小説「結界師の一輪華 3」毒親退散される 感想・ネタバレ

小説「結界師の一輪華 3」毒親退散される 感想・ネタバレ

どんな本?

式神召喚の時に、双子の姉、葉月が人型の式神を召喚し、妹の華は最下級の虫の蝶を召喚した結果。
華は両親からネグレクトされてしまった。
それでも必死に修行、勉強して両親に振り返って貰おうと努力したが、全く結果が出ず。

遂には力尽き諦めて、家に使用人がいたので彼等、彼女達に世話をされて生きて来た華だったが、、

15歳の誕生日に華は突然力に目覚め。
努力の結果か、人型の式神を2体召喚しても平気な顔をしているほどの力だと分かったが、、

親に利用されると思い力に目覚めた事を隠して3年が過ぎたある日。

華の力に惹かれて襲って来た妖魔を式神を使って撃退した華を、たまたま通り掛かった本家当主の一ノ宮朔に見られてから華の人生は劇的に変わった。

彼女は全く興味の無かった本家の嫁となってしまった。
ただ、これは契約結婚で朔が結界を安定させたら離婚して成功報酬に10億円と家が貰える事となっていたが、、、

契約は更新されて、朔が離婚に同意しないと離婚出来なくなってしまった。

主な登場人物

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結界師の一輪華3

読んだ本のタイトル

#結界師の一輪華 3巻
著者:#クレハ
イラスト:#ボダックス

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あらすじ・内容

超特大ヒット中!心ときめく異能×和風ラブロマンス、絆が深まる第3巻。
さっさと契約結婚を終わらせて、式神たちと悠々自適な人生を送ることをもくろんでいた華。
でもその思惑とは裏腹に、朔の溺愛はいっそう増して結婚解消は遠のくばかり。
挙げ句、頑なに隠していた本当の力をも学校で解放するはめになってしまった。
当初の予定とはだいぶ違うけれど、それでも、華の人生は前向きな方向に向かっているはずだった。

だが朔の旧友で、三光楼の次期当主である雪笹が華の前に現れる。
なぜか朔に執着する雪笹は、いきなり朔と別れるよう華に手荒く迫る。
同時に、葉月を奪われて怒り心頭の一瀬の両親は、家の再興のために雪笹と手を組み、何かを企んで……?

一瀬家の両親の執念の秘密、そして華たちに無関心と思われた姉妹の兄・柳の本心とは。
そして雪笹から華への暴挙を知った朔が取った行動とは――!?

華と朔の絆が一層深まる、胸キュン度と爽快感ますます大増量の第3巻!

結界師の一輪華3

感想

新キャラは三光楼雪笹

雪笹のプロフィール
–  三光楼家の長男で次期当主。
–  朔がヤサグレていた時からお互い似た立場だったので仲良くしていた悪友。
–  能力は守りに特化しているらしい。

雪笹の行動
–  五色の試験後きに朔が当主となり結婚したと聞いた雪笹は、朔が契約結婚したと理解したが、相手が無能と言われていた女だったので別れさせようと華に直談判する。
– 華の腕にアザを作った事に朔が怒り、怒鳴り込んで来て朔が本気で華を愛していると知り。朔の悪巧みに参加。
–  朔の計略に乗り、華の毒親達を利用して三光楼の分家、三井鈴を誘拐させて一ノ宮が三光楼に詫びを入れさせたとして、社会から退散させる。

柳のプロフィール
–  最年少で四色の瑠璃色を取得したほどの優秀。
–  当主である一ノ宮朔の側近術師として活躍している。

柳と葉月、華との関係
–  存命だった祖父は、能力が低かった父を当主にせずに、能力者として有能な柳を一瀬家の当主にしようと動いたが、柳が成人する前に亡くなってしまう。
–  父親は、葉月を柳より強い能力者にするために虐待と変わらないほどの詰め込み教育を敢行。
–  懐には幼い頃の妹と自身の写真を持っていたが、父親の執念を察知して、2人がこれ以上酷い扱いをされないようにと、触らぬ神に祟りなしと不干渉を敢行。
–  華はサッサと諦めて柳を無視。
– 華が15歳の誕生日に力に目覚めていた事を察知していたが、彼女が隠したがっていたので沈黙を貫く。
–  葉月が一ノ宮の家に避難してから双子の様子を近くで見ていた朔は、2人から柳の話題が全く上がらない事に危惧を抱く。
–  絆を取り戻すために、柳、葉月、華の3人を朔立ち合いの下で話合わせる。

