どんな本?
俺は全てを【パリイ】する ~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~ は、鍋敷 氏が小説家になろうで連載しているライトノベルです。
アース・スターノベルから単行本が発売されており、現在第7巻まで出ている。
また、KRSG氏がコミカライズを担当しており、コミック アース・スターで連載中。
この物語は、才能なしの少年と呼ばれて職業養成所を去った男・ノールが、ひたすら防御技【パリイ】の修行に明け暮れた結果、世界最強クラスの力を手にしているのに、一切気がつかないまま強敵を打ち倒していく英雄ファンタジー。
ノールは、魔物に襲われた王女を助けたことから、王国の危機に巻き込まれていく。
しかし、彼は自分の能力に全く自覚がなく、常に謙虚で真面目に振る舞う。
そのギャップが面白く、読者の共感を呼んでいるらしい。
この作品は、TVアニメ化も決定している。
読んだ本のタイトル
俺は全てを【パリイ】する ~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~ 5巻
(英語名:I Parry Everything: What Do You Mean I’m the Strongest? I’m Not Even an Adventurer Yet!)
著者:鍋敷 氏
イラスト:カワグチ 氏
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あらすじ・内容
「……ダメだ。あれは私では倒せない……」
俺は全てを【パリイ】する 5 ~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~
悪魔の心臓デモンズハートを貪り食い、凶悪な変異を遂げた聖ミスラ。
その凄まじい力にはイネスの『光の剣』も【厄災の魔竜】のブレスも通用しない。
暴走する怪物をノールは止めることができるのか?
感想
本作は、前巻からの続きで、舞台はミスラ。
主人公のノールが壮大なバトルを繰り広げる物語である。
ノールは邪神によって高度上空へと打ち上げられ、空中での生死をかけた戦いが繰り広げられる。
ノールは自らの持つ「黒い剣」で邪神の放つ黒雷を何度もパリイし、そのすさまじい戦いの中で、仲間のロロが召喚した黒竜に飛び乗り、更なる高度な戦術で邪神に挑む。
共に黒竜に乗るイネスは、邪神の攻撃を弾く(パリイ)ノールの守りを背にして覚醒し、邪神の身体を次々と切り裂くが、邪神は形態を変化させ、ノールの剣にのみ効果がある形へと進化する。
物語のクライマックスでは、リーンが強力な魔法を放ち、邪神の動きを一時的に止める。
その隙にノールが邪神の骨を黒剣で粉砕するが、リーンはその代償として両腕を失い、目も失明してしまうという壮絶な結果になってしまうが、青い石から復帰したアスティラによって治療されて完治。
この激しい戦いを通じて、彼らの絆と互いの信頼が深まるが、その道のりは極めて困難であった。
若干一名を除いて。
感想としては、本巻の物語のテンポや展開のバランスに対して多少違和感があるが、総じてスケールの大きさやエピソードの深さは面白く感じている。
特に、バトルシーンの迫力やキャラクターたちの内面描写が詳細にわたって書かれており。
ロロ、イネスの成長は、今後の展開への期待を大きくしている。
次巻に向けての展望もあり、物語の深まりとともにキャラクターたちがどのように成長し、どのような冒険を遂げるのかが、これからの大きな見どころとなると予想する。
彼らの旅路を引き続き見守りたいと思う。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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アニメ
PV
OP
ED
同シリーズ
俺は全てを【パリイ】する
その他フィクション
備忘録
90 雲の上
雲の上での目覚めと困惑
• ノールは意識を取り戻すと、自分が雲の上にいることに気づいた。彼は、ここが幼少期に父から聞かされた「死後の世界」だと一瞬信じた。
• 体が宙に浮くような感覚と軽さを感じたが、右手には黒い剣が握られており、その重さに違和感を覚えた。
• さらに体に痛みが残っており、呼吸が苦しいことから、死後の世界でも痛みや呼吸が必要なのだと納得した。
雲からの落下と戸惑い
• ノールは雲を床だと思い降り立とうとしたが、白い雲を突き抜けて急激に落下を始めた。
• 彼は下に広がる現実的な景色に気づき、遠くにミスラの街を見つけ、ここが空の上であることを理解した。
