どんな本?
リビルドワールドは、ナフセ氏によるライトノベルで、2017年2月から日本の小説投稿サイト「カクヨム」や「小説家になろう」での連載が開始されている。
2023年7月の時点で、累計発行部数は75万部を超えている。
物語は、高度な科学文明の旧世界が滅んでから長い時間が流れた時代が舞台。
その旧世界の遺跡には現在では再現不可能な先進技術の遺物があり、これらのアイテムは高価で取引されている。
しかし、その遺跡には旧世界からの危険な自律兵器、モンスターが徘徊しており、遺物を回収しに来る者たち、ハンターと呼ばれる人々は、命をかけてこれらの遺物を求めている。
物語の中心には、クガマヤマのスラム地区で生きる若いハンター、アキラがおり。
彼は装備が不十分な中、危険な遺跡での探索を始めるが、途中で諦めかけていた時、突如として現れた美しい女性、アルファと出会う。
彼女はアキラに、彼女の目的を果たす手助けをする代わりに、一流のハンターへと育て上げるという取引を提案。
アキラは彼女の提案を受け入れ、アルファが持つ先進技術の知識やサポートを受け取りながら、数々の危険を乗り越えて成長していく。
この物語は、綾村切人による漫画版として『電撃マオウ』 (KADOKAWA) で2019年9月から連載が始まり。
そして、2023年7月にはテレビアニメ化の発表もあった。
最初にこの本と出会ったのは、Amazonの日替わりセールで1巻が販売されており興味を引かれて購入。
読んでみるとマッドマックスのような世界観での遺跡探索の物語。
設定やキャラクターたちが魅力的で面白く。
続きのこの巻も購入して読む。
読んだ本のタイトル
リビルドワールド II〈上〉 旧領域接続者(3)
著者:#ナフセ 氏
イラスト:#わいっしゅ 氏
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あらすじ・内容
カツヤ、覚醒! WEB連載版より大幅加筆。物語は新たな世界線へ――!
クガマヤマ都市防衛の緊急依頼での活躍を皮切りに、ハンターとして目覚ましい成長を見せるアキラ。
リビルドワールドII〈上〉 旧領域接続者
周囲のハンター関係者達の間でも注目を集める存在となっていくアキラに対し、ドランカムの若手ハンター・カツヤは複雑な思いを抱いていた。
そんな二人が、再び同じ討伐任務で相まみえる。遺跡の中を群れで行動する強敵ヤラタサソリの殲滅ミッション――アキラには思わぬ護衛依頼も加わって、物語はさらに加速する!
WEB連載版より大幅加筆。書き下ろし短編「ハンター志望の少年少女」も収録!!
前巻からのあらすじ
拳銃片手のド素人から新人の扱いになり突撃銃を装備して強化服を着用して装備も充実して来たアキラ。
それでも新人の域は出ない程度。
モンスターの群れが攻めて来た時に前払いで支給されたオフロードバイクを駆って八面六臂の大活躍。
その報酬でさらに突撃銃(予備)と装甲の硬い魔獣用の銃を購入して持ち歩く。
そんな格好になり、スラムでもある程度注目されるようになって来た。
でも、ハンターとしてまだまだらしい。
ついでに火力もまだまだ足りない。
個人で戦車を駆ったりしないと一人前とは言えない。
感想
強くなってるようで、あくまでもアルファの補助があるから強いだけ。
そんな自覚なのでアキラは自身の未熟さを自覚しており、別のハンターに雑魚だと言われても事実だとしか思わない。
エレナから譲ってもらった探索機を試すために比較的安全な遺跡で新装備を試す。
今回は、遺跡の中を群れて行動するヤラタサソリを討伐する。
当初はただの偵察依頼だったのだが、アキラは救援の指示を司令部から受けてしまう。
最初は司令部はヤラタサソリとは思っておらず小型の蟲型の魔獣だと思っていた。
救援を求めてるハンターは蟲型に怯える、ただのヘタレだと思ってる始末。
その蟲型はアキラが持っている銃と特殊弾丸で何とか倒せるのだが、救援対象のハンターの銃はヤラタサソリには効かない。
その事も司令部に報告して、撤退したのだが、、
次の仕事はアキラが報告したヤラタサソリを駆除するので参加せよと言うのだが、高額な弾薬を使わざるえないアキラは、断られる事を前提に弾薬の費用を見てくれと言ったら、、
通ってしまった。
それで仕方なく駆除の依頼に参加するのだが、、
荒野に行ったら、アキラが配属された先は、比較的安全な防衛基地で、子供達が多く配属されている場所だった。
一端の戦力として来たつもりだった子供達(ドランカム)とベテランハンターとの相性は悪く。
現場の雰囲気は険悪。
特にベテランハンターに噛み付くレイナが場を最悪にしていた。
そんな時に、近くの防衛基地でヤラタサソリの襲撃があったので、司令部は比較的落ち着いているアキラに周辺探索の任務が来る。
同行者を2人連れて行っても良いと言われるが、アキラは単独で防衛基地から出て行ってしまう。
それを追いかけて行くレイナ。。
自身の命令されてる場所を離れる暴挙をして、、
そして強引にアキラに同行しようとするのだが、、
アキラは嫌だと言う。
そして、レイナに着いて来たシオリは、レイナを幾らなら雇うかと聞くとアキラは、、、
“トラブルを率先して起こすヤツを身銭を切ってまで雇いたいとは思わない”と答える。
それがレイナを主人ととするシオリの琴線に触れるとしても言う事と脅しとアキラへの嫌味を兼ねて聞くと、アキラは誠実に答えたつもりだと言う。
そして、お互いに何かあれば殺し合いになる処まで緊張感が増したところでレイナが折れた。
それでお互いに気まずい状態で探査を続けると、アルファの力で探査したら大きな穴を見つけ。
ヤラタサソリの巣が先にあるかもしれないと司令部に報告すると、そこに前線基地を構築するための人員を送るから警備しろ指示される。
そしたらお約束。
ヤラタサソリの群が現れる。
アキラはCWH対物突撃銃に装填した高価な弾丸をドンドン撃ち込む。
ヤラタサソリには高価過ぎる弾丸だが、1人で4メートルの穴から湧き出ようとしている蟲の数の暴力の圧力はすごかった。
それに対してツッコミ体質のレイナが何でそんな高価な弾を持ってるとツッコミを入れると、、
アキラから契約の経緯を説明されて納得してしまう。
そして、他の通路からヤラタサソリが攻めて来たら。
レイナとシオリに背中を護ってくれと懇願する。
それに毒気を抜かれる2人。
そして、大量に攻めて来る蟲達に必死に抵抗したら何とか相手を全滅させる事に成功。
増員が来ない事を司令部に文句を言いながらも、司令部の職員がアキラの戦闘記録を見るとあまりの数の襲撃に驚愕してしまう。
そんな高価な弾丸を大量に消費してもし、弾薬代を支払われなかったらどうしようと不安がるアキラが何気に貧乏性だけど、、
ほんの少し前はスラムの路地で生活していた事を思うと、、
仕方ないか。。
そんな修羅場を経験した翌日は、前日の戦闘記録を知られたせいで。
先輩ハンターのエレナとサラ。
ドランカム所属のシカラベとの共同で遺跡の探索をする。
当初、ドランカムはカツヤ達とシカラベを組ませてエレナ達とミッションをさせようとしたのだが、、
シカラベが猛反発したため頓挫。
その代わりに来たのがアキラだった。
それを面白く思わないカツヤ。
そんなカツヤを横目に、探査に行くと何回か気を抜いてるとシカラベに指摘されたが、ギリギリの所でアルファの補助で信用失墜にまでは至らない。
そして共に戦闘をすると手放しで褒められるがあくまでもアルファの補助だから、褒められたら誉められほど変な気がしてくる。
そんな先輩たちの戦闘も、アルファが言うに最前線の一流のハンターと比べるとまだまだらしい。
一流の連中ってどんだけすごいんだ?