結果
–  三人の毒親を排除して一瀬家の当主に柳がなる。
–  葉月は、一瀬家に戻って柳と暮らす事になる。
–  華も戻ろうと、離婚しようと朔に行くが、結果はお察し。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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その他

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フィクション(novel)あいうえお順

備忘録

プロローグ

ある国内の山で、術者協会主催の昇級試験が行われている。
この試験は、四色から五色へ昇級するために、山に住む強力な妖魔を祓うことを内容とする。
試験に挑むのは三光楼雪笹であり、白い髪と強い意志の目を持つ青年である。
既に次期当主に指名されており、五色の試験を受けるために山に入っている。

雪笹は妖魔との長い戦いの後、満身創痍で山を下り、試験に合格したことが確認される。
試験の合格と同時に、漆黒のペンダントを受け取り、以前の瑠璃色のペンダントを外す。
その後、山に籠もっていた間に一ノ宮を継ぎ、当主となった朔が結婚し、柱石の引き継ぎが完了していたことを知る。
雪笹は、朔が結婚したことに驚き、それが一瀬の嫡男の妹ではなく、落ちこぼれの妹との結婚だったことを知り、更に驚く。

一章

一瀬家の両親は屋敷で苛立ちを隠せずにおり、使用人たちは彼らの部屋に近付かないようにしていた。
しかし、使用人たちの間では葉月が家を出たことが広まり、そのことが話題となっていた。
彼女が家を出たのは、両親の虐待的な教育が原因であったため、使用人たちは彼女の行動を理解していた。
一方で、両親は葉月が逆らったことに怒り心頭に発しており、悪影響を与えたと信じている華に不満を持っていた。

両親は葉月を一ノ宮の屋敷で住まわせることを美桜から通告され、これにも憤慨していた。
彼らは自己中心的で、自分たちに原因があるとは思いもしないでいた。
その後、家を空けていた柳が帰宅し、葉月のことを尋ねた。
父親は柳に葉月を連れ戻すよう命じたが、柳はこれを拒否した。
彼は葉月の意思を尊重し、一ノ宮に仕える者として、本家を敵に回すような行動は避けるべきだと考えていた。

父親は自分の劣等感に苛まれており、柳が父親の命令に従わなかったことに激怒したが、柳は冷静に対応し、部屋を出ていった。
柳は両親に対して諦めと呆れを感じており、彼にとって父親の怒りはもはや関係のないことであった。

葉月が一ノ宮の屋敷で新たに暮らし始めることになり、彼女は緊張しながら屋敷を歩いていた。
屋敷で過ごすことに慣れている華は、葉月を安心させようと努めていたが、葉月は一ノ宮の屋敷に畏敬の念を抱いており、落ち着くことができなかった。
朔の振る舞いにも緊張を覚えていた葉月に対し、華は朔を気にしないよう助言したが、葉月は心配していた。
美桜は葉月を一ノ宮で受け入れることに当初は反対していたが、朔の要望で受け入れることになり、その事実が家族の会話で明らかになった。
葉月の部屋は望の部屋の近くに設定され、二人は親しく過ごすことが期待されている。

華と望が葉月を登校させるための車の選択を巡って争っていた。口論の理由は些細なものだが、二人にとっては真剣な問題だった。
葉月が自分の車に乗るべきだという望と、自分が姉であるために葉月を連れて行くべきだと主張する華が対立していた。
二人はお互いに譲らず、結局葉月を挟んで三人で同じ車に乗ることになった。
華は望が葉月と一緒に登校することによって噂が立つのを防ごうとしており、望は葉月と一緒にいたいという願望から反論できずにいた。
学校に着くと、華と望が一緒に登校したことに生徒たちが驚いたが、その後に葉月も同じ車から降りると、さらに驚きの声が上がった。
この日の登校は、新聞部のSNSによっても広がり、葉月と華が一緒に車から出てくる様子が学校内に広まっていた。