• 過去の記憶を辿ると、骸骨の化け物との戦闘の最中、化け物の一撃で天井を突き抜け、ここまで打ち上げられたことを思い出した。
落下の加速と恐怖
• ノールは落下が次第に加速していくことに気づき、その原因が黒い剣であると察した。
• 剣が空気の抵抗を切り裂いており、これが落下速度を異常に速めていると理解した。
• 剣を手放せば身を守れないが、持ち続けても落下の勢いを止められないというジレンマに悩まされた。
最後の瞬間の逆転劇
• 落下の勢いで意識が飛びそうになりながらも、ノールは大聖堂に空いた穴を通り抜けた。
• その先で骸骨の化け物を発見し、落下の勢いを利用して黒い剣を振り下ろし、化け物に強力な一撃を与えた。
• ノールは絶望的な状況の中で見事に危機を脱し、なんとか命を繋ぎとめることに成功した。
91 二万年の飢え
迷宮での戦闘と異変の発生
• イネスとロロは『嘆きの迷宮』の奥深くで、押し寄せる魔物の群れに対処していた。ロロは目の前に積まれた『悪魔の心臓』に驚愕し、その悲惨な光景に膝をついて涙を流した。
• イネスは、無防備なロロを守りながら魔物を倒し続けたが、魔物の数は次第に増加し、迷宮の構造も崩れ始めた。
• ロロの警告通り、天井から巨大な骸骨の化け物が落下し、二人はさらなる危機に直面する。怪物の姿と纏う衣装から、それが『聖ミスラ』の象徴を模した存在であることをイネスは認識した。
巨大な怪物との対峙
• イネスは怪物に立ち向かい、『光の剣』で攻撃するも、剣の攻撃は表層の肉を斬るに留まり、効果がなかった。
• 一方で、怪物の圧倒的な力は迷宮の構造を破壊し、イネスたちの脱出をさらに困難にした。
• 怪物は迷宮に積まれた『悪魔の心臓』を取り込み、力を増幅させる一方、自らの体を破壊しながらも再生を繰り返した。
ロロの変貌と怪物への対抗策
• ロロは冷静な表情で怪物に語りかけ、怪物が自らを傷つけるように仕向けた。
• 怪物はロロの意志に従い、自らの体を砕き続け、異常な光景が展開された。
• ロロはイネスに、怪物を倒すには『黒い剣』を持つノールの力が必要だと告げた。
地上への脱出と再会の決意
• イネスは『光の剣』で迷宮の天井を切り開き、ロロと共に地上を目指した。
• ロロは冷静かつ強い意志を持って行動し、イネスにノールとの合流を急ぐよう促した。
• 二人は急ぎ地上へ向かい、ノールと合流して怪物を仕留める決意を固めた。
92 再会
突如の降下と聖堂での再会
• ノールは空からの落下に巻き込まれたが、巨大骸骨に助けられて無事地上に着地した。
• 聖堂内部では、多くの市民が怯えた様子で座り込んでおり、ノールは周囲の状況を確認し始めた。
• 騎士シギルと再会したノールは、自身の状況と混乱について説明するも、正確な答えは見いだせなかった。
アスティラの登場と教皇の誤解
• 聖堂の床に開いた穴からアスティラが這い上がり、ノールやシギルと合流した。
• シギルと兵士たちはアスティラを「猊下」と呼び、彼女を教皇として敬うが、アスティラ自身は困惑し、状況を理解できなかった。
• ティレンス皇子が登場し、アスティラに事情を合わせて行動するよう助言し、アスティラはその場で教皇の役割を引き受けることを決意した。
街の危機と避難指示
• ティレンスはライバに市民の避難と魔物への対処を指示した。
• 魔物たちは『嘆きの迷宮』から次々と湧き出しており、状況は悪化しつつあった。
• 建物が揺れ、大聖堂が崩壊する兆しが見え始めたため、全市民を街の外へ退避させることが命じられた。
イネスとロロの報告
• 騎士イネスとロロが迷宮から脱出し、ノールたちと合流した。
• イネスは強力な魔物に対して『光の剣』が効果を発揮しなかったことを報告した。
• ロロは魔物がさらに力を増して地上に現れることを警告した。
友人たちの協力と決意
• ティレンス皇子は、ミスラの問題であるためリーンとノールに退避を促したが、リーンは友人として共に戦うことを宣言した。
• ノールも最初から戦うつもりであると述べ、皇子の我儘を許容した。
巨大な怪物の襲来
• 建物の揺れが激しさを増し、地下から巨大な怪物が再び姿を現した。
• その怪物は以前よりも一回りも二回りも大きく成長し、背中から無数の翼を広げていた。
• 怪物は身体中に開いた口から不気味な叫び声を上げ、空を覆い尽くすように浮かんでいた。
93 共感
大聖堂の崩壊と再配置
• 大聖堂の崩壊により、ノールたちは瓦礫と共に宙に舞ったが、アスティラが空気の壁を展開したことで安全に地面に降り立った。
• 彼らがいた場所は『嘆きの迷宮』の入り口付近で、化け物が地上に出現した際に開けた巨大な穴が確認された。
化け物との激戦開始
• 空に浮かぶ巨大な怪物が無数の手から『黒雷』を放ち、ノールは『黒い剣』で受け止めるも、その威力に圧倒される。
