小説「声優ラジオのウラオモテ #11」最終巻? 感想・ネタバレ

小説「声優ラジオのウラオモテ #11」最終巻? 感想・ネタバレ

どんな本?

「声優ラジオのウラオモテ」は、二月公氏による日本のライトノベル。
この作品は、若手声優で女子高生である佐藤由美子と夕暮夕陽が、同じ高校のクラスメイトでありながら、表と裏の顔を使い分け、ラジオ番組のパーソナリティに抜擢されることから始まる。
彼女等はラジオ・アニメ・イベントで共演し、トラブルを乗り越えながら互いをライバルとして意識していく姿を描いている。
この作品は、2019年に行われた第26回電撃小説大賞で大賞を受賞した作品であり、シリーズ累計発行部数は20万部を突破。
また、テレビアニメが放送されている。

読んだ本のタイトル

#声優ラジオのウラオモテ #11 夕陽とやすみは一緒にいられない?
著者:#二月公 氏 
イラスト:#さばみぞれ

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あらすじ・内容

2024年TVアニメ放送!高校卒業が間近な声優青春ストーリー第11弾!
『ここで番組から大切なお知らせがあります――』
 一月も終わり、別れを象徴する桜の季節がやって来る。
 ラジオの企画も思い出を振り返るものが多くなっていく中、ふたりはお互いの進学先すら聞けていなかった。
 順調すぎる声優業とは裏腹に、相方と離れ離れになってしまう未来にどこか不安を覚え始めている由美子。その一方、悩みを振り切った由美子の成長や、共演する結衣の底の知れない実力に、背後に迫るライバルたちの気配を感じ焦燥に駆られる千佳。
 変化を強いられる卒業シーズン、ふたりの関係は果たして!?
 2024年4月TVアニメ放送の声優青春ストーリー、第11弾!!

声優ラジオのウラオモテ #11 夕陽とやすみは一緒にいられない?

感想

ホントに終わり?
まだまだ出来そうじゃない?
ホントに終わるの?

千佳と由美子は高校卒業を目前にしていた。
ある日の放送終了後、由美子は千佳に進学先について質問しようとするが、なかなか口に出せずにいた。
由美子は声優としてのキャリアも順調で、多くのファンに支えられていたが、千佳との未来に不安を抱えていた。
千佳もまた、声優としての圧倒的な成長を遂げていたが、由美子や結衣との競争に焦りを感じてもいた。

千佳は自宅で一人、将来について考え込むことが多くなり。
彼女は由美子との関係が変わることを恐れており、同時に声優業界での立ち位置にも不安を感じてもいた。
由美子と千佳の関係は、互いに刺激を受け合うものであり、同じ高校のクラスメイトとして過ごしてきた日々が、互いの成長に大きく影響を与えていた。

高校最後の日、二人は別々の進路を歩むことを決意。
由美子は東京の芸術大学に進学し、声優としてさらにスキルアップを目指すことになった。
一方、千佳もまた、新たな声優プロジェクトに参加するため、別の道を歩むことに決めたが、、

しかし、大学の初日、由美子と千佳は偶然にも同じ大学に合格していたことを知る。
驚きと喜びを隠せない二人は、これからも変わらぬ関係を育んでいくことを密かに心に誓った。
そして、新たな環境での挑戦が始まったのだった。

結末では、由美子と千佳がそれぞれの道を進みながらも、互いの成功を心から願う姿が描かれていた。
二人の関係は時間と共に変化したが、声優として共に成長していく絆は変わらなかった。
それぞれの挑戦と成功を支え合うことで、さらなる高みを目指す事を決意した。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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その他フィクション

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フィクション(novel)あいうえお順

備忘録

由美子はアフレコの現場で主役の乙女から突然、演技が上達していると褒められる。
乙女の意外な言葉に戸惑いながらも、由美子は自身の成長を実感している。
最近はアイドル声優から脱皮し、敵役や悪役に挑戦している。
これは彼女の事務所の方針転換によるもので、悪役が自分に合っていると気づく。
監督からもその存在感を評価され、演技に自信を持つようになる。

乙女は由美子の演技に刺激を受け、自らも成長しなければならないと感じる。
一方で由美子は、出演するアニメが人気になることを願いつつ、今は自分のできる最高の演技に集中している。
その演技は次第に業界内で評価され始め、彼女の努力が実を結ぼうとしている状況である。