華は重要な試験結果を受け取る日であり、不安と緊張が高まっていた。
教室内では喜ぶ者もいれば嘆く者もおり、華は特に緊張していた。
結果が芳しくなかったため、華は答案用紙を燃やして証拠隠滅しようと考えたが、危険であると友人の鈴に諭される。
その後、家で夕食中に朔が試験の結果について尋ねると、華は避けようとしたが、望が結果を見せたことで事実が露呈する。
望は自分が華を抜いたことを自慢するも、華に反撃される。
朔は華の結果を問題視し、勉強を指導するよう望と葉月に命じた。これにより、華は不本意ながらも改善を求められる状況となる。

外が暗くなった夜に行われた華と望の勝負は、華の圧勝で終わった。
翌日、学校では授業内容の変更が伝えられた。
特にCクラスの生徒たちは実戦経験を積むことになり、その変更に不満を抱く生徒もいたが、五家当主の許可があるため反論はできなかった。
華は、学校が襲撃された時のことを思い返し、真面目に授業を受けることが重要だと感じていた。
授業が始まると、実際に妖魔を使った訓練が行われ、Cクラスの生徒たちは悲鳴を上げるが、華は低級の妖魔であれば瞬殺できると感じていた。
授業では一人ずつ妖魔を倒す訓練が行われ、最初に結界内に入った男子生徒はなんとか妖魔を倒して出てきたが、多くの生徒が経験不足を露呈していた。
その中で、桔梗と桐矢は華との友情を大事にしており、桔梗は華を離さないと強く主張していた。
授業は長引き、Cクラスの生徒たちは一苦労したが、華はシンプルで効果的な結界の文言を使って簡単に妖魔を倒した。

昼休みに華、桔梗、桐矢、鈴の四人は食堂で昼食を取った。
華は唐揚げ定食を注文し、鈴はカレーを食べていた。
午後の授業では式神を使った対戦が予定されており、鈴はそのことに不満を持っている様子だった。
最近の学校での事件を受けて、生徒自身が身を守る術を身に付けることが重要であると華は語る。
鈴もそれに同意するが、表情は暗い。
Aクラスの授業内容について尋ねられた桔梗は、手本として他のクラスと合同での授業が増え、外での実戦経験を積ませると回答する。
桔梗はその状況に面倒臭さを感じていたが、桐矢は体を動かすことが好きだと述べ、桔梗からは裏切り者と軽く非難される。
しかし、それでも二人の仲の良さは変わらず、華は以前と違い、二人の関係を微笑ましく思った。

二章

屋敷に帰ると、望が華を待ち構え、葉月も加わって勉強を始めた。
華はこの日、葉月と望が居残りすると思っていたが、Aクラスの生徒は分散して術者の任務に同行することになっており、全員が居残りではなかった。
これは生徒たちに実際の任務経験を積ませるための措置である。
華はその危険性について懸念を表明するが、葉月は術者が同伴するので大丈夫だろうと説明する。
ただし、Aクラスの全員を一度に見ることはできないため、小グループに分けて実践的な指導を行っている。

また、Aクラスの生徒の多くが卒業後に協会の術者となる予定で、見習い期間が設けられており、その間は先輩術者のもとで学ぶことになる。
この方針は、最近の学校での事件が原因で協会が危険をより重く見ているためである。

望は華に勉強を強制し、その間に華の式神たちも加わり、葉月と望による教育が進む。
しかし、華は勉強に消極的で、特に協会に所属する意志はないと主張している。
それにもかかわらず、葉月からは協会からの関心が高いことが示され、華もその実力を認められている。
しかし華は一般企業での仕事を望んでおり、術者としての生活には興味がないと言っている。
これには望も驚き、さらなる勉強の必要性を説いている。

最後に、華と葉月の式神たちが互いに挨拶を交わし、新旧の式神たちが交流を深める様子が描かれている。

一ノ宮の屋敷の応接間で、朔は華と葉月の兄、柳と会っていた。華も葉月も柳がそこにいることを知らなかったが、葉月は柳が本家に出入りしていることを知っていた。
華は、柳が葉月が思っている以上に本家に出入りしていることを後で知ることになる。
華が結婚してからも、柳は華が気づく前に避ける形で何度もニアミスしていた。
柳が華を避けていたのは、華を嫌っていたわけではなかった。

