小説【GGO】「ガンゲイル・オンライン X―ファイブ・オーディールズ―」感想・ネタバレ

小説【GGO】「ガンゲイル・オンライン X―ファイブ・オーディールズ―」感想・ネタバレ

どんな本?

『ガンゲイル・オンライン X』は、オンラインゲーム『GGO(ガンゲイル・オンライン)』を舞台にした、スリリングなアクションと仲間との絆が描かれる物語である。物語の中心には、主人公の香蓮(レン)と、個性豊かな仲間たちが繰り広げるクエスト挑戦があり、友情や成長がテーマとなっている。

物語は、香蓮が失恋をきっかけに友人たちとオンラインゲームを通じて新たな挑戦に向き合うところから始まる。彼女は『GGO』内で仲間と再会し、共にスクワッドジャムやクエストに挑む。ピトフーイという強力な仲間や、新たなキャラクターたちとの戦いや協力を通じて、さまざまな試練に立ち向かう姿が描かれている。

本作の魅力は、リアルなゲームの戦術とテンポの良いアクションシーン、そして緊張感あふれるバトル展開である。また、香蓮をはじめとするキャラクターたちの成長や葛藤も丁寧に描かれており、仲間との絆やチームワークが物語の軸として重要な役割を果たしている。

加えて、ゲーム内の壮大なフィールドや試練が緻密に描かれており、プレイヤーたちがクエストを攻略する過程は非常に臨場感がある。メカドラゴンとの壮大な戦いや、仲間との協力による戦術的な展開は、読者を引き込む要素となっている。

アクションやバトルが好きな読者はもちろん、キャラクター同士の関係性や、友情、挑戦をテーマにしたストーリーを楽しむ人にとっても魅力的な作品である。

読んだ本のタイトル

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン
X  ―ファイブ・オーディールズ―
著者:時雨沢恵一 氏
イラスト:黒星紅白  氏
監修:川原礫 氏
イラスト:abec 氏

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あらすじ・内容

時雨沢恵一&黒星紅白による痛快ガンアクション、第10弾が登場!

 熾烈極まる第四回スクワッド・ジャムの死闘から約1週間後。『ファイブ・オーディールズ』、すなわち“5つの試練”の意味を持つ謎のクエストに、レンたちLPFMはボス率いるSHINCとの合同チームで挑む!
「今回のクエストは、スクワッド・ジャムとは違って対人戦闘はナシ。フィールドに出る“エネミー”を倒しクリアを目指す。そして一番重要なのは十二時ジャスト一斉スタートの“競争型”ってこと」
 第一のフィールドに転送されエネミーを警戒するレンたちが目にしたのは――「こんにちは、皆さん」。言葉を喋るかわいい犬で……!?

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインX  ―ファイブ・オーディールズ―

感想

『ガンゲイル・オンライン X』は、ゲーム内で緊張感あふれる戦闘とキャラクターたちの個性が際立つ物語である。
今回の物語では、レンたちLPFMとSHINCが合同チームを組み、「ファイブ・オーディールズ」と呼ばれるクエストに挑む。
今回は対人のバトルロワイヤルではなく、仲間と協力して敵を倒しながら進むスタイルがこれまでのSJシリーズと一線を画しており、新鮮な気持ちで読めたが、、
企画者はあの作家、マトモな訳がなかった。

レンは失恋という個人的な問題を抱えながらも、仲間たちが彼女を励まし、失恋を乗り越えていく。

また、神崎エルザの過去についても深く掘り下げられており、彼女のキャラクターの奥行きがより鮮明に描かれている。
ただ、レン達に彼女は嘘を語っており、真実を知るのはエムと本を読んでる読者だけ。
レンとフカは嘘だと気が付いており、高校生のボス達は純粋に彼女の話を信じていたのが、、

そんな所がピトフーイとしての冷徹な一面と、人気歌手神崎エルザとしてのニ面性が見事に対比されており、彼女の真実に迫っていたがまだまだ謎な存在であった。

そんな彼女達がゲーム内のクエストでも彼女の精神的な成長と、仲間との絆が深まる描写が心に響く。
特に、フカ次郎の犬好きな一面や、ピトフーイの大胆な指揮が物語にユーモアとスリルを与えていた。

また、クエスト中に登場する「スー三郎」という可愛い犬がガイド役を務めるシーンは、物語にほのぼのとした瞬間をもたらし、緊張感のある展開の中でも癒しを提供していた。

戦闘シーンも非常に迫力があり、特にメカドラゴンとの戦いや、無限弾薬やHP無限の試練といったゲームならではの要素が面白く感じていた。
これらの要素が一つ一つ異なる楽しさを生み出し、物語にメリハリをもたらしていた。

全体を通して、戦闘とキャラクターの成長、ユーモアとシリアスのバランスが取れており、読む手が止まらない一冊であった。

特に、LPFMとSHINCの連合チームといういつもはレンとの友情を踏まえた暗黙的だった関係が、神崎エルザ信者となったSHINCがピトフーイの傘下となっており、キャラクター同士のやり取りがギャグ寄りになってるのが印象的であった。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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ガンゲイル・オンライン Ⅶ Ⅷ Ⅸ

