どんな本?
病気で若くして亡くなってしまった
目が覚めたらゲームの世界に居た。そこで相棒のアトゥと共にゲームの続きのように施設を建てようかとしてたら、痩せ細ったダークエルフ達が現れた。
そこから始まるダークファンタジー世界での国家戦略。
ゲームの知識を生かして作って行くが、、、
なんか少し違うらしい。
今後どうなるのか非常に楽しみ。
読んだ本のタイトル
異世界黙示録マイノグーラ~破滅の文明で始める世界征服~ 1
英語名:Apocalypse Bringer Mynoghra
著者:鹿角フェフ 氏
イラスト:じゅん 氏
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あらすじ・内容
転生したら邪神(かみ)でした―― 邪神と魔女の異世界国家運営、スタート!
若くして病死した伊良拓斗は、生前熱中していた戦略級ファンタジーSLG「Eternal Nations」に似た異世界に転生してしまった。
異世界黙示録マイノグーラ~破滅の文明で始める世界征服~ 1
それも邪悪属性文明「マイノグーラ」を率いる邪神として――。
「拓斗様……また、二人で始めませんか?」
目の前に現れた可憐な少女――マイノグーラの英雄ユニット“汚泥の魔女”アトゥの言葉に拓斗は頷き、二人だけの新国家マイノグーラが産声を上げる。
しかし、彼らマイノグーラは「内政特化で戦争が苦手」という邪悪らしからぬ特徴を持ち、ユーザーから「もっとも使いにくい」と評されるほどの超上級者向け勢力なのであった……!
感想
『異世界黙示録マイノグーラ』は、病気で亡くなった青年、伊良拓斗が、自身が愛してやまなかった戦略SLGゲーム「Eternal Nations」に似た異世界に転生する物語。
この世界では、彼は邪神イラ・タクトとしてマイノグーラ、邪悪属性文明を率いることになる。
拓斗の前に現れた英雄は、彼がゲーム内で愛したキャラクター、汚泥の魔女アトゥだった。
彼女の提案により、二人で新たな国家マイノグーラを建国する決意をする。
しかしながら、彼らの勢力は内政に特化しており、戦争は苦手とされる難易度の高いものだった。
物語の中で、拓斗とアトゥは基盤を固め、施設を建て、内政を強化することに力を入れる。
その過程で、痩せ細ったダークエルフたちが彼らのもとに現れ、彼らもまたマイノグーラの一員となる。
拓斗はゲームで培った知識を活かしながらも、この異世界がゲーム「Eternal Nations」とは異なる面も多いことに気づく。
物語は彼らがどう世界征服を目指していくか、その過程で様々な出来事が彼らを待ち受ける。
拓斗の性格は、初めは優しげに描かれるが、徐々に彼の中の不気味な面が、ダークエルフ達の目を通して浮かび上がって来る。
一方、アトゥも弱いとされていたが、実際には非常に強い力を持ってる事が判明する。
読んでみて、ゲームのような戦略と国家運営の要素に引き込まれた。
拓斗とアトゥが少ない手駒の活かしてどのように困難を乗り越え、どのように世界にその名を轟かせるかが、緊迫感を持って描かれていた。
物語は次巻への期待感を持たせつつ終わり、ダークエルフ達を困難に追い込んだ勢力を蹂躙するのか、それとも相手に侵攻されるのか?
