どんな本?
「ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで」は、篠崎芳によるライトノベルシリーズで、KWKMがイラストを担当している。
主人公は「ハズレ枠」と称され召喚した女神に廃棄場に廃棄されてしまう。
廃棄された召喚者達を嬲り殺そうと襲って来たモンスターを【状態異常スキル】を駆使し、困難な状況を乗り越えていく。
物語は、主人公が経験値の取得とレベルアップを繰り返すことで自身の限界を超え、新たなスキルを獲得し、押し寄せる魔物を蹂躙していくところから展開。
このシリーズは、読者に強い印象を与えるストーリーとキャラクターで知られている。
また、このシリーズはオーバーラップ文庫から出版されており。
それぞれの巻は、主人公が困難を乗り越えて成長していく様子を描いている。
このシリーズは、ファンタジーと冒険の要素を組み合わせたエキサイティングな物語で、多くの読者から高い評価を受けている。
読んだ本のタイトル
#ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで4
(英語名:Failure Frame: I Became the Strongest and Annihilated Everything With Low-Level Spells)
著者:篠崎芳 氏
イラスト:KWKM 氏
(PR)よろしければ上のサイトから購入して頂けると幸いです。
あらすじ・内容
「ハズレ枠」と称されたスキルを駆使し、呪術師集団・アシントを壊滅させた三森灯河。
ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで 4
「禁忌の魔女」の所在を知るイヴを仲間に加えた彼は、金棲魔群帯へと足を踏み入れた。
金眼の魔物、そして「人面種」。絶大なる力を持つ魔の軍勢を相手に、灯河はたったひとりで立ち向かうことを心に決める。
一方、女神ヴィシスのもとで訓練を重ねた異界の勇者たちも魔群帯へと訪れていた。
そしてついに、ある人物たちが邂逅を果たすことになり――。
「こんなとこで止まってたら、クソ女神に復讐を果たせねぇだろうが」
かつて空気モブだったE級勇者が、絶対最強へと至る逆襲譚、第4幕。
プロローグ
アライオン王城内の修練場で、勇者たちは師からの指導を受けている。綾香はカヤ子による予期せぬ足払いで転倒し、ベインウルフによって立ち直る。彼は予想外の事態に備える重要性を説く。一方、安智弘はベインウルフの態度に反発し、綾香と桐原拓斗は訓練に励む中で互いに刺激を受けながら成長していく。女神ヴィシスは実戦的な技術の重要性を強調し、金棲魔群帯への移動を告げる。
1.金棲魔群帯
トーカたちは金棲魔群帯での探索を開始する。当初は平和な森林浴のような状況だが、やがて魔物との遭遇が頻繁に。イヴは魔物の攻撃を巧みに回避し、トーカは麻痺技術を用いて魔物を制圧する。彼らは魔物から素材を収集し、これが禁術製アイテムの製造に有用であることを確認。トーカは『禁術大全』を参照し、新たな情報を得る。
2.人面種
遺跡内での夕食後、セラスは過去の苦悩について語り、トーカたちは対応する。セラスは以前の経験を振り返りつつ、夜が深まるにつれてトーカとリズは魔群帯の魔物たちの行動パターンについて議論する。この間、セラスの悩みに対する対応が試される。
3.あとはもう、
トーカはピギ丸の触手を利用して魔物群に攻撃を加え、混乱を引き起こす。彼の戦略が一部成功するものの、賢い魔物たちによって計画は複雑化。トーカは持続的な戦闘を強いられ、状況を掌握しつつ戦いを続ける。結果として、魔物たちとの間で壮絶な戦闘が展開される。
4.限界の、その先へ
トーカは連続した戦いを通じて自身の限界を超え、新たな力を手に入れる。彼はピギ丸との融合状態を維持し、絶え間ない戦闘を強いられる。魔物たちも猛攻を仕掛けるが、トーカは新たなスキル「スロウ」を駆使し、戦局を有利に進める。
5.魔女の領域
トーカと仲間たちは魔女の領域へ進み、途中でゴーレムらしき罠に遭遇するが無事に対処。湖畔の小屋で遭遇した魔女は古代語で話し始め、セラスが応じる。魔女は自らを「エリカ・アナオロバエル」と名乗り、自分が「禁忌の魔女」であることを明かす。
エピローグ
トーカとイヴは地下空間に足を踏み入れる。風が自然に吹き、前方には生きている巨大な汚染樹の根が見える。この不思議な環境は魔女にとって理想的な場所であることが示唆される。
感想
クラスメイトの殆どが自己中。
女神も薄っぺらな腹黒・・・
ほぼ全員悪人じゃん。
状況が状況だから仕方ないのか?
