どんな本?
「続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー」は、佐島勤 氏によるライトノベルシリーズで、司波達也の新たな物語を描かれてる。
達也は一般社団法人『メイジアン・カンパニー』の専務理事に就任し、その組織の目的は、魔法適性はあるものの実用レベルに至らない存在、メイジアンの人権保護の実現。
達也は魔法師が兵器ではなく人間として生活できる新時代へ向け、大学生ながら、確実に歩みを進めている。
彼の影響力は世界中から注目され、魔法師の結社「FEHR」から刺客が送り込まれるなど、新たな騒動が起こる。
最新の第7巻は2023年12月8日に発売。
読んだ本のタイトル
#続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー (7)
著者:佐島勤 氏
イラスト:石田可奈 氏
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あらすじ・内容
迫りくる世界の危機、入り乱れるそれぞれの思惑。達也の次なる一手は!?
シャンバラ探索から帰国した達也たち。USNAに眠る大規模破壊魔法[天罰業火]を封印するため、再度旅立とうとする達也に対し四葉真夜は出国を許可しない。
達也を国内に留まらせ、国内の抑止力としたい四葉家の裏のスポンサー東道青波の意向に沿うためだ。達也としても東道との契約は無視できないものだった。
世界情勢も大きく変わろうとしていた。IPUがチベットに出兵し、大亜連合に対して宣戦布告したのだ。日本国内でも動きがあり、軍部を中心に達也を文民監視団として派遣しようと画策していた。
大亜連合でも引き続き達也の暗殺が企てられており、その足掛かりとして一条将輝に忍び寄る影が――。
前巻からのあらすじ
達也達が忙しく飛び回っている時に、前の巻で大亜連合の工作員の攻撃を受けて入院していた遠上がアメリカに帰還しようと動き出し。
アメリカでFAIRが暴れた時に重要人物を護衛させるのに良いかもしれないと達也は遠上をそのまま見逃した。
同じ頃に十六夜家に匿われていたローラ・シモンも大亜連合の八仙の手引きでアメリカに帰還。
シャンバラの情報を日本に持ち帰った達也達。
シャンバラの中はにパラサイトを人間に戻す魔法もあり、光宣はその魔法を1番最初に取りに行きたかったが、、
理性ではそれ以上に世界に影響の大きい魔法があるので其方を優先しないといけない。
達也達は再度、シャスタ山へ赴く。
またアメリカがキナ臭くなって来る。
感想
シャンバラ探査
結果的にシャンバラ(理想郷)は、古代の人達が氷河期に隔離した空間の事で。
さらに彼等を攻めてくる存在、ラ・ローに対抗するための戦略級魔法のデータにアクセスする鍵を達也は古代人達から受け継いだ。
中には戦略級魔法と呼べるほどの力があり、読み解けるのは、現在は達也達だけだった。
その中でもUSNAのシャスタ山にはシャンバラおラ・ローが激戦を繰り広げた場所であり。
シャスタ山のシャンバラには世界を滅ぼす可能性がある魔法が眠っていた。
それを封印するために、USNAに行きたい達也だったが、四葉家のスポンサー、東道青波に止められてしまった。
日本での抑止力であってほしいと願う東道には、最近の達也の行動は日本を軽視しているのではと感じられてしまったらしい。
それで東道は、達也に日本に留まっていろと四葉家経由で命じて来た。
ついでに、軌道衛生上にいる高千穂に居住している光宣に対しても、地上への干渉を禁じると言って来た。
生活品の補給を四葉家に握られている光宣は言うことを聞くしか無い。
そんな東道に達也は九重八雲を通して接触を試みて東道と面会すると、どうも彼も達也が自由に動けるように色々と段取りをしてくれていた事が分かった。
彼が根回しし易いように達也に大人しく日本に居ろと東道は言う。
だが世界では、大亜連合とIPUの”チベット侵略”チベット解放と呼ばれるチベット”戦争に、戦略級魔法師のイギリスのマクロード卿とドイツのシュミット教授等が参加する文民監視団が派遣される事になったのだが、、
日本の国防軍は達也をその文民監視団に派遣しようと画策していた。
風間を使者に達也を参加させようとしたが、そこは東道の事を盾にして断ってしまう。
