どんな本?
本編のアンケート特典で公開されていたマリエルートが書籍化!
もし、オリヴィアと出会う前にマリエと出会い、第三者目線でゲームを鑑賞していたらといった感じの話。
とはいえ、当初のマリエは幸せを掴むために必死だったりする。
読んだ本のタイトル
#あの乙女ゲーは俺たちに厳しい世界です 2
(#乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 外伝)
著者:#三嶋与夢 氏
イラスト:#悠井もげ 氏
キャラクター原案:#孟達 氏
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あらすじ・内容
運命(ルート)を変える男の決断!
あの乙女ゲーは俺たちに厳しい世界です 2
花嫁は誰にも渡さない!?
実家の借金の帳消しを条件に、オフリー家のクズ長男との結婚を勝手に決められてしまったマリエ。
私も貴族だから仕方ない、と別れを告げられたリオンだが、去り際のマリエの笑顔と後ろ姿が前世の妹の姿と重なって……「俺より先に結婚するのが気に入らない」。
人工知能にすら人間性を疑われるひねくれ男が、花嫁奪還に動き出す!
前巻からのあらすじ
ギャンブル依存症になってしまった男に金を奪われて、持っていかないでと縋り付いたらDVされて死亡。
そして、転生したら貴族、子爵家の末娘として産まれのだが、、
その家はド貧乏だった。
いや、毒親のせいでマリエには一切関わらない奴だった。
お陰でマリエは自ら狩をして食糧を確保する始末。
そんな状況だから幸せになる願望が強くなり。
学園に入学する時は、かなり願望に凝り固まってもいた。
そして、夢にまで見た学園に入学して。
ユリウスとオリヴィアの出会いを邪魔してオリヴィアに成り変わって、ヒロインの座に居座ろうとした処にリオンが邪魔して来てオリヴィアはユリウスと出逢ってしまった。
それに腹を立て、リオンが止めろと言うのも無視して、他の攻略対象にモーションをかけても他の女子と同じ感じに暖簾に腕押し状態となってしまう。
反対に、本編で何で上手く行ったのか疑問になるほどの塩対応、、、
リオンも他の女子から良く思われていないから止めろと言うのだが。
それでも諦めずにモーションをかけていたら、ブラッドの婚約者の悪役令嬢のオフリー家のステファニーに目をつけられてしまう。
感想
家に帰れないマリエを気の毒に思い、夏季休暇中を自身の家に案内したリオン。
お陰でリオンとマリエは家族から婚約者と認識されていた。
特に1番下の弟のコリンがマリエに懐いており。
実の姉弟のようにお互いに遠慮の無い関係になっていた。
そんなマリエを家に連れて来た事を兄のニクスは羨ましいと言っており。
夏季休暇明けには婚活に勤しまないといけないと絶望していた。
そうして夏季休暇が明けて二学期に突入すると、ダニエル達からマリエは合コンのセッティングを依頼される。
前回は誰がどの子に話しかけるかで喧嘩になり御破算になった。
その合コンのセッティングを懇願して来た。
マリエから要求された報酬は食堂のプリン。
そんな可愛らしい要求にダニエル達は号泣する。
そんなモブ達を横目に、乙女ゲーの舞台ではアンジェリカはユリウスに疎まれ。
一年生ではオフリー伯爵のステファニーが好き勝手しているとローズブレイドのディアドリーからクレームが来た。
この頃からローズブレイド家はオフリー家を目の敵にしていたらしい、、
そして、オフリー家では働かないし、結婚もしない長男のリッキーにステファニーが金で靡く家がある事を思い出す。
ラーファン家。
マリエの実家で借金で首が回らなくなった家。
ステファニーからの提案だったが、家として貴族の血が欲しいオフリー伯爵家は、貧乏貴族だが歴史のあるラーファン家にマリエとリッキーの婚姻を打診する。
条件は借金の肩代わり。
お金に困っていたラーファン家は呆気なく餌に食い付き、マリエをオフリー伯爵家へ献上してしまう。
そんな事が自身に降りかかっているとは知らないマリエはリオンと学園祭を楽しんでいたが、ステファニーから婚姻の話を聞かされて奈落に堕とされた気分になる。
相手はオフリー伯爵家のいい噂を聞かない長男。
しかも、数々の悪事を聞いていながら問題勃発していない。
つまり、オフリー家の悪事を揉み消せる存在がいる。
それを探らないと動けない。
リオンならオフリー家からマリエを奪還するのは簡単だが、政治的には破滅してしまう。
試しに王国にオフリー伯爵家と空賊との繋がりの証拠を提出したが、プランプトン公爵家が握り潰していた。
それならと、オフリー家と敵対しているローズブレイド家と話をしたらいいとルクシオンが進言して来た。
そして、ローズブレイド家のディアドリーと証拠の記録を持って話をしたらトントン拍子に話が進んで行く。
リオンは先方としてアロガンツでオフリー家の領地に突貫すると約束
すると、ディアドリーはリオンを気に入りオフリー家を攻撃する事を確約する。
さらにリオンは、ニクスの婚活にも協力して欲しいともディアドリーに言ったのが、、、、
後々にあんな事になるとはな。。
そうして下地を作ったリオンは、マリエをオフリー家に送り出す。
そんな態度のリオンをダニエル達が
リオンを吊し上げていたがリオンは、空賊と繋がりのあるオフリー家の領地に殴り込むと言うと、、
