どんな本?
俺は全てを【パリイ】する ~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~ は、鍋敷 氏が小説家になろうで連載しているライトノベルです。
アース・スターノベルから単行本が発売されており、現在第7巻まで出ている。
また、KRSG氏がコミカライズを担当しており、コミック アース・スターで連載中。
この物語は、才能なしの少年と呼ばれて職業養成所を去った男・ノールが、ひたすら防御技【パリイ】の修行に明け暮れた結果、世界最強クラスの力を手にしているのに、一切気がつかないまま強敵を打ち倒していく英雄ファンタジー。
ノールは、魔物に襲われた王女を助けたことから、王国の危機に巻き込まれていく。
しかし、彼は自分の能力に全く自覚がなく、常に謙虚で真面目に振る舞う。
そのギャップが面白く、読者の共感を呼んでいるらしい。
この作品は、TVアニメ化も決定している。
読んだ本のタイトル
俺は全てを【パリイ】する ~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~ 3
(英語名:I Parry Everything: What Do You Mean I’m the Strongest? I’m Not Even an Adventurer Yet!)
著者:鍋敷 氏
イラスト:カワグチ 氏
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あらすじ・内容
神聖ミスラ教国の教皇アスティラから
俺は全てを【パリイ】する ~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~ 3巻
リーンはアスティラの息子・ティレンス皇子の誕生日の舞踏会に招待された。
それはクレイス王国の併合を謀る第一歩。
だがリーンは、アスティラの野望を知りながら
あえてノール、イネス、ロロとともに神聖ミスラ教国へと向かう。
周りを教国の兵士に囲まれ、助ける者が誰もいない舞踏会の会場から
はたして4人は生還できるのか!?
前巻からのあらすじ
王都に侵攻して来た皇国軍。
その先駆けとしてドラゴンが攻めて来た。
かなり凶暴なドラゴンだったのだが、都市を吹っ飛ばすドラゴンブレスをノールはパリィ。
尻尾での薙ぎ払いもノールはパリィ。
脚で踏み潰そうとしたらやっぱりパリィ。
そこまで全く殺気の無い状態でされたドラゴンはノールに慄いて服従のポーズをして忠誠を誓う。
その後、巣に帰れと言われて帰ろうとした皇国軍に魔法を撃たれてドラゴンは重傷を負ってしまう。
そして侵略して来た皇国軍本隊に対して全ての兵士の武器をノールはパリィしまくって、大軍の兵士達の武器が空を舞い武器が兵士達の上に降って来る。
そしたら多くの兵士が負傷してしまい皇国軍は瓦解。
それを目の当たりにした皇帝は兵を置いて逃亡。
それをドラゴンを治療して背に乗せて貰い追撃を開始。
そしたら皇国の首都まで逆侵攻してしまい、皇国を相手に和平を結んで終わる。
感想
今巻は大人しめだった。
伝説の剣を住宅の復旧の杭打ちに使ったり。
排水溝の汚れを削ぎ落とすために使ったり、、
亡霊との戦闘をリーンとするが、、
相変わらず素晴らしいまでの引きを魅せてくれるが全てをパリイするノール。
修行では、皇国の兵士が着ていた強化鎧を着たギルバートを相手に凄く強化された槍術を全てパリィをする。
その反動でギルバートは毎日ボロボロになるのだが、、
ドラゴンを治した師匠に頼んで、その日に治療して翌日には万全の体調でノールに挑む。
何気にノールの活動は1、2巻と比べると地味だった。