第93回

佐藤由美子は『夕陽とやすみのコーコーセーラジオ!』の収録を終えた後、隣の放送作家、朝加美玲と対話する。
番組が三月末で終了することに関して、由美子はその告知のタイミングに疑問を抱いている。朝加は早期告知の意義を説明し、由美子を納得させる。
二人は高校卒業が迫る中、番組の終了が彼女たちの次のステップに適切なタイミングであることを話し合う。
由美子は番組が終わることに寂しさを感じるが、朝加はその変化を肯定的に捉える。

会話は由美子のキャリアに移り、彼女の最近の成功が話題になる。
由美子は自分の成功が「運だけ」と感じており、その実感が湧かないことを朝加に打ち明ける。
朝加は由美子の感情を理解し、成功が予想外であることの不安や複雑さを共感する。
由美子は内心でその成功を受け入れるのに苦労していることが明らかになる。

由美子は通学路を歩きながら、自身が出演するラジオ番組が終わることに対する寂しさを感じていた。
学校に着くと、友人の川岸若菜が番組終了のニュースを耳にして動揺し、由美子に飛びつく。
その後、クラス委員長から由美子の別の番組出演についての賞賛の言葉があったが、由美子はこれに対しても複雑な気持ちを抱えていた。
学校での日常と友人たちとのやりとりを通じて、由美子は卒業が近づいていることと、これに伴う変化に対して感慨深く感じている。
最終的には、由美子は彼女の参加するアニメが意外な成功を収めたことについて複雑な感情を持ちつつも、自分のキャリアを前進させるために前向きに努力を続けることを決意する。

由美子はラジオ番組の収録後、同僚の桜並木乙女と交流を持っていた。
乙女は現在放送中の人気アニメ『マオウノユウタイ』で主役を演じており、二人は番組が続くことを願っている。
また、由美子はラジオ終了後の二人の関係について不安を感じており、乙女との会話の中でそれを間接的に表現していた。
乙女は由美子に対して、人間関係の重要性について語り、由美子はそれに心を動かされる。
このやり取りは、由美子が千佳に対して抱いている複雑な感情と、将来への不安を反映している。
最終的に由美子は、卒業式の日に千佳との関係について話し合う決意を固める。

千佳は自室で深夜にアニメ『マオウノユウタイ』を視聴していた。
この作品では、一般的なファンタジーのパロディ要素が含まれており、魔王と勇者が女性であることが特徴的である。
特に魔王側の苦悩を描いており、監督の斬新なアプローチが話題を呼んでいた。
桜並木乙女が魔王アウロラ役を演じており、その演技が高く評価されている一方で、勇者クーリ役の歌種やすみも独特の演技で注目されていた。
千佳は歌種やすみの演技力と人気上昇に嫉妬し、自身の立場に不安を感じていた。
彼女はSNSでファンの反応を見て、この作品が歌種やすみの転機になることを確信し、その成功を複雑な心境で見守っていた。

由美子は、最後の登校日に千佳が風邪で欠席したことに驚く。
若菜と話している最中、千佳の欠席と今後の学校生活の終わりについて、淋しさを感じていた。
この日、由美子たちは遊びに行く予定だったが、千佳の欠席によりその計画は崩れ、由美子は千佳に進学先を尋ねる機会を失う。
若菜は由美子に千佳の進学先を尋ねるよう求めるが、由美子はそれを千佳に直接尋ねるべきだと思いつつ、連絡を取ることに躊躇していた。

由美子は千佳のマンションまで行き、ためらいながらもインターフォンを鳴らす。
寝ているかもしれないと心配しながらも、結局千佳と話し、部屋まで招かれる。
由美子は千佳が風邪を理由に学校を休んだが、実際にはVチェックに集中するためだったことを知る。
千佳はプロジェクトに全力を注ぐため、学校を休んだのであった。
由美子は千佳が食べられそうであればと思い、うどんを作ることを提案し、二人で食事をする。
その後、由美子は若菜から依頼された卒業旅行の話を持ち出すが、千佳の反応に戸惑う。
千佳はスケジュール次第で考えると答え、二人は普段通りの関係に戻る。

