西都編終わり!
最後は怒涛の展開でついて行くのがやっと。
蝗害によって乱れた治安を戻すために他国侵攻を目論む玉鶯。
何故、犬の一族が粛正されたのか?
その原因がまさか、、
中央に居る玉袁も罪作りだな、、
最後は後味が悪いが最悪ではない展開。
うん、全く予想していなかった展開だった。
面白い。
どんな本?
『薬屋のひとりごと』は、日向夏 氏による日本のライトノベル作品。
中世の後宮を舞台に、薬学の専門知識で事件の謎を解く少女・猫猫(マオマオ)の物語。
小説家になろうで連載されているほか、ヒーロー文庫からライトノベル版が刊行されている。
また、月刊ビッグガンガンと月刊サンデーGXでコミカライズ版が連載されており、2023年にはテレビアニメ化も決定している。
月刊サンデーGXの方が、中華の雰囲気が強く、文化の小さい部分にも気をつけているように感じている。
読んだ本のタイトル
薬屋のひとりごと 11
(英語: The Apothecary Diaries、中国語: 药屋少女的呢喃)
著者: #日向夏 氏
イラスト: #しのとうこ 氏
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あらすじ・内容
シリーズ累計1250万部!! 謎が一気に明らかになる最新巻最速リリース。
面白さ絶対保証。怒涛のクライマックスに刮目せよ!戌西州を襲った大蝗害。
薬屋のひとりごと 11
過去の蝗害を知る者は少なく、人々は混乱する。
西都や国境近くでも、食糧の強奪や暴動が頻繁に起きていた。
猫猫は何もできない自分を歯がゆく思いつつも、
できる限りのことをやっていた。
それは中央からの客人である壬氏も同様で、身の安全のためという
名目の軟禁生活を強いられながらも、蝗害を予見していたことで、
中央からの支援物資を早く受け取ることができた。
だが、その手柄は壬氏ではなく
西都の領主代行・玉鶯のものとして扱われてしまう。
手柄の横取りに猫猫は腹を立てるが、当の壬氏はどこ吹く風で、
皇弟という立場を最大限に利用して
戌西州への支援要請を行う。
また、物資が不足する中、
猫猫にさまざまな問題が火の粉となって降りかかる。
謎の腹痛に苦しむ玉鶯の孫娘。
変人軍師・羅漢が連れてきた棋聖と呼ばれる老人。
同僚の医官・天祐の奇行。
そして、消息不明だったあの人が帰ってくる⁉
一方、西都では皇弟に対する不満が高まっていく。
蝗害による飢えや病に苦しむ民衆は、
とうとう皇族である壬氏へ怒りの矛先を向けることに。
守り支えていたはずの民衆に恨まれてしまった壬氏の決断は?
不審な動きを続ける領主代行・玉鶯の狙いとは?
そして、猫猫は無事、危機を脱することができるのか?
感想
蝗害騒動からひと段落。
それでも、混乱はまだ続いている。
医官達も多忙な中、玉鶯の孫に急患がでる。
腹痛を訴え、嘔吐を繰り返す。
診断の結果は腸閉塞。
腹を切って、詰まったモノを除去したら干し柿と髪の毛が出てきた。
自身の髪を食べてしまう癖があったようだ。
その原因は心因的なストレス。
孫の髪の色がちょっと違うだけで嫌悪感を出すとか、、
地域的にそれは不可能だろう。
それが孫の腸閉塞の原因になってしまうとか孫が気の毒に。。
食が細いのもその辺りが原因なのかもな。
本人が望んでその姿になったわけじゃ無いのに嫌がるとか、どんだけ君主としての器が小さいんだ?
いや、それに過敏に反応する親が情けないのか?
