読んだ本のタイトル
#マジカル★エクスプローラー エロゲの友人キャラに転生したけど、ゲーム知識使って自由に生きる9
(英語名:Magical Explorer)
著者:#入栖 氏
イラスト:#神奈月昇 氏
(PR)よろしければ上のサイトから購入して頂けると幸いです。
あらすじ・内容
カトリナ闇堕ち!? 魔族の力を断ち斬り、少女を光へ引き戻せ!
マジカル★エクスプローラー エロゲの友人キャラに転生したけど、ゲーム知識使って自由に生きる9
ツクヨミ学園ダンジョン六十層の最速攻略に挑む瀧音。既プレイ知識とストールの新たな能力で前人未到の快挙も余裕!
一方、そんな瀧音との実力差に悩む『マジエク』メインヒロインの一人カトリナ。力を求めダンジョンに潜り続ける彼女だったが、突如現れた魔族の口から語られる自身の出生の秘密と封印された力に心惹かれ――。「人間の味方をした上位の魔族、貴方のお父様によって力が封印されているのです」
人間と魔族、その狭間で揺れながらも闇へと堕ちてしまったカトリナを救うため瀧音はダンジョンに挑むが、救出メンバーには魔族を敵対視している法国の聖女ステフもいて……!?
第一章:プロローグ
本章では、モニカ会長が三会メンバーに秘密を明かすことを決定したと説明される。その秘密は、アイヴィが引き起こした事件を通じて知られることとなる。モニカ会長は、六十層のダンジョン攻略と重大なリスクを受け入れることを条件に、その事実を共有することを承諾する。会話の中で、瀧音と伊織が特に優れた能力を持つことが認識される。瀧音には無謀な行動を避けるようにとの忠告が与えられる。
第二章:ご主人様理解度チェック
この章では、モニカ会長による秘密の公開と、条件としてのダンジョン攻略が再確認される。同時に、瀧音たちがクイズイベントに参加する様子が描かれる。このイベントは、参加者の間で瀧音に関する知識を試すものであり、さまざまな問題が出題される。この過程で、瀧音と彼の周囲の人々との関係性や個性が浮き彫りにされる。
第三章:新ストール
瀧音は新しいストールの完成を祝う。このストールは、以前に受け取った衣服を改良したものであり、特に魔力の通りが良くなっていることが明かされる。しかし、新しいストールの使用には慣れが必要であることも示される。その後、瀧音は伊織からの要請に応じて、新たな魔法雑貨店の手伝いに駆けつける。彼と伊織は店でのアイテム共有や情報交換について話し合う。
第四章:ツクヨミダンジョン六十層
瀧音、結花、ななみはツクヨミダンジョンの攻略に挑む。彼らは学校のテストを受けずにダンジョン攻略に専念し、その選択が周囲からの評価にどのような影響を与えるかが描かれる。彼らは効率的にダンジョンを進め、途中で多くの敵と戦う。特に、新しいストールを使用してのフェンリルとの戦いがクライマックスとなる。
第五章:六十層後日談
テストの成績が発表された後、瀧音たちは学校内での評価が大きく変わる。彼らは教室での成績よりもダンジョンでの実力を重視し、その姿勢が学校全体に影響を与える。特に瀧音は、自身の行動や言動について考えることが多くなる。
第六章:カトリナの苦悩
カトリナは瀧音の成功に触発されつつも、自身が魔族の出自であることに葛藤する。彼女は自己のアイデンティティとその影響に悩みながら、どのようにして自らの道を切り開くかを模索する。
第七章:カトリナの異変
カトリナの行動が突然変わり、その変化が周囲に多大な影響を及ぼす。彼女は魔族の力に引き寄せられ、その力を解放するために危険な行動に出る。彼女の安全を確保しようとする友人たちとの間で、緊張が走る。
第八章:不死身のアンドレアルフス
カトリナと瀧音は、アンドレアルフスという強力な敵と対峙する。この敵は異常な回復能力を持ち、彼らの前に立ちはだかる。カトリナの内面の葛藤と外的な脅威が絡み合い、緊迫した戦いが繰り広げられる。
第九章:メスガキダンジョン
ダンジョン内での奇妙な事件が連続する中、瀧音とその仲間たちは予期せぬ形で試練に挑むことになる。彼らは互いの信頼と協力を深めながら、困難を乗り越えていく。