• イネスが『神盾』を展開し、軌道を変えることで黒雷の爆発を防ぎ、上空での爆風が地上の瓦礫を吹き飛ばした。
• ノールは【ローヒール】で傷を癒しつつ、敵の圧倒的な力に戦慄した。
魔物の群れの出現と戦線の混乱
• 地下からも次々と魔物の群れが湧き出し、ノールたちは敵に囲まれる。
• リーンとイネスが敵を斬り払うも、魔物の数は増える一方であった。シギルたちの部隊は劣勢に立たされ、混乱が広がっていく。
怪物の『獄炎』とさらなる危機
• 怪物が『獄炎』を発動し、巨大な炎の渦が地上を焼き尽くそうとしたが、アスティラとリーンが風の魔法で押し返した。
• さらに『黒雷』が放たれるが、ノールとイネスの連携で防御に成功し、怪物自身が自らの炎で燃え上がった。
• しかし、魔物の群れの勢いは止まらず、戦況は悪化していった。
ロロの計画と奇妙な会話
• イネスの『神盾』で怪物の攻撃を防ぐ中、ロロが盾を解くよう提案し、敵の動きを抑える時間を稼ぐ計画を立てた。
• 盾が解かれると、ロロは怪物と向き合い、心の内を見透かすように会話を始めた。怪物はロロの言葉に反応し、攻撃の手を一瞬止めた。
怪物との対話と心理戦
• ロロは怪物が恐怖に囚われ、力を振るうことに迷いがあることを指摘し、怪物を挑発するような言葉を投げかけた。
• 怪物は怒りを増幅させ、無数の黒雷で街の建物を破壊するが、その攻撃の威力は徐々に低下していった。
• ロロはさらに怪物を追い詰め、「ボクから、そっちに行ってあげるから」と宣言し、自ら怪物に向かって飛び出した。
94 ロロの友達
怪物との対峙と挑発の成功
• ロロは怪物を挑発し、飛びかかることで怪物の注意を引きつけた。
• 怪物は『黒雷』を放ったが、ロロへの直撃を避け、周囲の風景を破壊したのみであった。
• 怪物はロロを生かしたまま捕らえることに決め、笑いながら彼を迎え入れた。
心理戦と時間稼ぎ
• ロロは自分が無力な餌であると認識しつつも、自分を利用して時間を稼ぐことに成功した。
• 地上ではノールたちがその間に戦闘準備を整え、陣形を整えることができた。
• ロロは怪物に食べられるつもりはなく、自分を信じ、仲間たちの期待に応えることを誓った。
召喚魔術の発動とララの登場
• ロロはオーケンから授けられた『魔術師の指輪』を用いて、封じられていた【厄災の魔竜】ララを召喚した。
• ララは怪物の腕を嚙み砕き、さらに強力な『破滅の光』で怪物に攻撃を加えた。
• 怪物は攻撃に耐えたが、ララの力により、状況は一時的に優位に傾いた。
戦力の再編と地上戦の準備
• 地上ではミスラの兵士たちが陣形を整え、魔物の群れを押し留めることに成功した。
• リーンとティレンス皇子が指揮をとり、効率的に戦況を整理した。
• ララとロロは空から地上を見守りつつ、仲間たちの動きを把握した。
ノールの決断と空への飛翔
• ララはノールを背に乗せて怪物と戦うことを望んでいたが、ノールは高所を恐れていた。
• ロロとララは協力して、ノールをララの背に乗せ、空へと送り出した。
• ララはノールを背に乗せた状態で歓喜の咆哮を上げ、天空へと飛翔し、怪物との決戦へ向かった。
95 石の棺
天上の戦い:ノールとララの激闘
• ノールと魔竜ララは空で壮絶な戦いを繰り広げた。
• ララは『破滅の光』を放ちながら、怪物に猛攻を仕掛けたが、怪物は無数の黒雷で応戦した。
• ノールは黒雷を『黒い剣』で弾き返し、遠方の地形を削りながらも、被害を地上から逸らした。
• 戦いはまるで神話の神々のような壮絶なものとなり、人間が介入できない領域に達した。
イネスの決断と天上への介入
• 地上を守っていたイネスは、ノールの援護のため空へ向かうことを決断した。
• イネスは『光の剣』で魔物を一掃し、魔法の足場を使って天上の戦いへと飛び立った。
• 彼女の離脱により、地上の防御は弱まったが、リーンは陣形を維持し、戦闘準備を整えた。
地上の防衛と戦略的選択
• ミスラの民を守るため、リーンは少人数での戦闘を選択した。
• 『十二使聖』のメンバーとともに、魔物の群れを迎え撃つ陣形を組んだ。
• ミランダはこの無謀な計画に戸惑ったが、ティレンス皇子とリーンに説得され、作戦に協力することを決意した。
石壁の構築と閉じ込め作戦
• リーンと『十二使聖』のミランダ、ペトラの協力で巨大な石壁を築き、魔物の群れを封じ込めた。
• 石壁は牢獄のように彼らを囲い、逃げ場を失った状態での戦闘が始まった。
• リーンは地上戦での勝利を目指し、命を懸けた戦いを選択した。
地上戦の開始と熾烈な戦い
• リーンは高度な【融合魔法】を使用し、迷宮から湧く魔物を次々と焼き払った。
• 彼女の魔法により多くの魔物が撃破されたが、撃ち漏らした敵は『十二使聖』が討ち取った。