ダニエル達も空賊と繋がっているオフリー家への殴り込みに参加すると言って戦争の準備を始める。
オフリー家に送られたマリエだったが、、
冷遇されていたが、毎日食事が出て来て、家事をしなくて良い状態。
実家のラーファン家より豪華な生活に満足していたが、、
1人で食べるのが寂しかった。
それでも泣いたり、絶望したりしていないマリエにステファニーはイラついてた。
そして、空賊のウイングシャークが警戒している空域で貧乏男爵達の艦隊と激突する。
その中には初陣のニクスも出撃しており、ウイングシャークのお頭がニックス機を撃墜しようとしていたら、、
リオンのアロガンツが襲いかかる。
お頭の攻撃は全く効かず、キーアイテムの首飾りを強奪
する。
そして、空賊を拘束したリオンは後をニックスに任せてオフリー家の領地へと
突貫する。
結婚式でお祭り騒ぎを強要されていた領民達は、戦闘が起こった事に気がついて蜘蛛の子散らすように逃げて行った。
先頭はリオンが駆るアロガンツ。
その後にローズブレイド家の騎士達が襲いかかる。
もうオフリー家は終わっていると言いながらオフリー家の騎士達を斬り伏せて行く。
そして、**結婚式の最中のマリエは”助けてよお兄ちゃん”**と呟いていたら、、
リオンが殴り込んで来た。
リオンは王宮の許可を取ったからオフリー家を襲っても問題ないと言う。
さらに派閥の頭のクランプトン公爵にも”同じ派閥のオフリー家が空賊と繋がっているのを知ってたか?”と聞いたら。
知らんと言われたらしい。
結婚式を潰し、オフリー家とラーファン家も潰したリオンとローズブレイド家達は。
ラーファン家の領地は王家に献上
して、オフリー家の浮島はニックスが子爵となり。
ローズブレイド家のディアドリーの姉のドロテアと結婚して、、
ローズブレイド家の後ろ盾を受けながら
子爵家を盛り立てる。
最初は乗り気では無かったドロテアだったが、結婚を御破産にしようとして喧嘩を売って来たニックスを大変気に入り。
ニックスはドナドナされてしまう。
そして、ステファニーは国から追放されて復讐者に殺されてしまう運命になってしまった。
さらに、実家がお取り潰しになったマリエは学園から退学せよと通告されてしまう。
貴族ではなくなったマリエは学園に在籍できなくなってしまった。
だが、リオンの婚約者として。
未来の男爵夫人として学校に残る事が出来た。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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備忘録
プロローグ
誰もが望む未来を実現することは難しく、時には抗えない未来も存在する。学園の二学期中盤、ある宗教施設で結婚式が行われていた。出席者は祝福の中、純白のドレスを身にまとったマリエ・フォウ・ラーファンが主役である。しかし、マリエの心境は曇り空のように暗い。彼女にとっては、家族に売られる形で望まぬ相手との結婚式であった。父親のラーファン子爵は娘を売り払い、家族の借金問題を解決することにしか興味がなかった。新郎もこの結婚を望んでおらず、マリエに対して不満を露わにしていた。マリエはこの状況に絶望し、自分の運命を呪いながらも、どうしようもない現実に直面していた。前世の記憶を持ちながらも、幸せな学生生活を送ることを夢見ていた彼女にとって、この結婚は悲惨な結末であった。家族に利用され、愛のない結婚を強いられるマリエは、悲しみと怒りに震えていた。
第01話
夏期休暇が終わりに近づいた時、リオン・フォウ・バルトファルトは遅い時間に目覚め、家族の騒がしい声に起こされた。家族の中で最後に起きたリオンは、ルクシオンに起床時間の改善を要求される。階段を降りると、弟のコリンとマリエが遊んでおり、ルクシオンはマリエがバルトファルト家に馴染んでいると指摘する。リオンはこの変化に複雑な感情を抱く。コリンはマリエをからかっており、その様子を見た父親はコリンを叱るが、マリエはそれを必要以上だと思う。ニックスはリオンに、学園での婚活について話し、彼らが婚約していると周囲が勘違いしていることを指摘する。ニックスは自身の婚活についても語り、リオンは彼に同情する。二人は学園での婚活生活の再開を前に、気が重くなる。ニックスは未婚で卒業することへの不安を表し、リオンは助けを申し出るが、ニックスはそれを諦めるような態度を取る。リオンはこの厳しい世界について思いを馳せる。
学園が再開する数日前、リオンとマリエはバルトファルト領近くの無人の浮島を訪れていた。この浮島は将来リオンの領地になる予定で、ロボットたちが整備を進めている。二人はログハウスで前世の日本の味を楽しんでおり、特に川魚の塩焼きや浅漬けを味わっていた。食事にはルクシオンの協力があり、マリエはメニューに大根おろしや醤油、お味噌汁を加えたいと望んでいたが、天然の食材を好む二人はルクシオンの代用食品の提案を拒否した。二人は二学期の対策について話し合い、オリヴィアの幸せな夏期休暇について触れた際、マリエは彼女が楽しむ様子に嫉妬を感じていた。リオンはオリヴィアの幸せが平和な世界への近道だと考え、二人は遠くから応援することにした。
第02話