第十章:エピローグ
カトリナは最終的に自身の魔族としてのアイデンティティを受け入れ、新たな力を手に入れる。彼女は瀧音との関係を通じて、自己受容と向き合う過程を経る。二人は共に成長し、未来に向けて新たな一歩を踏み出す準備をする。
感想
本書は、魔法と現代が融合した学園を舞台に展開する物語である。
主人公・瀧音は、過去にプレイしたゲーム(エロゲ)の知識を生かし、学園のダンジョン攻略に挑む。
彼はその卓越したスキルで六十層のダンジョンを攻略し、同級生たちからも一目置かれる存在となった。
一方、本書のメインヒロインであるカトリナは、瀧音との実力の差に悩む日々を送っていた。
彼女はもっと強くなりたいという一心で、自らもダンジョンに挑み続けるが、ある日、魔族の口から自身の出生の秘密が明かされた。
それによると、カトリナは人間の味方をした上位の魔族である父から力を封印されていた。
この事実に心を揺さぶられたカトリナは、封印された力に惹かれてしまい、闇へと堕ちていく。
そして、瀧音はカトリナを救うために、再びダンジョンに足を踏み入れる。
救出メンバーには魔族を敵対視する法国の聖女ステフも加わり、カトリナを光へと引き戻すための戦いが始まる。
彼らは多くの困難(意味深)を乗り越え、最終的にカトリナを救出することに成功する。
物語はカトリナの魔族化という衝撃的な展開と共に、彼女が自身の出生を受け入れ、再び人間界で生きる決意を固める場面で結末を迎えた。
瀧音とステフ、ななみの協力により、カトリナは新たな力を手に入れつつ、彼女自身の内面の成長と向き合うこととなった。
本書は、カトリナの葛藤と成長が強く印象付けられ、彼女が選んだ道を歩む姿が描かれていた。
最後までお読み頂きありがとうございます。
(PR)さらに詳しく知りたい方は、以下のリンクから書籍を購入できます。
ぜひご覧ください。
(PR)よろしければ上のサイトから購入して頂けると幸いです。
同シリーズ
その他フィクション
備忘録
一章 プロローグ
カトリナ視点
モニカ会長は三会メンバーに、隠していた事実を話すことを決めたと述べた。
この決定は、アイヴィが起こした事件を通じて三会メンバーに知られることになった。
モニカ会長は、この事実を知りたい者には話すが、二つの条件があると説明した。
一つ目の条件は、六十層を攻略した後であり、二つ目の条件は、大けがや死を覚悟できる者のみが対象であるとした。
話はさらに続き、六十層の攻略にはモニカ、ベニート、ステフの庇護が必要であるとし、さらに望ましいのは七十レベルの実力であるとも言及された。
この発言に対し、式部会の副会長である紫苑は、既に攻略を終えたため、すぐに事実を教えてもらえるかを問い、その他の副会長やアイヴィも同様の希望を示した。
モニカ会長はこれを受け入れ、話を続けることを決定した。
その後、瀧音幸助や伊織、一年生たちが集まり、彼らの実力や成長について語られた。
特に瀧音と伊織は一年生の中でもトップの実力を持ち、その他の生徒も実力を高めているとされた。
モニカ会長は瀧音に勝手な行動をしないようにと忠告し、伊織にも同様の注意を促した。
二章 ご主人様理解度チェック
モニカ会長は、三会メンバーに隠していた事実を話すことを決めた。
これはアイヴィが起こした事件をきっかけに公になったもので、彼女は知りたい者に限り、事実を明かすことを承認した。
ただし、二つの条件が設けられており、一つ目は六十層を攻略した後であり、二つ目は大けがや死を覚悟できる者のみが対象とされた。
会話はさらに進み、六十層の攻略にはモニカ、ベニート、ステフの庇護が必要であるとし、最適なのは七十レベルの実力があることが述べられた。
この話に関与した式部会の副会長である紫苑は、既に攻略を終えていたため、事実を速やかに教えてもらえるかを問い、アイヴィもその話に加わった。
その後、一年生たちが集まり、瀧音幸助や伊織などが特に実力と成長度でトップを走っていることが語られた。
