どんな本?
「続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー」は、佐島勤 氏によるライトノベルシリーズで、司波達也の新たな物語を描かれてる。
達也は一般社団法人『メイジアン・カンパニー』の専務理事に就任し、その組織の目的は、魔法適性はあるものの実用レベルに至らない存在、メイジアンの人権保護の実現。
達也は魔法師が兵器ではなく人間として生活できる新時代へ向け、大学生ながら、確実に歩みを進めている。
彼の影響力は世界中から注目され、魔法師の結社「FEHR」から刺客が送り込まれるなど、新たな騒動が起こる。
読んだ本のタイトル
#続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー (4)
著者:佐島勤 氏
イラスト:石田可奈 氏
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あらすじ・内容
魔法師選民思想過激派組織FAIRのナンバー2、ローラ・シモンはカリフォルニア州にあるシャスタ山を訪れていた。
続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー(4)
目的はレリックが眠るとされる遺跡の発掘。魔法が使える優等種が支配する社会を実現するための武器を求めて怪しい動きをしていた。
FAIRの野望を阻止すべく、達也は魔法師人権保護団体FEHRとの提携のため、真由美をUSNAへ派遣する。FEHRの本部で思わぬ人物との再会に喜ぶ真由美と護衛として同行した摩利。
FEHRの代表を務めるレナ・フェールとの交渉は順調に進んでいたが、提携の阻止を目論む勢力が真由美たちの背後に忍び寄り……!
感想
USNAのシャスタ山で劣等種による迫害に対して戦う者たち(FAIR)が聖遺物を発掘した。
その聖遺物は「導師の石板」と呼ばれ「バベルの塔の神罰」と呼ばれる精神干渉系の魔法で人の言語能力を奪う魔法を他人に与えるモノだった。
しかもその魔法は二次感染させる能力まで持ち、放置しておくと一次感染者から二次感染者を増産させてしまう能力まで持つ。
そんな魔法をFAIRはオークランドで無差別に発動させて63人が失語症してしまう。
意志はハッキリしているのに言葉が理解できない、相手の言葉も理解出来なくさせる魔法。
それを達也は術式解散で解決する。
それで全員の治療をして最後の患者を治療したら、患者の処に張り込みをしていたバベルの術者FAIRのヘレンが達也にバベルを仕掛ける。
それを術式解散していたら、、
深雪がヘレンの精神を凍結させてしまう。
そして、バベルの術式を術者に与えていた悪魔が石板に戻り。
今度はローラがバベルを身に宿す。
その後、導師の石板をパラサイトになった光宣に回収させる。
そしたら光宣は堂々と正面突破して石板を強奪。
FAIRの首領ディーンを脅威とも思わず半ば無視しての行動にプライドを傷つけられる。
そして、達也は小野遥の案内の下、シャスタ山に行き。
シャンバラへの道筋を示すコンパスを手に入れる。
そして『コンパス』に導かれ、達也は伝説の都シャンバラを目指す!
