簡単な感想
前半は誰か高位の者が病に罹っているという噂と、実際に動いている投薬の実験。
後半は失敗したら首が物理的に飛ぶ手術。
緊急病棟ERのような緊迫したシーンの連続。
あっという間に読み終わった15巻だった。
どんな本?
『薬屋のひとりごと』は、日向夏 氏による日本のライトノベル作品。
中世の後宮を舞台に、薬学の専門知識で事件の謎を解く少女・猫猫(マオマオ)の物語。
小説家になろうで連載されているほか、ヒーロー文庫からライトノベル版が刊行されている。
また、月刊ビッグガンガンと月刊サンデーGXでコミカライズ版が連載されており、2023年にはテレビアニメ化も決定している。
月刊サンデーGXの方が、中華の雰囲気が強く、文化の小さい部分にも気をつけているように感じている。
シリーズ累計3300万部!!
一気に900万部も増えた。。
薬屋のひとりごと15発売中です。
— 日向夏🐗 (@NaMelanza) March 29, 2024
よろしくお願いいたします。 pic.twitter.com/wSSms8lT3V
コミック担当の”ねこクラゲ”氏が脱税ともあるが・・・
一部で報道されていることにつきまして pic.twitter.com/tZKBXyIJpC
— ねこクラゲ✽薬屋⑬発売 (@nekokurage_) April 1, 2024
追徴課税を払えば良くね?
“納税しません”と言ってるわけでもないし?
読んだ本のタイトル
薬屋のひとりごと 15
(英語: The Apothecary Diaries、中国語: 药屋少女的呢喃)
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あらすじ・内容
TVアニメも大ヒット! シリーズ累計3300万部突破の原作最新刊は投薬実験と外科手術がカギに? 禁書に記された名前とは?
翡翠牌の持ち主である皇族の末裔を追う中で、猫猫たちは禁書でありながら優れた医学書でもある『華佗の書』を手に入れた。 傷んだその書が復元されるのを待つうち、医官たちは抜き打ち試験を受けさせられる。 猫猫は試験に合格して養父である羅門の下で投薬実験を行うことになり、羅門から医術について学べることを喜ぶが、その実験は大掛かりであり、市井の病人たちを使うというものだった。薬が効かぬ者は、場所を移されて外科手術が行われるという。医官たちを集めて大掛かりな投薬実験が繰り返されるが、一体何のために? そして誰のために? 猫猫の疑問は、口に出すことは許されない。 他の医官たちも実験の目的に薄々気づきつつも、誰も答えをはっきり言おうとしない。やんごとなき身分のかたが病に臥されたと気づいても、それを公にすることは国を揺るがすことになると、皆が皆わかっている? そして、猫猫は復元された『華佗の書』を壬氏に見せてもらうことになるが、そこには、決して忘れられぬ名前が書かれてあるのだった。 『曼陀羅華』。朝顔に似たその植物は、とある秘薬の材料だったのである。
薬屋のひとりごと 15
感想
今巻は、皇帝の盲腸手術を中心に展開される。
猫猫と他の医官たちは、突然の試験を受け、その後で帝の盲腸の手術に関わることになる。
帝の病状は、皇帝自身によって隠されていたが、猫猫たちが選ばれた理由が、彼らが口が堅く、腕のいい医官であった。
手術中に起こった数々のトラブルにもかかわらず、羅門と猫猫の親子協力の執刀も見られたが羅門が力尽き、最後は天祐の執刀により、手術は成功する。
手術前、猫猫たちは羅門の下で、市井の病人たちを使った投薬実験に従事していた。
この実験の目的は、新たに開発される薬の効果を調べることにあった。
しかし、実験は薬の効果と患者の心理的影響を比較するためのものであり、最終的な目的については詳細を知らされていなかった。
そんな中で、『華佗の書』が重要な役割を果たす。この書は優れた医学書であり、その復元を猫猫たちは待っていた。
書が復元されると、特に疱瘡に関する記述に注目が集まる。
また、麻酔薬「麻沸散」についても言及され、その原材料の一つに『曼陀羅華』が挙げられていた。
猫猫は、この麻酔薬について詳しい人物を知っていると述べ、その情報を共有することを提案する。
さらに政治的に、もし手術が失敗したらと想定して、次の帝を東宮にするのか、弟である壬氏にするのかと帝、壬氏、阿多妃、猫猫で話し合う事となるが、、