反対に周りのキャラクター達の方が目立っていた印象。
特にロロがあの師匠達の弟子になったせいで見違えるほど強くなり。
矢が身体に刺さっても表情一つ変えないほど色々とタフになり。
さらに師匠の1人に物凄く可愛がられ。
お互い孤独なイネスとも家族のようになって行く。
そして、リーンがノールに影響されて破格の能力なのに更なる強さも手に入れてミスラの兵を蹴散らす。
そんな彼等が教国の招待に招かれて旅立って行く。
知らんぞ、、、
最後までお読み頂きありがとうございます。
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アニメ
PV
OP
ED
同シリーズ
俺は全てを【パリイ】する
その他フィクション
備忘録
49 女教皇
クレイス王国は魔導皇国の襲撃から回復中で、ミスラ教国からの慰問と援助を受けていた。会話は表面上は友好的でありながらも、両者には緊張が走っていた。特に教皇アスティラは、魔導皇国の襲撃に関連する「悪魔の心臓」という重要産出品の話題を通じて、より深い政治的駆け引きを行っている。クレイス王は、教皇の言葉に警戒しながらも、ミスラ教国との友好を願うが、教皇は彼の立場を利用して何らかの影響力を行使しようとする。このやり取りから、両国間の力のバランスと微妙な政治的緊張が感じられる。
50 婚約者
王は王女にミスラ教国からの誘いについて説明した。王女はティレンス皇子からの熱心な求婚を断った経緯を述べ、その噂が流されていることをデマと断言した。その後、ミスラ教国の招待に対して、王女は参加する意向を示し、王はその安全を心配しつつも、教皇が大勢を連れてくることを許可していることを受け入れた。また、王女はロロという魔族の少年を護衛として同伴することも決めた。この招待は社交の場でもあり、王女にとってはその役割を果たす重要な機会であるが、王は彼女の安全を第一に考え、不安を感じている。
51 杭打ちのノール
ノールは王都の復興作業で活躍しており、特に「黒い剣」を使用して効率的に杭打ちを行っている。これにより、建築基礎の整地が劇的に進行し、多くの家の基盤が確立されている。ノールはその貢献から「杭打ち」というあだ名を得て、作業現場での役割を確立している。さらに、ノールは作業中に同僚たちにゴブリンの話など、自身の冒険者としての経験を語ることが多く、それが休憩時間の楽しみとなっている。これらの話は、同僚やその家族にも楽しまれ、ノールの話術も評価されている。復興作業は順調に進み、王都の景観も少しずつ回復している中で、ノールは新たな冒険の誘いを受ける場面で物語は終わる。
52 まだ見ぬ世界
ノールはリーンと共に食事をしながら、リーンからの旅行のお誘いを受ける。リーンはミスラへの旅が危険を伴う可能性があると告げ、ノールに同行を依頼する。この旅はリーンの知人の成人式のお祝いが主な目的であるが、何かしらの危険が伴う可能性があるため、リーンはノールの力を借りたいと考えている。
ノールは一度はこの提案に迷うが、リーンとの会話を通じて、彼女と一緒に旅をすることに前向きになる。ノールは冒険者としての経験を活かし、リーンと共に新たな挑戦に立ち向かおうと決心する。彼は王都での復興工事にも貢献しており、その経験も活かしながら未知の土地での冒険に備える。
最終的にノールはリーンのお願いを受け入れ、二人でミスラへ向かう旅の準備を始める。この旅が彼にとってどのような意味を持つのか、そして彼がどのような経験を積むことになるのか、未来の展開が期待される。
53 鍛錬
