小説【shieldhero】「盾の勇者の成り上がり 5」感想・ネタバレ

小説【shieldhero】「盾の勇者の成り上がり 5」感想・ネタバレ

どんな本

物語の概要
『盾の勇者の成り上がり 5』は異世界ファンタジー作品であり、主人公が盾の勇者として召喚され、不遇な扱いを受けつつも仲間たちと共に成長しながら世界を救う物語である。本巻では、新たな敵との対決や仲間たちの絆が深まる中で、波の脅威が一層増大し、物語の核心に迫る展開が描かれる。

主要キャラクター
岩谷尚文:盾の勇者として召喚された主人公。不当な冤罪に苦しみつつも仲間たちと共に戦い続ける。
ラフタリア:亜人の少女で尚文の最初の仲間。剣士として成長し、尚文を支える存在。
フィーロ:フィロリアル・クイーンの幼体で、尚文に忠誠を誓う魔物。
メルティ:メルロマルク王国の次期女王。勇者たちを支援しつつ、国の改革に尽力する。
フィトリア:フィロリアルの女王であり、勇者たちに世界の均衡を保つ使命を課す存在。

物語の特徴
本作の特徴は、異世界召喚という定番の題材を用いながらも、「盾」という防御特化の役割を主軸に据えたユニークな視点にある。また、不遇な環境からの逆転劇や、主人公と仲間たちの絆の深まりが大きな魅力である。本巻ではフィトリアとの会話を通じて、世界観の奥深さが一層明らかにされる。戦闘シーンの緊張感や、キャラクターたちの成長も見逃せない。

出版情報
出版社KADOKAWA
発売日:2014年04月25日
ISBN:9784040667188
関連メディア:アニメ化(第1期は2019年放送、第2期は2022年放送)、スピンオフ作品やゲーム化展開もあり。

読んだ本のタイトル

盾の勇者の成り上がり  5
著者:アネコユサギ 氏
イラスト:弥南せいら  氏

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あらすじ・内容

新たな地に新たな戦いが焔立つ! 大河ファンタジー第五弾!!

盾の勇者として召喚された尚文は、自分をどん底まで追い込んだ王とマインに罰を与えることに成功する! すべては冤罪であったという事実が伝わり、人々からはようやくまともな対応をされるようになった。
尚文はクラスアップを行い、カルミラ島でさらなるレベルアップを目指すことに。
そこで出会ったのはラルクベルクと名乗る不思議な青年。彼との出会いが尚文の戦いにもたらす意味とは……!? そして再び現れる宿敵グラスの存在!! 新たなる環境で立ち向かう、異世界リベンジファンタジー第五弾、ここに登場!

盾の勇者の成り上がり 5

感想

三勇教と第一王女の嫌がらせでレイプ魔にされた尚文。

前巻で、それも冤罪だと女王の後ろ盾により証明され晴れて無罪方面となった。

それまで被っていた差別も表立ってでは無くなる。

1番結果を出してる尚文を女王は最上位に尊重して扱うのたが、それを面白く思わないのが、今まで優遇されていた三勇者達。

特にパーティーメンバーの第一王女を罰せられた事に憤る槍の勇者の盲目さが泣ける。

あれだけボロを出してるのに、仲間だからと言って信じちゃうんだ、、

そして、離島での勇者との共闘では彼等の非常識さが際立つ。

弓、獲物の横取りなど迷惑行為多数。俗に云う迷惑プレー。
剣、パーティーと別行動、俗に云う放任プレー。
槍、女性は絶対に戦わせない、俗に云う姫プレー。

そんな中、たまたま船で同室になった冒険者と意気投合するのだが、、

突然発生した波で、その冒険者達に襲われてしまう。

彼等は波の向こう側の異世界の眷属器の勇者だった。

使えない三勇者達、そして強い敵。

一難去ってまた一難。

理不尽、、

四聖武器:
この世界では盾、剣、槍、弓。
世界で最高位の武器とされており、勇者と共に成長していく。
其々の武器には精霊が宿っている。

眷属器:
其々の世界には四つの聖武器があり、その聖武器の下に眷属器が2つ付いている。

眷属器は、異世界に侵攻する事が可能。
聖武器は所属している世界に縛られており、他の世界には行けない事になっている。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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その他フィクション

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フィクション(novel)あいうえお順

備忘録

プロローグ  クラスアップ

クラスアップと新たな力の発見

メルロマルクの現状と主人公の過去
尚文はメルロマルク国の龍刻の砂時計が置かれる教会に立っていた。彼は元々日本で大学生をしていたが、四聖武器書を読んだことで異世界に盾の勇者として召喚された。この世界では「波」と呼ばれる災厄が周期的に起こり、勇者たちはその脅威と戦うために召喚される。
しかし尚文は召喚直後に王女マルティの罠にはまり、冤罪を受けて社会的に迫害された。さらに、三勇教の策略によりメルティ誘拐の嫌疑をかけられるが、真犯人が三勇教であることを突き止め、教皇を倒したことで名誉を回復した。この戦いで尚文は呪いの盾「ラースシールド」を使い、力を得た代償として能力が低下する呪いを受けていた。