• 少人数の陣形は効果的に機能していたが、戦いはこれからが本番であり、更なる魔物の波が押し寄せることが予想された。
次の戦いへの準備
• リーンはティレンス皇子とともに今後の戦いを見据え、士気を高めた。
• 魔物の群れが再び迫る中、彼らは戦い続ける覚悟を固めた。
• 戦いはまだ始まったばかりであり、地上と天上の両方で過酷な戦いが続くことが予見された。
96 訓練の成果
天空の戦闘開始と雷の迎撃
• ノールは、魔竜ララに乗って空に打ち上げられ、巨大な怪物と戦闘に突入した。
• 怪物が次々と放つ『黒雷』をノールは『黒い剣』で弾き返し、地上への被害を防いだ。
• ギルバートとの訓練で得た感覚を活かし、雷の軌道を最小限の力で逸らす戦い方を思い出した。
イネスの合流と空中での協力体制
• イネスが光の階段を使って天空に駆け上がり、ノールとララの元へ合流した。
• イネスは地上への攻撃を防ぐため、ミスラの街全体を覆う巨大な『光の盾』を作り出した。
• ララは怪物を焼くために強力なブレスを吐き、ノールとイネスは雷を防ぎつつ怪物を攻撃した。
分担の確立と怪物への反撃
• ノールが雷を弾き、イネスが『光の盾』で防御を固め、ララがブレスで攻撃する役割分担が整った。
• イネスの支援により、怪物の肉が次第に削がれ、元の『骨』の姿に戻りつつあった。
• ノールは隣にイネスがいることで戦いへの不安を払拭し、安定した戦闘を続けた。
戦闘の進展と怪物の追い詰め
• 怪物は無数の雷や強力な魔法を放ち続けたが、ノールたちの協力によってその攻撃は次々と防がれた。
• 雷を受け流しながら、ララとイネスの攻撃で怪物の肉が急速に削れていき、怪物は次第に力を失っていった。
• 戦いは続くものの、ノールは自らの役割を果たしつつ、確実に怪物を追い詰めていった。
97 光の舞踊
ノールとイネスの協力による戦闘の展開
• ノールは『黒い剣』で雷を弾き、魔竜ララと共に戦い続けた。イネスはその背後からサポートを続けたが、護られる立場に立つ自分に困惑した。
イネスの過去と「恩寵」の力の自覚
• イネスは幼少期に与えられた異常な「恩寵」の力により、人々から化け物と呼ばれ恐れられてきた。
• 彼女はその力を「盾」として使うよう育てられ、誰かを守ることで自分の存在意義を見出してきた。
戦闘中の自己解放と力の覚醒
• 怪物との戦いの中、イネスはこれまでの恐れから解放され、自分の力を完全に受け入れた。
• 彼女は『光の剣』を自在に振るい、雷を斬り裂き、怪物の肉を次々と切り落とした。
• 自身の加速する力に戸惑いながらも、初めて心の重荷から解放された感覚を得た。
怪物との戦いの舞踏的展開
• イネスは力を全開にしたことで、戦闘がまるで舞踏のように感じられた。
• 彼女は自由に動きながら怪物を攻撃し、身体と心が軽くなる感覚を楽しんだ。
• ノールと魔竜ララとの連携が完璧に整い、イネスは戦いの中で笑い、さらなる力を発揮した。
怪物への圧倒的攻勢と戦いの継続
• イネスは何度も「神盾」を展開し、怪物の攻撃を阻止しながら、その肉体を細切れにした。
• 彼女は戦闘中に自己を見つめ直し、他人に恐れられることへの恐怖を克服し、独りであることを受け入れた。
• 戦いはまだ続いているが、イネスは心から解放され、新たな自分として戦闘を楽しむようになった。
98 シギルの双剣
上空での激戦と地上の戦闘状況
• 上空では、ノール、ララ、イネスが怪物と戦っており、その戦闘は雷鳴と共に大地を揺るがせていた。
• 地上では、リーンの魔法「滅閃極炎」が魔物の群れを焼き払い、短時間の静けさをもたらしていたが、魔物の湧出は終わりが見えなかった。
ボクとシギルの出会いと戦闘への参加
• ボクは戦闘の中で、逃げ回りながら仲間への攻撃を引きつけることしかできなかったが、シギルに叱責された。
• ボクが過去の怪我で武器を持てないことを打ち明けると、シギルは握力を強化する魔導具の籠手と双剣を貸してくれた。
シギルの問いとボクの葛藤
• シギルは、ボクが魔族でありながらも人間を助ける理由を問いかけたが、ボクは明確な答えを見つけられなかった。
• シギルは、「貴様が悪かどうか、自分で証明しろ」と言い、敵であることを一時的に否定し、ボクを戦闘に引き込んだ。
ボクの初めての戦闘経験
• ボクはシギルから借りた双剣を使い、魔物の脚を次々と切断することに成功した。
• 戦闘の中で、ボクは初めて何かをしっかりと握る感覚を味わい、その手応えに感動を覚えた。
ミランダとリーンの戦闘継続
• ミランダは文句を言いながらも魔法を放ち続け、リーンは圧倒的な魔法の力で魔物を殲滅し続けたが、疲労が見え始めていた。
• リーンが倒れると戦局が悪化するため、彼女の限界が近いことにボクたちは不安を感じた。