そして、変人軍師が呼び寄せた将棋の達人の林大人。
そこで再度出てくる犬の一族。
そして、中央では姚と燕燕が羅半に猫猫の現実を聞きに行くと、そこで出てくる西方で採掘出来る石炭。
そして、蝗害から20日が経ち少しずつ支援物資が届き出した。
さらに羅半兄もビタミン不足の対応にもやしを作る。
そんな状況で、本来は危機な蝗害ですら自身の権力の集中に使い、不満は皇弟の壬氏に集める玉鶯。
そんな時に、猫猫に3通来たが、、
手紙を読むだけで箱にしまう猫猫。
内容はあるようで無いような無難な手紙だったが、、
病み具合は燕燕がダントツww
どんだけ姚が好きなんだよww
蝗害による多発するようになった異民族の盗賊と隣国との関係悪化。
そして、遂に本性を出した玉鶯
そんな彼等の狙いは何なのかわからない猫猫一向。
都との連絡も遮断され、、
それに悩んでた一向ははたと気がつく。
猫猫に届いたあの3通の手紙が暗号になってた。。
そして知らされる石炭の事。。
うん?石炭?
何になるんだ石炭?
他国侵攻を企んでいた。
いま後宮に隠れ潜む巫女(♂)の母国の中立国を狙っている。
それによって港を確保してさらなる経済発展を遂げるそうだ。
旗頭は、巫女に迷惑をかけられた壬氏。
それを担ぐのが玉鶯。
更に遊びと本物の戦争が区別出来ない変態軍師も付く。
そして、今になって明かされる犬の一族の話。女系???
女は郷に残り、男は旅に出る?
という事は男がその辺に残ってるのか?
玉鶯が公に隣国に牙を剥いたが、、やり方が迂遠。
蝗害の不満は壬氏が受ける。
そして、遂に壬氏に民衆の暴動が届きそうになった。
その結果、地鎮祭を行う事になるのだが、、
それはあくまでもやってるだけ。
その裏で、玉鶯とその兄妹達が会合を開き隣国に攻め込む算段をしていたが、、
一枚岩ではなかったお陰で数人反対するが玉鶯は止まらない。
そしてそこでわかる玉鶯の出生の秘密。
隣国を侵略するために止めに来た乳兄弟を衝動的に殺した玉鶯。
根底には自身の出生の秘密も含まれてる。
私怨かよ。。
そして、それに駆けつけた陸遜が、、
家族の仇を討つ。
陸遜の生まれ、、、
犬の一族だった。
しかも、主上筋の一家だった。
そういう事かよ。。
コレは凄い。
全く先が読めなかった。
そして、戦争は回避出来たが領主代理が亡くなったせいで蝗害に加えて情勢が不安になってしまう。
そして、忙殺される壬氏、陸遜。
なんとも締まらないww
でも、これにて西都編は終わり!
次はどんな話になるのかな?
うん、楽しみだ。
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備忘録
序話
少年は母の傍らで、馬車の音や市場の活気ある音が好きだと学んだ。乾燥した空気と貧しい土地であっても、人々が強く生きることの素晴らしさを母から教わる。母は鳥を操り、机上で世界を見渡す能力を持ち、少年にもいつかそれができるようになると伝える。母は少年に、街を守り、豊かに育てることを願い、父を目指すようにと言う。少年は、不作や外敵に負けない豊かさと強さを持ち、母の優しさや父の強さを受け継ぎ、西都を美しく豊かな場所にすることを望む。
1話
蝗害から五日後、猫猫は医務室で毒草を使った薬を作っていた。この間、医務室周辺の飛蝗はほぼ駆除されたが、飛蝗がいなくなったからと言っても、人々の不安はなくならず、不安は狂暴性を生み出していた。玉鶯は西都や周辺の町へ足りない食糧を送り込み、炊き出しをしていたことが明らかになる。猫猫はこの対応を聞いて、玉鶯の地元密着型の政治家としての能力を高く評価する。