数日後、千佳はアフレコスタジオへ向かう。彼女は万全の体調で、重要な収録に備えている。
千佳はこの日、高橋結衣と競うことになり、彼女の進歩に対する焦りがある。
スタジオに着くと、乙女と共に入るが、結衣に突然抱きつかれる。
結衣は自身が演じるキャラクターが千佳の姉であることに興奮しているが、千佳は彼女の行動に困惑している。
結衣は千佳を模倣し、姉妹としてのリアリティを出すために努力している。千佳は結衣の挑戦に圧倒されつつも、彼女に対抗する覚悟を決める。

音響監督の声でアフレコが始まり、千佳、乙女、結衣が一斉に立ち、緊張が漂う中で演技を始める。
特に千佳は、結衣の演技に圧倒され、緊張感が高まる。
結衣は千佳の演技スタイルを研究し、意図的に声質や話し方を真似ることで、姉妹役としてのリアリティを高めている。
結衣の声には、自然な妖艶さが加わり、彼女の魅力がさらに増す。
しかし、この演技の高さは千佳にとっては脅威でもあり、結衣の演技を超えなければならないというプレッシャーが増している。
音響監督は結衣にさらなる妖艶さを求め、結衣はそれに応えてさらに演技を高める。千佳は自身の役割と結衣の才能に圧倒されつつも、結衣を超えることを誓う。

収録を終えた後、千佳は立ち上がる気になれずにいたが、結衣が近づいてきて次回の収録を楽しみにしていると告げる。
その後、千佳はスタジオの廊下で一人で味噌汁の缶を飲みながら、後輩に翻弄された悔しさに震える。
その様子を見かねた乙女が声をかけ、ライバルとしてのプレッシャーや後輩に追い抜かれる恐怖を語り、夕暮夕陽としての覚悟を決めるよう助言する。
千佳はそれに応じて、由美子との関係や、競争相手としての複雑な感情を乙女に打ち明ける。
乙女は、由美子の演技が進むごとに向上することを伝え、千佳はそれを受け入れながらも、内心で闘志を燃やしていた。

第95回

由美子は母親の作った朝食を食べながら、本命校の試験日を迎えた。
試験に臨む姿勢は落ち着いており、母親の方がより緊張している様子だった。
試験後、由美子は解放感を感じつつも、受験勉強の長期間の疲労から抜け出していた。
同じく試験を受けた友人の若菜と共に、試験が終わった安堵感を共有し、お互いに試験後の感想を交わした。
しかし、由美子は自然な流れで千佳に話しかける機会を持ち、学生生活の終わりが近づいている実感と共に、今後の人間関係についての寂しさを感じていた。
千佳との会話は、互いの進路について話を進めようとするも、気まずさからうまくいかず、小競り合いに終始した。
その後、声優の纏と出会い、大人になってからの友人関係の変化について語り合った。纏からは、大人になると友人と会う頻度が減るが、それを受け入れることの大切さを教えられた。
由美子はその教訓を受け入れつつ、自分の対人関係をどう維持していくかを考えることになった。

本命校の試験が終わり、千佳の肩の荷が軽くなったと感じている。
しかし、「屋上のルミナス」の件や由美子の活躍を考えると、実際には負担は増えている。
スタジオでのラジオ収録に向かう途中、大ベテランの声優である大野麻里に出会う。
千佳は大野に後輩から追われる恐怖の克服方法について尋ねるが、大野はそのような恐怖を感じたことがないと言う。
代わりに、後輩たちに良い背中を見せることで先輩としての自覚を持ち、自然と前を向くようになったと答える。
この会話が終わると、千佳は由美子との関係に思いを馳せながら自分の進むべき道を模索する。

第96回

朝加と由美子が買い物をしている途中、朝加がスカートを選ぶ際、由美子が選んだスカートがとても似合い、最終的に購入することに決めた。
その後、二人は『マオウノユウタイ』のコラボカフェへ行く。
このカフェは抽選制で、由美子が当選したため訪れることができた。
カフェ内はアニメのキャラクターで彩られており、特に勇者クーリのパネルには多くの人が集まっていた。
二人はコラボメニューを楽しみながら、今後のイベントや番組の終了について話をする。
朝加は番組終了に寂しさを感じているが、長年続けてきた番組に愛着があるため、その終了は特に感慨深いものがあると述べている。