新たな脅威の出現
• ボクとシギルが魔物の群れを次々と倒している中、空に浮かぶ怪物の身体が膨張し、空全体が不気味な影で覆われた。
• それに呼応するように、迷宮から湧き出る魔物の数が急激に増加し、状況はさらに悪化した。
99 疾る黒雷
怪物の困惑と戦闘の様子
• 怪物は、自分の最高の一撃である【黒雷】が、ノールの「パリイ」で何度も弾かれる様子を見て困惑していた。
• 膨大な力を得たにもかかわらず、自らの攻撃が通じず、さらにイネスの「神盾」とララの攻撃で身体を刻まれ、再生速度を上回られる状況に追い詰められた。
過去の神々との比較と自己認識の変化
• 怪物は自らが神話時代の神々よりも強い存在であると自負していたが、ノールの力の前にその認識を改めた。
• 膨大な力を蓄え成長を続けているが、目の前の敵を倒せない事実に戸惑い、これまでの価値観を見直し始めた。
新たな戦略の模索と変貌への決意
• 怪物は自らの攻撃が通じないと理解し、力任せの戦術を捨て、相手の弱点を探る冷静な戦略に切り替えた。
• 「黒雷」より速くなれば勝機があると考え、全力で身体を変貌させ、自分の肉体をさらに進化させる決断を下した。
成長と歓喜の中での新たな自信
• 怪物は進化の過程で痛みを感じつつも、その変化に歓喜し、今こそ自分の力の頂点に立てると確信した。
• イネスの「神盾」によって地上の国民が守られる状況を利用し、遠慮なく力を振るう決意を固めた。
神々への優位性と新たな目標
• 怪物は、ノールを倒すことで迷宮に眠る神々に対する優位を確立し、あの剣を手に入れることで永遠の力を得ることを目標とした。
• 世界の頂点に立つことを目指し、全ての小さき者たちを従える未来を思い描いた。
終幕への準備と決定的な一撃
• 怪物は黒い雷そのものへと変貌し、ノールの元へ疾ることを決断した。
• 宴の開始と勝利の瞬間を心待ちにしながら、黒い閃光となり最後の攻撃へと向かった。
100 王女の賭け
怪物の変貌と戦略の変化
• 魔物の黒い肉塊は、高速移動に適した形へと変化し始めた。これは、肉の防御が戦闘の妨げになると悟った怪物が、必要最小限の鎧だけを纏い、ノールの「黒い剣」に対抗するための覚悟を決めた結果であった。
リーンの観察と計画
• リーンは、怪物がノールの剣だけを脅威と見なし、最終的に剣の使い手であるノールを排除する決断を下したことを予測した。
• 彼女の計画は、ララとイネスが怪物の肉を削ぎ続けることで怪物を消耗させ、その結果、怪物が防御を捨て、攻撃に集中する状況を作り出すことだった。
オーケンの「神の雷」の使用決断
• リーンは、オーケンから託された極小携帯型の魔導砲「神の雷」に全てを賭けることを決断した。この試作品は一度しか使えない危険な賭けだったが、これで怪物に致命的な一撃を与えようとした。
心理的葛藤と決意の強化
• リーンは、計画の無謀さに直面し、一度は自信を失いそうになるが、仲間の支えにより再び立ち上がった。ロロが彼女の魔力操作を助け、リーンはようやく全力を発揮できる状態に至った。
「結界」の発動と一瞬のチャンス
• リーンは、自作の「結界」で怪物の動きを一瞬だけ止め、その隙をついて「神の雷」を放った。結界は一瞬で消滅したが、その間に魔法は怪物を直撃し、その肉体を灼き尽くした。
最終戦の勝利
• 怪物の時間が再び動き出す中、ノールが待ち構えており、「パリイ」で怪物の骨を粉砕した。これにより戦闘は終結し、魔物の群れも鎮静化した。
リーンの限界と安堵
• リーンは全力を使い果たし、力尽きて倒れたが、誰かに抱き抱えられた感触に安堵し、意識を手放した。彼女の計画は成功し、仲間たちと共に勝利を収めたのであった。
101 再会
帰還と街の惨状の確認
• ノールとイネスが魔竜に乗って地上へ戻った時、ミスラの街は崩壊し、魔物の死体が山積していた。
• ロロが迎えに来て、ノールたちはリーンやアスティラと合流した。
リーンの負傷とアスティラとの会話
• ノールはリーンの疲れた様子を心配し、彼女が火傷を負っていたことを確認した。アスティラはリーンの治療を行ったが、その怪我は深刻だった。
• アスティラとリーンは、互いの健闘を労い合いながら、絆を深めた様子が見られた。
シギルの報告と救助活動の指示
• シギルは市民が避難したこと、瓦礫の下に取り残されている可能性があることを報告し、「十二使聖」が救助に当たることを提案した。
アスティラの正体と二百年の時の経過
• ティレンス皇子はアスティラに二百年以上の時間が経過していることを伝え、彼女がその事実に驚いた。
• オーケンが二百歳を超えて生きていることも判明し、アスティラは彼との再会を決意した。
皇子からの要請とアスティラの決断