その他
達也の業務命令で真由美は、高校の同期の摩利と共にFEHRのレナ・フェールとの会談に赴く。
その裏側では、USNAの大統領選の影響で達也とコネクションを持っているスペンサーの脚を引っ張る目的で、対抗馬のリベラがFBIのイリーガルな存在を動かして、真由美を拉致監禁しようとしていた。
それを裏側から護衛するリーナとスターズの暗闘もあったが、、
なんだか、真由美は達也と関わるようになって襲われる機会が増えたよな、、
襲われるのは、本来なら深雪の立場な気がするけど。。
深雪って強いからな、、
あと、護衛に達也がいるからスキが全く無い。
だからまだ衛が薄い真由美が狙われるわけだけど、、、
なんだか真由美が気の毒な気がして来た。
父親の命令で達也の下に行って、それから2回襲われている。
彼女の衛りが薄いわけじゃないけど。。
深雪が鉄壁なんだよな、、
それ以外にもエリカや美月が前の巻で狙われているけど、、、
彼女たちは日本にいるから護衛が付きやすいから。
今回のような海外での襲撃は、また日本政府が魔法師が海外に行くのを牽制するからな、、
隙を見せられないな。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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備忘録
1
シャスタ山で、魔法師選民思想を持つ過激派組織FAIRの調査隊が、魔法的な効果を秘めた発掘物「レリック」を探していた。
サブリーダーのローラ・シモンに率いられた隊は、彼女のインスピレーションに基づき遺跡を探索しており、ローラの受動的予知能力や魔女術による攻撃能力が隊員たちに認められていた。
一方、魔法師犯罪者組織への対抗を掲げるFEHRは、FAIRの行動を監視し、違法行為を記録するために私立探偵のルカ・フィールズを雇った。
FAIRの探索は慎重に行われ、夜間の活動は避けられていたが、ローラは単独で夜の山中で謎の儀式を行っていた。
FEHRの依頼は、FAIRの活動を監視し、司法当局が動くための証拠を集めることに焦点を当てている。
カリフォルニア州のシャスタ・トリニティ国立森林にて、元国立魔法大学付属第一高校カウンセラーであり、警察省公安庁の非正規諜報員であった小野遥(偽名ルカ・フィールズ)は、私立探偵としてFAIRの活動を監視していた。
FAIRは魔法師選民思想を持つ過激派組織で、シャスタ山でレリックと呼ばれる魔法的な効果を秘めた発掘物を探していた。
遥は過去の日本での諜報機関内の暗闘から脱走し、アメリカで私立探偵として生計を立てていた。
彼女はFAIRの探索隊が小規模な滝の裏にある洞窟で埋蔵物を発掘している様子を監視し、その活動を記録していた。
FAIRの探索は失敗に終わったが、遥は彼らが文化的価値が不明な石板を持ち帰ったことを確認し、その行動が罪に問える可能性があることを認識していた。
遥は依頼人に調査の続行を確認するため、再び滝の裏の洞窟に向かうことを決意した。
2
六月二十六日、バンクーバー国際空港に到着した七草真由美と渡辺摩利は、FEHRの代表レナ・フェールとその法律顧問シャーロット・ギャグノンに出迎えられる。
彼女たちは魔法師であり、真由美はメイジアン・カンパニーから、FEHRとの提携交渉の意志確認のために渡米していた。
摩利は国防軍独立魔装連隊の護衛として同行。
FEHR本部での会議では、真由美が提携に関するFEHRの意向を聞き出すが、具体的な話し合いは明後日に持ち越される。
その後、旧知の間柄である小野遥と偶然再会し、レナらの提案で遥との再会を楽しむことに。
一方で、遼介はレナからFEHRがシャスタ山で犯罪行為をしている可能性の調査を委託していたことを知り、調査への協力を申し出るが、レナに危険を理由に断られる。
遼介はレナに従い、引き続き司波達也との連絡役を務めることを約束する。
真由美、摩利、遼介が去った後、レナはシャーロットと共に遥と会議を行い、FAIRが盗掘を行っている証拠を確認する。