森の中で、主人公は毎朝「黒い剣」で訓練を行っている。この剣は重く、振るだけで周囲の葉が舞うほどの風を生じさせる。彼は風に舞った葉を目標に速度と正確さを鍛えており、日々の訓練で少し速く、的確に動けるようになったと実感している。しかし、彼は「ゴブリンエンペラー」という強大な魔物の話を聞いており、そのような存在に対抗できるほどの力が自分にはないと感じている。そのため、彼は新たな訓練法を模索しており、実戦に近い形での訓練が必要だと考えている。
そこで、冒険者ギルドを訪れ、王都で行われる「幽霊退治」の依頼を受けることを決める。この依頼は幽霊やスケルトンといった敵との対戦を含むが、彼はこれが自身のスキルを試す良い機会だと思っている。ただし、彼の唯一の魔法スキル「プチファイア」では幽霊にはほとんど効果がないため、リーンに同行を依頼することを考えている。リーンは魔法が得意であり、彼女の支援があればより安全に依頼を遂行できると考えている。
54 幽霊退治
リーンと主人公は「幽霊退治」の依頼を受けて古い倉庫の地下室に向かう。この倉庫は昔「迷宮」の一部で、今では物資の保管庫として利用されており、時折「幽霊」が現れることで知られている。リーンはこの倉庫の歴史に詳しく、依頼の準備のために情報を調べてくれていた。二人は指定された場所に到着し、地下室への階段を降りる。そこは非常に暗く、何も見えない状態だった。
階段を降りた先には広い空間が広がっており、突如「幽霊」が現れる。この「幽霊」は通常の人間よりもはるかに大きく、恐ろしい姿をしており、主人公とリーンを驚かせる。しかし、実際には「幽霊」は身体に害を及ぼすわけではなく、主に精神的な影響を与える存在である。リーンは驚きながらも主人公のそばに留まり、支援を申し出る。主人公はこの「幽霊」をどうにか退治しようと決心し、自らが直接対峙することにする。最後には、リーンの助けを求めつつ、勇気を出して「幽霊」に立ち向かう覚悟を決める。
55 俺は幽霊をパリイする
主人公は幽霊退治のために特異な存在である幽霊と戦う。幽霊は触手を使って攻撃し、その触手は矢のように速く主人公に迫るが、主人公はこれを避ける。幽霊はその攻撃をエスカレートさせ、触手を増やしながら激しく叫び続ける。主人公は黒い剣を使って触手を払いのけるが、幽霊の攻撃は止まらない。ある時、主人公が黒い剣で触手を叩くと、物理的な反応があり、触手は弾かれる。これにより、主人公は幽霊に物理攻撃が効くことを知る。
主人公は幽霊の攻撃を避けつつ、【プチファイア】という小さな火の魔法を使い、幽霊に対抗する。幽霊は火を怖がり、主人公はこれを利用して幽霊に近づく。最終的に、主人公は両手の火を合わせて強力な攻撃を仕掛け、幽霊を一時的に消滅させる。しかし、幽霊はすぐに再生し、主人公はこれを完全に倒す方法を模索する。最後には、主人公は未試行の大技を用いて幽霊を倒すことに成功する。
56 『灰色の亡霊』
白い巨体の怪物が【灰色の亡霊】と呼ばれることが明らかになった。【灰色の亡霊】は過去に多くの人々を死に至らしめた伝説の怪物で、精鋭たちによる多大な努力によって封じられた。しかし、先日の皇国の襲撃の衝撃で封印が一部破壊され、【灰色の亡霊】が復活した可能性がある。闇の中で、ノール先生は【灰色の亡霊】の攻撃を巧みに躱しながら進んでいく。先生は高度な魔法技術を駆使し、五重詠唱や過剰詠唱を組み合わせた強力な魔法を発動させるが、それでも【灰色の亡霊】を倒すには至らない。最終的に、先生はリーンに何かを託すような言葉を残す。
57 ノール先生の特別授業
リーンはノール先生から「あとは頼んだ」と言われ、自分が先生からの信頼を受けていることに気付く。その瞬間、彼女は自分がこの強敵に挑むことを決意し、未知の怪物、【灰色の亡霊】と対峙する。リーンは先生の技術を模倣し、【滅閃極炎】などの高度な魔法を多重詠唱して使い、巨大な【灰色の亡霊】に立ち向かう。彼女は自身の限界を超え、最終的には多重の魔法を融合させ、大きな成功を収める。しかし、それだけでは不十分で、【灰色の亡霊】の再生能力に対抗するためにさらに強力な攻撃を加え、最終的には完全に消滅させることに成功する。この過程でリーンは自身の能力と勇気を証明し、先生の期待に応える。