ある日、猫猫は玉鶯さまの孫が重病であることを知り、手術が必要な状況に直面する。食事をとらなくなり、腹痛と嘔吐を繰り返していた少女は、実は食べた干し柿と髪の毛が原因で腸閉塞を起こしていた。猫猫と天祐は母親の承諾を得て、少女の腹部手術を行い、異物を取り除く。手術は成功し、猫猫は母親に術後の注意事項を説明する。
この物語では、猫猫と天祐が協力して少女の命を救う一方で、玉鶯の政治的手腕や地元への貢献が描かれている。また、母親が少女の異国の血を隠すために髪を染め続けた背景には、家族内の葛藤と社会の偏見が垣間見える。
2話
手術後、猫猫は壬氏の部屋に呼ばれる。夜遅く、多くの人が寝静まっている時間に、猫猫は壬氏に会うため別邸に向かう。部屋には馬良がおり、家鴨の世話をしている様子が見られる。水蓮が現れ、猫猫に話をする。猫猫は玉鶯の孫娘の手術について報告し、その後、壬氏が現れる。壬氏との間で、猫猫と陸孫の関係や、手術の詳細についての会話が交わされる。その後、馬閃が現れ、漢太尉が訪れたことを告げる。漢太尉、即ち変人軍師は猫猫に親しげに話しかけるが、猫猫は距離を保とうとする。変人軍師は将棋の棋聖が西都に来ており、家がなくなったため保護を求めていると説明する。この棋聖が将棋でなく碁の棋聖であること、そして変人軍師が彼と将棋を指して真偽を確かめたいと提案する。壬氏は最初は渋るが、最終的には対局を明日行うことを承諾する。
3話
翌日、猫猫は別邸の大広間に連れて行かれ、将棋の対局が行われている現場を目の当たりにする。変人軍師と名高い将棋の達人・林大人が対局中であった。林大人は過去に西都で名を馳せた役人であり、将棋も得意としていたが、十七年前の戌の一族の事件に巻き込まれ、多くを失っていた。現在は記憶に問題があるが、時折過去を思い出す瞬間がある。林大人の介護をしているのは親戚の林小人で、彼は林大人が昔ため込んでいた棋譜を見つけ出すことに努めている。彼らは、将棋の棋譜があれば売ってほしいと願い出ており、その背景には華央州での囲碁の流行と将棋の棋譜集めの動きがあった。猫猫とその仲間たちは、林大人がつぶやいたとされる将棋の動きを解析し、それが実際には十七年前の西都の地図と関連していることに気づく。特定の駒の配置が、当時の重要な場所や事件に関連している可能性があると考えられる。林小人は古い地図を取りに行き、猫猫たちはこの謎を解明しようとする。
4話
猫猫とその仲間たちは、林大人の示した将棋の駒の配置から、十七年前の西都の地図と関連する場所を探ろうとするが、行方不明になったとされる林小人の正体が疑問視される。変人軍師は林小人を「悪人」と評し、その後、林小人と名乗る男が実際には存在しないことが判明する。林大人の親族と称する人物は別人であり、林大人を誘拐し、変人軍師の懐に入ろうとした詐欺師だった。
この一連の騒動を通じて、猫猫たちは完全に後手に回り、林小人にだまされたことを悟る。林小人が探していたとされる古い文書や書物の在処については、真相が明らかにならず、火事で焼失したとされる廟が関連している可能性がある。変人軍師は、林小人の行動を「面白い劇を見る感じ」と評しながらも、その真意を見抜いていたが、猫猫たちにはその理解が及ばなかった。
最終的に、猫猫たちは壬氏に対して深く謝罪する。変人軍師は林大人との将棋を続け、林大人の本物の親族が現れ、介護を引き継ぐ。この出来事は、猫猫たちにとって多くの疑問と反省を残し、変人軍師との関係を見直す契機となる。変人軍師は相変わらず予測不可能な行動を続け、猫猫はその対応に頭を悩ませることになる。
5話
