どんな本?
「目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい」というのは、リュート氏が小説家になろうというサイトで連載しているライトノベル。
主人公ヒロは、自分が熱中していたゲームに似た異世界に目覚め、最強の装備と宇宙船に乗っていた。
その後、傭兵として様々な惑星を巡りながら、美少女たちと出会い、一戸建てを目指すという物語。
この作品は、カドカワBOOKSから書籍化されており、現在11巻まで発売中。
また、松井俊壱氏が漫画化したものもコミックウォーカーとニコニコ静画で連載されており、7巻まで発売されている。
読んだ本のタイトル
目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい 13
著者:リュート 氏
イラスト:鍋島テツヒロ 氏
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あらすじ・内容
例の三角錐から全長500kmの宇宙怪獣出現?
クギとコノハが惑星破壊級の宇宙怪獣の存在を察知!? ヒロの助けを借りて本国に救援を頼むことにするが……。
一難去って、一行はショーコの正式な退職のため、イナガワテクノロジーの本拠地へ向かう。だが、見え隠れするヒロをつけ狙う新たな謎の宇宙海賊の影――。ヒロは忍者を護衛に雇ってみたり、カジノで目立って(ついでにミミとエルマにバニーガールの格好をしてもらったりして)おびき出そうとするが、その正体はミミと関係の深いあの人で……!?
感想
今巻では、ヒロたちが三角錐から現れた全長500キロメートルの宇宙怪獣に直面するという大事件が描かれる。クギとコノハがこの巨大な脅威を察知し、ヒロの協力を得て本国に救援を要請するが、簡単に解決できる相手ではなく緊迫の展開が続く。
一難去った後は、ショーコの正式な退職手続きを進めるため、イナガワテクノロジーへ向かうこととなる。
そこへ新たに現れるのがヒロを狙う謎の宇宙海賊で、彼は護衛として忍者を雇い、カジノで注目を集めつつ敵をおびき出す作戦を決行する。しかし、その正体はミミと関係の深い人物であった。
それは、ミミの祖母であり、皇帝の妹でもある伝説の令嬢セレスティアであった。
彼女は行方不明だった孫娘ミミを心配するあまり、ヒロに敵意を抱き、怒りのあまりヒロに対して豪快な戦いを挑む。
彼女がミミのバニーガール姿に怒り狂いながらも、警備を突破しヒロに迫る様子は、皇帝の妹らしい豪傑ぶりが感じられ、思わず笑みがこぼれるシーンであった。
そんな祖母の怒りや愛情が織り交ざった再会には人情味があり、戦士としても祖母としても彼女の深い一途な思いが伝わってくる。
また、ヒロの行動には「傭兵らしからぬ勤勉さ」や「善玉」としての一面が際立ち、エルマたちの評価が印象的であった。
一方で、「クレイジー」とも呼ばれるヒロの存在が他の傭兵たちにどのように映っているのか、今後の展開にも期待が持てる。
また、ミミの強運ぶりも健在で、カジノでの大勝利は物語にユーモアを添えていた。祖母セレスティアが語るミミの家族の不運な過去には切なさが漂い、そんなミミがヒロと出会ってから新たな運を掴み、前向きに生きている姿が描かれている。
ヒロとの冒険が彼女の人生に幸運を呼び込んでいることが、この物語の大きな魅力でもある。
今巻では、緊迫した戦闘と心温まる家族愛が交差する中で、ヒロと仲間たちの絆が一層深まっていく様子が描かれた。
伝説の祖母との再会を経て、ミミもまた新たな一歩を踏み出し、ヒロたちと共に自由に宇宙を駆け回る姿がますます楽しみな一冊である。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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同シリーズ
その他フィクション
備忘録
プロローグ
ヒロは部屋に誰かが入ってくる気配で目を覚ました。音を立てないように動くその人物に警戒心を抱いたが、悪意が感じられなかったため、再び眠りにつこうとした。しかし、侵入者が顔をじっと見つめているのを感じ、目を開けると、そこにはミミが微笑んでいた。彼女と挨拶を交わし、ヒロは優しい朝を迎えた。