主人公トーカのパーティ達と一部のクラスメイトが善人ってだけ。
特に男子が暴力に酔ってる感じがすごくする。
まぁ、強いスキルを持ってる連中だけだけど。
女神に何かされてるのか?
物語は、雇用者に騙されていた血闘士のイヴ、イヴの被保護者のリズと共に”禁忌の魔女”の下に向かうため超危険地帯”金棲魔群帯”へ突入する。
当初は強敵ながら単体の金目の魔獣を倒していたが、大群を呼び寄せる魔獣の罠にハマりトーカ(ピピ丸、スレイ随伴)が囮となって大群へ突貫して蹂躙するが多勢に無勢。
そんな状況の近くではトーカを捨てたクラスメイト達が魔獣討伐をしていた。
そこでは彼等は危機に遭い各々のドラマがあった。
コイツ等、もうバラバラじゃん。
最後までお読み頂きありがとうございます。
(PR)さらに詳しく知りたい方は、以下のリンクから書籍を購入できます。
ぜひご覧ください。
(PR)よろしければ上のサイトから購入して頂けると幸いです。
同シリーズ
その他フィクション
アニメ
PV
OP
ED
備忘録
アニメ
PV
OP
ED
備忘録
プロローグ
アライオン王城内の修練場で、勇者たちは担当の師から稽古を受けていた。十河綾香はベインウルフとの稽古中に勢いよく尻餅をつき、それが周防カヤ子の足払いによるものだと気づく。ベインウルフは綾香が警戒していたものの、カヤ子による攻撃は予想外だったと話す。その後、綾香はベインウルフに引き上げられると共に、予想外の事態に備えるべきだという教訓を得る。
ベインウルフは十河グループと共に集団戦の戦術を組み立てることを提案し、彼らの指導を続ける。訓練が一段落した後、綾香はベインウルフになぜ彼らのグループを指導することになったのかを尋ねる。ベインウルフは自分の利益も考えつつ、彼らが生き残ることを望んでいるためと答える。
一方、安智弘はベインウルフに対し反発しており、彼の上から目線の態度に不快感を示す。ベインウルフは次回はもっと低姿勢を意識すると反省する。綾香はベインウルフの実戦経験から学ぶべき多くのことがあると感じ、彼女と同じ修練場にいる桐原拓斗たちの間に不穏な空気が流れていることに気づく。
訓練初日に桐原拓斗は四恭聖の長男アギトから声をかけられる。アギトは桐原の力を試そうとしていたが、桐原は自分たちの力が絶対であることを示し、壁を打ち破ることができる成長の可能性を語る。一方で、アギトは桐原の態度に対して驚きつつも、その肝の据わり具合を評価する。
その後、場の雰囲気は緊迫し、四恭聖の長女アビスが場に加わり、桐原への挑戦的な態度を示す。アビスは桐原の態度を批判し、彼女自身も力を誇示するが、桐原は冷静に対応し、自分の力の正当性を主張する。アギトとアビスとの間で緊張が高まりながらも、桐原の力と態度は他の参加者に強い印象を与える。
訓練場でアビスが小山田に挑発的な態度を取り、小山田は彼女に反発するが、実力差があるためにアビスの挑発に対して効果的な反撃ができない。数日前には小山田がアビスに自分の固有スキルを使用しようとしたが、回避されてさらに指を折られた。この事件は女神によって問題視されず、小山田はアビスに復讐を誓うが、力の差を認めざるを得ない状況にある。
一方、桐原はアギトと協力して訓練を進め、お互いに刺激を受けながら成長している。女神ヴィシスは、他の勇者たちと共に現れ、実戦的な技術の習得を促し、結果を重視する姿勢を示す。そして、勇者たちにさらなるレベルアップの必要性を伝え、次の行動として金棲魔群帯への移動を予告する。
1.金棲魔群帯
トーカたちは金棲魔群帯に入り、その環境を探索していた。初期の段階では魔物の気配は遠く、森林浴のような状態であると感じられた。しかし、進むにつれて魔物との遭遇は避けられず、イヴと魔物の間で戦闘が発生した。イヴは魔物の攻撃を巧みに回避し、トーカは魔物を麻痺させた後、毒を用いて効果を確認する。
