どんな本?
『魔法科高校の劣等生』は、佐島勤 氏による日本のライトノベル。
略称は「魔法科」。
物語は西暦2097年、3月。
魔法が現実の技術として確立し、魔法師の育成が国策となった時代を舞台にしている。
主人公は、国立魔法大学付属第一高校(通称「魔法科高校」)に通う兄妹、司波達也と司波深雪。
この作品は、原作小説の累計が1,400万部、シリーズ累計が2,500万部を突破し、大人気のスクールマギクスとなっている。
また、2024年には3期目のTVアニメが放送されることが決定している。
さらに、この作品は様々なメディアで展開されており、ライトノベルだけでなく、漫画やアニメでも楽しむことができる。
読んだ本のタイトル
魔法科高校の劣等生(8) 追憶編(The Irregular at Magic High School)
著者:佐島勤 氏
イラスト: 石田可奈 氏
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あらすじ・内容
司波兄妹の絆、その謎に迫る禁断のストーリー!
今から三年前。司波深雪にとって、忘れられない出来事があった。それから、深雪は変わった。兄との関係も。兄に向ける、彼女の心も――。
魔法科高校の劣等生(8) 追憶編
中学一年生の司波深雪は、自分の兄が苦手だった。一体何を考えているのか分からないから。家族でありながら使用人同然の扱いを受けているにもかかわらず……全く意に介さない。兄と目が合えば、深雪の口からは、不機嫌な声が出てしまう。
そんな妹に、『ガーディアン』として完璧に付き従う兄。そこには一切の油断もミスも無い。そして、一切の感情も。
理不尽だとは分かっていても、深雪は兄に苛立ちをぶつけることしか出来なかった。自分の、ただの我が侭だと分かっていても。
今とは全く異なる、達也と深雪の関係と、その心の中――。三年前、沖縄で起きた『出来事』によって、二人の心と、その運命が、大きく変わっていく。
感想
達也が他国の領土に放ったマテリアルバースト。
戦略級魔法を他国に放ったという事で”灼熱のハロウィン”と呼ばれ、世界に激震が走った2095年の3年前。
深雪は達也を苦手としていた。
え?
3年後には、あんなにベッタリしてるのに、幼いときはギクシャクしてたの?
3年前には2人の母、深夜は体調が悪いながらも存命で、兄妹2人がギクシャクしている原因でもあった。
達也は分解と再構成しか使えないせいで、現象を改変する事が出来ないせいで、魔法師として認められず。
母と叔母の手による手術で多少は他の魔法が使える魔法師になったが、、
2人が期待していたほどの成果は出なかった。
そして、達也は次期当主として期待されている深雪のガーディアンとして配備され。
扱いは、当主一家の者としてではなく、使用人のガーディアンとして冷遇されていた。
それが変わるきっかけになったのが、この沖縄での大亜連合の侵攻だった。
深雪の身に悪い事が起こると、世界を滅ぼしかねない達也の魔法。
その引き金がこんなに簡単に引かれる事の恐ろしさ。
四葉家の分家当主達が達也を警戒するのも判る気がする。
そして、巻末では四葉家が何故アンタッチャブルと呼ばれているかのストーリーが描かれていた。
そこで分かった、七草家との関係。
達也の叔母、真夜と七草家の当主が婚約者だったとは、、
この巻末の騒動が原因で婚約は解消。
そして七草家当主が何故サングラスをかけているかの原因が分かった。
さらに、この騒動のせいで達也の母、深夜が早死する原因にもなっていた。
あと、被害者の真夜の精神も、、
達也に執着するわけだわ。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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備忘録