その他フィクション

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フィクション(novel)あいうえお順

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備忘録

第一章  「彼女のステップ・ステップ」

2026年8月29日、土曜日。小比類巻香蓮は、西山田炎に振られた後、カラオケボックスで神崎エルザの歌を連続で歌い、喉が限界に達した。
疲れ果ててソファーに座る香蓮の隣には、親友の美優が冷たいおしぼりを額に載せ、アイスティーを飲ませていた。

その場には、香蓮の通う女子大の附属高校新体操部の六人もおり、彼女たちは、ゲーム内で「SHINC」というアマゾネスチームとして活動していた。彼女たちは美優に呼び出され、驚くべき事実を知ることになった。
それは、GGOで暴れ回る「ピトフーイ」が、彼女たちが大ファンである神崎エルザ本人であるということであった。

女子高生たちはエルザに質問を投げかけ、エルザは快く答えた。
彼女は芸名の由来を、昔の映画の悪役から取ったと語り、自身の幼少期についても「田舎で普通に過ごした」と説明した。

しかし、その話の多くは豪志(M)が知る限り嘘であった。
実際、エルザの両親はクラシックの演奏家であり、彼女は一人っ子として育ったが、親と会うことはほとんどなく、ベビーシッターに囲まれて成長した。

豪志(M)は、エルザの過去について多くを知っていた。
エルザは生まれつき体が非常に弱く、呼吸器系の疾患を抱えていたため、幼少期はほとんど外に出ることができなかった。
彼女は、幾度も発作に苦しみ、何度も死にかけていたが、それが「普通」だと信じていた。
彼女の両親はいつも不在で、エルザは病気とともに育ち、孤独な日々を過ごしていた。

十歳を過ぎる頃からエルザの体調は徐々に回復し、病気は治癒していった。
しかし、彼女は学校に通わず、家庭教師による教育を受けていた。
エルザの両親は、クラシック音楽以外の音楽を彼女に許さず、外部の影響から彼女を厳しく守っていた。

やがてエルザは日本で祖父母と暮らすことになり、初めて「普通の生活」を体験した。
彼女は友人たちと遊び、音楽を楽しみ、学校生活を送ったが、その背後には常に「死」への思いが残っていた。

エルザが高校時代に特別な思い出がないと語っていたが、実際には彼女の祖父母が相次いで亡くなった経験があった。
エルザはその後、歌手を目指した理由として「お金を稼ぎたかった」と言っていたが、豪志(M)はそれが真実ではなく、祖父母が彼女の歌唱を褒めたことがきっかけだったと知っていた。

エルザは歌手になるために努力を重ね、バイトや経営の勉強をしながら、歌のスキルを磨いていった。
そして、音楽事務所に所属し、厳しい訓練を受けることで、現在の成功を手にした。
彼女の人生には、祖父母や香蓮との出会いが大きな影響を与えていた。

最終的に、エルザと香蓮はオンラインゲームで共にクエストに挑むこととなり、香蓮もその誘いを受け入れた。
この出来事は、彼女たちの友情と共闘を象徴するものであった。

新体操部員で金髪のミラナが、神崎エルザに質問をした。
彼女はエルザのギターにある白い猫のステッカーについて尋ね、エルザは猫が好きだがアレルギーのため飼っていないと答えた。
しかし、豪志はエルザが祖父母の家で猫を飼っていたことを知っており、アレルギーというのは嘘だと理解していた。
エルザは祖父母を失った後、猫たちを別の飼い主に譲らざるを得ず、もう猫を飼うことはないと決めていた。

彼女は代わりにギターのフレットボードに、かつて飼っていた白猫カノープスのステッカーを貼り、その意味を「少しずつでも前に進む」という思いを込めていた。
エルザの答えを聞いたミラナは感謝し、咲たちもエルザのプライベートに関する話を秘密にすると約束して退出した。

香蓮は失恋のことをエルザにからかわれたが、友人たちに慰められ、少し笑顔を見せた。
この一連の出来事は、香蓮とエルザ、そしてその友人たちとの絆を強くするものとなった。

香蓮が失恋を経験した後、咲たちとともにカラオケ大会が行われ、豪志が会計を済ませた。
エルザは香蓮に冗談交じりに一緒に過ごそうと提案したが、香蓮はそれを断り、彼女たちは別れた。
エルザは豪志とともに、目立たないコンパクトカーに乗って帰っていった。

香蓮は美優と帰宅する途中、エルザが話していた内容に嘘が含まれていると感じ、美優も同意した。
特に、豪志が全ての真実を知っているように見えたという点に、香蓮は注目した。

その一方で、エルザは車内でギターを抱えて「展覧会の絵」のプロムナードをハミングしていた。
豪志はエルザの「作り話」に感服し、彼女に芸名の由来を尋ねた。
エルザは「神崎」は「神の端っこ」を意味し、「エルザ」は「得る座」を表すと答えたが、その由来は単なる言葉遊びで、中二病時代の名残だと述べた。
豪志は感動したが、エルザは「それが本当かどうかは分からない」と最後に付け加えた。

第二章  「みんなでクエスト」

香蓮が失恋してから一週間後、彼女はフカ次郎と共に『GGO』のゲーム内で再会した。 二人は目立たないようにローブを着込み、弾薬を購入するために武器店へ向かっていた。
フカ次郎は最近『ALO』に戻っていないことを説明し、リアルの話を混ぜつつも、東京での行動を明かさなかった。
香蓮(レン)は少し心配しつつも、フカ次郎がしっかり帰宅していることを確認した。