この地域での魔物は、過去の遺跡の魔物に比べると攻撃性は同等だが、全体的な強さはやや劣ることが判明した。トーカとセラスは、魔物から素材を回収し、それが禁術製アイテムの製造に有用であることを確認する。さらに、セラスはトーカから『禁術大全』を借り、その中から重要な情報を見つける。
全体として、トーカたちの魔群帯での初期の遭遇は順調で、魔物との戦闘もうまく対処できている。今後の課題は、さらに強力な魔物との遭遇と、必要な素材を集めることにあり、その過程で新たな発見や困難に直面する可能性が高い。
魔群帯を進むトーカたちにとって、魔物の強さが奥へ進むにつれて増していることが確認されている。この日、トーカたちは川を渡り、リズが足を滑らせた際にピギ丸が彼女を救出した。その後、トーカたちはイヴが以前逃げ帰った際の魔物と再遭遇し、トーカは状況を制御するために先手を打ち、魔物を麻痺させて倒した。その経験はトーカにとって成長の証であり、彼のレベルが上がる結果となった。この一連の出来事を通じて、トーカたちは魔群帯の深部での生存に必要な力と知識を蓄え、互いに支え合う強い絆を築いている。
トーカはセラスに水を含ませた布で顔を拭いてやるシーンから始まる。スレイという馬はトーカの「子」として彼に好感を持たせる戦略の一環として振る舞われる。スレイは第二形態で荷物を運べるほど力があり、第三形態では高い機動力が期待されているが、その能力は未だ試されていない。セラスは戦闘面での利点を提案し、スレイの真価は魔物との遭遇時に明らかになると述べる。また、スレイの性別がメスであることが判明する。ピギ丸とのやりとりやイヴとの会話を通じて、スレイがどのようにチームに溶け込んでいるかが描かれる。セラスの自動スキンケア機能や彼女の肌の美しさについての言及もある。リズはスレイに乗っており、彼女の状況をトーカが気にかけている。全体的に、この物語の一部はスレイとその能力、およびトーカとセラスの関係に焦点を当てている。
トーカとその仲間たちは魔物との遭遇を続けていた。イヴは魔物との戦いを通じて戦闘感覚を鍛えたいと提案し、セラスもそれに同意し、トーカは二人の戦闘能力向上の機会と見て賛成した。イヴは獰猛な戦士の動きを見せ、セラスは流麗な舞を思わせる動きで戦っていた。トーカは必要に応じて介入する準備をしていた。
三日後、彼らは魔女の棲み家を目指して進み、廃墟地帯に到着した。この地帯はかつて遺跡の建物があった場所であり、現在は瓦礫が散乱していた。セラスは疲労を感じていたが、トーカはそれに気づかず、自らの体力ばかりを気にしていた。
イヴは偵察に出て、近くに巨大な遺跡があると報告した。彼らはその遺跡に向かい、中に入ることにした。扉を開くためにトーカが魔素を注入し、扉が開いた後、セラスは光の精霊の力を使って照明を提供した。その場所は宿泊場所として使えそうだと判断された。
この間にトーカたちは常に進行方向を確認しており、セラスの体調をより注意深く観察することを学んだ。彼らは新たな遺跡を探索する準備が整った状態で、物語は進行している。
【竜殺し】
アライオンの王城の廊下で、竜殺しのベインウルフは兵舎を眺めながら酒を飲んでいた。近くで女神ヴィシスと会話し、彼女はベインウルフをアライオンに留めた意図について話していた。ベインウルフは、ヴィシスが自分を魔群帯行きの隊から外したのは、特定の人物の師になっているからではないかと推測し、彼女にその理由を問いただした。しかし、ヴィシスはその推測を否定し、理解不能な返答をした。
ヴィシスは、ベインウルフの父が病で苦しんでいることに言及し、彼がその薬を無償で受けられるように口添えしていることを明かした。ベインウルフは、女神の要請に応じて魔戦騎士団に入ったのは、実は父のためだと内心で認めていた。二人の会話は、白狼騎士団の話題に移り、ヴィシスはそれが関連性がないと述べた。その後、勇者たちの話題になり、ベインウルフは異界の勇者たちの進捗について評価を述べた。