この4人の中で、自身が帝と阿多妃の子だと知らない壬氏と、知ってる他3名の微妙な空気もあり。
身体に重大な秘密のある壬氏は、秘密を共有している猫猫としか関係を持たないと帝に宣言するのも、、
騒乱の火種になりそうな気がする。
帝の手術が成功した後、猫猫たちは解散し、猫猫は壬氏の看病をすることになる。
猫猫と壬氏は一緒に食事を取りながら、静かでゆったりとした時間を過ごし、深い絆が生まれる。
物語は、医官たちが帝の手術に向けて準備を進め、手術が成功することで終わる。
手術の成功は、天祐の技術によるものであり、猫猫と劉小母さんは助手として重要な役割を果たす。
また、手術後の帝の回復も順調であり、合併症は見られず。
猫猫と壬氏の間の進展は。。
まだまだ、先は長そうだな。。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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備忘録
第一話
猫猫は李医官と共に休眠室の掃除をしていた。
仕事が楽になったのは、武官同士の小競り合いが減ったからである。
休眠室では、医官たちが仮眠に利用するが、夜食の串や性風俗の本などが散乱しており、猫猫がそれを片付ける。
その時、天祐医官が現れ、猫猫をからかうが、李医官が間に入る。
天祐医官は劉医官からの呼び出しで、猫猫を連れて行く。
老医官は、天祐医官と猫猫が選ばれた理由に気がついている様子だが、李医官は残ることになる。
猫猫と天祐医官は、他の医官たちと共に別の場所に移動し、羅門が監督する中で試験が行われる。
試験は、筆記と薬の調合で、特に薬の調合では、妊娠の可能性を考慮した治療法が問われた。
試験の結果、猫猫を含む数人が正解とされ、最終的には劉医官の元へ報告される。
この試験は、新たに開発される薬の効果を調べるための投薬実験に関わる者を選ぶためのものだった。
試験後、猫猫はかつて翠苓を好いていた医官に声をかけられるが、翠苓の居場所を知っているかどうかを問われ、知らないと答える。
第二話
試験翌日、猫猫は在庫管理を行っている最中、上の空で薬の壺を落としそうになり、後輩の妤に助けられる。
妤は猫猫に疱瘡の痕を見せることに同意し、彼女の体には疱瘡の痕が残っていたことが明かされる。
妤は克用という医者による処置を受けた経験を持ち、その処置の詳細を猫猫に話す。
後日、猫猫は老医官や李医官とともに疱瘡についての話をする。
老医官は自らも疱瘡の痕を持っており、医官としての利点を語る。また、猫猫は疱瘡と水疱瘡の違いについての知識を深める。
老医官から猫猫に辞令が渡されるが、内容については触れられていない。
第三話
辞令の内容は部署異動であり、猫猫が新たに配属された場所は宮廷で一番大きな薬の保管庫であった。
猫猫とともに異動したのは、以前から知っている同僚たちである。羅門によると、猫猫たちは投薬実験の合格者であり、連日、指示された薬を製造する作業に従事することになった。
この作業は、ほぼ同じ生薬を用いて行われた。ある日、羅門は猫猫たちを連れて、都の郊外の屋敷へと向かった。
ここで患者たちの治療が行われており、猫猫たちは薬の補充を手伝った。
この屋敷では、実際に効果のある薬と、蕎麦粉を含む偽の薬を作っており、病気の治療効果を試す実験に使用していたことが判明する。
実験の目的は、薬の効果と患者の心理的影響を比較することにあった。
猫猫たちは、この実験の一環として患者の容態記録も行うことになるが、実験の最終的な目的については詳細を知らされていなかった。
第四話
羅門の指示の下、猫猫たちは郊外の診療所に通うことになり、二人ずつ交替で診療所での記録と患者の看病、宮廷での薬作りを分担することに決まった。
猫猫は短先輩と最初に診療所に向かい、患者の容態の記録や看病を行った。
この診療所では盲腸炎を患っているかのような症状を持つ患者たちが、本物の薬と効果のない偽の薬で治療を受けていたが、猫猫たちは実験の最終目的については明確には知らされていない。
短先輩は血が苦手であることが判明し、猫猫は蕎麦にアレルギーがあるため、互いの苦手を補い合う形で協力して仕事を進めることになった。
第五話