• ティレンス皇子はアスティラに、教皇としてミスラ教国に残るよう依頼した。アスティラは一度迷うが、最終的にその役割を受け入れた。
• アスティラは、過去に自分が原因で「嘆きの迷宮」から怪物が解放されたことを思い出し、責任を取るためにも残ることを決意した。
アスティラと皇子の再会の演出
• アスティラは、感動の再会の演出として皇子に抱擁を求めるが、戸惑わせてしまった。
• 最終的にティレンス皇子はアスティラを「お母様」と呼び、彼女の胸に顔を埋めて再会を果たした。
新たな絆の形成
• アスティラはティレンス皇子を抱きしめ、今後も共に過ごすことを約束した。再会の場面は、周囲に感動を与え、彼らの絆が深まったことが示された。
102 帰路
馬車での出発と別行動の開始
• ノールたちはミスラの街を離れ、馬車でクレイス王国に向かうことを決めた。
• ロロは魔竜に乗って別行動となり、ノールは竜に乗ることを断った。
ミスラの復興とティレンス皇子の活躍
• ミスラの街は破壊されていたが、ティレンス皇子が中心となり復興活動が進められていた。
• アスティラは街中で負傷者の治療を行い、人々を励ますことで住民の士気を高めた。
• ティレンス皇子はアスティラに振り回されつつも、楽しげな表情を見せ、良いコンビを形成した。
教皇の役割の継続と偽装の決意
• アスティラは亡き教皇に代わり、「偽の教皇」としてミスラに留まることを決めた。
• ティレンス皇子はアスティラに教皇の役割を頼み、彼女はその依頼を受け入れた。
• 本物の教皇は骨の怪物に自らを捧げて命を絶ったため、その不在を埋める形となった。
馬車の旅と仲間たちの実力への再認識
• ノールは旅を続ける中で、イネスとリーンの実力に感嘆した。
• イネスは戦闘中も笑顔で雷を斬り、驚異的な動きで怪物と戦い抜いた。
• リーンは地上からの魔法で怪物の肉を蒸発させ、采配を見事に発揮した。
ロロの成長と魔竜との絆
• ロロは竜を自在に操るほど成長しており、ノールは彼の将来に驚きを感じた。
• 魔竜との関係が友人のように見えるほど、彼の力は確かなものだった。
自分の成長と今後の鍛錬への決意
• ノールは自分も成長したと感じつつ、さらなる鍛錬が必要だと決意した。
• 帰国後、ギルバートとの訓練を再開することを計画した。
旅の余韻と「天星樹」の葉の発見
• 馬車の中で、ノールは「天星樹」の珍しい葉を見つけ、それを土産として持ち帰ることに決めた。
• リーンは葉について詳しく説明し、その博識ぶりを見せた。
• ノールは旅の中でのこうした小さな発見が、自分にとっての旅の楽しみだと感じた。
旅の充実感と新たな出発
• ノールは窓の外の景色を眺めながら、旅がようやく「旅らしく」なってきたと感じ、心の中で満足感を覚えた。
• 馬車はゆっくりと進み、ノールたちは新たな冒険の一歩を踏み出した。
103 王都への帰還
王都への帰還と依頼の完了
• ノールたちは旅を終え、王都へ帰還した。
• 彼は王都に戻ったことで、自分の家に帰ってきたような安心感を覚えた。
• 依頼主であるリーンとの旅が終わり、仕事が無事に完了したことを確認した。
リーンからの追加報酬の提案と辞退
• リーンはノールに追加の報酬を提案したが、ノールは丁寧に断った。
• 彼はリーンの父からの過剰な贈り物を警戒し、再び断ることを決意した。
工事現場の同僚との再会
• ノールは王都で工事現場の同僚に再会した。
• 同僚に土産として木彫りの熊を渡し、それがミスラでの出来事を思い出させるものだった。
子供たちとの約束の思い出と実行
• 同僚から、以前にノールが子供たちに物語を語る約束をしていたことを思い出さされた。
• ノールはその約束を果たすため、子供たちに話をしに行くことを決意した。
物語の内容の選択と相談
• ノールはスケルトンの話をすることを提案したが、内容が怖すぎるため却下された。
• 代わりに、魔竜との戦いについての物語を語ることに決めた。
魔竜の話での工夫と期待
• 同僚は、ノールの現実離れした話を期待しており、彼に魔竜の話を面白く語ることを勧めた。
• ノールは子供たちに魔竜が怖くないという話を伝え、彼らを安心させることを目指した。
物語を語る楽しさの実感
• ノールは物語を語ることが、自分にとっても楽しみであると気づいた。
• 自分が子供たちに話をする立場になっていることに不思議さを感じながらも、楽しんでいた。
次の目的地への出発
• ノールは同僚と共に、子供たちが待つ場所へ向かうことを決めた。
• 彼は木彫りの熊を土産として配ることも考えながら、魔竜の話をどう盛り上げるか思案していた。
104 王子の決意
レイン王子の心境と戦闘後の思索
• レイン王子は、ミスラから帰還した妹リーンが持ち帰った焼け焦げた聖銀のドレスを見つめ、戦闘の激しさを思い知った。