あと、仕事を斡旋する職員、はかなりの曰く付きの奴らしいから過酷な仕事には事欠かないかもしれないけど、、
最後までお読み頂きありがとうございます。
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備忘録
第31話 情報収集機器
スラム街から抜け出し、ハンターとしての道を歩むことを決めた少年アキラは、荒野でアルファという不可思議な美女と出会い、彼女の依頼を受け遺跡攻略に挑む。厳しい訓練と実戦を経て、彼は拳銃一丁から大型銃と強化服を装備し、荒野仕様のバイクに乗るまでに成長する。しかし、目標の遺跡を攻略するにはまだ遠く、更なる力を求めて日々ハンター稼業を続ける。アキラはアルファの支援を得ながら荒野を巡り、依頼をこなし、ハンターランクを上げていく中で、荒野の厳しさとともに旧世界の遺産の重要性を学んでいく。彼のハンターとしての成長と試練はまだまだ続く。
アキラは休養日に弾薬補充のためシズカの店を訪れ、エレナとサラに遭遇する。話題はエレナが強化服を使用していなかったことに移り、アキラは彼女が防護服を着用していることを知り意外に思う。会話の中で、アキラはエレナとサラを美人と褒めるが、やや気恥ずかしい雰囲気になる。エレナから情報収集機器の話になり、彼女が試しに購入したが使用しなかった総合系の機器をアキラに200万オーラムで売ることになる。アキラはこの提案に同意し、支払いを済ませた後、機器を受け取りにエレナたちの家へ向かう。
エレナとサラはアキラを自宅に招き、情報収集機器を渡すためにエレナが機器を探し始める。サラは防護服を着たままでリビングに入るが、胸元を露出させていたため、アキラは視線に困ってしまう。サラはアキラにリラックスするように言い、安全な場所では戦闘服を脱ぐことの重要性を説く。その後、エレナが情報収集機器をアキラに渡し、初期設定などについて説明する。アキラは宿に戻り、アルファの指示で情報収集機器と情報端末を繋ぎ、アルファがソフトウェアの書き換えを開始する。アキラは銃の整備をしながら翌日の遺跡訪問の準備をする。
第32話 ヒガラカ住宅街遺跡
ヒガラカ住宅街遺跡はクガマヤマ都市の西にあり、荒野仕様の車で日帰りできる距離にある。かつては多くの遺物があったが、ハンターによる長年の探索で価値あるものはほとんどなくなり、訪れる者は少なくなっていた。アキラはエレナから購入した情報収集機器を試すため、この遺跡を訪れる。遺跡はモンスターの脅威も低く、建物が密集しているため、情報収集機器を試すには適していた。アキラはエレナ達と遭遇し、彼らが他の人の訓練の手伝いで来ていることを知る。その後、アキラは情報収集機器を使いながら遺跡を探索し、練習を続ける。しかし、最近破壊された家屋や巨大な何かの通り過ぎた跡を見つけ、この遺跡が以前とは異なる危険を孕んでいる可能性があることに気づく。
ヒガラカ住宅街遺跡での訓練を受けに来たカツヤ、ユミナ、アイリはエレナ達の前に整列している。エレナとサラは、遺跡探索の自由度を強調しつつ、事前情報の限界と、助けを求めることの大切さを説く。訓練は自分達の判断で行動することが求められ、探索終了後に評価が行われる。特に価値ある遺物の発見は評価を上げるが、安値の遺物が見つかっても評価を下げることはない。ユミナとアイリは具体的な訓練の目標について質問し、エレナからは効率的な探索と最善の選択を続けることが重要であると答えられる。カツヤはアキラとエレナ達の関係について尋ねるが、その質問は訓練と無関係とされ、訓練を始めるよう指示される。訓練開始後、エレナはアキラの防衛戦での報酬と実力を推察し、彼が過酷な戦況を生き抜いたことに感心しつつも、先輩ハンターとしての立場を維持するために努力することをサラと話し合う。
第33話 旧領域接続者
アキラがヒガラカ住宅街遺跡内で目立つ邸宅を探索するが、価値ある遺物は見つからなかった。しかし、アルファの指示で隠し扉を発見し、地下室に進入する。地下室は空っぽであり、高価な遺物の期待は裏切られた。アルファはアキラに隠し部屋の存在を見つけさせ、床に描かれたマークに立つよう指示する。立つと、アキラの前にメイド服を着た女性が現れ、新規ユーザの登録を求めるが、アキラとアルファはそれを拒否する。アルファはアキラが旧領域接続者である可能性があることを明かし、見えた人物が旧世界の映像情報かもしれないと説明する。女性の情報送信を受ける際にはアキラに危険が及ぶ可能性があるため、アルファは情報収集機器を通じて安全に情報を受け取る方法を提案する。アキラが許可すると、アルファは情報を受け取り、特にアキラに異常は起きなかった。結局、女性は姿を消し、アキラは地下室から出る。アルファは今回の経験が予想外の収穫だったと述べ、後で詳細を説明すると約束する。
第34話 暴食ワニ
カツヤ達はエレナ達の指導のもと、ヒガラカ住宅街遺跡での遺物収集訓練に励んでいた。遺物の多くは価値が低いものであり、カツヤはその事実に対して不満を感じていた。過去のある探索では、拡張情報対応の情報収集機器を用いて、通常では認識できない透明な存在を目撃していた。この体験は彼に強い印象を残し、具体的な内容をユミナには明かさずにいた。カツヤ達は訓練を通して遺物収集の基本的な流れを学び、エレナ達から評価を得ていたが、カツヤ個人としては、以前の探索で経験した未知の現象についての興味を持ち続けていた。
カツヤは遺物収集を続けながら、クズスハラ街遺跡での過去の出来事を思い返していた。彼は集中力が途切れるほどその出来事について考え込んでしまい、アイリにその様子を指摘される。カツヤは気になることをごまかし、遺物収集を切り上げることを提案する。遺物収集の成果を確認した後、カツヤは遺物があまり稼ぎにならないことに対して不満を感じていたが、エレナ達は遺物の価値ではなく収集方法を評価すると説明していた。その後、遺跡内で暴食ワニを発見し、カツヤは奇襲して倒す提案をするが、ユミナとアイリは反対する。ユミナは危険を冒す必要がないと主張し、アイリも同意する。しかしカツヤの真剣な提案に対してユミナは条件付きで賛成に回り、エレナに確認を取ることにした。
