どんな本?
「ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで」は、篠崎芳によるライトノベルシリーズで、KWKMがイラストを担当している。
主人公は「ハズレ枠」と称され召喚した女神に廃棄場に廃棄されてしまう。
廃棄された召喚者達を嬲り殺そうと襲って来たモンスターを【状態異常スキル】を駆使し、困難な状況を乗り越えていく。
物語は、主人公が経験値の取得とレベルアップを繰り返すことで自身の限界を超え、新たなスキルを獲得し、押し寄せる魔物を蹂躙していくところから展開。
このシリーズは、読者に強い印象を与えるストーリーとキャラクターで知られている。
また、このシリーズはオーバーラップ文庫から出版されており。
それぞれの巻は、主人公が困難を乗り越えて成長していく様子を描いている。
このシリーズは、ファンタジーと冒険の要素を組み合わせたエキサイティングな物語で、多くの読者から高い評価を受けている。
読んだ本のタイトル
#ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで5
(英語名:Failure Frame: I Became the Strongest and Annihilated Everything With Low-Level Spells)
著者:篠崎芳 氏
イラスト:KWKM 氏
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あらすじ・内容
「ここで出てきましたか、大魔帝」
ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで 5
「ハズレ枠」と称されたスキルを駆使し、三森灯河が金棲魔軍帯の最奥、禁忌の
魔女・エリカのもとへ辿り着くのと時を同じくして、いよいよ大魔帝軍の人類へ
の侵攻が開始された。歴戦の勇士や各国主力戦団が次々と倒れ伏すなか、十河綾
香も前線で窮地に追い込まれるという、人類にとって圧倒的不利な戦況。だがそ
の時、黒衣を纏い魔蠅の仮面をつけたE級勇者が、戦場へと降り立つーー。
「大魔帝の軍勢および、金眼の魔物は。我が蠅王ノ戦団がーー蹂躙する」
かつて空気モブだったE級勇者が、絶対最強へと至る逆襲譚、第5幕。
プロローグ:
アーガイルはマグナル王国の北西に位置する要塞都市で、大誓壁の陥落後に大魔帝軍によって攻略された。市内は炎と黒煙に包まれ、絶望の声が高まっている。物見塔に登ったオーガ兵は、守備隊長の生首を持ち、遠くの砂塵を見つめながら雄叫びを上げる。
【元白狼騎士団長】:
アーガイルの陥落後、元白狼騎士団長マルグ・ノッグは、生存者と共に南のシシバパへ撤退を試みるが、敵の罠に遭遇する。戦況は絶望的であり、巨大な魔物ドライクーヴァが現れ、さらなる圧倒的な力を見せつける。マルグは異界の勇者や神魔剣使いソギュードの力に期待を寄せる。
1.禁忌の魔女:
トーカたちは禁忌の魔女と対面し、魔女にリズとイヴの保護を求める。魔女は同情を示し、保護する意向を示すが、トーカの真意や禁呪の知識に関しては慎重な態度を保つ。トーカは魔女との信頼を築くために正直に事情を話し、彼らの目的が受け入れられるかを探る。
2.CHANGE:
トーカが目を覚まし、セラスが隣に座っている光景から始まる。彼らはイヴとリズと合流し、エリカの判断を待ちながら自由な時間を過ごす。その後、トーカはセラスに騎乗の心得を教わり、スレイの特殊な性質についても学ぶ。
3.勇者たちの戦い:
トーカとイヴは暗い樹林帯を進む黒い戦車を駆り、スレイを引かせながら進む。イヴはトーカとセラスを助けるために参加し、セラスに恩を返したいという強い意志を示している。彼らは危険な状況に備え、エリカから提供された転移石を持っている。
4.終わりの、始まり:
綾香は鬼たちに襲われるが、新たに習得した固有スキル「武装戦陣」を活用し、容易に鬼たちを撃退する。このスキルにより、綾香は戦況に応じて武器を生成し、サイズを自在に変えることができるようになる。
エピローグ:
セラス・アシュレインは、戦いが終息に向かいつつある戦場で精式霊装を解除し、鞘に刃を納めた。辺りには多数の魔物の死体が散らばっており、夕暮れ時、セラスはかつての部下たち、聖騎士たちと再会し、感謝の気持ちを抱いていた。そこへネーア聖国の姫、カトレア・シュトラミウスが現れ、セラスの生存を喜び、二人は再会を祝った。セラスは、かつて自分が剣を捧げた姫君の安全を確認し、守れたことに実感と感動を覚えた。戦場で再び姫君と言葉を交わし、彼女が無事であることを心から喜んだ。
夕暮れ時、トーカと彼の仲間イヴは戦勝を確認し、勝利を喜んだ。
感想
本巻は、三森灯河と勇者であり、灯河の元クラスメイトの十河綾香の活躍を中心に描れたバトルファンタジーである。
灯河が戦場で見せる機転と勇気は、彼のキャラクターの成長を色濃く表しており、彼の戦略的なスキル使用が物語に深味を与えてくれる。
一方、綾香の内面の成長と覚醒も見どころの一つで、彼女が直面する困難を乗り越える姿は非常に感動的だった。
