてだけでなく、時に冒険や国際的な問題解決にも関わっている。
『学区』は、教育機関としてだけでなく、技術情報やオリハルコンの生産など機密事項を多く抱えており、外部からの侵入を厳しく制限している。
ベルはヘルメスとともに、隠密行動を試みるも、空からの突入によって位置を露見し、『学区』内で逃走劇を繰り広げる。
結果として、ヘルメスの計画通りバルドル様によって一時的に匿われるが、結局はバルドル様から『学区』の生徒としての勧誘を受けることとなる。
この一連の騒動は、ベルにとって新たな挑戦と学びの機会を提示する出来事となった。
ベルは、ギルドを訪れた際にヘルメスの計らいで『学区』の生徒としての勧誘を受け、それについて家族に報告する。
ヴェルフとリリは、この勧誘に関して疑念を持ち、特にリリはヘルメスの行動に怒りを示す。
『学区』の生徒になることは、オラリオでの一般的な眷族募集や派閥体験とは異なるものであり、ベルの新たな挑戦となりそうだが、彼のファミリアとしては不安も多い。
一方で、ベルが『学区』の生徒になることには前例がなく、その意向や結果について家族は議論を交わす。
ベル自身もこの提案にどう対応すべきか、深く考え込んでいる。
ヘスティアは、ヘルメスの提案に疲れた様子を見せながらも耳を傾ける。
ヘルメスはベルが『学区』に参加することで得られる世界的な見識の拡大と成長の機会を訴える。
また、ヘルメスはベルがこれまでの異例の成長を経て、英雄候補としての地位を確固たるものにしており、ギルドからもその活躍を期待されていることを説明する。
特に、『黒竜』討伐に向けた準備としての見識拡充が必要であり、『学区』での学びがそのための一環となると強調する。
ヘルメスはベルに他のレベル7の冒険者との接点を持たせたいという意向も明かす。
ヘスティアはベルの意思を尊重し、疲れた様子でこの新たな提案に同意する。
彼女はベルの成長と彼が直面するであろう挑戦を考慮に入れ、苦笑いしながらも彼の『学区』での学びを許可する。
ベル・クラネルは、バルドルの神室にて『学区』の制服に身を包んでいる。彼は変装し、獣人として偽装されている。
この新しい姿は白髪ではなく茶髪で、獣人の耳と尻尻尾が特徴である。
彼の新しい名前はラピ・フレミッシュとされ、家庭の事情から合流する設定である。
バルドルは彼の素性と能力を隠すように指示しており、この計画がバレると校長としての立場が危うくなる。
彼は「レオン・ヴァーデンベルク」と名乗る男性から特別な支援を受けることになる。
この日からベルはラピとして『学区』に入学し、新たな生活を始めることになった。
三章 異世界学園生活
ベルは『学区』の制服を着て、レオン・ヴァーデンベルクと共に学校の敷地を歩いている。
周囲の生徒たちは彼に興味深い視線を向けているが、彼自身は新しい環境に少し緊張している様子だ。
レオンからの励ましを受けながらも、ベルは自分が『学区』の生徒であることに少し違和感を覚えている。
その日の授業では、ベルはクラスメイトたちの前で自己紹介を行い、レオンから特別な注意を引き出している。
生徒たちはベルの意見に興味を示し、彼の発言に対する反応は様々だが、レオンの解釈によって彼の言葉が新しい洞察を提供したと評価される。
最終的に、ベルはクラスメイトとの交流を深め、新しい学びの環境に順応していく様子が描かれている。
ベルは『学区』で新しい生活を始め、同級生から様々な質問を受けて困惑している。
自分が第一級冒険者であることを隠し、故意に低いレベルを主張するが、周囲の生徒からは奇異な目で見られることになる。
隣席のチュールはベルを励ますが、ドワーフのイグリンからは辛辣な言葉を投げかけられ、ベルを困惑させる。
ベルは『学区』での新たな交友や対人関係に苦戦しつつも、周囲からのサポートを受けながら適応しようと努力している。
ベルは『学区』の学園層を訪れ、広大な校舎群と通りを体験する。