写真にはピックハンマーで洞窟を掘る男性や小さな石板を受け取るローラの姿が写っていた。
レナとシャーロットは、警察に告発することとFAIRの目的について話し合い、監視の継続と本命の確保を決定する。
その後、レナはルイ・ルーを遥に紹介し、彼の同行を遥に提案する。
遥は、逃走が必要になった場合に単独行動する条件で了承する。
その夜、ワシントン州フェアチャイルド空軍基地にリーナが到着し、ラルフ・ハーディー・ミルファク大尉に迎えられる。
リーナは、スターズの新たな恒星級隊員ソフィア・スピカ少尉と共にバンクーバーへ向かう。
リーナは軍服から平服に着替え、真由美たちと同じホテルに宿泊することになる。
渡米二日目、真由美と摩利は、レナの要望で空いた一日を利用し、遼介をガイドにバンクーバーの市内観光を楽しんでいた。
その際、リーナとソフィアは変装して彼らを尾行し、不審者が真由美たちを監視していることに気付く。
尾行の方法は高等技術を用いたもので、リーナとソフィアはこれがFBIによるものではないかと推測していた。
リーナはその夜、スターズ総司令官ベンジャミン・カノープスに連絡を取り、FBIが真由美たちを監視している理由を調べるよう依頼する。
カノープスは、これが秋の大統領選挙に関連しているとの見解を示し、リベラ上院議員がFBIに強い影響力を持っており、選挙戦略の一環として真由美を利用しようとしている可能性があると指摘する。
リーナとソフィアは、真由美たちが安全であることを確認し、ソフィアが設置した魔法のアラームによってホテル内の安全が保障されていると説明する。
真由美と摩利は、レナからの要望により空いた日を利用して、遼介をガイドにバンクーバーの市内観光を楽しんでいた。
夜、彼女たちは同じ部屋で就寝の準備をしていた。摩利がルームライトを消し、二人はベッドに入る。
真由美は、昼間に摩利が選んだ二階のカフェで休憩した理由について問いかける。
摩利は、尾行している者たちがいたため、視界が良く、状況が把握しやすい二階席を選んだことを説明する。
彼女は二人の尾行者を確認したが、実際にはもっと多い可能性があると述べる。
摩利は、夜襲に備えてセンサーを設置しており、浅い睡眠を取ることでいつでも起きられる状態を保っていると真由美に告げる。
真由美も、摩利の対応に感謝しながら、自分も警戒することを心に決めて眠りにつく。
3
バンクーバーでリーナとソフィアは深夜に襲撃者を追い払う作戦を実行する。
ソフィアは、魔法を使って敵の一人を麻薬で急性中毒に陥らせて撤退させる。
その後、真由美、摩利、遼介は再びレナに面会し、メイジアン・ソサエティとFEHRの提携について話し合う。
レナはFEHRがFAIRと対立関係にあることを明かすが、真由美は自身もFAIRと対立していると返し、提携への支障はないと述べる。
レナはFEHRが実力行使を自衛目的以外で行わないことを誓い、真由美はこれを受け入れる。
提携の話は基本的に成立の方向で進むこととなる。
リーナとソフィアは夜間に襲撃者を追い払うが、翌日も警戒を続ける。
その間、リーナは異なる姿をしており、ミルファク大尉と接触する。
ミルファクは、襲撃者がFBIの非合法工作員であり、彼らの目的が日本人の拉致であることを確認していると伝える。
一方で、真由美、摩利、遼介はレナ・フェールと夕食に出かけ、プーティンを食べる予定である。
リーナはソフィアと共にウエストエンドへ向かい、真由美たちの安全を確保しようとする。
この過程で、リーナはFAIRの目的について考察し、単にレリックの複製や獲得だけではない何か他の目的があるかもしれないと推測している。
真由美、摩利、遼介、レナ、シャーロットの一行はプーティンを食べた後、ホテルに戻る途中で襲撃される。
襲撃者は特殊警棒を持つが、摩利と遼介はそれを迅速に対処し、リーナとソフィアは遠くから監視していた。
リーナは魔法で一行と襲撃者の魔法の発動を妨げ、ソフィアはスローイングナイフで襲撃者を無力化する。