エレナは早い段階で暴食ワニの存在に気づいていたが、訓練の本来の目的が遺物収集であるため、放置する判断をしていた。しかし、ユミナから暴食ワニの共闘討伐について提案されると、サラと共にそれを受け入れることにした。エレナは、提案された計画に対して、自分達が狩れるなら狩るというドランカムの方針に基づき、またモンスター討伐の実績が後の護衛任務に役立つと考えたからである。ユミナは、自分達が暴食ワニを討伐する場合の報酬分配を提案し、エレナ達が速やかに現場に駆けつけるよう頼んだ。この提案は、エレナ達がすぐに攻撃に加わるかどうかで、カツヤ達の実力を評価するためのものだった。
エレナ達は、情報収集機器を使用して暴食ワニを索敵し、狙撃位置を確保した。サラは屋根に位置を取り、エレナは狙撃銃を構え、暴食ワニを撃破できる状態を整えた。ユミナは、提案が受け入れられた後、カツヤ達に暴食ワニ討伐の承諾が得られたことを伝え、彼らの意気込みを新たにした。カツヤ達は、意気合いを高めて暴食ワニ討伐に向けて準備を整えた。
第35話 専用弾の威力
カツヤたちはエレナたちの援護を受ける前に暴食ワニを倒すことを決め、全員が火力を重視した装備に切り替えて戦闘を開始した。初撃では暴食ワニの頭部にダメージを与えたが、その生命力の前ではほとんど効果がなかった。暴食ワニは反撃に出るが、カツヤたちは集中力を高め、連携して銃撃を続ける。最終的にはカツヤの強い願望と集中によって、暴食ワニを倒すことができた。エレナたちはカツヤたちの健闘を認めつつも、暴食ワニが突然動きを鈍らせた理由に疑問を持った。
一方、アキラはアルファの指示で、別の暴食ワニを対象とした戦闘を行う。アキラは高性能な装備とアルファのサポートにより、暴食ワニにダメージを与え、最終的には逃走する暴食ワニを追撃することを決めた。この暴食ワニは特殊な能力を持ち、砲撃を行うことができたが、アキラの攻撃によりその能力を失い、逃走を試みた。アキラとアルファは、暴食ワニを追撃して倒し、ハンターランクの向上を目指す。
エレナはアキラに連絡を取り、ヒガラカ住宅街遺跡で暴食ワニに遭遇した可能性があることを伝え、気をつけるよう助言した。アキラは実際に暴食ワニと戦っている最中であったが、エレナの懸念を払拭するように、対処に自信を見せる。その後、アキラは特殊な弾薬を使用し、巨大な双頭の暴食ワニを倒した。この暴食ワニは、同種の死体を食べることで異常な進化を遂げていたが、アキラはアルファのサポートと高性能の武器を駆使して勝利を収める。アキラの遺跡探索は多くの予想外の事態に見舞われたが、最終的には成功裏に終わった。
第36話 願いの対価
アキラが宿に戻り、アルファとヒガラカ住宅街遺跡での出来事について話していた。暴食ワニについて、その特異な能力と存在理由についてアルファが説明する。アキラは旧世界の人間の行為について疑問を持ち、アルファは技術進歩の結果としての可能性を示唆する。さらに、アルファは旧領域接続者の有用性と危険性についてアキラに警告し、秘密を守るよう強調した。アキラは情報収集機器の訓練結果について尋ね、アルファはその成果が芳しくなかったことを伝えるが、今回の探索で得た情報が今後の利益につながる可能性があることを示唆する。エレナとサラの裸体のデータが情報収集機器に残っていることが判明し、アキラは衝撃を受けるが、アルファはそのデータの表示をアキラに依頼する。アキラはアルファに対し、そのようなデータの表示に驚き、すぐに消去するよう求める。
エレナとサラは仕事を終えて自宅に戻り、エレナが報告書を作成していた。エレナはカツヤたちを適度に評価し、ドランカムの若手ハンターの評判改善を目指していた。ドランカムからの勧誘に対しては、両者とも慎重な姿勢を示していた。一方、カツヤは射撃訓練を繰り返し、一時は命中率が上がったものの、やがて外し始め、最終的には再び命中し始めたが、訓練を終えることにした。カツヤたちは暴食ワニを倒し、自らの力で状況を変えることに成功したが、その願いには未知の対価があることが暗示されている。
第37話 仮設基地構築補助依頼
ヒガラカ住宅街遺跡から数日後、カツヤたちはドランカムの幹部、アラベに呼び出された。会議では、彼らが正式にドランカム内で一端のハンターと認められるが、同時に何か問題を起こしていないか問い詰められる。カツヤたちは、エレナとの誤解を招く発言について謝罪する。また、彼らは今後、ミズハの管轄下に移ることになる。ミズハはカツヤたちを称賛し、彼らの実力を認め、ドランカムの一員として多くの依頼を斡旋することを約束する。ミズハの提供する依頼からカツヤたちは選択することになるが、選択肢はすべてミズハが用意したものである。ミズハの提案はカツヤたちにとって魅力的であり、彼らは提供された選択肢の中から判断することになる。
アキラはクガマヤマ都市からクズスハラ街遺跡に向かう大型バスに乗っていた。乗客は仮設基地構築関連の依頼を受けたハンター達で、アキラの仕事は前線基地構築の補助作業だった。遺跡の外周部に仮設基地を建設し、その後遺跡奥部を目指す計画で、基地の建築は専門業者が担当し、アキラ達は警備や護衛などを行う。アキラには作業用の貸出端末が渡され、端末を用いて遺跡内のマップ作成やモンスター排除などの指示を受ける。遺物収集は禁止されており、遺跡内での行動は常に監視される。
アキラは遺跡内のビルを探索し、端末のオートマッピング機能を使って内部マップを作成する。アキラの行動は時間がかかりすぎると指摘されるが、アルファは安全を最優先し、急ぐことなく進むよう助言する。作業後、アキラは仮設基地近くのトレーラーで食事をとることにし、カツラギが経営するトレーラーでホットサンドを購入する。店員のシェリルは以前とは異なり、アキラに対して非常に親しみやすい態度を示す。