1(アニメ3期 2話、3話アバン)
西暦2095年11月6日、四葉家本家において、深雪と彼女の兄、達也は叔母であり四葉家現当主である四葉真夜からの招待を受けて訪れていた。これは、「灼熱のハロウィン」として後に知られる出来事から一週間後のことである。四葉家の伝統家屋は質素ながらも広く、外見からは想像できないほどモダンで広々とした応接室がある。今回、彼らが大応接室に通されたことは、この呼び出しが私的なものではなく、四葉家当主としての公的なものであることを示している。深雀はこれが良いことなのか悪いことなのか判断できずにいたが、達也は自信を持って彼女を安心させた。三年前と比べ、二人は大きく力をつけており、達也は特に四葉真夜に匹敵する戦闘力を有している。しかし、深雪は力関係以上に、三年間で兄との関係や自身の心が変わったことに思いを馳せていた。
2(アニメ追憶編 エピソード Ⅰ)
2030年代から始まった地球の急激な寒冷化により、世界の食糧事情は大幅に悪化し、特に新興工業国や華北地域で深刻な影響が出た。不法入植の問題や国際的な対立が発生し、2045年から2065年にかけて第三次世界大戦が勃発した。この戦争は世界中で大規模な国境紛争が続いた戦乱の時代であり、大戦終了時には世界の人口は約三十億人にまで減少した。各国は領土を拡大し、新たな国家連合が形成されたが、EUは分裂し、アフリカや南アメリカは大きく変貌した。この二十年戦争が熱核戦争にならなかったのは、魔法師の世界的な団結によるもので、「国際魔法協会」の設立により核兵器の使用が阻止された。
西暦2092年8月4日、沖縄・那覇空港から恩納瀬良垣別荘へ向かう中で、主人公は『読本・現代史』という教材ファイルを閉じ、飛行機の着陸を待つ。飛行機内での情報端末の使用は離着陸時にオフにするのがマナーである。着陸後、家族と共に夏休みのプライベート旅行へと出かける。旅行は通常家族とのプライベートな時間であるが、主人公の家ではそうではないことが多いため、この旅行が特に楽しみである。ただし、兄も同行することが唯一の不満点である。
到着ロビーのティーラウンジを出た主人公は、兄が待っているところへ向かう。兄がエグゼクティブクラスではなくノーマルクラスに座るのは、万が一の事態に備えた家族の決定だった。主人公は、兄が家族の中で使用人のような扱いを受けていることに複雑な感情を抱えている。兄との関係性に苦手意識を持ちつつも、彼が嫌いではないことを自問自答する。
家族が滞在する恩納瀬良垣の別荘に到着すると、お母様のガーディアンである桜井さんが出迎える。桜井さんは元SPで、現在はお母様の護衛を務めている。主人公は桜井さんに対しては好意を持っているものの、兄を普通の兄として扱う彼女の態度に、自身ができないことに複雑な感情を抱く。
主人公が散歩に出かける際、お母様は兄を同伴させる。散歩中、主人公は不法行為を働こうとする大男たちに絡まれるが、兄が魔法を使わずに彼らを制圧する。その様子を目の当たりにした主人公は、兄への理解と感情が混ざり合い、なぜ泣いているのか自問するシーンで物語は終わる。主人公は兄の真価と、彼への自身の感情について深く考えさせられる出来事を経験する。
3
達也が中庭に面した窓から外を見ていて、黒羽の姉弟がいることに気づく。深雪はその言葉に反応し、亜夜子さんと文弥くんであることを確認する。黒羽姉弟が達也たちがいることを知っていても素通りするタイプではないと達也は指摘する。黒羽文弥は四葉の次期当主候補ナンバーツーであり、彼らが叔母の家を訪れるのは自然なことである。深雪は、黒羽姉弟との遭遇が偶然かどうかを考えるが、達也と深雪は、黒羽姉弟との巡り合わせについて、鉢合わせることもなく完全にすれ違うこともない、ニアミスのような関係にあると感じている。深雪は以前、黒羽姉弟との一晩だけの接近遭遇を思い出す。