蝗害の第二波が来襲した際、猫猫はお嬢様の往診から戻る途中だった。別邸に戻り、急いで虫の侵入を防ぐ準備をする。幸い、第二波は大したことがなく、別邸は無事だったが、西都では蝗害による食糧問題が深刻化していた。その中、不審火や食糧強奪、医者不足などの問題が発生し、日々状況は悪化していった。そんな時、羅半兄が久しぶりに帰還した。見た目はぼろぼろで、難民のような状態だが、彼は特別な小麦の種を持ち帰っていた。この小麦は背が低く、粒が穂にしっかりとついているため、収量が増える可能性があるという。羅半兄のこの行動は、彼が本質的に農家であり、将来を見据えた行動ができる人物であることを示している。猫猫は羅半兄の帰還を喜び、少しでも良いご馳走を用意して彼を迎えることにした。
6話
西都で発生した大規模な蝗害の報告を受け、羅半は支援物資の割り当てを考慮しながら、業務量が増加したことを感じていた。同僚の間では、西都の状況に対する反応が分かれており、羅半は支援物資の調達を進める。ある日、羅半のもとに姚と燕燕という二人の女性が訪れ、西都の情報を求める。特に姚は、自身の叔父が西都に関わっていたという情報を持ち、西都の石炭採掘について言及する。石炭の話題は羅半に新たな示唆を与え、彼は姚と燕燕の宿泊を許可することになるが、その決定を後悔することになるとは、この時点ではまだ知らなかった。
7話
戌西州では、盗賊が現れるなど治安が悪化し、羅半兄は物置を改造して何かを作っていた。中央から予想より早く支援物資が届き、店も開き始めたが、栄養不足からくる疾患が増えていた。羅半兄は、物置で苜蓿のもやしを育てており、これが新たな栄養源となることを期待していた。猫猫は羅半兄と共に畑作業を検討し、薬草の栽培も提案された。また、猫猫は医務室で薬の在庫が尽きていることに直面し、代用品の使用を余儀なくされた。羅半からの手紙には、西都にいる姚と燕燕の対応についての戸惑いが綴られており、猫猫はそれに対して何の対策も取れない状態であった。
8話
陸孫の執務室には蝗害に関する膨大な書類が溜まっており、彼は被害報告書と食糧支援の嘆願書に頭を悩ませていた。彼は中間管理職として限られた資源を被害地域に適切に分配する責任を感じているが、資料と照らし合わせる作業は重い責任感を伴っている。羅半からの返信がなく、通信の滞りを心配しているが、羅半が猫猫に何か文を送っているのではないかと疑問に思っている。陸孫は猫猫との距離を置くことが双方にとって良いと考え、彼女に近づかないように決めている。一方で、玉鶯が武官を連れている様子を見て、民衆の中での彼の人気と、未曾有の蝗害後の社会の不安定さを考え、何か大きな変化が起こりつつある舞台が整えられているのではないかと感じている。陸孫は、心の底では玉鶯が良き領主であってほしいと願っている。
9話
壬氏は軟禁状態に近い生活を送っており、西都での行動範囲は限られていた。彼は蝗害を前提に西都へ来ており、その被害の甚大さを理解していた。壬氏は西都で可能な限りの行動を試み、食糧支援のために中央に使いを出していた。彼は蝗害が起こった際にはすぐに中央から支援を要請し、その支援物資の受け取りを玉鶯に依頼した。玉鶯は壬氏に武官の提供を求め、戦の名分として砂欧との戦争を提案する。壬氏はこの提案に慎重な姿勢を示し、砂欧との戦争の弊害を指摘した。会合では羅漢も同席していたが、戦に対する興味を示さず、会合を途中で退出する。玉鶯の挑発にも冷静に対応した壬氏は、皇族としての立場を守りながら、砂欧との戦争には否定的な姿勢を示す。最終的に壬氏も会合を去り、玉鶯の計画は進展しなかった。
10話