その後、ミミと共に食堂に行くと、既にエルマが朝食を摂っていた。昨日の戦闘の疲れが残っているものの、エルマは大盛りの食事をとって元気を取り戻していた。ヒロは食事を済ませた後、ミミと共にトレーニングルームへ向かった。そこではティーナとウィスカが先にトレーニングをしており、ドワーフである彼女たちは見た目に反して驚くべき力を持っていた。
トレーニングを終えた後、ティーナの提案でヒロと彼女たちは一緒にお風呂に入ることにした。リラックスした雰囲気の中で過ごした後、ヒロはコックピットに移動し、メイと朝の挨拶を交わした。メイは冷静にリッシュ星系での状況を報告し、特に異常がないことを伝えた。しかし、ヒロはクギとコノハが朝から姿を見せないことを心配し、様子を見に行くことを決めた。
彼はメイに見送られながら、クギとコノハの部屋へ向かい、二人の様子を確認しようとした。
#1:プラネットイーター
ヒロがクギの部屋を訪れると、彼女は銀色の狐耳と尻尾を持つ少女で、謝罪をしながらヒロを迎え入れた。部屋の中には異様な雰囲気が漂い、畳のような敷物に白い布が広げられており、複雑な文様や宝玉、そして抜き身の刀が置かれていた。クギとコノハは長距離念話を試みていたが、二人の法力ではヴェルザルス神聖帝国に届かないため、法具を使っていたのである。
クギはヒロに対し、リッシュⅢで見つかった三角錐の遺物が、自律型の存在を封印するためのものだと説明した。その封印が誤って解かれた場合、帝国の戦力では対処できない可能性があると考えていた。ヒロは自分のサイオニックパワーを使って手助けできるのではないかと提案し、クギとコノハはその力を借りることに同意した。
ヒロが陣の中心に座り、クギが背後から法具を操作し始めると、敷物に置かれていた宝玉が光を放ち始め、念動力のような現象が発生した。やがて光が失われ、クギは力尽きたようにヒロに寄りかかってきた。彼女の努力によって念話は成功し、ヒロはクギを気遣いながらそのまま休ませた。
ヒロがクギの部屋でコノハと共にクギを看病していると、小型情報端末が鳴り、セレナ大佐から緊急の連絡が入った。セレナ大佐によれば、昨日奪還した遺物から「中身」が数時間以内に現れる可能性があり、その存在は宇宙怪獣のようなものだという。猶予は約2~3時間であった。ヒロはこの状況に対応するため、ヴェルザルス神聖帝国の艦隊がすでに急行中であることを告げたが、セレナ大佐はその話に驚き、戸惑っていた。
ヴェルザルス神聖帝国の艦隊は、特殊なサイオニック技術を使って短時間で到着できるとヒロは説明したが、詳細は機密であり、具体的な方法は不明であった。セレナ大佐は一時的に納得し、対策を講じる準備を進めた。ヒロはヴェルザルス神聖帝国の即応艦隊が間に合うことを祈りながら、引き続き状況を見守ることにした。
ヒロたちは、リッシュⅢの静止軌道上で第二種戦闘配置に入っていた。これはいつ敵が現れても戦闘に移行できる警戒態勢であった。彼らの艦隊は、グラッカン帝国の対宙賊独立艦隊と共に準備を整えていたが、ヴェルザルス神聖帝国の即応艦隊が到着するかは不明であった。クギがヒロのサイオニックパワーを使って通信を試みたものの、その負荷は大きく、完全には成功していなかった。
ヒロたちは敵の接近に備えながら、三角錐の遺物が警告していた「宇宙怪獣」の出現に備えていた。彼はセレナ大佐が抱える任務の重要性と、彼女が板挟み状態にあることを理解していたが、戦いに巻き込まれた際には、まずは自分たちの艦を安全に撤退させる計画も考えていた。やがて、サイオニック能力者だけが感じ取る強烈な圧迫感が広がり、クギはそれが「宇宙怪獣」の前兆であると確認した。
ヒロたちは、巨大なクラゲのような宇宙生物「プラネットイーター」との戦闘に直面していた。その圧倒的な大きさと力に、グラッカン帝国の艦隊や傭兵たちは苦戦を強いられた。彼らの攻撃は効果を見せず、逆にクラゲの光弾攻撃によって多くの艦が被弾し、次々と撃沈されていった。