4(アニメ追憶編 エピソード Ⅰ)
バカンス中であっても、世間のしがらみからは逃れられない。中学生になったばかりのわたしは、招かれて断れない相手の存在にため息をつく。今回の招待主は黒羽貢さん、お母様の従弟である。パーティーへの出席を前に、深雪は準備を進めるが、当日の疲れからかパーティーへの気乗りはしない。桜井さんに呼び出され、彼女からは、表情や気持ちを上手に隠すことの大切さを教わる。
パーティー会場へ向かう道中、黒羽の叔父様は亜夜子と文弥、わたしの双子の従兄弟との再会を喜ぶが、彼らに対する自慢話には興味が持てず、時間が過ぎるのを待つ。文弥くんは特に、兄である達也に強い憧れを持っており、亜夜子さんもまた兄に好意を抱いているようだが、叔父様はその関係が気に入らない様子を見せる。四葉家の次期当主候補であるわたしとしては、叔父様のように兄を単なる道具として見る心構えを持たなければならないと自分に言い聞かせるが、その思考は苦痛を伴う。
兄は叔父様からの依頼でパーティー会場の外を見回ることになり、文弥くんと亜夜子さんは、兄がすぐに戻ってくることを願い出る。兄がわたしに対して持つべき正しい役割、すなわちガーディアンとしての役割を果たそうとする姿に、わたしも自身の役割を演じることの重要性を再認識する。
5
西暦2095年11月6日、四葉本家の応接室で、深雪は昔のことを思い出して笑い、その笑い声に達也が反応する。応接室は和風建築にもかかわらず洋風の大部屋であり、広々としていて、調度品が少なくガランとした印象を与える。深雪は、過去の自分が愚かだったと自嘲しながらも、昔の達也が亜夜子さんと文弥くんに優しかったことにショックを受けたと語る。達也は苦笑し、深雪は自分が達也を理解しようとしなかったと反省する。達也は何も言えず、二人は過去に何があっても、それに責任を問う必要がないことを理解している。達也は外を見つめながらも、全ての感覚を使って深雪を守るために警戒を怠らない。昔も今も、その役割に変わりはないが、昔は互いにそれを認識していなかっただけだ。
6(アニメ追憶編 エピソード Ⅰ)
沖縄の別荘での一日は、深雪が早朝に目を覚ますことから始まる。彼女は兄が庭でトレーニングをしているのを見て、その動作の美しさに見とれてしまう。このトレーニングは、おそらく空手や拳法の型で、ハンドウエイトを持って一つ一つの動作を丁寧にこなしていた。深雪はもう一度その「舞」を見たいと願うが、自分の感情に戸惑い、窓から離れる。
その後、朝食を終えた深雪は、桜井さんの提案でビーチへ行くことになる。桜井さんは深雪に日焼け止めを隅々まで塗り、ビーチでのんびり過ごすことを勧める。ビーチで時間を過ごす中で、深雪は周囲の人々を観察し、自分と兄の関係性について深く考え込んでしまう。兄に対する複雑な感情と、彼がどれほど自分を守ってくれているかを感じた瞬間であった。
遅めの昼食後、深雪は本を読む気分ではなくなり、魔法の練習を母に見てもらうことにした。兄の部屋を通り過ぎる際、桜井さんが兄を叱っている声を耳にする。声の内容は兄の痣と痛みに関するもので、桜井さんは治癒魔法を使おうとするが、兄は必要ないと言う。深雪はこの会話を偶然聞き、兄が日常的に怪我をしていることに驚く。
その後、一行はクルーザーで出航し、平穏なセーリングを楽しむ。しかし、潜水艦から放たれたと思われる魚雷が現れ、緊張が走る。兄は魔法を使わずに魚雷に対処しようとするが、結局は強力な魔法で魚雷を無効化する。この出来事により、深雪は兄の真の力と彼女が兄のことをあまり知らなかったことを痛感する。
7