羅半兄が医務室で地図を見ながら、どの地域でどの作物を育てるかを検討している。猫猫は、羅半兄が連日の疲れで悩んでいることに気付き、彼の貢献を壬氏に評価してもらうことを考える。羅半兄は、飛蝗退治の際に書き込んだ詳細な地図を基に、畑の特徴や作物の選定について話す。種子の問題が一番の懸念事項であり、早めに収穫できる作物と麦の種子を育てる場所について考察している。
ある日、猫猫が羅半から来た手紙について羅半兄と話し合う中で、手紙の不自然さに気付く。羅半は通常、黄金比に基づいた紙の寸法で手紙を書くが、この手紙はその比率に合致していない。猫猫と羅半兄は、手紙に隠されたメッセージ「石炭さがせ」を発見する。これは、石炭の存在を示唆するもので、猫猫は念のためこの情報を報告することに決める。
羅半兄は、羅半の女性関係についての話題に敏感であり、羅半の手紙に関する疑問を深めている。猫猫は手紙の中から羅半が意図的に残した可能性のある隠されたメッセージを見つけ出し、その意味を探る。羅半兄と猫猫は、手紙の真相を解明するために協力し、羅半からの隠されたメッセージについて考える。
11話
猫猫に雀が夜遅く報告する形で、羅半からの石炭に関する手紙の真相が明らかになる。羅半からの手紙が壬氏宛に定期的に送られていないこと、そしてその中に隠された「石炭さがせ」というメッセージについて話し合われる。雀によると、戌西州には過去に石炭が採掘されていたが、近年ではその記録が見当たらない。これは十七年前の戌の一族の粛清と関連があると推測される。
石炭の話題は玉鶯が壬氏と軍師を呼び、他国に戦を仕掛ける計画と結びつく。特に砂欧に戦を仕掛ける計画があり、その目的は砂欧の港を掌握することであることが判明する。砂欧との戦争は、昨年の巫女関連の問題を大義名分として使うことができ、また蝗害で職を失った人々を戦の駒として利用することも可能だと雀は語る。さらに、砂欧と戦争をすることで、戌西州にある石炭鉱山の存在が重要な役割を果たすと推測される。
雀は、この石炭鉱山が戌西州の西端、砂欧に面した場所にあると示唆する。石炭が貴重な燃料であること、そして採掘された石炭が砂欧側からも掘り出しやすい場所にあるという情報が、戦争をする上での重要な要素であることが語られる。
最後に、猫猫は雀に壬氏が利益があるとして戦争をするかどうかを尋ねるが、雀は壬氏が平時に優秀な人物であることを示唆することで答える。このやり取りから、猫猫は少し安心するが、戦争の計画と石炭鉱山に関する情報の重要性を理解する。
12話
壬氏の朝餉後、馬閃が訪れ、桃美に対して現状の問題を訴える。しかし、桃美は馬閃を叱り、馬閃は母上ではなく桃美殿と呼び直す。馬閃は、西都の官たちが壬氏ではなく玉鶯の手柄として語っていることに不満を表明する。壬氏は、自分の印象が西都で良くないことは認識しており、自分が表に出ることに懐疑的である。水蓮、桃美、馬閃からそれぞれ意見が出されるが、壬氏の顔を見ると心変わりする人が出ることを懸念し、雀は別の解決策を提案する。雀の提案は、壬氏が仕事をしているように見せかけることであり、その一環として馬閃に壬氏の代わりに仕事をさせる計画を立てる。馬閃は困惑しつつも、この提案に従うことになる。
13話
慰問活動の日々が続く中、猫猫は診療所で患者の治療や薬の調合に勤しんでいた。馬閃は壬氏の代理として、猫猫と共に診療所を訪れ、猫猫は薬を担当し、馬閃は慰労の言葉を患者に伝える仕事をすることになった。楊医官と天祐も診療活動に加わり、診療所では忙しい一日が過ぎる。楊医官は戌西州での蝗害の経験を持ち、壬氏の支援による診療所の運営を認めつつも、その功績が玉鶯に帰されている現状に馬閃は問題提起する。楊医官と馬閃は、戌西州の歴史や戌の一族について議論し、戌西州での壬氏の評価とその改善方法について話し合う。最終的に、楊医官は治療活動を壬氏の指示によるものと正しく伝えることの重要性を認識する。