リオンたちが楽しく過ごしている一方で、オリヴィアは学園の女子寮で苦しんでいた。彼女の部屋は女子生徒たちに荒らされ、教員や寮の管理人も彼女の訴えを真剣に受け止めてはくれなかった。オリヴィアの困難は、彼女が平民出身でありながら特待生として貴族の子弟が学ぶ学園に入学したことに起因している。一部の教員も含め、学園の多くがオリヴィアの存在を快く思っていなかった。オリヴィアは孤独と闘いながら、故郷の家族からの手紙を唯一の心の支えにしていたが、経済的な理由で故郷に戻ることができず、学園での勉強に集中しようとしても、女子生徒たちやユリウス殿下をはじめとする貴公子たちの頻繁な訪問により、その時間が奪われていた。女子生徒たちからは更に嫌がらせを受け、彼女の故郷を脅かすような暗示もされた。オリヴィアはこの絶望的な状況の中で、どうすれば良いのか、自分や故郷の人々を守るためにはどうしたらいいのか、という葛藤に苦しんでいた。
夏期休暇中、普通クラスのカーラ・フォウ・ウェインは、寄親であるオフリー家の領地で過ごしており、オフリー伯爵家令嬢ステファニーの取り巻きとして同行していた。ステファニーは自身の兄、リッキーに対して強い嫌悪感を持っており、彼の存在を家族にとっての恥と考えていた。リッキーは問題を起こすことで知られ、貴族としての品格に欠ける人物である。ステファニーはカーラにリッキーの結婚について話し、彼に相応しい相手がいることを示唆し、その結婚が実現すれば家族の問題も解決すると考えていた。その後、リッキーが現れ、ステファニーとの間で兄妹喧嘩が発生し、カーラはその場を静かに見守っていた。
第03話
二学期の開始と共に、学園祭と修学旅行が控えており、学園行事への参加は婚活において重要なアピールとなる。そのため、主人公は貧乏男爵グループの一員として学園祭での出し物を計画していた。しかし、グループの男子たちは、以前一緒に参加した合コンのセッティングを再度マリエに依頼するために土下座しており、彼女に女子の紹介を懇願していた。マリエは男子たちの態度に内心で満足しつつも、週に一回学食のプリンを条件にセッティングを受け入れることにした。男子たちは、マリエの要求が実際にプリンであることに驚愕し、彼女を女神と称賛するが、主人公はマリエとの関係について誤解がないよう釘を刺す。
休憩時間に学園の廊下で、生徒たちは夏期休暇中の出来事について盛り上がっていた。特に注目されていたのは、ユリウス殿下が夏期休暇中も特待生のオリヴィアを誘い続けていた話題である。この会話に加わっていた男子生徒たちは、婚約者であるアンジェリカの現状についても言及していたが、彼らは自分たちの周囲にアンジェリカがいることに気付いていなかった。アンジェリカが現れると、話していた男子たちは恐怖で色あせ、一人が残されて彼女の怒りを直接受けることになった。アンジェリカは冷静かつ厳しい態度で男子から詳細を問い詰め、他の生徒たちはその場から逃げ出した。最終的に、男子生徒はアンジェリカに謝罪し、彼女の質問に答えざるを得なかった。
茶会室でアンジェリカとユリウス、ジルクの三人が集まっていた。ジルクはアンジェリカに対して落ち着くよう諭し、ユリウスの夏期休暇の過ごし方についてアンジェリカが気にする必要はないと指摘している。一方、アンジェリカはユリウスの行動に不安を抱え、彼女がユリウスの婚約者であることを強調していた。夏期休暇中、ユリウスはアンジェリカの父ヴィンスによって社交界に引き込まれており、ユリウスにとっては迷惑であった。ユリウスはアンジェリカの行動を批判し、彼女に対してオリヴィアの件に関わらないよう警告し、自分の生活に対する自由を主張した。最終的にユリウスが席を立つと、アンジェリカは失望し、膝の上で手を握りしめた。
アンジェリカが部屋を出ると、彼女の取り巻きたちがディアドリー・フォウ・ローズブレイドと言い争いをしていた。ディアドリーはアンジェリカに、オフリー家のステファニーの振る舞いについて話し、問題があれば手を貸すことを申し出る。しかし、アンジェリカはディアドリーの協力を断り、学園内での実家同士の争いを避けるように言う。ローズブレイド家とオフリー家は敵対関係にあり、ディアドリーはステファニーに対しても否定的な態度をとっていた。アンジェリカはディアドリーに対して、学園での騒ぎを起こさないよう警告する。ディアドリーは去り際にステファニーに注意するようアンジェリカに忠告し、アンジェリカはステファニーの行動が心配であると感じた。
学園祭の準備中、ダニエルとレイモンドは、マリエに女子を紹介してもらえることに感謝していた。一方、リオンはマリエから女子を紹介してもらいたいと思っているが、マリエはその話題になると不機嫌になる。ダニエルとレイモンドはリオンとマリエが付き合っていると誤解しており、リオンがその誤解を否定すると、二人はリオンに冷たく接する。学園祭での競技大会に賞金があることを知ったマリエは、リオンにエアバイクレースへの参加を提案するが、リオンは参加枠が限られており、出場が難しいと説明する。ルクシオンが提案する不正な手段にリオンは驚くが、マリエはリオンに賞金稼ぎを提案するも、リオンは断る。マリエの家の借金問題が明らかになり、マリエが泣き出すと、ダニエルとレイモンドはリオンが悪者だと誤解する。しかし、マリエは賭け事を嫌っており、リオンは賭け事で稼ぐことを諦める。最終的にマリエは学園祭で自分で稼ぐ決意をする。
