プロローグでは、生徒が英雄になりたいと願い、有名な葛城隊長のサインをもらうために努力する様子が描かれる。
第一章では、ダンジョン探索で遭遇したアラクネとの戦いが詳細に描かれ、チームが困難を乗り越える様子が示される。
第二章では、海斗とパーティのメンバーとの日常生活やダンジョン探索での戦いについて詳しく描写される。
第三章では、彼らがダンジョン探索で鬼たちとの激しい戦いに挑む様子が描かれ、彼らの成長と困難に立ち向かう姿勢が示される。
エピローグでは、春香との会話を通じて、海斗の憧れや目標、ダンジョンの危険性への警戒心などが明らかにされる。
どんな本?
『モブから始まる探索英雄譚』は、海翔 氏によるライトノベル作品で、HJ文庫から刊行されている。
また、てりてりお 氏がコミカライズしておりヤングチャンピオンにて連載中だが、同じ設定とキャラクターで全く違う話になっている。
また、2024年7月からTVアニメが放送されるが、ラノベ、漫画の何方をっ採用されてるのか不明。
物語は、ステータスも低くいわゆるモブキャラである高校生・高木海斗が主人公。
彼はダンジョンで毎日スライムを狩り、クラスのマドンナである幼馴染に憧れながらせっせと小遣稼ぎをするふつうの探索者だった。
読んだ本のタイトル
モブから始まる探索英雄譚 8巻
著者:海翔 氏
イラスト:あるみっく 氏
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あらすじ・内容
ハーレムパーティなのが春香にバレた!?
順調に深い階層へと歩を進める海斗たちは、相変わらずヴァンパイアや突然変異のオーガなど、通常では遭遇しないような強力なモンスターと戦う日々を過ごしていた。レベルが上がったり新しいスキルも手に入れ、順風満帆な生活を送っていた海斗だが、なんと日常生活でかつてない窮地へと立たされてしまう……!? というのも、春香にパーティメンバーが女性だらけであることがバレてしまい、さらにはメンバーたちと春香の顔合わせが行われることになり――。 大人気現代ダンジョンファンタジー第8弾!
モブから始まる探索英雄譚 8
感想
『モブから始まる探索英雄譚 8巻』のストーリーは、現代のダンジョンファンタジーを背景に、青春と冒険が融合した展開で進む。
主人公の海斗は、春香に自分のパーティが女性だらけであることがバレてしまった。
春香の極寒の嫉妬の圧力で私生活での困難に直面する。
同時に、彼と彼の仲間たちは、ダンジョンでの激しい戦いを続け、新たなスキルを習得しながら深層を目指していく。
物語は、海斗とパーティメンバーがダンジョンでの探索を進める中で、強力なモンスターや異常な振る舞いをするヴァンパイアとの戦闘に巻き込まれる場面から始まる。これらの敵との戦いは、彼らに大きな試練を与えるが、同時に彼らの絆をより強固なものにしていく。
一方で、春香にハーレムパーティがバレたことにより、海斗は彼女との関係にも気を配る必要が出てくる。パーティメンバーと春香の顔合わせを経て、海斗はプライベートとダンジョン探索のバランスを取ることの難しさに直面する。この出来事は、彼にとって新たな自己認識を促す出来事となる。
最終的に、物語性とキャラクターの成長が丁寧に描かれており、読者は海斗たちの冒険に引き込まれる。彼らの戦闘能力だけでなく、人間関係における成長もこの巻で大きなテーマとなっている。特に、春香との関係は物語の重要な軸であり、彼女との関係がどのように進展するかが、今後の巻においても注目されるポイントである。
この作品は、ダンジョン探索のスリルと日常生活のドラマが見事に織り交ぜられており、多くの読者に楽しめる要素が満載されている。また、パーティメンバーそれぞれの個性が際立っており、彼らの交流や協力が物語に深みを加えている。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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同シリーズ
その他フィクション
アニメ
PV
OP
ED
備忘録
プロローグ