【鹿島小鳩】
魔群帯に入って最初の日、勇者たちが魔物と戦い始めた。小鳩を含む浅葱グループは、魔物との戦いにおいて明らかな進歩を示していたが、小鳩自身は戦いの中で増えるレベルアップに対して不安を覚えていた。戦場浅葱がリーダーシップをとり、小鳩に経験値を増やす機会を作っていたが、彼女はその空気に圧倒されていた。小鳩は魔物にとどめをさすことに苦悩しながらも、浅葱の指示に従った。その後、グループ間での対立や、より強力な魔物との遭遇が続いた。
ある時、魔物が現れ、四恭聖と勇者たちはその対応に追われた。ニャンタン・キキーパットは、卓越した戦技を披露し、一匹の魔物を迅速に寸断した。アギト・アングーンも別の魔物を効果的に処理し、さらに魔物から攻撃を受けることなく戦いを制した。一方、桐原拓斗は自らの強大な力を見せつけるように魔物を撃破した。彼らの活躍により、小鳩は圧倒されながらも彼らの力の大きさに感銘を受けた。
【高雄樹】
高雄樹とその姉、聖が一時的に他の勇者たちから離れた状況で、数人の男の死体を発見した。これらの男たちは彼らによって殺されたのではなく、自ら命を絶っていた。聖は、彼らが女神ヴィシスが自分たちに何かを仕掛けるために送った監視役だと考えている。樹は、姉の冷静な振る舞いに常に魅力を感じており、どんな状況でも姉と一緒なら平常心を保てると感じている。
2.人面種
トーカたちは遺跡内に入り、荷物を降ろして夕食を取り、その後は寝支度を始めた。一日の終わりに、セラスが謎の苦悩を告白し、彼女の周りのメンバーが支援をした。また、セラスは以前から彼女に似合う服を着せたがっていた女神ヴィシスについて思い出話をした。寝る前に、トーカはセラスとリズの会話を耳にし、魔群帯に残る魔物たちの行動パターンについて議論を交わす。夜が深まるにつれて、セラスはトーカに対し、彼の騎士であることを再確認し、彼女がどの服も似合うことを認めた。夕食時には、セラスの悩みを解消しようとするも、彼女を困惑させてしまう場面もあった。最終的には、トーカが遺跡外で目撃した謎の光についてセラスに尋ね、それが魔物同士の争いかもしれないと考えた。
【セラス・アシュレイン】
セラスは目を覚まし、トーカがいないことに気付く。イヴと共にトーカを探しに行くが、扉の外でトーカと、彼が倒したと思われる人面種の魔物を発見する。トーカは魔物を倒し、その部位を集め、経験値を得ていた。人面種の死骸を前に、トーカはこれからも彼らを殺戮できることに安堵している様子を見せる。セラスはトーカの存在に安心感を持ちつつも、彼が一人で多くを背負い過ぎないことを願っている。
【三森灯河】
トーカと仲間たちは、夜を過ごした遺跡を離れ、先に進んでいた。人面種との遭遇後も、一行は安堵し、通常の配置で進行を続けている。セラスとイヴは、魔群帯の状況について話し合い、人面種が他の魔物に避けられている可能性を指摘している。また、トーカは、人面種の部位を禁術の材料として検討し、セラスにその知識を頼っていた。セラスは『禁術大全』に詳しくなり、トーカのサポートをしている。一方、トーカはセラスの戦士としての才能に気付き、彼女の力を高く評価している。セラスもトーカに強い信頼を寄せており、彼が生きている限り安心している様子をリズが表している。この信頼感が一行の結束を強め、目的地に向かう一歩となっている。
トーカたちは崖の途切れに到着し、スレイと共に先の様子を見た後、問題なく進めると判断した。進行中に突如、奇妙な形状の浮遊する魔物が現れ、イヴは即座に反応してそれを倒した。しかし、その魔物は死亡すると大音量で叫び、それが原因で多数の魔物が集まり始めるという状況が発生した。トーカは魔物を引きつけ、セラスたちを安全な場所に誘導することに決め、彼らを保護するために自身が囮となる計画を立てた。魔物たちを引きつけるために、スレイと共に声を拡大する装置を用いて魔物を引き寄せる作戦を実行し、セラスたちは指示された横穴へ避難した。この計画により、トーカは大規模な魔物の群れを自身に向かわせることに成功し、全面戦争へと突入した。
