小説「魔王軍最強の魔術師は人間だった : 5」感想・ネタバレ

小説「魔王軍最強の魔術師は人間だった : 5」感想・ネタバレ

どんな本?

『魔王軍最強の魔術師は人間だった』は、羽田遼亮 氏によって書かれたライトノベルで、KUMA 氏がイラストを担当。
この作品は「小説家になろう」から始まり、大人気な魔界転生ファンタジーとなった。

物語は、魔王軍第七軍団に所属する不死旅団の団長、アイクを中心に展開する。
アイクは「魔王軍の懐刀」と呼ばれるほどの魔術師ですが、彼の正体は人間で、しかも日本人の転生者だった。
彼は大魔術師ロンベルクに気まぐれで拾われ、彼の知識と魔術を受け継。
普段は人間であることがバレないよう、仮面とローブを身につけている。

また、この作品は2024年夏にTVアニメ化される。

読んだ本のタイトル

魔王軍最強の魔術師は人間だった : 5
著者:#羽田遼亮 氏
イラスト:#KUMA  氏

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あらすじ・内容

「小説家になろう」発、大人気魔界転生ファンタジークライマックス!! ついにローザリア王国の王都リーザスを陥落させた魔王軍。ダイロクテン魔王は、大陸の統一を目指すために、ローザリアの中央部に新しい魔王城を建設するという。その城普請を任せられたアイクは第四軍団団長であるラミア族の美女ルトラーラとともに、遷都を魔族たちに納得させようとするが――。超巨大な地竜や諸王同盟の敏腕将軍も現れて、なぜか魔王軍の軍団長に昇進してしまった主人公(人間)は今回も大忙し!

魔王軍最強の魔術師は人間だった : 5

第一章  魔王城遷都

ローザリア王国の王都リーザスは、魔王軍によって陥落され、その軍旗が町中に掲げられている。
この状況を、魔王軍の一員である主人公アイクがメイドのサティと共に見下ろし、話し合っている。
サティは主人公の統治下で反乱が起きていない事実を述べるが、アイクは市民の反乱の可能性について懸念を抱く。

その後、セフィーロが登場し、魔王がローザリア中央部に新しい魔王城を建設する計画を告げる。
アイクとセフィーロはこの新しい任務に参加することになる。
アイクは中央への移動が魔王軍にとって最適だと考え、セフィーロもこの案に賛成するが、魔族たちの反対をどう説得するかが課題となる。

第二章  魔王様と視察の旅

魔王様が北方の戦線で戦っている間、アイクとセフィーロは新しい魔王城の建設地を視察することに決定する。
魔王様は村々を視察し、地竜討伐の計画を立てる。
彼らは地竜を討伐するために様々な準備を進め、地竜を討伐することに成功する。
この戦いの後、アズチ城の建設が本格的に進行し、セフィーロや他の幹部たちの協力を得ながら、城の完成を目指す。

第三章  地竜討伐

地竜討伐のために、アイクと魔王様は様々な準備を進める。
地竜を討伐する計画が立てられ、アイクと魔王様は地竜を討伐することに成功する。
地竜討伐の後、アズチ城の建設が本格的に進行し、魔王軍の資源を活用し、大型の魔族を重機代わりに使いながら、効率的に建設を進める。

第四章  つかの間の休息

アズチ城の建設が進む中、アイクは部下たちに十分な休息を与え、戦闘の準備を整える。
魔王様が滞在している間に、アイクは彼女との関係を深め、魔王様から感謝される。
アイクは部隊の結束を強め、地域社会に配慮した統治を行い、持続可能な発展を目指している。

第五章  ファルスの名将

エ・ルドレとの非公式会談が行われ、エ・ルドレは魔王軍への参加を拒否するが、アイクとの対決を約束する。
その後、諸王同盟との決戦が始まり、アイクは巧みな戦術を駆使して勝利を収める。
アズチ攻防戦が魔王軍の勝利で終わった後、アズチ城の建設が完了し、魔王様がその城に到着する。

最終章  魔王軍最強の魔術師は人間だった

アズチ攻防戦の勝利を収めた後、アイクは魔王様から感謝され、彼の功績が認められる。
魔王様はアイクが人間でありながら魔王軍で最高の魔術師としての地位を確立したことを強調し、これからも人間たちのために働くと宣言する。
物語は、アイクが新しい魔王城で新たな始まりを迎えることで締めくくられる。

感想

今巻は、シリーズの最終巻として、物語を見事にまとめられていた。
ローザリア王国の王都陥落から始まり、新しい魔王城の建設、地竜討伐、そして諸王同盟との決戦まで、多彩なエピソードが描かれており。
特にアイクの成長と、彼が人間でありながら魔王軍の重要な一員として活躍する姿が感動的であった。