西暦2095年11月6日、四葉本家の応接室で、達也と深雪は訪問者を迎えた。この屋敷は外見は伝統的な日本家屋であるが、内装は和洋折衷のスタイルを取っており、応接室は純洋風の装飾である。訪問者は着物にエプロンを着けた女中に案内されて登場し、その後にスーツ姿の男性、独立魔装大隊隊長の風間玄信が入室する。風間は達也に「久しいな」と挨拶し、達也はその訪問の理由を尋ねる。風間は達也が同席することを知らされていなかったと述べ、深雪は謝罪する。風間と深雪の間にはあまり接点がなく、風間は達也の妹として深雪に接する。風間と達也、そして深雪の関係は、3年前のある事件から続いている。
8(アニメ追憶編 エピソード Ⅱ)
西暦2092年8月5日、沖縄の別荘で起きた不審潜水艦の一件後、国防軍の沿岸警備隊が駆けつけたが、不審潜水艦は既に姿を消していた。事件に関して、主人公は精神的に疲れを感じており、警備隊からの事情聴取には乗り気ではなかった。一行は別荘に戻り、主人公は自室で休んでいたが、兄が見せた高度な魔法について考えていた。その後、防衛軍からの訪問があり、風間玄信大尉との質疑応答が行われた。兄は、潜水艦から発射された魚雷について、発泡魚雷であったことや通信妨害の事実から、拉致を目的とした攻撃だったと推測した。この事態に、風間大尉は驚き、兄の魔法能力について高く評価した。さらに、前日に兄がレフト・ブラッドの不良兵士を倒したことが明らかになり、風間大尉は兄に謝罪し、空挺魔法師部隊の教官として恩納基地への訪問を提案した。
9(アニメ追憶編 エピソード Ⅱ)
西暦2092年8月6日、沖縄の別荘で過ごすバカンスの三日目、熱帯性低気圧の接近により天候が荒れ模様となり、マリンスポーツなどの屋外活動が避けられた。この日、母と桜井は琉球舞踊の観覧を計画するが、兄は別行動を取ることになった。母の提案で、兄は前日に出会った風間大尉からの招待を受け、恩納空軍基地を訪問することに。主人公も興味を持ち、兄に同行することを自ら申し出た。基地では、真田中尉に案内され、空軍基地における魔法師の訓練を見学する。風間大尉との再会時、兄の魔法師としての素質について話が及び、兄は自身が魔法の才に乏しいと述べる。しかし、このやり取りを通じて、兄妹の関係性や兄の人物像について新たな一面が垣間見え、主人公は兄への理解と思いやりの深さを再認識することとなる。
10
西暦2095年11月6日、四葉本家の応接室での会話の中で、風間は四葉家の秘密主義と死の臭いについて言及する。達也は、その場所がかつて「死(四)の魔法技能師開発第四研究所」、通称「第四研」として知られていたことを認める。第四研は非人道的な研究が行われていたとされ、人道や人命を無視した研究のために多くが閉鎖されたが、四葉家の地下にはその中枢が存在する。第四研で開発された魔法師は四葉家のみであり、他の「四」を姓に持つ魔法師とは無関係である。この事実を知った当初、深雪は衝撃を受け、今でもその事実に対する痛みに慣れることはないと感じている。
11(アニメ追憶編 エピソード Ⅱ)
西暦2092年8月6日、沖縄の恩納空軍基地で、主人公とその兄は基地の訓練を見学していた。兄は組手の訓練に参加し、軍曹や伍長などの実力者と対戦し、見事に勝利を収めた。その後、桧垣上等兵との再戦が行われ、兄は再び勝利する。この一連の出来事を通じて、兄の実力が明らかになった。訓練後、兄は真田中尉が開発した特化型のCADを試すことになり、研究室でそのCADについて学ぶ。この過程で、主人公は兄に対する自分の感情や兄が自分に対して持つ感情について深く考え込む。兄はCADの操作に熱中し、その能力に感心する一方で、主人公は自分の立場や兄との関係性について葛藤していた。
12