58 魔族の冒険者
リーンがロロをイネスの屋敷に訪れ、神聖ミスラ教国の皇子の成人式に招待されたことを伝えた。ミスラ教国は魔族に対して非常に厳しい国であり、リーンもその危険性を認識している。しかし、彼女はこの機会を利用して、ロロが怖ろしい存在ではないことを多くの人々に理解してもらいたいと考えた。リーンはロロをただの友人としてではなく、英雄として評価してもらいたいと願っている。リーンとの会話から、ロロは自身が望むものが何かを理解し、「冒険者」としての訓練を受けることを決意する。イネスはロロの決意を支持し、彼がこの国の国民として訓練を受けられることを保証する。この経験を通じて、ロロは他人の感情を理解し、自身の存在意義と役割を再認識する。
59 六聖会議 1
【六聖】の面々は、イネスが会議に連れてきた魔族の少年、ロロに注目した。ロロはミスラ教国の教皇から招待され、自らの力をつけるために訓練を希望しているとイネスは説明した。彼の訓練の意志を受け、【六聖】は彼の訓練について議論を交わした。
最初に声をかけたのは【剣聖】シグで、ロロの年齢を尋ねたが、ロロは自分が何歳であるかわからないと答えた。続いて【盾聖】ダンダルグが彼にどの【職業】の訓練を受けたいか尋ね、訓練の厳しさを説明した。イネスはロロが三ヶ月後にミスラへ旅立つまでの間、可能な限り力をつけるために、【六聖】全員で交代制で彼を訓練することを提案した。
【魔聖】オーケンや【癒聖】セインはこの提案を支持し、【弓聖】ミアンヌはロロがミスラに行くことの危険性を指摘し、彼を保護すべきだと主張した。しかし、ロロ自身がミスラへ行くことを望んでおり、イネスは彼の意志を尊重することを強調した。
最終的に【六聖】の全員がロロの訓練に同意し、彼を全員の弟子として受け入れることに決定した。ダンダルグはロロに厳しい訓練を前に覚悟を求め、会議はその方針で結論が出た。
60 水面下の戦争
王子は王都の地下大倉庫の崩落後始末と【灰色の亡霊】の討伐の事実確認に追われていた。報告書や文献を調査し、妹からの説明も聞いたが、詳細が一致しない点が多く、王子は疑念を抱いていた。特に、聖銀で造られたはずの頑丈な【灰色の亡霊】の祭壇が容易に傷ついたことに疑問を持った。皇国の襲撃とそれに続く不穏な事態の背後には第三者の存在が噂され、その正体と意図について王子は慎重に調査を進めた。事件に関連した様々な証言が集められたが、情報は食い違っており、意図的な認識阻害や記憶操作が疑われた。王子はこの複雑な状況を冷静に分析し、国と民の利益のために適切な対応を模索し続けている。
61 冒険者の娘
イネス・ハーネスは幼い頃に両親を亡くし、複数の家を転々とした後、ハーネス孤児院で育った。幼少期から「疫病神」と呼ばれることが多く、自分には運がないと言われ続けた。しかし、孤児院の人々は彼女を受け入れ、温かく接してくれた。孤児院での生活が落ち着きをもたらし、イネスは次第に新たな家庭での生活に適応していった。しかし、ある日、彼女が類稀なる【恩寵】を持っていることが判明し、彼女の生活は再び変わった。【恩寵】により、全てを切り裂く「光の剣」の力を持つイネスは、その力が国をも滅ぼす可能性があるため、国から特別な教育を受けることになった。成長するにつれ、彼女は多くの英雄的な業績を挙げ、広く認知されるようになった。王国の人々は彼女を【神盾】イネスとして称え、彼女は国民からの広い支持を得た。