小説「リビルドワールド IV 現世界と旧世界の闘争 7」感想・ネタバレ

小説「リビルドワールド IV 現世界と旧世界の闘争 7」感想・ネタバレ

どんな本?

リビルドワールドは、ナフセ氏によるライトノベルで、2017年2月から日本の小説投稿サイト「カクヨム」や「小説家になろう」での連載が開始されている。
2023年7月の時点で、累計発行部数は75万部を超えている。

物語は、高度な科学文明の旧世界が滅んでから長い時間が流れた時代が舞台。
その旧世界の遺跡には現在では再現不可能な先進技術の遺物があり、これらのアイテムは高価で取引されている。
しかし、その遺跡には旧世界からの危険な自律兵器、モンスターが徘徊しており、遺物を回収しに来る者たち、ハンターと呼ばれる人々は、命をかけてこれらの遺物を求めている。

物語の中心には、クガマヤマのスラム地区で生きる若いハンター、アキラがおり。
彼は装備が不十分な中、危険な遺跡での探索を始めるが、途中で諦めかけていた時、突如として現れた美しい女性、アルファと出会う。

彼女はアキラに、彼女の目的を果たす手助けをする代わりに、一流のハンターへと育て上げるという取引を提案。
アキラは彼女の提案を受け入れ、アルファが持つ先進技術の知識やサポートを受け取りながら、数々の危険を乗り越えて成長していく。

この物語は、綾村切人による漫画版として『電撃マオウ』 (KADOKAWA) で2019年9月から連載が始まり。
そして、2023年7月にはテレビアニメ化の発表もあった。

最初にこの本と出会ったのは、Amazonの日替わりセールで1巻が販売されており興味を引かれて購入。
読んでみるとマッドマックスのような世界観での遺跡探索の物語。
設定やキャラクターたちが魅力的で面白く。
続きのこの巻も購入して読む。

KADOKAWAオフィシャルチャンネル
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読んだ本のタイトル

リビルドワールド  IV 現世界と旧世界の闘争
著者:#ナフセ 氏
イラスト:#わいっしゅ  氏

gifbanner?sid=3589474&pid=889059394 小説「リビルドワールド IV 現世界と旧世界の闘争 7」感想・ネタバレBOOK☆WALKERで購入gifbanner?sid=3589474&pid=890386137 小説「リビルドワールド IV 現世界と旧世界の闘争 7」感想・ネタバレ

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あらすじ・内容

キャロルとモニカ、新たな出会い!

 高難度だが稼げる遺跡として名高いミハゾノ街遺跡を訪れたアキラは、工場区画で2人組の女性ハンターと出会った。
 旧世界風の扇情的なデザインの強化服を纏ったキャロルと、全身をコートで覆う飾り気のないモニカ。対照的な2人は「地図屋」として遺跡を調査していたのだという。
 彼女達との出会いの裏で、遺跡では大量の機械系モンスターがハンター達を排除すべくシステムを逸脱した行動を起こし始めていて――!?
 レイナやトガミとの再会。エレナとサラ、先輩ハンター達との共闘! 大人気ポストアポカリプス・バトルアクション。書籍版オリジナル展開で贈る、待望の新エピソード!

リビルドワールドIV 現世界と旧世界の闘争

感想

アキラがミハゾノ街遺跡でキャロルとモニカ、ふたりの女性ハンターと出会い、彼女たちを中心に物語が進行する。
遺跡の探索中に機械系モンスターの異常行動が発生し、アキラと先輩ハンターエレナ、サラたちはその危機に立ち向かうことになる。

物語は、稼ぎ目的で訪れたミハゾノ街遺跡でのアキラの挑戦から始まる。
彼はそこでキャロルとモニカというふたりの女性ハンターと出会う。

キャロルは旧世界風の派手な装備を身につけた女性で、モニカは地味な外見の女性だが、彼女たちは遺跡の地図を作成する「地図屋」として活動していた。
遺跡内での遭遇は、アキラに自由落下の後のビル壁の走行など新たな挑戦をもたらす。

この遺跡では、機械系モンスターがハンターたちを排除するためにシステムから逸脱した行動をとり始めていた。

先輩ハンターと共に行く予定だったアキラだったが、彼女達と連絡が出来ない状態となり。
そこでキャロルと共に行動し、その過程で、エレナやサラといった先輩ハンターたちと再会し、彼らと共に遺跡に取り残された救出ミッションに参加することになる。

そこでモニカと再会し、そのモニカが遺跡の管理人格に雇われていたと発覚する。

物語は、アキラが単独で行動することの多かった以前から変化し、彼が他のハンターたちと協力して困難に立ち向かう様子を描く。
特に、機械系モンスターの脅威に直面した際には、アキラの成長が際立ち、彼が主導で問題解決にあたる場面が多く見られる。

一方、アキラのバックアップとして常に存在していたアルファは、この巻ではアキラと離れた位置にいることが多く、彼女の不在中にアキラがどう行動するかが重要なポイントとなる。アキラはアルファのサポートなしでも自立して行動できるようになり、彼の成長が感じられる。

結末では、アキラと先輩ハンターたちは機械系モンスターの脅威を克服し、遺跡から無事に脱出する。この経験を通じて、アキラは新たな仲間を得るとともに、自身の力を再確認する。また、レイナやトガミとの関係にも変化が見られ、彼らの成長も期待される展開となる。

この巻では、アキラの成長と彼を取り巻く人間関係の変化が中心となり、旧世界と現世界の闘争を背景にしたバトルアクションが繰り広げられる。アキラとアルファの関係、新たに登場したキャロルとの絆、そして先輩ハンターたちとの共闘が、この物語の魅力を高めている。

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備忘録

第103話

スラム街の路地裏から抜け出し、ハンターとして活動するアキラは、アルファのサポートにより顕著な成長を遂げていた。強化服を手に入れ、未発見の遺跡を発見し、賞金首級のモンスターと戦い、何度も死の淵をくぐり抜け、その都度強くなっていった。しかし、アキラはこれらの成果は全てアルファの支援の賜物であると認識しており、自力での達成とは考えていなかった。ある時、巨大モンスターに飲み込まれアルファのサポートを失ったが、その絶望的な状況からも自力で生還し、更なる成長を遂げる。だが、アルファからの依頼を完遂するにはまだ遠く、アキラは更なる力を求めてハンターとしての活動を続ける。