数日後、由美子と柚日咲めくるは同じ電車に乗り合わせる。由美子はいたずらを思い留まり、めくるに普通に挨拶する。
車内での会話は、めくるが由美子の顔が近いことに緊張し、由美子が声を小さくすることで対応する。
結局、電車内での会話は、めくるの緊張と由美子のいたずら心によって中断される。
駅に着くと、さらなる混雑で二人は密着し、めくるはさらに緊張する。
二人はイベント会場に向かい、由美子はめくるに感謝を伝えるが、めくるはそれを素直には受け取らない。
その後、めくるは一時的にファンに戻り、由美子に対する感謝の言葉を伝える。
この行動は由美子を戸惑わせるが、彼女はめくるの真摯な感謝に感動する。
二人は会場で他の仲間と合流し、イベントに臨む準備を整える。

イベント本番の日、由美子と千佳はステージ袖で待機している。客席は満員であり、めくると乙女がトークを進行していた。
由美子と千佳が登場すると、会場は拍手で包まれた。
イベントは彼らの「卒業式」というテーマで進行し、笑いの多い楽しい時間が続いた。
最後には、卒業証書の授与のコーナーが設けられ、真面目なメッセージが読み上げられた。
これに由美子は感情的に反応し、写真を見ながら涙を流した。
しかし、客席からの合唱によって場の雰囲気は緩和され、笑いに包まれた。
この予期せぬ反応に、千佳やめくるは呆れつつも、結局笑いにつながる展開となった。

イベント終了後、由美子は空っぽの客席に座っていた。彼女は泣いた余波で心がぼんやりしていた。
その静かな空間に、千佳が登場し、由美子の隣に座った。
由美子はイベント中に思わず泣いてしまったことに触れ、二年間の思い出が彼女を感情的にさせたことを話した。
千佳はそれに対して、人間関係が時間と共に変化するのは自然なことであると答えた。
しかし、由美子が声優として活動を続ける限り、彼女たちの関係は変わらず続くだろうとも述べた。
会場での二人の会話は、今後も互いに意識しあうライバル関係が続くことを示していた。

第97回

千佳は一人、暗い道を歩いていると、後ろから由美子に声をかけられる。
彼女を含む、乙女やその他の声優たちが周りを歩いていた。
後ろから結衣の声が聞こえ、千佳が振り向くと誰もいない暗闇が広がっている。
突然の方向から声が聞こえ、前にいた由美子と結衣が話しながら歩いている。
千佳は自分が取り残されているように感じ、激しい怒りに駆られるが、それは夢だった。
彼女は成瀬珠里の運転する車の中で眠っていたことに気づき、目的地に近づいていることを告げられる。外は暗く、車は静かに走っている。
千佳は成瀬に声優としての魅力を尋ね、成瀬は千佳の声質や勤勉さを褒め、彼女の持つ「魂」という演技の重要性を説く。
千佳は自分も勤勉さを武器にすべきだと認識し、結衣の演技が模倣できない部分、すなわち彼女に欠ける「魂」を理解する。

アフレコの日、千佳は父と成瀬からの言葉を思い返しながらスタジオに向かった。
その日は『屋上のルミナス』第十一話の収録である。
乙女に挨拶され、千佳は彼女が真面目に役に取り組む様子を考えながら、彼女の美しさに思いを馳せた。
結衣が現れ、いつものように飛びつこうとするが、千佳はそれを回避する。しかし、結衣は方向転換して千佳にタックルし、その勢いに押される。

ブースでの収録中、千佳は自分の演技に専念する決意を固め、成瀬や神代の助言に従い、己のスタイルを守りつつ演技力を磨くことに専念する。
結衣との演技の競争にも、自分が一歩を踏み出せばまた追い越せると信じ、精一杯の演技を披露する。
しかし、その演技が終わると、結衣が千佳の演技を容易く模倣し、それを完璧に再現して見せる。
千佳は結衣が自分の努力を簡単に真似てしまうことにショックを受ける。

千佳は自分がどれだけ努力しても、結衣には追いつけないかもしれないという現実に直面し、結衣の模倣能力と彼女自身の魅力に打ちのめされる。
その演技を通じて、千佳は結衣に勝つためには新たなアプローチが必要であることを痛感する。