アキラとカツラギは、シェリルの変化について話し合う。カツラギはアキラが何かをしたのか尋ねるが、アキラは何もしていないと答える。シェリルのホットサンド店はカツラギの支援を受けており、アキラはそのホットサンドの価格設定やシェリルの商才を認める。シェリルはアキラとカツラギの助力に感謝し、アキラはシェリルの能力に感心する。
第38話 ヤラタサソリ
アキラは仮設基地構築関連の依頼でクズスハラ街遺跡を急いでいた。救援要請が次々と来ており、彼の表情は険しい。今回の依頼は他のハンターの救援であり、先日のビル制圧作業に時間がかかりすぎたため、配置が変更されていた。アキラは疲労を積み重ねながら救援作業を続け、遺跡の中をアルファの支援で疾走する。救援場所の状況はさまざまで、時には救援対象が彼にモンスターの対処を押し付けて逃げることもあった。ハンター達と協力してモンスターを討伐し、順番待ちの件数を減らしていく。
ある救援対象では、部屋に籠城しているハンター達がヤラタサソリと戦っていたが、救援がなかなか来ずに苛立っていた。アキラが到着すると、部屋の外で擬死状態のヤラタサソリに遭遇し、これらを倒しながら進むことになる。彼は高価な徹甲弾を使い、ヤラタサソリを効率的に殺していく。この依頼での弾薬費は自己負担であり、アキラは報酬が低いことに不満を持っていた。
アキラはアルファの指示に従い、移動ルートを進みながらヤラタサソリを倒し続ける。彼の活躍により、救援対象のハンター達は救われることになる。この一連の出来事は、アキラが危険な状況の中で他のハンターを助けることに尽力していることを示している。
部屋の中で、ハンターたちが擬死から復活したヤラタサソリを銃撃していたが、火力不足で苦戦していた。強い個体も混ざっており、ハンターたちは徐々に追い詰められていた。そこに、アキラが救援に駆けつけて、強力な銃でヤラタサソリを一掃し、ハンターたちを救出した。アキラは事前に室内の情報をアルファのサポートで把握しており、敵を素早く倒すことができた。部屋を脱出し、仮設基地に帰還する途中、アキラは索敵機器の操作に苦労しながらも、ハンターたちを安全に導いた。その後、アキラは本部に連絡し、ヤラタサソリの情報を伝え、救出ミッションの成功を報告した。しかし、本部は当初、アキラに次の救援場所に向かうよう指示したが、アキラの強い口調でその指示は撤回された。最終的にアキラとハンターたちは、何事もなく仮設基地に帰還することができた。
ハンターたちは仮設基地に向かって走っていたが、瓦礫に擬態していたヤラタサソリに待ち伏せされる。しかし、アキラがバイクで駆けつけ、ヤラタサソリを撃退する。アキラは徹甲弾で瓦礫に擬態したヤラタサソリを次々と倒し、ハンターたちを安全な道へと導く。情報収集機器の精度に苦戦しながらも、アキラはヤラタサソリを撃破し続ける。しかし、徹甲弾が尽き、通常弾でも戦い続けるが、弾薬の消費が激しく、状況は厳しくなる。最終的には武装車両が到着し、ヤラタサソリを一掃し、アキラとハンターたちは救われる。防衛隊はアキラから情報端末を回収し、ハンターたちは疲れながらも仮設基地に向かう。アキラはハンターたちと共に基地に向かうが、防衛隊とのやり取りからハンターの生還よりも端末の回収が優先されていることを知る。アキラは疲労と弾薬の消費に苦しみながらも、ハンターたちとは別に帰路につく。
第39話 アキラ宛ての依頼
アキラがシズカの店を訪れ、徹甲弾を大量に注文した。シズカはその量に驚き、アキラに理由を尋ねた。アキラは遺跡での作業中にヤラタサソリとの遭遇を説明し、徹甲弾が必要だったと話した。シズカはアキラにAAH突撃銃の改造を勧め、改造パーツの説明をした。改造により、AAH突撃銃は強装弾の使用が可能になり、威力が向上する。アキラはその提案を受け入れ、改造パーツを購入した。
その後、エレナが強化服を着て登場し、アキラはその姿に動揺した。エレナが着ていたのは、肌にぴったりと貼り付く強化インナーであり、身体能力を向上させるものだった。シズカはこの種の強化服が一定の需要があると説明し、エレナもシズカも強化インナーを使用していることを明かした。エレナとアキラは、情報収集機器に関する話で気まずさを紛らわせた。アキラはこの出来事から、自分がまだ学ぶべきことが多いと感じた。
アキラはアルファと共にレンタル車で荒野を走り、目的地に向かっていた。アルファはメイド服を着ており、アキラはその服装について尋ねるが、アルファは適当に服を選んでいると答える。アキラは車についても話題を変え、武装がないことに少し残念がるが、アルファはそれで良いと説明する。目的地に着いた後、アキラはハンターオフィスから自分宛に来た依頼を確認し、クズスハラ街遺跡にあるヤラタサソリの巣の駆除作業に参加するよう求められる。依頼元が都市の長期戦略部であるため、簡単には断れない状況だが、アキラはアルファと相談して条件をつけて返信する。翌朝、驚きながらもアキラは都市の長期戦略部が自分が提示した条件を全て受け入れたことを知る。
開店直後にシズカの店に入ったアキラは、CWH対物突撃銃の専用弾を自身が持ち運べる限り、及び予備弾薬として可能な限り多く購入したいと要求する。その理由は、ヤラタサソリとの戦いのためであることをシズカに説明する。シズカはアキラの要望に対して懸念を示すが、最終的には支援を約束する。アキラは依頼元が弾薬費を先払いする約束であることを説明し、アキラの口座から弾薬代を引き落とす手続きを取ることになる。シズカはアキラのAAH突撃銃用の弾も強装弾に変更することを提案し、アキラはそれに同意する。アキラが出発の準備を終えた後、シズカはアキラに無理をしないよう念を押し、彼を抱きしめて激励する。アキラはその支持を受けて、戦いに向かう準備を整える。