3.あとはもう、
トーカはピギ丸の触手を利用して後方の魔物群を攻撃し、バーサク状態を引き起こして彼らに同士討ちさせた。魔物たちは互いに襲い合い、混乱する中でトーカはさらに戦略を展開。しかし、人面種の中にはトーカの攻撃を回避し、他の魔物を盾に使う賢い個体もいた。トーカの初手は成功したが、後続の魔物によりバーサク状態の魔物が次々と倒された。
トーカは状況を把握しながら、ピギ丸とスレイにさらに魔素を送り、追い越す魔物たちとの戦いを続ける。最終的には、大量の魔物を倒して経験値を得るためにレベルアップを狙い、進退きわまった戦いを強いられる。トーカは魔物たちとの間で強襲と離脱を繰り返しながら戦うが、状況は依然として厳しいままである。【バーサク】を再び発動させ、魔物たちを再度混乱させることに成功し、一時的な足止めを図る。しかし、戦いはまだ続く。
スレイが繁みから飛び出し、後方から追跡する二匹の中型人面種にトーカが不意をつく。トーカはピギ丸の突起を使って背後から攻撃し、麻痺状態にして暴性付与でとどめをさし、その結果レベルアップした。その後、トーカはスレイに再び騎乗し、逃げていた人面種が襲いかかった巨大な魔物を目撃。その魔物が怒り狂って他の魔物を襲い、トーカはこの機会を利用して再び攻撃を仕掛け、両魔物を倒して更にレベルアップする。
トーカのレベルが1929から1966へと上がり、彼のステータスが大幅に向上するが、疲労感は消えない。さらに周囲には魔物の群れが集まり、彼は進退きわまる戦いを強いられる。トーカは状況を把握し、ピギ丸を広げて群れに突進し、戦いを続ける決意を固める。
【十河綾香】
大量の魔物が咆哮しながら押し寄せ、綾香たちはその危機から逃れようと隠れる戦略を採る。しかし、その過程で2人のクラスメイトが魔物に殺される。生存者の中には、グループのリーダーである安智弘がおり、彼は自己の安全を最優先に行動していたために、他の生徒の安全は顧みなかった。これに対して、綾香は安に対し、リーダーとしての責任感の欠如を厳しく問いただす。安はその責任を認めず、自己正当化の態度を取り続ける。その後、安と桐原拓斗との間で激しい口論が発生し、桐原は安の人間性を批判する。最終的に、綾香はまだ自分が力不足であると自覚し、これからも成長していく必要があると感じる。
綾香の仲間である南野萌絵が、綾香を助けられなかったことについて謝罪する。綾香はその気持ちに感謝する。その後、戦場浅葱が現れ、鹿島小鳩の行方が不明であることが判明する。鹿島は同じグループの叶五十鈴を助けに行ったが、叶は彼女を囮にして逃げたことを認め、自身の行動を正当化する。浅葱グループは叶の行動を擁護し、綾香の責める態度に反発する。綾香は浅葱に協力を求めるが、浅葱はその要請を断り、一人での行動を推奨する。綾香が鹿島を捜すことを志願するものの、四恭聖から却下される。雨が降り始める中、綾香は自分のステータスを確認し、自身の力不足を痛感し、より強くなることを誓う。
【鹿島小鳩】
雨中で逃走中の鹿島小鳩は、一時的に魔物からの追跡を逃れつつも、帰路を見失ってしまう。遭遇した魔物から逃げるために設けた目印が途中から失われており、不安と恐怖に押し潰されそうになっている。過去に見送ることしかできなかった三森灯河の死の影響を今も引きずり、役立つ存在でありたいと願うが、自分の無力さに苛まれる。さらに、魔物の群れの中で外れた魔物に襲われる可能性が高まっている。強い雨の中、身を隠そうとするものの、恐怖で動けなくなり、人間の姿をした豹頭の魔物に遭遇する。小鳩は絶望的な状況下で生き残るために戦う覚悟を決める。