そんな中、ヴェルザルス神聖帝国の即応艦隊が到着し、プラネットイーターに対して「ソウルクラッシュ」と呼ばれる強力な法力兵器で攻撃を仕掛けた。神聖帝国の艦隊はプラネットイーターの攻撃を完全に無力化し、最終的にプラネットイーターは消滅した。戦闘が終わった後、ヒロたちは神聖帝国艦隊との交渉を行うため、グラッカン帝国のセレナ大佐と神聖帝国の艦隊の間を仲介することとなった。
ヒロは、グラッカン帝国とヴェルザルス神聖帝国の会談に巻き込まれていた。ブラックロータスが中立的な場として使われ、双方の代表者が集まることになった。ヴェルザルス神聖帝国側の代表カラスは、胡散臭い笑みを浮かべつつ、今回の戦闘に関して利益や見返りは求めないという立場を示した。これに対して、グラッカン帝国のセレナ大佐は疑念を抱きつつも、ヒロの提案に同意し、会談は比較的穏やかに進行した。
ヴェルザルス神聖帝国の行動は、彼らが過去の過ちから贖罪を行っているためであり、そのため対価を求めない姿勢を持っていた。これを理解するのは難しいものの、ヒロは双方を和解させる形で会談をまとめ、結果として会議は終了した。
ヴェルザルス神聖帝国の艦隊は、プラネットイーターの残骸や三角錐氏、リッシュ Ⅲの調査を行った後、リッシュ星系を離れることになった。コノハも本国へ戻ることが決まっており、ヒロたちに別れの挨拶をしていた。彼女は身の回りの品をまとめ、短い間ながらもヒロたちと過ごした時間を振り返っていた。
ヒロはコノハとの生活が新鮮で楽しかったと伝え、コノハもその言葉に応じた。さらに、カラスが冗談交じりにコノハを連れていく提案をしたが、コノハは軽く否定しつつも、完全に拒否する様子は見せなかった。ヒロは、もしコノハが将来自由な傭兵生活を望むなら、自分に連絡するようにと伝えた。コノハは考えておくと答え、少し尻尾を揺らした。
#2:再訪、アレイン星系
ヴェルザルス神聖帝国の艦隊がコノハと共に去った後、ヒロたちはリッシュ星系周辺で宙賊の掃討や簡単な調査を終え、ショーコ先生と共にアレイン星系へ向かうことにした。セレナ大佐からは同行を求められたが、ヒロはこれ以上の付き合いを避けた。
アレイン星系への目的は、ショーコ先生を正式にクルーに迎えるため、彼女が所属するイナガワテクノロジーを円満に退職させることであった。ショーコ先生が正式に船医となるため、医師ライセンスの維持が重要であり、そのための手続きを行うことが優先された。
途中、エルマがターメーン星系の近さに言及し、ミミは故郷への複雑な感情を抱いていたが、ヒロはミミに無理をさせないよう優しく励ました。また、ヒロはクルー全員に対しても、希望があれば遠慮せずに故郷に戻ることを提案し、皆で宇宙を旅しながら金を稼ぐことの自由さを感じさせた。
ヒロが目を覚ましたのは、医療ポッドの中であった。医務室にいるショーコ先生が健康診断を終え、彼を迎え入れていた。ヒロの健康状態は良好で、クルー全員も特に問題はなかった。しかし、診察が終わった後、ショーコ先生はヒロに休憩を提案した。
その後、ショーコ先生は自身の過去について話し始めた。彼女はかつて違法な生命創造を行っていた星間企業によって生まれた人造人間であり、その後、帝国政府に保護され、現在はイナガワテクノロジーに所属している。ショーコ先生は「愛」や「恋」の感情に対してよく理解していないと語り、そうした背景もあってヒロとの関係に複雑な思いを抱えていたが、最終的にヒロはそれを受け入れ、ショーコ先生と今後の関係を深めていくことを決意した。
ヒロはショーコ先生と共に朝食をとるためにブラックロータスの休憩スペースへ向かうと、ティーナやウィスカたちがヒロに不満げに絡んでいた。しかし、クギは特に文句はなく、ヒロへの忠誠と好意を示していた。ウィスカもヒロに甘えてきて、彼に対する信頼と親しみが感じられた。
その後、道中は順調に進み、ヒロのクルーたちは嵐の前の静けさを感じつつも、備えを怠らないようにしていた。ショーコ先生もクルーたちと良好な関係を築いており、彼女はヒロのサイオニック能力についての興味を示していた。