考えさせられる。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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同シリーズ
その他フィクション
備忘録
第一話 NewGame
伊良拓斗が亡くなり、意識が闇に落ちた瞬間、彼は再び目を覚ます。目の前に広がるのは一面の緑と清涼な空気であり、病衣を着たままの彼は、病気の苦しみから解放された身体の軽さを実感している。そこに、彼が熱中していたゲーム『Eternal Nations』で愛したキャラクター、アトゥが現れる。アトゥは彼に敬意を表し、二人は死後の世界で再び出会ったことに喜びを感じている。
アトゥと拓斗は、現実とは異なるかもしれないこの新たな世界で、彼らだけの王国を作ることを決意する。彼女の存在が拓斗に新たな生の意味と目的を与え、彼は自分の力で運命を切り開く決意を新たにする。二人は彼らが何度も繰り返したゲームの戦い方を実世界で再現しようと誓い、未知の土地での新たな生活を始める覚悟を固める。
第二話 斥候
拓斗とアトゥが石造りの台座に座り、最初の行動を考えている。彼らが取るべき行動は、他者に見つからないようにしながら情報を収集することとなる。ゲーム内での経験を基に、彼らは「緊急生産」を利用し、斥候ユニット「足長蟲」を生産することを決める。拓斗とアトゥはこの新しい世界での初めての行動として、足長蟲を探索に派遣する。しかし、拓斗が持っている魔力は限られており、彼らはこれからの行動を慎重に計画しなければならない。アトゥの戦闘力は低く、もし敵に遭遇すれば厳しい状況になることが予想される。
第三話 ダークエルフ
ダークエルフの戦士長、ギア=ナグイーブ=マザラムは、部下たちと共に深い森を歩いていた。体力が衰えており、食糧も見つからない状況だった。彼らは大呪界と呼ばれる場所におり、古い書物にはその地が邪悪なものに封じられていると記されていた。部下たちは森から出ることを進言するが、ギアはそれを退け、希望を捨てずに進むことを選んだ。
森を抜けると、彼らは異形の存在と遭遇し、ギアは彼らに謝罪と自己紹介を行った。異形の存在は彼らがどうして森に入ったのか尋ね、ギアは迫害を逃れてきたことを説明した。その存在はギアの話を聞き、慈悲を示すかのように食糧を提供した。ギアと部下たちは、初めての慈悲に感謝しながら、それを受け入れた。この出来事は彼らにとって奇跡のようなものであり、深い感謝と驚きをもって受け止められた。
第四話 野営地
ダークエルフたちが仮設の野営地を設けていた場所で、五百人程度のグループが飢餓に瀕していた。その中で、ほとんどが女性と子供で、皆、深刻な飢餓状態にあった。しかし、ある日、彼らの状況は一変する。食糧の強烈な甘い香りと共に、彼らの戦士長が食糧を携えて帰還したのだ。戦士長の帰還により、野営地は活気を取り戻し、すぐに食事の準備が始まった。食糧は十分にあり、彼らは久しぶりに腹を満たすことができた。瀕死の状態にあった人々も、何とか一命を取り留めることができた。
ダークエルフたちの野営地で、飢餓から一時的に救われた後、多くの者が眠りにつき、静かな夜が訪れていた。残った食糧は厳重に保管されており、戦士長ギアと賢者モルタールは焚き火のそばで会話を交わしていた。ギアはその日の出来事を回想し、伝承に残る破滅の王と出会ったこと、そして彼についていた少女の存在をモルタールに説明した。モルタールは、ギアの話に不安と恐怖を感じつつも、彼らがどう対応すべきかを考えていた。二人は、破滅の王との交渉を前にして、今後の方針を話し合い、残された道を模索した。一方で、破滅の王である拓斗は、自らの行動を配下から叱責されていた。
第五話 交渉