ある生徒は、その日特別に早く起き、いつものように学校に急いで向かった。教室につくと、目当ての生徒を見つけて話を始める。
彼はその生徒の父親が有名な葛城隊長であることを確認し、自分も将来は英雄になりたいと願い、その父親のサインをもらってほしいとお願いした。
その生徒は家では普通で優しい父視されているが、公では英雄として知られていることが強調された。
最後に、その生徒はサインをもらうことを約束した。
第一章 不死の変態
ダンジョン探索の進行が順調で、今週中に十六階層に到達する可能性があると海斗とヒカリンは話している。
ある日、探索後に家で唐揚げを食べ、十分なカロリーを補充した海斗は、翌日も早朝に起床しダンジョンへ向かった。
探索は予定通りに進み、新しいエリアに進入したが、未知のモンスター、アラクネと遭遇した。
アラクネは、リアルなホラーハウスで見た蜘蛛のよ;うなモンスターで、その驚異的な機動力とネット攻撃により、チームは苦戦を強いられた。
特にアラクネの粘糸ネットは厄介で、海斗と仲間たちは動きを封じられたが、最終的には海斗のマジックシザーで糸を切断し、困難を克服した。
その後、糸の粘着性が高いため完全に除去することはできず、その日の探索を早めに切り上げた。帰宅後、海斗は夕食に激辛のカレーを食べたが、その辛さにお腹を壊してしまった。
母は海斗の苦悩を楽しげに受け止めていた。
翌日、海斗は筋肉痛に悩まされつつも、感謝の言葉を交わしながらダンジョンへと向かった。
特に両脚の筋肉痛がひどく、ストレッチを行ってからの出発となった。
彼のチームメンバーは、彼が女性に優しい点を指摘し、恋愛に進展がないことを冗談混じりに話し合った。
十五階層では、アラクネというモンスターに注意しながら探索を進めている。
特に粘糸の攻撃が危険で、前回の経験から対策を練り、上手く攻撃を避けることができた。
海斗たちはアラクネを上手く退け、今回の探索では誰も粘糸にかからずに済んだ。
彼らはこの調子でアラクネに注意を払いながら、探索を続けることにした。
海斗たちは金曜日に十五階層の最奥に到着した。
扉が開かず、押し引きしても動かないため、横にスライドしてみると、扉はスムーズに開いた。
中には人型のボスモンスターがおり、彼らはその敵に対峙した。
このボスは異様な行動を見せ、最終的にルシェの「破滅の獄炎」で焼かれたが、不死性を持つように再び現れた。
彼は自身を「愛の使徒」と名乗り、異常な言動を続けた。
このボスがヴァンパイアである可能性が示唆され、その非常識な振る舞いにより、海斗たちは混乱と戸惑いを感じていた。
最終的に、彼らは次の階層へ進む準備を始めたが、ドロップ品は何も残されていなかった。
ヴァンパイアは海斗の持つイメージを完全に破壊している。
炎と雷で倒せないため、海斗は他の手段を考えざるを得ない。
シルとルシェの攻撃が効かないため、海斗は体を使って十字架を模倣するが、効果はない。
あいりが『アイアンボール』を発動し、ヴァンパイアは大きな痛みを感じる。
しかし、ヴァンパイアはキャラブレせず、あいりの攻撃にも耐え抜く。
ヴァンパイアが繰り返し復活するため、シルとルシェは同時攻撃を行い、最終的にヴァンパイアを消滅させる。
しかし、戦いの最後にヴァンパイアが再び姿を現すため、彼が完全に倒されたかは不明である。
ヴァンパイアとの戦いが激化している。
ルシェは強力な魔法「暴食の美姫」を使い、海斗はその代償として命の力を吸われている。
ヴァンパイアはルシェの攻撃にも耐え抜き、その度に再生して戦闘を続けている。
あいりは攻撃を加え、ヴァンパイアを一時的に制圧するが、その後もヴァンパイアは精神的に追い込まれながらも完全には倒せずにいる。
戦闘の最終段階ではルシェが「神滅の風塵」でヴァンパイアを一掃しようとするが、結果は不明である。
戦いの後、海斗は赤い魔核をシルとルシェに分け与えた。
二人はそれを吸収し、豊かな味わいと幸福感を表現しながら感謝の言葉を述べた。
ベルリアには、次回の戦利品として何かを与えることを考慮中である。
一方、パーティは疲労が蓄積しており、十六階層への探索を断念し、すぐに撤退することに決めた。
彼らは戦いの中で大きな成果を得たが、疲労も相応にある。
第二章 鬼々怪々