14話
楊医官が恥ずかしがりながらも、壬氏から何か下賜されることで納得し、李医官にも下賜が決まるが、彼は畏縮していた。天祐が冗談めかして自分も欲しいと言うが、李医官には拒否される。その後、診療所での一日が終わり、天祐が持ち帰った布包みから人間の腕が転がり出る事件が起こる。この腕は事故で切断され、持ち主がいらないと言ったために天祐が持ち帰っていたものだった。この事態に対し、李医官は天祐に強く出るが、天祐はただ勉強したかっただけと弁解する。一方で、楊医官は天祐の異常な興味に対して責任を感じており、劉医官と共に彼を医官の世界に引き込んだ経緯を猫猫に語る。天祐が猟師の家に生まれ、華佗の子孫を自称し、医官になることを望んだこと、そして彼の才能と危険性について話す。猫猫はこの話を聞き、天祐の性質と自分の運命に思いを馳せる。帰宅途中、猫猫は子どもから泥団子を投げつけられるが、雀による対処は避けられ、二人はそのまま帰路につく。この出来事を通じて、猫猫は西都での虫の原因についての誤解と、そこに潜む偏見や疑念を感じ取る。
15話
西都で猫猫は日々の仕事に追われ、燃料として藁を使いながら薬を煮詰めている。食糧、薬、栄養が足りず、代用品を見つける日々。一方で、政治や経済の問題も絡み合い、西都では石炭が重要な役割を果たしているが、その供給は玉袁と関わりが深い。ある日、猫猫は夜中に外の騒がしさで目を覚まし、李白と共に事態を確認しに行く。西の砦からの伝令により、異民族が押し寄せて食糧庫を襲ったと知る。暴動が起こり、民衆は「皇弟を出せ」と叫ぶ。しかし、玉鶯が登場し、壬氏の功績を称えることで民衆の怒りを和らげ、自らの責任を主張する。さらに、蝗害の原因を「西から来た災厄」として異民族に転嫁し、民衆の矛先を変える。この計画的な行動により、玉鶯は壬氏と共に民衆を導き、砂欧に対する敵意を煽る。猫猫と雀は、この状況を分析し、玉鶯の真の目的が西、特に砂欧に対する何らかの大きな計画であることを悟る。
16話
猫猫は壬氏が自ら頭を柱に打ち付ける場面に遭遇し、その異常な行動に困惑する。壬氏は玉鶯による計略にはまったことに頭を悩ませている。高順や馬閃などの従者たちは壬氏の相談に乗り、玉鶯との対処法について話し合うが、具体的な解決策は見つからない。玉袁や玉葉后からの連絡にも触れ、家族内の動向や石炭の利用について言及する。中央と戌西州の間での石炭の採掘と隠蔽、さらに石炭を利用した港の管理権という交渉材料が登場し、壬氏は石炭の価値を再確認し、監査による影響を検討する。玉袁の子どもたち、特に玉鶯とその弟、大海の間の兄弟関係と政治的な動きが語られる。大海は壬氏に協力的であり、戌西州の石炭利用の秘密を中央に知られないようにするための方策を模索する。猫猫と雀はこの政治的な駆け引きを側から観察し、その複雑さに頭を悩ませる。
17話
壬氏が行う祭祀は中祀を基準にしており、猫猫はその準備を手伝いながら、祭祀に対する理解を深めようとする。祭祀は西都の中央広場で行われ、李白らはその警備について話し合う。李白は広場の警備がしやすい環境であることを説明し、祭祀の安全性について言及する。玉鶯の動向にも注目が集まり、彼が祭祀でどのように振る舞うかについて議論される。一方で、玉鶯の兄弟たちの間での派閥が明らかになり、祭祀の前に行われる家族会議の存在が示唆される。