拓斗は、破滅の王として新たな世界での指導者となり、自らの不用意な行動で配下の少女アトゥの機嫌を損ね、彼女の前でひたすら謝罪していた。アトゥは、拓斗が無駄に魔力を使ったことに不満を持ちつつ、彼の機嫌取りには応じつつあった。拓斗の問題は、女性との限られた接触とその結果としてのコミュニケーションの難しさにあった。彼の死ぬほどの努力とアトゥの徐々に柔らかくなる心が見て取れ、最終的には二人は互いの誤解を解き、和解した。拓斗はアトゥに何でも聞くと約束し、彼女も最終的には許しを与えることに同意した。
拓斗と彼の配下であるアトゥは、モルタールと名乗るダークエルフの長とその一団を迎えた。モルタールは彼らに対して謝罪と感謝の言葉を述べ、拓斗の名を知りたいと願った。アトゥは拓斗に同意を求め、許可されると拓斗の名をイラ=タクト様として明かした。一方で、ダークエルフたちは何か貢ぎ物をするべきかと尋ねたが、アトゥはそれを必要としないと返答し、彼らに速やかに立ち去るよう指示した。このやりとりは、拓斗の名前がこの世界で初めて知られることとなり、彼の地位が確立された瞬間であった。
拓斗と彼の配下であるアトゥはダークエルフたちとの交渉に応じていた。アトゥはダークエルフたちの態度に不快感を示し、交渉を早く終わらせたがっていた。一方、ダークエルフたちはこの交渉が自らの運命を左右する重要なものであると考えており、彼らは拓斗とアトゥに対して礼節を持って接していた。拓斗はアトゥの対応に課題を感じつつも、彼女の忠誠心を評価していた。また、拓斗はダークエルフたちとの会話を通じて、彼らが何か対価を提供する形での合意を求めていることを理解し、それに応じることを決めた。
拓斗は自分たちの国民になることをダークエルフに提案したが、この提案には周囲から驚きの反応があり、拓斗は自分のコミュニケーション能力の不足を痛感した。アトゥは拓斗の真意を確認しようと試みたが、彼の提案が理解されるのは容易ではなかった。拓斗はニンゲンモドキという種族に関する考えをアトゥに説明し、ダークエルフを国民として迎え入れることのメリットについて語った。この新たな種族の受け入れにより、研究速度の問題が解決する可能性があることを示唆した。そして、彼はダークエルフに国民としての役割を果たすことを求め、その結果に基づいて最終的な決定を彼らに委ねた。
第六話 建国宣言
ダークエルフの集団は三日三晩議論し、破滅の王の国民になることを全員一致で決定した。彼らは、その慈悲として与えられた食糧に感謝し、生き延びることを優先した。彼らがこの選択をする背景には、以前から仕えていた普通の王たちとは異なる、絶大な力を持つ終末の王への恐怖と尊敬があった。結果として、ダークエルフたちは破滅の王の保護のもと、新たな人生を歩むことを決めた。彼らは王との契約により、魂のレベルで王の所有物となることを受け入れた。そして、王の訪問日に全員が膝をつき、新たな身分としての生活を始める準備をした。
第七話 技術
国家の樹立が無事終わり、新しい世界での生活を始めた拓斗とアトゥは、集落から離れた場所にいた。二人の表情は暗く、今後の生活に懸念を抱いていた。「詰んだね」「詰みましたね」という言葉が交わされ、周囲には石造りの台座が見慣れていたが、その環境は彼らにとって不利だった。周辺の国家が自然を崇拝するエルフ国家や、善神を信奉する人間国家であり、彼らの位置する大呪界は資源が全くない地域だった。この状況に二人は絶望し、国民となったダークエルフたちと共にどうにか生き抜く方法を模索しなければならなかった。
モルタール老とギアが拓斗とアトゥの元に現れ、彼らはこの世界についての説明を行った。拓斗とアトゥは、モルタール老たちの忠誠を評価し、彼らが示す畏まった態度を緩和するよう求めた。拓斗は忠誠は心に宿るものであると述べ、彼らにはより自然な振る舞いをすることを奨励した。これに対して、モルタール老たちは王の態度と発言に深い感銘を受け、自らの常識が間違っていたと認識し直した。その後、アトゥはこれからの国家方針について話し合うことを提案し、モルタール老とギアは国家運営における重要な役割を担うことを命じられた。特にギアは戦士長としてダークエルフの戦士団を率いることになるが、拓斗は戦争を避け平和を好む姿勢を示した。ギアは王の平和主義に驚きつつも、その方針を受け入れ、王の政策に忠実に従うことを決めた。