二人は弾薬を購入後、待ち合わせ場所で他の仲間を待っていた。
やがてクラレンスが到着し、続いてシャーリーも現れた。
彼らは軽く乾杯しつつ、第四回スクワッド・ジャム(SJ4)の敗北を振り返った。
優勝チームは「全日本マシンガンラバーズ(ZEMAL)」で、自分たちは四位に終わったが、レンはその結果に複雑な思いを抱いていた。

9月5日、香蓮(レン)は『GGO』でフカ次郎と合流し、チームメンバーとクエストに挑む準備を整えていた。
ピトフーイとエムが部屋に到着し、続いてチーム『SHINC』の6人のメンバーが現れた。
彼女たちは以前、レンと激しい戦いを繰り広げた仲間であったが、今回はクエストを通じて親睦を深めることが目的であった。

ピトフーイは皆を集め、クエストについて演説を始めた。
今回は銃を向け合うことなく、協力して進める内容で、フカ次郎や『SHINC』のメンバーはそれを楽しみにしていた。
一方で、シャーリーは内心ピトフーイに対しての敵意を抱き続けていたが、それを表に出すことはなかった。

ピトフーイがクエストは「五本立て」だと発表し、驚くフカ次郎の様子にレンは呆れつつも、仲間たちと共にクエストに挑む準備を整えた。

今回のクエストの説明は、ピトフーイが担当した。対人戦はなく、敵キャラクターを倒して進む競争型のクエストであり、12時ジャストに一斉スタートする仕組みであった。
レンと他のメンバーは、クエストの概要を再確認し、チームでの役割分担やフォーメーションを確認した。
前衛にはレンとターニャが選ばれ、エムがサポートする形で進めることになった。
後方にはボスと他のメンバーが配置され、フカ次郎は状況に応じて柔軟に動くこととなった。
シャーリーとクラレンスは遊撃隊として自由に行動する役割を担い、ピトフーイの指揮の下、チーム全員がクエストに挑む準備を整えた。
12時になると、全員が装備を整え、クエストがスタートした。

第三章  「犬に導かれて  ─最初の試練─」

レンたちは、クエスト開始直後、アメリカ風の廃墟フィールド「ダウンタウン」に転送された。そこでは、赤みがかった空と無風の静かな環境が広がっていた。周囲を警戒する中、突然少年のような声が響き渡り、全員が驚き振り向いた。声の主は、黒いスピッツ系の小型犬であった。シャーリーが無意識に可愛いと反応し、他のメンバーも驚いたが、ピトフーイはその犬がモンスターではないと断言し、クエストに関連する存在であると示唆した。

レンたちがクエストを開始すると、黒い犬が現れ、彼がこの試練のガイドであると名乗った。フカ次郎がその犬を「スー三郎」と名付け、犬はクエストの進行を案内する役割を果たすことになった。スー三郎は、レンたちの武器の弾薬と加熱ダメージが無限になることを告げ、彼らは大量のエネミーと対峙することになった。四方から現れる敵を突破し、1キロメートル進むことで試練をクリアする必要があった。ピトフーイはチームの陣形を整え、エムがフカ次郎のグレネード補充を担当する役割となった。シャーリーも散弾銃を受け取り、仲間たちと協力してエネミーの群れに立ち向かう準備を整えた。

レンたちがクエストを進行中、ピトフーイの指示により、全員が北側に向かうことを決定した。彼らはフカ次郎のグレネード攻撃や、他のメンバーの銃撃によって、エネミーの壁を破壊しながら進んでいった。レンは無限に使える弾薬に感動しながら、仲間と共に敵を撃退していった。順調に進んでいると思われたが、ボスから「後ろからも敵が来る」との警告が発せられ、状況は再び緊迫したものとなった。

レンたちが進んでいたところ、後方から大量のエネミーが急速に迫ってくることが判明した。スー三郎の説明で、このエネミーの波が一定条件で発生することがわかったが、その情報が遅すぎたため、全員が焦りを感じた。ピトフーイは全力で前に進むしかないと指示を出し、フカ次郎や他のメンバーも前方の敵を撃ちまくりつつ進撃を続けた。後方から追いつかれないよう、ボスはプラズマ・グレネードを設置し、追撃を食い止める作戦を立てた。

レンは仲間たちのためにエネミーを次々と倒し、北側の敵を掃討していた。彼女の速さなら間に合うが、仲間のエムやソフィー、そして遅れているボスの後方には、洪水のようなエネミーが迫っていた。ボスはエネミーを迎撃するためにプラズマ・グレネードを使用し、数百体のエネミーを一瞬で粉砕したものの、さらに別の波が押し寄せてきた。逃げるだけでは間に合わないと判断したレンは、躊躇なくボスのもとへ走り、援護を開始した。

レンは、ボスがエネミーの攻撃を食い止めるために自ら犠牲になろうとしていることに気付き、ボスを助けるために突撃した。ターニャもボスを救うために行動を共にし、二人で連射を続けながらエネミーを減らしていったが、エネミーの数が多すぎて押し切られそうであった。一方、ピトフーイは冷静に状況を観察しながら進行していた。途中で青い看板を見つけた彼女は、アンナのラッキーデイを思い出し、ある店舗に向かって行動を開始した。そして、その行動を「万引き」と称し、仲間に続くよう促した。