猫猫と天祐が壬氏に呼び出され、虎狼も同席する。
猫猫は特に虎狼への不快感を隠さず、しかし集まった目的は復元された華佗の書に関するものだった。
猫猫はその書の内容に強い興味を示し、特に疱瘡に関する記述に注目する。
天祐は生きた人間の手術を行っており、猫猫はその手術が盲腸炎に関連していること、および天祐が手術の実践経験を急に積んでいる理由に疑問を持つ。
会議は猫猫と天祐の興味を引く華佗の書の内容や手術の経験に焦点を当てつつ、進められた。
第六話
猫猫と天祐は壬氏に呼び出された後、復元室で華佗の書に関する資料を閲覧し、特に盲腸炎についての記述に興味を示す。
壬氏が一時的に席を外し、その後、雀の提案で猫猫と天祐は帰宅の途につくことになる。
猫猫は壬氏に対し、皇族の誰かが盲腸炎ではないかと疑問を投げかける。
その後、高順が登場し、猫猫に帝が盲腸炎であることと、それが再発している可能性について説明する。
高順と壬氏、猫猫の間で、帝の健康状態と将来に関する深刻な会話が交わされる。
最終的に猫猫は壬氏に向けて、彼の行動が帝の健康に悪影響を与えている可能性を指摘し、反省を促す。
第七話
猫猫は、長先輩と共に宮廷で薬作りを行う日である。
この日、猫猫たちは石臼で米を粉にする作業をしながら、後宮の話や栄養失調で髪の色が変わること、戦の失敗の原因について話し合う。
また、長先輩から以前自殺したとされる官女・翠苓と泰然医官の関係についての話を聞く。
翠苓が泰然に近づいたのは、彼の麻酔に関する知識が目的の一つだった可能性がある。
長先輩は泰然の麻酔に関する専門知識を高く評価し、現在進行中の投薬実験や将来的な手術に彼の知識が役立つことを示唆する。
しかし、泰然は過去の出来事により降格され、今回の選抜試験にも落ちてしまう。
二人は仕事に戻り、作業の速度を上げる。
第八話
『華佗の書』の追加復元が完了したとの報告を受けた猫猫は、非番の日にも関わらず、早速壬氏の執務室近くの復元室に向かった。
到着すると、羅門、劉医官、そして別の上級医官がすでにいたことから、この書に対する関心の高さがうかがえる。
壬氏と虎狼も同じく現場におり、猫猫を含む一同は、復元された書の内容に注目した。特に、猫猫は復元された『麻沸散』という記述に目を留める。
これは伝説の麻酔薬とされ、その原材料の一つに『曼陀羅華』が挙げられていた。
現代の麻酔についての知見が未完成である中、猫猫は『麻沸散』について詳しい人物を知っていると述べ、その情報を共有しようと提案する。
猫猫の提案は、未完成な麻酔技術に対する一筋の希望となるかもしれない。
第九話
数年前に宮廷から逃げ出した女性、翠苓が阿多の下で暮らしている。
翠苓は『子の一族』の生き残りで、先帝の孫娘でもある。
彼女は医療知識があり、人を仮死状態にする薬を作った経験がある。
猫猫は翠苓の医療知識を借りたいと思い、阿多が住む離宮を訪れる。
離宮では子の一族の生き残りの子供たちが保護されている。
猫猫は、皇帝により良い治療を施すための麻酔についての改良の余地を探っている。
猫猫は翠苓に麻酔薬「麻沸散」の情報を求めるが、翠苓は当初消極的である。
しかし、猫猫が泰然という医官の話を持ち出し、翠苓が泰然に近づいたのは彼の知識を吸収するためだったことを語ると、翠苓は情報提供を了承する。
翠苓は麻酔薬についての知識を記した書き付けを猫猫に提供し、手術後の治療法に焦点を当てるべきだと助言する。
第十話
僥陽は帝の唯一の皇子で、幼少からすべてが決められた環境で育った。
彼には自由な時間がほとんどなく、常に監視されていた。
ある日、食事中に僥陽の伯父である豪が無断で訪れる。
豪は僥陽の食事を覗き見て余計なことを言うが、僥陽の護衛である高順が剣を突き付けて豪を威嚇する。
豪は自分が皇帝の外戚であることを振りかざすが、高順によってその場の態度を改めさせられる。
豪は僥陽に対し、自分の野心を隠そうとするが、僥陽はそれに乗らず、豪を退室させる。
この一件は僥陽が直面している家族内の複雑な問題と外戚の野心を示している。
高順は僥陽の忠実な副官兼護衛であり、彼の忠誠心と勇気が僥陽を支える重要な要素であることが強調されている。
第十一話
会議室には医官たちが集められ、猫猫も書記官として呼び出された。