一方で、未発見の遺跡探索に挫折し、アルファの提案により既存遺跡の未調査部分へと活動を切り替えたアキラは、途方も無く広大な荒野で汎用討伐依頼を受けながら、荒野を進んでいく。この依頼は、ハンターオフィスが東部全域の安全性向上のために、統企連からの補助金を用いて支払うものであり、アキラはこのシステムの背後にある複雑な仕組みについて興味を持ち、アルファから詳しい説明を受ける。それにより、アキラは戦闘以外の面でも成長していることを実感する。アルファはアキラに対し、彼の成長を促しながらも、彼が自己と敵対する可能性を増やさないように情報を提供し続けている。

アキラがミハゾノ街遺跡に到着すると、多数のハンターが同じ目的地に向かっていることに気づく。アキラは、長い年月を経ても遺物が枯渇しない理由について疑問を持ち、アルファはそれに対して、遺物を取り尽くされた遺跡も存在するが、ハンターが新たな遺物を求めて活動範囲を広げることで、遺跡からの収集は続いていると説明する。また、自動復元機能を持つ遺跡では、遺物が再び補充されることもあるため、簡単には枯渇しないとも述べる。遺跡のモンスターが強力である限り、遺物が無尽蔵に補充される遺跡でも、それを取り尽くすことはない。

アキラがミハゾノ街遺跡の駐車場を利用する際、駐車場がハンターオフィスによって運営されており、安全性と利便性を提供していることを知る。荒野での車両保管の重要性を理解しているアキラは、この設備を利用することを決める。また、遺跡の近くにあるハンターオフィスの出張所では、遺物や機械系モンスターの買取が行われており、ハンターたちはここで得た利益を都市の経済に還元している。

アキラは、ミハゾノ街遺跡の探索を始める前に、レイナたちと偶然再会する。レイナたちのうち二人がメイド服を着ていることに驚くが、それが遺跡探索には似つかわしくない服装であるにも関わらず、彼らとの再会には驚きを隠せない。

第104話

アキラと別れた後、シオリはカナエを叱責し、彼女の無計画な行動を問い詰める。カナエは、アキラの反応を試す良い機会だったと主張し、ハンターオフィスの出張所が近くにあることから、もしアキラが怒っていても状況は管理下にあると説明する。シオリはカナエの説明を受け入れるが、カナエの行動がレイナを無駄に危険に晒すことを懸念していた。レイナは自身の立場に自信がなく、主としての自分に疑問を抱く。

アキラはミハゾノ街遺跡で遺物収集と訓練を続けており、アルファのサポートで難しい場所にも挑戦している。彼らは遺跡の市街区画を進みながら、機械系モンスターと戦い、遺跡の謎に挑む。アキラは自分の勘とアルファの指導で、機械系モンスターが支配するこの地で生き延びる方法を学んでいく。

第105話

アキラはミハゾノ街遺跡の市街区画を進み、セランタルビルを目指していた。途中、飛行機械を観察し、アルファの指示でビル内に避難し、階段を使って14階まで上がる。そこからセランタルビルの上層階を指し示す矢印とその周囲の破壊された街並み、さらにはセランタルビルを防衛する機械系モンスターを確認する。アキラはアルファの警告で危機を回避し、セランタルビルから発射されたミサイルの攻撃から逃れ、反撃し、回復薬で治療する。アルファとの対話の中で、アキラは前に進む決意を新たにし、アルファのサポートを受けて挑戦を続けることを選択する。セランタルビルの防衛システムは、ミハゾノ街遺跡全体の警備とは独立しており、指示系統が異なるため、攻撃が激しい。アキラはアルファと共に進むことで、どんな困難も乗り越える覚悟を見せる。

アキラはセランタルビルに向けての準備を整え、屋上からその防衛機械群に挑む。彼は不要な装備を全て外し、エネルギーパックと弾倉を交換した強化服と二丁の銃のみを携える。回復薬を事前に服用し、アルファのサポートの下、戦闘を開始する。アキラは空中からの攻撃を仕掛け、ビルの側面を駆け下りながら敵を攻撃し、アルファの精密な計算に基づく射撃で機械系モンスターを撃破する。敵の増援にも対処しながら、地上までの激しい戦いを勝ち抜き、最後の敵を倒して戦闘を終結させる。

この一連の戦闘は、アキラにアルファのサポートの重要性と価値を改めて認識させるために計画された。アキラは以前、アルファのサポートなしでも困難な状況を乗り越えた経験があり、アルファはアキラが自身のサポートなしで何とかなると過信しないよう、この戦闘を通じて彼に再認識させたかった。戦いを通じて、アキラはアルファの支援のありがたみと、共に困難に立ち向かう強さを実感する。

戦いの後、アキラは屋上に置いてきた荷物を取りに行くため、再びビルを登ることになるが、その過程も軽い心持ちで進む。この経験を通して、アキラとアルファの間の信頼と絆はさらに深まるのであった。

第106話

セランタルビルの強力な警備機械を撃破したアキラは、その巨大なビルの前で感慨に浸る。彼は以前、遺跡の中でこのような場所への到達を断念したが、今はその場所に立っている。彼はビル内の遺物を探索するため、そして弾薬費の赤字を回収するために入内する決意を固める。しかし、アルファはアキラに対して、戦闘で倒した機械系モンスターを汎用討伐依頼の記録に含めることを提案するが、アキラはそれを拒否する。

ビル内に入ったアキラは、高級感と神聖さを感じさせる受付フロアを通り、立体映像である管理人格から休館中であることを告げられる。アルファの指示に従い、アキラは管理人格の要請を無視して探索を続けるが、突然アルファが姿を消す。アキラは一人残され、緊張感を持って周囲を警戒するが、アルファはすぐに戻ってくる。

アルファによると、セランタルビルの管理人格から得た情報により、リオンズテイル社の支店が遺物が豊富な場所であることが判明する。しかし、その場所へのアクセスは現時点でアキラには危険すぎるため、アルファはアキラに探索を諦めるよう助言する。アキラは失望するが、アルファは他の遺物が豊富な場所を提案し、二人はその場所へ向かうことにする。アキラは探索の続行を決意し、アルファの案内の下、遺跡の中を進む。

ミハゾノ街遺跡の工場区画は、自動化された旧世界製の工場が点在する場所である。アキラはアルファのサポートを受けつつ、この工場区画を目指す。彼らは廃墟や破壊された警備機械のある比較的安全な経路を選んで進んでいた。途中で大型の機械系モンスターに遭遇するが、アキラはアルファの指示に従ってこれを撃破し、目的地への進行を続ける。

アキラたちは、部屋で休憩を取っているときに他のハンターと接触する。そのハンターたちはキャロルとモニカと名乗り、戦闘の意志がないことを伝えて通り抜ける許可を求める。アキラは彼女たちに対し友好的に応じる。

