どんな本?
『マージナル・オペレーション 』は、30歳のニートであるアラタが、民間軍事会社に就職し、戦場でその才能を開花させていく物語である。
アラタは東京での平凡な生活を捨て、中央アジアの過酷な環境で戦争の現実と向き合うことになった。
最初はゲーム感覚で指示を出していたアラタだが、彼の決断が現実の悲劇を引き起こすと知り、自分の責任と向き合うことになる。
村の壊滅や仲間たちとの絆を通じて、アラタは自分の役割を自覚し、子供たちと共に新たな未来を切り開こうと決意する。
読んだ本のタイトル
マージナル・オペレーション04
著者:芝村 裕吏 氏
イラスト:しずま よしのり 氏
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あらすじ・内容
西側諸国からの要請を受け、キャンプ・ハキムを根拠地に2000人の少年少女兵を率いる“子供使い”こと新田良太は、ミャンマー北部の国境地帯に位置する村々を怒濤の勢いで攻略していく。
それに対し、ついに中国は正規軍である人民解放軍を投入する。無人偵察機や攻撃ヘリなどの近代兵器を惜しげもなく繰り出す敵に対し、アラタは的確なオペレーションで大打撃を与えていくのだが……。
芝村裕吏×しずまよしのりが贈る戦場のサーガ、第4弾!
感想
『04』では、アラタがミャンマー北部の国境地帯で新たな戦いに挑む姿が描かれていた。
アラタは、キャンプ・ハキムを拠点に2000人の少年少女兵を率いて、西側諸国からの要請に応じて村々を攻略していた。
しかし、中国はこれに対抗するために正規軍の人民解放軍を投入し、無人偵察機や攻撃ヘリなどの近代兵器を駆使して攻撃を仕掛けてくる。
アラタは的確なオペレーションでこれに対抗し、大きな損害を与えることに成功するものの、戦争の終わりが見えない状況に苦悩する。
敵の技術力と戦場での非情な現実に直面しながらも、アラタは子供たちの安全を最優先に考え、戦いを続ける。
本作では、アラタの葛藤と成長が深く描かれており、読んでいて多くの考えを促す内容となっていた。
少年少女兵を率いるアラタの立場は非常に複雑で、彼の責任感と悩みが強く伝わって来た。
彼は戦争に巻き込まれる子供たちの未来を案じながらも、現実的な判断を求められる厳しい状況にある。
特に、腐敗したミャンマー軍との軋轢や、中国軍との戦いで感じる物量差の厳しさの中で、彼がどのように子供たちを守り抜くかが物語の大きな焦点となっている。
物語が進むにつれて、アラタ自身の変化も明確に描かれていた。
以前より冷静で戦略的に物事を考えるようになりつつも、彼はますます子供たちを戦場から遠ざけたいと願うようになった。
この内面の葛藤がアラタの人間性を際立たせ、読んでいて彼の苦悩に共感しやすくなっていた。
また、ジブリールやイブン。
新たに加わった子供、グエンやサキなど、周囲のキャラクターたちの成長や感情の変化も見どころであった。
特に、ジブリールのアラタに対する気持ちや、彼女の成長を親目線で見守るアラタの姿はなかなかに焦ったい。
イヌワシだから人の機微に疎いと言うのも何だかな、、
彼女の存在がアラタにとってどれほど大切であるかが伝わってはいるが、あくまでも娘として見ているが、ジブリールは父親から嫁にと言われてアラタの処に置いて行かれてもおり、宗教的にもアラタに操を捧げるつもりらしい。
そんな2人のすれ違いが、物語に深みを加えている。
今後の展開として、中国正規軍との本格的な戦闘が予想されるが、アラタがこの難局をどう乗り越え、子供たちを守っていくのかに注目したい。
戦争の現実と、それに立ち向かうアラタたちの姿が、読んでいて多くの考えを促す一冊であった。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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同シリーズ
その他フィクション
備忘録
1章 父の日常