物語の進行はテンポよく進み、飽きさせなかった。
各キャラクターの個性もよく描かれており、特にルトラーラやセフィーロの存在感が際立っていおり。
戦闘シーンの描写も迫力があり、引き込む力があった。

最終巻ということで、物語がやや駆け足で進む印象はあったが、それでも全体としてはうまくまとめられていると思う。
シリーズを通してのキャラクターの成長や、彼らの関係性が丁寧に描かれており、彼らの冒険を最後まで楽しむことができた。

リリスや他のキャラクターの掘り下げがもう少し欲しかったとも思ったが、それでも物語全体としては満足のいく結末を迎えている。
シリーズの完結を惜しみつつも、アイクたちの新たな始まりに期待を寄せる読者も多く居るだろう。

『魔王軍最強の魔術師は人間だった 5』は、ファンタジー要素と戦術、そしてキャラクターの成長を楽しむことができる一冊である。
シリーズを通して読んできた読者にとして、感動と満足感を与えてくれる作品であった。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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魔王軍最強の魔術師は人間だった 5

その他フィクション

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フィクション(novel)あいうえお順

備忘録

第一章  魔王城遷都

ローザリア王国の王都リーザスは、魔王軍によって占領され、その軍旗が町中に掲げられている。
これにより、魔族や魔物にとっては喜ばしいことであったが、人間たちにとっては恥辱と思われるかもしれない。
通常は活況を呈する王都の主要通りも、この日は静まり返っていた。
この状況を、魔王軍の一員である主人公がメイドのサティと共に見下ろし、話し合っていた。
サティは主人公の統治下で反乱が起きていない事実を述べ、魔王軍への忠誠を示している。
しかし、主人公は市民の反乱の可能性について懸念を表し、投石が武器になり得ると説明している。

その後、サティは主人公が統治した街が豊かになった事実を評価し、リーザスも同様になるだろうと期待を寄せる。
しかし、リーザスの支配者は実際にはセフィーロとなり、主人公はこれについて心配をしている。
セフィーロは軍団長でありながら、あまり責任感がなく、自分の興味のないことには関心を持たない性格である。
それにもかかわらず、彼女が統治している間に大きな問題が起きていないことから、彼女の下での統治がうまくいっていることが示されている。

この会話を経て、セフィーロが登場し、主人公とともに晩酌を楽しむことになる。
セフィーロはリーザスの戦後処理に忙しいはずなのに、リラックスしており、魔王様がローザリア中央部に新しい魔王城を建設する計画を主人公に告げる。
この新しい任務に、セフィーロは主人公と第四軍団のルトラーラと共に参加することになる。

魔王様がドボルベルクからローザリアへの遷都を決定した際、主人公はそれを予期していたため驚かなかった。
セフィーロも主人公の反応に驚かなかった。
ドボルベルクの位置が遠すぎるため、魔王軍がこの大陸を完全に制覇するには適していないと主人公は考えている。
魔王城の位置が遠いため、攻撃時には兵糧と兵士の疲労が大きな問題となり、物流や人材の集結点として中心地のアーセナムが最適だと提案する。

セフィーロは、魔王城を中央に移す案が経済的には問題ないが、魔族の感情を無視している点を指摘する。
魔族はその地に強い未練があり、中央への移動には大反対する可能性があると説明する。
主人公はこの点について一計を案じる必要があると述べ、セフィーロとの対話を通じて、彼女が遷都に賛成していることを確認する。
セフィーロは、遷都が重要なイベントであることから関与を望んでおり、計画の責任者になりたいと考えている。
最終的に、魔王様が帰還する際に、この案を彼に提示する予定である。

魔王様の遷都案に反対する軍団長を説得するための策として、主人公はセフィーロに交渉技術について説明する。
彼は最初に受け入れがたい条件を提示し、その後よりましな条件を提案することで、相手が妥協しやすくなるという交渉の常套手段を利用することを提案する。
この方法により、セフィーロは主人公の戦略を理解し、遷都の話を進めることに合意する。
また、主人公は、遷都について他の軍団長を説得する準備を始めるが、それは巧みな交渉術によるものである。

魔王様は現在北方の戦線で戦っており、セフィーロはリーザスを攻略し成功を収めた。
これにより、北方戦線の維持の必要性がなくなり、魔王様はリーザスに戻るだろうと予想される。
西方戦線では、第一軍団長と第二軍団長が激戦区に釘付けであるため、遷都の議論には遅れる可能性が高い。
この間に、魔王様に賛成する軍団長を説得し、多数派を形成する戦略が進められる。
主人公は政治家的な手法を用いて、ジロンをリーザスの第八軍団の指揮官として任命し、ギュンター殿やアネモネには残留してもらうことにした。
ジロンは行政手腕や忠実な実行力で信頼されており、平和な時代が来ればその能力が重宝されるだろうと考えられている。