彼女の新たなスキル「武装戦陣」は、その場の状況を劇的に変える力を持ち、彼女の勇者としての真価を示す。
女神は臍を噛むが、彼女の目的が何なのか全くわからないのは不気味でもある。
また、禁忌の魔女エリカとの関係性が物語に深みを加える一方で、彼女の知識と力が灯河たちの戦いにどのように影響を与えるのか、その展開が惹きつけてくれる。
ローマな戦車はロマンだな。
戦闘シーンの描写は生々しく、戦場の中にいるような感覚にさせてくれる。
灯河と綾香がそれぞれの戦いで見せる英雄的な行動は、物語全体に勢いを与え、クライマックスへと気持ちを高ぶらせてくれた。
巻末は、一つの戦いが終わった後も新たな戦いが待っていることを予感させ、物語の世界がさらに広がっていくことを示唆している。
これまでの巻と比べても十河綾香の覚醒で、戦闘描写の幅が拡がっており、今後の物語の展開に期待が持てる。
全体として、この巻はシリーズの中でも読み応えがあり、感情を揺さぶる出来事が満載で、非常に楽しめた。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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同シリーズ
その他フィクション
アニメ
PV
OP
ED
備忘録
アニメ
PV
OP
ED
備忘録
プロローグ
アーガイルはマグナル王国の北西に位置する要塞都市である。
大誓壁の陥落後、この都市も陥落し、現在は燃え盛る炎と黒煙に覆われている。
かつて戦意に満ちた気勢があったものの、今は絶望の声が市内を覆っている。
逃げ遅れた市民は魔物たちによって蹂躙され、凄惨な光景が展開されている。
物見塔に登ったオーガ兵は守備隊長の生首を持ち、遠くの砂塵を見つめている。
その砂塵が都市から離れる様子を見て、獲物を逃したことに苛立ちを感じながら、空に向かって雄叫びを上げる。
【元白狼騎士団長】
アーガイルは大魔帝の西方侵攻軍により陥落し、市民の避難は困難を極めた。防衛にアーガイルは大魔帝の西方侵攻軍により陥落し、市民の避難は困難を極めた。防衛に
あたった守備隊の多くが戦死し、オーガ兵を主力とする敵軍の進軍速度は予想を遥かに上回った。市内は焼かれ、避難が間に合わなかった民は蹂躙された。マルグ・ノッグ元白狼騎士団長は生存者と共に南のシシバパへの撤退を試みるも、途中で敵の罠に遭遇。大魔帝の部隊が放つ邪王素により、戦力が低下し苦戦を強いられている。戦況は絶望的であり、敵の巨大な魔物ドライクーヴァが現れ、さらなる圧倒的な力を見せつける。元白狼騎士団長としてのマルグは、異界の勇者や神魔剣使いソギュードの力に期待を寄せつつも、戦いの厳しさに直面している。
1.禁忌の魔女
禁忌の魔女との対面が果たされ、魔女はトーカたちの到着を意外に思いながらも、魔物の撃退について説明を受ける。
トーカは魔女に対し、彼の傭兵団が魔物を退けたことを認め、それに対する魔女の反応から彼女がどれほどの力を持っているか試す。
また、トーカたちは魔女との交渉を進め、リズとイヴの保護を求める。
リズとイヴが過去に苦境に陥りながらも生き延びたこと、そして彼らが追われる存在であることを魔女に伝える。
魔女はリズとイヴの背景に同情し、彼らを保護する意向を示すが、トーカの真意や禁呪の知識に関しては慎重な態度を保つ。
トーカは魔女との信頼を築くために、正直に事情を話し、彼らの目的が魔女に受け入れられるかどうかを探る。
トーカとセラスがエリカの提供した部屋に入ると、その部屋は使用されていないため物が多く置かれていて狭く感じられたが、ベッド周りには空間があり、彼らの荷物を置くには十分だった。
部屋の掃除については後でエリカとの確認が必要であると考えたトーカは、セラスとその処理について話し合った。
二人は以前から同室で過ごすことに慣れており、互いに抵抗感はなかったが、トーカはセラスが何かを意識しているように感じた。
スレイは部屋のスペースで休んでおり、ピギ丸は元気にベッドの上で跳ねていた。
トーカとセラスはエリカから彼らが恋人関係であると誤解される場面もあり、その点をセラスが気にしている様子だった。
しかし、トーカはセラスの長所を評価し、彼女の心配を和らげた。
エリカは部屋に現れ、彼らの会話に加わり、セラスの真面目さを評価したが、少し過敏かもしれないとコメントした。
彼らの関係性やエリカとのコミュニケーションが重視されていることが明らかであった。
セラスとトーカは互いを支え合っており、そのバランスが彼らの関係の特徴であることが示された。
エリカは外界の情報に飢えており、彼女が提供する部屋の掃除を提案する一方で、彼らが持っている禁呪に関する情報やその必要性についても知りたがっている。
彼女はその知識を持っており、トーカたちがそれをどのように利用するのかに興味がある。
エリカとのコミュニケーションは進展しており、彼女は彼らにもっと開かれた姿勢を見せている。
話の中でエリカは、トーカが廃棄遺跡の魔物、特に強力な「魂喰い」を倒したことに驚愕し、その話を続ける。