集まったのは劉医官、羅門、長先輩、短先輩など、優秀な医官たちであり、中には泰然医官もいた。彼らは帝のための医療に関する重要な会議に参加していた。
議題は薬の有用性、手術方法、麻酔薬、そして手術後の処置についてであった。
『華佗の書』が参考資料として提供され、特に内臓系の病気や虫垂に関する研究が進んでいた。
手術の成功率や、麻酔薬の選定、患者の痛みの管理などが話し合われた。猫猫は会議の内容を記録しつつ、自身も手術後の生薬の処理と調合に関わることになる。
しかし、高官の反対により、プロジェクトの進行に問題が生じる状況も示唆されている。
第十二話
帝の手術についての情報が漏れたことにより、周囲からの反対意見が出始めている状況である。
慢性的な痛みに苦しむ帝の病状は隠されていたが、手術が迫る中で治療法について身内からの干渉が発生している。
外科手術の必要性が高まっているにも関わらず、その提案に対する周囲の反対は、治療の進行にとって障害となっている。
猫猫は医官たちとともに、帝の治療に必要な薬草の調合を続けており、劉医官の妹である劉小母さんが加わったことで、仕事場の雰囲気が和んでいる。
しかし、帝の治療に関わる医官の家族まで処刑される可能性があるため、劉医官は関わる医官たちの身内を採用し、被害を最小限にしようとしている。
猫猫は玉葉后から帝の病状と手術について説明するよう求められ、正直に手術の必要性と可能性、成功率について説明する。
しかし、手術に失敗した場合のリスクも正直に伝えており、玉葉后とその周囲の人々は猫猫の説明を受け入れる。
玉葉后は帝の治療を巡る問題を理解し、周囲の反対意見に対処するために猫猫の協力を得ようとするが、猫猫は玉葉后からの食事の誘いを断り、帝の治療に関する正しい情報提供に専念する姿勢を見せる。
第十三話
壬氏は、帝の手術に関して周囲からの質問や確認を受け続け、疲弊している。
昼餉の時間になるまで、これらのやり取りに応じていた。
一方で、馬良は他人の目を避けて仕事をしており、馬閃は壬氏に同情しながらも、その強面が無駄な干渉を減らしている。
麻美は効率的に食事を準備し、壬氏に食べさせる。壬氏は後宮を管理していた経験を持ち、上級妃の席が埋まりつつある情報に注目している。
麻美からは、皇太后派と皇后派から上級妃に就く予定の人物についての報告がある。
これらの選定には、政治的な計算が含まれており、壬氏はこれについて深く考えている。
皇帝の健康問題とそれに伴う政治的な動きに対して、壬氏はできる限りの環境整備を考えているが、直接的な治療には関与できない状態である。
第十四話
医官たちの説得と理解ある人々の支援により、帝の手術日がようやく決定した。
手術班と術後班は準備に追われ、天祐を除く全員が緊張感を持って臨んでいる。
その中で、猫猫は手術後の処理に必要な準備を確認し、劉小母さんと共に作業を進める。
突然、猫猫のもとを雀が訪れ、壬氏の使いとして帝の手術に関する会議に猫猫を呼び出す。
会議では、帝が手術に難色を示し、手術前に特定の人物との会談を望んでいることが明かされる。
この会談には猫猫も参加するよう求められ、猫猫はやむなくこれを受け入れる。
第十五話
雀に案内され、猫猫は過去に困難な経験をした場所に連れて行かれる。
この場所は、以前、壬氏焼き印事件が発生した場所である。
猫猫にとって悪夢のような場所だ。
皇帝、阿多、壬氏の三人が集まり、秘密の会話が行われる予定だ。
猫猫は、着替えや湯あみをして準備し、久しぶりに美髯の君に会うために精一杯の礼を尽くす。
雀による身体検査を受け、持ち物を確認された後、会議室に入る。
会議では、帝が手術を受けることについての意向が話し合われ、壬氏の帝位継承についての意見が求められる。
壬氏は、一人の女性だけを愛でることや、帝位につくこと、後宮の管理について自分の考えを語る。
帝は壬氏に複数の女性を持たなくても良いと提案するが、壬氏はそれを拒否し、帝位継承を固辞する。
阿多はこのやり取りに涙を見せるが、最終的には自分の立場を主張し、壬氏もまた帝の臣下であり続けたいと語る。
主上はこの状況を静観し、阿多の涙の痕を確認する場面で章は終わる。
第十六話
阿多は、皇帝(陽)が自分と壬氏(月)を呼び出した意図を考える。
陽は、壬氏を手放したくないと思い、阿多を呼ぶことで何かを伝えようとしていると感じた。阿多は、玉葉后がこの重要な場面にふさわしいと思うが、陽は壬氏を正式に後継者に指名することで困惑を解決できると考える。