旅の終わりが近づくにつれ、ヒロたちは緊張を解きほぐすため、アレインテルティウスコロニーに到着した際にはパーティーを開こうと計画した。クルーたちは食事や酒に対して熱心で、ヒロはその期待に応えようと奮闘していた。
ヒロとクルーたちはアレイン星系に到着し、そこでの生活や環境を確認した。アレイン星系には二つの居住可能な惑星と、研究と交易を中心にしたコロニーがあり、彼らは安全な場所での活動を計画していた。ショーコ先生は懐かしい様子を見せつつ、ハイテクなコロニーに感慨を抱いていた。
ヒロたちは三つのグループに分かれて活動することに決め、ヒロはショーコ先生とクギと共にイナガワテクノロジーでの手続きに向かった。エルマ、ミミ、ティーナはパーティーの食材や酒を調達する役割を担い、メイとウィスカは船の改装のために手配を進めた。
ヒロは全員に連絡を取り合いながら、各自の任務を遂行しつつ、次のステップであるホテルの確認や改装の手配に意識を向けていた。
ヒロたちはアレイン星系のホテルに滞在し、クルーそれぞれが部屋での様子を楽しんでいた。ショーコ先生は部屋を興味深く観察し、特にウィスカと共に歩き回っていた。ティーナは、ウィスカがショーコ先生と親しくなったことに少し寂しさを感じていたが、ヒロとティーナの関係も変わらず、和やかな時間を過ごしていた。
その後、ヒロとクルーたちはイナガワテクノロジーに向かうため、移動システムを利用しながらショーコ先生が企業の活動内容について説明した。イナガワテクノロジーは、医療機器やバイオテクノロジーに関わる製品を取り扱っており、クギは好奇心を持ってショーコ先生に多くの質問をしていた。ヒロはクギの成長を見守り、ショーコ先生とも良好な関係を築いていった。
目的地に到着すると、クルーたちはショーコ先生が正式にクルーとして加入する手続きを進めるため、イナガワテクノロジーに向かった。
ヒロたちはイナガワテクノロジーに早めに到着し、予定より早くショーコ先生の養父であるディクソン氏と面会を行った。ディクソン氏はショーコがヒロと共に行動することに困惑していたが、ヒロはショーコの意思を尊重し、彼女を守ることを誓った。ショーコはヒロとの関係について、他の女性クルーと自分の「順位」について冗談を言い出し、ディクソン氏も最終的にはヒロの決意を認めつつも複雑な感情を抱いていた。
#3:身に覚えのない殺意
ヒロたちはイナガワテクノロジーを無事に出たが、彼を狙う強烈な敵意を感じた。ショーコはヒロの指示でミミたちに連絡を取り、メイたちとの合流を急ぐことにした。一方、遠くから彼らを監視していた敵は、ヒロの敏感な反応に驚きつつも、作戦を進めていた。この敵はサイオニック能力を持つヒロを危険視し、特殊な装備を用意して襲撃の機会を窺っていた。ヒロは状況に警戒し、次の行動を慎重に考えていた。
ヒロたちは、アレインテルティウスコロニーでの襲撃の気配を感じたが、敵意が消えたため、無事に港湾区のシップヤードに到着した。そこでメイとウィスカと合流し、船の改装に必要な設備の選定を進めた。ヒロはショーコやクギの意見を尊重し、予算の範囲内で必要な設備を整えるように指示を出した。ディーラーとの商談は順調に進んでおり、ブラックロータスの改装に向けた準備が整えられつつあった。また、エルマたちも無事に合流予定であり、今後の行動に備えていた。
ヒロたちはエルマたちと合流し、ブラックロータスの改装計画を進めていた。襲撃の気配に警戒しつつも、セキュリティサービスを雇うことで対応することに決め、ミミがその手配を進めていた。改装では、研究区画や医務室の拡張に加え、サブジェネレーターの設置などが行われることになり、ショーコやウィスカの要望を反映した形となった。予算はギリギリであったが、全体としては計画通りに進み、今後の研究や船の運用に期待が持てる状況であった。
ヒロたちは、オカモト商会でブラックロータスの改装手続きを終えた後、全員でホテルに戻り、セキュリティサービスの手配を進めることにした。途中、培養肉工場の見学を提案したが、ティーナたちに断られた。部屋に戻った後、ヒロは最近感じた殺意について話し合いを始めた。特に、彼に対する個人的な敵意が強く、何者かに狙われている可能性があると感じていた。