第04話
学園祭は三日間にわたり開催され、初日と二日目は文化祭のように生徒たちが出し物をし、三日目は体育祭のような競技大会が行われる。リオンはダニエル、レイモンド、マリエと四人で屋台を出すことになり、準備中にリオンは喫茶店を出したかったが、マリエの意見で屋台になったことに不満を漏らす。一方で、マリエは利益を重視し、リオンにも仕事に集中するよう促す。その時、オリヴィアが通りかかり、マリエとリオンは彼女が痩せたように見えることに気付く。オリヴィアはグレッグに誘われて食事に行くが、リオンは彼女が辛そうな顔をしたのを見逃さず、心配する。学園内ではオリヴィアさんが特待生であることに対する反感が高まっており、マリエはこの問題が簡単には解決しないだろうと懸念を示す。ダニエルとレイモンドが買い出しから戻ってくると、話題は変わるが、リオンはオリヴィアの状況について心配を残す。
学園祭当日、リオンたちはマリエの考案によりカラフルなチョコスプレーをふりかけたボールドーナツを販売する屋台を出していた。マリエは客引きに力を入れ、リオン、ダニエル、レイモンドはドーナツの製造に忙しい。リオンは自身が作るドーナツに対して微妙な感情を抱きつつ、マリエの売り手としての才能に感心している。ルクシオンからの細かい指示に苦笑いしながら、リオンは作業を続け、ドーナツを次々に客に提供していた。この屋台では、マリエの努力とチームワークにより、多くのドーナツが売れ、リオンは自分の立場や行動について冗談めかして語りながら、マリエの営業戦略を支えていた。
休憩時間に、リオンは失敗したドーナツを食べるために人通りの少ないベンチに座っていた。マリエは屋台で忙しく、リオンは彼女を昼食に誘ったが、ドーナツが売れているため彼女は参加できなかった。リオンはルクシオンと会話しながら、ドーナツを食べていたところ、アンジェリカが通りかかり、お腹が鳴る音をリオンに聞かれてしまう。リオンは失敗作のドーナツを彼女に提供し、彼女は最初は戸惑いながらも受け取り、おいしそうに食べた。アンジェリカは普段は取り巻きに囲まれており、このような食べ物を楽しむ機会が少ないことを明かし、新鮮だと感じていた。リオンが有名人であることをアンジェリカが知っていたことに、リオンは驚く。アンジェリカはリオンの功績を称え、去って行った。リオンはルクシオンの小言を聞き流し、屋台に戻る準備をする。
リオンと会話した後、アンジェリカは少し心が軽くなった気がし、リオンをユリウスに紹介することを考えていた。ドーナツの味が印象的で、リオンへの感謝の気持ちをどう表現するか考えているうちに、微笑んでいた。しかし、その後、オリヴィアと遭遇し、彼女がユリウスや他の貴族の男子生徒たちに気に入られていることを指摘し、忠告を無視したことを責める。アンジェリカはオリヴィアが王位継承者を惑わすことに対して怒りを感じていた。オリヴィアはアンジェリカの言葉に深く傷つき、どう対処すれば良いか悩む。ユリウスたちに相談すると、アンジェリカを怒らせる可能性があり、それが彼女の故郷に対する報復を招くかもしれないと恐れていた。アンジェリカや他の女子生徒たちから受けた脅迫に怯え、誰かに助けを求めるが、どうすれば良いか分からない状態だった。
第05話
学園祭二日目の終了後、マリエは教室でその日に稼いだ金額を数えていた。彼女は屋台で高価格設定のドーナツを売り、大儲けを果たす。しかし、その喜びも束の間、ステファニー・フォウ・オフリーが訪れ、マリエの実家とオフリー家との間で結婚が決まったと告げる。ステファニーはマリエに対して、貧乏貴族たちとの交流を避け、特にリオン・バルトファルトとの仲を断つよう迫る。ステファニーはマリエに自分の兄との結婚を強要し、その結婚がマリエにとって不幸であることを嘲笑う。マリエはこの出来事から、自分の第二の人生が終わったと感じる。
学園祭三日目、リオンはマリエから彼女の家庭の事情について聞かされていた。マリエはオフリー家の跡取りとの結婚が決まったことを告げ、その事実に苦笑いを浮かべながらも、自分には断る権利がないことを認めていた。貴族の間では、結婚が家同士の契約であり、個人の意志は二の次であることが普通であるため、マリエにとっては避けられない現実だった。リオンはマリエを助けようと考えるが、マリエはそれを拒否し、既に彼女は自分の運命を受け入れているようだった。彼女はリオンに感謝の言葉を残し、一人で前を向いて歩き出す。リオンはマリエが望む幸せを得られるかどうか心配しながらも、彼女の決断を尊重するしかなかった。
第06話
学園祭三日目の夜、リオンは自室でルクシオンとマリエの結婚問題について話し合っていた。ルクシオンは、オフリー伯爵家を始末することで問題を解決しようと提案するが、リオンはその方法を拒否し、ゲームの世界を滅ぼすわけにはいかないと考えていた。リオンはマリエの結婚を阻止する決心を固め、ルクシオンにオフリー家が空賊と繋がっている証拠を用意するよう命じる。リオンは、王宮に証拠を提出し、オフリー家の陰謀を暴く計画を立てるが、その行動がゲームのシナリオを破綻させる可能性があることを承知の上で進めることを決める。リオンは、ゲームシナリオが破綻した場合でも、自分とルクシオンで何とか対処するつもりでいた。