モルタール老たちは、自らの立場を意識し、王の下で部族の再興を図る決意をしていた。彼らは王に対する献身と努力を惜しまないことで、同族を王の国へ迎え入れる基盤を築くつもりであった。王からは激励の言葉を受け、ギアはその隙を逃さずに「植林」とは何かについて質問を投げかけた。この質問はアトゥをはじめ、拓斗やモルタール老にも予想外だったため、場が一瞬戸惑いに包まれた。それにもかかわらず、アトゥと拓斗はこの新しい知識に対する興味を隠せず、植林が持つ魔法元素を利用した育成加速の可能性について語り合った。この技術により、魔法で森林を迅速に再生させることが可能となる見込みである。この会話から、彼らは魔法技術における自国の遅れを理解し、それを補うべく新たな計画を立てることになる。
拓斗は、アトゥが意図せずとも誤った情報を広めている状況に苦慮している。アトゥは拓斗が疫病の宿主について発見したと述べており、エムルもこの話題に乗じて質問をしている。エムルが、聖王国クオリアでの疫病について尋ねると、アトゥは疫病がネズミが媒介する細菌によるものであると説明し、これも拓斗の発見としているが、実際には拓斗はそんな発見をしていない。さらにアトゥは、疫病への対処法として祈祷が効果的であると述べるが、これも拓斗が発言したわけではない。このようなアトゥの行動により、拓斗の評価は偽りの情報によって不当に高まっている。
拓斗はアトゥの行動に内心で困惑しつつも、直接的な注意をすることができずにいる。一方で、エムルは拓斗の言葉に感嘆し、尊敬の念を抱いている。その結果、拓斗はこの状況を受け入れつつも、アトゥに対して葡萄禁止令というお仕置きを考える程度で対応している。このようなやり取りの中で、拓斗の国家運営に対する方針も修正されていく。
第八話 内政
イドラギィア大陸は南北に連なる二つの円形の大地から成る。南の大陸は「暗黒大陸」と呼ばれ、大呪界などの入植に適さない地域や危険地域が多く存在し、途上国や未開地域も広がっている。一方、北の「正統大陸」には人間種が支配する聖王国クオリアとエルフ種が支配するエル=ナー精霊契約連合の二つの国家が存在する。これら二国は比較的穏当な関係を保ちつつ繁栄しており、その成果には「聖女」と呼ばれる決戦兵器が寄与しているとされる。
聖王国クオリアは広大な国土を効率的に管理するため州制度を採用している。州は王都クオリアーネを中心に東西南北に配置され、各州は独自の行政権限を持つ。特に北方州は寒冷地帯で発展が遅れている。そこにはいくつかの漁村や農村が点在するが、価値が見出せない土地である。そんな場所で白い装束を身にまとった少女が、蛮族の進軍に対して神の御心に従い、奇跡を示す準備をしていた。この少女は聖王国クオリアが誇る奇跡の体現者、聖女ソアリーナとして知られ、その存在は決戦兵器と称されるほどであった。
「人肉の木」の建築により、食糧生産の見通しが立った状態である。農地の開墾も進められており、国家の繁栄に必要な拡大計画、国内開発計画、軍備計画、研究計画が議論されている。国内開発計画では、「人肉の木」による食糧生産力の増強が中心となっており、現在の拓斗たちの会議では研究に関する議題が取り上げられている。特に魔法技術の研究が優先され、その具体的な方針について議論が進んでいる。