また、モニカ会長は瀧音に勝手な行動をしないよう忠告し、伊織にも同様の注意を促した。
この会話を通じて、各生徒が自己の位置や将来について考える場面が描かれている。
ななみとアイヴィが主催するイベントに瀧音たちが参加した。このイベントでは、瀧音の知識を問うクイズが出題された。出席者は瀧音、結花、先輩、カトリナなどで、リュディは欠席し、代わりにカトリナが参加した。カトリナはこの場にいることに対して不満を述べていたが、雪音との用事があったため参加を承諾した。
イベントはクイズ形式で進行し、出題された問題はメイドとしての知識をテーマにしていたが、実際には参加者の多くがメイドではなかった。
クイズの内容には物理的な感触や匂いを使った問題も含まれており、ななみは「一発逆転も可能」と説明していた。
最終的には、イベントに参加した人々がそれぞれの問題に答え、間違いがあるごとにランクが下がるシステムが採用されていた。
ななみはこのランクシステムを紹介し、最低ランクは「ルイージャ」先生とされたが、これはカトリナによって非難された。
イベントは皮肉とユーモアが混じったものであり、参加者たちは自分たちの役割や状況に疑問を投げかけながらも、指示に従って行動した。
結果的に、イベントは瀧音とその周囲の人々の関係性や、個々の性格を映し出す場となった。
ななみは、瀧音たちが参加するクイズイベントを主催した。
このクイズは、瀧音に関する個人的な詳細や特徴をどれだけ理解しているかを問う内容であった。
参加者は、瀧音自身や彼の近い関係者たちであり、彼らはそれぞれの問題に挑戦した。
クイズの形式は、マネキンを使った尻の形状を識別するものや、彼の汗の匂いを識別するものなど、通常とは異なるものであった。
クイズの結果、皆が正解することを想定した簡単な問題であったにも関わらず、参加者は異なる回答をしたことが明らかになった。
この結果は、ななみが意図的に全員が正解できるように問題を設計していたためであり、これにより参加者は瀧音との関係を深める機会を得ることができた。
最終的に、参加者は「瀧音幸助自由券」を手に入れ、それを使用する権利を得た。
この券は、瀧音に何かを依頼することができる特典であった。
三章 新ストール
翌日、テンションの高いななみが瀧音の部屋に入ってきて、依頼していた服の改良が完成したことを告げた。
二人はルイージャの自宅に向かい、そこで桜とルイージャに迎えられた。
待ち受けていたのは、以前桜から受け取った衣服を改良し、新しいストールを作ったという発表だった。
そのストールは赤色の生地に金色の和風文様が描かれ、両端には装飾が施されていた。
このストールは、ルイージャ、アネモーヌ、ななみの協力を得て作られたもので、特にルイージャが裁縫を頑張ったとされる。
瀧音がストールに魔力を通したところ、素材が以前のものより魔力の通りが良く、伸縮性が格段に向上していたことが分かった。
しかし、魔力の操作には繊細さが求められ、魔力の消費量も増えていた。
最終的に瀧音は、このストールをうまく扱えるようになるまで使い続けることを決め、作成に関わった全員に感謝を表した。
また、アネモーヌに対しても後で礼をすることになった。
伊織からの突然のメッセージにより、瀧音は予定していたストールを使った訓練を後回しにし、伊織の要望に応じて結花と共に指定された場所へ向かった。
そこにはカトリナ、ギャビー、リュディもいた。
伊織は通りすがりのおばあさんを助けたことから始まった一連の出来事を経て、学園近くに「魔法雑貨店」を開くことになったと説明した。
この店では様々なアイテムが売買され、店のレベルを上げることでさらに珍しいアイテムが手に入るシステムがある。
伊織は瀧音に店のアイテムや情報を共有することを提案し、これまで瀧音が提供してきた情報や助けに対する返礼として、瀧音に店を利用してもらいたいと伝えた。
また、店に関連する新しいダンジョンの地図も提供し、瀧音はこれを受け入れた。
その後、伊織は瀧音と結花に勉強会への参加を提案したが、瀧音はこれを断った。