具体的な敵の正体は不明であったが、相手がただの宙賊や貴族ではなく、予想外の勢力である可能性が高いと推測された。そのため、セキュリティサービスを雇う必要性を感じ、候補として「イガセック」と「コウガサービス」が挙がった。イガセックはショーコが以前契約していた企業であったため、ヒロたちはイガセックにコンタクトを取ることを決めた。
ヒロたちは、イガセックにコンタクトを取ると、すぐに担当者がホテルまで来ることになった。セキュリティ上の理由で、アナログな手法が最適とされ、二人組の担当者が現れた。オオタという細身の男と、全身義体化された大柄な男キラムである。ヒロは、自分が狙われている可能性が高いこと、コロニーに滞在する間に護衛を依頼したい旨を伝えた。
ヒロが到着したばかりにも関わらず、既に狙われていることにオオタも疑問を抱いたが、ヒロは監視されている確信があると説明した。相手がプロフェッショナルである可能性が高いとし、単なる護衛ではなく、相手を炙り出し、反撃する方法を提案した。オオタは、その場合費用が高くなると警告したが、ヒロは金は問題ではなく、自身とクルーがコロニー内で襲われないことが重要だと強調した。
ヒロたちはイガセックと契約し、12人の護衛チームを一日5万エネルで雇うことを決めた。その後、ホテルで休息を取ることにし、セキュリティが整った後は観光や買い物を計画していた。ティーナやクギが興味を示す中、ヒロは自身が狙われていることを警戒しつつも、護衛がついたことに安心していた。
リビングでは、ショーコ先生がリラックスした姿で現れるが、エルマやウィスカが強引に彼女を整え、服の購入が必要だと主張した。ヒロは警備の手配をしつつ、翌日の買い物計画に参加することになった。
ヒロ達は、イガセックの護衛チームと共に行動を開始し、警戒しながら買い物に向かうことになった。オオタ率いるチームは十二名編成で、四名が護衛、四名が援護、残りの四名が逆撃に備えるという配置であった。ヒロはプロの警備に任せ、女性陣と共に出発することを決めた。
クギやミミが警戒する中、ショーコ先生は気乗りしない様子だったが、買い物を早く済ませるために行動を開始した。ヒロ達はショッピングエリアへと向かい、護衛が遠くから彼らを守っていることを感じながら、買い物を進める準備を整えていた。
#4:バニーガールってロマンだよな。
ヒロはショーコ先生の服を買うためにショッピングモールに到着すると、メイに予算を渡して後は任せた。女性陣が下着を含む買い物を続ける間、ヒロは休憩を取ることにした。ヒロは受け身な状況が気に入らず、囮となって敵を誘い出す作戦を提案し、セキュリティチームとそのプランを調整した。
その後、買い物を終えたショーコ先生と話していると、彼女は疲れている様子だったが、ヒロの提案に興味を示した。ヒロは一般的な傭兵の行動として「飲む、打つ、買う」を例に出し、飲めない酒以外の活動を計画していることを伝え、ショーコ先生を安心させた。
ヒロはミミとエルマを連れてカジノに訪れ、彼自身が囮となり敵を誘い出す作戦を遂行していた。ミミとエルマはバニースーツ姿で、ヒロと共にカジノを楽しみつつも、敵の出現を待っていた。その間、ミミはギャンブルで成功を収め、エルマは何度も失敗していた。突然、敵意を感じたヒロは、カジノ内で怪しいマダムを発見し、彼女がヒロに対して殺意を抱いていることを確信した。
その後、カジノ内が突如暗闇に包まれ、混乱が広がったが、ヒロはサイオニック能力を使い、敵を制圧。敵であるマダムは逃げ出したが、ヒロは彼女を追跡することを決意した。
ヒロは暗闇の中でババアを追跡し、最終的にアレインテルティウスコロニーの裏路地にて対峙することになった。ババアは身体能力を強化している様子で、ヒロに挑発的な言葉を投げかけながらも、戦いの準備を整えていた。ヒロはレーザーガンで攻撃し、ババアも応戦。激しい戦闘の末、ヒロはサイオニック能力を駆使してババアを制圧した。
その後、サイバーニンジャも現れて戦闘に加わるが、ヒロはサイバーニンジャも撃破し、救急ナノマシンユニットで彼を回復させた。イガセックのスタッフが到着し、事態は収束。ババアは降参し、翌日に再度話し合うことが提案された。