【イヴ・スピード】
イヴとセラスは雨が降る中、トーカの指示に従い隠れていた。イヴはトーカを追いかけたいと主張し、セラスは彼女の意見を聞き入れる。イヴはトーカが魔物と戦い、重傷を負う可能性があると指摘し、トーカの睡眠不足や彼が他の仲間に【スリープ】をかけていたことを説明する。イヴは自分がトーカを追い、必要なら彼を運ぶだけの力があると述べ、セラスはリズと共に待機することを決める。二人はトーカへの強い信頼と責任感を共有し、イヴは出発する準備を整える。セラスはイヴに生きて戻ることを約束させ、イヴはその約束を受け入れる。
イヴ・スピードは雨の中、洞穴から踏み出し、周囲の魔物に対して戦闘を開始する。彼の動きは迅速で、魔物たちを次々と倒していく。トーカの追跡を試みながら、遭遇した魔物と交戦し、その中で大型の魔物にはまだ遭遇していない。イヴは四足歩行に近い体勢で迅速に移動し、魔物の痕跡を追っていた。しかし、途中で魔物ではない異質な気配を感じ取り、その原因を確かめるために速度を上げる。その途中で小柄な人間の少女と遭遇し、彼女の怯えた様子に自らの過去を思い出す。少女の脅威を感じないイヴは、彼女に対して慈悲の手を差し伸べようとするが、突然の電撃により攻撃される。この電撃は雷撃少女と呼ばれる異界の勇者によるもので、イヴは彼女の速さと技術に驚くが、戦闘を続ける。最終的に雷撃少女の姉が現れ、イヴに対する攻撃を停止させる。姉は穏やかな態度でイヴに接し、イヴも彼女たちとの戦闘を避けることを決める。この遭遇は、イヴにとって新たな理解と認識の場となる。
異界の勇者たちとの遭遇後、イヴは再び獣のような姿に戻り、敵の痕跡を追い始める。彼は勇者たちとは反対方向へと進み、道中で雨が小さくなり、空が晴れ間を見せ始める。夕方となり、夕陽が雨粒を照らし出す中、イヴはさらに速度を上げる。
4.限界の、その先へ
トーカは魔物を倒し続け、経験値を取得してレベルアップを繰り返しながら、生存のために戦い続けている。彼のレベルは2000に達し、MPが全回復した。彼はピギ丸との融合状態を維持し、魔物たちとの激戦を強行している。魔物たちも必死であり、人面種のような魔物が死体を盾に使って攻撃を仕掛けてくるが、トーカはそれを回避し、戦いを継続している。ピギ丸の疲労が深刻であり、トーカは最後に彼にもう一度仕事を頼むが、それは危険を伴うものである。
トーカは囮として蠅王のマスクを使用し、人面種にそれが切り離された首であると誤認させた。しかし、人面種の反応速度がトーカの策略を上回り、完全な奇襲には至らなかった。トーカは最終的に上空からの攻撃で人面種を麻痺させ、勝負を決定づけた。戦いの中で、ピギ丸との接続を解除し、スレイも限界に近い状態にあった。戦闘後、トーカはピギ丸とスレイを連れて安全な場所を目指し、彼らの疲労と傷を考慮しながら移動を続けた。その途中で、スレイがセラスたちの位置を示す反応を見せ、トーカはその指示に従って進んだ。
トーカは、新たなスキル「スロウ」を使って周囲の敵の動きを遅くし、それを有利に戦うために利用した。このスキルは使うとMPが大量に消費され、その効果範囲内で敵の動きを遅らせることができるが、自分と直接接触している者には影響を及ぼさない。しかし、このスキルは一度使うとクールタイムが発生し、連続使用が不可能であることが判明した。そのため、トーカは短剣を使って敵を一掃し、さらに疲労が蓄積している中でも戦闘を続けなければならなかった。最終的に、スレイが興奮している原因が、特別な敵の存在に気づいたからであることが明らかになった。