また、イネスは王国の王女リンネブルグの護衛兼世話係として任命され、その役割に新たな喜びを見出した。しかし、王女が試練に挑むことになり、イネスとの関係は一旦終了し、王女は試練を終えるために一人で旅立った。その後の事件で、イネスは自分が護るべきだった王女を守ることができず、その責任を感じた。しかし、王女は無事であり、その後の出来事から、イネスは自分の力が相対的にどうであるかという現実を受け入れることを学んだ。そして、魔族の少年ロロを保護する新たな任務が彼女に与えられた。これにより、イネスは自身の役割と存在意義について再考し、その任務を受け入れ、新たな一歩を踏み出した。
62 槍の男ギルバート
二人は地上に出た後、別れを告げた。リーンは自力で強くなることを誓い、どこかへ行ってしまった。主人公は、リーンが使用した強力な魔法の力に疑問を持ちつつ、もう「幽霊退治」には懲り懲りだと感じた。初めての経験は衝撃的であり、リーンがいなければ自分は生き残れなかったかもしれないと考えている。ギルドの情報によれば、遭遇したのは「幽霊」ではなく「灰色の亡霊」と呼ばれるより恐ろしい存在であった。その後、この種の依頼は受けないと決心した。今後は、リーンを探し出して協力を求めるかもしれないが、それが可能かは未定である。その後、森での訓練を続けていたところ、過去に助けられたギルバートが現れ、魔導鎧の実験相手としての訓練を申し出た。主人公はこれを受け入れ、より高いレベルの訓練を求めた。
63 魔導の鎧
槍聖ギルバートは、『魔導鎧』を装着してその力を極限まで引き出し、黒い剣を持つ男に対して全力の一撃を繰り出した。しかし、その槍撃は容易く弾かれてしまう。ギルバートは自身の肉体が限界を超えているにもかかわらず、さらに強力な一撃を放とうと魔導鎧の力を使い果たす。彼の槍は、相手には届かず、その間に身体は壊れていく。それでも彼は挑戦を続け、最終的には自分の限界を超えた戦いに満足感を覚え、笑いながら戦い続けた。その戦いはギルバートにとって、自分自身の力を試す貴重な経験であり、自己超越の瞬間であった。
64 六聖会議 2
会議室で、魔聖オーケンが自身の試作した魔導鎧が壊れて戻ってきたことに落胆していた。一方で、癒聖セインは、ギルバートが頻繁に治療を受けていることを伝え、彼がかなり無茶をしていることが示唆された。セインとオーケンは、ギルバートのことで交わされる言葉に、それぞれの立場から反応し、オーケンは自身の能力に自信を示していた。会議室でのやり取りは、オーケンが魔導鎧を修理することに同意する場面で締めくくられた。同時に、ロロという若者の訓練の話題も出ており、彼の未来について議論が交わされていた。シグとダンダルグは剣の訓練について話し合い、シグは剣の修練においてダンダルグに協力を求めていた。
65 ロロの訓練
一人の少年が、矢を放つ少女の攻撃を避けながら、訓練を繰り返している。少年は「身体強化」という技能を使い、矢の密集が少ない領域を抜け、最小限の被弾で少女の元に辿り着き、訓練用の短刀を彼女の首に当てた。彼は、矢の嵐の中、目標までの距離を詰め、痛みを抑える呼吸の整え方を学びながら、矢をかいくぐる訓練を重ねている。シレーヌと呼ばれる少女は、彼の訓練の厳しさに驚きつつも、彼の成長を見守る。また、マリーベールという医療担当者は、彼が受けるダメージの治療を行い、彼の異常な耐久力に悩まされている。訓練の最中、ミアンヌという指導者が現れ、さらに厳しい訓練を宣告する。この訓練を通じて、少年は自己の限界を超え、仲間たちの足手まといにならないよう努力している。
66 六聖の娘