柳は朔に向かって、「華と葉月を守ってくれてありがとう。これからも二人をよろしくお願いします」と深く頭を下げた。
柳の表情には、妹たちへの深い心配が見て取れた。朔は柳に対して疑問を投げかける。
「お前は華が強い力を秘めていることを知っていたな」と問い、柳は「はい」と答えた。
朔が力の強い女性を探していたことを知っていた柳は、妹と主君とどちらを取るかを秤にかけていた。
柳は華の誕生日の翌日にその力を感じ取っていたが、華がそれを隠したいと望んでいたため、何も言わなかった。

柳は、両親によって華が振り回され、裏切られてきたことを説明し、両親が華の力を知れば悪用すると確信していたため、柳自身が介入することは避けた。
柳がこれ以上介入すれば、両親の態度がさらに悪化する可能性があったからである。朔は柳が妹たちを本当に大事に思っていることを理解し、その姿勢を評価した。
柳が華と葉月の両方を助けようとしていたこと、そして普段から家のことや妹たちのことに興味がないように見えるが、実際には深い愛情を持っていることが明らかになった。

最後に朔は、柳の両親に対する今後の対応について尋ね、柳は「あの人たちを表舞台から引退させます」と応じた。
朔もその計画に協力する意向を示した。

華が葉月と望から厳しく問い詰められた後、部屋に戻ると朔が訪れる。
朔は屋敷にずっといたと述べ、屋敷の広さと人の出入りの多さを説明する。
屋敷はドーム球場がすっぽり入るほどの広さで、人々の出入りは厳重に管理されている。
朔は漆黒の術者としても活動しており、危険な任務をこなしながら、重い責任を背負っている。華は朔を尊敬し、彼の静かな姿勢を評価している。
さらに、朔が葉月の後見人として彼女を屋敷に住まわせていることに感謝している。
二人の関係は結婚を通じて大きく変わり、華は朔と離れることなく一緒にいることを望むようになる。
朔は華に親密な態度をとり、その愛情を確かなものにしようとしている。

週末、華は友人の鈴と桔梗と遊びに出かける約束をしていた。
葉月も参加することになり、これが彼女にとって初めての友達との外出であった。
葉月の厳格な生活環境を知る華は、彼女のために特別な日を楽しもうと決意する。
一行はゲームセンターで集まり、葉月は初めての体験に興奮する。
華は葉月がお金を持っているか気にかけるが、葉月は自分でお金を管理していることを明かす。
その後、漆黒の術者となったばかりの雪笹が現れ、華と葉月に接触する。
雪笹は華を試すが、華は自分を守るために堂々と応じる。
鈴と桔梗も加わり、彼女たちは雪笹の不適切な行動に立ち向かう。
最終的に雪笹は退散し、華たちは再び楽しい時間を過ごすことに戻る。

三光楼の次期当主である雪笹によって華が怪我をした事件が発生した。
華が帰宅すると、その報告を聞いた葵が怒り、雪笹に報復しようとするが、雅が冷静に制止する。
一方で華は自身の怪我を軽く見せようとするが、実際には深く傷ついていた。
朔は自宅で華の手当てを行いながら、雪笹との過去や現在の状況について語り、華を慰める。
また、朔は雪笹に警告を発することを決意し、華に再び問題が起こった場合は自分に助けを求めるよう伝える。
事件は華と朔の絆を深める一方で、雪笹との間の複雑な関係を浮き彫りにする。

三章

雪笹との問題があった数日後、華の腕の痛みは引いていた。
朔が華に代わり雪笹と話し、問題を解決したと聞かされる。
その後、学校で華は校長室に呼び出され、そこで意外にも両親と対面する。
校長は華と両親の仲直りを促すが、華は両親が自分に対して家の利益を優先する態度に怒り、冷淡な反応を示す。
緊迫した状況の中、突然華の兄柳が現れ、両親を退ける。
華は柳からの意外な心配に驚き、互いの距離感に新たな認識を持つこととなる。

柳の指示に従い、華は葉月と共に帰宅する。
車中で両親が来たことを葉月に伝えるが、葉月の心配は親からではなく、一瀬家の問題に限られている。
華は葉月に、親に流されないよう注意を促す。
華自身は両親に対する情を捨てているが、葉月はまだそこまで達していない。
二人が帰宅後、朔と柳の姿もあり、家族の問題について深く話し合うことになる。
華は両親の行動について朔と葉月とともに議論を交わし、一瀬家の内部問題に触れる。
最終的には、柳が家族に対して持っていた気持ちや行動について明かされるが、それが葉月と華にとっては複雑な感情を引き起こす。
柳は過去の行動が二人に及ぼした影響を認め、華と葉月に対する理解と和解を求める。