その観戦武官と文民監視団に大亜連合の攻撃と思われる爆撃が行われ。
戦略級魔法師のいた文民監視団には被害は無かったのだが、、
観戦武官として派遣されていた風間は片腕を失い。
随伴員の柳が瀕死になってしまった。
達也の魔法を受けないと柳は死んでしまう。
その報せを受けた達也は、国際情勢的に卑劣な奇襲を受けた2人を助けるため、東道の禁を破りスリランカへ飛んで2人を治療したらすぐに日本へと帰還。
その後に、東道と面談するも有能な軍人救うために起こした行動として不問とされ。
さらに東道から渡航の自由を保証される。
そうして自由になった達也は、観戦武官が攻撃を受けた報復に台湾に軍を展開する国防軍に協力しながら、チベット侵攻に展開するIPUの方にもお邪魔をする。
さらにシャンバラのある都市には無防備宣言をして戦火からシャンバラが逃れられるように手配もする。
USNA
一方、ローラ・シモンズは古代式の魔術を駆使してシャンバラではなく、敵対していたラ・ローの遺跡探査していた。
彼女を監視していた達也と光宣だったが、警戒していたのがシャンバラ側だったので、シャスタ山のシャンバラの危険な魔法が保存されている所に近づかなかったので、彼女がラ・ローの遺跡を発掘しているのを気が付くのに遅れてしまった。
そして、大亜連合の協力もあってをシャスタ山のラ・ローの魔法の石板などを大亜連合の協力者に渡し。
ローラ・シモンズは、ロッキー・ディーンの能力ディオニュソスの上位互換の能力”ギャラルホルン”を彼に半日間を使いインストールする。
ギャラルホルンは”多数の人間を戦の狂気に誘う”能力であり似たような凶戦士、狼憑きとは別格に多くの他人を狂わせる能力だった。
その後に、大きな儀式をしてフラフラになりながらも、彼等を拘束しに来たスターズの追跡を大亜連合の手を借りながら、逃げ切り。
サンフランシスコで暴動を起こし、西海岸を混乱させた。
司波達也暗殺計画
一条将暉は、男性を立てる桂花と名乗る大亜連合の八仙にの藍采和(ランケイヒ)のハニートラップにハマりそうになったが、、
普段と様子が違うと聞いた、妹の茜と大亜連合から亡命した一条レイラこと劉麗蕾(リュウリレイ)が一条の部屋に行ったら。
レイラが将暉に掛けられている催眠剤を部屋の臭いで気が付き、さらに藍采和(ランケイヒ)と対面し。
追跡の末、嫉妬心もあり藍采和(ランケイヒ)に極小にした霹靂塔を打ちかまして重傷にしてしまう。
亡命者である戦略級魔法師が街中で極小とはいえ戦略級魔法を撃った。
警察のご厄介になるとレイラの立場が危うくなるので、将暉は自身の地位を最大限に活かして軍の任務中の出来事にしてしまった。
そして、一条将暉を洗脳して、司波達也を暗殺しようとした計画が発覚する。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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備忘録
1
達也は四葉本家の当主、四葉真夜に呼び出され、シャンバラ探索の報告と今後の遺産封印について話し合った。
真夜は達也の報告に興味を示すものの、達也の渡米を東道青波の命令により許可しなかった。
達也はシャスタ山の封印を優先したい立場であったが、日本を長期間留守にすることの契約違反を理由に却下される。達也は一時的に引き下がることを選択した。
その後、夕歌によって呼び止められた達也は、FLT襲撃時に使用された魔法「バベル」についての質問を受けた。
夕歌はこの魔法のリバースエンジニアリングを試み、その魔法構文にアヴェスター語と神代日本語の影響が見られることを発見。
これにより、シャンバラの遺産が古代から現代に至るまでの長い時間を経て変遷してきた可能性が示唆された。
夕歌は、この遺産が太平洋を越えてアメリカに持ち込まれたのではないかと推測し、達也と共にその背景や理由について考察を深めた。
夕歌は、追われる形で遺産が移動したという仮説を立て、その背後には未知の敵や支配者が存在する可能性を示唆した。
達也は東京に戻り、深雪、リーナ、そして専属執事の花菱兵庫に、四葉真夜から告げられた渡米延期の事情を伝えた。
リーナは、外圧を利用して達也の渡米を実現させようと提案するが、深雪はそれに対しコスト面から懸念を表明する。