トーカは遺跡での戦闘について説明し、エリカはその理屈を受け入れつつも、なお信じ難い様子を見せる。
その後、トーカが「黒竜騎士団」と呼ばれる集団との関係、及び彼らとの戦いについて語る。
エリカはトーカの戦闘スキルや戦術に感心しつつ、彼が持つ状態異常スキルについても議論する。
このスキルが、通常の魔術式や詠唱呪文に比べて非常に効果的であることから、トーカがそのスキルを活用して生き延びた経緯を詳述する。
話が進むにつれて、エリカはトーカが廃棄遺跡を生き抜いたことや、人間の生贄を使って「魂喰い」を生み出すといった女神の策略を暴露する。
トーカとエリカは、女神が生み出した魔物たちについて議論し、その中で特に「人面種」と呼ばれる魔物の起源と特性について話し合う。
彼らは、人面種が人間を食べることにより生じる突然変異であるという説について一致する。
この対話を通じて、エリカはトーカに対して深い興味と好意を抱き、彼の情報収集能力や自制心を高く評価する。
トーカもエリカから信頼を得るための努力を続けることを決める。
最終的に、エリカはトーカとセラスに部屋で休むよう促し、自らは食事の準備を始める。
この間、トーカとセラスはこれからの行動計画や、二人の関係について深く掘り下げる。
ゴーレムが呼びに来たことをきっかけに、トーカと仲間たちは夕食の準備が整った部屋へと通される。
イヴとリズは既に着席しており、卓上には様々な食材が並べられていたが、エリカの酒のつまみとして用意された干し肉は出されなかった。
食事は平穏無事に進み、トーカたちは食事についてやイヴとリズの関係について話すが、話題は深く掘り下げられることはなかった。
エリカが最も興味を示したのは魔法の皮袋の話で、トーカが実際に使用することになる。
皮袋からは抹茶プリンが転送され、その独特の味わいにエリカや他のメンバーは驚きを隠せない様子を見せた。
特にプリンはイヴ、リズ、ピギ丸、スレイにも好評で、全員が楽しく食事を楽しんでいる様子だった。
この夕食の場は、特別重要な話題は出なかったが、新たに登場した抹茶プリンが話の中心となり、一同が和やかな時間を過ごした。
セラスは他の者たちがはしゃぎすぎないように注意を促すものの、彼女自身もその美味しさに心を奪われていた。
セラスが浴場から帰ってきた後、トーカとセラスは部屋でリラックスしている。
セラスは温泉のような浴場に驚いたと言い、浴びた湯の心地よさについて話す。
トーカはそれに応じて、彼女が湯浴みを好むことを聞き出し、セラスはそれが古い文献を読むのと同じくらい好きだと答える。
一方で、トーカは部屋で「禁術大全」と呼ばれる書物を読んでおり、ピギ丸の強化剤に必要な素材を確認していた。
一種類足りないことが判明し、セラスはそれに関して質問する。二人はこれらの話題を通じて、互いの興味や活動について共有している。
さらに、セラスはトーカが禁呪の秘密に迫ることへの期待を表し、トーカはセラスの支援に感謝を示す。
彼らは今後の行動について話し合い、セラスはトーカに今後の人生について尋ねる。
トーカは元の世界に戻ることに興味があると答え、セラスは彼と一緒にいることを望むと述べる。
二人はお互いの重要性と将来についての考えを共有し、それによってお互いへの理解を深める。
最終的に、セラスは【スリープ】というスキルを使って眠ることを求め、トーカはそれを施行する。
二人はその夜を一緒に過ごすことで、より親密な関係を築いている。
【十河綾香】
十河綾香はアライオンの軍と共に西方に進軍しており、目的地はマグナルの王都シナドである。
彼女を含む少数の勇者は馬に乗って移動しているが、多くの勇者は馬車での移動を選んでいる。
途中での小山田翔吾の愚痴や、高雄姉妹が別の軍に編入されたこと、浅葱が西軍に加わったことなどが語られる。
綾香は戦争の現実に直面しつつ、自分の心境に葛藤を抱えている。
彼女の隣には器用に馬を操る周防カヤ子がおり、綾香の状態を心配する会話が交わされる。
その中で、カヤ子は綾香に対して最近の状態が心配であることを伝え、綾香はその心配を和らげようとする。
また、女神との会話で固有スキルの習得に圧力をかけられるなど、綾香の精神的負担が増している。
綾香は軍列を振り返り、壮大な光景とそれに伴う非現実感を感じている。
女神が影武者を使いながらも、フードを被って馬に乗っていることが描かれ、綾香は戦争の現実と自分の役割について深く考え込む。
周囲からは綾香に対する期待が集まり、彼女はそれに応えられるかどうか自問する。
綾香たちがマグナルの王都に向かう途中、魔防の白城で休息を取る予定だった。
その場所に数日の距離を残す地点で、軍魔鳩が伝書を運んできた。
この伝書により、東侵軍の魔物の数が急激に増えていることが報告され、女神は心配な様子を見せた。
アギト・アングーンは、魔物が予兆なく増えたことに驚きを隠せない。
この報告により、白狼騎士団が率いる東軍がアイラ砦を放棄し、ホルン砦まで後退したことが明らかになる。
女神はこの事態を大規模な転移術の可能性を排除し、現場で魔物が新たに生み出されていると推測した。