最終的には、瀧音が伊織の店で何かあったら手伝いに行くことを申し出たが、主に買い物に来てほしいと伊織は願った。
カトリナ視点
テストの準備のために勉強会に参加した里菜は、自分の生活に役立たない知識を覚えることに疑問を感じている。
学校の風紀会からは、どんな手段を使ってでも赤点を避けるようにと圧力がかかっているが、実際に賄賂が通用するわけではない。
勉強会には里菜、伊織、リュディ、ガブリエッラの四名が参加し、リュディが他の参加者に課題を解説していた。
勉強の進行中、里菜は自身の無力さを感じており、かつては勉強で負けても実力で巻き返せると思っていたが、それが通じなくなっている現実に直面している。
また、オレンジが遅刻するという事実に、伊織とリュディは苦笑いするが、里菜自身も勉強から逃げ出したい気持ちを抱えている。
数日後のテスト日には、瀧音幸助、結花、ななみの姿はなかった。
式部会のメンバーは、テストを受ける意思がないと宣言していたため、全学年で正規のテストを受けている者はいなかった。
その結果、一年生のトップに瀧音の名前はなかった。
リュディ、ガブリエッラ、伊織は良い成績を収めたが、里菜の名前だけが上位になかった。
学科の成績は赤点ではない程度で、実技では上位の成績を収めたが、ダンジョンでの実践には役立たないことが、過去の経験から明らかになっている。
里菜は真の技術を学び、強くなりたいと考えているため、今日も一人でダンジョンへ向かう。
四章 ツクヨミダンジョン六十層
瀧音、結花、ななみはツクヨミダンジョンに向かっている。
授業中でほとんど人に会わないと結花は述べている。
彼らはテストを受ける予定がなかった。
その理由の一つは、式部会がテストを真面目に受ける必要がないと考えていたからである。
また、テストを受けないことで訓練やダンジョン攻略の時間が増えたが、その弊害として、式部会が学園生たちに舐められるようになった。
ランキングが発表された際、瀧音は以前の位置から転落していた。
一部の生徒はランキングのコピーを瀧音に見せつけ、挑発していた。
それに対して、結花とななみも同様に悪口を言われていたが、それほど気にしていない様子であった。
ツクヨミダンジョンに到着した彼らは、過去に攻略した経験を持ち、今回は三人で協力してダンジョンを攻略する計画であった。
ツクヨミダンジョンは多様な階層が存在するダンジョンであり、その中には洞窟のような階層や一部屋だけの階層が含まれる。
また、非常に低い気温の凍った洞窟や極めて高温の階層も存在する。
瀧音たちは四十層までの広大な一部屋階層を経て、四十一層からは通路のようなダンジョンに戻るが、これは五十層までのことである。
戦闘は基本的に逃げる選択を取るが、経験値やドロップが良い敵には戦いを挑む。
特に、四十層からは擬人化されたモンスターが増え、中には魅力的な女性型の敵も多く、これらの敵からは良い武器がドロップするため、狩りが選択される。
しかし、基本的にドロップアイテムを目的にしており、魔素を狙う場合は別の場所での狩りが効率的である。
五十層のボスを倒した後、彼らは休憩を取り、反省会を行う。
瀧音は新しいストールを試用しているが、その結果として行動がワンテンポ遅くなっていることが結花に指摘される。
今後の訓練において、この新しいストールの使用を続けるか、元のストールに戻すかが議論される。
結花は全体的な動きの見直しを提案し、瀧音もこれを受け入れる構えを見せる。
休憩後、瀧音たちは五十層から広がるマップで攻略を続ける。
彼らの行動指針は逃げることを基本とし、逃げにくい敵だけを倒すことに決める。
ドロップアイテムが良い敵もいるが、出現率が低く、魔素を効率的に集める場所も別に存在するため、彼らはその階層での狩りを避ける。
アマテラス女学園のダンジョンと比べても、この階層では特に狩りするメリットが見出せないと考える。
そして、彼らはほぼ走りながら六十層ボスの前に到達する。