猫猫と仲間たちは祭祀を別邸の三階から観察することにし、そこでの会話から、西都における玉鶯の支持基盤や家族内の政治的動きが語られる。祭祀の日、西都では追加の物資が配られ、特に芋が民衆に提供されることが話題となる。この芋配布は玉鶯の人気をさらに高める一因となり、その中で焼き印を入れた芋が配られることも明らかにされる。猫猫はこの祭祀に対して不安を抱えつつも、何も起こらないことを願いながら祭祀の様子を見守る。
18話
兄弟会議では、玉袁の子どもたちが、西都、戌西州の将来について話し合います。八人の兄弟が集まり、玉鶯を中心に意見が交わされますが、三男の大海や次男を始めとする兄弟たちは、玉鶯の戦を始める提案に反対します。兄弟たちの中には、蝗害により事業が苦境に立たされている者もおり、特に下の兄弟たちは現状の打開を求めていますが、戦争を解決策とは考えていません。
玉鶯は、戦争による利益を説く一方で、驚くべき仮説を提起します。皇弟(壬氏)が実は今上の子ではないかという疑惑を持ち出し、兄弟たちにその可能性を示唆します。この話により、会議室の空気は一変し、兄弟たちの間に不安が広がります。特に、皇弟が今上の子である可能性を示唆する玉鶯の発言は、兄弟たちを困惑させます。
兄弟たちの反応は様々で、玉鶯の提案に賛同する者は少ないです。会議は、玉鶯が兄弟たちに対し、自身の意見を強く押し通そうとする様子が見られますが、明確な結論には至りません。最終的に、玉鶯は祭祀の準備を始めるよう指示を出し、会議は終了します。
この兄弟会議は、玉鶯が家族内での自身の立場を確認し、また、皇弟の出生について疑念を投げかけることで、兄弟たちの忠誠心を試す場となりました。しかし、兄弟たちの反応は玉鶯の期待とは異なり、彼らの間には不安と困惑が残る結果となります。
19話
玉鶯は長年にわたる悩みを解消しようとしていました。彼は自分の過去、そして戌西州の将来に関わる重要な決断を迫られている状況にあります。玉鶯の身にまとわりつく糸は、彼の過去の束縛を象徴しており、彼はそれらを断ち切ろうとしています。玉鶯の前に現れた乳兄弟の拓跋は、彼との間に深い絆があったにもかかわらず、玉鶯にとっては過去を振り払う障害となっていました。拓跋が持ってきた戸籍表は、玉鶯の出生の秘密を明らかにし、彼らが同じ父親を持つ兄弟であることを示しています。これは玉鶯にとって大きな衝撃であり、彼の身分と将来に対する自己認識を揺るがすものでした。拓跋は戦争を避けるよう玉鶯に訴えますが、玉鶯はすでに戦争の道を選んでおり、その決断は変えられないと考えていました。拓跋の訪問は、玉鶯にとって自分の選択と過去の決断を再考するきっかけとなりますが、最終的には拓跋を殺害し、その証拠を隠蔽しようとします。この物語は、玉鶯が自らの野心と家族の過去との間で苦悩する様子を描いています。彼は西都と戌西州のために何でもするという強い意志を持っていましたが、その過程で避けられない犠牲が生じてしまいます。陸孫の登場は、この悲劇的な物語に新たな展開をもたらし、玉鶯の行動が最終的に彼自身の滅びを招くことを示しています。玉鶯の物語は、権力と身分、家族の絆と裏切りに関する複雑なテーマを探求しています。玉鶯は自分のアイデンティティと家族の歴史に苦しめられながら、戌西州の未来を守ろうとする彼の使命感との間で揺れ動きます。しかし、その過程で彼は最も大切なものを見失い、運命の鉄槌を下されます。
20話
陸孫は、戌の一族から風となり、西の地を守る使命を受けて育った。彼は商人としての道を歩むことを考えていたが、戌西州での蝗害や、戌の一族に対する不正の嫌疑など、多くの困難が彼らを襲う。玉袁という男とその家族は、この危機の中で陸孫にとって重要な役割を果たす。
玉袁の長男である玉鶯は、戌の一族を恨み、暴動を引き起こして彼らを滅ぼそうとする。しかし、玉袁自身は戌の一族を守ろうとし、陸孫を中央に連れて行くことを決意する。彼らは戌西州と戌の一族の名誉を守るために、中央での抗議行動を計画する。