魔王軍の新首都候補地であるアーセナムに向かう一行は、第八軍団長のアイク、第四軍団長のルトラーラ、第五軍団長のウルク、そしてメイドのサティで構成される。
ルトラーラとウルクの同伴は、遷都計画に賛成させるための説得を目的としているが、サティの同行はセフィーロの提案によるものである。
サティは最近の戦続きで疲れているアイクに対し、彼女の提供する美味しい紅茶と料理で癒やしをもたらす重要な存在である。
また、彼女の同行はアイクのプライベートな配慮にもよるもので、リリスからの反対意見を押し切って決定された。
旅の途中でサティに危険が及ぶことはなく、一行は無事にアーセナムに到着した。

アーセナムの城壁を見たサティが「懐かしい」と言い、アイクも同意する。
過去にこの都市を落とし、魔王軍の快進撃に繋がったことや、サティとの初めての出会いを思い出し、感慨深くなる。
彼らがこの都市を訪れると、サティはアイクとルトラーラに紅茶をいれ、ウルクには外でエール酒を用意する。
サティのおもてなしにルトラーラは感心し、交換を冗談めかして提案するが、アイクは拒否する。
飲み物を運ぶサティにルトラーラが紅茶を頼み、彼女の手際の良さに驚く。
アイクとルトラーラは、遷都計画について議論し、ルトラーラが遷都に賛成することを示唆するが、多くの魔族が納得するまでの説得策について懸念を示す。
アイクはその説得策が「ペテン」と称し、それを聞いたルトラーラは協力を申し出る。

遷都に反対する魔族を説得することは困難を極めた。
交通や娯楽の便利さを説明しても、住み慣れた土地を放棄する者は少ない。
遷都に反対する魔族を説得するために、アーセナムではなく中間地点に魔王城を建設する妥協案を提示する計画である。
この計画に対して、魔王様の意向を受け入れることには一定の畏怖があり、最初に難題を提示してから妥協案を出すことで、心理的な抵抗を和らげると計画している。
しかし、反対派からは強い反発も予想される。
特に、アーセナムを再利用する案には、「忌まわしい」「屈辱的」との声が高まる。
このため、ゲルムーアという魔族が公然と反対を表明し、魔王様の命令に逆らう意向を示す。
しかし、ルトラーラはゲルムーアの過激な発言をたしなめ、話を収束させる。
彼女は魔族の心情を理解しながらも、魔王様に従うことを優先し、新たな魔王城の建設を提案する。
この提案により、最終的に魔王軍の幹部たちは遷都に同意し、計画は決定された。

ルトラーラは、魔王ダイロクテンの同時期に軍団長になった邪蛇族の女性である。
幼いころから仕えている乳母は今でも彼女を「お嬢様」と呼ぶ。
ルトラーラが、戯れに不死族との間に子供ができるか尋ねると、乳母は興奮して家の未来を語り始める。
しかし、ルトラーラは結婚する意志はなく、人間との戦いが終わるまで待つと述べ、子供が必要ならば妹に期待すると言う。
話は、乳母がルトラーラの子供を見たいという個人的な願望に戻る。
ルトラーラは不死族との間に子供を作った例があると聞き、その話に興味を示すが、乳母はルトラーラが男性と親しくなるためにはもっと愛嬌が必要だとアドバイスする。
最終的にルトラーラは化粧を学び、自分を磨く努力を始める。

第二章  魔王様と視察の旅

サティが風邪を心配すると、主人は冗談でくしゃみの原因を尋ねさせる。サティは命令に従い部屋を出る。
その間に、転移魔法により空間が歪み、世界で最も強い魔力を持つ少女、通称「ダイロクテン様」が現れる。彼女はその場で静かに椅子に座り、主人の功績を称える。
主人はリーザス攻略は協力者のおかげであると謙遜し、魔王は遷都の成功を特に褒め称える。
二人は戦功について話し、魔王は主人に更なる報酬を提案するが、主人は辞退し、人材育成に専念したいと述べる。
その後、魔王は遷都の視察に同行することを主人に告げ、安全への懸念にも関わらず決行する意向を示す。
最後に、サティにローブを取ってくるよう指示し、魔王と主人、サティの三人で館を後にする。