第40話 14番防衛地点の子供達
ヤラタサソリの巣の除去作業依頼を受けたアキラは、シズカの店で準備を済ませ、クズスハラ街遺跡の仮設基地へ移動する。そこで依頼用の貸出端末を受け取り、作業場所へ向かう。アキラはアルファのサポートで貸出端末と自身の情報端末を連携させる。現場に到着し、アキラはヤラタサソリが溢れるビルが巣ではなく、入り口であることを知る。仮設基地で職員から依頼の詳細と防衛または探索の任務選択を求められ、アキラは防衛任務を選ぶ。職員はアキラのハンターランクと戦歴に驚き、畏怖する反応を示す。
アキラが地下街に降りると、広間での防衛任務が始まる。メイド服を着た女性の姿を再び見て驚くが、今回は実在の人物であり、アルファのサポートのフィルターとは無関係であることが明かされる。アキラはこの事実に驚き、状況を受け入れる。
14番防衛地点での警備に就いているハンター、ミマタは追加要員として来たアキラを見て不満を表す。その場にはメイド服を着た女性、シオリと、彼女を心配する少女、レイナがおり、アキラはシオリを旧世界の幽霊だと勘違いして慌てる。レイナはアキラの大袈裟な反応に不満を持ち、シオリに着替えることを勧めるが、シオリは拒否する。
ミマタはアキラに対し、養殖ハンターとしての蔑称を用い、アキラの存在を低く評価する。アキラは自身のハンターランクが20であることを自己申告し、ミマタによる指示やリーダーシップの欠如に対しても動じない態度を見せる。レイナはアキラに近づき、自分の方がランクが高いことを強調するが、アキラはそれに対して特に反応を示さず、単独での行動を続けることを選ぶ。
アキラとアルファは周囲と距離を置き、勉強や雑談で時間を過ごす。レイナとカツヤはアキラに合流するよう促すが、アキラはその提案を拒否し、自分の判断で行動する権利を主張する。結果的に、アキラは他のハンター達から孤立する形となるが、それによってもたらされる潜在的なリスクや緊張感は、アキラとアルファにとって大きな懸念事項である。
14番防衛地点での時間が平穏に過ぎていく中、アキラは特に不満を覚えていなかったが、報酬を求めるミマタ達は現状に不満を感じ、地下街に残る遺物を探すことに関心を持つ。ミマタ達が雑談の中で遺物収集の可能性について具体的な話をすると、レイナは彼らが持ち場を離れようとするのを強い口調で呼び止め、その行動を非難する。しかし、ミマタはレイナの反対を無視してトイレを理由に現場を離れる。レイナはその後、アキラに不満をぶつけるが、アキラはミマタ達の行動を事実上容認し、レイナの反対を無視する。結局、アキラはレイナとのさらなる論争を避けるために彼女を完全に無視することを選ぶ。アキラは自分とミマタ達やレイナとの相性の悪さを自覚し、それ以上の衝突を避けることにした。
第41話 戦歴と実力
アキラやカツヤ達が警備を続ける中、ミマタ達は周囲の探索を繰り返していた。レイナはこれに不満を持ち、本部に掛け合うも真面に取り合われなかった。カツヤ達もミマタ達の行動に気付き、レイナはカツヤに周囲の探索を提案するが、カツヤはこれを拒否する。カツヤの拒否は、チーム全員で行動するという決定に基づくものであり、レイナは不満を持ちつつもこれを受け入れる。その後、本部から14番防衛地点の周辺の再調査の指示が来るが、ミマタ達の参加は却下され、アキラが選ばれる。本部はアキラの選抜を戦歴に基づいて行ったと説明し、アキラは調査に向かう。この決定は場の全員に衝撃を与え、レイナはアキラに何かを得られると考え、彼を追うことを決意する。
アキラは、探索チームが作成したマップを利用して地下街を探索していた。ヤラタサソリが新たな侵攻経路を開ける可能性があり、アキラは15番防衛地点への調査を決める。彼はアルファと行動指針を相談し、15番防衛地点を目指すことにする。アルファの索敵能力は地下で低下しているが、アキラの装備でどこまでサポートできるかを試行錯誤している。アキラはレイナとシオリに同行を断るが、彼女たちはついてくる。アキラはやむを得ず彼女たちの同行を許す。情報収集機器の設定を変更することで、アキラはより精度の高い情報収集が可能になる。アキラはアルファのサポートとともに調査を続ける決意を固める。
第42話 揉め事の対応
15番防衛地点がヤラタサソリに襲撃された後、アキラが調査を開始し、レイナとシオリは彼を追って14番防衛地点を出発した。アキラは彼女たちの同行を拒否したが、レイナとシオリは彼と一緒に地下街を進んでいた。レイナはアキラの進行速度が遅いことに疑問を持ち、シオリに問いかけた。シオリはアキラが索敵を念入りに実施していると回答したが、レイナはその速度が索敵を分担しているにもかかわらず遅すぎると考えた。シオリはアキラが彼女たちを戦力として数えておらず、実質一人で進んでいると説明した。これはアキラの訓練とモンスター襲撃時の備えのためであった。レイナは自分たちを足手まといとみなしていることに怒りを感じたが、シオリの説明により、自分たちの戦力が信用されていないことをある程度納得した。しかし、完全に納得したわけではなく、何かをつかみ取りたいという思いを持っていた。シオリは状況が危険だと考え、アキラの意志を変えるために関係改善の方法を考え始めた。
地下街での調査中、アキラとレイナたちはヤラタサソリの痕跡を見つけることができずにいた。アキラは自分の探索能力を疑いながらも、アルファに確認を取り、本部への報告の仕方についてアドバイスを受ける。シオリはアキラにレイナの護衛を依頼し、報酬として500万オーラムを提示するが、アキラは実力不足を理由にこれを断る。アキラは自身がヤラタサソリの群れからハンターを救出した実績にもかかわらず、自己評価が低く、他人の護衛を引き受ける自信がないと説明する。シオリは依頼内容を変更し、レイナのサポートをアキラに依頼し、10万オーラムで先払いすることで合意する。