襲撃者たちは撤退し、真由美たちは無事だった。
この一連の出来事は、リーナが真由美たちを見守る重要性と、襲撃者が魔法師であることを示している。
襲撃後、真由美、摩利、遼介は疲労感を感じながらも無事ホテルに戻る。
その襲撃で使用された魔法技能について、摩利は自分では防げなかったかもしれないという不甲斐なさを感じている。
一方、レナは襲撃者の中にかなりの実力者がいたと感じており、遼介はそれがスターズに関連する者かと疑問を投げかける。
その後、リーナとソフィアは、自走車での会話中に襲撃者たちが元ウィズガードの所属であり、FBIに雇われる前に軍法会議で有罪判決を受けていたことを知る。
彼らが暴動に関連する事件でスケープゴートにされた可能性があることが示唆される。
事件の解決後、真由美たちは警察の事情聴取を受けるが、魔法の不正使用で罪に問われることはなかった。
リーナとソフィアはFBIの非合法工作員を使った工作の失敗を知りながらも、後味の悪さを感じていた。
4
真由美に対するFBIの拉致工作を防いだ後、リーナとそのチームは、FBIが余計な手を出していなければアメリカ西海岸の混乱を防げたかもしれないと感じていた。
遥とルイは、FAIRがシャスタ山で重要な遺物を手に入れたことを目撃し、遥は本部へ戻ってこれを報告するが、ルイは遺物をFAIRから取り返そうとする。
一方、ローラはFAIRのリーダー、ロッキー・ディーンへの執着から早く遺物を届けたいという焦りを感じていた。
FAIRが手に入れた黒い石板が何らかの重要な秘宝であることを感じ取ったルイは、石板を奪うリスクを冒す決意をする。
バンクーバーのFEHR本部では、レナが遼介に助けを求めることになり、彼女は自らのアストラル体を危険に晒してルイの状況を確認しようとする。
シャーロットはレナを止めようとするが、レナは決意を固め、遼介に連絡を取る。
真由美と摩利は、前日の事件後、ホテルに籠もり食事を取っていた。
遼介は自由行動を楽しみ、レナとの会いたい気持ちを抑えながらも、警察の目を避けるために控えめに行動していた。
バンクーバーでは、魔法師に対する警察の厳しい姿勢が維持されており、公共の場での魔法使用が特に厳しく制限されていた。
遼介が夕食に出かけようとしていたところ、レナからの電話を受ける。
レナは彼に重要な任務を依頼し、遼介は即座に承諾する。
レナは彼を空港の南ターミナルに呼び出し、ルイの救出任務を説明する。
遼介は飛行機でシャスタ山へ向かい、飛び降りてルイの救出に向かう。
一方、ルイはFAIRから石板を奪って逃走中だったが、黒い石板は奪えず、白い石板のみを持ち逃げすることになる。
彼は追跡から逃れるために森の中を走り回り、一時的に洞窟で休息を取りながら石板を調査する。
石板は特別なもののように感じられたが、詳細は分からなかった。
その後、ルイは沢を下りながら逃走を続ける。
遼介はパイロットの協力を得て、軽飛行機から飛び降り、ルイの救出に向かった。
軽飛行機から飛び降りた遼介は、シャーロットから受け取った飛行デバイスを使って無事に着地する。
彼は落下速度を緩めることを目的としており、万が一の場合でも[リアクティブ・アーマー]を纏っていれば安全であると自信を持っていた。
彼は山中でFAIRに追われているルイを探し始めるが、具体的な居場所を知らなかったため、一時はどう行動すべきか逡巡する。
しかし、レナのアストラル体が現れ、ルイの位置を教えてくれた。
遼介は指示された方向に向かって全力で走り、ルイを発見する。
ルイは疲労していたが、遼介にFAIRから奪った白い石板を託す。遼介はルイに水と食料を提供し、彼を背負って逃走を開始する。
ルイは遼介の背負い方に当初抵抗感を示すが、遼介の決意に触れて従うことにする。
遼介はライト無しで暗闇の中、ルイを背負って麓へ向かうが、その進行は途中で中断される。
ローラは麻薬の煙を吸いながら、FEHRのルイが沢を下っていることを察知し、部下たちと共に追跡を開始する。