キャロルとモニカは、地図屋として遺跡の地図を売っており、その地理に詳しい。キャロルは目立つ装備をしており、アキラはその旧世界風のデザインに驚く。彼女たちはアキラが一人で工場区画を進んでいることに驚き、アキラの実力を見直す。キャロルはアキラに冗談めかして協力を申し出るが、アキラはその提案を断り、一人で探索を続けることを選択する。キャロルとモニカはアキラの鈍感さに苦笑いし、アキラは彼女たちと別れて遺跡探索を続ける。

キャロル達はアキラが少し前に倒したという大型警備機械の残骸を発見する。この強力な機体は遺跡内のルートを塞いでいたが、アキラによって破壊されていた。彼らはこの事実を確認し、アキラの話が真実であると信じることにする。キャロルはアキラの強さに対して落胆を感じているが、モニカは懸念と警戒を持っていた。二人はアキラがいる方向に視線を向けながら、この警備装置の破壊により迂回ルートの価値がなくなったことを認め、地図の更新を決める。キャロルは冗談めかして副業を斡旋するが、モニカは真面目に断る。

第107話

キャロル達と別れたアキラは、目的地である倉庫のような場所に到着し、数多くの遺物が入った箱を発見する。アルファの助言により、箱を開けずに一番価値がありそうな箱を選んで持ち帰ることに決めた。しかし、帰り道の計画では、アキラ一人で何往復もしなければならない状況に直面する。アルファは帰りは行きとは別のルートを進むことを提案し、アキラの提案したエレナ達への運搬依頼は、偶然見つけたとは言い張れない状況を理由に断った。アキラはアルファの説明に納得し、一人で遺物を運ぶことに決める。

アキラは遺物を手に入れ、アルファの先導で工場区画を進んでいた。突然、壁が銃撃され、キャロルが現れる。彼女は逃走中だったが、アキラとの再会に安堵する。キャロルは大量の機械系モンスターに追われており、アキラの助けを求める。共に機械系モンスターを撃退しながら逃走し、敷地外へと脱出する。キャロルはモニカとはぐれたが、遺跡からの脱出を優先する。遺跡内の異常事態により、通常の警備範囲を無視する機械系モンスターの行動に疑問を抱く。

キャロルはアキラに遺跡の裏口情報を提供する代わりに護衛を依頼する。アキラはその提案を受け入れ、情報の価値と護衛の報酬を相殺する形で合意に至る。二人はこの異常事態を共に乗り越えることになる。

アキラはキャロルの護衛として遺跡内を進むうちに、アルファの索敵能力が低下していることに気づく。アルファは遺跡の構造が情報収集を阻害するためと説明する。また、アキラがキャロルの護衛を引き受けた理由について、単に相手の提案を受け入れやすかったと述べる。アキラは遺物を運ぶことで動きが鈍るが、キャロルはそれでもアキラを護衛として雇うことを選び、二人は遺物を持ちながら進む。

キャロルはアキラに遺跡の「裏口」を通じた脱出ルートを案内する。この「裏口」は実際には工場区画の物資集積所で、光学迷彩機能付きのコンテナを利用した輸送システムだった。キャロルの説明によると、このコンテナは市街区画への空輸用であり、コンテナが工場区画の管轄を離れることで安全が確保される。コンテナの中からアキラは工場区画の上空を飛ぶ体験をし、キャロルから市街区画への到着まで様々な情報を教えてもらう。この過程で、キャロルとアルファの間には何か共通の知識があることが示唆されるが、アルファは黙っていた。

第108話

アキラとキャロルが乗る空飛ぶコンテナが市街区画を目指している中、キャロルはコンテナが空であることや、遺跡のシステムが中途半端にしか機能していないことがハンターたちにとっての利点であると語る。突然、敵の襲撃を受け、アキラはキャロルと共に攻撃を回避しつつ敵を撃退する。しかし、コンテナが破壊されたことでアキラが運んでいた遺物が失われてしまう。キャロルはアキラに遺物の代金を払うことを提案し、アキラはそれに応じる。その後、アキラたちはメイド服を着たレイナたちと再会する。

レイナたちはミハゾノ街遺跡の市街区画で機械系モンスターを狩りながら、ハンターとしての経験を積んでいた。シオリの提案によるもので、主な目的はレイナの安全を確保することだった。市街区画では敵との戦いやすさや救援依頼のしやすさから、レイナの安全がより確保されると判断されていた。レイナは一人で戦闘を行い、シオリはサポートに徹し、カナエは護衛として待機していた。レイナはシオリからの称賛を複雑な気持ちで受け取る。その後、空中でアキラたちと機械系モンスターの戦闘が起こり、レイナたちは驚きつつもそれを観戦することになる。カナエはその戦闘を楽しげに見守り、アキラが参加していることに気づく。最終的に、レイナたちはアキラたちのもとへ向かうことを決める。

第109話

アキラたちはレイナたちと共にミハゾノ街遺跡のハンターオフィス出張所へ帰路についた。道中、カナエはアキラに先の戦闘の理由を興味本位で尋ねたが、アキラは詳細を話すことができなかった。シオリは情報を集めようとしたが、キャロルは情報料が必要だと述べた。その後、カナエはアキラをセランタルビル探索へ誘うも、アキラは命を惜しんで断った。アキラはセランタルビルの危険性を強調し、レイナたちも探索を避けるべきだと認識した。カナエはセランタルビル探索の計画が消えたことに内心で残念がった。

アキラたちはミハゾノ街遺跡のハンターオフィス出張所に戻り、キャロルの提案で食堂で食事をすることになった。食堂では、高い食事を注文することが一種の暗黙のルールで、そのルールに従い、アキラはキャロルの奢りで高価な料理を注文した。食事中、アキラはキャロルや後に合流したモニカと会話を交わし、セランタルビルの怪談話などを聞いた。食事後、アキラは礼を言って帰宅の途につき、キャロルとモニカはアキラを雇うことについて話し合った。モニカは、アキラを雇えばキャロルが仕事中に副業に専念する暇がなくなると提案したが、キャロルはそれについて軽く返答した。

アキラはミハゾノ街遺跡を出発し、真夜中の荒野を車で走っていた。この日は多くの出来事があったものの、遺物を失う一方でキャロルによる補填や食事を奢ってもらうなどの収穫もあったと感じていた。その中で、アルファはアキラが自分への信頼を行動で示してくれたことに特に感謝しており、その事実にアキラは照れくさい気持ちになりながらも、今後も共に頑張ることを誓った。アルファの楽しげな態度と笑顔が、二人の間の信頼関係の深さを示していた。