アキラとレイナたちは地下街の調査を再開し、アキラの実力について疑問を持つレイナは、シオリを通じてアキラの評価を求めるが、アキラは自分を雇うことには価値がないと回答する。これにはレイナもシオリも衝撃を受けるが、アキラは単にヤラタサソリの群れなどの危険な状況に対処する自信がないと説明し、無用なトラブルを避けるためにも慎重な評価が必要であると強調する。最終的にアキラとシオリの間で緊張が高まるが、レイナの介入により事態は収束し、調査を続行することになる。アキラの自己評価の低さが彼の行動に大きく影響していることが明らかになるが、アルファによる指摘でアキラも自己反省の機会を得る。
第43話 虫の群れ
シオリがアキラにレイナの実力について尋ねたことが、争いの発端となり、殺し合い寸前まで事態が悪化した。アキラのレイナへの評価が低かったこと、シオリとアキラの性格が引き金となり、争いが激化した。しかし、レイナが介入し、事態は収束し、三人は調査を続行した。アキラは調査中、ヤラタサソリの死体を発見し、その情報を本部に報告。本部は追加の防衛地点設置を指示し、アキラたちはその場で待機することになった。レイナは自身の行動を振り返り、今後の行動に対する反省とシオリへの感謝の気持ちを新たにする。シオリもレイナの行動を見守りながら、今回の出来事から学び、アキラとの争いを回避する方法を模索し続けた。
アキラは情報収集機器を使いながら周囲を警戒し、特にレイナたちの動向にも注意を払っていた。派手に揉めた後、後ろから攻撃されることを警戒していた。しかし、アキラはレイナたちが自分に害を加えない限り、彼らの行動には興味を示さなくなった。その後、アキラは敵襲に備えてCWH対物突撃銃を準備し、アルファに敵の数を確認させたところ、124体が近づいているとのことだった。アキラは敵に対して専用弾を使い、その圧倒的な威力でヤラタサソリの群れを一掃した。この専用弾の使用は、依頼元が弾薬費を負担しているため、費用を気にすることなく使用できた。レイナたちはアキラが指示した通り通路側を警戒し、アキラが一人でヤラタサソリの大群を抑え込んでいる様子に驚いた。アキラの行動は彼の戦歴と実力が真実であることを示していた。
第44話 報酬の算出方法
大穴の奥からのヤラタサソリの大群が、アキラの使用するCWH対物突撃銃の専用弾によって次々に撃破されていく。アキラはこの高価な弾薬を依頼元の費用で調達しており、彼の実力不足を補うために専用弾を大量に用意していた。レイナはその現場を見て驚愕し、なぜそんな弾薬を使用しているのかアキラに問いただす。アキラは弾薬費は依頼元が負担しており、専用弾を大量に使うことも了承済みだと答える。アキラ、レイナ、シオリは大群との戦いを続け、その過程で通路からもヤラタサソリが現れるが、アキラは主戦場を抑え、レイナとシオリが通路からの敵を迎撃する。戦闘はアキラの専用弾による強力な火力とレイナたちの活躍で群れを撃退することに成功し、最終的に静寂が戻る。その後、本部との通信で、戦闘の様子が異常であったため故障を疑われるが、レイナたちの報告により実際の戦況が認識される。アキラは使用した専用弾の費用を心配するが、アルファは費用は依頼元負担で問題ないと楽観視する。
シオリとレイナは本部の指示に従って、大穴の向こう側の調査を開始した。大量のヤラタサソリがCWH対物突撃銃の専用弾によって粉砕され、その残骸が肉片の沼を形成していた。レイナはその光景に驚き、自分も調査に参加することを決意する。アキラは通路側の死骸を片付け、レイナたちの実力を改めて認識する。増援部隊が到着し、新たな防衛地点が設置された後、アキラは死骸の運搬作業を行い、その軽さに疑問を感じる。アルファはナノマシンによる死体の急速な分解を説明する。最後に、アキラは本部との通信で討伐数の確認方法について話し合い、報酬の計算方法を「数えて3で割る」と提案し、本部もそれに同意する。
第45話 カツヤの不満
アキラが弾薬費の不安から解放され、上機嫌でいる中、レイナが何かを話しに来た。しかし、アキラはレイナの意図を誤解し、報酬の分配についての不満を示す。レイナはこの誤解を慌てて否定し、アキラの戦闘中の貢献を認め、報酬の3等分についての疑問を投げかける。アキラは戦闘の報酬を3等分することを改めて主張し、サポート依頼の一環としての行動を強調する。シオリが介入し、余計な口論を避けるようにアドバイスする。
カツヤはチームリーダーとして、アキラの行動と報酬について詳細を問い詰めるが、アキラはレイナ本人に聞くようにと回答を避ける。カツヤとユミナの間で緊張が高まるが、ユミナは事態を鎮静化し、チームはアキラから離れる。アキラはアルファとの雑談を楽しみながら警備を続ける。勤務時間が終了し、アキラは帰宅の準備をするが、帰宅前に銃の整備をするようにアルファから指示される。アキラはやや不満を感じつつも、整備を先に行うことを受け入れる。
レイナはアキラが帰る姿を見ており、その様子には特に自覚できる理由はなかった。カツヤがその様子に気づき、レイナに尋ねるが、レイナは「何でもない」と答える。レイナはアキラが自分たちより後に来て先に帰ることについて考え、自分たちの交代要員が来ないことに不満を感じていた。カツヤはレイナを宥め、交代要員がもうすぐ来ることを伝える。
レイナはアキラと共に戦った際の貢献を思い出し、疲労感を感じている中で交代要員を待つ不満を抱いていた。しかし、レイナは皆の予想を裏切り、不満を表に出さずに自身を落ち着かせる。レイナの機嫌が良くなったのは、アキラが戦闘の報酬を等分割することに対する評価を感じたからであった。
カツヤはレイナとの会話から何か隠しているのではないかと疑問を抱くが、ユミナはそれ以上触れるべきではないと考えている。カツヤが自分の責任を省みるようユミナに促され、カツヤは納得する。ユミナはカツヤにある可能性を耳打ちし、それを聞いたカツヤはレイナに対する疑問を解消する。