アーセナムは城塞都市であり、交易都市でもある。
その周辺には麦畑や野菜畑が広がっているが、土地は肥えておらず、主に商業が発展した。
魔王は、土地が肥えていないため、城の建設に際しての反対も少ないと語る。
彼女と彼は馬に乗って散策を始めるが、魔王は途中で衣服を脱ぎ、変装の準備をする。
サティは主人公に目隠しをさせ、魔王は数分で町娘に変化する。
その後、三人は村へと向かい、市井の人々の生活や考え方を視察する予定である。
魔王と主人公は平民の格好をし、サティはメイド服のまま、村に買い出しに来たメイドとその付き添いという役割を演じることになる。
魔王はこの設定を面白がり、サティは少し戸惑いながらも役割を受け入れる。

魔王は村々を視察中にアイクに攻めにくい城についての質問を投げかける。
アイクは山城が攻めにくいと答えるが、魔王は平地に城を建てると言い、その城を経済の中心にする計画を語る。
川を背にした地形を選ぶことが理想とされる。
その後、寂れた村を訪れる三人。
魔王はその土地の肥沃さに注目し、村長に村を立ち退くよう交渉する。
村長は抵抗感を示すものの、魔王軍への協力を承諾する。
しかし、村長から村が地竜の通り道であることを知らされる。
二十年ごとに地竜によって村が破壊されるため、建物は粗末なものとなっている。
アイクと魔王は地竜を倒せる自信があるため、問題ないと考える。
地竜の大きさは約30メートルで、討伐の計画を考えることにする。

魔王様はアズチの村の空き家を大本営にして、地竜討伐の作戦を練ることにした。
サティは、以前アイクが大海蛇を倒したことから、地竜討伐も容易だろうと疑問を投げかける。
しかし、魔王様は地竜だけでなく、人間の軍隊もやってくる可能性を指摘する。
サティはその情報を理解し、戦略の重要性を認識する。
アイクは、諸王同盟が地竜を利用して進軍してくると推測し、それを防ぐための策を考える。

魔王様は、一度村を見殺しにして敵を退路から攻撃する古典的な兵法を提案するが、これはサティに冷徹だと評される。
魔王様はサティの意見を尊重し、より民を犠牲にしない策を求め、アイクに代案を求める。
アイクは敵軍の動向を探るため、念話の魔法で部下たちを集めることにし、主だった幹部たちがアズチの村に集結する。

竜人シガンには偵察任務を、ギュンターには巨大な輪の製作を命じる。
アネモネには水精霊の使い手を集めて訓練を施すよう依頼し、エルフの女王フェルレットに会い、地竜の生態についての知識を求めるための旅を計画する。
最終的にアイクは魔王様とサティを伴って、アズチの村から出発することにする。

エルフの森の女王フェルレットは、恋煩いのため食欲が落ち、日常生活に支障を来していた。
彼女は恋心から食事もままならず、ジャムを口にすることでなんとか栄養を摂取していた。
侍女が彼女に政務への復帰を促すも、フェルレットは恋による胸の高鳴りを理由に拒否する。

アイク様の訪問を知り、彼女は急いで準備を始め、彼が好むかもしれない服装に着替えた。
フェルレットとアイクは地竜に関する研究について議論し、彼女は地竜の生態とその行動パターンについて詳しく説明した。
地竜が人を襲うのは、その行動範囲内に人間の村が存在するためで、特に攻撃的ではないことが明らかにされた。

最終的にフェルレットは地竜の匂いを発する果実を集めることを提案し、初めは時間をかけると言ったが、アイクともっと時間を共有するために早急に集めることを約束する。
これにより、アイクは地竜問題の解決に向けて具体的な計画を立てることができるようになった。

エルフの女王フェルレットは、香草茶にたっぷりの砂糖を入れて飲む優雅な姿を見せる一方で、魔王様は茶碗を持つようにして両手で飲む。
一方、サティは普通に飲んでいた。彼らは皆大量の砂糖を使用していた。
特に、男性は甘いものをより甘く感じる傾向にあるため、フェルレットたちはその数倍の砂糖を消費していた。

一行は、「イズルハの実」が集められる間、フェルレットの部下たちと茶飲み話をしながら時間を過ごし、フェルレットはアイクの戦術について尋ねた。
アイクは織田信長の戦術を説明し、彼自身も必ず勝てる策を練った上で戦うことを説明した。
魔王様は、アイクの戦略に称賛を送り、フェルレットは戦術についての話に興味を示した。
最終的に、フェルレットはイズルハの実が集まったことを聞き、アイクに幸運を祈った。
彼女の手のひらは絹のように滑らかで繊細だった。