チュールは『学区』が制御層、居住層、そして学園層という三つの層に分かれていることを説明し、学園層が教育施設が集まる場所であることを示す。
また、学園層は多様な建物と広い通りが特徴で、船の構造としても特異な機能を持つことが強調される。
この部分の説明を通じて、ベルとチュールは学園生活の日常に慣れ、互いに親しくなる過程を描いている。
ベルとニイナは『学区』の青空食堂で一緒に昼食を楽しむ。食堂は学区の神様が直営し、食事は無料で提供されるが、ランチは五十食限定である。
この食堂では、ベルはニイナから『学区』の学生生活や施設について詳しく聞き、二人は親しくなる過程が描かれている。
ニイナがベルに学区の授業科目を選択する方法を教え、互いに名前で呼び合うことを提案する場面もある。
また、ニイナはベルに学区での授業参加を助けるため、共に勉強することを提案し、勉強会のための準備を始める。
ベルとニイナは昼食後、空き教室での勉強会を開始する。
ニイナが持参した重量級の参考書の山を見て、ベルは圧倒される。
ニイナは、ベルが『学区』に入学できたことは彼が学ぶ意志を持っている証拠だと確信しており、その意志が試されると説明する。
ベルは、この状況が以前エイナによる徹底的な指導と似ていることに気付き、エイナとニイナが姉妹であることを確信する。
勉強会では、ニイナが教える役割を担い、ベルは本格的な勉強に臨むことを決意する。
ベルは勉強会の後、疲れ切っているが、ニイナはベルのテスト結果に満足しており、彼の努力を称賛している。
レオン先生が教室に現れ、ニイナが運び込んだ多くの本を図書館に返しに行く間に、ベルとレオン先生は一対一で会話を交わす。
レオン先生はベルの学校生活の初日について尋ね、ベルは新しい環境に順応しつつも、自分の本当の力を隠して行動していたことを認める。
レオン先生はベルの擬装技術を評価し、冒険についてのベルの考えを聞き出す。
ベルは、避けられない冒険に備えて常に準備をすることの重要性を語る。
さらにレオン先生はベルが受けるべき授業について提案し、バルドル様との約束に基づきベルを評価していたことを明かす。
最後に、ベルが「第三小隊」に所属することを伝え、彼にチームのリーダーとしての役割を期待していることを示す。
四章 学び、顧みて、試し、進む
エイナはギルド本部の上層部会議に参加しているが、自身の存在意義について疑念を抱いている。
彼女は通常の職務が一階で行われる中、特別な理由で二階の決議室に召喚され、重要な会議に出席している。
この会議では、ダンジョンに立坑を設置し、昇降器を通じて冒険者たちの探索効率を向上させる計画が議論されている。
この計画には、『学区』の最硬金属を利用することが含まれており、ギルドのロイマンはこれを推進している。
エイナは会議で立坑計画の安全性と効果について疑問を呈し、特にダンジョンの安全管理と冒険者の経験喪失の懸念を指摘している。
しかし、ロイマンを含む他の上層部は計画の推進に強く賛成しており、エイナの意見は受け入れられなかった。
結局、ギルドの主神が計画を許可しているため、エイナの懸念は無視され、計画は進行することが決定される。
エイナはダンジョンの反応と将来の危険性に対して引き続き懸念を抱えており、計画の進行に伴う未来が不安である。
ウラノスは立坑計画を承認し、その決断にフェルズから疑問を投げかけられている。
ウラノスは今後の試練を見据え、その準備に取り組むべきだと答えている。
一方、フェルズは人造迷宮を魔工房として活用しており、研究の進行には最適な環境となっている。
彼はウラノスの承認に感謝し、迷宮内での様々な魔術的設備と実験を進めている。
フェルズの目的は知識と理論を活かして、大規模な魔法設備を完成させることであり、黒竜討伐のために時間内に準備を整えることに全力を注いでいる。
ベルは『学区』での二日目に入り、授業が本格的に始まった。
最初の授業は『古代史』であり、金髪の女神イズンが教壇で授業を行う予定であった。