アラタは戦闘前に子供たちが「厳父のために」と祈ることに不安を覚えていた。彼は、彼自身が神のように祈られることを好まなかった。彼の指揮下で子供たちは順調に任務を遂行していたが、戦場での子供たちの姿を見るたびに、彼は彼らが戦争に巻き込まれる現実に対する無力感を感じていた。
彼の拠点「キャンプ・ハキム」はミャンマーのシャン州にあり、そこでアラタは中国の影響に対抗するために戦争を続けていた。子供たちが戦闘に参加している現状に対して葛藤を抱きながらも、彼は戦争の終わりを模索していた。アラタは、戦争が終わってもその後の問題に対処する必要があると考え、これ以上の被害を防ぐために全力を尽くすことを誓った。
アラタは戦闘後の夜、子供たちが無事に帰還したことを確認し、簡単なスピーチを行った。子供たちは戦争に対してロマンを感じないよう教育しながらも、和やかな雰囲気を保とうと努めていた。夕食の席ではイブンとジニと話し、戦争後の生活について語り合った。イブンは戦闘にロマンを感じているようだったが、アラタは彼らに安全で平和な未来を望んでいることを強調した。
その後、アラタは司令室で地図を見ながら戦略を練り、村の占領継続には道路の建設が重要であると考えた。また、彼は敵の動きを読むために偵察チームを派遣し、戦略的な判断を行った。
アラタは子供たちの安全を最優先に考えつつも、戦争を終わらせるためにどうすべきか悩んでいた。彼は戦争に勝つだけでなく、その後の平和を築くことが重要だと信じていた。夜が更ける中、ジブリールとのやりとりもあり、彼は自分の役割と責任を再確認した。
2章 イヌワシの子はダチョウ
アラタは新しい偵察チーム「ダチョウ隊」のテストを実施することを決定し、準備を進めた。ダチョウ隊は、比較的体格の良い少年たちで構成されていたが、中には体格の小さい少女や体力に不安のある者も混ざっていた。特に、サキという少女は体力に不安があったが、地図を読むのが得意で、自ら志願したためチームに加わった。
テストは各チームが森の中を移動し、特定の目的地に向かうものであった。サキのチームは特に努力し、他の隊員たちも彼女を助けながら進んでいた。アラタはその姿勢を評価しつつも、彼女の体力を心配しながらも見守った。
途中で、サキのチームが敵の無人偵察機を発見し、報告した。この無人機は中国軍のものと推測された。アラタは無人機の動向を注視し、他の偵察チームにも指示を出しながら対応した。最終的に、敵の無人機は攻撃を仕掛けることなく撤退したが、偵察チームが発見された可能性が高かった。アラタは、敵の技術力を感じながらも、自分たちの戦術を見直す必要性を感じていた。
アラタは偵察チームのテストと無人偵察機への対応で忙しく、食事を逃してしまった。スポンサーとの定期報告のためタイに向かう必要があり、基地を離れることになったが、その際にジブリールが護衛を申し出た。アラタは彼女を残して基地防衛を任せることにしたが、ジブリールは不満を示し、アラタの手に噛みついた。
タイに到着したアラタは、スポンサーであるリさんとの朝食会に参加した。リさんはアラタの軍事的能力を評価しつつも、彼の服装を指摘し、高級スーツを選んでくれた。新しいスーツに着替えたアラタはその品質に感心しながらも、自分の任務と責任について考え続けた。基地の状況確認を行い、次の指示を出した後、リさんとのやり取りで少しだけ心の安らぎを感じた。
アラタは、スポンサーとの定期報告会に出席した。会議には正体を隠した様々な人物が参加しており、作戦の進捗について話し合われた。スポンサーたちはアラタの行動を評価しつつも、その背後にある政治的な意図や皮肉を交えた発言を繰り返していた。
会議の後、アラタは一人残り、日本人の女性、イトウと会話を交わした。イトウはアラタに監視と教育のための人材を提供しようとしたが、アラタは慎重にその提案を受け入れた。その後、アラタはオマルとの定時連絡で、基地の平穏を確認し、子供同士の喧嘩についても話し合った。