その間、遼介はルイと共にFAIRの追手に囲まれ、絶体絶命の状況に陥る。
しかし、遼介がローラへの攻撃を試みるも、魔女の古式魔法「狼憑き」によって強化された部下に阻まれる。
彼らはローラが魔法を用いて肉体と精神を改変し、実戦レベルに達していない魔法師たちを戦力として利用していた。
遼介はルイを守るためにFAIRの魔法攻撃を受け止めるが、自身には遠隔攻撃手段がなく、局面を打開できずにいた。
しかし、レナのアストラル体が現れ、精神干渉系魔法「ユーフォリア」を用いてFAIRの部下たちを無力化し、二人に逃げる機会を与える。
レナの助けを得て、遼介とルイは安全に撤退することができた。
一方、レナの介入により攻撃を中断させられたローラは、彼女が消え去った後に怒りを露わにする。
5
遼介とルイはシャスタ山の麓から自走車で空港へと向かい、軽飛行機でバンクーバーに戻る。
FEHR本部に到着し、レナは二人を温かく迎え入れ、遼介の行動を感謝する。
ルイは白い石板をレナに報告し、その価値を確認する。
一方、ローラはディーンに黒い石板を報告し、さらなる発掘作業の許可を得る。
翌日、真由美、摩利、遼介は日本に帰国する予定であった。
遼介はシャーロットからレナのメッセージを聞かされ、シャスタ山の一件に関する更なる行動を依頼される。
レナはアストラル体で遼介の日本での会議に参加すると提案する。
リーナはワシントン州の空軍基地から日本へと向かう輸送機に搭乗する。
彼女はカノープス大佐らに見送られ、彼らとの別れを惜しむ。
輸送機が離陸し、リーナは祖国への感傷に浸る。
6
伊豆の魔工院理事室で達也は、FEHRのメンバーである遠上遼介と、FEHRの代表であるレナ・フェール(アストラル体)と会っていた。
レナはシャスタ山で起きた事件と、黒い石板と白い石板を巡る問題について達也に報告し、白い石板が魔法的遺物である可能性を示唆した。
レナは達也に米国本土への訪問を依頼し、達也はこれを即答せず、検討を約束した。
その夜、達也は深雪と話し合い、レナの申し出について考えを共有した。
達也は渡米の可能性を考えるが、事態の解決まで手助けが必要になる予感があり、どのように米国に入国するかが懸念事項となった。
達也は正規の手続きによる渡米も考慮するが、時間のロスを避けるため、密出国する方法も考えていた。
西暦2100年7月7日、達也は平日にもかかわらず、四葉本家を訪問した。
真夜との対話の中で、レナからの訪問と、黒と白の石板に関する話を共有した。
白い石板は魔法的遺物であることが確実とされ、レリックではないかもしれないという話が交わされた。
達也はその後、四葉分家の次期当主である津久葉夕歌に会い、[鬼門遁甲]の研究状況を確認したいと述べた。
夕歌と達也は研究施設で再会し、[鬼門遁甲]に類似したが完全ではない新魔法の開発について話し合った。
夕歌は達也にその魔法のデータを提供し、達也はその改良を申し出た。
夕歌はこれを承諾し、データをカード型ストレージに保存して達也に手渡した。
達也はこれを受け取り、研究所を後にした。
四葉本家を訪れた翌日、達也は巳焼島の研究室で新魔法の開発に集中し、丸一日以上を費やした。
その間、USNAのジェフリー・ジェームズから緊急の連絡が入り、オークランドで起きている会話能力を失う不可解な事件について相談される。
ジェフリーは達也に西海岸への訪問を依頼し、達也はこれを受け入れる。
この状況は、達也と深雪にとって、魔法が関与する可能性のある重大な事態と捉えられる。
達也はこの問題に対処するため、深雪と共に米国西海岸へ行くことを決意し、リーナには日本での重要な任務を依頼する。
達也の計画には、政府や他の関係者の反応を考慮した対策が含まれており、北海道旅行を口実にしての出国も計画に組み込まれている。
7
五月末に深雪に約束した旅行が果たされなかったため、達也は7月11日に北海道へ旅立った。
これは表向きには、購入を検討している別荘の下見という名目である。
しかし、実際は二人だけの旅行を楽しむためで、深雪は非常に上機嫌であった。