しかし、イズンは生徒たちと盛り上がり、実際の授業内容とは異なる展開になった。ベルとニイナはその場の雰囲気に戸惑うが、授業は続行された。
その後、『終末対論』の授業が行われ、アドラー教授が被害を受けた村々や滅びた街の画像を生徒たちに見せた。
この授業を通じて、ベルは外の世界の厳しい現実を知り、世界の苦しみに直面する。
教師からは英雄が求められているというメッセージが伝えられた。
ベルが『学区』での生活を始め、戦技学科の生徒に支給される戦闘服を身にまとい、初めての「総合戦闘」授業に参加した。
この授業は、戦技学科の生徒が最低三つ履修しなければならない選択必修科目の一つであり、生徒は対モンスターの基本を学び、戦術の見直しを行う。
授業中、ベルの実力を見たいという生徒たちの要求により、ベルが魔法を使えるかどうかが議論の中心となった。
ベルは緊張しながらも、自分が持っている魔法について答えることになり、授業はベルの魔法実演に注目が集まった。
ベルは学区での授業中に魔法の実演を行うことになり、周囲の期待と緊張の中で魔法を披露することを強いられる。
しかし、正体を隠すために魔力を抑えながらも、詠唱を急かされたことでパニックに陥り、コントロールを失って魔力暴発を引き起こしてしまう。
この結果、爆発的な事故を起こし、学区内で「超素人」という不名誉な称号を得てしまう。
ベルは学区での魔力暴発の後、バルドル・クラスの「第三小隊」に配属されるが、これを受けて小隊のメンバーから激しい抗議がある。
特にドワーフのイグリンや黒妖精の女生徒からは彼の無力さを理由に強い反発が示される。
しかし、ニイナはベルの配属を肯定的に受け入れ、彼の存在に安心していることを表明する。
一方で、イグリンはベルに荷物持ちを命じるなど、彼に対する期待は低い。
この事態に、ベルは困惑しながらも新しい環境に順応しようとする姿勢を見せる。
ベルは学区の「第三小隊」に所属し、その集会に出席する。
この小隊は異なる性格と能力を持つメンバーで構成されており、特にイグリン、レギ、クリスという三名のメンバーが存在感を示している。
イグリンはドワーフで、強靭な肉体を持ち、しばしば荒々しい態度をとる。
レギは黒妖精で、控えめで内向的な性格をしているが、同時に少し孤立している様子が見られる。
クリスは小人族で、自己評価が高く活発な性格をしており、しばしばチームのムードメーカーとして振る舞っている。
小隊のメンバー間での意見の不一致が多く、特にベルの能力や経験に対する評価が分かれている。
ニイナはベルを支持し、彼の良き理解者として振る舞うが、他のメンバーはベルの過去の失敗を理由に彼を評価していない。
これにより、小隊内での緊張が高まっている。
また、この小隊は過去の成績が芳しくなく、「歴代最底辺の小隊」と評されており、これがメンバー間の関係の微妙さに拍車をかけている。
クリスは自己主張が強く、イグリンとレギはベルの存在を快く思っていない様子だ。全体として、ベルを含む「第三小隊」のメンバー間の調和と協力が課題となっている。
学生生活が始まってからのベルの日々は、勉強に集中する時間が大半を占めている。
特に、ニイナの助けを借りて、筆記の授業に必死に取り組んでいる。
ベルは他の生徒より学力が劣るため、量をこなすことに専念している。
一方で、「第三小隊」との関係は依然として不安定である。
イグリンや他の小隊メンバーとの連携は改善されず、レオン先生は遠くからそれを見守るだけであった。
学生生活の四日目には、「特別実習」が行われ、その準備でオラリオに訪れる。
オラリオの華やかな歓迎に驚きつつ、市内の様子が以前の訪問時とは異なっており、特に学生向けの商売が盛んに行われていることに気づく。
ニイナは用意が不十分だったため、武器屋に立ち寄る必要があり、ベルはギルド本部で手続きを行う。その間、ベルは不安を感じつつも、ギルドでの手続きを無事に済ませることができる。
最終的には無事に再集合し、「特別実習」が始まった。
ダンジョンに潜る際、特に未経験の学生たちは新しい環境に緊張を覚える。