敵のヘリ部隊による村の攻撃が相次ぎ、アラタはダチョウ隊に指示を出して対応した。敵の行動は予想外の速さと効率を見せ、村々が次々と占領されていった。アラタは、戦争の継続が子供たちの生活のために必要であることを痛感しつつ、今後の方針を模索していた。
アラタは、水曜日の午前9時にタイの病院を訪れた。彼は定期的に病院に通うことを心がけており、この日も暑い中、病院に向かった。病院では、看護師からソフィの調子が良いという話を聞き、彼女と短い会話を交わした。ソフィは窓の外を見ながら昔のアニソンを歌い、彼女との会話は主に食べ物や天気に関するものであった。アラタは彼女に人工耳をつけてあげたいと考え、治療費を稼ぐためにも戦い続ける必要性を感じた。
その後、アラタはミャンマーに戻る準備を整えたが、ミャンマー軍の迎えが遅れており、戻る手段に困っていた。電話で迎えを呼び、ヘリの攻撃についても報告を受けた。迎えの車が到着し、ジブリールとともに帰路についたが、その途中で宿泊を決めた。ジブリールはアラタに食事を用意し、二人で食事を共にした。彼女はアラタを家族と呼び、感謝の気持ちを伝えた。アラタは、彼女たちのために自分が父親としてもっと成長する必要があると感じた。
3章 アラタのばか
アラタとジブリールは宿泊施設で食事をしていた。ジブリールが村の状況について質問すると、アラタは最近の戦況について説明した。彼は村が敵に奪還されたことを話し、ジブリールは武器が村に置かれた可能性を指摘した。アラタはその意見を評価し、さらに作戦を考えるために地図を見直した。
シャン州の状況に関して、アラタは中国の膨張政策とそれに伴うミャンマーの対応について考察していた。彼は現状を「均衡の中の平穏」として維持したいと考え、戦争の無益さを認識している敵がいることを希望していた。しかし、敵のヘリの脅威に直面し、アラタはそれに対抗する方法を模索していた。
深夜、ミャンマー軍が村を襲撃し、アラタは子供たちに指示を出して対処を試みた。ク・ミエンやグエンといった子供たちは、村を守るために奮闘し、何とかして村人を救おうとしていた。アラタはミャンマー軍に抗議の電話を入れたが、取り合ってもらえなかった。
ジブリールはアラタの指揮を初めて直接目にし、感銘を受けていた。彼女は村人の将来についても憂慮しており、アラタと共に彼らの支援を考えていた。アラタは今後の作戦について再考し、村人たちの保護を優先することを決意した。
翌朝、アラタは早朝に基地へ戻るため、別働隊を村の跡地へ送るよう指示し、ジムニーに乗り込んで休んだ。基地に到着する直前に目を覚ました彼は、中国のヘリが村に襲来したとの報告を受けたが、攻撃の兆候はなかった。オマルからも情報を得たアラタは、ミャンマー軍を攻撃したことについて話し合い、今後の対応を協議した。
アラタは村人たちと会見し、彼らの支援を約束した。村人たちは困惑しながらも感謝の意を示した。アラタは、彼らの生活再建を支援するため、基地での生活を提案し、必要な支援を行うことを約束した。村人たちが退出した後、グエンがアラタに意見を求めた。アラタは、中国軍を押し返すために村人を敵に回さないようにする重要性を強調し、ミャンマー軍との関係についても慎重な対応を促した。グエンは、アラタの指導に従い、自分の役割を果たすことを決意した。
アラタは、戦況を見極めつつ、村人の保護と軍の動向を見守ることを続けていく意向を示した。彼は、ミャンマー軍の乱行を抑えつつ、敵の動きに対応する方針を固めた。
アラタは、ヘリの対策を考えつつも、ミャンマー軍による村の扱いについての対策が急務であると判断し、国際監視団を連れてくるためにヤンゴンへ向かうことを決意した。スポンサーに根回しをし、理解を得た上で行動する必要があった。アラタはジブリールを見張り役として基地に残し、ジニと共にヤンゴンへ向かった。
ヤンゴンに到着したアラタは、監視団と接触し、彼らの移動を手配した。監視団の団長ティダーラットは、ミャンマー軍の乱行に対する懸念を示しつつも、アラタに信頼を寄せ、一部の団員を先行させることに同意した。彼らは慎重に動き、監視団の移動がバレることを避けるため、一部の団員だけを先に送り出すことにした。