• このドレスは最高級の素材と技術で作られた防具であり、王子は妹の安全のために自らの財産を売却してでも製作を実現させたが、戦闘の激しさを反映するようにボロボロになっていた。
リーンの無謀な行動と生還の背景
• 戦闘中、リーンは「神の雷」を使用し、一時的に瀕死状態に陥ったが、仲間の癒術によって救われた。
• 王子は彼女の無茶な行動について理解を示しつつも、周囲を巻き込むその危険な賭けに困惑した。
ミスラ教国の真実と教皇アスティラの正体
• 王子は、ミスラ教国の教皇アスティラが怪物と精神を共有し、国を操っていた事実を知る。
• ミスラ教国の建国が魔物の意図によるものであるという推論が導かれ、長年の誤解と欺瞞が明らかとなった。
ティレンス皇子の計略とミスラ教国の変革
• ティレンス皇子は王子の予想を超えた策謀家であり、リーンとの協力を得てミスラ教国の実権を掌握した。
• ティレンス皇子は新しい教皇となったアスティラと共に、国の変革を進め、クレイス王国との同盟を成立させた。
魔族ロロとミスラ教国の迫害終息宣言
• 魔族の少年ロロが【厄災の魔竜】を操り、ミスラ教国を守ったことで、同国の魔族迫害政策が見直されることとなった。
• ミスラ教国は今後、魔族との戦いの終息を宣言し、世界中に影響を与える変革を進める予定である。
ノールの役割と王子の感謝
• ノールはリーンをミスラに連れて行くことで、重要な役割を果たし、最終的に冒険者アスティラを救出する鍵となった。
• 王子はノールの働きがなければ最悪の結果を招いていたと認め、彼に深い感謝を感じた。
ノールの謎と王子の不安
• ノールの冒険者ランクが低いことや彼の平凡な生活が王子には不可解であり、不気味な存在として捉えている。
• 王子はノールが持つ影響力に不安を感じつつ、彼の次の行動に警戒を抱いた。
カルーの報告と諜報活動の開始
• 王子の部下カルーが届けた手紙は、リーンへの求婚の内容が多く、王子はそれらを諜報活動に利用することを決断した。
• 王子は、これを機に敵対していた貴族たちの取り込みと弱みを探る工作を始めるよう命じた。
王子の決意とリーンの未来への期待
• 王子は、自らの力を磨きつつ、妹リーンが次の女王になることを確信している。
• リーンの成長を見守り、彼女を守り抜くことを決意し、王国の未来を彼女に託した。
• 彼は妹への過保護と周囲からの批判に気づきつつも、それでもなお彼女を守るために全力を尽くす覚悟を新たにした。
105 王の思惑
王の笑いとノールの功績への賞賛
• 王は、ノールが「嘆きの迷宮」で青い石に封じられた本物のアスティラを救出し、偽の教皇であった魔物を討伐したという報告に愉悦を覚えた。
• 王は、ノールが自身の社会的なしがらみを無視し、障害を乗り越えて解決策へ突き進む姿に感銘を受け、その快進撃に喝采を送りたい気持ちを抑えきれなかった。
ロロの知識と世界の変革
• 魔族の少年ロロが迷宮の魔物と精神を通わせ、古代の知識を得たことで、世界の成り立ちや迷宮の正体、そして黒い剣の存在理由に関する答えが明らかになった。
• 王は、ロロの得た知識が公になることで大陸全体に多大な影響を与え、エルフ族すら動き出す可能性を示唆した。
大陸の勢力変動とクレイス王国の影響
• 魔導皇国の崩壊とミスラ教国の弱体化により、大陸の勢力図が大きく変化し、クレイス王国もその中で新たな役割を見出すこととなった。
• 王は、ノールの存在を中心に世界が動き始めていることを確信した。
ノールへの称賛と未来の王への期待
• 王は、ノールのさらなる功績にもかかわらず、彼が報酬を求めないことに驚きを覚えながらも、それがノールの真の力であると理解した。
• 「力ある者が国を統べる」というクレイス王国の掟に基づき、王はノールに国を委ねる可能性についても言及した。
ノールの存在とその影響
• 王は、ノールがクレイス王国だけでなく、魔導皇国やミスラ教国にも影響力を持ち始めたことを認識した。
• ロロもまた、ノールに忠誠を誓っており、今後の動向に対して王は一抹の不安と期待を感じていた。
王としての職務と未来への考察
• 王は、ノールが今後も表舞台に立つことは避けられないと考え、その存在が知られた時に世界がどう動くかを想像して笑いが止まらなかった。
• 自分の役割を脇役として楽しむことを決意し、ノールの冒険譚の一部となることを喜びとした。
王の退位への意欲と未来への期待
• 王は、いずれ王位を優秀な後継者に譲り、自らは放浪の旅に出るか、ノールの物語を見守ることを望んでいた。
• 笑い声と共に、王は自分の役割を果たしつつも、ノールのもたらす新たな未来に思いを馳せた。
106 賢者の盃 4
アスティラとオーケンの再会