その結果、女神は大魔帝の関与を疑い、深刻な表情で対策を考え始める。
2. CHANGE
トーカが目を覚まし、部屋の明るさから朝であることを感じ取る。
隣には普段の私服に着替えたセラスが座っており、トーカの寝顔を眺めていた。トーカは自分の左肩に軽く触れ、まだ痛みが残っていることに気づく。
セラスはトーカと一緒に寝ることに問題がないと告げる。二人はイヴとリズと合流し、エリカの判断を待ちながら、自由な時間を過ごす。
その後、トーカはセラスに騎乗の心得を教わり、スレイの特殊な性質についても学ぶ。
スレイはトーカに気に入られようと一生懸命動いているが、他の馬を扱う際には注意が必要であることをセラスは伝える。
スレイの馬具を外しているとき、トーカはセラス、イヴ、リズ、エリカが接近してくるのを見る。
エリカはイヴとリズにくつろげる服を与えており、その服は西洋風のチャイナドレスのようである。
服の露出度について軽く言及されるも、彼女らはその服に問題ないと感じている。エリカはイヴに特製の腕輪を贈る。
それは豹人族を人間の姿に変換するためのもので、イヴはその変化を経験し、新しい姿に順応しようとする。
腕輪の効果は可逆であり、魔素を注入することで元の姿に戻れるよう設計されている。
エリカはこの腕輪を豹人族が人間社会で生きるために作ったと明かす。
この変化により、イヴはトーカの役に立てることを喜び、エリカに感謝する。
トーカはセラスとイヴから近接戦の特訓を受けており、対剣と対弓矢の立ち回り、さらにはその他の武器に関する指導を受けている。
教室は魔女の棲み家で、多くの武器が雑然と保管されている部屋で行われている。
イヴは人間の姿にも慣れ、元の動きを取り戻している。
トーカも騎乗技術を向上させ、セラスからの指導を受けながら独りで騎乗することができるようになっている。
一方で、エリカは魔法の皮袋の仕組みを解明しようとしていたが、成功しなかった。
特訓の合間には、イヴがトーカの筋肉をほぐすことで息抜きの重要性を示し、恩返しを考える場面もあった。
トーカは特訓を続け、戦闘技術が洗練されていくのを感じているが、彼の忍耐強さと教官たちの教え方の良さが強調されている。
トーカは特訓を終えて先に家に戻り、セラスとイヴは訓練を続ける。
家に戻ったトーカを迎えたエリカはブランデーを飲みすぎて酔っぱらっていた。
エリカはブランデーの味に夢中になり、何度も飲んでしまった結果、立ち上がるのが困難になる。
トーカはエリカに肩を貸し、彼女の部屋まで連れて行く。
部屋に着いたところでエリカが足をもつれさせ、トーカに倒れ込む。
トーカはエリカをベッドに寝かせ、水を持ってくることを約束する。
エリカは酔っていながらも、トーカの優しさに感謝を示す。
【セラス・アシュレイン】
セラス、イヴ、リズ、エリカの四人がエリカの家の浴場でくつろいでいる。
エリカは、トーカの皮袋から送られてきた酒を飲み過ぎてしまい、トーカにベッドまで運んでもらったことについて話している。
イヴは人間の体にまだ慣れておらず、特に尻尾がないことに違和感を覚えているが、戦闘技術は徐々に馴染んできていると語り、その進歩にはセラスの助けが大きいと感謝している。
一方で、エリカはセラスとイヴの美しさを褒め称え、彼女たちが男性にとって魅力的であるに違いないとコメントしている。
セラスはトーカへの想いを抱えつつ、彼の感情に自分がどう関わるべきか複雑な感情を抱いている。
セラスが湯浴みから部屋に戻ると、トーカはすでに眠っていた。
この日は長時間にわたり近接戦闘の訓練を行っており、トーカはかなり疲れていたに違いない。
それにもかかわらず、トーカは努力を怠らない。
セラスはそんなトーカを見守りながら、彼の隣に静かに寝そべり、トーカを支えることを心に誓う。
しかし、トーカの無防備な寝顔を見ていると、セラスは彼にキスをしたくなってしまう衝動に駆られる。
そんな自分の感情に戸惑いつつ、セラスは自分を叱咤し、目を閉じて眠ることにした。
【三森灯河】
トーカは自室で読書をしていた際に、エリカが彼の背後から話しかけてきた。
エリカはトーカが読んでいる『禁術大全』に興味を示し、共に内容を見ることになる。
トーカはエリカに本を渡し、エリカはその中の情報に驚きながらも熱心にページをめくる。
トーカとエリカは本の内容を共有し、特に大賢者アングリン・バースラッドが残した知識について議論する。
エリカは、この大賢者の知識が非常に高度であったことを認め、その知識が女神に渡ることを恐れていた可能性を指摘する。
さらに、トーカはエリカと一緒に『禁術大全』の知識を使って、魔物強化剤やその他の魔法道具の製作に取り組んでいる。
エリカはトーカが作業している素材に関心を持ち、最後の必要な素材について質問する。
エリカはその素材がこの家にあることを知っていると明かす。
トーカはエリカに導かれ、通常は入ることが禁じられている魔女の研究室に入る。
この部屋は実験器具が整理され、特殊な液体が泡を立てている様子があり、室温も高めに保たれている。