その中でベルは、イグリンからの厳命を受け、戦利品の回収のみに従事するよう指示される。
『第三小隊』は他の学生とは異なり、緊張感がなく自然体で進む。
ベルは隠れた身分を保ちつつ、レオン先生の期待に応えようとするが、自分の役割に疑問を持つ。
ダンジョンの初層での最初の遭遇では、イグリンが戦闘の先頭に立ち、通常の紳士的な振る舞いから一変して野性的な戦い方を展開する。
これに続いて、クリスとレギも戦いに加わる。
ベルとニイナは後方から戦況を見守りながら、各自の動きに対処することに苦労する。
特にニイナは過去の経験から、小隊の連携の欠如が問題を引き起こすことを懸念していた。
結局、『第三小隊』のメンバーは、それぞれが単独で行動し、戦闘では協力することなく進むため、ダンジョン内での隊列は乱れがちである。
この日の活動で、小隊は七層を駆け抜けるが、その速度と危険性にベルは圧倒される。
ニイナは以前から小隊のまとまりを願っていたが、実際は改善されず、ベルと共に途方に暮れる結果となる。
ダンジョンからの帰還後、ベルはイグリンたちと会話を交わす。
イグリンたちは、互いに間隔や戦い方を理由に協力しない姿勢を繰り返し、モンスターと遭遇すると個別に戦い始めることを正当化する。
ベルは、互いの背中を任せ合うパーティの信頼と思いやりが欠如していることに頭を痛める。
また、ベルはリリやヴェルフたちのチームワークの重要性を再認識する。
イグリンは勉強時間がなくなったことを理由にベルにレポートの代筆を強要し、モンスターの魔石やドロップアイテムを集めるのがベルの役割だと断言する。
この一方的な要求に対し、ベルは反論できず、ニイナもそれを止める間もなくイグリンは立ち去る。
レギとクリスも続いてベルやニイナにレポートの助けを求める。
ベルは自分たちが歴代最底辺の小隊と呼ばれる理由を痛感し、困難な前途を予感する。
就寝時間ぎりぎりに、ベルは一人でレオン先生の教員室を訪れ、バルドル様と意外な再会を果たす。
ベルは『学区』での生活に慣れるのが一苦労であるが、新しい発見や刺激にワクワクしていることを告げる。
レオン先生から、ベルが『第三小隊』に入れられた理由を聞かされる。
それは、その小隊が全滅する危険があったからであり、小隊メンバーは他の部隊でも問題を起こし、協調性が乏しいと評されていたためだ。
レオン先生とバルドル様は、ベルが『第三小隊』を導く適任者であると説明する。
さらに、ニイナも何らかの問題を抱えていることが明かされ、ベルに彼女の力になってもらいたいと頼まれる。
教師たちは、ニイナの問題を同じ目線の誰かに解決してもらうのが最良と判断していた。
最後に、ベルは『第三小隊』の安全を守ることができるか尋ねられ、自信を持ってそれを約束する。
教室を出る際にレオン先生に、小隊がどこで止まるかを問われ、ベルは「12階層だと思います」と答える。
ダンジョン12階層に到達した『第三小隊』は、白霧が立ち込める中で群がるインプと小竜『インファント・ドラゴン』と苦戦していた。
戦況は厳しく、イグリンはフラストレーションを露わにしており、ニイナの治癒魔法も限界に近づいていた。
戦いの中で、ベルは撤退を提案し、最終的にニイナはそれに同意する。しかし、状況はさらに悪化し、オークの群れに追い詰められる。
この緊急状態の中で、ベルは魔法と罠を用いてタイムを稼ぎ、最終的に『第三小隊』はモンスター達を振り切ることに成功する。
ベルの率直な提案と勇気ある行動は、他の小隊員たちから徐々に認められ始め、彼の提案する新たな作戦について話し合うことになる。
ベルは自分の観察から得た知識を基に、小隊全体の改善案を提示し、イグリンたちも徐々に彼の提案に耳を傾けるようになる。
このプロセスを通じて、『第三小隊』は新たな連携と絆を築き始める可能性が見えてくる。
『地形を有利に活用する』という基本戦術を再確認した『第三小隊』は、霧が漂うダンジョン12階層での戦いに臨む。