達也はリーナの提案を基本的には認めつつも、アメリカから達也に協力を求める形に仕向けるべきだと考え、カーティス上院議員やJJを通じて圧力をかける方針を立てる。
一方で、大亜連合の動向やローラ・シモンの帰国についても言及され、達也は監視の必要性を指摘する。
達也と光宣は、シャスタ山の監視を計画し、状況に応じて適切に対応することに同意した。
リーナは達也からの警告をスターズのカノープスに伝え、スターズは警告を受けて即座に対応会議を開催した。
議論の結果、ローラ・シモンという魔法師が日本で同様のテロを引き起こし、アメリカに帰国したことが明らかになった。
スターズはローラの追跡と[バベル]の対処法の研究を進めることに決定した。
一方、ローラはディーンに帰国後の報告をし、[バベル]を使い続けることで魔法力が低下したことを明かした。
ローラはデーモンとの再契約を試みることで[バベル]の副作用を克服しようと計画し、ディーンはその試みを承認した。
明山参謀本部長は、独立魔装連隊を率いる風間大佐を自宅に呼び出し、インド・ペルシア連邦(IPU)がチベットに出兵することを告げた。
出兵はチベット亡命政府の要請に基づくもので、現在の傀儡政府に対する宣戦布告を含む。
明山は、風間を観戦武官としてIPUに出向かせ、さらには文民の監視団を試験的に受け入れることを計画している。
この監視団には、国際公法を無視しないよう大亜連合を牽制する目的で、マクロード卿とシュミット教授が参加する。
風間は、達也を監視団に誘う任務を任されるが、彼のUSNAとの複雑な立場を考慮し、その説得が難しいと感じている。
この計画にはUSNAは未通知で、IPUのチベット出兵と文民監視団の構成についてのみ通知されている。
風間は達也との交渉を引き受けるが、USNAとの関係を懸念している。
2
アリアナ・リー・シャウラ中尉が、ソフィア・スピカ少尉と共にローラ・シモンの捜索を行うため、スターズ司令官カノープスに相談を持ちかける。
スピカの提案は、ディーンとシモンを誘き出すために偽情報を流すことであった。一方、大亜連合内部で藍采和は司波達也の暗殺を命じられる。
彼女は主にハニートラップを得意とするが、呂洞賓が返り討ちにあった達也を暗殺することに困難を感じていた。
その後、イギリスのマクロード卿とドイツのシュミット教授がスリランカに到着し、達也が設立したメイジアン・ソサエティを訪れる。
四葉本家からの報告により、達也と深雪はIPUのチベット出兵の情報を知る。
達也はその計画に関与していないことを明らかにし、四葉本家からの警告を受ける。
インド・ペルシア連邦(IPU)が、前触れもなくチベット政府に宣戦布告し、衝撃を与えた。
これは大軍の動員が隠せない事実と大亜連合の介入により、IPUの大義名分「チベット正統政府を支援して大亜連合の傀儡政権を打ち倒す」が形式上でも確立された。
同時に、達也は文民監視団への参加要請を受けるが、四葉本家と東道閣下の庇護下にある状況から、出国が制限されているため断る。
翌日、明山参謀本部長は達也の出国制限の背後に東道閣下がいることを知り、文民監視団への達也の参加について、東道閣下の許可を得ることにする。
会食後、真夜がホテルを後にし、明山と風間は彼女を見送った。
明山は、東道閣下を説得する任務を自身が引き受け、風間がその場に留まる必要がないことを伝えた。
風間は出発の準備が整っていることを明らかにし、IPUへの出発を明日に控えていることを明山に報告した。明山は風間に任務の成功を依頼し、風間は敬礼を返して応答した。
3
ローラ・シモンは死の淵にいたが、魔法儀式の一環として断食を行っていた。
彼女は[バベル]のデーモンを自分から分離させようとしており、仮死状態に近づくことで解決しようと試みていた。
しかし、彼女の計画は自分が想定していた以上に身体を消耗させ、ディーンによって救出されることとなった。
一方、 FEHRのリーダー、レナ・フェールはシャスタ山近郊の遺跡を探査する調査隊を組織する決定を下した。
彼女は自分の予知能力によって、この調査を放置すると大きな災害につながる可能性があると感じた。