エリカとトーカは研究室内で保存されている魔物の部位を確認し、トーカが必要とする素材を見つけ出す。
その後、二人はその場で魔物強化剤を製造し、ピギ丸に投与する実験を行う。ピギ丸は一時的に巨大化し、その後元のサイズに戻る。
この実験結果にエリカもトーカも満足し、その場を後にする。
トーカはその後、エリカとともに家のテラスに出て、セラスとイヴが剣で訓練を続けている様子を眺める。
エリカはリズの面倒を見ることを申し出、トーカはこれに感謝する。
最後に、エリカはトーカに傷の具合と今後の計画について尋ね、トーカは必要であれば他の方法を探し、問題を解決すると答える。
トーカとエリカは食事中、大魔帝の軍勢が南進を開始し、神聖連合が迎撃に備えるという情報を共有していた。
特に注目されるのは、バクオスが新たな軍を編成し、戦争で功績を上げることを狙っている点である。
この戦いが、各国にとって功績を上げる機会であり、特にネーア聖国は神聖連合に再加入し、独立を目指す計画があるとされている。
エリカは、情報が大陸中に広まっていること、特にネーア聖国では広まることでバクオスが約束を破ることを防ぐ抑止力となっていることを指摘する。
戦争でネーアがバクオス以上の功績を上げることができれば、バクオス軍を撤退させることが可能となり、女神のお墨付きで独立が認められる。
セラスは、元聖騎士団長としての立場から、ネーアの王女と聖騎士団が成功することを信じており、トーカ殿の目的達成のために力を注ぐことを最優先に考えている。
彼女は、自分の過去を振り返りながらも、ネーアの未来に希望を寄せている。
【セラス・アシュレイン】
夜も深まる中、セラス・アシュレインは寝台の縁に座り、遠く離れたカトレア姫の安全を祈っていた。
手にはカトレアから受け取った首飾りがあり、その重みがセラスの心配と愛情を象徴している。
一方、横にいたトーカはセラスの心配を察して声をかける。
セラスは姫の安全を信じつつも、内心では不安を抱えていたことを認める。
また、彼女は自分の役割に専念する決意をトーカに語り、二人はお互いの道を進むことを尊重し合う。
しかし、一人でお手洗いに向かったセラスは、廊下で立ち止まり、胸に手を当てながら、カトレアへの深い感情を抱えていることに気づく。
カトレアが戦争でネーアをバクオスの手から取り戻すチャンスに挑んでいることを知り、セラスは彼女の成功を切に願うが、同時に大きなリスクも承知している。
トーカが近づき、セラスの心情を見透かすように話し、セラスが真に望んでいること――カトレアの助けになり、ちゃんとしたお別れをすることを彼女に認めさせる。
トーカはセラスに自分の感情に正直になるよう促し、戦争への参加を提案する。
セラスは涙を流しながらも、トーカの提案に同意し、共に戦争の準備を始めることにする。
この瞬間、セラスはトーカの剣としてだけでなく、自分自身のためにも戦う決意を固める。
【三森灯河】
エリカはトーカとセラスに、彼らが傭兵として神聖連合の南軍に参加する計画について疑問を投げかける。
彼女は、北方魔群帯を通過する難しさについて警告し、実現可能性について議論を交わす。
その結果、彼らの目的地であるシナドに向かう最適な経路が提案されるが、その道のりは危険を伴うものだった。
エリカは、トーカとセラスに北方魔群帯の地図を提供し、地図上の特定のルートを示す。
これは、彼らが安全に目的地に到達するための可能性を高めるものだ。
エリカ自身は、聖霊樹の精霊ルノウレドとの契約によりその地域に留まる義務があるため、彼らと共に行くことはできない。
さらに、エリカはトーカとセラスに特別な戦車を提供する。
この戦車は認識阻害機能を持ち、敵から見えにくくする能力があるが、その力は限られている。
トーカとセラスはこの戦車を使用して北方魔群帯を安全に抜け、南軍に合流する計画を立てる。
エリカはまた、彼らのために特別に調整された防具も提供し、彼らが危険な旅路で生存するための支援を惜しまない。
3.勇者たちの戦い
トーカとイヴは黒い戦車を駆り、暗い樹林帯を進んでいた。
スレイと呼ばれる巨大な馬が戦車を引いており、トーカはスレイが問題なく進む様子を確認していた。
イヴは、トーカとセラスを助けるために参加を決めており、セラスに恩を返したいという強い意志を示していた。
リズもイヴの決断を支持しており、彼女たちの幸せはトーカとセラスの支援があってこそだと考えていた。
イヴは、トーカが危険な状況に陥った場合に備えて、エリカから提供された転移石を持っていた。
この石は、特定の場所へ一度だけ人や物を送り込むことができる魔導具である。
エリカはこの石をリズが安心できるようにトーカたちに渡したと述べていた。
戦車は北方魔群帯を約半分駆け抜ける予定であり、その間、スレイに適度な休息を取らせながら進んでいた。
イヴはその状況を見守りつつ、トーカの命令に従う準備ができていた。
トーカは黒の衣装を身に着けた二人の仲間、セラス・アシュレインとイヴ・スピードとともに、魔戦車を駆っていた。
スレイと呼ばれる黒馬の魔獣が戦車を引いており、その速度と戦車の認識阻害能力により、予定より早く目的地に到着できる見込みであった。