• オーケンは、アスティラが『嘆きの迷宮』に囚われていたとの報を受け、すぐさまミスラへ向かい、彼女の寝室に到着した。
• 二百年以上ぶりの再会でありながら、二人は昔と変わらぬ友人同士の会話を交わし、笑い合った。
ロイの死と赤い石
• アスティラは、仲間であったロイのその後を尋ね、オーケンはロイが偽のアスティラを憎んだまま死んだことを告げた。
• ロイの形見である『赤い石』が、冒険で重要な役割を果たしたと語られ、二人は彼の死を悼んだ。
ロロとロイの可能性
• アスティラは、ロロがロイの血を引いているのではないかと推測し、その性格の類似性に二人は笑った。
• ロロの優しさや警戒心がロイと似ていることが話題になり、今後ロロが成長する可能性に思いを馳せた。
教皇としてのアスティラの現状
• アスティラは、教皇としての新たな生活についてオーケンに語り、ティレンスや周囲の支援によって円滑に役割を果たしていると述べた。
• 教皇としての高い地位と新たな生活を楽しんでいる彼女の様子が描かれた。
三人の冒険者の盃の儀式
• オーケンは、かつての冒険者パーティ『賢者の盃』の三つの銀盃を取り出し、二人で懐かしい儀式を再現した。
• 失われた仲間ロイの名前を捧げつつ、三つ目の盃が幻想のように揺れ、赤い石が光る瞬間が描かれた。
ロイの幻影と二人の笑い
• アスティラは、ロイが笑っていると感じ、オーケンとの会話の中でその幻影に思いを馳せた。
• 二人は、ロイが今も彼らを見守り、静かに微笑んでいるかのように感じ、その瞬間を大切に共有した。
【アスティラとティレンス】
アスティラの目覚めと新たな生活の始まり
• アスティラは豪華なベッドで目を覚まし、自分が『教皇』としての役割を担っていることを思い出した。
• 彼女は仮面をつけた侍女や館の人々と自然に会話を交わし、すっかり新しい生活を楽しんでいた。
ティレンスとの親子の演技
• アスティラとティレンス皇子は、契約に基づき親子の役を演じていたが、次第に自然な信頼関係が築かれていた。
• アスティラは日々の儀式のようにティレンスを抱きしめることで、彼との絆を深めていた。
アスティラの献身的な救援活動
• アスティラは民衆に歩み寄り、魔法で瓦礫を片付けるなど積極的に復興に参加し、人々の信頼を得た。
• 彼女の姿は聖都の民を勇気づけ、その温かな人柄が民の心に浸透していた。
民と臣下たちの反応
• アスティラの新たな振る舞いは、臣下や騎士たちの間で高く評価されていた。
• シギルやミランダをはじめ、多くの者が彼女に心酔し、彼女への忠誠心がさらに高まった。
ティレンスの葛藤と原稿の試行錯誤
• ティレンス皇子は『教皇』の演説原稿を何度も書き直し、新たな国の方向性を模索していた。
• 彼は、アスティラの自然な振る舞いが多くの民に力を与えていることに気づき、自身もその姿に寄り添う覚悟を決めた。
新たな希望の兆し
• ティレンスは、自国を良い方向に導くため、アスティラと共に歩むことを決意した。
• 原稿の試行錯誤の末に得た確信は、民と共に進んでいくことこそが新たな国の在り方であると理解するに至った。
• 彼は、新しい『教皇アスティラ』の姿を世界に伝えるべく、歴史的な演説の原稿を書き上げていった。
特別書き下ろし 王女への書簡
レイン王子の訪問と手紙の受領
• レイン王子はリンネブルグ王女の部屋を訪ね、彼女宛の27通の手紙を届けた。
• これらの手紙は、ミスラの出来事後に彼女宛に送られたもので、恋文や求婚の申し出が含まれていた。
• 王子は手紙の内容が外交上の不手際にあたるとして不快感を示したが、王女はすべての手紙に目を通すことを決意した。
手紙の確認と内容の分析
• 王女は受け取った手紙の中に、旧知の女性からの手紙を見つけ、立場の弱い貴族たちが圧力を受けている可能性を推測した。
• 王子は、27通の手紙の中で特に内容が過剰な一通について警告を発した。
• 王女はその手紙を読み進め、内容が求婚を前提とした自己宣伝であったものの、相手の真摯な気持ちを理解し、悪い印象は持たなかった。
外交案件の手紙の分別と対応
• 王女は27通の手紙のうち2通を外交案件と判断し、王子に対応を任せた。
• 残りの手紙には、それぞれの内容に応じた返事を丁寧に書き、特に婚約の申し出には立場を考慮しつつも断りを入れた。
手紙の返事とその後の展開
• 王女の返事を受け取った多くの相手からは二度と手紙が来ることはなかったが、いくつかの手紙のやり取りは続いた。
• その後、手紙の交流を続けた相手の一人が家を取り潰される危機に陥り、王女が直接助けに向かった。
• この手助けが、一国の独立につながる重要なきっかけとなった。
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