調査隊にはルイ・ルーと遼介が加わり、レナはさらにアイラ・ミズ・シャーストリーと私立探偵ミズ・フィールズにも参加を依頼することにした。
レナは、この調査によって何か大きな問題が解決されることを期待していた。
バンクーバーでレナたちがシャスタ山の調査について話し合っていた頃、リッチモンドの隠れ家ではローラがディーンに過去一週間の成果を報告していた。
ローラは[バベル]のデーモンを自分から分離させることに成功し、ブラッドストーンに宿らせていた。
このブラッドストーンは彼女の耳に直接癒着しており、デーモンを目覚めさせることで短い呪文による術の行使が可能になっていた。
ディーンとローラの間で特に新しい情報はなかったが、レムリアの都市遺跡がシャスタ山の地下に眠っているという噂が彼らの耳に入った。
この噂はローラにシャスタ山一帯に魔法的な遺跡がある可能性を考えさせ、ディーンはその地域にレリックが隠されている可能性を考えて、再調査することに興味を示した。
一方、達也は四葉本家に呼び出され、アメリカ西海岸で広まっている同様の噂について問われた。
彼はその噂が自分に由来するものではないことを明確にし、この噂が発掘活動を刺激する可能性を危惧した。
達也はこの問題に対処するため、四葉家の協力を得て対策を講じることになり、東道に直接説明することを決意した。
達也は四葉本家からの帰宅後、深雪にその日の出来事を話し、八雲師のもとへ向かうことを伝えた。
昼食後、達也は八雲師の九重寺を訪れ、彼にアメリカのシャスタ山にあるとされるシャンバラの遺跡について話し、東道に会って出国禁止の解除をお願いしたい意向を伝えた。
八雲師は達也の願いを受け入れ、東道との面会を手配することに同意した。
一方、達也はチャンドラセカールからの国際電話を受け、IPUとチベット正統政府がチベットでの戦争を行っている最中であること、そしてポタラ宮の地下に保管されているとされる魔法的遺物の発掘調査への参加を打診された。
達也はこの誘いに対し、返答を保留した。彼は自分の発言が原因で起こった現状に対して、後悔と自責の念を感じていた。
達也は、シャンバラの遺跡を保護することと、戦争の結果によって遺跡が露わになる可能性に悩まされている。
4
三日前、ローラはディーンから『地図の石板』の解読を命じられた。
彼女は石板に隠された別の地図を解読し、それは最新の技術や人工知能ではなく、魔法的な方法で読み取られた。
彼女は以前に『導師の石板』のデーモンと契約した経験があり、それが解読に役立った。
ディーンはローラの報告を受け、彼女に不満そうな態度を示したが、ローラは冷静に対応した。
ディーンは敵の存在や遺跡の発見に興味を示し、朱元允が隠れ家を訪れる。
彼らは大亜連合とIPUの戦争について話し、大亜連合に武器を供給する計画を立てる。
朱元允は魔導書の探索を依頼し、ディーンはシャスタ山の遺跡の場所を明かす。同時に、FEHRの一行もシャスタ山の近くに到着し、探偵のルカ・フィールズが訪ねてくる。
彼女は遺跡を探す組織はいないが、監視する人物がいることを報告する。それはスターズの可能性もあると述べ、レナは遥想像する。
魔法大学の新学期が始まってから、将輝は自炊や外食のバランスを取りながら、大学生活や家族の付き合いをこなしていた。
ある日、買い物に出た将輝は隣人の桂花に声をかけられ、彼女との交流が始まる。
桂花は将輝に夕食の誘いをするも、将輝は誤解してしまい戸惑う。
その後、桂花の部屋で食事を共にし、二人の距離が縮まる。
一方、達也は東道との会合を九重寺で待つが、東道の用意した会合の場所と時間に戸惑う。
達也は東道との会話から、シャンバラの遺物とチベットの戦争に関する情報を得る。
5
遼介はレナとともにシャスタ山を訪れており、三日目にして退屈を感じ始めていた。
レナの側には新参の護衛、アイラがおり、遼介は彼女が強力な魔法力を持っていることを感じ取っているが、具体的な能力は分からない。
遼介はレナの側での役立ち方を模索しているが、現状ではモーテルに留まることしかできず、気分転換に自転車で遠出をすることにした。
観光スポット「プルートーケイブ」の近くで、遼介は不穏な気配を感じ取り、それがFAIRの魔女、ローラ・シモンのものであると確信し、急いでレナに報告する。