しかし、達也たちの車は、国防陸軍情報部、公安、さらには外国のスパイによって密かに監視されていた。
それにも関わらず、達也たちは函館で夕方からの観光を楽しんだ。
翌日、達也たちは道南エリアの別荘地を訪れ、洞爺湖で景色を楽しんだ後、千歳でホテルに宿泊した。
この間、監視していた者たちは、達也たちの行動からただの婚前旅行であると結論付けた。
翌朝、リーナと兵庫がホテルスタッフに変装して達也たちと入れ替わり、彼らを尾行する者たちを欺くことに成功した。
その後、本物の達也と深雪はエアカーで千歳空軍基地からアメリカ西海岸に向けて出発した。
この出発はジェフリー・ジェームズとの計画により、大規模な共同軍事演習を利用して目立たないように行われた。
達也たちが使用した輸送機は約9時間でカリフォルニア州のビール空軍基地に到着し、そこでJJに出迎えられた。
達也と深雪は、彼の案内でバークレーのホテルに向かった。
バークレーに到着した達也と深雪は、ジェフリー・ジェームズ(JJ)の案内でチェックインした後、共に休息を取り、昼過ぎにホテルで遅めのランチをとっていた。
その際、JJが予定よりも早く合流し、彼の同行者である魔法工学技術者のアビゲイル・ステューアットと、スターズの二等星級隊員であるアリアナ・リー・シャウラ中尉も加わった。
達也は3年前、ミッドウェー監獄でシャウラを救出したことがある。
ランチの後、達也はJJとその同行者たちが今回の調査に加わっていることを知り、シャウラ中尉が達也と深雪の護衛を務めることになった。
シャウラは達也の戦闘力を知っており、自分が彼を護衛することに疑問を感じていたが、深雪の護衛という任務には意義を感じた。
8
バークレーのホテルでジェフリー・ジェームズ(JJ)と別れた後、達也、深雪、ステューアット、シャウラの四人はオークランドにある対策拠点に向かった。
この拠点は軍の予算で買い取った民家であり、内部は情報処理機器で満たされていた。
ステューアットは達也たちにこれまでに集めたデータを見せ、明日は患者のところに同行する予定であると説明した。
達也たちはその日の夕方にホテルに戻り、ルームサービスで夕食を取りながら、達也は発生している異常が魔法によるものだと考えていることを深雪に話した。
翌朝、病院で患者に会い、達也は魔法による影響を確認し、患者の症状を改善させた。
この日だけで、達也は27人の患者を快復させた。
一方で、FAIRの本部では、リーダーのロッキー・ディーンとサブリーダーのローラ・シモン、そして魔法を使って実験を行ったヘレン・シュナイダーが、魔法「バベル」の効果について話し合っていた。
ヘレンによると、「バベル」は言語能力を撹乱する魔法であり、その効果は患者から他の人へと伝染する。
しかし、達也による治療で患者が次々と快復していることが分かり、ディーンたちはその対策を検討していた。
達也は三日間でオークランド市内にある75人の患者を全員快復させた。
これには新たに開発した魔法[アイドネウス]が役立ち、彼と深雪は目立たずに行動することができた。
一方、FAIRのヘレン・シュナイダーは[バベル]の魔法式を無効化する者を捜しており、最後の患者が収容されている病院で達也たちを見つける。
ヘレンは達也に[バベル]を放つが、達也は迅速に対応し[術式解散]で無効化する。
その後、深雪はヘレンに[アイシィソーン]を放ち、彼女を深い眠りに落とす。達也はヘレンが意識を失った直後、彼女から出て行った正体不明の情報体を目にし、使い魔の可能性を疑う。達也はヘレンを問い詰めるため、彼女を起こすために病院に戻ることにする。
深雪が魔法を無断使用したことに関しては、シャウラとステューアットの取りなしで問題にはならなかった。
ローラ・シモンは『導師の石板』が使用前の状態に戻っていることに気づき、これはヘレンが死んだことを意味すると悟る。
『導師の石板』は内部に「使い魔」を宿し、魔法師が力を注ぐことで特別な魔法を授けるが、代償としてその魔法師の行使できる魔法が制限される。