会話の中で、ジニはアラタに対してジブリールの気持ちを伝え、アラタがジブリールを避けた理由を尋ねた。アラタはジブリールが自分を好いていることに気づき、距離を置くべきか悩んでいたが、ジニの助言を受けて、ジブリールの気持ちを尊重することを決意した。
最後に、アラタはシャウイーという人物と再会し、彼女と共に基地へ戻る準備を始めた。
アラタは、過去に英語を教えてくれた娼婦シャウイーと再会した。シャウイーは、かつての恩師であり、今は「ホリー」と名乗っていた。彼女との会話を通じて、アラタはミャンマー軍の行動について考え続けていた。ホリーが自由を手に入れたのを知り、喜びを感じつつも、彼女との再会に戸惑いを隠せなかった。
車で移動中、ホリーはアラタとジニに、ミャンマー軍との折り合いについて質問した。アラタは、村の警護を引き受けるつもりであると説明したが、ホリーはその計画について不安を感じている様子だった。ジニはホリーとの関係を尋ねるなど、不満を示したが、アラタはその質問を軽く流した。
アラタは車内でヘリ対策を考えながら、次の一手を考えていた。ミャンマー軍の次の動きを予測し、急いで行動することを決意した。車の速度を上げ、無線が届く範囲に入ることを目指して、移動を急いだ。
アラタは、山道を越えて基地に戻り、司令室で状況を確認した。各村の住民から連絡を受け、ミャンマー軍が村に常駐する計画を立てていることを知ったアラタは、住民を安全な場所に避難させるための手配を進めた。いくつかの村はアラタの基地に避難し、一つの村は中国側に身を寄せることとなった。
翌日、アラタはジブリールの姿が見えないことに気づき、彼女を探すことにした。しかし、ジブリールの姿を見つけることができず、気がかりであった。基地には新たに日本から派遣された斉藤敦子一尉が到着し、アラタと対面した。斉藤は子供たちを戦闘に参加させるアラタのやり方に反発したが、アラタは彼女に現実を直視するよう諭した。
斉藤は最初は戸惑っていたが、次第に状況を理解し、アラタの指示に従うことを決意した。彼女はアラタの指示でジニの隊に加わり、基地での生活に慣れていくこととなった。アラタは新たな状況に対応しながら、村の住民と子供たちの安全を守るために奮闘していた。
アラタは、中国軍とミャンマー軍の動きを警戒しつつ、周辺の地理情報を補完するために偵察を進めていた。日本から提供される情報は日に日に精度を上げていたが、武器の調達は依然として困難であった。
ある夜、アラタは仕事に集中していたが、ホリーが訪れ、一緒に飲むよう誘った。アラタは仕事を理由に断り、ホリーはそのまま部屋を去った。その後、ジブリールが部屋を訪れ、彼女が自分を子供扱いされることに不満を持っていることを伝えた。ジブリールはさらに踏み込んだ行動を取り、アラタに自分を大人として見て欲しいと訴えたが、アラタはジブリールを子供として扱うことに躊躇していた。ジブリールは感情を爆発させて部屋を出て行き、アラタは彼女をどう扱うべきか悩み続けていた。
4章 戦いしか能がない
アラタは、朝のランニング中にオマル、グエン、ク・ミエンと出会い、彼らと共に訓練を行った。彼らはアラタが昨晩、女性たちの誘いを断ったことに驚いていた。アラタはその後、ホリーと朝食を共にし、食事中に村から逃げ出してきた人々について話し合った。ホリーは中国軍のスパイの可能性について警戒していたが、アラタはそれでも人々を受け入れるべきだと考えていた。
アラタは司令室で中国とミャンマーの状況を分析し、ヘリコプターの基地についての情報を整理していた。中間基地の存在を疑い、偵察の必要性を感じながらも、すぐに動くべきかどうか悩んでいた。そんな中、ジニが訪れ、彼女の自由な発想と行動力に驚かされた。彼はジニの才能を軍事に役立てられないかと考えつつも、その考えが良いかどうかに思い悩んでいた。
アラタは基地内で避難している村人たちをどう管理するかを考え、避難場所の確保と新しい村の建設の可能性を検討していた。村人たちの生活が長引く避難生活によって疲弊することを懸念し、仮設の住居を作る提案をしたが、村人たちはその提案に対して悲観的な反応を示した。