海斗と春香は春休みを利用して水族館に行った。
春香がワンピース姿で、海斗は彼女の姿に見惚れていた。
水族館では、マンタの群泳などが見どころで、多くの家族連れで賑わっていた。
春香と手を繋ぎながらの移動は、海斗にとって特別な体験だった。
春香は写真を撮るのに夢中で、その一方で、海斗は春香の手の触れる感触に心を奪われていた。
二人はイルカショーを見たり、館内イベントを楽しんだ。
海斗は春香との一日を楽しんでおり、再度訪れたいと考えていた。
日曜日に海斗たちは6人でバーベキューを行った。
メンバーは海斗、真司、隼人、春香、前澤さん、そして花園さんである。
海斗が提案し、花園さんは前澤さんの高校時代のクラスメイトであった。
隼人は特に花園さんに興味を示しており、彼女に感謝の意を表した。
バーベキューでは、真司が春香と前澤さんに親しげに話す様子があり、隼人は積極的に花園さんにアプローチを試みた。
一方、春香と海斗は互いに気を使い合いながら過ごし、真司と隼人は海斗を頼りにしていることを話した。
この日のバーベキューは、親交を深める場となった。
高木のパーティは15階層の攻略を報告するため探索者ギルドを訪れ、階層主のヴァンパイアとの戦いを語った。
このヴァンパイアは通常のヴァンパイアより再生力が強く、不滅の特性を持つブーメランパンツと共に登場した。
ギルドの職員は、通常ヴァンパイアが階層主として設定されていることはないと述べ、高木の遭遇したヴァンパイアは上位種の可能性があると指摘した。
また、戦いで得た赤い魔核をギルドが買取りたいと申し出たが、高木はこれを断った。
その後、高木はパーティメンバーに春香との会合を依頼し、不快感を抱いている春香との対話の機会を設けることにした。
海斗たちが厨二病を発症しているかのような状態で鬼と戦うシーンが描かれている。
特に、小鬼との戦いでは、海斗たちがアニメ風の技を使って応戦し、その過程でユーモアと緊張が織り交ぜられている。
彼らは結局、小鬼を倒すことができ、戦いの後で一息ついて昼食を楽しむ。
しかし、昼食の際の冗談が過ぎて、彼らは精神的に疲れてしまっている。
海斗たちは、ダンジョン探索という困難な状況下で、さまざまな魔法と技を使いこなしながら戦闘を繰り広げている。
特にルシェは、魔法職でありながら近接戦闘でも強い力を発揮し、他のメンバーからもその強さについて特に評価されている。
一方で、海斗は新たな技「氷の呼 Q」を使いこなすが、その場のノリで技名を考えることに苦心している。
パーティ全体としては、技の名前や役割分担に戸惑いつつも、互いに協力して敵を倒していく様子が描かれている。
また、探索は順調に進むものの、海斗の魔力(MP)の消耗が激しく、一日の終わりには撤退せざるを得ない状況に至っている。
これにより、次の日の探索ではMPを節約するための新たな策を講じなければならないことが示唆されている。
海斗はダンジョンマーケットでマジックポーションの購入を行っている。
マジックポーションには等級に応じてMPの回復量が異なり、低級から特級まで存在するが、彼は費用対効果を考慮して低級を選択する。
その後、引退する探索者から譲り受けた装備品を含むマジック腹巻を購入し、これが新たな探索の補助となることを期待している。
マジック腹巻は見た目は汚れているが機能的には問題なく、荷物の収納に優れている。
さらに、登場人物は家庭でのカレーの頻繁な提供について母と会話を交わし、カレーの頻度に若干の不満を感じている様子が描かれている。
朝からダンジョンに集合し、昨日の地点まで進行した。
海斗は新たにマジック腹巻を使い、仲間にその機能を説明したが、驚くほどの反応は得られなかった。
十六階層の途中で、再生能力を持つ鬼との戦闘が発生し、困難を極めたが、ルシェの強力な攻撃で鬼を倒すことができた。
また、海斗は低級マジックポーションの強烈な味に苦しんだが、MP回復のためには必要だった。
この経験から、次回は味を変える方法を試すことに決めた。
探索は引き続き行われ、新たな鬼との遭遇が予測されている。
ダンジョン内で鬼と戦う一行は、和風の風景に変わるダンジョンを進んでいた。
特に海斗は、前にも増して影の攻撃で活躍を見せる。