第110話

アキラは翌日、シズカの店で弾薬補給と装備の購入を行った。全て拡張弾倉にする決断をし、シズカから補助アームの提案を受け、これを試し満足して購入した。その夜、エレナから救援依頼に関する連絡が入り、アキラは直ちに対応を決めたが、エレナとは連絡が取れず、アキラは準備を整えて出発を決意するものの、出発直前に何かを考え込んでいた。アルファはアキラがエレナたちの優先順位を高く設定していることに懸念を抱きつつも、アキラの決断を支持している様子であった。

キャロルの自宅はクガマヤマ都市の下位区画に位置する高級マンションにある。彼女が寝室で眠っていると、深夜にアキラからの通話要求があった。アキラはミハゾノ街遺跡での騒ぎとエレナたちとの連絡が取れないことについて情報が欲しいと伝えた。キャロルは裏で情報を調べ、アキラに提供したが、有料であると伝えた。そして、キャロルはアキラに自分を雇うことを提案し、彼の用事をサポートすることを申し出た。アキラはキャロルとすぐに合流することに同意し、彼女が用意でき次第出発することにした。キャロルは迅速に準備を整え、アキラが待つ場所へと急いだ。警備員はアキラに声を掛けたが、彼の装備を見て納得し、問題ないと判断した。アキラとキャロルは遺跡に向かうために出発し、エレナたちとの連絡を試みたが、未だにつながらない状態であった。

第111話

アキラとキャロルはミハゾノ街遺跡に到着し、遺跡の周囲の変化から事態の大きさを把握した。アキラはエレナたちに連絡を試みるが繋がらず、キャロルの提案で彼女の情報端末を使用し再試みると、今度は繋がった。エレナから現在位置を聞かれ、アキラがミハゾノ街遺跡にいると伝えると、エレナは救援対象を合流させるための指示を送る。アキラは安堵するが、キャロルはアキラが使っていた通信回線の質について批判し、ハンターとしての危機管理の大切さを説く。アキラは反省するものの、キャロルは報酬に期待していることを明かし、冗談交じりに会話する。その後、シカラベから合流のための連絡があり、アキラはキャロルと共に出発する。この一連の出来事を通じて、アキラは通信回線の質に気を付ける重要性を学ぶ。

ミハゾノ街遺跡近くに設置された仮設病院では、保険契約者のみが利用可能で、複数の保険会社が負傷者の治療を行っていた。シカラベが運転する装甲兵員輸送車が到着し、軽傷者と重傷者が運び込まれた。アキラとキャロルの到着にシカラベとトガミは戸惑い、キャロルの存在や彼女の格好について疑問を持った。アキラ達は重傷者の運搬を手伝い、その過程で生存していると思われた重傷者と対話する。キャロルはアキラに死者と重傷者の見分けがつかないことを指摘し、アキラは現代の医療技術の進歩に思いを馳せながら、残りの重傷者を丁寧に運んだ。

アキラ達はミハゾノ街遺跡の市街区画をシカラベ達と共に車で進んでいた。瓦礫の撤去が進み、移動は先日よりも容易になっている。都市部隊と保険会社の部隊が道路の確保に努めており、シカラベ達の装甲兵員輸送車がそのために使用されていた。トガミはアキラ達に現在の状況を説明しており、キャロルは興味深く聞いていた。トガミはキャロルの存在に戸惑いつつも、自分の装備の高性能さに納得できずにいた。アキラ達は機械系モンスターを次々と破壊しながら進んでいき、その過程でトガミも自分の強さを見極めようと努力していた。トガミの装備は8億オーラムの賞金首を倒した功績によるものだが、自信をへし折られていた彼はその装備に喜べず、自分を見極めるためにその装備を使用していた。アキラとキャロルは敵を競って破壊し、トガミも撃破に努めていたが、彼の成果はアキラ達に比べて少なかった。それでも、トガミは最後まで戦い続けた。

第112話

エレナ達はミハゾノ街遺跡の市街区画で救援対象者を護衛しながらシカラベ達の到着を待っていた。その間、救援対象の男性が不安を露わにしていたが、エレナは彼を安心させ、状況を説明した。エレナは、ハンターとしての度胸について苦言を呈し、サラは予想外の事態に弱気になるのは誰でもあることだと慰めた。エレナは救援保険の必要性に疑問を投げかけながらも、自身の安全基準に基づいて行動することの重要性を語った。救援対象者たちは一度安心してから再び不安になったため、エレナ達が引き続き現地に留まることになり、護衛代を別途請求している。シカラベの装甲兵員輸送車が到着すると、エレナ達は追加の戦力としてアキラとキャロルが加わったことを確認し、救援対象者とその遺物の積み込みに取り掛かった。しかし、アキラがキャロルを連れてきたことにエレナ達は戸惑い、アキラが他者との付き合いについてどのような判断をするのか、後で詳しく話を聞くことにした。

アキラ達はミハゾノ街遺跡の外に出て、救援対象者達の引き渡しを終えた後、休憩と弾薬等の補充のために簡易レストランで軽食を取っていた。この時、アキラはキャロルを連れてきたことでエレナ達に気を使わせているかもしれないと感じていた。エレナ達とキャロルはアキラとの関係や、キャロルがどのようにしてアキラと一緒に救援依頼に加わることになったのかについて話し合った。アキラはエレナ達にキャロルを連れてきた経緯を説明し、エレナ達はアキラの判断が迂闊だったと指摘したが、アキラがキャロルに対する責任を感じていることを理解し、和解した。

キャロルは自身が地図屋としての実力をアキラに認めてもらい、一緒に行動することになったと説明した。エレナ達は、アキラがキャロルと急に仲良くなった理由に興味を持ち、アキラはキャロルに対して特別な興味がないと否定した。サラはアキラに冗談を言ってからかったが、アキラが本当にキャロルに特別な興味がないことを再確認した。

エレナ達とキャロルは、アキラの言動から彼が他人の命に対する躊躇がないことに驚き、アキラはその認識に気づかないまま、エレナ達と和やかに次の行動について話し合った。彼らは次の救援依頼を受けることにし、アキラとキャロルはその準備に取り掛かった。

シカラベがドランカムの簡易拠点に戻り、トガミに車内の掃除や弾薬、装甲タイルの補充を指示する。意外にもトガミは素直に従う。トガミは掃除を終えた後、ドランカムの若手ハンター達から挑発を受けるが、彼らを威圧し、退散させる。この経験を通じて、トガミは自分が強さの基準を無意識に高めてしまっていたことを認識し、その強さを追求する決意を固める。