レンたちがエネミーの猛攻に対処している中、ボスはプラズマ・グレネードで敵を食い止めようと奮闘していたが、数が多すぎて限界に近づいていた。レンとターニャはボスを助けるために全力で戦い続けたが、それでもエネミーの勢いを止めることはできなかった。その時、ピトフーイたちが救援に現れた。彼らは二台のピックアップトラック、ジープ・グラディエーターに乗り、エネミーを突破してボスたちを救うために戻ってきた。

第四章  「森の中の戦い  ─第二の試練─」

レンたちが次の試練に進むと、最初の無限弾薬や無限体力の効果が解除され、次のフィールドに転送された。彼らは広大な森林地帯に移され、そこで30体の敵を20分以内に倒すというミッションが提示された。スー三郎から「ヒットポイントが無限になる」説明を受けたものの、レンたちはその利点に喜びつつも、痛みが続く可能性に戸惑いを覚えた。作戦をどう立てるか議論が交わされたが、シャーリーが現実的な意見を述べ、敵の位置を見つけるための方法に苦労していた。フカ次郎が冗談交じりにスー三郎に助言を求め、ピトフーイがそれに同調する形で試練が進行していった。

レンたちが次の試練に臨む中、ピトフーイの提案により、皆は待機し、敵が現れるのを待つことにした。座って時間を過ごす中、突然シャーリーが遠距離から狙撃に成功し、敵を一体倒した。しかし、倒したはずの敵の数が減らず、彼らは異変に気づいた。その後、上空から猿のように飛び回るロボット兵が現れ、戦闘が再開された。銃撃戦が続くものの、敵の数は減らないまま、仲間たちは不安を抱えつつ戦いを続けていた。

レンとシャーリーは敵の手榴弾に吹き飛ばされ、強烈な痛みを感じながらも戦い続けた。彼らはロボット兵を撃破したものの、敵の数は減っていないことに気づいた。さらに、地面や空中から襲い来るロボット兵に苦戦しつつも、クラレンスが敵を倒すが、すぐに反撃を受けて負傷した。ピトフーイの指示でエムがプラズマ・グレネードを投げ、爆発によってついに敵の数が減り、視界のカウントが28に変わった。

レン達はロボット兵を倒しても、敵の数が減らないことに気付き、ピトフーイがその理由を明かした。倒すべきはロボット兵ではなく、彼らが持つ銃であると説明された。ボスは怒りに満ちてロボット兵を倒し、その銃を手に入れたが、それを破壊する必要があった。銃は古い子供用のオモチャ「ジョニー・セブン」で、ピトフーイがそれを手に入れたが、最終的に敵が復活し、彼女は銃を破壊した。これで敵の数は減り、状況が少し改善された。

レン達はロボット兵との戦闘で、敵の正体が「ジョニー・セブン」という銃そのものであることに気付いた。ロボット兵を倒すだけでは無意味で、銃を破壊しなければ敵の数は減らない。ボスをはじめ仲間たちは次々とジョニー・セブンを破壊し、残敵数を減らしていった。しかし、残り10体以下になると敵の攻撃が急激に激しくなり、レンも強力な攻撃を受け苦戦した。レンはピトフーイから、敵をおびき寄せる役目を任され、最終的に痛みを伴うが作戦を実行することを決意した。

レンはピトフーイの立てた作戦に従い、ロボット兵を追いかけ回しながらフカ次郎のプラズマ・グレネードで次々と敵を倒していった。爆発に巻き込まれる度に、レンは激しい痛みと苦しさに襲われたが、ボスに負けたくない一心で耐え抜いた。最終的に、レンは残りのロボット兵を倒し、バトルの終了30秒前に全ての敵を撃破した。フカ次郎だけが無傷で戦いを終え、ボスはレンを称賛した。レンは「わたしは負けない」と答え、第二の試練を無事にクリアした。

第五章  「雪原に化ける  ─第三の試練─」

レンたちは、激戦の疲れを癒やす暇もなく、白い光に包まれて雪原へ転送された。そこは、地平線にビルが立ち並ぶ奇妙なフィールドであった。第三の試練では、一番高いビルの頂上にあるドアをくぐればクリアできるが、武器や防具はすべて回収され、使用できなくなった。また、フィールドに散らばる武器を見つけ出すか、敵から奪い取る必要があるというルールだった。

レンは得意のスピードを活かしてビルへ向かおうとしたが、深い雪に埋まり動けなくなった。エムはレンを肩車してビルへ向かい、チームは雪に苦戦しながらも敵との遭遇に備えた。

レンたちがエムのバックパックから飛び込んだビルの中は、荒れ果てたオフィスフロアであった。レンはすぐにライフルと弾薬を見つけ、他のメンバーも各自武器を集めた。しかし、集めた銃器は全て古いもので、モシン・ナガンやサブマシンガンが中心であった。現代の戦闘には不向きだと皆は感じていた。