レナとアイラは、遼介の報告に基づき、プルートーケイブ一帯を調査することにしたが、ローラ・シモンが指名手配されていることから、匿名で通報する計画を立てる。
一方、日本では遼介の発見から半日後、四葉家東京本部での通信で、シャスタ山の北西山麓にローラ・シモンが出現したことが確認されている。
これはシャンバラの遺跡の位置と異なり、ローラが別の目的でシャスタ山に現れた可能性が示唆されている。
IPU・チベット正統政府連合軍がチベット領内に進出しており、IPUと大亜連合は激しい航空戦を展開している。
IPUはカトマンズから空軍を支援し、大亜連合はシガツェを迎撃拠点としている。夜が近づくと、最新鋭のステルス爆撃機が現れ、観戦武官キャンプを爆撃した。
事件の一時間半後、達也は独立魔装連隊の真田から電話で報せを受け、重傷を負った柳少佐の治療を依頼される。達也は治療を受け入れ、スリランカへの移送を指示する。
深雪は達也の苦痛を案じつつも、達也の決意を尊重する。達也は通信で出国許可を得た上で、スリランカに向かう準備を進める。
達也と深雪はステルスモードのエアカーを使い、巳焼島へ向かう計画を立てる。
達也はスリランカへの救援ミッションから帰還し、九重寺で東道と会見した。
彼は深雪の護衛、リーナとともに巳焼島の専用空港に降り立ち、その後、自身の小型ジェット機でスリランカへ向かった。
スリランカでは、重傷を負った柳少佐を救うために「再成」の能力を使用した。
治療後、達也は即座に日本に戻り、翌日は巳焼島で過ごした後、調布のマンションに帰宅した。達也はその後、九重寺で東道と会い、出国許可を得たことを報告した。
東道は達也の行動を認め、今後の自由な出国が保障されることを伝えた。
達也が帰宅すると、深雪は達也からの報告を待っていたが、事実はすでに東道から知らされていた。
達也は葉山を通じて真夜に報告するように頼み、四葉家内部の通信網に疑問を抱いた。
達也は、深雪と共に人間的な感情を再発見しながらも、その大部分を失っている状態であることが、彼に冷静さを保たせていた。
彼は東道からの譲歩を葉山に伝え、深雪と共に日常生活を送りつつ、次の行動計画について光宣と話し合った。
達也は、ポタラ宮地下の遺跡保護のために、無血開城を促すために自らが介入することに同意し、シャスタ山の遺物の安全な管理を光宣に依頼した。
一方で、深雪とリーナは大学で日常的な学生生活を送っており、深雪は同級生との会話を楽しんでいた。
その夜、達也は光宣と水波を迎え、危険な魔法が記録された石板の取り扱いについて話し合った。
達也たちは、もし石板を安全に取り除けなければ、遺跡自体を破壊することにより魔法を封印する決断を下した。
女性たちは、お茶を飲みながら恋愛や日常生活について軽く話し合い、リーナは特に恋愛関連の好奇心が強かったが、深雪はそれを軽くあしらった。
また、シャスタ山ではローラが地下洞窟を発見し、遺跡を探索していたが、この動きは光宣の監視からは見逃されてしまっていた。
6
光宣はシャスタ山の地下遺跡に関するミッションを完了し、地上に戻った後、魔法式保存の人造レリック、マジストアを使用して魔法「石棺」を発動させた。
これは遺跡の周囲の土砂を液体に変えてから再び固体に戻すことで、遺跡を岩で固めて封印するものだ。
遺跡の石室を囲む土砂を対象にし、石室そのものは対象外に設定する高度な技術を用いた。遺跡封印後、光宣は直ちに宇宙に帰還した。
一方、ローラはラ・ロが残した異なる遺跡を発見し、ディーンと共にその中に侵入した。
彼女らは遺跡の中から黒い石板を含む様々な遺物を収集した。
その後、ローラはディーンに魔法「ギャラルホルン」について説明し、これが彼にさらなる強大な力をもたらすことを約束した。
ローラの歌と舞による儀式によって、ディーンは「ギャラルホルン」の知識を得た。
同時に、FEHRのレナは、ローラとディーンが行っていることに関連する邪悪な想子波動を感じ取り、危険な何かが迫っていることを予感した。
彼女の警告は、スターズのシャウラとスピカにも感じ取られ、彼らはドローンを飛ばしてその源を特定しようとした。
九月十七日にディーンは長時間に及ぶ秘蹟の後、忌むべき魔法「ギャラルホルン」を受け入れた。
これにより、破壊と殺戮への誘いの力を手に入れた。
二人は夜、合流時間に目覚め、遺跡を出るために移動を開始した。