その後、事務派閥の幹部ミズハがトガミを引き抜こうと持ち掛けるが、トガミは今は依頼の最中であり、一度受けた依頼を途中で放棄することは適切ではないと考え、すぐには答えを出せないと回答する。トガミのこの決断は、彼が過剰な自信を失いつつも、真の強さを求める姿勢を示しており、ミズハもそれを認めて去る。トガミは自分の実力を真に誇れるレベルに達することを最優先とし、そのために現在の環境を変えることは望まないと結論づける。

第113話

アキラたちは次の救援依頼の現場に向かい、クガマヤマ都市が進める遺跡内の制圧領域外へ進んだ。この地域はより危険で、重装備の警備部隊が配備されており、大型モンスターの襲撃もあることから、アキラは気合を入れ直す。警備の部隊は彼らに警告を発し、アキラたちは進行を続ける。過去に攻撃してきた機械系モンスターについても話題に上がり、キャロルとアキラは、その破壊が現在の事態に影響を与えている可能性を認識し、このことを秘密にすることを決める。

進行中、エレナは指揮を執り、アキラたちは敵との戦闘に臨む。エレナはアキラに後方の警護を依頼し、彼はこれを受け入れる。アキラたちは大型の機械系モンスターの群れを突破するために、車載武器を駆使して前進を続け、キャロルはアキラのサポートとして敵機体を撃破する。二人は互いに補完し合いながら、機械系モンスターの群れを効率的に撃破し、車列が安全に進めるようにする。エレナたちはアキラたちの活躍により、救援依頼の目的地に向けて進行することができた。

ミハゾノ街遺跡の市街区画に立て籠もっているハンター達は、敵の侵入を防ぐためにビルの出入口を塞ぎ、疲労と弾薬不足に苦しんでいた。彼らは既に40時間もの間、大量の甲A24式に囲まれた状態で、生存のために戦い続けていた。救援の望みは薄く、外部との通信も断絶していたが、最後の瞬間にアルハイン保険からの救援連絡が入る。

アキラたちは救援対象者が籠城しているビルへ向かい、激しい戦闘の末に敷地内に突入する。敵の攻撃は激しく、ビルからも敵が湧き出してきたが、アキラたちの高い戦闘力によってこれを撃退。シカラベはビル内の救援対象者を迅速に装甲兵員輸送車に乗せ、限られた時間内に全員を安全に脱出させることに成功する。ビル内外からの敵の攻撃にもかかわらず、アキラたちは効果的にこれを排除し、無事に現場から離脱する。

第114話

アキラたちは救援対象者を無事に助け出し、遺跡からの帰路に着いていた。帰路も甲A24式の群れに襲われたが、行きと同様にこれを撃退しながら進んでいく。キャロルはアキラに対して、運転と戦闘の同時進行について驚きと疑問を投げかけ、アキラの反応から自動運転の補助の範囲を探ろうとする。アキラとキャロルは報酬の配分について話し合い、キャロルは自分の戦闘能力を証明するために大型多脚戦車を撃破し、報酬の配分を5対5にすることを目指す。アキラはキャロルとの戦闘で撃破数を増やすことができず、結局報酬の配分を5対5で受け入れることになった。戦いを通じて、キャロルは自分の価値をアピールし、アキラはキャロルによる追加の出費を覚悟する必要があることを実感した。

アキラたちは仮設病院に到着し、救援対象者を引き渡した後に解散することになった。シカラベはトガミに装甲兵員輸送車の清掃と忘れ物の確認を指示した。この忘れ物には戦闘によって車内に残された可能性のある死体や体の一部が含まれていた。エレナとのやりとりの後、アキラはキャロルと次の行動について相談し、キャロルが決断する。トガミも協力を申し出たが、キャロルはその日は活動を終了することを選択した。

その後、キャロルは独自の目的でドランカムの簡易拠点に侵入し、トガミと会う。彼女はアキラについての情報を求め、トガミを誘惑しようとするが、トガミはキャロルの誘惑に屈せず、彼女の質問に答えて帰らせることに成功する。この出来事はトガミにとって試練のようなものであり、彼は自分の意志の強さを証明することになった。

トガミの行動はシカラベによって肯定され、彼はハンターとしての自制心を持つ重要性を認識する。トガミは内心でキャロルの誘いを断ったことに複雑な感情を抱きつつも、正しい選択をしたと自分に言い聞かせ、その決断を自分自身で正当化することによって、彼の職業的な立場と装備へのアクセスを守った。

アキラは自宅に帰り、疲れを取るために浴室でリラックスしていた。アルファと一緒に入浴しており、アルファは美しい身体を湯面だけで隠していたが、アキラの反応は鈍かった。アルファはアキラの反応を試すために、拡張視界を使ってキャロルやエレナ、サラの裸体を映し出すが、アキラはキャロルには反応せず、エレナとサラには反応してしまった。アルファはアキラに対して、エレナたちに影響されていないか真面目に問いかけたが、アキラはエレナたちに多大な恩があり、それが行動の理由だと答えた。最終的に、アルファはアキラの言葉を信じて謝った。

一方で、エレナはミハゾノ街遺跡での戦闘記録を見直していて、何かが変だと感じていた。サラと共に記録を確認し、大型多脚戦車の動きが不自然であることに気付いた。一部の機体が見当違いの方向を攻撃したり、理由もなく消失する現象があったが、最終的にこれがエレナたちにとって有利なものであるため、特に深追いはせずに次の救援依頼に備えることにした。遺跡内での不可解な現象は旧世界の遺物によるものとして受け入れ、その認識を前提に活動することになった。

第115話

ミハゾノ街遺跡の救援依頼から2日後、アキラにキバヤシから連絡が入る。キバヤシはアキラの活躍を褒め、重要な情報を伝える。それは、エレナが保険会社に渡したデータがクガマヤマ都市にも流れ、大型多脚戦車が同士撃ちしていたことが解析されたというものである。この事象は遺跡の指揮系統から外れた機械系モンスターが存在することを示唆し、都市防衛の見直しにつながる可能性がある。

アキラには、クガマヤマ都市の長期戦略部からミハゾノ街遺跡工場区画の調査依頼が出されるとキバヤシから事前に告げられる。この依頼はエレナ、シカラベ、キャロルにも出され、チームでの運用が予定されている。

エレナの提案でアキラたちはシズカの店で会い、状況を話し合う。シズカは都市から提供された識別コードを調べ、立替金額の上限が1億オーラムになっていることを確認する。この事実から、依頼の重要性とキバヤシの権限の大きさが明らかになる。エレナは都市側に報酬からの引き落としではなく、費用負担の交渉を試みることを提案し、チームは準備に入る。