第三章  地竜討伐

世界樹の森を出発した一行は、ローザリアの西方に向かい、第八軍団と合流する予定であった。
エルフの森から三日間馬を走らせると、第八軍団との合流に成功した。合流後、サキュバスのリリスが駆け寄ってきたが無視し、ジロンに指示を出したものの完成を確認。
ジロンとの会話から、彼が以前働いていた隊の指揮官が朝令暮改だったことを知り、現在の良好な指揮環境に満足していることが明らかになった。

ジロンは、命令が無駄に終わることなく、意味があることから頑張って働けると評価。
リリスもアイクの指揮の下では敗れないと信じている。
しかしアイク自身は、過去の戦の成功が必ずしも未来の成功に直結するわけではないと慎重な姿勢を示している。
今後の試練や敗北にどう対応するかが重要であると考えている。

その後、アネモネが報告に現れ、水精霊の訓練が計画通り進んでいることを報告。
アイクは戦略の一環としてドワーフによって作成された大きな木の枠に水を流し込む指示を出した。
この行動は戦略的に重要な意味を持つが、詳細は軍団にはまだ伝えられていない。
最後に、ギュンターはアイクの策略を高く評価し、敵にとっては手強い相手であると言及した。

数日後、地響きのような音を伴い地竜が現れた。
コボルトの少年兵タロが敵軍が地竜を盾にして進軍していると報告。
敵軍の規模は約八千であり、多数の魔術師も含まれていたため、戦略の再考が必要と感じられた。
しかし、アイクは更なる軍団の召集を拒否し、現有兵力での対応を決定。
アイクは敵に恐怖を与える戦術を選択し、敵軍が第八軍団と戦うことを避ける印象を植え付けたいと考えた。

アイクの戦略は、諸王同盟と地竜が衝突することを利用して、彼らを同時に撃退することだった。
地竜を騒乱させ、敵軍を混乱に陥れるために、飛行部隊を使用し、「イズルハの実」を敵上空にばらまいた。
これにより、地竜は自身の領域に他の雌が侵入したと錯覚し、暴れ出す。その結果、地竜は諸王同盟の軍を攻撃し、敵軍の壊滅に繋がる。
戦後、アイクは自らの軍団が余計な戦いを避け、敵軍が自滅する様子を静観した。

この作戦により、アイクは地竜も敵軍も巧妙に操り、第八軍団の恐怖のイメージを敵に深く印象付けることに成功した。
そして、アズチに城を建設する計画が無事進行するよう配慮しながら、彼自身はその後の展開を慎重に見守る決意を固めた。

各部隊に指示を出すと、旅団長たちは行動を開始した。
ドワーフの工兵部隊は、馬やトロルに引かせた20門の大砲で攻撃を加え、巨竜に対して連続的な砲撃を行った。
これにより、巨竜は怒りを第八軍団に向けた。
ジロンは敵軍に逃げる時間を稼ぐことで、第八軍団の強さを広める意図を示したが、魔王様はその非情さに苦笑いを浮かべた。

魔王様はアイクが戦略において非情に徹していないと指摘し、地竜に諸王同盟をもっと攻撃させるべきだと述べた。
アイクはそのタイミングを選んだ理由を、敵軍と地竜の抗戦を避けるためだと説明したが、魔王様はそれを半信半疑の様子で受け止めた。
さらに魔王様はアイクの戦術に疑問を投げかけ、地竜が簡単には倒せないことを理解していることを示唆した。

アイクは地竜の巨体を直接攻撃する以外に活動を停止させる方法がないと判断し、魔王様もそれに同意。
アイクはジロンに指示を出し、リリス、アネモネ、そして竜人のシガンを呼び出す。
一方、魔王様はアイクに魔王軍での彼の重要性を認識させ、前線への出動を控えるよう強く勧めた。

結果として、地竜討伐はアイクと魔王様が直接参加することになり、アイクは指揮をリリスに委ねた後、魔王様と共に地竜に直面する準備を整えた。

二人は疾風のような速度で地竜のもとへと向かった。
その速さは風精霊に愛された平原の風のようであった。
二人は地竜に気づかれる前にその懐へと入り込むことに成功した。
馬から降り、馬を返した後、二人は無言で二手に分かれた。
地竜の右足が彼らがいた場所に振り下ろされたが、彼らは既にその場を離れていた。

魔王様は大声で、「どのような生物にも弱点はある」と叫び、アイクもそれに応じた。
「心臓と脳だ。どちらかを破壊すれば死ぬはずだ」と。二人は目標を定め、アイクは地竜の頭部に、魔王様は心臓に向かった。
地竜は予想外の速度で反応し、アイクを食らおうとしたが、アイクは地竜の口の中に円環蛇の杖を突き立て、魔力を送り込んだ。
杖が拡大し、地竜の喉を塞ぎ、アイクは喉元に火球魔法を放った。