彼らの前方にあった木々が文字通り薙ぎ払われた。彼女の触手による一振りで十数本の木が根元から折れた。この出来事により、彼らは英雄という存在をあくまで個人の範疇で考えていたことに気付かされた。英雄とは単なる武勇に長けた個人ではなく、一軍に匹敵するほどの化け物であり、戦場を歩く一人の精鋭軍であることが示された。彼女はその日、自分の力を示し、ダークエルフたちは彼女の力量を改めて知った。彼女がいればマイノグーラの戦力に関しては安泰であり、追手が来ても容易に撃破できることが確信された。しかし、彼女が勝手に森を破壊したため、王からは「ちゃんと片付けて」と注意され、彼女はしょんぼりしながら片付けを始めた。この一連の出来事を通じて、彼女が持つ圧倒的な力とそれに伴う責任の重さが浮き彫りになった。
樹上建築物からの眺望は絶景であった。高所恐怖症に関する不安を抱いていた拓斗も、実際に登ってみるとその心配は杞憂に終わり、新たな景色に興奮を隠せなかった。彼はエムルに案内されながら建築中の施設を視察し、人肉の木の建設状況や食料庫の進捗を確認した。エムルは近くに湧き水が見つかっており、将来的には井戸を掘る計画もあると説明した。さらに、役所として利用予定の建物についても、現在の規模が適当であると拓斗は感じ、余計な装飾や過大な建築は無用であると考えた。彼らは、基本的に最低限の機能を備えた施設があれば十分であり、今後は増築して対応すれば良いとの方針を確認した。エムルはダークエルフ一同が拓斗の大恩に報いるために粉骨砕身で努力していることを誇らしげに報告し、拓斗はその献身に感動した。彼は「凄い」と単純な言葉で感謝の意を表し、エムルは感極まって涙を流した。その後、拓斗とアトゥは日用品の緊急生産について話し合い、人口が少ないために生産力が限られている現状を鑑み、まずは一次産業と生活基盤の確保を最優先とすることを確認した。そして、安定した生産体制が整うまで、拓斗が魔力を用いて必要な日用品を提供することを決定した。
第九話 予兆
聖王国クオリア南方州の大都市にて、聖騎士ヴェルデルが不機嫌そうに聖堂内を歩いている。彼は礼拝所で祈りを捧げていた聖騎士ローニアスに声をかける。ヴェルデルは暗黒大陸への任務に不満を述べ、ローニアスはその任務が名誉であると説明する。クオリアは宗教国家で、国民の大部分が何らかの聖職に就いている。聖騎士は特に重要な役割を果たしており、社会の上層部に位置している。この事件は、ヴェルデルが暗黒大陸南部の大呪界への調査任務に派遣されることを示しているが、彼はその任務に対して明らかに乗り気ではない。彼とは対照的に、ローニアスは聖騎士の理想を体現するような存在で、彼から任務の重要性を説得される。しかし、ヴェルデルはその任務に苦言を呈し、さらには議会が彼に傭兵団を雇うように命じるが、彼はそれにも不満を示す。ローニアスは友人を通じて傭兵団を手配することを申し出る。ヴェルデルはその提案を受け入れるが、その態度は依然として粗野である。聖王国クオリアは宗教と政治が密接に結びついており、その複雑な背景が今回の任務に影響を及ぼしていることが示されている。
聖王国クオリアの南方州に位置する大都市で、聖騎士ヴェルデルが聖堂内を歩きながらローニアスに声をかける。ヴェルデルは北部の暗黒大陸に赴く任務に不満を表明し、ローニアスはその任務が名誉であると説得する。クオリアは宗教国家であり、聖騎士は社会の上層部に位置する。この事件では、ヴェルデルが暗黒大陸南部の大呪界への調査任務に派遣されることが示され、彼はその任務に対して不満を持つ。対照的に、ローニアスは聖騎士の理想を体現する存在であり、ヴェルデルに任務の重要性を説く。しかし、ヴェルデルは議会が傭兵団を雇うよう命じることにも不満を示す。ローニアスは友人を通じて傭兵団を手配することを申し出るが、ヴェルデルの品性に問題がある一方で、その提案を受け入れる。聖王国クオリアでは宗教と政治が密接に結びついており、その複雑な背景が今回の任務に影響を及ぼしている。
第十話 激突