再生スキルを持つ鬼との交戦では、彼の発動した「愚者の一撃」で鬼を倒すが、その反動で大きな疲労を感じる。
鬼の頭を撃ち抜いても再生する敵に対し、彼は自身の戦い方を再考し、静かに背後から攻撃を仕掛けることで効率的に戦闘を進めることに成功する。
しかし、このスタイルの戦いは彼にとって精神的な消耗が大きく、探索は困難を極める。
一方、チームメンバーはそれぞれの役割で支え合い、戦闘を効果的に進める。
シルやルシェも強力な攻撃で支援し、全員で協力して鬼を倒し、探索を続ける。
海斗はチームとの別れ後、ホームセンターで手芸コーナーを訪れ、衣類の黒染めを購入する。
戦闘スタイルの再確認から、自身の装備が全身黒で統一されている中で、白いマジック腹巻が目立つことに気付き、これを黒く染めることを決定する。
染色作業は簡単で、黒染め液に一時間浸すだけであった。
作業後、色止めを使用し、完璧に黒く染め上げたマジック腹巻は、風呂場で乾燥させる。
翌朝、完全に乾いたマジック腹巻は完全に黒くなり、昨日とは全く異なる外観を持っていた。
この変化は、彼の装備に違和感なく溶け込み、昨日までのユーズド感も消えていた。
海斗はこれを装着して仲間と合流し、仲間からの評価も上々であった。
前日にマッピングしたエリアまで午前中に到着したため、順調に進んでいるといえる。
しかし、階層が進むにつれて敵が強くなり、ダンジョンの分岐も増えている。
霊薬の入手が目的のため、レアモンスターやエリアボスを目指しているが、階層主の存在に頼るのは不安が残る。時間的な余裕はあるが、計算上チャンスは限られており、因果の調べに期待するしかない状況だ。
敵モンスターとの交戦では、西洋鎧を装備した鬼と戦うことになり、その防御力の高さに苦戦する。
正面からの斬り合いでは不利なため、戦術を変更し、ツーマンセルで引き付けながら背後からの攻撃を試みる戦略を採用することにした。
この方法が有効であり、探索は続けられている。
第三章 運命の日
春休み中に十五階層と十六階層も半ばまでダンジョン攻略が進んだ。
十七階層まで行けると良かったが、それでも進捗は順調である。
春香とパーティメンバーの顔合わせを明日に控え、春香も緊張している様子だ。
二人はすでに意気投合しており、問題が起こることはなさそうである。
しかし、春香から突飛な質問が続き、恋愛関係を疑われるなど、春香の疑心暗鬼が顕著になっている。
春香はパーティメンバーとの初対面で緊張しながらも、最終的には友好的な関係を築くことができたようだ。
翌日、新学期が始まり、高校三年生としてのクラスが掲示板で発表された。
成績に基づき、自分は三年二組に配置されることが分かったが、その時の主な関心事は、同じクラスに春香がいるかどうかであった。
春香も同じ三年二組に名前があったため、大変喜んだ。
教室に入ると、春香はすでに数人の男子生徒に囲まれていたが、自分も同じクラスであることを知り、互いに今年も一緒に過ごすことを喜んだ。
また、他の旧知の友人も同じクラスであることが判明し、高校最後の年を共に過ごすことになった。
授業がお昼で終わると、すぐにダンジョンへ向かった。
同じクラスに5人が揃ったことに驚くも、昨年の努力が実を結んでいると感じる。
特に春香と前澤が前年に低いクラスだったことが不思議である。
しかし、このクラス配置が良い影響を与えていると実感し、三年生として頑張る決意を新たにする。
春休みには魔核のストックが枯渇し、十六階層の鬼に対しては使用できないことから、スライム狩りを再開する。
スライムは低レベルながらも、そのシンプルな狩りがストレスフリーで心地よい。
数体を倒した後、ルシェの提案で二階層へ進むも、効率が落ちてしまう。不満を抱えたルシェは勝手に戦い、結果的に魔核を失い、一階層に戻ることになる。
一階層では再びスライム狩りに専念し、週末までに200個の魔核を目指す。
五日間のダンジョン生活は充実していた。
魔核も目標の200個を集め、十六階層の攻略に集中できる状態だった。
ダンジョン入口での待ち合わせの際、最後に到着した彼は、早速春香との約束を実行するために写真を撮られた。
この写真は春香に送られる予定だが、SNSへの掲載は考えられていない。