ヒロはババアとの戦闘を終えてホテルに戻ったが、ミミとエルマから無謀な行動を取ったことについて叱責されていた。彼は、自分なりに安全策を考えていたことや、結果として状況を早期に収束させたことを主張したが、一人で突っ込んだことは認めて謝罪した。しかし、その謝罪にも関わらず、ウィスカが「折檻」を提案し、周囲の仲間もそれに賛成。結局、ヒロは逃げ場を失い、罰を受けることになった。
#5:レジェンドババア
ヒロはババアとの戦闘後、彼女との会合を持った。ミミやエルマとともにホテルのラウンジで待つと、ババアがセキュリティスタッフを連れて現れた。ババアはヒロに対して彼の過去や目的、ミミに接近した理由を問い詰めたが、ヒロは偶然ミミを助けただけで、特別な意図はなかったと説明した。ミミとの出会いは偶然であり、誰の指図でもないことを話すと、ババアはその答えを受け入れた。最終的にババアは自らがミミの祖母であるセレスティアと名乗り、緊張は解けた。
ヒロとミミは、セレスティアと対面し、彼女がミミの祖母であることが明かされた。セレスティアは、ミミの両親であるフォルトとマイナの死後、行方不明だったミミを探し出す過程で、ヒロに強い敵意を向けていた。彼女は、ミミを利用して皇帝に取り入ろうとしていると疑い、怒りをぶつけていたが、ヒロとミミの出会いが偶然であると理解し、次第に態度を和らげた。
セレスティアは、フォルトの不運と自らの不在が原因でミミを守れなかったと語り、後悔を滲ませた。彼女の怒りは皇帝の手によって既に仇討ちが果たされたため、八つ当たりのような形でヒロに向けられていたことも明らかになった。
最終的に、セレスティアはヒロとの対立を解消し、和解の兆しを見せたが、ヒロは彼女の振る舞いに皇帝の妹らしい高圧的な態度を感じていた。
ヒロは、セレスティアとの会話後、疲れ果てソファに座りながらクギの尻尾に癒されていた。彼はセレスティアの部下であるニコラスとラティスと初めて会話し、彼らの職業や背景について知った。ニコラスはメカニックで、ラティスはオペレーターだった。二人はヒロが戦闘やシミュレーションでの実績を誇る姿に驚きを隠せず、特にメイとのシミュレーションでの勝利を知って感心していた。
会話の中で、ヒロは自分が運に恵まれ、数々のピンチを乗り越えてきたことを振り返りつつも、それが必ずしも良いことばかりではなく、数々のトラブルに巻き込まれてきたことを語った。ニコラスはヒロの経験に興味を持ち、どのように多くの女性たちと関わるようになったのかを尋ねたが、ヒロは「運とタイミング」と答え、明確なアドバイスはできなかった。
最後にヒロは、ニコラスに対して「まずは身近な人を大切にすることが大事だ」と内心思いつつも、それを口に出すことは控えた。
ヒロは、セレスティアと別れの際、彼女から「別の組織がヒロたちを監視している」と警告を受けた。これに対し、ヒロは疲れつつも慎重に対応を考え、セキュリティ面を強化することにした。セレスティアはミミを心配しながらも去っていき、ヒロたちは一息つくことができたが、周囲にまだ不穏な動きがあることを気にかけていた。
その後、イガセックのオオタが調査結果を報告し、監視していたのは「人工生物保護協会の残党」であることが判明した。ヒロは官憲に連絡し、組織の取り締まりを依頼することにしたが、自分たちが何故その組織に監視されたのかは不明のままだった。
ヒロたちは引き続きホテルで静かに過ごし、改修中のブラックロータスが完成するまでの間、身を潜めることにした。クギは外に出たい気持ちを抑えつつ、ヒロにお肉工場の見学を希望していたが、ヒロは用心を優先し、しばらくの辛抱を求めた。
ヒロたちのブラックロータスの改修が無事に完了し、コロニーでのテロ集団の掃討もニュースで報じられるなど、事態は一段落した。しかし、チェックアウトのためにロビーに降りると、セレスティアとそのクルーが待ち構えていた。彼女はヒロに次の試練として仕事を通じて実力を証明するよう挑んできた。ヒロは、彼女の挑発的な笑顔を見て、心の中で彼女と皇帝が本当に兄妹であることを再確認し、内心で苛立ちながらもその挑戦を受けることを考えた。