聖王国クオリアから出立した聖騎士ローニアスとヴェルデルは、大呪界へ向けて進んでいる。彼らは50名の傭兵団を率いており、イドラギィア大陸の危険な環境に適した存在である。この傭兵団は主に魔獣退治や国土拡張の先行調査を行う。ローニアスは傭兵団を上手く調整し、彼らは順調に任務を進めているが、ヴェルデルは徐々に不満を募らせている。北方州の騒乱の影響で、通常より小規模な調査団での派遣となっており、それが彼の不満の一因となっている。ヴェルデルは任務の中断を望む一方で、バルゴ団長との会話から北方州での魔女の噂に触れるが、それについての詳細は明かされない。最終的に彼らは暗黒大陸と接続する中立国の街で休憩をとる予定であり、ローニアスはこの依頼を速やかに終えることを望んでいる。
調査行程は暗黒大陸へと進むも、地域によっては蛮族などの敵性体が存在し、物資の補給が難しい状況にある。加えて、暗黒大陸は不毛の大地であり、毒性のある大地や未知の病に罹る森が存在するため、侵入には専門の案内人が必要である。このような厳しい環境の中、ローニアス一行は中立国家との交流を目的とした中継地点である最後の街で温かな食事を楽しんでいる。ヴェルデルは酒を飲みながら、クオリアでは聖職者の飲酒が好ましくないとされるが、仕事が終わった後は許されると語る。しかし、その解釈に疑問を持つバルゴとローニアスは、ヴェルデルの行動を批判的に見ている。ローニアスは、聖神アーロスの教えを引用し、飲酒が家族の前でのみ一時的に許されると説明するが、ヴェルデルはそれを認めず、議論を避ける。ローニアスはヴェルデルに聖女の神託について尋ねるが、ヴェルデルは不愉快に思いながらも、魔女に関連していることを漏らす。この情報はローニアスにとって新たな疑問を呼び起こすが、ヴェルデルは更なる詳細を避け、ローニアスはその真意を解き明かそうとする。バルゴは、北方州の騒乱が魔女に関連していると聞いていたが、その詳細は不明である。バルゴは安全を選び、危険な任務からは避けると語る。ヴェルデルはローニアスに対して、若さゆえの行動を戒めるが、具体的な助言は与えない。最終的に、ヴェルデルは教会に任せるべきだと結論付け、その場の話は終わる。
翌日、調査団は暗黒大陸に足を踏み入れた。その荒涼とした風景は、聖王国クオリアの生命溢れる大地と正反対のものだった。ローニアスは初めて目にする暗黒大陸の荒れ果てた地に、生命の息吹が感じられないことに言及する。ヴェルデルは、そのような地形が暗黒大陸全域に及ぶことを説明し、中立国家が存在するものの生活は困難であることを示唆する。その後、傭兵団との協議を終え、一行は道なき道を進む。途中でヴェルデルは、傭兵団の能力を評価し、自らの指導でさらに鍛えることを提案するが、実現は困難であるとローニアスは思う。
突然、ヒルジャイアントの襲撃を受けるが、ヴェルデルが前に出て対処する。彼は自らの聖剣技を駆使してヒルジャイアントを圧倒し、瞬く間に怪物を討ち取る。その戦いぶりは、上級聖騎士の強大な力を改めて示し、周囲を驚嘆させる。戦いが終わると、ヴェルデルは血の匂いに引き寄せられる魔獣の可能性を警戒し、一刻も早く移動を促す。その後もヴェルデルは不機嫌な様子を見せつつ、ローニアスは彼の力に感嘆し、大呪界の異変にも対応できるだろうと考える。
拓斗とアトゥが王宮建設予定地とダークエルフの居住区に挟まれた儀式場で新たな斥候ユニット「足長蟲」を生産した。このユニットは、必要な食料と資源を魔力と組み合わせることで作られる。拓斗はこの世界で『Eternal Nations』の指導者として再生し、彼の記憶に基づいてユニットを生産している。また、彼は脳内エタペディアと呼ばれるヘルプ機能を利用しているが、その仕組みは完全には理解できていない。
生産した足長蟲は技術開発により首狩り蟲にアップグレード可能で、高いコストパフォーマンスを持っている。拓斗とアトゥは、このユニット生産の成功を確認し、今後の斥候活動と戦力強化のためのさらなる計画を話し合う。拓斗は次に「全ての蟲の女王イスラ」を呼ぶ計画を立てており、イスラは昆虫系ユニットの永続的強化能力を持つ英雄ユニットである。