イグリンの不安に対し、ベルは確信を持てずにいたが、ニイナとクリスが竜を誘い出す囮役を成功させる。
彼らが竜を誘い込んだ広間には、事前にレギが設置した多数の地雷魔法が仕掛けられており、竜とモンスター群を迎え撃つ準備が整えられていた。
戦闘は地雷魔法で効果的に敵を撃破し、最終的にイグリンが大鎚で竜を仕留める。
竜の撃破後、『小竜の牙』という重要なドロップアイテムが手に入る。成功体験を共有することで、小隊内の連携と信頼が深まり、チームとしての絆が強化される。
ニイナはこれがダンジョンでの真髄であり、これからも力を合わせていくべきだと小隊に呼びかけ、他のメンバーもこれに同意する。
『第三小隊』がダンジョンを突破した後、ドロップアイテムを慎重に運びながら地上に出ると、夕日が温かく見える。
その日は『上層』を突破した記念日として、
ベルと小隊は『ギルド本部』へと向かうが、ニイナは反対の意を示す。
しかし、イグリンとクリスの強い意志により、彼女は折れて同行する。
『ギルド本部』で換金を済ませた後、ニイナはエイナと偶然再会し、動揺して逃げ出す。
ベルはニイナを追いかけ、彼女が何かに悩んでいることを感じ取りながらも、具体的な原因は聞き出せない。
最終的にニイナは一人で去り、ベルは彼女を見送ることしかできない。
夕暮れが空を覆い、星が輝き始める頃、ベルは『ギルド本部』の裏口でエイナと偶然再会する。
エイナが仕事を終えるのを待ち伏せしていたベルは、エイナとの会話を通じてニイナが彼女の妹であることを知る。
エイナの話から、彼女が六歳のときに『学区』に入学し、その後家族と離れて暮らしてきたことが明らかになる。
エイナは家族を支えるために働き始め、高収入を目的にギルドに就職したが、ニイナとの疎遠が続いていた。
エイナはニイナに手紙を送り続けたが、ある時から返信が途絶え、自分が嫌われているのではないかと心配していた。
エイナとベルはレストランで会話をし、エイナは家族の状況やニイナとの関係について開かれた。
しかし、彼らの会話は突然、ヘスティア・ファミリアのメンバーによって中断される。
彼らはベルの行動を怪しみ、レストランに押し掛けてくる。
ベルは家族との関係や学区での経験など、自身の事情を説明しようとするが、状況は混乱し、彼は大きな誤解を受けることになる。
ベルが夜遅くに『学区』に帰還すると、ニイナが待っていた。二人は疲れた表情で会話を交わし、ニイナはベルが迷惑をかけたかと心配するが、ベルはそれを否定する。
ニイナがウソをついていると呟き、複雑な感情を表すが、最終的には笑ってベルを許す。
ベルは次の日に『派閥体験』に行くことをニイナに告げると、彼女は動揺を隠せず、自身の進路について曖昧な反応を示す。
その後、ベルは女神イズンに感謝しつつ、何枚もの反省文を書かされる。
ベルとそのパーティは22階層の「大樹の迷宮」で戦闘を行っていた。
ベルはＬｖ．５の能力をフルに発揮し、遠距離からの敵を迅速に対処する。
リューは中衛でありながら敵の大群を灰に変える戦闘能力を見せつける。
パーティの連携は非常に高く、後衛のリリや春姫はリューの存在によって安全が確保されていた。
ベル自身も戦闘能力が増し、リューからは「視野が広がっている」と評される。
その後、ベルは地上で「学区」の生徒と冒険者たちの間の対立に遭遇する。
ベルが介入することで冒険者たちは撤退し、「学区」の生徒たちは礼を言うも、地面に唾を吐いて去るという複雑な反応を示す。
この一連の出来事から、ベルは「学区」の生徒に嫌われていることを痛感する。
ベルの日々は「学区」での学びと冒険者としての活動を組み合わせた二重生活であり、その中で成長と多忙を感じている。
五章 私の夢
ニイナは朝から自習室で勉強していたが、ベルのためにノートを作成しようとしている。
ベルは新入生であるにも関わらず、その学習意欲と努力によって既に多くの人々に好印象を与えていた。
特にニイナはベルのがんばりを高く評価しており、彼のためにさらに役立つよう努力していた。