一方で、敵も行動を開始しており、シャーリーが彼らを確認した。敵は机を盾にして進み始め、レンたちは攻撃が通じないことに焦りを感じた。膠着状態に陥る中、エムやフカ次郎がデスクを使って防御策を模索しつつ、ボスも合流。しかし、突破口を見出せずにいるとき、ピトフーイが「策がある」と示唆し、シャーリーに目を向けたところで、緊張が高まった。

レンたちのチームは敵が迫る中、ピトフーイが策を立てた。シャーリーがスキーを使って敵が向かうビルに突撃し、エムのバックパックに詰めた大量のプラズマ・グレネードで自爆し、ビルを倒すという計画であった。トーマがスナイパーとして敵のスナイパーを狙撃し、敵がビルに入るまでの時間を稼ぐ間に、シャーリーはスキーを装着し準備を整えた。シャーリーはこの計画に不満を抱きながらも、敵の動きに対して全員がビルを登ると予測し、突撃の準備を進めていた。

レンたちが敵を迎え撃つ中、シャーリーはスキーを使って敵ビルに突進し、大量のデカネードで自爆し、ビルの倒壊を成功させた。爆発によってビルの根元が崩れ、塔のようなビルがゆっくりと倒れたが、レンたちには届かず無事であった。しかし、ビルの倒壊後、新たな目標が現れ、さらに遠くにあるビルに変更された。レンたちはその距離に絶望したが、フカ次郎がスノーシューを作り出し、レンに渡すことで状況を打開する手段を与えた。

第六章  「ドラゴン狩り  ─第四の試練・前編─」

レンが第三の試練を見事にクリアし、スー三郎から次の試練が5分後に始まることが告げられた。スノーシューを使い、高速で雪原を駆け抜けたレンは、階段を駆け上がりドアを開けてクリアした。仲間たちが称賛する中、レンとシャーリーは互いの健闘を称え合った。その後、全員の装備が戻り、戦闘準備が整う。休憩中にシャーリーがピトフーイに敵の謎を尋ねると、クラレンスがあっさりと「モンスターは全員プレイヤーだ」と明かした。

レンたちは、クラレンスの「モンスターは実は全員プレイヤー」という発言に驚いた。クラレンスは、敵がフィールドで武器を探すなど、人間らしい行動をしていたことから気付いたと説明した。レンは、彼らもプレイヤーであったことに納得し、さらにピトフーイが、このクエストがある作家の小説に酷似していることを指摘した。その作家の過去の作品がクエストのシチュエーションに反映されていると推測されたが、次の試練の内容までは予測できなかった。レンは、試練が過酷になっていくことを懸念しつつも、挑戦への興奮を感じていた。そして、次の試練へ向けた転送が開始された。

レンたちが第四の試練として荒野に現れ、空中に実体化するメカ・ドラゴンに遭遇した。名前のない巨大なメカドラを倒すことが目的であり、ヒットポイントも攻撃を受けることで表示されることが明かされた。レンたちは、メカドラに攻撃を加えるも、ダメージはほとんど与えられず、メカドラは逃げ始めた。追いかける中で、ピトフーイは過去の小説に似たシチュエーションに気付き、アンナがその小説の内容を説明。異世界で車を使ってモンスターを倒すという物語にヒントを得たピトフーイは、乗り物が隠されている可能性を示唆し、全員で周囲を調べるよう指示した。

残り時間が18分となり、レンは仲間たちとメカドラを追いかけていた。仲間たちは乗り物を見つけ、ピトフーイ、フカ次郎、ボスたちが次々に報告を入れていた。メカドラは不規則に動きながらも逃げ続け、レンは方角を知らせるためにフカ次郎に助けを求めたが、ボスが曳光弾を使い、メカドラの方位を正確に伝えた。

その後、エムが運転するバギーがレンに追いつき、レンもバギーに飛び乗ってさらに追跡を続けた。他の仲間たちもそれぞれバギーやバイクに乗り、メカドラを追い詰めようとした。しかし、メカドラへの攻撃はことごとく失敗し、プラズマ・グレネードも電磁パルスで無効化された。

さらに、アンナが指摘した作家の小説がまだ発売されていないことが判明。ピトフーイは、この戦闘を元に作家が小説を書こうとしているのではないかと推測し、怒りを露わにした。しかし、レンは逆にこの戦いを鮮やかに勝ち抜いて作家を驚かせようと意気込み、仲間たちと共に戦いに挑んだ。

レンは仲間たちとメカドラを倒す方法を模索しながら走り続けていた。クラレンスは、ロープを使ってメカドラの足を絡めて倒そうと提案したが、バイクでは引きずられて失敗するという理由で却下された。次にローザが手榴弾を使って転倒させようとしたが、威力不足で効果がなかった。ソフィーの提案でデカネードを使って大きな穴を開ける案も、エムの指摘でジャンプで回避されると判断された。

さらに、ピトフーイが巨体に飛び移ることを提案したが、危険すぎるため却下された。そこで、トーマが機械の弱点として水分が効果的かもしれないと指摘し、ローザがそれに同意した。しかし、液体を持っているかという問いに対して全員が沈黙した後、レンが液体を持っていることを思い出し、手を上げた。