さらに彼らは国家運営とユニットの生産を楽しみながら、戦争勝利ではなく平和勝利を目指すが、過去のゲームプレイ経験からはその達成は困難であることを認識している。未来に向けての計画や戦略についても言及しており、マイノグーラの強化を進めることで、彼らはこの新しい世界での成功を目指している。
ユニットの召喚と軍事戦略の計画が完了した後、拓斗とアトゥは王宮建設予定地にある仮設の食事スペースで朝食を楽しむ。この場所はダークエルフたちが作業を行っており、彼らが手作りしたテーブルや敷物で設えられている。拓斗はこれら簡素な家具を気に入っており、彼らの努力を評価している。アトゥも拓斗の価値観を尊重しつつ、彼の望む環境を整えることに協力している。
食事中、拓斗は今後の方針についてダークエルフたちの意見を聞くことを提案し、彼らが国家運営に積極的に参加することを望んでいる。アトゥは初めは王の絶対的な決定が優先されるべきだと思っていたが、拓斗の説明を聞いて納得し、彼の考えを支持するようになる。
また、拓斗はダークエルフたちが過労にならないよう気をつけるべきだと感じており、仕事の配分を考え直すことを検討している。食事が終わりに近づくと、彼は周辺地域の情報収集を続ける計画を述べ、アトゥはそれを支持する。拓斗は彼らの助けを借りて、見落としている問題を解決しようと考えている。
第十一話 魔女
聖王国クオリアから大呪界調査のため派遣された調査団は、途中の襲撃を乗り越え、目的地へと到着する直前であった。調査団はローニアスの指導のもと、森を調査する予定であり、初めての簡易調査を行うつもりだった。しかし、目の前に広がる暗く陰鬱な森を見たローニアスは、森が不気味な化け物の巣窟のように錯覚していた。調査団はヴェルデルの号令で一時停止し、森から出てくる一人の少女に遭遇する。彼女は異質な外見をしており、ダークエルフと名乗るが、調査団には彼女の正体や森の危険性を識る者はいなかった。ヴェルデルは少女と対話を試みるものの、彼女は森への立ち入りを拒否し続けた。最終的にヴェルデルは少女の言葉に納得し、調査を中断して帰還することを決定する。この決断にはローニアスが強く反発し、少女を疑うが、ヴェルデルはその場を収めるために引き下がる。結局、調査団は何も得られずに帰路につくことになった。
紅い瞳を持つ少女、魔女として描かれる彼女は、傭兵団が矢を放つ中、防御を見せつけながら嗜虐的な笑みを浮かべる。ヴェルデルとローニアスは、この魔女がクオリアに認定された災厄の化け物であると共有し、彼女が引き起こした災厄の危険性を認識する。戦闘は矢の攻撃が役に立たない中で、接近戦に移行し、聖騎士たちが剣技で対抗するが、魔女は容易にそれを防ぐ。魔女が人質を取るなどの非人道的な手段に訴える中で、ヴェルデルとローニアスは冷静さを保ちながら彼女の触手を次々と切断し、最終的には彼女に致命的な一撃を加える構えを見せる。しかし、魔女は最後の瞬間にヴェルデルを突き刺し、予想外の反撃を見せる。この戦闘は、彼らの計算を超えた速さと凶暴性を持つ魔女との死闘を描いている。
ヴェルデルが魔女によって致命的な攻撃を受け、命が尽きる瞬間を迎える。彼はローニアスに逃げるように命じ、最後の瞬間、少女に頭蓋を突き刺されて死亡する。その後、魔女はローニアスにも同様の運命を予告する。ローニアスは絶望の中で逃走が無意味であることを悟り、何かのヒントを得て全員に散開するよう叫ぶ。その瞬間、魔女が焦る様子を見せるが、彼女は無数の触手で追撃を開始する。ローニアスは神の力を求めて最後の攻撃を試みるものの、魔女はヴェルデルの剣を使いローニアスの攻撃を防ぐ。魔女が聖騎士の技能を奪う能力を持っていることが明らかになる。ダークエルフの一団が現れ、彼らが魔女と何らかの関係にあることが示唆される中、ローニアスは絶望の淵に立たされる。