しかし、認識阻害の能力は使い切ってしまい、北方魔群帯の魔物との戦いが始まることになる。
セラスとイヴは魔女の棲み家から持ち出した武器を構え、トーカは指示通りスレイに駆け続けるよう命じた。
そして、トーカは容赦なく障害を排除する決意を固めた。
【十河綾香】
東方に大魔帝が現れたという報を受け、女神とその仲間たちは動揺していた。
特に桐原は、自分が不遇な勇者であると嘆きつつ、今回の出来事が戦況にどのように影響するかを考えていた。
女神と桐原は東へ向かうことを決意し、特別な魔導馬を使用することにした。
この魔導馬は通常の馬よりも速く移動でき、東軍に迅速に合流するために使われた。
一方、女神は勇者の綾香をB級に格下げすると言い、彼女が固有スキルを持たない異例のS級勇者であることを理由に挙げた。
綾香はこれに対して冷静に応じ、今まで一生懸命努力してきたことを主張した。
女神と桐原が出発した後、綾香と他の勇者たちは自分たちの位置を確認しつつ、状況を見守ることに集中した。
女神が去った後の雰囲気は少し緊張感が増しており、勇者たちは自分たちの役割について真剣に考えるようになった。
【三森灯河】
セラスとイヴが魔物たちと戦闘を続ける中、トーカたちは魔の森を突き進んでいた。
セラスは矢を放ち、イヴは鉄球を使って魔物を倒していく。
ある大型の魔物に対しては「パラライズ」で麻痺させ、別の巨大なゴリラ型の魔物には「バーサク」を使って仲間割れを引き起こさせる。
その混乱を利用して、トーカたちは戦車で逃げ切る計画を進める。
しかし、魔物たちの襲撃は続き、トーカたちは四方八方からの攻撃に対応しなければならない。
特に危険なのは、スレイを狙う大型魔物たちだ。
トーカとセラスは大型や群れを相手に戦い、イヴは小型の魔物を扱う。
戦車の手すりに血が付着し、それが酸性であることが判明し、さらなる注意が必要になる。
戦いの最中、戦車が大きく跳ね、イヴが投げ出されそうになるが、ピギ丸の助けで何とか戻る。
トーカたちは互いに支え合いながら、困難を乗り越えていく様子が描かれている。
ピギ丸の強化により、さらに多くの重量を持ち上げられるようになり、トーカのステータスも向上している。
彼らは敵を高く見積もりすぎず、現状に十分対応できていると感じている。
【十河綾香】
早朝、綾香と仲間たちは城を発つ準備をしていた。彼女が部屋を出ると、萌絵が声をかけてきた。
萌絵は、綾香がB級にされるのが自分たちのせいではないかと気にしていたが、綾香はその責任を否定し、みんながいたから頑張れたと伝える。
その時、城内で不気味な鳴き声が響き、不安が広がった。
調査することに決めた綾香たちは、城壁に向かい、異変を探り始める。
城壁では、黒竜騎士団が動いており、南門からの打って出る提案もあったが、突然の地鳴りと城壁の一部が吹き飛び、緊張が高まる。
綾香たちは魔物の攻撃に直面し、激しい戦闘が始まった。
綾香は仲間たちと共に戦い、なんとか魔物を抑え込むが、状況は次第に悪化していく。
城壁を破壊した魔物たちが大挙して襲来し、城内は混乱に陥る。
黒竜騎士団や他の兵たちも戦いに加わるが、綾香たちは大量の魔物に対応しなければならなくなる。
一方、ベインウルフは巨大化し、竜人となって魔物と対峙する。
戦いは激化し、綾香たちは撤退を余儀なくされる。魔物たちの中には、人間の手足のような形状の大型魔物が現れ、さらに大きな脅威となる。
アギトや他の勇者たちも撤退を指示し、混乱の中で何とか城を離れようとするが、綾香はベインウルフの安全を気にかけながらも、自身の安全を最優先に行動することを余儀なくされた。
【側近級】
北の城壁外側の平原地帯に位置するエーヌ川で異変が発生していた。
川からオーガ兵が現れ、それに続いてツヴァイクシードが姿を現した。
ツヴァイクシードは山羊の頭部を持つ巨大な魔族で、大魔帝の側近級の中でも第二位の力を持っていた。
白城が混乱状態にあることを心地よく感じ取りながら、ツヴァイクシードは自らの胸を引き裂き、胸から血液が噴き出すさまを示した。
その後、隠れていたオーガ兵たちが次々と現れ、ツヴァイクシードは人の尊厳を刈り取ることを宣言した。
【十河綾香】
人面種が一方的に魔物たちを投げつけ、綾香とそのグループは混戦の中で戦いを強いられた。
魔物の群れは絶え間なく攻撃を仕掛け、綾香は率先して前線に立ち、魔物たちを討伐していった。
その中で、アビスと小山田は魔物との戦闘で苦戦を強いられ、アビスは糸イタチに襲われた。
一方、安智弘は自己中心的な言動で綾香たちとの連携を拒否し、自らの安全のために戦場から撤退を試みた。
混乱の最中、綾香は敵を前にしても冷静さを保ちながら戦い続けたが、魔物の数は増え続けていると感じた。
安グループの一員である二瓶幸孝が恐怖に陥り、泣きながら救助を求めた。
彼らは恐怖のあまり戦闘を諦めかけていたが、綾香が勇気を奮い立たせるよう促し、円陣を組んで戦い方を整えることを指示した。
彼らはベインウルフから学んだ戦術を思い出し、円陣を組んで支援し合うことで、共に生き残る方法を実践した。