#6:共闘
ヒロは、ブラックロータスの内装を見て感嘆するニコラスとラティスを眺める中、セレスティアから「傭兵らしい内装にすべき」と批判を受けたが、ヒロは利便性を重視していると反論した。セレスティアが提案した仕事の内容は、彼女が回収した宙賊のデータキャッシュを元に、宙賊の基地を攻撃するというものだった。ヒロは、宙賊基地の規模を確認し、対艦戦で基地を制圧する作戦を練りながら、交渉を始めた。
ヒロとセレスティアは宙賊基地の襲撃に関する条件で合意した。取り分の分配は、撃墜した宙賊艦の報酬は撃墜者が受け取り、基地の破壊報酬は山分けとなった。略奪品は7対3でヒロ側が多くの取り分を得ることとなった。ヒロとセレスティアはそれぞれの戦力を確認し、襲撃の作戦を練った。セレスティアの船は武装が充実しており、特にストーカーミサイルが大量の宙賊を迎え撃つのに有効だとされた。最終的に、基地のタレットを破壊する役割をヒロが引き受け、ブラックロータスの防御をセレスティアが担当することで作戦が決定した。
ヒロはセレスティアとの協力で宙賊基地を襲撃することになり、クリシュナを整備しながら出撃準備を進めていた。サーマルステルスの使用は困難で、小惑星帯を高速で突っ切る作戦が決定された。途中で小惑星帯の外部からの攻撃に備え、戦闘に突入したが、ヒロたちはブラックロータスやセレスティアの艦と連携し、クリシュナから対艦反応魚雷を発射。宙賊基地の防御タレットを大部分破壊した。
その後、ヒロはミサイルタレットの完全な破壊を目指し、連携を強化しながら攻撃を続行。クリシュナのセンサーを駆使しつつ、クギやミミと連携し、作戦を着実に進めた。
ヒロたちはセレスティアの協力のもと、宙賊基地を攻撃し、徹底的に制圧した。ヒロの操縦技術でクリシュナは基地のタレットを次々と破壊し、セレスティアの艦もストーカーミサイルで宙賊艦を次々と撃破した。戦闘は順調に進み、基地の防衛はほぼ崩壊。最後に基地内部の宙賊を一掃するため、戦闘ボットを強襲ポッドで送り込み、基地全体を制圧した。
ヒロは戦利品を回収しつつ、警戒を続け、メイに軍への報告と連絡を任せた。
ヒロ達は、ブラックロータスとアントリオンで宙賊基地から戦利品を回収していた。特にハイテク製品が多く、これにより収益が期待できそうであった。ヒロはミミに対し、彼女の働きに見合うよう報酬分配率を上げることを約束し、次に傭兵ギルドで正式に見直すことを提案した。
戦利品の回収が完了し、星系軍が現場に到着すると、ヒロ達はアレインテルティウスコロニーへ戻り、酒場でセレスティア達と打ち上げを行った。セレスティアはヒロが酒を飲まないことに驚きながらも、軽い冗談を交えつつミミとの関係について話を続けた。
最終的に、セレスティアは曽孫の顔を見る日が来るのを楽しみにしていると言ったが、ヒロはノーコメントで応じた。その後、ミミが料理の準備を知らせに来たことで、ヒロはセレスティアをその場に連れていき、宴会は続いた。
ヒロ達は、宙賊基地襲撃の戦利品を得た後、次の行き先を話し合っていた。特に具体的な目的が無いことから、適当に宙賊を討伐して金を稼ぐという選択肢も考えていたが、ミミが提案を行った。ミミは、宙賊から得た戦利品をアレイン星系で売るのはもったいないため、別の星系で売ることを勧めた。さらに、パンデミックの兆しがある星系域へ向かい、医療資材の需要があるかもしれないと提案した。
ヒロはこの提案を受け入れ、医療系資材を積んでパンデミック地域へ向かうことを決定した。彼は、戦利品の売却をキャンセルし、セレスティアに掛け合って医療資材を優先的に回してもらうように手配した。ティーナとウィスカには感染対策を、ヒロとエルマ、クギは報酬の受け取りや分配率の見直しを行うために行動を開始した。
エピローグ
ヒロとその仲間たちは、ばあさんとの交渉を無事に終え、医療系以外の戦利品を分配した。ヒロたちはアレイン星系の傭兵ギルドに出向き、討伐報酬や賞金の処理を進めたが、問題なく進行した。ヒロは、宙賊基地で得た戦利品を別の星系で売る計画を立て、医療系資材を優先して持ち運ぶ準備を進めた。