ルクシオンが集めた証拠を王宮に届けた後、数日が経過した。マリエは退学の準備を進めているが、主人公の進捗は遅れていた。主人公は自室で勉強机に突っ伏し、国の状態について不満を漏らしている。提出された証拠は何者かによって無視され、王宮内ではオフリー家に関する証拠の出所についての会議が行われていた。ルクシオンと主人公は、証拠の提出が無駄に終わったことについて話し合い、オフリー家の影響力の大きさを認識する。ルクシオンは、オフリー家が王宮内で強い後ろ盾を持っていることを明らかにし、フランプトン侯爵がその後ろ盾であることを示す。主人公はフランプトン侯爵についての情報を持っていないが、ルクシオンは彼が重要な人物であることを強調する。証拠が無視される状況に対処するために、ルクシオンはディアドリー・フォウ・ローズブレイドとの面会を提案する。ローズブレイド家はオフリー家と敵対しており、彼らが証拠提出者を探していることを利用して、協力を求めることを勧める。
オフリー家の件でディアドリーに話を持ちかけると、主人公は女子寮の彼女の豪華な部屋に連れて行かれた。ディアドリーは、提供された証拠を確認しながら、それらについての知識が一部あることを認め、主人公の情報収集能力に驚いた。主人公は、友人がオフリー家の跡取りとの政略結婚を強いられているため、ローズブレイド家の力を借りて結婚式を阻止したいと願っていた。ディアドリーは、この直接的で型破りなアプローチを評価し、ローズブレイド家の支援を申し出た。さらに、主人公が兄の婚約問題について言及すると、ディアドリーはその問題の解決後に兄の縁談をローズブレイド家が引き受けることを約束した。主人公は、ローズブレイド家が期待する活躍を果たすために準備を始めることを決意した。
第07話
王都近くの飛行船港に停泊しているオフリー家の飛行船は、金色の装飾で悪目立ちしていた。マリエは、学園を離れオフリー家へ向かう準備をしていた。彼女を見送るために、多くの生徒が集まっており、エリー、シンシア、ベティらがマリエに別れの挨拶を交わしていた。エリーは読書を楽しむように本を、シンシアとベティはそれぞれの思いをマリエに伝えていた。また、貧乏グループの男子生徒たちはマリエとの別れを惜しみ、涙を流していた。かつてマリエをいじめていたブリタたちは、オフリー家の悪事を知りながら何も言えなかったことに対する罪悪感から、謝罪の言葉を述べた。ステファニーからの急かしにも関わらず、マリエは周囲の人々との別れを穏やかに受け入れ、乗り込む準備を整えた。主人公は、義理の姉妹となるステファニーとの関係を気にしつつも、マリエとの再会を約束した。
ステファニーは船内を歩いていたが、マリエが友人たちに囲まれている姿を見て不機嫌になっていた。彼女はカーラに対して、マリエが貧乏な友人たちに囲まれていることを嘲笑していたが、カーラはステファニーの情緒不安定さに内心で不満を感じていた。ステファニーはオフリー家の軍隊と空賊が領地を守っていると豪語し、バルトファルトに対して何かしらの計画を持っていることをほのめかした。一方、学園ではリオンが友人たちからマリエの結婚に関して非難されていた。しかし、リオンはオフリー家に対する襲撃計画を立てており、その計画を実行に移そうとしていた。友人たちは最初はリオンの行動を理解できなかったが、オフリー家が空賊と繋がっていることを知ると、彼らも協力を申し出た。彼らは飛行船や武器、さらには人手を提供することでリオンの計画を支援しようとした。リオンは友人たちの協力に感謝しつつも、彼らの安全を心配していた。友人たちはマリエを助けたいという強い意志を示し、リオンの計画に積極的に参加することを決めた。この行動は、彼らがマリエに対して抱いていた感謝の気持ちと、空賊に対する敵意から来ていた。
ルクシオンは、友人たちを戦力に加えることに対して否定的な意見を示しているが、主人公は領主貴族として空賊に苦しめられている現状を変えたいと考えていた。オフリー家が空賊と手を結んでいることに対する怒りもあり、戦力として友人たちの協力を得ようとしている。ルクシオンは新人類を合理的ではないと批判するが、主人公は人間の合理性について否定的であり、両者の間で意見が交わされた。その後、主人公はブリタたちを見つけ、何かを頼むために接近している。
第08話
オフリー家によって軟禁されたマリエは、想像していたより快適な環境で生活している。食事も豪華で、使用人もいるため、家事をする必要がない。しかし、一人での食事に寂しさを感じており、学園での日々を懐かしんでいた。マリエは将来、オフリー家が打ち倒された場合の自身の立場を心配しており、逃げ出す準備を考えていたが、自分がモブキャラクターであるため、うまくいくか不安であった。ステファニーはマリエを冷遇するつもりだったが、マリエにとっては十分快適な生活であった。ステファニーは、マリエが自分の婚約者に近づいたことに対して怒りを感じており、マリエを罰するつもりであることを示唆した。ステファニーはマリエの恋人であるリオンに何かしようとしているようで、そのことをマリエにほのめかした。マリエはステファニーの計画に対して心配しているが、自分の行動がリオンに迷惑をかけることを避けたいと思っている。ステファニーの真意が不明ながらも、彼女の行動には何か他の感情が隠されている可能性がある。