海斗とミクは受験生で、王華学院の受験を控えている。
海斗は自信を持っており、ミクも成績は良好である。
一方、春香はB判定を取り、海斗と一緒にA判定を目指すと話していた。
ダンジョンでは、先週苦戦した西洋鎧の鬼との戦いが再び行われた。
彼らは『アースウェイブ』を使って鬼の機動力を奪い、その戦術で鬼を効率良く倒すことができた。
特に彼は戦術を見直し、あいりとの連携で鬼を迅速に倒すことに成功し、前回の苦戦から一転してスムーズに戦闘を進めることができた。
ベルリアは鬼の装甲が厚いため、完全には勝利できずにいたが、彼は再び鬼の背後に回り込み、致命的な一撃を加えた。
十六階層の探索は順調で、先週よりもペースを上げて進めることができている。
翌日、彼らは再び十六階層で探索を進めた。
この日も進行は順調で、彼らは快適なペースで進むことができたが、ヒカリンは花粉症の症状を示していた。
途中、シルが初めて遅れて敵を感知し、三人の老婆の姿を発見した。
これらの老婆は実際には「鬼婆」というモンスターであった。
ルシェが攻撃を仕掛け、一体の鬼婆を燃やし尽くすと、残りの鬼婆も気づき激怒した。
戦闘中、ヒカリン、ミク、そして最後にあいりも、鬼婆の精神攻撃によって「お爺さんが多数見える」という幻覚に苦しんだ。
ルシェが介入して精神攻撃から彼らを救出し、最終的には全員が正気を取り戻した。
戦闘は成功し、鬼婆を迅速に討伐することができたが、この経験から鬼婆の精神攻撃の危険性が明らかになり、今後の戦いでの対策が必要であることが認識された。
彼らはこの日の探索を無事終え、次週の週末までに十六階層を攻略する見込みであった。
翌朝、学校に着くと春香が海斗に声をかけてきた。
海斗の鬼との戦闘中の後ろ姿が映った写真を見せながら、彼がどれほど真っ黒に映っているかを指摘した。
この写真はミクが送ったものであり、さらにベルリアがルシェに飛ばされた瞬間の写真も見せられた。
春香は、写真を通じて海斗と彼の仲間たちの絆を感じ取っているようだった。
春香は特にシルが好きであり、彼女の写真をもっと多く撮りたいと願っていたが、ダンジョンの外には出られないため難しいと語った。
彼は春香がダンジョンに入ることはないと助言し、ミクとヒカリンに写真を多く送ってもらうことを提案した。
彼女は彼にも写真を送ってほしいと願ったが、ルシェを除いた他の二人だけを撮ることは難しいと彼は考えていた。
春香は彼のサーバントたちにも強い興味を持っており、彼にはダンジョンでの安全を再度確認した。
放課後、彼らはいつものようにダンジョンの一階層でスライムを狩る。
彼はシルに写真を撮らせてほしいと尋ね、スマホの画面を見せる。シルは快諾し、ポーズを取る。
その様子を見たルシェは、自分も撮影に参加したいと主張し、最初は嫌がっていたが、彼がどうしてもと言えば考えると述べる。
ベルリアも写真を撮らせてほしいと言い出し、彼は結局三人全員の写真を撮ることになる。
撮影は15分近く続き、多くの写真が撮れる。
次の日、春香にこれらの写真を見せ、シルとルシェの写真は全て、ベルリアの写真は二枚だけが選ばれる。
後日、彼も三人がポーズを取る画像を待ち受け画面に設定する。
彼らがダンジョンの十六階層に到達すると、牛頭馬頭が門番のように待ち構えていた。
彼とベルリアが先頭に立ち、門に近づくと牛頭馬頭が動き出す。牛頭は彼に、馬頭はベルリアに襲い掛かる。
彼はシルに「鉄壁の乙女」を発動してもらい、牛頭の攻撃を防ぎつつ、バルザードの斬撃で牛頭を倒す。同時に、ベルリアは馬頭と交戦し、ルシェの支援で馬頭を倒す。
これにより、階層主のいる部屋に入る準備が整う。
彼らはダンジョンの階層主の部屋に挑む準備を整え、部屋へ入ったが、中には予想外に多数の鬼が待ち構えていた。
彼らは百鬼夜行の可能性を考え、鬼の大群に対峙することになる。部屋は退避不能で、戦闘は避けられない状況になる。
シルによる『鉄壁の乙女』を利用して防御を固め、ルシェや他のサーバントたちは鬼に対して攻撃を仕掛ける。
しかし、敵の数は圧倒的で、持久戦になることが予想される。
彼らは敵を倒すために連携して戦いながら、消耗戦に耐えることを強いられる。
彼らは鬼ジジイと鬼ババアの精神攻撃に対峙していた。