五十層のボス戦は特に語るほどでもなく、六十層のボス、封印されたフェンリルに挑戦する準備をする。
フェンリルは封印された状態で登場し、普通の状態ではない。
瀧音はフェンリルとの戦いでストールの訓練も兼ね、ソロで戦うことを結花とななみに提案する。
彼はフェンリルを圧倒し、新しいストールの可能性を試しながら戦う。
六十層のボスであるフェンリルをストールだけで倒した後、瀧音たちは転移魔法陣を使ってダンジョンの外へ出る。
フェンリルを倒したことで、六十層攻略が完了するが、特に珍しいドロップアイテムはなかった。
外に出た彼らは、太陽の下でのびをする。
結花はツクヨミトラベラーでメッセージを返しており、瀧音は先輩たちに無事脱出したことを伝えるためにメッセージを送る。
そして、その日の夕食は先輩が担当するとのこと。
翌日、全校生徒に向けて「式部会一年メンバーが歴代最速で六十層を攻略」という速報が届けられる。
五章 六十層後日談
テストの成績が発表された後、瀧音たちは生徒たちから馬鹿にされていたが、六十層の攻略に成功したことで一転して尊敬のまなざしを受けるようになる。
一年生で六十層を攻略したのは前例がない快挙であったため、学園全体の注目を集めることになる。
一方で瀧音は、昔は発言に気を遣っていたが、現在は面倒くさくなってあまり発言しなくなっていると語る。
伊織との会話で、瀧音は彼にダンジョンへの専念を促すが、伊織は学業の重要性を説き、さらに彼が実力では一番だと主張する。
このやり取りは周りの学生たちにも影響を与え、伊織の自信ある態度が彼らに自信を与える結果となる。
最終的に、瀧音たちはその場を離れ、リンゴを食べながら月宮殿へ向かう。
瀧音とその仲間たちは、学園の試験で良い成績を取れなかった後、六十層を攻略し、学園生の間で評価が逆転する。
彼らの成果により、かつて馬鹿にしていた生徒たちも驚嘆する視線を向けるようになる。
その後、瀧音は学園の六十層ボスであるフェンリルの狩りを重ね、効率的なドロップアイテムと経験値の収集を行う。
しかし、学園の三会の役割が表向きは学生間の競争を促し質を向上させることにあるが、真の目的は別にあり、「裏ダンジョン」の存在とその秘密を隠すことにあると明かされる。
この情報は結花とななみにも新たな展開を示唆し、彼らはその真の目的についてさらに探求することとなる。
六章 カトリナの苦悩
カトリナ視点
瀧音幸助が六十層をソロで攻略したというニュースは、学園の三会や教師を含む多くの人々に衝撃を与えた。
風紀会の先輩は、式部会がこれまでに見たことがないほどの畏怖を生徒たちに与えていると語り、その結果、風紀会にとっては以前よりもはるかに楽な年となるかもしれないと考えている。
しかしながら、生徒たちのモチベーションに影響を与える恐れもあるため、風紀会の中では意見が分かれている。
同時に、式部会の一部の学生は、特に瀧音のように、自らの目標に向かって強い動機を持ち続けており、それが周囲の学生にも影響を及ぼしている。
風紀会の役割に負担を感じ、仲間に置いて行かれたくないという想いを持っているが、同時に魔族との関わりに強い警戒心を抱いている。
魔族との関係が自らの利益になるとは思えず、もし関わるならば最悪の場合すべてを失う覚悟で行動する必要があると考えている。
親しい仲間は同行しないだろうと予想しており、瀧音幸助を例に挙げつつ、彼ならば全てを失う覚悟で行動するかもしれないと思案している。
しかし、自らは魔族との危険な関わりを避けたいという葛藤がある。
七章 カトリナの異変
ツクヨミトラベラーにカトリナからメッセージが届き、伊織とその場で内容を確認する。
カトリナは感謝の意を伝える一方で、風紀会や学園を辞める可能性について触れている。
このメッセージは、伊織と一部の風紀会メンバーにも届いており、彼女の突然の行動について議論が交わされる。
さらに、彼女がダンジョンでリスクを冒して力を求めているかもしれないと懸念されている。
風紀会はカトリナの居場所を特定し、彼女がメッセージで示唆したダンジョンへの対応を計画している。