龍刻の砂時計での儀式
尚文たちは仲間であるラフタリアとフィーロのクラスアップを行うため、龍刻の砂時計を訪れた。クラスアップとは、この世界における能力の上限を突破する儀式であり、仲間たちの成長に必要不可欠であった。フィーロが先に儀式を行い、冠羽が光を放つと同時にクラスアップが完了した。その後、ラフタリアも同様にクラスアップを行ったが、フィーロの冠羽が干渉し、本来存在しない選択肢が現れるという異変が起きた。結果として二人は通常以上に能力が向上した。

女王との会話と選択肢の提示
尚文はクラスアップのやり直しが可能であることを知ったが、Lv1からの再スタートが必要であるため現実的ではなかった。フィーロは毒を吐ける能力を得たいと望んでいたが、冠羽の影響により希望通りにはならなかった。一方、ラフタリアは選択肢に満足し、引き続き強くなるための努力を誓った。

拷問を受けるクズと次なる課題
尚文たちは儀式を終えると、冤罪や差別の元凶であるクズ(改名前の王)を残して城へ戻った。彼は冤罪を晴らし、仲間たちの成長を見届けながら、次の波に向けた備えを進めることを決意した。波との戦いは続いており、尚文たちの成長と協力がこの世界の未来を左右する鍵となるであろう。

一話  勇者の仲間達

宴と勇者たちの交流

広間での祝賀会準備とビッチの失態

尚文たちが城へ戻ると、広間では事件解決を祝う祝賀会の準備が進んでいた。女王からの説明で、ビッチが尚文の料理を運ぶと申し出た後、毒味を強制されて治療院送りになったことが明らかになった。尚文は女王の迅速な対応を評価しつつ、ビッチの愚行に呆れていた。

宴の開始と料理の楽しみ

女王が祝宴の開始を宣言し、参加者は豪華な料理に舌鼓を打った。フィーロは次々と料理を楽しみ、ラフタリアは尚文から栄養補給を勧められていた。尚文が帰りたい理由を語る場面では、ラフタリアが複雑な感情を見せつつも、尚文を静かに見守っていた。

志願兵との再会と他の勇者たち

尚文は志願兵たちと再会し、無事を喜び合った。一方、他の勇者たちも宴に参加し、剣の勇者・天木錬や弓の勇者・川澄樹がそれぞれの仲間を紹介した。樹の仲間たちは親衛隊を名乗り、錬の仲間たちは距離感のある行動方針を取っていた。

尚文の仲間たちの紹介

尚文はラフタリアとフィーロを他の勇者たちに紹介した。ラフタリアは尚文に対する信頼を語り、フィーロは天真爛漫な態度で自己紹介を行った。勇者たちはそれぞれの仲間を紹介し合い、連携の重要性を再認識しつつも、考え方や方針の違いを浮き彫りにしていた。

女王の提案と今後の展開

宴の中で、女王はカルミラ島での経験値増加イベントに勇者たちを招待した。また、今後の波に備えるための情報交換と合同演習を提案した。尚文たちは連携の重要性を認識し、次なる冒険に向けて準備を進めることを決意した。

二話  勇者会議

勇者会議と情報交換

塔の頂上の会議室への案内
尚文、錬、樹は女王に導かれ、城の塔の頂上にある会議室に通された。円卓が設置された部屋で、三人は女王の進行のもと情報交換を始めることとなった。遅れて元康が現れ、毒事件の件で不満を漏らしつつも、会議に参加する姿勢を見せた。

女王からの評価と波の対策
女王は各国からの報告を基に、尚文以外の勇者たちが強さに欠けるという評価を伝えた。錬、樹、元康は反発したが、教皇戦での戦果や過去の波での敗北を指摘され、不満を抱えながらも連携の必要性を認めざるを得なかった。

武器システムと強化の議論
勇者たちは各自の武器のシステムや強化方法について語り合った。錬や樹が「ウェポンコピー」や「素材を用いた武器の成長」を説明する中、尚文は自分が知らない情報に驚きつつも、彼らの説明に対して疑念を抱いていた。一方で、情報共有が進むにつれ、勇者たちの間で認識の齟齬が浮き彫りとなり、互いの主張に食い違いが生じた。

尚文の盾と仲間の強さへの疑念
樹と元康は、尚文の盾や仲間であるラフタリアとフィーロの強さに不自然さを感じ、その秘密を問い詰めた。尚文は、盾の「カースシリーズ」や補正効果による成長の過程を説明したが、三人の勇者はそれを「チート」と揶揄し、尚文の努力を認めようとはしなかった。