アラタは偵察隊の行動を決定し、敵のヘリコプターの中間基地を探し出すために計画を進めた。ジブリールとイブンにそれぞれ戦術単位を指揮させ、攻撃を仕掛けてヘリを引き出す作戦を考えた。アラタは、被害を最小限に抑えるために慎重に計画を立てていた。
その後、ジブリールは作戦の準備のためにアラタのもとを訪れたが、彼の最近の態度について心配していた。アラタは彼女の気持ちを理解しつつも、作戦の成功を第一に考えて行動していた。最後に、作戦が開始され、アラタは部隊の無事を祈りながら、次の行動を見守った。
アラタたちは村を攻撃し、村人に逃げるよう促したが、村人は逃げなかった。アラタはイブンとジブリールのチームに迫撃砲で攻撃するよう指示を出したが、ヘリが接近してきたため撤退を命じた。イブンの隊は敵の無人偵察機に追跡され、さらに敵の地上部隊にも追われることになった。イブンたちは狙撃兵を使って敵の追撃を遅らせる作戦をとり、何とか撤退を成功させた。最終的に敵の指揮官が撤退を命じたことで、アラタたちも無事に撤退することができた。敵の指揮官が優秀であり、アラタは敵と良い戦いをしたと感じていた。
アラタは、イブンたちの帰還を待ちながら、今回の戦いの反省をしていた。敵の攻撃を予測できず、逃げる判断が遅れたことで危うくなる状況を招いたことを後悔していた。しかし、狙撃兵を使った戦術が有効であることを確認できたことには一定の成果を感じていた。
イブンとジブリールの隊が敵に追われながらも無事に撤退したことに安心しつつも、さらなる準備を進める必要を感じていた。彼は補給と装備の準備を急ぎ、次の夜襲の計画を立てていた。子供たちの安全を最優先に考えつつも、敵の中間基地を発見し、攻撃するための決断を下した。
アラタは、疲れた子供たちに優しく声をかけながら、彼らを安全に導くことを心がけていた。彼は、自分の指示に従って行動する子供たちを見て、自分の立場に悩みながらも、戦争を続けるしかない現実を受け入れていた。
イブンとジブリールの隊は、明るいうちに移動を開始することで効率的に行動することを決定し、補給部隊と合流した後、夜襲の準備を進めていた。敵の中間基地を発見し、夜間の奇襲を仕掛ける計画を立てていたが、敵の警護車両が立ちはだかり、狙撃手やロケットランチャーを使って排除した。
敵の基地は移動可能な車両で構成されており、巧妙に偽装されていた。子供たちは迫撃砲を使って攻撃を開始し、敵の混乱を引き起こした。さらに、敵が撤退する隙を突いて森の広場を包囲し、ヘリコプターや車両を破壊した。しかし、敵は煙を利用して巧みに脱出し、ジブリールたちが戦果を確認する際に仕掛けられた爆発に遭遇したが、無事であった。
最終的に、アラタの部隊は敵の基地を破壊し、敵のヘリコプター部隊を無力化することに成功した。戦闘が終わり、アラタは被害が少なかったことに安堵し、戦争が終わることを望みながらも、次の戦いに備えた。
エピローグ 戦いは続く
アラタは子供たちが帰還するのを待ちながら、しばらくの間、久しぶりに深い眠りに落ちた。目が覚めた時、子供たちはすでに基地に戻る途中で、彼はその帰還を見守っていた。帰還した子供たちの中には、喧嘩の結果として負傷している者もいたが、無事で戻ったことに安心していた。
アラタはイブンやジブリールをはじめ、他の子供たちと食事を共にしながら、彼らの無事を喜び、次の戦いに備える決意を固めていた。ジブリールはアラタに対し、彼と一緒にいたいという強い願望を表明したが、アラタは戦争の厳しさと自分の役割について冷静に語り、彼女の気持ちを受け止めつつも戦場の現実を伝えた。
その時、突然の爆発と共に中国軍の航空機が現れ、本格的な侵攻が開始されたことを悟った。アラタは、この新たな脅威に直面しながら、さらなる戦いの準備をしなければならない状況に置かれていた。
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