しかし、それは玉葉后やその一族にとって受け入れがたい話である。
阿多は、陽が愚かな行動を取ろうとしていると感じつつも、陽の考えを理解し、月の選択を確認したいと願う。
壬氏が「人」であることが明らかになり、阿多にとっては息子であり続ける。
陽は、阿多との過去の約束を守ろうとし、阿多が商人になりたいという夢を理解する。
しかし、阿多は陽からの要求に疑問を感じ、陽が「天」としての行動を批判する。
陽は阿多の真の息子である壬氏についての真実を話そうとするが、阿多はそれを拒否し、壬氏を「人」として扱いたいと願う。
阿多は、壬氏に特別な扱いをすることを陽に要求し、自分のわがままを自覚しながらも、これが壬氏の最善のためであると信じる。
陽と阿多は、壬氏の未来について議論し、阿多は壬氏が賢君になれるが、その優しさが彼を病ませる可能性があると心配する。
最終的に、陽は遺言を書くことを決め、二人はそれをともに執筆する。陽と阿多は、異なる立場にありながらも、友情のような関係を築くことができる。
第十七話
猫猫たちは帝の部屋を退出し、帝が手術を受けることを確認した後、夕餉と休息のために帰宅する準備をする。
壬氏は帝の意図や遺言について不安を感じつつも、明確な解決を見出せずに困惑している。阿多は帝と残り、二人は未解決の問題について話し合っている。
猫猫と壬氏は、手術の成功とその後の対応について話し合う。猫猫は手術の成功を確信しており、術後の対応にも準備を進めている。
一方で、壬氏は猫猫の安全と将来を案じており、帝位継承の可能性についても懸念を抱えているが、猫猫が帝の妃になることは望んでいない。
夜遅く、二人は宮を出て、猫猫の自宅へと向かう準備を整える。
第十八話
手術が正午に予定されており、猫猫を含む医官たちは最終的な準備を整えていた。
帝の手術後の部屋は特別に用意され、細部にわたって配慮が行われている。
帝はすでに麻酔薬を投与され、手術台に横たわっていたが、猫猫は帝の痛みが急に消えたことに不審を抱く。
過去の記録から、虫垂が破裂した場合に痛みが一時的に引くことを思い出し、劉医官たちにこの情報を伝える。
結果として、手術の時間を繰り上げることになり、医官たちは急いで準備を進める。
天祐を除く医官たちは緊張しているが、猫猫と劉小母さんは冷静に対応している。
猫猫は帝の痛みが消えたことが虫垂炎の破裂を意味する可能性を指摘し、急いで手術を行う準備に取り掛かる。
第十九話
手術が開始され、執刀医として劉医官が担当していたが、不測の事態により劉医官が怪我をし、羅門が代わりに執刀を担うことになった。
しかし、羅門の体調も万全ではなく、手術は困難を極めた。そこに天祐が現れ、当初はやる気を見せていなかったが、羅門と劉医官の説得により、最終的に手術の続行を決意する。
天祐の技術と冷静さが試される状況の中、猫猫は不本意ながら助手を務めることになり、天祐の手術技術を目の当たりにする。
第二十話
手術は無事に終わり、天祐の技術による美しい縫合で主上の傷は丁寧に処理された。
その後、猫猫と術後班は疲れ果て、一時的に休息を取る。
術後は特別室で主上は安静にしており、面会は厳しく制限されている。
主上の回復は順調で、合併症も現れていない。
猫猫は水蓮と共に部屋の掃除をしており、その間に主上と水蓮の間の軽妙なやり取りが聞かれた。
主上は手術中の出来事を軽く触れ、猫猫には前に渡した後宮の指南書を再度持ってくるように頼んだ。
また、天祐の減給を提案し、主上はそれを受け入れた。
終話
主上が公務に戻られてから半月が経ち、術後の経過も良好で、合併症は見られなかった。
猫猫と術後班の医官たちは手術創の抜糸が完了したことに安堵し、解散することとなった。
術後班の医官たちは、休みなく交代で主上の看病をしており、粗食に耐えながらの勤務であったため、食事の改善を望んでいた。
猫猫は水蓮と共に壬氏の世話をすることとなり、壬氏は猫猫の看護のもとで徐々に回復していく。
猫猫と壬氏は一緒に食事を取りながら、静かでゆったりとした時間を過ごし、その間に深い絆が生まれていた。
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