アフレコ後、千佳はしばらく立ち上がることができなかった。
彼女は自身の演技には満足していたが、結衣に簡単に超えられたことで、自分の武器が否定されたと感じた。
しかし、それが誤解であったことを理解する。
千佳だけでなく、結衣も含めた他の声優たちも同様に成長していたのである。
結衣は彼女の耳の良さと器用さを発揮しており、それが彼女の武器となっていた。
千佳は自分の次の手段を考えていたが、その時、結衣が隣に座り、千佳の演技を称えた。
結衣は千佳がさらに高いレベルに達することを期待していると言い、千佳にアドバイスをする。
しかし千佳はそれ以上何も考えることができず、ただ暗闇の中で自分の立ち位置を模索していた。
結末について、千佳が由美子に手を差し伸べれば、彼女も応えるだろうという想像をしながら、現実に立ち返る。

第98回

千佳は久しぶりに学校に行き、忘れ物を取りに教室に向かう。
その途中で、過去の記憶や出来事が蘇る。
彼女は自由登校中の学校が静かであることに驚きながらも、いくつかの感慨深い思い出に浸る。
教室で荷物を回収しようとした際、偶然にも由美子と再会する。
二人は学校生活の思い出を語り合い、千佳は由美子に強い感謝の気持ちを持っていることを認識する。
最終的に、由美子が千佳の前を行くことなく、千佳が彼女の尊敬する先輩として立ち続けることを宣言し、教室を去る。

千佳は『屋上のルミナス』の最終話の収録日にスタジオへ向かう。
結衣との最後の収録で、彼女を超える必要があると感じていた。
収録が始まると、結衣は千佳に向けて尊敬を表明し、競争を挑む。
収録中、千佳は結衣が模倣できない「魂の演技」に挑戦し、最終的に結衣との心理的な駆け引きを通じて自己の成長と演技の向上を目指す。
千佳は、結衣の完璧な演技を超えるために自分自身を追い込み、最終的には結衣からの称賛を受ける。

第100回

光陰矢の如しである。三月がやって来た。
由美子は高校最後の登校を迎え、卒業式を控えていた。
彼女は通学路を歩きながら、これまでの日々を振り返った。
信号待ちの間に、過去の思い出が蘇り、笑顔がこぼれた。
友人の若菜は由美子に対して心配を表明し、二人の関係について話し合う。
若菜は由美子のラジオ番組が終わると誤解していたが、実際には番組は終わらないことが明らかになる。
卒業式では、由美子と若菜は卒業証書を受け取り、これまでの学校生活を振り返った。
由美子は卒業後も千佳との繋がりを意識し続ける決意を新たにする。

教室で最後のホームルームが行われた後、担任の感傷的な話に続いて、生徒たちは写真を撮りながら騒がしく過ごし、解散が遅れる様子があった。
由美子は若菜たちと写真を撮る前に気になる千佳を追いかけ、彼女がすでに予定があるためにクラスの集まりに参加しないことを知る。
千佳は家族との食事があるために早退するのであった。
その後、由美子は千佳に対して声をかけ、二人は最後の会話を交わす。
千佳は由美子との関係について不愉快だったとコメントし、由美子は彼女の背中を見送りながら教室へ戻った。

四月になり、由美子と若菜は大学の入学式に参加した。
二人は無事に合格し、入学式の日にはスーツを着ていた。
由美子の母も参加しており、由美子と若菜は再会を喜んだ。
会場内で二人はドキドキしながら新生活に胸を躍らせ、これからの大学生活に期待を寄せた。
その中で、由美子は偶然千佳と再会し、お互いに驚いた。若菜が明かしたとおり、千佳も同じ大学に合格していた。
由美子と千佳はこれからも同じ環境で過ごすことになり、その事実に動揺を隠せなかった。

第108回

由美子が夜遅くに事務所を訪れた。
その日、加賀崎から事務所への呼び出しを受けていたが、その理由は未だに明かされていなかった。
由美子は加賀崎の待つ会議室に入り、彼女の到着を待つ間、自身の思いを巡らせていた。
しばらくして、加賀崎が会議室に現れ、二人は雑談を交わしながら、由美子の高校卒業を祝った。
その後、加賀崎は由美子に向けてオーディションの資料を手渡した。
このオーディションは『魔法使いプリティア』のもので、由美子に新たな挑戦を提案していた。
加賀崎は由美子が成長し、演技に幅が出てきたと評価し、次のステップへの挑戦を促していた。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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