第七章  「カニ退治  ─第四の試練・後編─」

レンと仲間たちはメカドラを倒す方法を模索していたが、時間が迫る中、ピトフーイがレンの持っていた魔法瓶を使って紅茶をメカドラにかけ、その効果でメカドラは転倒した。仲間たちはその隙に攻撃を集中させ、メカドラのヒットポイントを削り始めたが、メカドラは立ち上がると再び逃走を開始した。逃げ続けるメカドラを追跡する中、レンは新たな敵の存在に気付き、もう一体の青いメカドラがこちらに向かってくることを仲間に伝えた。

レンたちがメカドラと戦い続けている中、クラレンスが新たなメカドラに気付き、ピトフーイの指示で一度全員が散開することとなった。赤いメカドラは同じ形状をした青いメカドラに向かって疾走し、その後ろには5台のバギーが追いかけていることが判明した。状況を確認したアンナの報告により、別のチームが存在していることが明らかになり、スー三郎が試練のクリア条件の変更を告げた。

第四の試練が第二段階に入ったことで、制限時間がリセットされた。レンたちは、赤いメカドラを倒すという目標は変わらないが、新たに青いメカドラが現れ、さらに別のチームが登場した。赤と青のメカドラは激突し、合体して「メカカニ」のような姿になった。その後、レンたちは敵チームとすれ違ったが、相手は攻撃を仕掛けてこなかった。相手チームのリーダーはピトフーイたちとの対話を望んでいるようだった。

レンたちと合同チームは、メカドラ同士が合体して「メカカニ」となり、その対応に追われていた。レンたちは、新たに現れた合同チームがMMTMとZEMALの強力な連合であることに驚きつつ、彼らとの協力を模索した。ピトフーイとビービーが交渉を行い、先にZEMALがメカカニを攻撃することになった。ZEMALのチームはマシンガン主体の連携でメカカニを攻撃し、青い部分のヒットポイントを削っていった。しかし、メカカニは反撃の態勢に入り、赤い頭が口を開き、何かを放とうとしているところで、緊張が高まった。

レンたちのチームとZEMAL、MMTMの合同チームは、メカカニの赤い頭が氷の攻撃を仕掛けた際、ZEMALのドライバーがとっさにバギーを横転させ、氷の攻撃を回避した。メカカニはさらに氷の礫を大量に放ったが、ZEMALのメンバーは無事に逃走した。ピトフーイはZEMALとMMTMに共同戦線を提案し、敵の攻撃を受けるために装甲を強化したバギーを提供した。トムトムがマシンガナーとしてそのバギーに乗り込み、各チームはそれぞれの攻撃対象を定めるため、作戦会議を行うこととなった。

エムとトムトムが装甲バギーに乗り、カニの攻撃を引きつけつつ、他のメンバーが攻撃を集中させる作戦が開始された。エムがバギーを操りカニの足下を高速で通り抜ける間、トムトムはマシンガンで青と赤の頭を交互に攻撃し、両方の頭が反応して攻撃を仕掛けるが、間一髪で回避に成功した。ピトフーイやビービーたちも、遠くからカニの頭に向けて一斉に攻撃を仕掛け、火線が集中して命中していく。スナイパーたちも、正確な射撃でカニのヒットポイントを確実に削り、シャーリーとトーマが見事に命中させ、カニのHPは徐々に減少していった。

レンたちがカニとの戦闘中、エムがカニのヒットポイントが16まで減少したと報告し、トムトムからは11であるとの返答があった。エムとトムトムは再度カニに突撃し、囮作戦を継続したが、カニは仲間たちに向けて猛烈な氷の礫を放ち、シノハラが負傷し、最終的には犠牲となった。仲間たちは距離を取り、ピトフーイは一時的に攻撃を止めるよう指示を出した。エムはカニを倒すと宣言し、戦いの展開はさらに厳しくなった。

エムは、カニを倒すための最後の策を提案し、バギーをカニの足元に突っ込ませて「車両爆発」を起こすことで転倒させる作戦を立てた。彼は囮となり、トムトムが後方からバギーを撃ち、見事に爆発を引き起こしてカニを倒した。エムは犠牲となったが、作戦は成功し、仲間たちはカニの首を狙い撃ち続けた。その後、ZEMALとMMTMチームが先にカニの片側を倒し、レンたちも残りのカニを撃破して第四の試練をクリアした。

第八章  「リフレクション  ─第五の試練─」

レンは目を覚ますと、周囲が鏡で囲まれた迷路のような場所にいることに気づいた。そこには彼女自身の姿が何度も映し出され、ミラーハウスに入っていることを認識した。仲間の姿が見えず、通信も不可能であることから、一人での戦いを強いられていると理解した。そこへスー三郎の声が響き、第五の試練が始まることが告げられた。試練の内容は、制限時間6分以内に敵を倒し、仲間たちが全員合流するまで生き残ることだった。

レンは状況を確認し、戦闘に備えるために武装を変更した。両手に愛銃《ヴォーパル・バニー》を構え、戦闘開始の合図を待ちつつ、試練に立ち向かう決意を固めた。

レンは第五の試練で、自分のコピーである敵と対峙した。ミラーハウスの中、鏡に映った自分そっくりの敵が現れ、互いに銃撃を交わした結果、両者のヒットポイントが同じく80%に減少した。敵はレンと同じ動きや能力を持つ反射的な存在であり、レンはその特徴を理解した。