綾香はリーダーとして前線に立ち、指示を出し続け、戦況が悪化する中でも冷静に対応した。
しかし、鬼のような敵によって綾香たちは圧倒され、綾香は彼らに対抗できず、仲間たちは彼女を守ることに集中した。
鬼たちが勢いを増す中、綾香と仲間たちは絶望的な状況に直面しながらも、互いに支え合いながら戦い続けた。
綾香は祖母から鬼槍流の禁技について聞いた。この技は身体に極限までの負荷をかけ、通常では不可能な動きを可能にするもので、過去には多くの武術家が挑戦したが、大抵は身体を壊してしまったとされる。
技は「極弦」と呼ばれ、実際には体内で「気」のようなものが働いているかもしれないと説明されている。
綾香はこの話に興味を持ち、禁技の使用を許されたものの、祖母の同伴が必要とされる。
三年後、綾香はその禁技を戦闘で実際に使い、鬼たちを次々と倒していく。
技の使用により、彼女の身体は極限の負荷に耐え、超人的なスピードと力で敵を圧倒した。
この技によって彼女は敵を瞬く間に倒し、仲間たちの安全を守ることができた。
綾香は新たに「武装戦陣」という固有スキルを習得し、さらに強大な力を手に入れる。
この経験から、彼女は常人を超える存在へと進化した。
4.終わりの、始まり
綾香は鬼たちに襲われるが、新たに習得した固有スキル「武装戦陣」を活用し、容易に鬼たちを撃退する。このスキルにより、綾香は戦況に応じて武器を生成し、サイズを自在に変えることができるようになる。しかし、巨大な魔物に対してはその大きなサイズを維持することができないため、鬼たちに劣勢を強いられる。綾香は武器を投げ、魔物を撃退しながら北門を目指し、そこで行われている戦闘に参加する。彼女の参戦により、戦況は一転し、人間側が勝利する。その後、綾香は他の生き残った兵士たちと共に北門近くに集まり、一時的な安息を得るが、室田からは仲間の一人が死んだことを知らされる。
綾香は魔物に襲われ、桐原グループの一員である苅谷幾美が亡くなる現場を目撃する。
幾美は逃げる途中で顔の一部を魔物に食われ、援助を求めていたが、室田らは恐怖で彼女を見捨ててしまった。
さらに綾香は、小山田と安も戦死したと聞かされる。室田は戦意を喪失し、諦めの境地に達している。
しかし綾香は、まだ戦っている兵士たちの声が北門の外から聞こえることを確認し、彼らに合流しようと奮起する。
一方、南壁からは激しい戦いの後で生き残った人面種が迫ってきており、その中にはベインとホワイト・アングーンの戦いの痕跡が含まれていた。
綾香は、固有スキル「武装戦陣」を発動し、全ての力を使って友人たちと共に生き残る道を模索する決意を新たにする。
綾香は自身の特殊技能「内爆ぜ」を使用して、三体の人面種を倒す。
彼女の戦闘能力に畏怖する兵士たちの間で、彼女の勇敢さと異次元の戦い方が話題になる。
しかし、彼女自身も戦いの中で軽傷を負い、運良く敵が既に手負いであったことに感謝している。
その後、魔物の大群が南壁から押し寄せ、北門からはオーガ兵が現れるなど、さらなる戦いの予兆が見え始める。
綾香はこれらの新たな脅威に直面し、重圧の中で次なる行動を考える。
【三森灯河】
トーカとその仲間たちは北方魔群帯を進行中、突如地響きと共に魔物たちが大移動を始める現象に遭遇する。
これを察知し、トーカはピギ丸との合体技を発動し、触手を用いて魔物たちを制圧する。
戦いの中で、彼らは使い魔を通じて魔防の白城が大魔帝の軍勢により襲撃されていることを知り、その救援に向かう決断をする。
救援の途中、さまざまな技を駆使しながら魔物と戦い、エリカからの最後の情報に基づいて行動を続ける。
彼らは魔物に囲まれながらも、必死に魔防の白城への到着を目指す。
トーカとその仲間たちは、魔戦車で魔群帯を突き進み、途中で無数の魔物を撃退している。
彼らは疲労の兆しを見せつつも、MPの限界に迫りながら戦いを続けており、合体技も解除された状態である。
魔戦車が部分的に破壊され、トーカも体力の限界に近づいているが、レベルアップとステータス補正のおかげで持ちこたえている。
周囲に魔物の気配はなく、彼らは魔防の白城が近いことを感じ取っている。
トーカは、現地に到着するまでの間に姫が無事であることを祈りつつ、すべてが片付いていることを望んでいる。
【十河綾香】
北門から現れたオーガ兵たちにより、味方が挟撃の状況に陥ったが、綾香が率いるネーアの騎兵隊が助けに入り、カトレア・シュトラミウス率いる聖騎士たちがオーガ兵を撃退した。
綾香と他の勇者たちは、邪王素の影響を受けず、オーガ兵と戦い続けた。
その間、黒竜騎士団も空から魔術の援護を行い、桐原グループの兵士たちも戦闘に参加し、魔物たちを退けた。
カトレアは綾香に、邪王素の影響を受けない勇者として側近級の敵を止める役割を託した。
綾香は自分たちが敵の主な目標だったかもしれないと推測しつつ、勇者としての責任を果たすために奮起した。
北門を越えたトーカたちは、オーガ兵と激しい戦闘に入り、綾香がリーダーシップをとりながら勇敢に戦った。
戦闘は混沌とし、勇者たちも魔物との激闘を繰り広げた。