西暦2095年11月6日、四葉本家の応接室で深雪は達也と風間と話している最中に、若い執事による訪問者があった。執事は、以前の訪問者の用事が長引いており、四葉真夜(奥様と呼ばれているが未婚である)からもう少し待ってほしいとの伝言を持ってきた。風間は待つことに問題ないと答え、達也と深雪の意見は特に求められなかった。このやり取りから、深雪は四葉家の一員として自分の立場を再認識するが、自分が司波龍郎の長女でありながら、四葉真夜の姪であることを否定できない複雑な感情を持つ。
13(アニメ追憶編 エピソード Ⅱ)
沖縄の別荘での休暇中、深雪は読書をして過ごしており、兄は真田中尉からもらったCADをいじっている。深雪は自分の部屋に戻り、兄との関係について思い悩む。彼女は兄の部屋の前で躊躇するが、最終的には勢いで部屋に入ることを決める。兄は彼女を室内に招き入れ、普段は見せないような優しい態度を見せる。しかし、深雪はこの優しさも演技であると感じ、自分の部屋に戻って泣く。彼女はこの瞬間、兄妹の間にあるはずの通じ合いを痛切に感じると同時に、その関係の虚しさを痛感する。
14(アニメ追憶編 エピソード Ⅱ Ⅲ)
沖縄の別荘で過ごす休暇中、深雪は兄に対して優しくしようと考えるが、変わることができずにいる。その後、国防軍から緊急警報が発令され、外国からの攻撃が始まったことが報じられる。深雪一家は国防軍の提案により、恩納空軍基地のシェルターへの避難を決める。基地に到着すると、他の民間人も避難していることがわかる。この状況下で、深雪は兄が冷静であることに安心を感じるが、兄が「深雪」と優しく呼びかけると、その優しさに心が動かされる。しかし、深雪はこの感情を戦争の緊迫した状況下での気の迷いと考え、兄を睨む。その時、状況が急変し、深雪は事態の重大さを思い知ることになる。
国防軍の基地に避難していた深雪たちは、敵の一部が基地内に侵入したことを知る。その場にいた社会的地位の高そうな男性は、魔法師である深雪たちに対し、傲慢な態度で情報を得るよう命じるが、兄は彼の要求を拒否する。その後、基地の兵士が現れ、シェルターへの避難を促すが、深雪たちは兄が戻るのを待つことにする。しかし、その過程で、敵の襲撃があり、深雪たちは重傷を負う。間一髪のところで兄が駆けつけ、未知の魔法を使って深雪たちを治療し、一命を取り留める。
その後、兄は報復として敵に立ち向かうことを決意し、国防軍と協力して戦うことになる。兄は個人的な報復を行うと宣言し、風間大尉からアーマースーツと武装を提供される。兄は、国防軍の一員としてではなく、自らの信念に従って行動することを選び、深雪たちの安全を桜井さんに託して出撃する。
深雪は、戦争へと向かう兄を見送った後、桜井さんからの躊躇いがちな問いかけを受ける。桜井さんは、兄が戦争に行くことの危険性を指摘するが、深雪はその危険を認識せずにいた。しかし、桜井さんの言葉によって危険性を認識し、兄を止めようと追いかける。深雪は兄に行かないでほしいと訴えるが、兄は自分の感情のために戦いに行くと答える。深雪にとって大切なのは兄だけだと言い、自分は無傷で帰ってくると約束する。兄は深雪の疑問に対して母親から答えを聞くように言い、戦場へと向かう。深雪は、兄が真に大切に思うのは自分だけであること、そして兄が無事で帰ってくると信じている。
深雪は、お兄様が軍と協力して敵の撃退にあたると聞き、戻った部屋でお母様と再会する。お兄様が魔法師としては欠陥品であること、そして七年前に彼に対して行われた人造魔法師計画についてお母様から聞かされる。この計画により、お兄様は二種類の「魔法」しか使えないが、それにより命を救うことができた。お兄様が深雪に対して持つ唯一の真の感情は兄妹愛であり、彼が大切だと思えるのは深雪だけであることが明かされる。防空指令室で、お兄様が戦場で戦う様子が映し出され、敵を倒し、味方を治癒するお兄様の力を目の当たりにする。深雪は、お兄様に対する感謝と報いの方法を考える。