レンは動きながら敵を追い詰め、鏡を利用して自分の姿を見せつつ、反射による攻撃を避ける作戦を立てた。鏡に映る本物の敵を見つけたレンは、スライディングで距離を詰め、銃口を向けて両手のヴォーパル・バニーで反撃の準備を整えた。

試練の中で、レンは自分の反射的な敵との戦いを通じて、自らの行動を慎重に分析しながら戦闘を進め、最終的に敵を追い詰める段階にまで到達した。

レンは第五の試練で、自分のコピーと対決した。最初の攻撃ではヴォーパル・バニーの安全装置が作動してしまい、発砲できなかったが、敵も攻撃してこなかった。これは敵が「攻撃されなければ反撃しない」という行動基準に従っていたためである。レンはこの特性を利用し、敵の攻撃を封じるために、敵と握手するふりをして右手でナイフを抜き、反撃を封じた。そして、ナイフで敵の首を狙い、ヒットポイントを削り切り勝利を収めた。

その後、草原へと転送されたレンはシャーリーと再会した。シャーリーは、自分のコピーを開始後わずか30秒で倒していた。彼女は近接戦で自ら腿を敵の刃で受け止め、相手が武器を抜く間に首を絞めて窒息させたという。レンはその戦法を聞いて驚いたが、シャーリーの迅速な判断力に感心した。

レンたちは、美しい草原で他の仲間が現れるのを待っていた。シャーリーやフカ次郎が次々と登場し、最後にピトフーイが遅れて到着。ピトフーイは下着姿で現れ、その理由を問われると「殴り合いを楽しむために装備を脱いだ」と説明した。さらに自分を拘束して拷問のような体験をしていたため、時間ギリギリになったという。

最後にクラレンスも到着し、七人が揃ったところでスー三郎が現れた。スー三郎は「第五の試練は突破したが、最後にやってもらうことがある」と告げた。そして、皆に自分を殺すように頼んだ。

最終章  「犬の天国で」

レンたちは、スー三郎を殺すという提案に対して議論を始めた。ピトフーイが早速実行しようとしたが、フカ次郎が反対し、スー三郎を守るために戦おうと決意した。レンもフカ次郎の意見に賛成し、スー三郎を殺すのを避けたいと主張したが、クエストをクリアするためには避けられないとボスが指摘した。

結局、スー三郎を巡ってピトフーイ、ボス、トーマの3人と、レン、フカ次郎、シャーリーの3人が対立し、戦うことに決まった。クラレンスは中立を宣言し、戦闘を監視する役割を担うことにした。

戦闘のルールとして、ピトフーイはログハウスの左右に分かれて待機し、クラレンスの号砲で戦闘を開始する提案をした。レンたちはこの提案に同意し、戦いが始まろうとしていた。

レンたちとピトフーイのチームは、クラレンスの合図で戦闘を開始するために家の両側に分かれて配置についた。時間を稼ぐために、両チームともゆっくりと歩きながら戦略を練っていた。レンたちは、ピトフーイが強力であり、ボスも動きが速く、トーマの狙撃も優秀であることを考慮しながら、慎重に作戦を立てた。

シャーリーは、フカ次郎のプラズマ・グレネードの威力を利用して、家ごと敵を吹き飛ばすという大胆な作戦を提案したが、レンは相打ちになるリスクを避けるためにその案を却下した。レンは、突拍子もないアイデアを思いつき、それを実行することに決めた。

一方、ピトフーイも相手チームの強力なスナイパーやグレネード攻撃に注意しつつ、瞬時に対応することが重要だと判断し、詳細な作戦を立てることを避けた。

クラレンスがカウントダウンを始め、戦闘開始までの時間が迫る中、両チームはそれぞれの作戦を進めていた。そして、クラレンスが発砲し、戦闘が始まる瞬間を迎えた。

レンたちとピトフーイのチームがログハウス内で激突し、激しい戦闘が繰り広げられた。フカ次郎がプラズマ・グレネードを連射し、庭を破壊しながらもピトフーイたちはすばやくログハウスに入り、室内戦に移行した。トーマが突撃し、レンたちはダイニングテーブルを利用して反撃した。

ピトフーイはレンに向かって突撃したが、フカ次郎のテーブル攻撃で阻まれ、レンはすかさず攻撃を続けた。ピトフーイは一時的に動きを止められたが、すぐに反撃に転じた。

戦闘はわずか数秒で急展開し、レンはガラスを突き破って逃走、ボスとの銃撃戦が展開された。しかし、シャーリーが隠れてボスを背後から攻撃し、最終的にボスを倒した。戦闘は短時間で終結し、わずか12秒で大きな決着がついた。

レンたちのチームはピトフーイとの戦いに挑み、フカ次郎のプラズマ・グレネード砲撃で混乱を引き起こした。レンは作戦の一環としてフカ次郎と衣装を交換し、シャーリーは背後からボスを刺殺するなど、順調に進行したかに見えた。

しかし、ピトフーイは煙突を使って奇襲を仕掛け、シャーリーを倒した。フカ次郎とレンはピトフーイを追い詰めるが、ピトフーイは2丁の隠し拳銃を持っており、逃げ切ろうとする。レンとピトフーイは互いに銃撃戦を繰り広げ、最終的にピトフーイが優勢となる。