イヴが魔物を退治し、トーカの元に戻ってきたが、雨に濡れ重たくなっていた。トーカはイヴの責任感の強さを評価し、夜の支援を依頼する。イヴがトーカに感謝し、トーカもその助けに感謝を表す。その後、二人はセラスたちの元に向かう途中、イヴが異界の勇者たちと出くわしたことをトーカに報告する。特に高雄姉妹について話し、彼女たちが魔群帯で経験値を稼ぐために来ていたことが語られる。最終的には、二人がセラスたちのいる洞穴に到着し、リズと再会するシーンで終わる。
セラスがトーカとスレイの手当てをした後、二人はスレイとピギ丸の状態について話し合う。セラスは自身の能力について否定的に感じているが、トーカはセラスの多才さを評価し、彼女の自己評価の低さを指摘する。会話はセラスの社交スキルの不得意さへと移り、彼女がくだけた会話に苦労していることが明らかになる。トーカはセラスの真面目な性格を理解し、それを評価する。夜が更けていく中で、セラスはトーカに裁縫をし、彼の上着を修理する。また、トーカはセラスに感謝を伝え、彼女の存在の重要性を強調する。最後に、トーカはセラスに支えを求め、彼女もそれを受け入れる。
【セラス・アシュレイン】
セラスがトーカの眠りを優しく見守りながら、彼の身体に手を触れてその温もりを感じる場面である。トーカが深く眠っていることを確認し、彼に対する深い愛情と心配を感じるセラスの心情が描かれる。彼女はトーカの無防備な寝顔に愛おしさを感じつつ、自らの行動に戸惑いと後悔の感情を抱く。セラスは自分の感情に気付きながらも、トーカに対する行動が適切でなかったことを自問自答し、彼に対する想いを抑えることに苦しむ。最終的に、セラスはトーカが目を覚ますかもしれないという不安と、彼に対する深い感情の間で葛藤する。
【三森灯河】
トーカが目覚め、自分の体に違和感を感じる場面である。彼は、自分の上半身が露出していることや、唇が湿っていることに気付き、これらの違和感がセラスによるものだと理解する。セラスはその場にいるが、トーカに背を向けており、彼女の心情は複雑であることがトーカには感じ取れる。トーカはセラスが緊張していることを察し、彼女をリラックスさせるためにスリープスキルを使って眠らせる。この行動から、トーカがセラスをどれほど信頼し、彼女に気を許しているかが明らかになる。セラスが寝入った後、トーカはセラスとの距離感について考え、彼女の大胆な行動に内心で驚きながらも、その行動が自分にとってどれほど影響を与えているかを認識する。
5.魔女の領域
トーカと彼の仲間たちは、魔女が住む領域へと進む旅を続けていた。出発時はまだ暗かったが、進むうちに空は朝焼けへと変わり、周囲は静かであった。途中、セラスは魔術刻印を発見し、それが発動する罠かもしれないが古くて機能していないことを説明した。進むにつれて、彼らは魔女の領域へと足を踏み入れ、ゴーレムらしきものの罠を発見し、トーカが対応した。最終的には、湖畔の小屋に到着し、内部の調査を始めた。イヴは二階を調査し、何も変哲のないことを報告した。その後、彼女は一階で床下に隠し部屋へと続く階段を発見し、一行はその階段を下ることにした。
螺旋階段を下り、解放感のある空間に到達した。周囲は全て岩でできており、魔素由来と見られる燭台が壁にいくつか設置されていた。土くれの魔法生物が壁の傍で黙々と作業していたが、彼らはトーカたちに気づかず、作業を続けていた。トーカとセラスは巨大な扉の前に立ち、その水晶球に魔素を送り込んだ。魔素が水晶球内で波打ち始め、やがて水晶球が青白い光で満たされると、扉が開いた。
【鹿島小鳩】
豹人の女性、イヴと別れた後、鹿島小鳩は薄暗い森を歩いていた。彼女の不安感は希薄で、その心強さの理由は同行する高雄姉妹にあった。小鳩は礼を述べるが、高雄樹はもっと気軽に接するよう提案する。樹と聖は小鳩に対し、人間は環境に左右されず本質は変わらないと語る。