ベルの周りの人々も、彼の努力と成長を支援するために協力していることが明らかになった。
ベルは授業に振り落とされないための助けとしてニイナが作成したノートに感謝しており、彼の存在がすでに『第三小隊』に大きな影響を与えていた。
また、ベルは自身の意見を積極的に表現することに自信を持ち始めている。
彼の意見がクラスメイトに新たな洞察を提供し、ディスカッションのきっかけを作っていることが示されている。
一方、ニイナは自分の進路についての葛藤を抱えており、学友たちとのやり取りでその思いが強調されていた。
彼女は以前ギルドの試験で低評価を受けたことがトラウマとなっており、今は戦技学科での学びに専念しているが、内心では自分の将来に不安を感じている。
ニイナはベルのように明確な目標を持つことに憧れつつも、彼女自身は自分の居場所を見つけることに苦悩している。
ベルと『第三小隊』は『学区』で順調な日々を過ごしており、ダンジョンでの成果がそれぞれの成長に寄与していた。
特に14階層まで安全に到達するほどの実力を示しているが、ベルはニイナの個人的な問題にはまだ深く関わることができていない。
彼らは連携訓練や実習を重ね、特にベルは情報収集に励みながら隊のサポートをしている。
また、彼は掲示板で目にした『迷宮の孤王』に関する情報の齟齬に疑問を持ち、情報の正確さに対する懸念を抱いている。
この一連の動きは、隊の実力向上とともにベルの責任感やリーダーシップが問われる場面でもある。
ヘスティアが屋台でバイト中、リリからダンジョン中層の崩落事故の報を受ける。
この事故で多数の生徒が巻き込まれ、ヘスティアはベルの安否を心配する。
一方、ダンジョンの15階層で、ベルと第三小隊は崩落を逃れたが、帰還ルートが塞がれてしまう。
ベルは隊員たちと共に、状況を冷静に把握し、どう行動するか検討を重ねる。
最終的に、彼らは下層の18階層への避難を決断し、困難な状況にも前向きに対処を試みる。
中央広場で起きた騒動の中、冒険者たちが階層主の偽情報を流していたことが明らかになる。
レオンはダンジョンに閉じ込められた生徒たちを救出するために行動を開始し、イズン女神と共に計画を進める。
その頃、ベルと第三小隊はダンジョンの中で戦いを繰り広げていた。
彼らは綱渡りのような状況下で、モンスターたちと対峙し、互いに支え合いながら前進していく。
特にニイナは小隊長として指揮を取り、危険な状況を乗り越えながら隊を導いていた。
しかし、途中でミノタウロスという新たな脅威に直面し、ベルが果敢に立ち向かう姿が描かれる。最終的に、第三小隊はミノタウロスを撃破し、迫る危険から一時的に逃れるが、その逃走中にさらに大きな障害が立ちはだかる。
彼らは最終的に疲弊しながらも、連携して危機を乗り越え、18階層に安全に到達することに成功する。
イグリンと第三小隊が宿を求めてリヴィラの街に到着するが、宿代が法外に高いため宿を確保できない。
ボールスという地元の人物が、彼らの要求に応じず、武器や防具を差し出せば宿泊させると言う。
イグリンはこれに激怒し、チームは他の宿を探しに行く。
その間、ベルはボールスと交渉し、野営道具と食料を購入する。
ベルが帰還の計画を立てていると、フェルズというキャラクターが現れ、ダンジョンの状況と安全な場所について情報を提供する。
最終的に、ベルと第三小隊はリヴィラの街でしばらく滞在することになり、野営する準備を進める。
ベルと第三小隊は湖畔に野営設備を設置し、心配そうなニイナにベルは安心させるように応じる。
夜になり、焚火の周りでチームは集まり、クリスが作った食事を楽しむ。
イグリンはベルの行動力を称賛し、彼の進路について尋ねる。ベルは返答に困りつつも、ロキ・ファミリアへの興味を示す。
それぞれの隊員が自分の将来の夢や目標について話し、ベルはみんなの話に耳を傾ける。
ニイナだけが将来の夢が見つかっておらず、周囲はそのことで沈黙する。
ベルはイグリンと見張りをしていたが、交代後、仮眠を取る。