華は自室でゴロゴロしながら、父親の行動について思案していた。
柳から聞いた話により、父親も同じ虫の式神を持っていたことから、華に厳しく当たっていた理由が明らかになる。
この事実は華に新たな怒りをもたらすが、情が湧くことはない。そんな時、朔が訪れ、一瀬家の事情を話し合う。
朔は柳が一人で問題を抱えていたことを華に伝え、家族の問題を共有するよう場を設けたと説明する。
華は虫の式神が弱いとされていることや、術者としての成長について考え、父親としての失格を感じつつ、朔の支えに感謝する。
朔は華を慰め、夫婦としての支えを説明する。
その後、華は朔への好意を素直に表現し、二人の間のやり取りはいつもの調子に戻る。

一瀬の家には、次期当主とされる三光楼雪笹が客人として訪れていた。
雪笹が家にやって来たことは、一瀬家にとって非常に名誉なことである。
雪笹は、一瀬家の分家としての地位を忘れさせるほど父親に従順な対応をさせた。
親の前で雪笹は、娘の葉月を取り戻すことと復讐の提案を持ちかける。
父親は驚きながらも、この提案に興味を示す。
葉月が一ノ宮当主の嫁になるはずだったという事実に両親はさらに驚く。
雪笹は、妹の華が邪魔であると煽り、両親に葉月を取り戻すことを促す。
最終的に父親はその計画に同意し、雪笹と協力することにする。
雪笹は、両親の行動を愉悦しながら見ているが、両親は雪笹が提供する協力がどのようなものか深く考えずに受け入れてしまう。

四章

華は両親が葉月に接触する可能性を警戒し、葉月と一緒に行動することにした。
兄の望も同行し、葉月を保護する役割を果たしている。
華は望を戦力としては期待していないが、本家の血筋として両親に強い影響を与えることができると考えている。
華は学校での安全を保つため、桔梗と桐矢にも葉月の見守りを依頼している。
桐矢の報告は理性的であり、葉月が友人を作りつつある様子を伝えている。
その一方で、華は学校での授業内容の変更に苦労しており、特に実技の授業が増えたことでストレスを感じている。
教師たちは華の能力を活用し、クラス全体の訓練に華を参加させている。
華はその扱いに不満を感じつつも、クラスメートからは一定の認識として受け入れられている。

放課後、鈴が教室で居残りをさせられている場面から始まる。
対峙しているのは雪笹で、彼からの命令で華を廃工場に連れて行くよう要求されている。
鈴はこの危険な要求に困惑し、断固として拒否する。
雪笹は鈴に対して圧力をかけ、鈴は恐怖で抵抗するが、結局は強い拒否を示す。

その後、鈴は学校を急いで離れるが、外で華と葉月の両親に遭遇する。
彼らからも同様に葉月を廃工場に呼び出すよう要求されるが、鈴はこれを断り、場を離れようとする。
その瞬間、彼女は襲われ、意識を失い、連れ去られてしまう。

この一連の出来事は雪笹によって遠くから監視されており、彼は鈴が落としたスマホを拾い上げる。
彼は鈴のスマホで葉月との連絡先を見つけ出し、独りでに笑うシーンで終わる。
このシーンでは、雪笹が裏で糸を引いていることが示唆されている。

夜、廃工場にやって来た葉月は、不安そうに立ち入り禁止の看板を見つめながら敷地内に足を踏み入れる。
建物に入った葉月は、明かりの点いた廃工場の中を進み、鈴から送られてきたメッセージを確認する。
そのメッセージには「助けたかったら一人で来い」とあった。葉月が奥に進むと、一瀬の両親と雪笹が現れる。
彼らは葉月の前に姿を現し、彼女に接近しようとするが、葉月は警戒し後ずさりをする。
両親は葉月に近づいて話を進めるが、葉月は警戒の目を離さない。