15(アニメ3期 3話 末)
西暦2095年11月6日、四葉本家の応接室にて、達也は叔母の真夜、風間とともに先日の横浜事変について話し合う。真夜からは、鎮海軍港を消滅させた爆発が「放射能汚染兵器」によるものではないと国際魔法協会が判断し、懲罰動議が棄却されたことが伝えられる。さらに、戦略級魔法師である劉雲徳が戦死したとの情報も共有され、大亜連合からの譲歩を引き出すために日本政府は五輪澪の出動を決定していた。一方で、達也の行動が国際的な注目を集めており、スターズが達也と深雪を容疑者として特定していることが明らかにされる。
真夜は達也に対し、学校を辞めて謹慎するよう命令するが、達也はこれを拒否する。二人の間で緊張が高まり、「夜」が室内に広がるが、達也は真夜の魔法を破る。その結果、真夜は達也の「わがまま」を受け入れることを決定し、彼は応接室を後にする。
16(アニメ3期 4話 末)
達也が応接室を去った後、真夜は葉山執事にサンルームでお茶の用意をするよう指示を出す。葉山は、達也に対する真夜の対応について問う。真夜は、達也が四葉を裏切る可能性があることや、自身の魔法「流星群」が達也の異能に対して相性が悪いことを認めつつも、達也が深雪を裏切ることはないと断言する。深雪が次の当主になることが、達也を敵に回さないための策であると真夜は明かす。葉山は深い敬意を表して応接室を後にする。西暦2095年の横浜事変は、3年前の沖縄侵攻作戦の失敗を挽回しようとする試みの一環として起こったが、結局は沖縄海戦の再現で終わったことが示される。
16(アニメ エピソード Ⅲ)
西暦2092年8月11日、沖縄の戦場で、風間が指揮する恩納空挺部隊と共に達也が侵攻軍を追い詰めていた。達也の存在が侵攻軍を圧倒し、その異能により侵攻軍の兵士や武器は次々と消え去っていた。戦場は異様な静寂に包まれ、侵攻軍の兵士たちは現実感を失いながらも降伏しようとしなかった。しかし、達也の精神は狂乱状態にあり、殺戮を続けようとした。侵攻軍の指揮官は撤退を命じ、兵士たちは降伏の意思を示したが、達也はそれを受け入れずに全員を殺そうとした。その瞬間、彼は制止され、風間大尉によって落ち着かされた。達也は出動時の条件を思い出し、殺戮を止め、CADの引き金から指を外した。
上陸部隊の投降後、風間の部隊は一時の安堵感を味わっていたが、敵艦隊の接近が報告され、緊張が走る。敵艦隊は高速巡洋艦2隻、駆逐艦4隻で構成され、20分後に射程内に入るとの情報がもたらされた。風間は通信兵から通信機を受け取り、状況を確認すると、全員に捕虜を連れて内陸部への退避を命じる。しかし、達也は風間に対し、敵艦を破壊する手段を持っていると提案し、部隊の目の前ではなく、風間と真田中尉の立ち会いのもとで行動することを申し出る。深雪たちは防空指令室のモニターでこの様子を見守り、桜井は達也を迎えに行きたいと申し出る。深雪はその提案を受け入れ、桜井に達也の手伝いに行くよう促す。
先の大戦期間中に戦闘艦のメインウェポンが艦載ミサイルからフレミングランチャーに変更された。フレミングランチャーは連射性に優れ、爆薬類の積載量も大きくできるが、射程距離は火薬砲に劣る。達也は特化型CADを用いて敵艦隊を破壊しようとするが、射程距離の問題に直面する。敵艦隊が射程距離内に入るまで待つことになり、達也は破壊を試みる。しかし、敵からの反撃が始まり、桜井穂波が敵艦隊の砲撃を阻止するために加勢する。達也は質量分解魔法「マテリアル・バースト」を初めて実戦に用い、敵艦隊を撃破する。その後、津波の警告があり、達也らは退避する。桜井穂波は達也の魔法の負荷による衰弱で死亡し、達也は彼女の選択を尊重し、哀しむことなく受け入れる。