聖女を含む一部のメンバーは、彼女の安全と状況を確認するために直接ダンジョンへ向かうことを決めている。
花邑家の手配により移動時間が大幅に短縮され、聖女、伊織、リュディ、先輩、結花、アイヴィ、ななみの七人は水晶の洞窟と呼ばれるダンジョンに到着する。
このダンジョンは特殊な魔石を含む水晶で構成されており、魔族によって隠されていたため、未知の存在だった。
内部は幻想的な光景が広がり、水晶が自然発光しているため追加の光源は不要であった。
メンバーはこの美しいが未知のダンジョンを進む中で、クリスタルゴーレムとの戦闘に遭遇する。
戦闘は激しく、エスメラルダさんがその防御力でゴーレムの攻撃を防ぎつつ、最終的には俺の攻撃でゴーレムは倒される。
その後、階層を進むにつれてメンバーはモンスターの数が少なすぎることに気付き、何者かが事前に通ってモンスターを減らしている可能性を感じる。
特に、クリスタルや鉱石系ダンジョンで一般的な無機質モンスターの代わりに悪魔系のモンスターが主に見られることが異常であると指摘される。
八章 不死身のアンドレアルフス
カトリナ視点
魔族であることを告げられた彼女は、それを否定しようとするものの、自身の過去と病弱だった体験が思い浮かび、その言葉に何となく納得してしまう。
彼女が子供の頃、母親はよく病気の彼女に「私のわがままに付き合わせてごめんね」と言っていた。
母は一人で彼女を育て、父親は彼女が生まれてすぐに亡くなったと伝えられていた。
貧しい生活を送りながらも、彼女は公的な支援を受けつつ成長したが、孤独感と虐めに苦しんだ。
ある時、彼女は魔族と告げられ、彼女の存在と過去の出来事が繋がった。
魔族であることが認められた場合、彼女の居場所はなくなると彼女は感じた。
皮肉にも、自分の居場所を守るために力を求めていた彼女は、その力を得た結果、居場所を完全に失う可能性に直面していた。
その後、彼女は魔族から、彼女の力を利用するために操る計画があることを知らされ、彼女の意志は無視された。
その地点で彼女は魔法陣に囚われ、自由を奪われ、操作される存在になってしまった。
瀧音視点
彼女が魔族の姿に変わっているのを目の当たりにしたとき、伊織を含む一行は動揺し、聖女はその魔族を攻撃しようとする。
しかし魔族は彼女が本来魔族であることを解放しただけだと主張する。
その主張に驚きと動揺が広がる中、魔族が彼女の父が魔族であることを説明するが、それが真実かどうかは証明できない状況だ。
結局、彼女がどの種族であれ、彼女は彼女であるという理念が採用され、一同は魔族に対して戦闘態勢を取る。
聖女は魔族を倒すことを優先し、彼女の種族問題は後回しにすると宣言する。
魔族は彼女たちを消そうとするが、カトリナは自らが操作されていることに苦しみ、自分の意思とは無関係に攻撃を始める。
それに対抗するため、彼らはカトリナを拘束しようとする。
アンドレアルフスが自己回復能力を示す一方で、魔法陣を使って攻撃する。
彼の攻撃を受けた伊織は、大きなダメージを受けるものの、聖女によって回復される。
リュディが雷属性の攻撃をアンドレアルフスに当てるが、彼はその攻撃を笑って受け止める。
彼の自己回復とダメージ反射の能力により、彼らの攻撃が逆に自分たちに跳ね返ってしまう。
カトリナは魔族化しており、その能力も強化されている。
ななみは魔族がカトリナを操作している魔力の源を見つけ出し、それを破壊する計画を立てる。
ななみの指示で、グループは魔石を破壊するために分かれて行動することにする。
アンドレアルフスはその魔石を守るために、戦いを引き延ばそうとする。
魔石が破壊されれば、アンドレアルフスの異常な回復能力も無くなり、カトリナも元の状態に戻ることが期待される。
リュディ視点
ダンジョンの中で魔族の姿が敵として見なされているため、ゴーレムのようなモンスターが現れず、魔族の眷属のモンスターのみが見受けられる。
ななみと雪音はこの異常が魔族の影響であることに気づく。
彼らはダンジョンの深部へと急ぎ、魔石を発見するが、周囲に罠や護衛の存在を感じない。