十分間の休息が終わり、焚火の前でニイナが座っているのを見つけ、彼女の隣に座る。
ニイナは『学区』では活発だったが、現在は静かで寒そうに見える。ベルはニイナの悩みを聞きたいと申し出る。
ニイナは自分には「夢」が見つけられないと告白し、多くの学生が「学区」で夢を見つける一方で、自分はそれができずに苦しんでいると語る。
彼女は姉と比べられることが多く、姉が歩んだ道を追っているが、自分には姉のような「目的」がないと感じている。
ニイナは「戦技学科」に変更し、武芸を磨いてきたが、それも自分の居場所を守るためだけであったと打ち明ける。ニイナは感情を爆発させ、涙を流す。
ベルは彼女を慰め、自分にとってはニイナがとても大切な存在であること、彼女の存在が多くの人を救っていると伝える。
ニイナはベルの言葉に感謝し、少し笑う。
ベルとニイナは早朝、湖のほとりで過ごしていた。ニイナはボートを漕ぎながら眠りにつき、ベルは一人で見張りを続けていた。
レギが彼らに加わり、ベルはレギにニイナを任せ、リヴィラの街へ向かった。
ボールスさんはベルの提案に興味を示し、彼と共に冒険に出ることを決めた。
ベルが帰還すると、ニイナと他の仲間たちはベルの提案に驚きつつも、興味を示す。ボールスさん達との冒険が実現し、仲間たちは18階層より下の探検を開始する。
途中、ニイナに「自分はお姉さんの真似事ばかりで何も目標がない」と語るが、ベルは彼女に違う視点を提示する。
彼女がお姉さんと比較され続け、自分自身を見失っていたと気づく。
ベルはニイナに自分自身の価値を認めるよう励ます。
ニイナは新たな自己認識を得て、ベルと共に探検を続ける。
最終的に、彼らはダンジョン最大の大瀑布である巨蒼の滝に到達する。
イグリン、クリス、レギ、そしてニイナは壮大な緑玉蒼色の滝に興奮し、その光景に圧倒される。彼らは18階層の独特な風景と、水中の生物に感嘆する。彼らを護衛する冒険者たちは、経験を活かして安全に案内し、25階層の滝壺に到達する。そこから見上げる滝もまた壮大だった。
ベルは、ニイナがこれまでの努力のご褒美として、新しい景色を経験させたいと語る。ニイナはダンジョンの美しさと冒険者がこの危険にどうやって引き付けられるのかを理解する。突然、彼らの前に「ブルードラゴン」と呼ばれる珍しい竜が現れる。その光景は息をのむほど美しく、彼らはその姿に魅了されるが、その美しさの背後には危険が潜んでいた。
竜からの攻撃を受けて緊急避難するが、ニイナは魔法の力を使ってベルと他の仲間を守るために立ち向かう。
彼女の魔法は強力で、周囲の環境を浄化し、竜の攻撃を無効化する。
しかし、竜は直接攻撃を試み、ニイナはベルの助けを借りて危機を乗り越える。
最終的にベルは竜を倒し、彼らはその場を離れる。
この経験を通じて、ニイナは自分の未来について新たな決意を固め、冒険者としての道を選ぶことを宣言する。
この一連の出来事は、ニイナが自分自身の夢を見つけ、それを追求する決意を新たにする瞬間であった。
エピローグ だから私は走り始める
ベルは早朝に校長室でバルドルとレオン先生と面会し、「特別実習」を終えたことについて話し合う。
バルドルとレオンはベルの行動を認め、レオンは将来的にベルと冒険をしたいと申し出る。
一方、ベルはニイナとの関係がまだ気まずいが、彼女が姉エイナと再会する様子を感じ取っている。
ニイナは公園でエイナと再会し、「初めまして」と挨拶する。
エイナは「久しぶり」と返し、二人は過去の経験や現在の感情を共有する。
ニイナは自分の冒険者としての夢をエイナに語り、ヘスティア・ファミリアへの入団を目指すことを宣言する。
エイナは驚きながらも、ニイナの決意を受け入れる。
ニイナは新たな夢に向かって走り出し、「すごい冒険者になる」と自身に誓う。
このシーンは、ニイナが自分の道を見つけ、前向きに進む決意を固めた瞬間を描いている。
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