一方、魔王様も地竜の心臓に向けて禁忌魔法を放ったが、地竜は心臓を貫かれてもなお活動を続けた。
地竜が魔王様に攻撃を仕掛けるが、彼女はそれを躱した。魔王様は、「心臓が複数あるかもしれない」と述べ、アイクに頭部の破壊を急がせた。

アイクは地竜の頭部に《爆縮魔法》を放ち、直接脳を焼き尽くした。地竜はついに力尽き、その巨体を横たえて息絶えた。
地竜が村を襲うのは自分の繁殖ルートに村ができたためであることを悟り、魔王様とアイクは地竜に対して哀れみの感情を抱いた。

戦いが終わると、二人は自陣に戻り、アイクは休養を取ることを全軍に命じた。
しかし、幹部たちは故郷に帰ることに消極的であったが、アイクは半ば強制的に彼らを送り出した。
その後、アイクと魔王様はイヴァリースで静かに時を過ごし、魔王様は和歌を引用しながら雨を降らせ、アイクに留まるように暗に伝えた。

第四章  つかの間の休息

結局、魔王は長期間アイクの館に滞在し、その間にアズチ城の設計についてセフィーロと協議した。
セフィーロは魔王からアイクに全てを一任されており、アズチ城は経済的な中心としても機能する大規模な城を計画していた。
アイクは、城の堅固さよりも拡張性を重視し、城壁ではなく城の部分だけを固め、市街地は将来的に拡張可能にする計画を立てた。
また、彼は難攻不落の城よりも、住民が快適に暮らせる城下町を重視する意向を示した。

セフィーロとの設計議論の中で、アイクは防御よりも市民の生活を優先する意向を強調し、城の設計を彼女に任せることを決定した。
施工はドワーフの王ギュンターが担当することになり、彼はこの歴史的なプロジェクトに参加できることを誇りに思っていた。
このようにしてアズチ城の建設計画が進行し、セフィーロはリーザスに戻り設計図を作成し、ギュンターはそれに基づいて城を建設する計画であった。

ルトラーラはアイクの提案に対して当初は疑問を抱いたが、ドワーフとウルクなどの巨人族の力を借りれば可能と判断し、プロジェクトに承諾した。
アイクは魔王軍の資源を活用し、大型の魔族を重機代わりに使う計画を立て、各軍団からの魔族の割り当てを公平に行うことで、戦線への影響を最小限に抑えた。
また、過去に地竜を利用して敵軍に恐怖を植え付けた経験を活かし、敵の大規模侵攻を半年間阻止することに成功した。

その後、アイクは内政に専念し、領地の経済発展に努めた。
彼は生産性の向上を図り、積極的な貿易を通じて地域の繁栄を支えた。
さらに、部下たちに十分な休息を与え、戦闘の準備を整えた。
魔王が滞在している間にアイクは、編み物を通じて彼女との関係を深め、魔王が完成させたセーターを身に着けることで彼女の思いやりを感じ取った。

これらの経験を通じて、アイクは軍事だけでなく経済や文化においても部下と地域社会に配慮した統治を行い、持続可能な発展を目指していた。

リリスが最初にイヴァリースに戻り、彼女の一族との交流を楽しんだ後、部下たちと再会した。
次に戻ってきたのは竜人のシガンで、家族との再会を終えて部隊に戻った。
その後、アリステアが帰ってきて、暇を持て余していたことを話し、チェスの提案を受け入れた。
アネモネも果物をたくさん持って戻り、故郷のエルフとの時間を共有した。
彼女らとの交流を通じて、アイクは部隊の結束を強めた。
最後にジロンが家族との時間を過ごした後に戻り、彼の子どもが増えたことを祝福された。
アイクは部下たちと共に敵の動向に備え、諸王同盟に対処する準備を進めた。

イヴァリースの館の食堂で、魔王様が滞在中に食事の質が向上している。
魔王様は、提供された食事に対して不満を述べることなく、三度の食事をすべて召し上がっている。
この食事の質の向上は、サティの料理技術によるものだ。
彼女は様々な食材を使い分け、美味しい料理を提供している。
ある日、魔王様は食事中に上杉謙信の食事習慣について話し、アイクが戦争が近いことを察しているかのように食事量が増えていると指摘する。
食事の話を切り上げた後、魔王様はワインを飲みながら、エ・ルドレという名将がローザリア西域の総司令官に任命されたことを知り、自らが直接指揮を執る必要があると述べる。
その後、サティとの別れを惜しみながら、アイクは出征の準備を進めることとなる。