しかし、雪音が魔石を破壊しようとした瞬間、魔石から黒い影が現れ、彼の攻撃を防ぐ。
この影は里菜ちゃんを模しており、雪音に攻撃を仕掛ける。
彼らはこの影が魔石の守護者であることを理解する。
結花視点
アイヴィは魔石を破壊しようとした際に、里菜を模した敵に攻撃された。
彼女は変わり身の術を使ってその攻撃を避け、魔石の近くに居た敵の正体を疑問視した。
里菜を模した敵は彼女と似ているが、その雰囲気は異なっていた。
二人は魔石が敵に守られていると確信し、アイヴィが敵の攻撃を引きつける間に魔石を破壊する計画を立てた。
計画は一度変更され、アイヴィが敵を引きつける役割を担った。
攻撃を避けつつ、敵を誘導して魔石を破壊することに成功した。
リュディ視点
里菜ちゃんらしき者は非常に強い力を持ち、漆黒の翼で自在に移動し、爪で岩を砕きながら攻撃していた。
そのスピードとパワーは常識外れであった。
しかし、その強さも雪音には及ばず、彼女は容易く里菜ちゃんらしき者を制圧した。
雪音の戦い方は技術に優れており、単純な力ではなかった。
戦闘中、里菜ちゃんらしき者は地面に這いつくばり回復を始めるものの、雪音は簡単に魔石を破壊した。
その後、雪音は一刻も早く瀧音たちのもとへ戻ることを決めた。
瀧音視点
伊織とエスメラルダは魔族の攻撃技「ペイン」を受けることなく耐えようとしたが、魔族は自身にダークランスを発射して攻撃を倍返しする方法を取った。
この異常な行動により、伊織たちは攻撃を避けることができず、多くのダメージを受けることとなった。
さらに魔族は自己回復技や状態異常を引き起こす呪い、毒の魔法など複数の技を駆使してきた。
一方で聖女の回復魔法によってなんとか耐えることができていた。
しかし、聖女の魔力が逼迫し、困難な状況が続いていた。
カトリナは涙を流しながら自分を抑えられる間に殺してほしいと頼む。
彼女がそのような願いを口にした理由は、魔石の破壊によって一時的に正気を取り戻したからである。
しかし、彼女は自分が皆を傷つけることを恐れており、自分を制御できないと感じていた。
そのため、彼女は自分の体を見て、魔族である自分の現実を受け入れられず苦悩する。
しかし、仲間たちは彼女を見捨てずに支えようとする。
アンドレアルフスは彼女に魔族としての自己を受け入れるよう迫るが、カトリナは自分が魔族であることを受け入れられずにいた。
彼女の悲痛な様子に、周囲は彼女を支え、彼女自身も戦いに参加する決意を固める。
九章 メスガキダンジョン
仲間たちが無事であることを確認し、彼らはダンジョンを脱出しようとしていたが、入口が水晶で塞がれているというトラップが発動していた。
これを解除するためには、ある魔石のスイッチを押さなければならず、このスイッチを押すと転移魔法陣に巻き込まれる危険があった。
彼は他の仲間に危険を冒させないために、一人で魔石に触れることを決意する。
しかし、その瞬間、二人の女性が彼に向かって走ってきて、彼を助けようとする。驚いた彼はその場面に遭遇し、困惑する。
人生は想定外の連続である。これまでの経験から、絶対に起こらないと思われていたことが容易に起こることが明らかである。今回の事態もその一例である。
たまたま抱きかかえた二人の女性について、一方は包み込むような感触であれば、もう一方は保護すべき存在と感じられる。
聖女は二人のうちの一人であり、ジト目で見つめながら、早急に離れるよう要求する。この状況に対処しなければならないことは明白である。
また、学園らしき建物が見えたため、そこに進むことが決定される。
しかし、学園から脱出するためには特殊な場所に足を踏み入れる必要がある。
この場所は特殊で、魔法陣に飛び込んだ二人の女性は、主人公を助けるために無我夢中で行動した。
主人公はこれを認識し、彼女たちが怪我をしないように受け止めた。
その後、学園の正面玄関に到着し、下駄箱から変わった服を取り出すシーンがある。