傭兵ギルドでの手続きでは、ミミの報酬分配率を0.5%増やし、ショーコ先生の給料もスキルに見合う形で設定することが決まった。また、アレイン星系の統治当局からの問い合わせに対し、ヒロの船団が高度医療物資を合法的に取り扱えることが確認された。ギルドの担当者は、プラチナランカーとしての信頼を守るよう警告しつつも、ヒロの善玉としての立場を評価した。
ヒロは報酬を口座に振り込むよう指示し、分配をメイに任せることにした。
ヒロたちは傭兵ギルドでの精算を無事に終え、船に戻ったところ、ショーコ先生とミミから謝罪された。医療物資の手配過程で身分照会が入ったことを気にしていたが、ヒロは問題ないと伝えた。医療物資の扱いは重要で、疑われることは当然であるが、ショーコ先生の管理のもと適切に運用されることを確認した。
次の目的地はリーメイ星系となったが、ティーナとウィスカにはその星系に因縁があり、特にティーナはその地が古巣であることを告白した。しかし、彼女は船の行き先を変える必要はないと主張し、ヒロもそれを受け入れた。過去の因縁が厄介事を呼び込む可能性があるが、ヒロたちはそれに備え、メイや戦闘ボットの準備を進めつつ、予定通りリーメイ星系へ向かうことに決めた。
登場人物
ヒロ
この物語の主人公で、宇宙船ブラックロータスのキャプテンであった。サイオニック能力を持ち、数々の戦闘や交渉を行いながら、仲間と共に戦利品を得ていた。ミミやクギを含む多くの仲間を大切にしており、傭兵団を率いていた。
ミミ
ヒロの仲間で、彼の船団の一員として行動していた。彼女はヒロに対して強い好意と忠誠を抱いており、戦利品の売却や提案などに積極的に関与していた。ヒロとの出会いが偶然であったが、祖母セレスティアとの関係を持ち、家族としての絆を深めていた。
エルマ
ヒロの仲間であり、主に戦闘や作戦においてヒロをサポートしていた。戦闘中でも冷静さを失わず、チームをまとめる役割を果たしていた。また、ヒロに対しても親しみと信頼を抱いていた。
ティーナ
ウィスカの姉であり、ヒロの仲間として共に旅をしていた。彼女はドワーフでありながらも、驚くべき力を持っていた。リーメイ星系に因縁があり、過去の厄介事を乗り越えてきたが、ヒロたちとの旅を優先することを選んだ。
ウィスカ
ティーナの妹であり、ヒロの船のシップエンジニアとして行動していた。彼女もリーメイ星系に因縁があったが、ティーナと共に船の目的を優先し、ヒロたちと行動を共にしていた。
クギ
銀色の狐耳と尻尾を持つ少女で、ヒロに忠誠を誓っていた。彼女は念話や法力に長けており、ヒロのサイオニック能力を利用しながら数々の困難に立ち向かった。彼女はまた、ヒロとの関係においても強い絆を持っていた。
ショーコ先生
イナガワテクノロジーに所属していた医者であり、ヒロの船団に正式に加わった。彼女は医療技術や薬学の知識を活かし、船内の医務室の管理を任されていた。ヒロとの関係については複雑な感情を抱いていたが、最終的には彼との信頼を深めていった。
メイ
ヒロの船に仕えるメイドロイドであり、冷静に船の管理や連絡を行っていた。彼女はヒロに絶対的な忠誠を誓い、戦闘や物資の管理にも携わっていた。また、ヒロのサイオニック能力にも深く関心を持っていた。
セレスティア
ミミの祖母であり、ヴェルザルス神聖帝国の一員であった。かつてミミの行方を追い、ヒロに敵意を向けていたが、彼との出会いを通じて和解し、最終的にはヒロを信頼するようになった。彼女は高圧的な態度を持っていたが、家族のことを非常に大切にしていた。
セレナ大佐
グラッカン帝国の大佐であり、ヒロたちと協力して任務を遂行していた。彼女はプラネットイーターとの戦闘で重要な役割を果たし、ヒロたちと共に数々の戦闘に臨んでいた。
ニコラスとラティス
セレスティアの部下であり、ニコラスはメカニック、ラティスはオペレーターとして行動していた。ヒロに対して興味を抱き、彼の戦闘やシミュレーションでの実績に感銘を受けていた。
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