突然、葉月が父親の腹部に膝蹴りを入れる。
その葉月の姿が一瞬で華に変わると、場にいた両親と雪笹は驚愕する。
華は両親と雪笹を見下ろし、葉月ではなく華であることを明かす。
驚く父親に対し、華は両親が葉月を利用しようとしていると非難する。
両親は華に葉月を連れてくるよう要求するが、華はこれを断り、自分たちの愚かさを指摘する。
父親は華に怒りを露わにし、両親は華に声を荒らげる。
しかし、華は冷静に対応し、両親の言動に反発する。
そして、父親の虫の式神について言及し、父親を羞恥心で打ちのめす。

場面は混乱し、華は雪笹や両親とのやり取りで疲弊する。
華はこの状況をめんどくさがり、葉月を守るために両親との関わりを避けようと決心する。
そして、父親をさらに攻撃する華は、自分たちの存在がどれほど間違っているかを説くが、父親には届かない。
最終的に華は両親を諦めた。

深呼吸をした華は、父親を無視して雪笹と対峙する。鈴の居所を尋ねるが、雪笹は両親が誘拐したと返答する。
華は雪笹が無関係でないと主張し、雪笹は自分が一瀬華をこの場に引き出すことが目的だったと明かす。
雪笹は華を標的としていたこと、鈴を使って華をおびき出したことを認め、彼女の無事をほのめかしつつ、直接的な答えを避ける。
華は強い動揺を隠しながらも、雪笹に対して攻撃的な態度を取る。
協会が立ち入り禁止にしている廃工場での展開に、華は不安と警戒を強める。

事態は急変し、雪笹は華を場所に閉じ込め、突如妖魔が現れる。
華は結界を張るものの、妖魔の攻撃に対処しきれずに状況は悪化する。
父親は、華が持っているはずのない人型の式神を持っていることに驚愕する。
結局、華は妖魔に対して連続攻撃を仕掛け、妖魔を撃退する。しかし、戦いの最中に雪笹が介入し、華はさらなる混乱に見舞われる。

雪笹は実は朔と共謀し、華の両親を失脚させるための策略を進行していたことが明らかになる。
鈴の安全も確認され、最終的に華の両親は失脚し、雪笹は朔に対して非協力的な態度を取り続ける。
事件解決後、華は雪笹に激しい一撃を加え、その場を制圧する。

翌日、雪笹が仮住まいの屋敷に戻ると、朔が訪ねてきた。
雪笹は朔が華との接触について文句を言いに来たのではないかと予想していたが、実際には朔の怒りは他の理由からであった。
朔は、華が腕にアザを持っていたことに怒り、雪笹に暴力を振るった。
雪笹は朔がその程度で怒るとは思っておらず、雪笹自身は朔が華を愛しているとは認識していなかった。

朔は雪笹に対して、二度目はないと警告し、華に手を出さないよう強く言い渡した。
朔が華に対して真剣な感情を持っていることに雪笹は驚いたが、その場はそのまま終わった。
朔は去り際に「華と離婚する気はない」と宣言し、部屋を去った。

このやり取りから、雪笹は朔の変化に気づく。
朔がかつての冷たい態度から変わり、華に対して真摯な感情を持っていることが明らかになった。
朔の態度の変化は、華との関係が原因であることが示唆されている。

すべてが終わった翌日、華と葉月の両親は田舎の別宅へ強制的に引っ越し、近しい考えの使用人も一新された。
華は複雑な気持ちであったが、朔と雪笹のせいで大きなアザができた背中を抱えながら学校を休むことになり、鈴からの安堵の電話を受けた。
事件に巻き込んでしまったことに罪悪感を感じていたが、朔から提示された慰謝料としてのフレンチフルコースにより、離婚の考えを撤回した。

その後、美桜から朔が叱責される一幕があった。
美桜は、華を漆黒の妖魔と戦わせる朔の行為に怒りを露わにし、華の安全を案じていた。その結果、朔は美桜の説教を受け入れた。
華の痛みが回復していく中、柳が本家を訪れ、華と葉月に、両親との接触を断つと告げた。
葉月は柳の提案に同意し、柳と共に一瀬の家に戻ることを決めた。
華はその決定に寂しさを感じたが、朔は華との結びつきを強調し、離婚はあり得ないと断言した。
華と朔は喧嘩しながらも仲の良い関係を継続することになる。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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