聖女は非常に短い丈の制服と露出度の高い下着を手に取る。彼女はこの衣服を見て動揺し、その場で凍りつく。
この場所は彼女たちに非常に不快な装束を強いるものであることが強調されている。
この状況下で、ななみは冷静さを保ちながらデータの確認を進める。
聖女とカトリナは状況を理解し、どうしてもこの場所を進む必要があると悟り、渋々その場に適応しようとする。
一方で、主人公は彼女たちをできるだけサポートしようと、様々な対応策を講じている。
この場所は、参加者に多大な精神的ストレスを与える可能性がある。
主人公たちは、互いの助けを借りながら何とかこの場を切り抜けようとしているが、その過程で多くの困難に直面している。
この試練を乗り越えるためには、チームワークと相互の理解が不可欠であることが強調されている。
時間が経過した後、主人公は協力を求める。
「このダンジョンを出たいから協力してほしい。美味しいスイーツが食べたいだろう?」と提案する。
彼の言葉にカトリナと聖女は素直に応じるが、彼女たちが変化しているため、会話はややこしいものとなる。
彼女たちと共に学園のように見えるダンジョンを進むが、途中で温水プールやサウナがあることが判明し、これが彼女たちの興味を引く。
しかし、主人公はそれが問題を引き起こすと考え、そこへ行くことを阻止しようとする。
それにもかかわらず、聖女は軽くスカートをめくるなどして彼を試す。
その後、教室に到着するが、彼女たちの行動は自由奔放である。
教室の黒板には協力して問題を解くようにと書かれており、これが今後の進行に必要なヒントであることが示されている。
カトリナが持つ特殊能力を活用し、問題を解決して次の場所へと進む。
最終的に、主人公は「おにーさん」と呼ばれることに喜びを感じながら、カトリナと聖女がアイスクリームを食べる姿を見守る。
このプロセスで彼は二人がどれほど彼を信頼しているかを再確認する。
彼女たちとの関係が進展し、より親密なものとなることに感謝するが、彼女たちの振る舞いは依然として挑戦的である。
バニラアイスを食べた後、彼らは体育館フロアへと進んだ。
そこでは聖女が跳び箱を見事にクリアし、彼から提案された「一日奴隷券」を受け入れることにした。
その後、最終フロアである校長室に到着したが、そこは拘束具や口をふさぐアイテムが存在する場所だった。
二人はその異様な雰囲気に戸惑い、逃げることができなくなった。
彼らはメスガキ化を解除しなければならないと判断し、彼は二人に対して罰として尻を叩くことにした。
彼女たちはメスガキ化が解除された後、何も言わずに転移魔法陣を通って次の場所へと進んだ。
最後にななみは、もし一人だったらメスガキ化しなくても問題を解決できたと述べたが、それは聖女とカトリナには言わないようにと彼に忠告した。
十章 エピローグ
カトリナ視点
ダンジョンを脱出した主人公は桜とななみの助けを借りて魔族の力を抑え、人間の状態に戻ることができた。
今後は闇魔法の扱いと魔族化が可能になったが、魔族化はまだ不安定であるため、周囲に知識のある者がいるときのみ使用すべきとの忠告を受けた。
一方で、闇属性の魔法については練習を始めることが許可された。
彼女はその後、幸助の計画的な行動により、事態が進展したことを知り、桜からのアドバイスを受けつつ学園寮に戻った。
部屋で一人、自分の出自や将来について深く考え込み、不安と悲しみに包まれるが、翌日には幸助に連絡を取ることを決めた。
幸助の家で会話を交わす中で、彼からはどんな状況でも変わらぬ扱いを受けるとの確信を得る。
彼女は自身が魔族の血を引いていること、そしてそのことに対する不安を幸助に打ち明け、幸助は彼女がどのような存在であっても自分にとっては変わらないと支えを示す。
しかし、彼女は一般の人々に受け入れられないかもしれないという懸念を表現し、幸助はそうした場合も秘密にするしかないと返答する。
彼女は最終的には自分の問題を自分で解決しなければならないと感じ、幸助に相談し続けることを決意する。
Share this content:
コメントを残す