状況は一進一退を繰り返し、一時的には勇者たちが優位に立ったものの、ツヴァイクシードという側近級の敵が現れ、綾香は彼と対峙する。
同時に、新たな脅威としてアイングランツが登場し、圧倒的な数のオーガ兵を率いて戦場に現れた。
この新たな軍勢は、アイングランツが近隣で秘密裏に生み出していたもので、戦況はさらに厳しさを増した。
綾香とツヴァイクシードの戦いは激化し、互いに力を認め合う中で、最終的には綾香が勝利を目指して決死の戦いを挑む展開となる。
北門を越えた綾香たちは、オーガ兵と激しい戦闘に入り、綾香がリーダーシップをとりながら勇敢に戦った。
戦闘は混沌とし、勇者たちも魔物との激闘を繰り広げた。
状況は一進一退を繰り返し、一時的には勇者たちが優位に立ったものの、ツヴァイクシードという側近級の敵が現れ、綾香は彼と対峙する。
同時に、新たな脅威としてアイングランツが登場し、圧倒的な数のオーガ兵を率いて戦場に現れた。
この新たな軍勢は、アイングランツが近隣で秘密裏に生み出していたもので、戦況はさらに厳しさを増した。
綾香とツヴァイクシードの戦いは激化し、互いに力を認め合う中で、最終的には綾香が勝利を目指して決死の戦いを挑む展開となる。
味方の認識が追いつかないうちに敵の謀略が発動し、敵の真意が明らかになる。
陣形を崩し、心理的に混乱させることが目的だった。
この計略により味方は狼狽し、綾香も混乱の中で防御を疎かにして重傷を負う。
その後、魔の勢力が到来し、戦場は更なる混乱に陥るが、その中で意外な展開が起こる。
城壁から人面種が現れたが突如倒れ、後から石像の群れが現れて魔物を攻撃する。
さらには戦闘的な馬車と共に蠅王の戦団が登場し、戦場の支配を宣言する。
敵の計略により魔物たちとの戦いが始まる一方で、味方は新たな力を得て反撃を開始する。
5.枠外存在
トーカとその仲間たちは、魔群帯を進みながら、エリカから提供された戦闘用ゴーレムを使って魔物の大進撃に対抗していた。
トーカは魔物を撃退するため、魔素を注入した宝珠を使用し、ゴーレムを戦闘モードに変更した。
これにより、ゴーレムは金眼の魔物のみを標的に攻撃を行った。
人間の兵士たちもゴーレムが魔物だけを攻撃することに気づき、次第に共闘が始まる。
その後、トーカは敵の勢力に深く入り込み、アイングランツという側近級の強敵に対峙する。
トーカは計画的にアイングランツを挑発し、その隙をついて強力な魔導槍で攻撃を加える。
アイングランツが反応するものの、トーカは彼の反応を逆手に取り、戦況を有利に進める。
最終的に、トーカはアイングランツを圧倒し、その場に倒す。
この勝利により、トーカの経験値は大幅に上がる。
この戦いでトーカは、自らの計略と戦術で側近級の敵を撃破し、敵勢力に深刻なダメージを与えた。
アイングランツが倒されたことで、敵の士気は大きく下がり、戦局が有利に進展する。
トーカとその仲間たちは、戦況を有利に進め、大魔帝軍の士気が著しく低下している。
側近級が全て倒され、人間側は勢いを増している。
スレイを通常形態に戻し、イヴが戦場に駆けつけると、戦況はほぼ決定的となる。
トーカはエリカの武器を用いて多くの魔物を前もって叩き潰し、残った魔物はゴーレムが押しとどめている。
大魔帝軍の敗北が確定的となり、人間側の軍は圧倒的な勢いでオーガ兵を駆逐している。
最終的に、ゴーレムの稼働時間が終わり、魔物が波となって押し寄せるが、人間側は完全に陣容を立て直しており、魔物たちは撃退される。
トーカは自らの正体がバレないよう慎重に行動しながら、戦闘を続ける。
魔防の白城に集まった南軍は大きな損害をこうむるものの、結果的に側近級二匹の急襲を退け、さらには押し寄せた魔物たちも退けることに成功する。
エピローグ
セラス・アシュレインは、戦いが終息に向かいつつある戦場で精式霊装を解除し、鞘に刃を納めた。
辺りには多数の魔物の死体が散らばっていた。
夕暮れ時、セラスはかつての部下たち、聖騎士たちと再会し、感謝の気持ちを抱いていた。そこへネーア聖国の姫、カトレア・シュトラミウスが現れ、セラスの生存を喜び、二人は再会を祝した。
セラスは、かつて自分が剣を捧げた姫君の安全を確認し、守れたことに実感と感動を覚えた。戦場で再び姫君と言葉を交わし、彼女が無事であることを心から喜んだ。
【三森灯河】
夕暮れ時、トーカと彼の仲間イヴは戦勝を確認し、勝利を喜んでいた。
戦場には敵であるオーガ兵の死体が散らばり、闇がそれを徐々に覆い隠していく中、トーカは岩に腰掛けながら戦場を眺め、イヴと共に勇者十河綾香の卓越した戦才に言及した。
その後、戦場に突如現れた蠅王として知られるトーカは、集まった兵士たちに対して、彼らを助けに来たことを説明し、敵ではないことを強調した。
礼儀正しい対応により、兵士たちの間の警戒感が解け、彼らはトーカたちを見送った。
トーカはイヴと共に、これからの戦団の使命として、蠅王ノ戦団の存在を戦略的に利用する計画を語り、その後の行動を再確認した。
夜が訪れるにつれ、彼らは次なる行動へと進んだ。
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