結婚式当日の朝、ウィングシャーク空賊団がオフリー家の空域で艦隊行動を展開していた。その中には、空賊団を率いる巨漢のお頭がおり、彼は左目に眼帯をしていた。彼らはオフリー家から護衛の依頼を受けていたが、その理由はオフリー家がマリエとリオンの恋人を無理矢理奪ったことにあった。お頭は、自分たちを倒した者がリオンだと考えており、その報復を計画していた。その時、艦隊の進路を塞ぐようにして現れたのは、バルトファルト家の飛行戦艦を含む五隻の艦隊だった。お頭は、これらの艦隊が自分たちと戦う意図で現れたことに呆れかえり、バルトファルト家の戦艦だけが価値があると見なしていた。お頭はダドリーの敗北を気にせず、バルトファルト家の飛行戦艦を奪うことに意欲を示していた。副長は、リオンが恋人を取り返しに来たのではないかと推測していたが、戦力が不足していると感じていた。それにも関わらず、お頭はバルトファルト家を倒すことで空賊団の名誉を守るつもりであり、副長はその決意を周囲に伝えていた。
バルトファルト家の飛行戦艦の甲板には、ニックスを含む八機の鎧が並んでおり、彼らは戦いの準備をしていた。彼らの鎧は新品で性能が良いものの、数が八機しかないことが不安要素であった。一方、ウィングシャーク空賊団のお頭は、自らが乗る大型で高性能な鎧に乗り込み、バルトファルト家の鎧たちとの戦いに臨んでいた。お頭は自分たちの勝利を確信していたが、黒と灰色のカラーリングの巨大な鎧、アロガンツによってその考えは覆された。アロガンツはリオン・フォウ・バルトファルトが操る特別製の鎧で、お頭の攻撃を物ともせず接近してきた。お頭の持つ大剣の一撃もアロガンツにはほとんど影響を与えず、お頭は恐怖を感じ始める。アロガンツがお頭の鎧を掴み、左手が輝くところでお頭の記憶は途切れた。戦いの中で、ニックスとその仲間たちは古い鎧を使っていたが、リオンが用意した特別製の鎧が戦況に大きな変化をもたらした。
第09話
アロガンツはバルトファルト家の飛行戦艦に降り立ち、捕らえられた空賊たちが拘束されている状況に遭遇する。ニックスは無事で、リオンに救助される。リオンはローズブレイド家の支援を得ており、ニックスはその事実に何とも言えない反応を示す。その後、リオンはマリエを救出するためにオフリー家の浮島に向かう。リオンとルクシオンの間では、空賊たちを殲滅する方法について議論が交わされる。リオンは、ルクシオンの提案する圧倒的な力での殲滅を避け、可能な限り殺生を避けたいと考えている。ルクシオンは、法律上問題ないと主張するが、リオンはそれが自分の心の問題であると反論する。リオンは大量虐殺に抵抗があり、その行為を避けたいと願っている。
オフリー伯爵領でリッキーの結婚式が行われている中、領民たちは祭りで賑わうものの、オフリー家の兵士たちによる厳しい警備に怪訝な顔をしていた。その背景にはリッキーの結婚相手に関する噂があり、領民たちの間で略奪婚ではないかという疑念が浮かんでいた。祭りの最中に爆発音が聞こえ、領民たちは恐怖して逃げ出す。兵士たちは空を見上げ、敵の飛行戦艦と鎧が迫っていることを認識する。リオンは敵の本拠地に一番乗りすることで戦闘による被害を減らすことを目的としていた。アロガンツで敵鎧と戦いながら、リオンはオフリー家が空賊と繋がっている証拠をすでに手に入れており、王国が彼らの悪行を知っていることを敵騎士に伝える。敵鎧との戦いの中で、リオンは戦斧とロッドを組み合わせて槍を作り、次々と敵を倒していく。ルクシオンはリオンの挑発的な態度に呆れつつも、彼の戦いをサポートする。リオンの目的はマリエを助けることであり、戦闘を通じてオフリー家の鎧の残骸が広場に積み上がっていく。リオンは敵に対する挑発を続け、ルクシオンはリオンの悪趣味を指摘しながらも、彼の行動をフォローする。
第10話
結婚式の最中、マリエは過去を振り返り、助けを求める心の声を漏らす。その声に応えるように、リオンが式場に乗り込んでくる。彼はオフリー家とラーファン子爵家に対して、王宮の許可を得て介入し、結婚式を中止させる。リオンの登場により、オフリー家とラーファン子爵家の暗躍が明るみに出る。リオンはオフリー家の浮島の管理を引き受けることになり、ラーファン子爵家の借金を肩代わりする条件で、その土地を王家に献上することを提案する。これにより、マリエの実家が攻め込まれることとなり、彼女は複雑な感情に苛まれる。リオンと協力者たちは、マリエを助け出すためにオフリー家とラーファン子爵家に対する行動を展開していた。
第11話
ローズブレイド家とバルトファルト家を中心とした貴族同士の内戦は、彼らの勝利に終わり、オフリー家とラーファン家の名は歴史から消えることとなった。ラーファン子爵家の領地は王家の直轄地となり、今後の統治方法は王宮の判断に委ねられる。一方、オフリー家の浮島は、勝利者たちによって新たな統治者が選ばれることになり、その選定の場としてバルトファルト家の屋敷が選ばれた。この過程で、ニックスが子爵として独立し、旧オフリー家の領地を引き継ぐことが決定された。ニックスはこの突然の決定に反発し、自分には統治の経験や能力がないと主張する。しかし、父親とローズブレイド家の間で既に交渉が終わっており、ニックスの結婚相手としてローズブレイド家のドロテアが選ばれていた。ドロテアは、ニックスの強気な態度に興味を持ち、彼のことを理想の相手と見なす。一方、ニックスはこの結婚を逃れようとするが、ドロテアは彼の挑戦的な態度を好ましく思い、二人の間には意外な化学反応が起きる。結局、ニックスは新たな子爵として独立し、ドロテアとの結婚が決定される。この出来事は、周囲の人々にとって予想外の展開であり、ニックスの兄であるリオンはこの結果を内心で喜ぶ。ニックスの未来に対する心配と期待が交錯する中、ドロテアとの結婚が彼の人生に新たな展開をもたらすこととなる。