その途中、追手の気配に気づき、ローラはディーンを背負って逃走を試みた。
一方で、スターズの捜索隊はシャウラ中尉とスピカ少尉の指揮のもと、シャスタ山でローラとディーンの追跡を続けていた。
彼らは、予想外に多数の敵、具体的には三合会の戦闘員との交戦になった。
三合会は元々はゲリラ組織であり、現在も戦闘組織としての本質を保持している。
戦闘中、シャウラはローラが魔法を使用していると推測し、彼女の位置を特定した。
スピカは飛行機能を使って迅速にマーカーの指す場所へ移動し、ターゲットであるローラを追跡した。
スターズの捜索隊はローラが使用していると思われる古式魔法・魔女術の存在を確信し、彼女とディーンを捕らえるために戦闘を続けた。
ローラは飛行デバイスを使用する敵の接近を察知し、自動報復魔法「復讐の三女神」を発動したものの、敵には効果がなかった。
敵の攻撃で負傷し、さらにはスピカによる「ルナ・ストライク」で深刻なダメージを受けるも、自己治癒能力を用いて立ち続けた。
ローラは「告死天使」をスピカに向けて放ち、彼女を一時的に無力化したが、シャウラに対抗する手段はなく、逃走を余儀なくされた。
その逃走中、朱元允の部下によって助けられ、その部下は東亜大陸の古式魔法「風火二輪」を使ってローラを迅速に現場から運び出した。
一方、スピカはローラからの反撃により心臓麻痺を起こし、倒れたが、シャウラの迅速な応急処置により一命を取り留めた。
しかし、ローラの行方についてはスターズの捜索隊でも把握できなかった。
7
一条茜と劉麗蕾(レイラ)は、茜の兄である一条将輝が奇怪な行動をしているという黄里恵からの相談を受け、将輝のアパートを訪れた。
レイラと黄里恵はかつて将輝を巡って恋のライバルだったが、今回は共通の懸念を抱えて協力する。
将輝の部屋に到着すると、レイラは部屋が「媚香」という古式魔法に満ちていることを察知し、茜と共に急いで部屋の空気を入れ替えた。この魔法は異性の精神的抵抗力を奪い、操ることができる効果を持つ。
将輝がこの魔法の影響を受けており、黄里恵の懸念は正当だったことが示される。
その後、隣室の女性「藍川桂花」と名乗る人物が将輝の部屋に現れたが、レイラは彼女が実は「藍采和」という名の敵であると見抜く。
藍采和は逃走を図るが、レイラは「霹靂塔」という戦略級魔法を用いて彼女を捕らえ、精神的に圧倒する。
この出来事は、レイラが将輝への恋心から藍采和を決して許さないという強い感情を持っていることを示している。
また、レイラの魔法操作技術と身体能力の高さが強調され、彼女が元々潜入工作員として訓練されていた過去が明かされる。
一条将輝のアパートでの一件は、敵国の魔法師工作員である藍采和を捕らえる事態に発展していた。
劉麗蕾(レイラ)は、藍采和に対して過剰な攻撃を加えてしまい、重傷を負わせてしまう。
将輝は、この事態を解決するために国防軍に連絡を取り、事件の処理を依頼する。
日本の「使徒」としての立場を利用し、この事件を国防軍が担当するようにすることで、レイラに厳罰が下されることを避けようとした。
国防軍が到着し、藍采和は治療を受ける。
その後、将輝たちは朝霞基地で事情聴取を受けることになり、レイラは自分が藍采和の情報を知っていた理由を説明する。
また、レイラは藍采和が将輝を暗殺者に仕立て上げる目的で近づいていたと推測し、その狙いは司波達也である可能性が高いと結論付ける。
この推測は将輝も同意し、国防軍はさらに詳細な調査を進めることになる。
事件は、将輝が洗脳されていないか、または大亜連合が実際に司波達也を狙っているのかどうかを含め、さらなる調査が必要であることを示している。
その間、将輝と彼の妹たちは基地内で待機することになる。
8
九月十九日の夜、達也に風間から電話があり、トリブバン空港が使用可能になったこと、大亜連合が達也の暗殺を諦めていないことが伝えられる。
特に、一条将輝のアパートで大亜連合の破壊工作員が発見され、将輝を洗脳して達也への暗殺者にしようとする計画があったことが明らかになる。
犯人は八仙の藍采和であり、偶然にも劉麗蕾によって捕らえられた。
その後、達也は花菱但馬からアメリカのシャスタ山でローラ・シモンとロッキー・ディーンが別の遺跡を発見し、ディーンが強力な魔法を入手したことを聞く。