最終的に、カツヤは交代人員の催促を再開し、ユミナとシオリはこの件を問題にしない共通の理解を持つ。
第46話 第9探索チーム
翌日、アキラはクズスハラ街遺跡の地下街にあるビルの広間へと向かい、前日に消費した大量の弾薬を補給した後、本部で待つ職員から探索か討伐の任務を選択するよう言われる。防衛の選択肢が無いことに疑問を持ちつつ、アキラは探索を選び、19番防衛地点に向かう指示を受ける。アキラの任務配属には、過去の縁があるキバヤシが関与していることが明かされ、キバヤシの悪評について触れられる。
19番防衛地点に到着したアキラは、サラと合流し、エレナがリーダーを務める第9探索チームに加わることになる。エレナとアキラは情報収集の重要性について語り合い、アキラはエレナの情報収集能力を高く評価する。その後、アキラとエレナはお互いの過去の出来事を思い出し、少し気まずい雰囲気になるが、会話を再開する。シカラベが加わり、アキラの実力を疑いつつも、本部の判断を信じて協力する意向を示す。
探索チームはデータ収集の準備が整い次第出発する予定で、その間にカツヤたちが現れ、アキラたちの方へと向かってくる様子が描かれる。アキラはカツヤたちの注目を集める様子に気づき、状況が展開することを予感する。
第47話 エレナの判断
地下街の探索から一度戻ったエレナたちは、追加要員であるアキラと合流し、雑談を交わしていた。その時、カツヤたちが現れ、シカラベが不機嫌になり、エレナが溜め息をつき、サラが苦笑いをする。アルファはアキラに揉め事を起こさないよう忠告する。シカラベはカツヤたちの参加に反対し、彼らの加入を巡るドランカム内の調整を引き受ける。カツヤはエレナたちとの共同作業を楽しみにしていたが、シカラベの反対によりその機会が潰される。シカラベとカツヤの間で口論が続くが、ユミナがカツヤを止め、事態は一時的に収束する。エレナたちは探索活動へと出発し、カツヤは彼らの去る姿を悔しそうに見つめる。レイナは自身の過去の行動を振り返り、改善を誓う。
エレナ率いる第9探索チームに加わったアキラは、険しい表情で危険と未知に満ちた地下街を進んでいた。彼らの任務は、後続の討伐チームのために最低限の安全を確保することにあった。アキラは最初、自力での索敵に挑戦していたが、精神と体力の消耗が予想以上に大きかったため、アルファがサポートを強化することにした。途中、シカラベがアキラの索敵能力を確かめる場面があり、アキラの報告はシカラベを含むチームメンバーを驚かせた。シカラベはアキラの実力を高く評価し、エレナもアキラに頼りながら、チームは探索を続けた。アキラは先頭に立つことになり、全力でのサポートをアルファに要請した。彼らは地下街を順調に探索し、遭遇するモンスターとの戦闘も無事にこなしていった。アキラの参加は、チームにとって大きなプラスとなった。
第48話 地下街の探索
地下街の探索を行っていたチームは、先頭をアキラに切り替えた後も順調に進めていた。アキラの索敵と攻撃は、アルファのサポートにより高い効果を発揮していた。彼らは、ヤラタサソリの群れに遭遇しても、アキラ一人で対処できるほどだった。しかし、探索を続けるうちに、エレナが案内する19番防衛地点への通路が瓦礫で塞がれていることが判明した。エレナは迂回路を用意していたが、その通路も次々と塞がれていく状況に直面し、急遽エレナが新たな迂回路への案内を始める。
アキラはアルファの助言に従い、塞がれた通路を調べることを提案し、エレナ達を最短ルートでの移動に誘導する。アキラの真剣な提案を受けて、エレナ達は迂回せずに目的地に向かう決断を下す。その途中、塞がれていた通路が実は大量のヤラタサソリによる擬態であることが判明し、アキラはそれを対物突撃銃で撃破する。
探索チームは、エレナが事前に調査した通路が瓦礫ではなくヤラタサソリによって塞がれていた事態に対処し、迂回路を用いずに目的地へ向かう決定をする。アキラの提案とアルファのサポートにより、チームは危険を乗り越えて前進し続けた。
第49話 ハンター達の実力
エレナが情報収集機器で通路を塞いでいると判断していた瓦礫は、実際には瓦礫に擬態したヤラタサソリの群れだった。通路を通行不能と判断させるほどのヤラタサソリが一斉に攻撃を開始したが、サラ達の迅速な反撃により、ヤラタサソリの群れは全滅した。エレナは迅速に19番防衛地点への撤退を命じ、サラとシカラベに前方の敵を掃除するよう指示し、アキラには後方の警戒を任せた。彼らは地下街を進みながら多数のヤラタサソリと交戦し、その圧倒的な火力で敵を蹴散らしていった。特にサラは重火器を駆使し、ヤラタサソリを効率よく撃破し続けた。一方でアキラは背後から追ってくるヤラタサソリの群れに対処し、アルファのサポートを受けながら戦い続けた。シカラベはアキラの戦いぶりに驚きながらも、自身の勘の衰えを感じる場面があった。アキラ達は連携し、地下街からの撤退を果たしていった。
アキラ達はヤラタサソリの包囲網から抜け出し、19番防衛地点と通信を繋げた後、安全に帰還した。帰還後は休憩に入り、エレナがデータを送信しながら報告を行った。シカラベはアキラに、移動ルートの変更を提案した理由を聞き、アキラは過去の経験を例に擬態したヤラタサソリに包囲される恐れを説明したが、シカラベは完全には納得していなかった。アキラは評価が下がることを気にせず、自分の判断を信じて行動していた。シカラベはアキラの実力を認めつつも、自身の勘に疑問を感じていた。シオリはアキラの実力についてシカラベに問い、シカラベはカツヤの方が強いと自身の勘が告げるものの、アキラの代わりが出来るかと問われると出来ないと答える矛盾に頭を抱えていた。