イネスがダンダルグの部屋に訪れ、ロロの訓練の進行状況を尋ねた。ダンダルグはロロが予想以上に頑張っており、【六聖】全員が熱心に教えていると返答した。イネスはこれを聞いて安心したが、自身が直接ロロに接する時間が取れず、少し申し訳なさを感じていた。
イネスは自分が引き受けた責任について考えており、ロロのことを常に気にかけているが、直接的な貢献ができていないと感じていた。ダンダルグはイネスの変化を認識し、以前は他人に関心を示さなかったイネスが、ロロに対して気を遣っていることに驚いていた。
イネスはダンダルグから、自分が【六聖】の一員としてしっかりと役割を果たしていると評価され、その進展を褒められる。さらに、ダンダルグはイネスが過度に心配する必要はないと励まし、イネスの強さと共に他者への優しさを高く評価した。
二人の会話は、イネスが以前には感じなかった他人への関心や、自分の感情に対する深い理解と受け入れが進んでいることを示している。ダンダルグはイネスの変化を肯定的に捉え、彼女が自己の力を適切に評価し、その力を社会や他人のために使うことを助言している。
67 最高の料理
シレーヌが獣人種であることを説明し、戦闘中に無意識の反応が出ることをロロに伝えた。ミアンヌさんの招待で二人は彼女の家で食事を共にする。食事中、ミアンヌさんの夫であるライアスが登場し、自身が料理人であることと家が料理店であることを明かした。
ライアスはミアンヌが訓練を抜けた理由が、彼が食材を取りに行ったためであることを説明し、そのお詫びとして豪華な料理を提供した。彼の料理は地元で高く評価されており、料金は「お気持ちで」とされているが、実際はかなり高価であることが語られる。
食後、ライアスはロロとの会話を通じて彼が「魔族」であることについて語り、ロロ自身が自分の出自についてどう感じているかを尋ねた。ロロは自身の魔族としてのアイデンティティについて混乱しているが、周囲の支援を受けていることに感謝している。ライアスはロロの考え方を評価し、彼を再び招待することを約束する。
68 千の剣
三ヶ月間、ギルバートはノールの訓練に毎日付き合っていた。訓練内容は、ギルバートの槍撃を見極めて弾くという単純ながら極限状況での訓練である。ギルバートの攻撃は日増しに速くなり、ノールの成長に合わせて調整されていた。ノールは当初は力任せに剣を叩きつけていたが、徐々に撫でるように受け流す技術を身につけ、攻撃への対応力が向上した。
訓練のある日、ノールは子供の頃世話になった剣士の教官に再会する。教官はノールに聖銀の剣を二振り差し出し、対等な条件での手合わせを申し出る。ノールは受け取った軽い剣で教官の斬撃を次々と弾いたが、剣の軽さに違和感を覚える。教官はその後、本気での剣技を披露し、ノールはその圧倒的な技量に改めて敬服した。剣士の教官との交戦は、ノールにとって命がけの訓練となったが、彼はその中でさらに成長を遂げる。
最終的に、互いの剣が折れるまで戦い、教官はノールの成長を称えた。教官はノールに重要な人物を護るよう依頼し、ノールはそれに応じる意思を示した。教官はノールの成長を喜びながら去っていった。
69 出発の朝
ミスラへの旅立ちの朝、主人公は約束の場所に向かい、リーンとロロと合流した。イネスも加わり、馬車での移動が決定していることが確認された。話題はロロが竜の名前を「ララ」と命名したことに及び、竜の性別や性格についての言及もあった。
オーケンという魔術師が現れ、リーンとロロにそれぞれお守りと指輪を渡し、その重要性についてほのめかした。その後、空から怪しげな飛竜の群れが近づく事態が発生し、オーケンがその場で魔法を使い、雷を用いて飛竜を退ける壮大な演出を見せた。これにより、飛竜の脅威はあっさりと解消された。