これはシャンバラの遺跡ではなく、敵対勢力ラ・ロの遺跡の可能性が高い。
光宣と達也は、この魔法がパラサイトを隷属させるものである可能性を懸念し、光宣はこの件には介入しないことを決める。
この事件は、大亜連合が達也とその周囲の人々に対して積極的に行動を起こしていることを示している。
また、シャンバラの敵対勢力ラ・ロの遺跡が発見され、新たな魔法の脅威が浮上していることが示されている。
達也と光宣は、今後の対策を慎重に計画している。
現地時間九月十九日午後五時、レナ、遼介、アイラ、ルイ・ルーの四人がカリフォルニア州シャスタ山山麓からバンクーバーのFEHR本部に戻る。
ロッキー・ディーンが遺跡から古い魔法を得たと報告される。
その魔法はディーンに特に適しており、彼が得意とする「ディオニュソス」という精神干渉系の魔法の上位互換版かもしれないと推測される。
この発見により、ディーンを捕らえて無力化することが急務となる。
一方、九月二十日朝、達也はカトマンズに向かい、イギリス軍の輸送ヘリで帰国することになる。
カトマンズに着いた達也は、ステルス技術を用いたミサイル攻撃を受けるが、事前に気付き、フリードスーツを着用して防御することで無事だった。
攻撃はイギリスの魔法秘密結社「ザ・ナイツ」によるもので、彼らは達也を排除しようとしていたが、イギリス政府は達也との友好関係を重視しており、達也の行動を支持するとマクロードは述べる。
達也はザ・ナイツを排除することを提案し、マクロードはこれを支持する。
達也が帰国したのは、文民監視団への参加を示し、日本がチベットの戦争に関与していることをIPUに示すためだった。
彼はチベットでの襲撃事件を報告し、ログレス騎士団の情報収集を依頼したが、ログレス騎士団を深刻な脅威とは捉えていない。
FAIRのロッキー・ディーンが危険な魔法を手に入れたことが、FEHRからの連絡で知らされる。
達也はディーンの隠れ家の情報収集を試みるが、彼が真の関心を寄せているのはシャンバラの遺産の適切な管理である。
ラサの無防備都市宣言を提案することで、ポタラ宮の文化遺産を保護しようとする達也の試みは、マクロードやシュミットから前向きな反応を得る。
彼らは、この提案が民衆保護という監視団の目的に沿う大きな成果になると考え、達也と共に行動を起こすことに同意する。
達也のこの行動は、即座に現地入りする用意があることを示し、彼の多忙なスケジュールにもかかわらず、重要な文化遺産を守る意志が強いことを反映している。
FEHRのオフィスにスターズのスピカ少尉から連絡が来たのは、ロッキー・ディーンとローラ・シモンの隠れ家がカリフォルニア州リッチモンド市にあるという情報を伝えるためだった。
スターズは、FEHRがディーンとローラの身柄を確保することを望んでおり、そのための支援を提供することを約束した。
レナはスターズの提供するリッチモンドへの飛行チケットを受け取り、遼介、アイラ、ルイ・ルーとともにオークランド国際空港から出発した。
一方、達也はラサの無防備都市宣言についての交渉を進めるために、チベット政府との直接交渉を行った。
交渉は成功し、ラサの無防備都市宣言が発表され、その功績で達也は高く評価された。
しかし、彼が日本に戻る途中で、サンフランシスコでローラとディーンによる未知の魔法が原因とされる大規模な暴動が発生していることが明らかになった。
この危機に対処するため、FEHRのレナとスターズのカノープスが達也に支援を求めてきた。
達也は一息つく間もなく、再び行動を起こさなければならなくなった。
アニメ
PV
OP
ASCA 『Howling』(TVアニメ「魔法科高校の劣等生 来訪者編」OPテーマ)八木海莉「Ripe Aster」(アニメ「魔法科高校の劣等生 追憶編」主題歌)ED
佐藤ミキ 「名もない花」「魔法科高校の劣等生」ED同シリーズ
続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー
新魔法科高校の劣等生 キグナスの乙女たち
魔法科高校の劣等生
漫画版
四葉継承編
師族会議編
エスケープ編
その他フィクション
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