西域に出発する前に、イヴァリースの街を視察した。セフィーロとウルクの軍団の合流が遅れたため、その時間を利用しての視察であった。
イヴァリースは彼が統治を始めてから確実に発展しており、彼の統治は市民から食料と公平な法律を提供することで評価されていた。
しかし、その日彼は初めて暗殺者の標的にされた。
暗殺者はシガンによって捕まえられ、リリスは彼女に対して厳しい対応を求めたが、彼は拷問を使うことを拒否した。
暗殺者は自らがヨハンナ・エ・ルドレであることを明かし、彼女は自分の兄、エ・ルドレの名を冤罪で蟄居させられたと主張した。
ヨハンナの話により、彼は彼女を解放し、彼女に伝言を託した。
これはエ・ルドレと話をする機会を作るためであった。
もし説得に失敗した場合は、彼は魔王軍の将として全力を尽くすと決意していた。
魔王様は彼の甘さを指摘しつつも、彼の行動を黙認した。

第五章  ファルスの名将

エ・ルドレとの非公式な会談は、エルフが住む世界樹の森で行うことにされた。
その場所は戦争の影響が及ばず、エ・ルドレに安心感を与えることができると考えられた。魔王様は、敵将を油断させるような策を冗談めかして提案したが、実際にはそうした謀略を用いる意図はなかった。
会談にはサティのみが同行することとなり、彼女はその役割に驚いたが、彼はサティの同行が敵に対する敵意がないことを示すためだと説明した。
彼はエ・ルドレに一度だけ手紙をもらった経験があり、その内容からエ・ルドレが高潔で自制心のある人物であると察していた。
そのため、彼はエ・ルドレが罠を張るとは考えていなかった。
魔王様はサティを連れて行くことを承認し、エ・ルドレを説得して同盟に加えるか、必要ならば排除することを彼の裁量に任せた。
彼女との再会は、おそらくアズチ城が完成した後になるだろうと考え、彼は彼女の背中に敬意を表して頭を下げた。

エルフの女王フェルレットが世界樹の森に到着した際、女王は非常に喜びを表し、アイクとの再会に感謝の意を示した。
アイクは女王に感謝を述べ、キノコを手土産として贈ったが、女王はその香りにあまり満足しなかった。
その後、サティが紅茶の茶葉を贈り、女王はこれに満足した様子を見せた。
アイクはサティにエ・ルドレ将軍の接待準備を任せることにし、彼女の対応に信頼を置いていた。
アイクは美味しい料理が外交の成功に直接繋がるとは限らないが、良い印象を与えることはできると考えた。

ファルス王国の赤竜騎士団団長ジェラール・エ・ルドレと、魔王軍第八軍団軍団長アイクとの非公式会談が、世界樹の森のエルフ王国の宮殿サンルームで行われた。
エルフの女王フェルレットは、会談が非公式であるため、侍従とともに宮殿を退去し、エ・ルドレとアイクの会話が外部に漏れないよう配慮した。
会談では、両者は相互の尊敬と信頼を確認しながらも、エ・ルドレはファルス王国への忠誠を理由に魔王軍への加わることを拒否した。
彼は部下を守る責任を優先し、単独で亡命することを選ばなかった。
最後に、エ・ルドレはアイクとの次の戦いで全力を尽くすことを宣言し、ふたりは食事を共にしながら和やかに時間を過ごした。

エ・ルドレはエルフの森を去る際、侵攻が2ヶ月後に行われることを告げた。
彼はその戦で敗北する可能性を考え、アイクに敗者としての尊厳を守るよう忠告した。
アイクは、戦争の現実について語り、戦場で命を落とすのは善良な人々であることに対する不満を述べた。
彼はまた、戦争が「いい人から死ぬ」というシステムでないことを嘆き、官僚が安全な場所から戦を賛美する一方で、前線の兵士が犠牲になる現状を批判した。
最後にサティは、もし本当に良い人から死んでいくのなら、アイクは既に死んでいるはずだと指摘し、彼の認識を訂正した。これにより、アイクは戦争に対するサティの視点を新たに認識し、生き続ける理由を改めて感じた。

イヴァリースに戻ったアイクは、第七軍団のセフィーロと第五軍団のウルクがすでに到着していることを知った。
セフィーロはアイクの屋敷で勝手に酒を飲み、酔いつぶれている一方、ウルクは礼儀正しく郊外で野営をしていた。
アイクはセフィーロに最近の自分の動向を説明し、彼女はアイクの対応を甘いと批評した。また、セフィーロはアイクが直接エ・ルドレと会い、彼を魔王軍に誘うものの、拒否されることを理解していた。
彼女は、アイクがエ・ルドレとの対決を自ら行うことを認め、アイクの決意を尊重した。
セフィーロは自分の役割をアイクに委ね、今後の作戦ではアイクが指揮を執ることに同意し、ウルクもこれを承認した。