この出来事を通じて、ミスラへの旅立ちが無事に行えるようオーケンがサポートを約束し、主人公とその仲間たちは安心して旅立つ準備を整えた。
70 ミスラの街
ミスラへの旅は非常に順調だった。イネスが操る特注の馬車は、魔導皇国から仕入れた特別な馬具と魔導具を使用しており、その速さは魔物が追いつくことができないほどだった。そのため、途中での魔物による襲撃の心配は全くの杞憂に終わった。ミスラの街に到着してからは、その美しい景色と、神聖ミスラ大聖堂の荘厳な姿に感嘆した。しかし、街の静けさには違和感を感じ、リーンによれば、この街では常に監視の目があり、市民はそれを意識して余計なことを口にしないようにしているという。リーンは、この街での留学経験を基に、ミスラ教の聖都としての特徴や、教皇アスティラの影響力の大きさについて語った。
71 ティレンス皇子
大聖堂に到着した一行は、白いローブを纏った女性に案内され、複雑な内部を抜けて宿泊する部屋へと向かった。聖堂の内部は非常に広く、迷いやすい構造であると語られた。案内された部屋には大きな窓があり、外の景色が見えるが、家具は少なくシンプルな造りだった。さらに、聖堂内部には昇降用の「転送結界」という仕組みがあり、高い階への移動に利用された。
その夜、リーンは留学時代の知人であるティレンス皇子と再会した。彼は彼女に婚約を迫るが、リーンはその提案を拒否している。ティレンスは彼女に対して強い興味を示し、続く成人の儀に対する期待を語る。リーンはその場を落ち着かせ、皇子とのやり取りを終えた後、休息を取ることにした。一方で、一行は夜間の出歩きが制限されているため、部屋で静かに過ごすことになる。
72 舞踏会の朝
朝、主人公はミスラの街が見える部屋で目覚めた。彼は早朝の静けさを楽しみながら、昨晩の訓練を済ませ、ゆっくりと休んだ後、式典用の服に着替えた。服は最高の職人によって作られ、聖銀の糸で織られており、非常に丈夫だが、乱暴に扱うとすぐに切れるため、注意が必要である。主人公はその後、朝の散歩を楽しむことにした。
リーンは、着替えている最中であり、彼女たちの部屋の前でイネスが警護をしていた。その後、主人公は聖堂の廊下に飾られた美術品を見学する計画を立て、リーンも同行することになった。リーンは美術品について詳しく説明し、その知識の広さを示した。
美術品の一つである「聖ミスラ」の絵が描かれたものについて、主人公がコメントをしたところ、リーンとイネスは少し困惑した。この絵はミスラ教徒にとって非常に重要な意味を持っており、不適切な発言は問題を引き起こす可能性があるため、慎重な対応が求められる。
その日、主人公はイネス、リーン、ロロと一緒に朝食を取り、楽しく会話をした後、舞踏会の会場に向かう予定だった。しかし、突然教皇の命で主人公だけが別室に案内されることになり、彼は一人で付いていくことを決めた。この急な展開に、リーンは何かを感じ取っているようだが、主人公にはその意味がまだはっきりしない状態である。
73 十二使聖
主人公が兵士たちに連れてこられたのは、かつて「嘆きの迷宮」と呼ばれた巨大な迷宮の入り口だった場所である。これは教皇猊下がかつて踏破された迷宮の上に建造された都であり、由緒ある歴史の地である。主人公はそこで不敬な行動をとったため、奇抜な鎧を身につけた兵士たちによって捕縛された。彼らは主人公に対して、高度な捕縛結界を使用しようとするが、主人公はそれを簡単に解除してしまう。兵士たちは驚き、その後、彼らは主人公を直接捕獲しようと決定する。しかし、主人公は兵士たちの連携攻撃を巧みに防ぎながら戦い、彼らの技に感心しながらも戦いを楽しむようになる。