第12話
王宮でオフリー伯爵家の査問会が行われた日、多くの貴族が集まった中、アンジェリカとディアドリーも会話を交わしていた。オフリー家は空賊との繋がりから貴族として不適切な行動を取ったとして断罪され、その財産は王宮に没収される見せしめが行われた。アンジェリカはディアドリーに感謝されるが、同時にこの騒動の余波について懸念を表明する。ディアドリーは、この事態を急いだのはローズブレイド家ではなくリオンであると述べ、バルトファルト家とローズブレイド家との縁組みについて語る。アンジェリカは、リオンを引き抜く計画が失敗したことに深く後悔し、ローズブレイド家がレッドグレイブ家の派閥に属していないことから、引き抜きを再考する必要があると感じていた。最後に、二人はオフリー家の査問会への参加を確認し合うシーンで締めくくられる。
王宮では、オフリー伯爵家の査問会とは別に、ステファニーに対する査問会が行われていた。彼女は学園での権力の乱用や空賊との繋がりによる犯罪行為で査問されており、罵声を浴びせられていた。罪状は重く、通常ならば処刑されるところだが、ステファニーには王国からの追放という罰が下された。これにより、彼女は貴族の身分を失い、法の保護も受けられない状態となる。罰が軽いと思われがちだが、彼女にとっては最悪の結末であり、絶望していた。また、カーラ・フォウ・ウェインという女子生徒の名が挙がったが、ステファニーは彼女を庇う発言をした。査問会では、ステファニーがかつて周囲からどれだけ嫌われていたかが明らかにされ、彼女は孤立無援の状態に追い込まれていった。
リオンとマリエは地下牢にて、ステファニーの査問会の余波を受けて拘束されているカーラとラーファン元子爵に対する続きの対応を行っていた。カーラはステファニーが彼女や他の仲間を売らなかった事実を知り、驚きと複雑な感情を示す。一方、ラーファン元子爵は自身の救済をリオンに懇願するも、リオンとルクシオンによって拒絶される。リオンはマリエが家族への負い目に苦しんでいる様子に気付き、二人の間には共通する部分が多いとルクシオンに指摘される。最終的に、リオンとルクシオンはラーファン元子爵の懇願を無視して地下牢を去り、マリエのもとへと戻ることを選ぶ。ステファニーは自らの行いに対する罰を受け入れ、カーラとラーファン元子爵はそれぞれの罪に直面することとなった。
第13話
放課後の校舎でオリヴィアは、外部の職人たちがホルファート王国の地図に修正を加えているのを目にする。修正内容は、王国の領土内のラーファン子爵家およびオフリー伯爵家の名前が赤字で消されており、両家が取り潰されることが示されていた。職人たちは、オリヴィアにこれらの家が王家の怒りに触れ取り潰しとなったこと、オフリー伯爵家の領地が他の貴族に引き継がれることを伝える。職人たちの話では、ある貴族の怒りによって一日で伯爵家が滅ぼされたという噂があり、この事実にオリヴィアは恐怖を感じる。自分が暮らしている国の平和なイメージが崩れ、貴族でさえ簡単に滅ぼされる現実に直面し、深い不安を抱えることになる。
査問会とカーラとの面会を終えた二人は学園に戻り、マリエは家の取り潰しに伴う貴族位の剥奪と退学手続きのために事務室に呼び出される。無罪であるにも関わらず、マリエは貴族ではなくなり、平民としての扱いを受けることになり、学園に通う資格を失う。ルクシオンはマリエを慰め、より良い教育環境を提供することを提案するが、マリエは学園生活そのものを求めていた。二人は前世の兄妹だと誤解していたが、お互いの記述に食い違いがあり、実際には異なる人物であることが明らかになる。しかし、ルクシオンと師匠の協力により、マリエが学園に残る方法が見つかる。それはリオンとの婚約であり、学園に通う資格を保持するための解決策である。マリエは告白のシチュエーションや言葉にこだわるが、ルクシオンは迅速に準備を進める。最終的に、マリエは学園に残ることができるが、告白のやり直しは先送りとなる。
第14話
査問会とカーラとの面会を終えた二人は学園に戻り、マリエは家の取り潰しに伴い、貴族位の剥奪と退学手続きを余儀なくされる。無罪であるにも関わらず、実家の消失により平民となり、学園に通えなくなる。ルクシオンはマリエに別の教育環境を提案するが、マリエは学園生活を求めていた。前世の記憶から二人は兄妹だと誤解していたが、話し合いの中でそれが誤りであることが明らかになる。解決策として、リオンがマリエとの婚約を提案し、これによりマリエが学園に残ることが可能になる。しかし、マリエは告白のシチュエーションに不満を持ち、よりロマンチックな告白を求める。ルクシオンは迅速に準備を進めるが、マリエの理想とは異なる。結局、婚約の申し出は先送りになり、両者の誤解は解けるが、問題の解決には至らない。