アトゥは戦闘で敗れた聖騎士ローニアスを挑発しながら彼の敗北を語る。ローニアスは重傷を負い、抵抗する力を失っている。アトゥは彼が別の選択をしていれば、平和に家族のもとへ帰れたかもしれないと示唆するが、現実は彼が死亡し、その後家族も殺害されると脅す。さらに、ローニアスが逃げることなく死ぬ運命であることを告げ、これが彼の選んだ未来だと述べる。アトゥの言葉はローニアスに絶望を与え、彼は愛する人々が受ける苦しみに心を狂わせる。
第十二話 世界に災厄が蒔かれる時
聖王国クオリアから派遣された災厄調査団との交渉が決裂し、アトゥによる殲滅が行われた。その後、死体の処理を行い、拓斗に報告がなされた。拓斗たちは、この世界が自分たちが知る『Eternal Nations』とは異なることを確信し、聖女やクオリアの存在など、新たな発見に驚いている。また、アトゥは敵ユニットから能力を奪取する能力を持ち、その情報を拓斗に提供している。彼らは現状の北方州の騒乱についても話し合っており、この世界における複雑な政治状況にも言及している。拓斗は、戦闘能力の高い新たな英雄の生産も検討しており、マイノグーラの繁栄を目指す方針を固めている。
拓斗が放った斥候ユニット「足長蟲」が周囲の地形情報を送っており、その情報は拓斗にとって非常に価値があるものだった。しかし、得られた情報はただ森が続いているというもので、特に目立った発見はなかった。アトゥは拓斗の役に立てずに申し訳なさそうにしていたが、拓斗は彼女の存在だけで満足していると伝え、アトゥを安心させた。その後、足長蟲から新たな情報が得られ、近くにダークエルフの集落が存在することが判明した。この発見により、彼らが訪れている世界の理解が深まり、今後の行動計画についても検討を進めている。
拓斗が放った斥候ユニット「足長蟲」が効果的に地形情報を彼に送信している。周囲の森の詳細な地形が彼の脳裏に映し出されており、特に野生動物や魔獣との遭遇はないことが確認されている。アトゥは拓斗の役に立てずに申し訳なさそうにするが、拓斗は彼女の存在だけで満足していると安心させる。アトゥは拓斗からの一言に深く感動し、彼を尊敬していることが明らかになる。情報共有の中で、ダークエルフの存在が新たな発見として浮かび上がり、彼らが近くにいることが判明する。拓斗はアトゥと共に今後の方針を練りながら、もし状況が悪ければ遠くへ逃げることも視野に入れている。
時間が経過する中で、拓斗が放った斥候ユニット「足長蟲」が周囲の地形情報を彼に送信している。この情報は、プレイヤーにとって非常に貴重であり、拓斗はその安心感からほっと胸を撫で下ろす。ただ、得られた情報は森が連続していること以外に目立つものはなく、特に野生動物や魔獣も確認されていない。拓斗とアトゥはこの情報を共有し、さらなる探索の必要性を感じている。アトゥは彼に役立ちたいと願っているが、拓斗は彼女の存在だけで満足しており、彼女を励ますために優しい言葉をかける。その一方で、ダークエルフの集落が近くにあることが新たに判明し、彼らはこの情報をもとに今後の対応策を検討している。拓斗は場合によっては遠くへ逃げることも視野に入れ、アトゥと共に現状を楽観的にとらえている。
時間が経過する中で、拓斗が放った斥候ユニット「足長蟲」が彼に周囲の地形情報を送信し続けている。拓斗とアトゥはこの情報を共有し、安心感を得ている。しかしながら、周囲はひたすら森が続く地形であり、野生動物や魔獣の姿は確認されていない。これにより、周囲には目立った特徴がなく、詳細な調査が必要とされている。アトゥは拓斗の役に立ちたいと願っており、拓斗は彼女がそばにいるだけで満足していると安心させる。一方で、ダークエルフの集落が近くにあることが判明し、拓斗はこの情報を基に今後の対応を慎重に考える。彼らはこの地域での安全性を評価し、場合によっては他の場所への移動も考慮している。
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