工場区画の側の荒野には、クガマヤマ都市が建設した簡易拠点があり、アキラ達はそこで依頼の説明を受ける。工場区画には遺跡の警備システムによる反応を避けるために、大型兵器ではなくハンターを投入することが決定されていた。工場区画全域を囲うことは現実的ではなく、出現元となる工場の特定と未帰還者の救援がアキラ達の任務となる。

職員は工場区画への手出しを最小限に留め、問題を穏便に解決しようとする都市の意向を説明し、アキラ達の協力を求める。アキラ達は依頼を受け入れ、準備に取り掛かることになる。

アキラたちは徒歩で工場区画に到着し、準備を整えて内部に入った。彼らのチームはエレナがリーダーを務め、アキラ、キャロル、サラ、シカラベ、トガミが参加している。工場区画内は機械系モンスターの残骸で溢れており、戦闘の激しさを物語っていた。探索は順調に進んでおり、トガミは特に全力を尽くして前進し、エレナは情報収集役として隊の索敵と情報収集を担当していた。

通信障害が発生しているものの、チーム内の短距離通信は保たれていた。前方から敵モンスターの集団が接近していることが判明し、アキラたちは迎撃準備を整えた。敵の進軍はアキラの擲弾銃とサラのミニガンによる弾幕で阻止され、頑丈な個体もキャロルによって撃破された。シカラベとトガミも敵を撃破し、事前に迎撃に適した場所で待ち構えていたため、アキラたちの優勢は揺るぎなかった。

第116話

アキラたちのチームは工場区画での戦闘を続けていたが、敵の増援が絶えず、戦いが終わる気配がなかった。この戦いが救援依頼でなく調査依頼であることが唯一の救いだった。エレナは無尽蔵に現れる敵に対し、チームに撤退を命じた。その時、彼らは助けを求める通信を受け取り、エレナはトガミの提案を受け入れ、救出作戦に移行することを決定した。トガミはアキラの援護のもと、敵の群れを突破し、救出対象である女性を安全な場所へと運び出した。撤退中、救出された女性は感謝の言葉を述べたが、トガミは自身の行動に対して内心で葛藤していた。

エレナは女性に詳しい状況を尋ねたが、キャロルが会話を切り上げ、チームは前哨基地に向かうことになった。戻る途中、キャロルはアキラに対して雑談をしながらもモニカの話題を何度も振るうが、アキラはその意図に気づかないままだった。

アキラたちのチームは前哨基地に無事戻り、救助対象であるモニカを連れてきたことを報告した。モニカは他のメンバーを見捨てて逃げてきたことが発覚し、職員から厳しい視線を受けるが、エレナやアキラはモニカの行動を完全には否定しなかった。キャロルは都市側の不手際として理解を示し、アキラとは互いに助け合う良い関係を築こうと話した。

再出発する際、チーム編成には変更があり、モニカを含む新たなメンバーが加わった。主目的は工場区画の調査から帰還困難者の救援へと変更された。モニカの加入は都市側の決定であり、彼女の行動を軽減するための対応であった。エレナはモニカの加入に難色を示したが、都市から追加の人員が提供され、それがレイナ達だった。

モニカはアキラのチームに、懲罰的な意味合いも込めて加えられ、アキラは彼女に対して必要な場合は殺すと警告した。チームはさらに重装強化服2機の随伴を得て、より大規模なチームとしてミハゾノ街遺跡の工場区画へと向かった。

前哨基地の近くで、酷い負傷を負ったハンターが見つかり、基地内に運び込まれる。このハンターは意識が朦朧としながらも、「あの女が…」「あの地図屋が…」と訴え続けていた。到着した医療班により、その言葉はモニカという地図屋が関与している事件について言及していると推察された。男は少し安堵の笑みを浮かべて意識を失う。

その後、基地での職員が男の報告を受けて、なぜ負傷したハンターが予想される帰還ルートであるF1地点ではなく、F4地点で見つかったのか疑問に思うが、まずはハンターが無事であることを優先し、彼が目を覚ました後に詳細を聞くことに決める。このハンターは他の生存者に関する貴重な情報を持っている可能性があるため、彼の安全が最優先された。

第117話

アキラたちはA89地点に向かう途中、随伴する2機の重装強化服を利用して敵を圧倒していた。その中で、カナエとアキラのやり取りがあり、カナエがレイナの専属護衛であること、及びその姿勢が明かされる。レイナは自身の立場に対して厳しい自覚を持ちながらも、気合いを入れ直していたが、実際にはカナエによって危険から守られていた。トガミはレイナに対する先入観を改め、彼女を守ることに前向きな気持ちを持ちつつも、自身の行動に対する反省と決意を新たにしている。重装強化服の活躍とチーム内での人間関係、そして個々の成長が描かれている。

アキラ達は、多数のハンターが立て籠もっているとされるA89地点に向かい、順調に進んでいた。2機の重装強化服は、遭遇する敵を強力な火力で容易く撃破し、アキラ達の進行を支えていた。カナエは、レイナの専任護衛としてアキラ達と行動を共にしており、レイナを守ることを最優先任務としていた。レイナは、チームの足手纏いではあるが、それでも全力を尽くそうとする決意を持っていた。しかし、戦場での警戒を緩めた際、レイナは機能を回復した多脚機に攻撃されそうになるが、カナエによって救われる。トガミは、レイナに対して共感と親近感を抱いており、彼女を守るために努力していたが、今回の事件で自身の反応の遅さを痛感し、それをきっかけにさらに自己改善への意欲を新たにしていた。全体として、アキラ達はそれぞれの役割を果たしながら目的地に向かっており、チームの結束と各自の成長が描かれている。

アキラ達が目指していた工場内のA89地点に到着したが、救援を待ち望んでいたハンター達の姿はなく、代わりに倒れているハンター達がいた。生存者の確認作業中にイージオという義体のハンターが意識を取り戻し、モニカが自分たちを襲ったと証言する。しかし、モニカはそれを否定し、アキラ達に冤罪を訴えるが、アキラはモニカの言葉を疑い、チーム全員もモニカに対する警戒を強める。その中で、モニカは自らの行動をほのめかすような発言をし、最終的には彼女がアキラ達の敵であることが明確になる。この状況は、チーム内の信頼関係と判断力、そして敵との対峙の仕方を浮き彫りにした。