『鉄壁の乙女』の防御力が高いものの、精神攻撃に対しては脆弱であることが明らかになる。
ミクは精神攻撃に影響を受けており、サークル内で守りを固めつつも、外からの攻撃には脆弱である。
状況は切迫しており、海斗たちは数の多い鬼を前にして全力で抵抗する。
鬼の強さと数に圧倒されつつも、彼らは必死で戦い続ける。
特に鬼ジジイが持つ気絶スキルは脅威であり、シルとルシェによる迅速な対応が求められる。
戦いは終わりが見えず、彼らの体力と精神力は限界に近づいている。
彼らは鬼との戦いで厳しい状況に直面している。
海斗は『ドラグナー』を連射して鬼を退けるが、同時に身体の痛みとMP切れの症状に襲われる。
彼は低級ポーションを飲むことで一時的に痛みを和らげ、戦闘を続ける。
しかし、ベルリアが戦闘中に倒れてしまう。
海斗はベルリアを守るために燃費を気にせず、敵を撃退し、彼の意識を回復させようと奮闘する。
ミクによるスピットファイアでベルリアを刺激し、彼が意識を取り戻す。
さらに、彼らは消耗が激しく、ポーションの残量にも困り始めている。
戦いは依然として続いており、ベルリアがレベルアップし新しいスキル「ヘルブレイド」を得るが、それによるHPとMPの消費も大きい。
状況は依然厳しく、海斗たちは残りのポーションをどう管理するかについても苦慮している。
戦いは激化し、彼らは限界に近づいている。
シルから低級ポーションを受け取った後、海斗は動けるようになったが、既に限界が近い。
ヒカリンは魔力切れに陥り、低級マジックポーションで何とか回復する。
一方、ベルリアは使用していたブロードソードが折れ、苦戦を強いられている。
海斗はバルザートをベルリアに渡し、自身は『ドラグナー』を使用し続ける。
アサシンの能力覚醒を活かし、彼らは鬼に立ち向かう。しかし、ベルリアは剣が折れたため、新たな武器で戦う必要がある。
戦いが進む中、ベルリアは『ヘルブレイド』の消耗で苦しむが、必死に鬼と渡り合っている。
鬼の数は減っているが、彼らの体力も限界に近い。
海斗は全力を出し尽くし、今は仲間にすべてを託すしかない状況である。
ルシェは海斗に最後の力を絞り出すよう命じるが、海斗は既に戦力外の状態である。
それでもルシェは海斗から更に力を吸い取るスキル「暴食の美姫」を使い、虎熊童子を倒す。
シルも熊童子に対して致命的な攻撃を加え、彼らを完全に消滅させる。
この戦いで海斗はほぼ力尽きており、残った鬼との戦いはルシェとシルに委ねられる。
最終的に全ての鬼を撃退し、シルとルシェはレベルアップする。
海斗も疲弊しながらもレベルアップし、苦痛耐性が向上するなどステータスが改善された。
苦痛に対する耐性が「苦痛耐性(微)」から「苦痛耐性(弱)」に向上したことと、新しいスキル「鬼殺し」が得られた。
このスキルは鬼との戦闘で全ステータスを三十パーセント上昇させる効果がある。
また、ルシェはレベルアップし、新たなスキル「炎撃の流星陣」を獲得した。このスキルは周囲の敵を焼き払う効果がある。
シルもレベルアップし、新たなスキル「祈りの神撃」を獲得したが、その詳細は不明である。
シルとルシェのステータスが大幅に向上し、二人はサーバントとして非常に強力な存在になっている。
エピローグ
春香はダンジョン外での活動が制限されており、探索者になることが唯一の方法とされている。
彼女の表情が曇ったことから、その提案が彼女にとって困難であることが示されている。
話題は写真撮影に移り、ルシェの写真が撮れない可能性について話し合われているが、他の二人は問題ないとされている。
春香はルシェを妹のように感じており、シルについては天使や女神のようだと感じているが、ルシェも姫らしい気品を持っていると感じている。
海斗は春香との会話を通じて、ダンジョンの危険性についても警戒しており、何があっても戻ってくることを約束している。
春香の過去の涙を思い出しながら、彼女に再び同じ思いをさせたくないと願っている。
春香と葛城隊長への憧れが彼の動機となっており、新たな目標としてヒカリンとの約束がある。
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