査問会とカーラとの面会後、二人は学園に戻る。放課後の教室は夕日でオレンジ色に染まっており、懐かしさを覚える。しかし、マリエは家の取り潰しに伴い貴族位を剥奪され、退学を余儀なくされる。ルクシオンは良い教育環境を提供することで問題が解決すると提案するが、マリエは学園生活を望んでいる。二人は前世の記憶を共有し、誤って兄妹であると考えるが、話を進めるうちに誤解であることが明らかになる。リオンはマリエとの婚約を提案し、これによりマリエが学園に残ることができるようになる。しかし、マリエは告白のシチュエーションに不満を持ち、ルクシオンは迅速に準備を進める。結局、婚約の申し出は先送りになり、両者の誤解は解けるが、問題の完全な解決には至らない。
査問会とカーラとの面会後、二人は学園に戻る。放課後の教室は夕日で染まり、懐かしさを感じるが、マリエの事情がそれを打ち砕く。マリエは家の没落に伴い、貴族の身分を失い、学園からも退学させられる状況にあった。彼女には無罪が確定しているものの、貴族の身分を失ったことで、学園に通う資格も失われてしまう。ルクシオンはより良い教育環境を提供することを提案するが、マリエは学園生活そのものを求めていた。二人は前世の記憶を共有し、誤って兄妹だと思い込むが、話が進むにつれて、それが誤解であることが明らかになる。結局、婚約を提案し、これによりマリエが学園に残る道が開かれるが、マリエは理想とする告白のシチュエーションに不満を持つ。ルクシオンは迅速に準備を進めるが、マリエの要望に完全には応えられず、最終的に婚約の申し出は先延ばしになる。
第15話
オフリー家の事件後、王都は落ち着きを取り戻し、学園では生徒たちが修学旅行を楽しみにしていた。マリエは修学旅行について語り、無償の旅行を喜んでいるが、貧乏性が抜けず、ルクシオンの提供する贅沢にも拘わらず、安さに敏感である。ルクシオンはいつでも旅行に連れて行けると提案するが、マリエは大勢での修学旅行の魅力を語る。以前の告白に関してマリエは不満を示し、もっと真剣な態度を望んでいた。食堂では、マリエがプリンを楽しむ様子を他の生徒たちが見守る。その頃、主人公オリヴィアさんが席を探しており、ユリウス殿下が彼女に食事を共にすることを提案する。ジルクも参加し、三人は昼食をともにする。この様子をアンジェリカさんが見ており、何かを感じ取るが、具体的な行動には移さなかった。食事を終えたマリエと主人公は、これからの行動を相談しながら席を立つ。
学食で昼食をとっているオリヴィアは、ユリウスとジルクから専属使用人を用意してくれるという提案に驚いていた。専属使用人とは、女子生徒に許された身の回りの世話をする亜人種の奴隷のことで、しっかりとした雇用契約が結ばれるが、大金が必要となる。ユリウスはオリヴィアが寂しそうにしているのを見て、相談相手として専属使用人を用意することを提案した。ジルクは王都で有名な奴隷商館に仕事のできるエルフがいると紹介し、オリヴィアにサポートを提供することを提案する。しかし、オリヴィアは費用の問題を指摘するが、ユリウスは自らの費用で賄うと申し出る。このやり取りから、オリヴィアは自分とユリウスの間に大きな隔たりがあることを実感し、しかし彼らの申し出を受け入れることにした。
学食を出たアンジェリカは、激しい怒りに体を震わせていた。彼女が廊下を歩くと、前を歩いている生徒たちは慌てて道を譲った。アンジェリカの心の中では、ステファニーの声が響いていた。それは、オリヴィアに対する警告の言葉であった。アンジェリカはステファニーの言葉に惑わされることを拒否しながらも、その言葉が頭から離れずに苛立っていた。彼女は自分の愛がオリヴィアに負けることはないと自信を持っていたが、現実的にはステファニーの言葉に不安を感じていた。
エピローグ
休日の午後、主人公とマリエは買い物の後に喫茶店に入った。大量の買い物袋を持っている主人公は疲れていたが、マリエは購入した私服に満足していた。マリエは貧乏性で高価な服を拒否反応を示していたが、安価な服には目を輝かせていた。このやり取りを聞いていたルクシオンは、主人公の母も裕福に慣れていないとコメントした。その後、修学旅行の話題になり、和風の浮島に行くことになったが、それは主人公が教師たちに影響を与えた結果だった。主人公はマリエにプレゼントとして「聖女の首飾り」を渡したが、マリエはそれを拾い物と誤解した。ルクシオンはその首飾りがマリエに効果があると信じていたが、マリエはそれを受け入れるのに躊躇していた。最終的に、主人公とルクシオンはマリエからの報復を避けられない状況になった。
深夜、マリエは聖女の首飾りを机の引き出しにしまい、既に眠っていた。彼女は寝言を言いながら眠っている中、部屋で不気味な現象が起こる。机の引き出しから黒い靄が湧き出し、人の形をした女性の姿を取り、アーモンド形の黄色い目でマリエを覗き見る。その靄は聖女の首飾りに関係しており、マリエの体を乗っ取ろうと手を伸ばし、彼女の体に突き刺さって中へ入り込む様子が描かれている。
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