この場所での「もてなし」とは、実は戦闘を通じてのもてなしであったことが明らかになる。主人公は最初は戸惑いながらも、次第にこの状況を受け入れ、戦いを楽しむようになる。兵士たちも彼の強さに敬意を表しながら、彼を本格的に試すために全力を出す。彼らは神聖ミスラ教国の十二使聖の一部であり、彼らのもてなし方は彼らの文化の一環として、高い戦闘技術を披露することにある。主人公はこれを理解し、彼らとの戦いにおいて全力を尽くすことを決意する。
74 舞踏会
舞踏会に到着したロロたちは、会場に入ると周囲の視線を集めた。特にロロに向けられた視線には恐怖や嫌悪が混ざっていた。彼が「魔族」であると周知されていたため、彼に対して否定的な感情が多く押し寄せてきた。ロロはこれまでと同じように、そうした感情に慣れていると自分に言い聞かせた。
会場ではリーンとティレンス皇子が踊り、皇子はリーンに対して好意を持ち続けていることが明らかになった。しかし、リーンは皇子の誘いを冷静に断り続けた。その後、皇子と踊り終えたリーンはロロと共に会場の中心で踊り始めた。彼らの踊りは周囲の注目を集め、最初は悪意に満ちていた視線が徐々に好奇心や興味に変わっていった。
しかし、舞踏会が終わりに近づくと、教皇が現れ、ロロたちが「魔族」であることを非難し、場の雰囲気は一変した。教皇はロロたちを自分のものにしようとする意志を隠さず、会場は恐怖で包まれた。ロロは教皇の真意を感じ取り、彼女の強大な憎悪と恐怖を理解した。
75 教皇との対話
舞踏会に招待されたリンネブルグたちは、教皇アスティラに呼び出された。教皇は神聖ミスラ教国の頂点に立ち、広大な領土を支配している。彼女はリンネブルグたちを嘲笑うように迎え、クレイス王国の困難な状況を皮肉った。しかし、その言葉の背後には明らかな脅威がある。
教皇はリンネブルグをティレンス皇子の婚約者として、また敵国の要人として招いたと述べる。さらに、魔族であるロロを「珍妙な友人」として招いたことも明かされる。彼女の言葉からは、クレイス王国が敵と見なされていることが明らかになる。
会話中、教皇はリンネブルグを脅迫し、彼女の質問に冷たく、挑発的に答える。リンネブルグは自身とクレイス王国の立場を強く主張し、教皇の提案に断固として抵抗する。
突然の混乱が発生し、教皇は何者かが地下の迷宮に侵入したことを知り、動揺する。この出来事は、リンネブルグにとって、自身の立場を主張し、反抗する機会を与える。
76 白く舞う雷
神聖ミスラ教国の誇る『神聖騎士団』がリンネブルグ王女を取り囲んでいたが、王女は冷静さを保ちつつ、圧倒的な自信を示していた。彼女は自分が拘束されることに驚き、騎士たちに対して自分を抑えるためにはさらに多くの力が必要だと述べた。その言葉に騎士たちは苛立ちを隠せなかったが、王女は彼らを脅かすことなく、自分には敵ではないと断言した。騎士たちは挑発されたが、リンネブルグ王女は彼らに傷を負わせないための忠告として、自身の言葉を述べた。最終的に王女は状況を軽々とコントロールし、騎士たちが動揺する中、彼らを一瞬で無力化した。その圧倒的な力を見せつけた王女は、事件を収束させ、その場を去った。
ドレスの仕立て
レイン王子は、ミスラ教国の祝賀会に参加する妹のリンネブルグ王女が着用するドレスについて話し合っていた。このドレスは防御性能を重視し、聖銀と王類金属を使用しており、その仕様は高価である。王女は国庫への負担を気にして不満を示したが、王子はその必要性を強調し、最終的に王女は渋々これを受け入れた。王子はその後も、さらに高い仕様を追加するために職人を呼び戻し、防具としての性能を更に高めようとした。最終的には、莫大な費用をかけて史上最強の「アーマードレス」を作り上げた。
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