シオリがカツヤたちと話した内容から、アキラが探索チームでの活動において足手まといにならず、無難に任務をこなしたことが伝えられた。シカラベはカツヤの方が強いと自身の勘が言っているが、アキラの実力を見誤ったことを認めている。エレナたちはアキラが探索活動を無事に終えたことに対して好意的な評価をしているが、アキラ自身はまだ荷が重いと感じており、より安全な防衛チームへの配属を望んでいる。エレナはアキラのこの希望に応じることを約束した。最終的にアキラは防衛地点の警備に回され、アルファのサポートの下で警備任務を行っている。アルファはアキラがヤラタサソリの群れを一人で蹴散らせるほどの強さになることを目指しているが、アキラ自身はその実現可能性に疑問を持っている。しかし、アルファの断言により、アキラの認識は「出来ない」から「出来る」へと変わり、これが彼の成長に大きな意味を持つことになる。
閑 話 ハンター志望の少年少女
東部の統企連支配地域には、地域によって異なる意味合いを持つ孤児院が存在する。裕福な地域では、児童養護施設として機能し、教育を受けた子供たちが社会に貢献する人材となることを目指している。一方、裕福でない地域では、孤児院は死後の子供たちの生活を保障する生命保険の一環として捉えられている。このような背景の中、ある少年と少女が施設からの退所を迎え、ハンターとしての道を選択する。少年はドランカムというハンター徒党に加わることを決意し、少女は少年に続く形で同じ道を選ぶ。彼らはドランカムへの加入試験に参加するため、他の加入希望者と共に装甲兵員輸送車で荒野へ向かうことになる。試験は命の保証がない厳しいものであるが、それを承知で挑む少年と少女の決意が描かれている。
ヤハラタ工場遺跡は、クガマヤマ都市から西にある盆地に位置する旧世界の工場跡であり、技術的価値が低いため、ハンター達からはほとんど注意を払われていない。カツヤ達が乗っていた装甲兵員輸送車は、ドランカムによる試験のためこの工場遺跡に停車した。試験参加者には試験用に改造された廉価版の突撃銃と簡易情報端末が配布され、遺跡内の指定場所までの移動とモンスターへの対処が課された。試験は個人の能力を試すため一人ずつ実施され、参加者達は緊張や戸惑いを隠せずにいた。ドランカムの男からは、試験での自力の重要性と平静を保つことの大切さが強調された。
カツヤとユミナは試験中、モンスターとの直接的な戦闘はなかったものの、モンスターの死体を発見しながら進むことになった。試験の結果について尋ねた際、ドランカムの男は合否を決めるのは上の判断であり、追加の試験はないことを伝えた。カツヤ達は無事に試験場所である広間に到着し、他の参加者達も無事であることが確認された。試験参加者たちは、試験の経験から自身の行動や判断を振り返りながら、ハンターとしての道を歩むための大切な学びを得た。
カツヤ達が試験に参加したA棟とは別に、B棟では異なる状況で試験が行われていた。B棟の試験参加者たちは、装甲兵員輸送車ではなく装甲が雑に取り付けられた大型バスで運ばれてきたスラム街の住民たちで、彼らには情報端末ではなく紙のマップが配布された。ドランカムの扱いには、A棟の参加者とB棟の参加者とで明確な差があった。B棟では事前にモンスターを駆除することなく、試験が始まり、参加者たちは自力でモンスターとの戦闘を強いられた。
ドランカムには、事務派閥と呼ばれるハンター未経験の事務方が存在し、この派閥が若手ハンターの増員を目指して今回の試験を開始した。A棟の参加者たちは、比較的高い評価を受けており、試験に臨んだ時点で基本的には合格していた。一方、B棟の参加者たちは、事務派閥から人格的に不適切と判断された者たちで、合格の基準も厳しく設定されていた。
追加試験では、A棟の参加者たちもB棟のモンスターとの戦闘に参加することになり、カツヤとユミナは再び装備を整えて試験に挑んだ。試験中、カツヤたちはドラッドラットと遭遇するが、冷静に対処して倒すことに成功した。しかし、帰路につく途中でカツヤが何かに気付き、急に奥へ走り出したため、ユミナも彼を追うことになった。
B棟の部屋でアイリという少女が重傷を負っていた。自分で止血を試みたが、出血が酷く、生存を目指していたが、助かる見込みは薄いと自身に告げられていた。アイリの負傷は他の試験参加者に襲われた結果である。同じ参加者を敵と見なしていたアイリは、カツヤが部屋に入ってきたとき、拳銃を向けるが、弾はなかった。カツヤはアイリの治療を始め、アイリはなぜ弾がないことを知っていたのかと尋ねる。カツヤは、回復薬もあるし、拳銃だし、一発ぐらいなら喰らっても大丈夫だと思ったと答えた。アイリはカツヤに救われたが、自分が足手纏いになることを懸念していた。
その後、モンスターとの遭遇が増え、カツヤはアイリを背負ったまま厳しい状況に直面する。そのとき、ユミナが現れて危機を救った。ユミナはカツヤを怒鳴りつけるが、彼女が先導してカツヤ達を安全なルートでゴールまで案内する。ユミナは情報端末のマップで安全なルートを見つけ、カツヤがその存在に気付かなかったことに驚く。結局、カツヤ達は無事にゴールに到着した。
B棟のゴールである広間に到着したカツヤたちは、ドランカムの男に迎えられ、B班として参加したトガミという少年も含めた他の参加者たちとともにいた。トガミはドランカムの男に声を掛け、追加試験の評価向上の機会を求めるが、B棟に残された装備の回収を条件に評価を上げる約束を取り付けた。トガミはその後、重武装の死体を発見し、武器を回収した。試験を終え、カツヤとユミナは装甲兵員輸送車で待ち合わせ場所まで送られ、そこで安堵の表情を交わす。アイリも含めたB班の合格者たちは、クガマヤマ都市への送迎を受け、今後はドランカムの施設で暮らすことになる。カツヤとユミナは、帰宅後にいろいろな話をすることになり、ユミナはカツヤの手を握りながら帰宅することを楽しみにしていた。これは、クズスハラ街遺跡からモンスターの群れがクガマヤマ都市を襲った1年前の出来事である。
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