第118話

モニカがアキラ達に敵意を露わにした後、彼女が工場の管理システムに雇われていたことを明かす。自らを真面目にハンター業をしていると主張し、不法侵入者の排除を仕事としていたと述べる。シオリとカナエはモニカに攻撃を仕掛けるが、彼女の展開した力場障壁によって防がれ、反撃のチャンスもなく撃退される。モニカは高度な技術を持つ旧世界製の強化服を着用しており、アキラ達の攻撃を容易く防いだ後、飛行能力で脱出する。

この事態に対応しようとするアキラ達だが、イージオが命を繋ぐために仮死モードに入り、首から上のみの状態で運ばれることになる。エレナはチームにキャロルの案内で別の脱出ルートを使うよう指示し、状況に追いつけないトガミはシカラベに叱責される。最終的に、エレナがアキラの要望に応じて、移動しながら事態の説明を始める。

モニカは工場内を飛行し、自信満々にアキラ達への復讐を誓いながら前哨基地との通信を断つために2機の重装強化服を破壊する。旧世界製の装備を駆使して重装強化服を撃破し、その優位性を誇示する。一方、アキラ達はキャロルの案内で工場区画を脱出する途中、エレナからモニカの裏切りと彼女が抱える可能性について説明を受ける。モニカが雇い主である工場の管理システムから提供された旧世界製の装備を使用していること、そして彼女が工場区画内で絶大な優位性を持っていることが判明する。アキラはその情報を元に今後の行動を考え、生き残りを最優先とするエレナの提案に同意する。全員が安全な場所に到達することを最優先に行動を続ける。

アキラ達は工場区画を進み、モニカの裏切りについて考える。アキラはエレナたちが迅速に推察した事実に驚き、自身の未熟さを感じる。その時、アルファがアキラから一時離れることを告げ、アキラは独り立ちする必要に直面する。その後、モニカの気配を感じたアキラは反射的に擲弾銃で攻撃し、通路に設置された隔壁を作動させてしまう。この行動により、アキラ達は一時的にモニカからの追撃を避けることができ、モニカとの距離を置くことに成功する。しかし、モニカは通信を通じて依然として自信満々の態度を見せ、アキラ達を脅かす。エレナ達はモニカの対処法を模索しながら、さらに進行を続けることを決意する。

モニカは、一つの工場を管理するシステムに雇われているが、そのシステムの判断に不満を持つ場面がある。隔壁を開けるよう依頼するも、システムの都合で不可能とされる。過去に似た状況で隔壁を壊して脱出したことがあり、その際は損害賠償を払うよう警告されたが、実際にはそのような事態には至らなかった。今回も、隔壁を壊して進むことを決意し、不必要な破壊を避けつつエネルギーを節約して隔壁を壊す。アキラ達の行動を推察し、コンテナターミナルを通る彼らの逃走路を考えながら、自分の雇い主に隔壁を開ける要望を出し、意外にもそれが通ることに驚く。人間ではない雇い主の判断基準に、モニカは溜め息を吐く。

第119話

アキラたちはコンテナターミナルに到着し、キャロルの案内で特定のコンテナに乗り込む。このコンテナは選び抜かれたもので、外からは見えないが内からは外が見える光学迷彩が施されている。一方でモニカは、アキラたちの脱出を阻止するため遺跡の配送システムを停止させ、彼らがコンテナに閉じ込められていると勘違いして勝利を宣言する。しかし、エレナとシカラベはモニカが実際にはアキラたちの正確な位置を把握していないと判断し、静観することを選ぶ。モニカが通信で挑発してくるものの、アキラたちは彼女のブラフを見抜き、待機を続ける。トガミを含む若手メンバーは状況を理解し、より経験豊富なメンバーの判断に従う。エレナはチームに待機することを決定し、モニカとの精神的な駆け引きが続く。

モニカはアキラたちの正確な位置を把握できずにいたが、彼らをコンテナターミナルで炙り出そうと輸送システムの停止を通信で伝える。しかし、アキラたちからは動きがなく、モニカは焦りを感じ始める。その上、雨が降り始め、モニカに極端な選択をさせる。アキラたちがいるコンテナに雨が強く降り注ぐ中、エレナは雨の影響で通信状態が悪化し、脱出が難しくなっていることを懸念する。一方で雨はモニカの索敵能力を低下させ、アキラたちに逃げる機会を与える可能性もあると考える。しかし、雨による通信の障害で前哨基地と連絡が取れず、脱出がさらに困難になる。トガミは外に人影が見えることに気づき、エレナが調査すると、それらは武装した死体が徘徊していることが判明する。モニカはコンテナターミナル内を飛び回り、アキラたちがいるコンテナに気づいてレーザー砲を構える。エレナは脱出を決断し、キャロルがコンテナの扉を開ける。しかし、シオリはモニカの攻撃を受け止めるために残り、強力な光刃でレーザー砲から放たれた光波と激突する。

第120話

アキラが意識を失った後、目を覚まし周囲の状況を確認しようとするが、エレナたちやコンテナは見当たらない。回復薬を服用し、戦闘が可能な状態まで体を回復させながら、何が起きたのかを思い出そうとする。モニカが近づき、通信を通じて話し始める。モニカはアキラたちの居場所を適当に選んで当たったと言うが、実際には選択には計画があった。雨の中でコンテナを選び、攻撃することでアキラたちを見つけ出そうとしていた。エレナとサラはコンテナターミナル内で死体の部隊と戦っており、アキラたちがバラバラになってしまったことで合流できずにいる。アキラはモニカとの通信で時間を稼ぎながら、何があったのかを探り、再びモニカに攻撃を試みる。一方、エレナとサラは死体の部隊を撃退しながらアキラたちとの合流を目指す。

シオリとカナエは、死体の部隊との格闘戦で優位に立ちつつも、全体としては劣勢にあった。この状況の原因は、コンテナに立て籠もるレイナとトガミにあった。シオリたちは現状を打破するためにはモニカを殺害することが最善策と考えるが、それを実行するとレイナが危険にさらされるため躊躇していた。しかし、カナエの促しでシオリは決断し、シカラベたちにレイナの護衛を依頼する。一方、アキラはモニカからの攻撃をかわしながら反撃を試みるも、彼女の力場障壁には一切のダメージを与えられず、防戦一方であった。しかし、自身がモニカに騙された実感と共に新たな決意を固め、モニカを殺そうとする意志を持って彼女に立ち向かうことにした。

第121話

モニカはアキラを追い詰めるが、彼の予想以上の抵抗に直面する。自身もシオリの攻撃でダメージを受けており、エネルギーの補給が必要な状態だった。一方、アキラはモニカの力場障壁の内側に擲弾を溜め込む戦略を取り、最終的にモニカを窮地に追い込む。その過程でアキラは自身の精神力を最大限に活用し、モニカの恐怖を煽ることに成功する。しかし、モニカは強化服の力を使って生き延び、さらに強大な敵として立ちはだかる。アキラとキャロルはモニカとの直接対決を避け、一度撤退を決意する。その間、モニカは自己の強化服と同化し、より強力な存在へと変貌を遂げる準備を整えていた。