ピトフーイは最終的にデカネードを持ち出し、レンたちを脅すが、スー三郎を殺さないことを告げた。この一言でレンは驚き、戦いが終了した。

レンとフカ次郎は、クエストの終盤でスー三郎を殺さずにクリアするかどうかの選択に直面していた。彼らはクラレンスの助けを借りて穴から引き上げられ、再びピトフーイや他の仲間たちと合流した。ピトフーイは、スー三郎を殺さないことをチーム全員で決定し、クエストのクリアが確定したと宣言した。

スー三郎は、特にフカ次郎に感謝の意を表し、小さな別れを告げた後、草原の中へと消えていった。最速クリアとして高い経験値が提示される中、レンはピトフーイに、犬を殺さないことでクリアできることを最初から知っていたのかを問いただした。ピトフーイは、最初からその可能性に気づいていたが、あえて戦いを楽しむために事態を複雑にしたことを認めた。

最終的に、レンはピトフーイがただ戦いを楽しみたかったのだろうと再確認した。

レンたちはクエストをクリアし、ピトフーイが戦闘服で現れた酒場の広間に戻ってきた。フカ次郎は涙を流し続けており、ピトフーイが「結果よければ全てよし」と仲間たちをなだめたが、レンは不満を抱えていた。クエストは最速でクリアされ、他のスコードロンはクリアできなかったことが報告された。彼らの名は今後の歴史に残ることとなったが、エムは何が起こったのか理解しておらず、他のメンバーも状況を把握していなかった。

部屋にはレンたち以外にも多くのプレイヤーが集まっており、デヴィッドやビービーらが不満を抱えつつも、ピトフーイの説明を待っていた。レンはアイスティーを頼み、まだ涙を流すフカ次郎にストローで飲み物を差し出しながら、友の回復を見守った。

主な登場人物

1. 小比類巻香蓮(レン)
主人公で、失恋後に『GGO』で新たな挑戦を続けた。戦いにおいて冷静な判断力と迅速な行動力を持ち、仲間と共にクエストをクリアするために奮闘した。彼女の成長と友人との絆が物語の中心であった。
2. フカ次郎
香蓮の親友であり、『GGO』で共に戦った仲間。感情豊かで、特にスー三郎との別れでは涙を流し続けた。ピトフーイとの戦闘でも冷静に対処し、グレネード攻撃で仲間をサポートした。
3. ピトフーイ
『GGO』で暴れ回る強力なプレイヤー。実は神崎エルザという人気歌手の裏の顔を持つ。戦いを楽しむことが目的で、複雑な状況を作り出して仲間たちを巻き込んだが、最終的にクエストを成功に導いた。
4. エム
ピトフーイの忠実な仲間で、戦術的なサポートを担当。クエストの中で冷静に指揮を取り、ピトフーイを助けながらチームを支えたが、戦闘の全貌を理解していなかった。
5. シャーリー
レンたちの仲間で、冷静かつ迅速に行動する狙撃手。戦いの中で自ら敵を倒し、強力な戦士として活躍した。ピトフーイに対して内心では敵意を抱いていたが、それを表には出さずに協力していた。
6. クラレンス
レンたちの仲間で、クエストの進行において重要な役割を果たした。戦闘に参加しながらも、ピトフーイや他のメンバーとの交渉を行い、状況を冷静に見守る役割を担っていた。
7. スー三郎
クエストのガイド役として登場した黒い小型犬。レンたちを試練に導く存在であり、最終的には自らを殺すように求めたが、仲間たちによって助けられ、感謝を伝えながら草原へと消えた。
8. デヴィッド
MMTMのリーダーで、戦いの後でピトフーイに対して不満を抱いていた。クエストの進行中、ピトフーイに状況の説明を求めた。
9. ビービー
ZEMALのリーダーで、デヴィッドと共にピトフーイに説明を求めた。真面目な性格で、ピトフーイの振る舞いに疑問を感じながらも、状況を見守っていた。

『ファイブ・オーディールズ』に参加したチーム

1. LPFM
 主人公であるレンを中心としたチーム。メンバーには、フカ次郎、ピトフーイ、エム、シャーリー、クラレンスが含まれた。チームの特徴は、各メンバーが得意分野を持ち、戦術的にバランスの取れた構成となっていた。彼らはクエストで連携を深めながら、厳しい試練をクリアしていった。

2. MMTM(エムエムティーエム)
 リーダーのデヴィッドを中心とするチーム。MMTMは、銃火器の使い方に優れたチームで、強力な火力を誇った。戦闘では主に遠距離攻撃を担当し、レンたちとの合同チームとしてメカカニとの戦いにも参加した。

3. ZEMAL(ゼマル)
 リーダーのビービーが率いるチーム。ZEMALは、連携力と機動力に優れたチームであり、特にマシンガン主体の攻撃に長けていた。メカカニとの戦闘で、MMTMと共に戦闘の主軸を担い、レンたちと共闘した。

4. SHINC(シンク)
 新体操部のメンバーから成るアマゾネスチーム。レンと過去に激しい戦闘を繰り広げたが、今回はクエストを通じて協力することとなった。SHINCは、チームワークを重視した戦術で、ピトフーイたちとのクエストにも積極的に参加し、共に試練を乗り越えた。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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