エ・ルドレとの別離後二ヶ月が経過し、諸王同盟の侵攻が始まった。
アイクはエ・ルドレが侵攻時期について虚偽を語らなかったことを評価した。
アズチ城の建設が進行中であり、この城は魔王軍のローザリア支配の象徴であり経済中心地であるため、その邪魔をされるわけにはいかなかった。
アイクは預かった兵力を惜しまず出動させる決断をし、アズチ攻防戦が始まった。
アイクは魔王軍第八軍団軍団長として総大将を務め、合計一万六千の兵力を率いた。
諸王同盟の軍団は一万五千であり、その規模はほぼ等しかった。
セフィーロはアイクの側で的確なアドバイスを提供することを約束し、アズチ攻防戦は鉄砲隊を前面に出して始まった。
アイクは、敵軍も鉄砲を装備し始める可能性を考慮していたが、鉄砲を全面的に活用することを決め、敵が射程内に入るや否や攻撃を開始した。

鉄砲の効果は敵軍の防御策によって薄れていた。
敵軍は魔術師を前面に出し、円形状の防壁で弾をはじいており、盾に傾斜を付けることで弾をそらしていた。
そのため、鉄砲の効果は限定的であった。しかし、防御壁がない部隊は甚大な被害を受けており、敵軍は第二射、第三射にも動けない状況だった。
これに対し、セフィーロは敵軍が鉄砲の開発に成功したというのはデマだったと推測していた。
敵軍は鉄砲を無力化できれば戦略的に有利になり、魔力は回復可能だが、火薬や弾は消耗品であるため、敵は弾薬が尽きるのを待っていると推測された。
そのため、側面からの攻撃を仕掛けることが戦略として採られたが、アリステアの白薔薇騎士団の側面攻撃は敵軍の伏兵により失敗した。

アイクは次の手として、ウルクに出撃を命じた。
ウルクの部隊には巨人やトロールが多く、破壊力に優れていたが、機動力は低かった。
アイクは、側面からのさらなる攻撃を命じることで、敵軍を包囲殲滅する計画を立てた。
しかし、再び右回りでの攻撃を選択し、伏兵がすでに出たことを考慮して同じ方向を攻撃することにした。
この決定は大胆であったが、戦況は膠着しており、敗北する可能性を避けるためには積極的な行動が求められた。

最終的には、騎兵部隊の投入やウルクの正面突破が成功し、敵陣を切り裂いた。
ウルクの部隊は敵の魔術師部隊を圧倒し、その威圧感で散会させた。
同時に、第七軍団のクシャナが指揮する部隊も側面からの攻撃を成功させた。
これにより、戦況は魔王軍に有利に進展した。
敵軍は大混乱に陥り、魔王軍が戦局を一気に優位に進めた。

諸王連合が大混乱に陥る中、赤竜騎士団だけがその場に踏みとどまり奮戦していたが、諸王同盟は敗退の兆しを見せていた。
総大将のエ・ルドレは敗北を予感し、妹のヨハンナにファルス王への嘆願書を届けるよう依頼した。
この手紙には諸王同盟からの離脱と魔王軍との講和を勧める内容が書かれていた。エ・ルドレは負傷しており、この戦いが彼にとって最後のものとなることを悟っていた。
彼は魔王軍のアイクを信頼し、ファルスの将来を託す言葉を残した後、赤竜騎士団に最後の突撃を命じた。
彼らは魔王軍を大きく押し戻し、エ・ルドレの名は後世に語り継がれることとなった。

最終章  魔王軍最強の魔術師は人間だった

アズチ攻防戦が魔王軍の勝利で終わった後、戦略的にも政治的にも重要な成果を上げたが、幹部のセフィーロは戦いが終わると訪れ、酒を勧めてきた。
セフィーロは戦いが嫌いながらも戦が上手いと皮肉を言ったが、その感傷を察して慰めようとしていた。
セフィーロの不器用な配慮に感謝しながら、彼はアズチの城について話し、二人は新しい魔王城を見に行くことにした。
城は豪華でセキュリティが強化されており、魔王様の寝室は城の最高部に設置された。
セフィーロと共に城を訪れた彼は、魔王様に感謝され、これまでの功績を認められた。
魔王様は彼に対して、最高の臣であると絶賛し、彼が人間であることを強調しながら、これからも人間たちのために働くと宣言した。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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