この物語は、権力と身分、家族の絆と裏切り、そして自己認識の葛藤を描いている。陸孫は、自分と戌の一族の運命を背負い、中央へと旅立つ。そこで彼は新たな人生を歩み始め、戌の一族の未来を模索する。
最終的に戌の一族は滅亡し、玉袁が西都を治めることになる。しかし、陸孫と玉袁の間で交わされた約束は、戌西州の発展と彼らの未来に新たな希望をもたらす。陸孫は、戌の一族の血を引きながらも、自らの道を切り拓く決意を新たにする。
21話
陸孫は血だまりの中で過去を振り返りながら、現在の公所が元々戌の一族の屋敷であったこと、そして玉鶯が母の部屋を執務室にしていたことを思い出していた。十七年前に彼が引き起こした暴動の場所で玉鶯が刺されて死んだことは、因果応報と思われる。玉鶯は陸孫にとって忘れがたい存在であり、彼の死は陸孫に深い影響を与える。
陸孫は玉鶯との過去を乗り越え、羅漢という人物の助けを借りて疑いを晴らす。羅漢の無関心ながらも公正な証言によって、陸孫に向けられた疑いは消え去った。しかしその後、侍女として変装していた雀から、玉鶯が陸孫の部屋に侵入し、林小人という人物を殺害した際に重要な戸籍を盗んだことが明らかになる。陸孫は雀に戸籍の処分を依頼し、玉鶯や他の関係者に対する義理を果たそうとする。
22話
泣き女たちの声が遠く離れた場所にいる猫猫にも届いていた。雀との会話から、玉鶯が殺されたこと、そしてその犯人が金を無心していた農民だという情報が猫猫に伝えられる。玉鶯の施しが原因で起こったことであり、その施しは実際は金貸しに近いものだった。猫猫は、この事件について半信半疑であった。
その後、猫猫は薬草の処理をしていたが、雀からさらなる情報を得る。玉鶯が殺された後の西都の治め方について、様々な人物が候補として挙がったが、最終的には陸孫が適任とされる。しかし、陸孫自身が中央からの委託であると主張し、難色を示す。壬氏は陸孫に西都を治める役割を引き受けるよう提案するが、陸孫は壬氏自身がこの役割を担うべきだと反論する。
このやり取りの中で、壬氏は西都の未来と自分の役割について深く考え込む。一方、猫猫は壬氏の疲れた様子を見て、彼を支えようとする。最終的に、壬氏は猫猫に感謝の意を示しつつ、もう一杯の煮込みをリクエストする。このやり取りは、猫猫と壬氏の間にある信頼関係と相互理解を浮き彫りにする。
終話
陸孫は、過去を背負いながらも、玉袁の末子である葉(後の玉葉后)との関わりを持つ。葉は、西都を守るという玉袁の意志を継ぎ、中央での地位を確立していた。ある日、陸孫は白羽から連絡を受ける。白羽は、かつて陸孫に西都の統治を求めるが、陸孫はそれを拒絶する。玉袁からの呼び出しを受け、西都を訪れた陸孫は、玉鶯の行動に疑問を持ちつつも、彼の監視役として留まることを決意する。
玉葉后からの「御心のままに」という言葉を受け取った陸孫は、自分の役割について深く考え込む。玉鶯の監視という重荷を背負いながらも、彼は西都の未来について考え続ける。しかし、その目的を果たした後、陸孫は燃え尽き症候群に陥り、何もする気力を失う。自分の存在を卑怯で汚いものと感じつつ、彼はひとり自然の中で静かに時を過ごす。
その中で、陸孫は風になること、遠くへ旅立つことを夢見るが、風と鳥の声を通じて、まだ西都のために働くべきだという思いを新たにする。最終的に、陸孫は西都に活気が戻り、人々が笑って行き交う日まで、面倒くさい仕事を続ける決意を固める。
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