ヘレンの死後、ローラは彼女の死を惜しむより、実験データを十分に集められなかったことに対する惜しみを感じる。
一方、達也と深雪はカリフォルニア州バークレーのホテルでJJからのディナーに招待される。
達也はオークランドでの事件解決に貢献し、JJからの感謝を受ける。
また、達也は『導師の石板』と[バベル]魔法の詳細について学び、今後の調査に向けた関心を示す。
特にシャスタ山の洞窟に対する調査への関心が高く、JJにシャスタ山への調査許可と、エアカーでの移動を黙認してもらうよう依頼する。
JJはこれに同意し、達也と深雪の調査を支援することとなる。
9
達也たちが泊まるホテルに監視の目はなく、JJはスペンサー国防長官の影響でアメリカ国防情報局を含む他の情報機関を引き下げさせていた。達也は花菱兵庫に対し、暗号を含むメッセージを送信し、その後、九島光宣と接触。
光宣はパラサイトであり、達也は彼に非合法な依頼をする。具体的には、FAIRがシャスタ山から掘り出した『導師の石板』の盗出を頼む。
この石板は、魔法の伝授装置として機能し、その危険性を達也は認識している。光宣は依頼を受け、その後宇宙に帰る。
翌日、ディーンはローラから『導師の石板』が再使用可能になったことを聞く。
彼らはヘレンの死を特に惜しむことなく、石板を使用する次の人物について話し合う。
ディーンは自身が『導師の石板』を使用することによるリスクを避け、ローラが使うことになる。
達也はレナ・フェールに連絡し、シャスタ山の洞窟調査の協力を仰ぐ。
レナは案内する代わりに、達也が場所のみを知りたいと言うと、バンクーバーにいる日本人の私立探偵を紹介することになる。
達也はこの探偵が誰であるかほぼ確信しており、その人物からの連絡を待つことになる。
達也宛に掛かってきた電話は、ルカ・フィールズと名乗る私立探偵からで、実は小野遥であった。
達也は彼女の提案する芝居に乗らず、シャスタ山の案内を依頼する。
約束の時刻に合わせて遥は達也を案内し、達也は魔法「アイドネウス」の効果で遥に認識されず、驚きをもって迎えられる。
達也たちはシャスタ山の洞窟を訪れ、魔法によって掘り出された小箱を発見する。
箱の中にはコンパスのように特定の方向を指す八角形の石が入っており、達也はその石が何か特定の場所を指していると推測する。
遥は報酬として高額のマネーカードを受け取り、口止め料も含まれていることを知らされる。
その後、達也と深雪はエアカーで現場を離れ、石が指す場所の正体や関連性について考察を深める。
USNA西海岸にて、光宣はFAIRの本部に侵入し、黒い『導師の石板』を奪取した。
彼は、魔法で警備を無効化し、リーダーのディーンを無視して石板を持ち去った。
その後、サンフランシスコ市警とウィズガードによるFAIR本部の強制捜査が行われ、多数の構成員が逮捕されたが、ディーンとローラ・シモンは逃亡した。
達也と深雪はこのニュースを聞き、ローラが「魔女」であることに興味を持つ。
その後、光宣は達也に黒い石板と白い石板の撮影データを渡す。白い石板には古い梵字が記されており、光宣はそれがシャンバラへの地図ではないかと推測する。
達也はシャスタ山で手に入れた八角形の石がコンパスのような機能を持つことを明かし、白い石板と併せてシャンバラを探索することを提案する。
アニメ
PV
OP
ASCA 『Howling』(TVアニメ「魔法科高校の劣等生 来訪者編」OPテーマ)八木海莉「Ripe Aster」(アニメ「魔法科高校の劣等生 追憶編」主題歌)ED
佐藤ミキ 「名もない花」「魔法科高校の劣等生」ED同シリーズ
続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー
新魔法科高校の劣等生 キグナスの乙女たち
魔法科高校の劣等生
漫画版
四葉継承編
師族会議編
エスケープ編
その他フィクション
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