17
西暦2095年11月6日、四葉本家のサンルームで、達也は久しぶりに桜井穂波を思い出していた。その日は三年前の出来事を思い出させるものが多く、達也は後悔と共に穂波の犠牲を振り返っていた。しかし、今回は犠牲者なくすんだことで、達也は自分の成長を感じることができた。その後、達也と深雪は桜井水波と名乗る少女に出会い、彼女が穂波の遺伝子上の姪であり、桜シリーズ第二世代の調整体魔法師であることを知る。真夜は、水波を深雪の将来のガーディアンとして育てていることを明かし、彼女の潜在的な能力が高いことを説明する。達也は、水波をただの道具として扱う真夜の意図に疑問を感じ、将来的な決裂や衝突に向けて覚悟を固めていた。
18
西暦2092年8月17日、沖縄・那覇空港にいた深雪は、6日前の出来事を思い返していた。その日、彼女は桜井穂波が兄、達也の援護に向かったこと、そしてその後に発生した驚異的な光とその光によって敵の船が消滅したことを目の当たりにした。この光は達也が使用した戦略級魔法「マテリアル・バースト」によるもので、彼が敵を撃退した英雄であることを、深雪は知っている。しかし桜井穂波はその後帰ってこず、彼女の遺骨は海に撒かれた。深雪は自分が一度死んだと感じ、達也から新しい命を授かったと考え、自分の全てを彼に捧げる決意を固めた。彼女は達也に全てを委ね、彼の意思を絶対として、母親の反対も気にしなくなった。彼女は達也についていくと決めている。
アンタッチャブル
四葉家の長女、四葉深夜は、自分の部屋から西の空を見ていた。現在12歳で中学生になったばかりの彼女は、行方不明となった双子の妹、四葉真夜を心配している。真夜は台北で誘拐され、同行していた七草弘一は重傷を負った。深夜は真夜の安否を心配し、弘一に対しても複雑な感情を抱いている。深夜の部屋に駆け込んできた使用人から、真夜が救出されたことを知らされる。家族の会議で、真夜が大漢の崑崙方院で人体実験の被験体にされていたこと、そして彼女が深刻な心の傷を負っていることが明かされる。四葉家当主、四葉元造は深夜に、真夜の記憶を感情から隔離する魔法を使うよう求める。深夜はこれが困難であることを説明するが、家族は真夜の復讐を誓い、大漢との全面的な対決を宣言する。
真夜は目を覚まし、見覚えのある病室で双子の姉、深夜に出会う。真夜は自身が受けた身体的および精神的な苦痛について淡々と語るが、実感がないと言う。深夜は、真夜の経験を記憶する器を知識を格納する器に変えたことを告白する。真夜は自身の過去がデータ化されたと受け止め、深夜に自分を殺したと言う。深夜は逃げるように部屋を出る。その後、四葉家は大漢政府と崑崙方院に対して復讐を果たし、多くの死者を出す。真夜はこの事件の影響で生殖能力を失い、七草家との婚約は解消される。深夜は過剰な魔法の行使により身体を壊し、療養生活を送る。四葉家は護衛役を置くことにし、大漢は内部崩壊し、世界群発戦争の終結につながる。四葉家は「触れてはならない者たち」として恐怖されるようになる。
アニメ
PV
OP
ASCA 『Howling』(TVアニメ「魔法科高校の劣等生 来訪者編」OPテーマ)八木海莉「Ripe Aster」(アニメ「魔法科高校の劣等生 追憶編」主題歌)ED
佐藤ミキ 「名もない花」「魔法科高校の劣等生」ED同シリーズ
魔法科高校の劣等生
続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー
新魔法科高校の劣等生 キグナスの乙女たち
魔法科高校の劣等生 夜の帳に闇は閃く
漫画版
四葉継承編
師族会議編
エスケープ編
その他フィクション
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