その後、高雄樹は小鳩に浅葱のグループにいる理由を尋ねる。小鳩は過去に浅葱に助けられた恩を感じており、それが彼女の選択を決定づけている。小鳩は自分が浅葱に本音を話されることで、必要な時に重要な情報を得られると信じている。また、彼女は浅葱が自分を軽蔑していると感じており、その見下しにより本音を話すと考えている。
このやり取りは、十河綾香との再会へとつながり、小鳩は彼女と感謝の言葉を交わす。話はさらに発展し、桐原拓斗との対立が浮上し、四恭聖の長女アビスが介入する。この出来事は、クラスメイト間の複雑な関係と桐原の孤独感を浮き彫りにする。最終的には、アギトが現れてすぐに出発することを宣言し、大魔帝の軍勢の動きが話題となる。
【ニャンタン・キキーパット】
女神ヴィシスがニャンタン・キキーパットの報告書を読んで、金棲魔群帯における勇者たちの底上げが成功したと評価している。しかし、ニャンタンが阻止されたことや報告書の遅れについて疑問を持ち、彼女に厳しい質問を投げかけている。ニャンタンは自身の責任を認め、誤りを謝罪する一方で、女神はニャンタンに対して辛辣な言葉を投げかけ、彼女の忠誠を試みている。
さらに、女神はネーア聖騎士団長のセラス・アシュレインの全身画を示し、これがバクオス皇帝からの献上品であることを説明する。セラスの死亡が公に認知されているが、実際の死体は確認されていない。セラスの使用品が高価で取引されていることも話題に出る。
その後、女神はニャンタンとともにマグナル王国へ向かい、白城で開催された各国代表の会議に出席する。会議では大魔帝の軍勢が本格的な南進を開始したことが明らかになり、各国はこの脅威にどう対処するかを議論している。女神は他国との協力を訴え、全戦力をもって臨むべきと強調している。
【高雄樹】
大魔帝の軍勢の動向を受けて、勇者たちは金棲魔群帯からアライオンの王城へと帰還している。特に高雄樹は、姉である高雄聖のS級勇者としての豪華な部屋を訪れており、等級の格差を感じているが、姉に対しての誇りも持っている。聖は様々な情報を収集しており、彼女が読んでいる手紙には重要な情報が含まれている可能性がある。樹は聖の行動や決断に全面的な信頼を置いており、何かあれば姉が正しいと判断する限り、それに従うつもりである。
聖は、国際的な報告書の一部を私的に回してもらっていることを樹に明かしており、これには樹も驚いている。しかし、聖はこの情報収集にリスクを感じつつも、自分の行動に対する不安を感じていない。二人はその後、南方の地下墓地についての報告書について議論しており、実際は地下墓地ではなく「廃棄遺跡」であることが判明している。この報告書には異常があったにも関わらず、それが適切に報告されなかった背景には、組織内の怠慢や報告の面倒さが影響していることが示唆されている。
樹と聖は、廃棄遺跡から生還した可能性がある人物についても議論しており、特に彼らがまだ生きている可能性についても言及している。これにより、今後の行動や調査の方針が変わる可能性も示唆されている。
エピローグ
トーカとイヴは、別世界のような地下空間に足を踏み入れる。天井は高く、空が広がり、風が吹いている。この空間は魔法によるものかもしれないが、天然の風が吹くことから、何か他の要因も考えられる。前方には巨大な汚染樹の根が見え、地上の巨大樹とは異なり、地中の根は生きており、大量の魔素を生成していることが示唆される。この環境は魔女にとって非常に適していると考えられる。
バルコニーに現れるのは長い耳と褐色の肌を持つ、西洋と東洋の折衷スタイルの服を着た女性で、彼女が「禁忌の魔女」であることが明らかになる。彼女は古代語で話し始め、セラスがそれに応じる。魔女はその知識を試すような形でセラスに問いかけ、彼女の答えに満足する様子を見せる。その後、堂々と自らを「エリカ・アナオロバエル」と名乗り、自分が「禁忌の魔女」であることを認める。
Share this content:
コメントを残す