シカラベはトガミとレイナを連れ、死体の部隊から逃れながらモニカへの援護を阻止しようとしていた。彼らはシオリからレイナの護衛を正式に依頼され、ハンターとしての誠実さに期待されていた。シカラベは主に応戦し、トガミはレイナの護衛に集中。一方、レイナは自身も戦えると主張していたが、その能力には自信が持てずにいた。トガミとレイナはお互いの立場を理解し、協力して状況に立ち向かった。その後、エレナたちと合流し、状況は一時的に好転する。

アキラたちはモニカとの戦いから一時撤退し、合流を目指していた。彼らは死体の部隊を利用して仲間の居場所を探し、最終的にシオリとカナエと合流する。アキラたちは互いに支援を約束し、モニカへの対抗準備を整えた。カナエはモニカとの戦いを楽しみにしていたが、シオリは事態の重大さを理解し、アキラたちに支援を求めた。アキラたちはそれぞれが狙撃のために位置を取り、モニカに対する準備を整えた。

第122話

シオリ、カナエ、アキラはモニカと激しい戦闘を繰り広げる。モニカの身体能力は非常に高く、通常の攻撃では効果がほとんどないが、彼女の未熟な近接戦闘技術を利用してシオリ達は攻撃を当て続ける。アキラの狙撃によりモニカは一度転倒するも、戦いは続く。シオリ達はモニカを誘い込む戦術を駆使しながら、アキラの援護射撃を受けつつ、モニカを追い詰める。しかし、モニカの力場装甲は予想以上に強力で、アキラの銃撃も効果が限定的だった。最終的に、シオリ達の連携と策略により、モニカを不利な状況に追い込む。加速剤を使用しているシオリ達は、その効果が切れる前に決着をつけようとする。

アキラはキャロルから対力場装甲弾を分けてもらうも、弾薬が尽きる危機に陥る。彼らは至近距離からの銃撃を試み、モニカに対し、勝利するかに見えたが、モニカは強力な反撃を見せる。しかし、アキラの意外な攻撃でモニカは倒れ、その死を確認する。モニカが金で自らを買収しようとするも、アキラは彼女を許さず、最終的に彼女を殺害する決断を下す。キャロルとシオリはアキラの行動を支持し、彼らは次なる行動に移る準備を整える。

アキラたちはモニカを撃破後、シカラベたちと合流し、コンテナ内で休憩を取る。そこで、死体の部隊が突然の同士討ちを始めたことを知る。モニカが死んだことが原因かもしれないと推測する。アキラはアルファが何かをしたことを理解しているが、詳細は不明である。モニカの死体は、証拠として、また旧世界製の装備を売却するために持ち帰ることになる。雨が上がり、通信環境が改善したため、エレナたちは都市から派遣された追加の部隊と連絡が取れ、やがて無事に前哨基地まで帰還する。アキラたちの遺跡探索は、多くの予想外の事態に見舞われながらも、終わりを迎えた。

第123話

ミハゾノ街遺跡での任務を終えたアキラが、自宅の浴室で疲れを癒していた時、アルファから、モニカを倒した方法について説明を受ける。アルファはモニカの索敵処理に介入し、力場装甲の出力調整を狂わせ、頭部以外の場所への攻撃を誤認させた。これにより、アキラの攻撃が効果的にモニカに命中し、勝利を収めた。また、アルファは死体の部隊が同士討ちを始めたのも自身の仕業だと明かす。モニカが防護コートを脱いだ理由について疑問を持ったアキラに、アルファはそれが力場装甲で強化されていたが、過負荷で強度が著しく下がっており、力場障壁で防ぐために出力を移した瞬間に塵となったと説明する。アキラはこれらの説明を受け、納得しつつ入浴を続け、その後すぐに就寝する。アルファはアキラの安らぎを見守りながら満足そうに笑った。

アキラ達はミハゾノ街遺跡での任務を終えた後、クガマヤマ都市の職員による報告会に呼ばれる。本題は、モニカを賞金首扱いにして報酬を出す提案であり、都市側はモニカの旧世界製装備の所有権を狙っていた。これにより、エレナ、キャロル、ドランカム所属の交渉人の間で激しい交渉が行われる。アキラは交渉に直接関わらず、結果を待つ立場だった。この間、アキラはレイナやシオリから、モニカを倒した方法や強さの秘訣について尋ねられるが、アキラは自己の力や装備の重要性を強調する一方で、個人の意志や覚悟を尊重する姿勢を示す。最終的に、アキラとカナエは装備や戦闘スタイルに関する雑談を交わし、その日の会議は解散となる。レイナとトガミは、何か悩みを乗り越えたかのような表情を見せ、会議を後にした。

クガマビルから帰宅したレイナは、シオリとカナエと対話を交わす。レイナはこれまでの自分の態度を謝罪し、高性能の装備更新と護衛を依頼するとともに、自らも訓練を受けることを決意する。レイナのこの決意は、アキラとの会話を通じて自己認識を新たにした結果である。一方、シカラベは繁華街の酒場で、トガミから意外な依頼を受ける。トガミはシカラベに鍛えてもらうため、3000万オーラムの報酬を提案するが、シカラベは報酬の前払いを受け入れつつ、依頼の真剣さを試すような態度を取る。トガミのこの行動は、アキラとの会話から自分の弱さを痛感し、改めて強くなる決意をしたことに起因している。レイナとトガミは、それぞれの道で自己を見つめ直し、成長することを誓うシーンである。

エレナはモニカの賞金額を決めるための資料を作成しており、モニカが持っていた旧世界製の装備とその強さを評価している。アキラ達がモニカに勝利したことに驚きつつも、エレナとサラは交渉の準備を進めている。一方でキャロルはアキラに強い興味を抱きながらも、彼が自身の魅力に無関心であることに悩んでいる。アキラは戦いでの損失を振り返りつつも、報酬を使ってさらに強くなることを考えているが、アルファからはまだ道のりが長いと聞かされる。イージオは仲間の遺体を回収しながらも、自分が所属する組織との秘密の通信を続けている。この通信で、工場区画の管理システムが初期化され、イージオたちが人間と認識されなかったことや、管理システムが再び初期状態に戻されたことが明らかになる。アルファは敵対的な存在を排除するため、管理システムの初期化を強行している。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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