勇者同士の対立と宴の混乱
会議の最中、勇者たちの間で罵倒が飛び交い、意見がまとまらない状況が続いた。その後、兵士の報告で会場が騒然としていることが判明し、四人は急いで戻った。そこで尚文の仲間であるラフタリアがビッチや樹の仲間と口論しており、事態を収拾しようとするも混乱は収まらなかった。

宴の中止と勇者間の溝
女王は混乱を鎮めるために宴の中止を決定し、勇者たちは解散することとなった。連携強化を目指した会議はむしろ溝を深める結果となり、尚文は勇者間の協力の難しさを痛感しながら会場を後にした。

三話  強化方法

盾の強化と勇者たちの真実

勇者たちの情報の整理と疑念
尚文は勇者たちから引き出した情報を基に、各自の主張する強化方法を整理していた。錬は熟練度とエネルギーによる強化、元康は精錬とエンチャント、樹はレアリティとジョブレベルの活用を挙げていたが、その内容は食い違い、尚文にとっては信頼に値しないものに感じられた。

武器システムの試行錯誤
尚文は勇者たちが共通して認めた「ウェポンコピー」や「ドロップ」の有効性を検証した。盾の項目を操作し、これまで気づいていなかったドロップ品や強化項目を発見。信じることの重要性を認識し、疑念を払拭しつつシステムの活用を進めた。

盾の強化実験
尚文は「ビーニードルシールド」と「キメラヴァイパーシールド」を用いて、各種強化システムを試した。アイテムエンチャントや熟練度のエネルギー変換、レアリティの向上により、盾の性能は飛躍的に向上した。これにより、尚文は他の勇者の言葉が真実であることを実感した。

女王への報告と出発の準備
翌日、尚文は女王に対し、勇者たちの話が全て本当であったことを伝えるよう依頼した。その後、強化に必要な鉱石や素材の手配を女王に依頼し、旅の準備を整えた。フィーロやメルティとの別れを経て、一行は新たな旅路へと出発した。

四話  ウェポンコピー

武器屋での盾の強化と流星シリーズの発見

武器屋への訪問と親父との会話
尚文たちは旅の前に武器屋を訪れた。武器屋の親父は尚文が冤罪を被った際も支援してくれた恩人であり、彼の提供した道具がこれまでの戦いを支えていた。親父に感謝を伝えた後、尚文はウェポンコピーの話を持ちかけ、親父の了承を得て店の盾を試し始めた。

ウェポンコピーによる盾の解放
尚文は店の盾を次々と持ち上げ、ウェポンコピーを発動させた。アイアンシールドやラウンドシールドなど、カラーバリエーションを含む多くの盾が解放され、装備ボーナスや特殊効果の確認を行った。これにより、盾ごとの特性や強化方法の可能性をさらに深めることができた。

隕鉄の盾と流星盾のスキル
親父は店の奥から隕鉄の盾を持ち出し、尚文に渡した。尚文がウェポンコピーを行うと、隕鉄の盾が解放され、新たなスキル「流星盾」を発動できるようになった。このスキルは防御壁を生成する効果があり、パーティーメンバーのみが通行可能という特徴を持っていた。その耐久力とクールタイムの短さから、戦闘における活用が期待される性能であった。

親父との別れと旅の出発
尚文は武器屋の親父に感謝を述べ、今後の依頼についても期待を伝えた。親父はその信頼に応えるべく感動しつつも、尚文たちを見送った。こうして尚文たちは新たな盾の力を手に入れ、カルミラ島への旅に向けて出発した。

五話  墓参り

カルミラ島への船旅と廃村訪問

廃村への寄り道
尚文一行は港町への道中、ラフタリアの希望により廃村を訪れた。そこはラフタリアの故郷であった。村は廃墟となり、墓だけが残っていた。尚文たちは貴族の屋敷で見つけた同郷の亡骸を埋葬し、冥福を祈った。ラフタリアは過去を振り返りつつも、「波で悲しむ人々を助けたい」との決意を語り、一行は再び旅路に戻った。

港町での出発準備
港町で勇者たちが合流するも、他の勇者たちは尚文たちに冷淡であった。尚文たちは船に乗り込む準備を進め、一般客室が割り当てられた。専用客室は他の勇者たちに占拠されており、尚文はその状況を受け入れつつ、船旅を開始した。

相部屋の冒険者との出会い
船室で尚文たちはラルクベルクとテリスという冒険者と相部屋となった。ラルクは気さくで豪放な性格、テリスは優雅で礼儀正しい女性であった。言葉の壁はテリスの魔法により解消され、会話が可能となった。尚文は盾の勇者であることを名乗ったが、ラルクはそれを信じず、尚文を「坊主」と呼び続けた。

船旅の始まり
尚文は盾の形状変化などで証明を試みたが、ラルクには信じてもらえなかった。結局、尚文は訂正を諦め、ラルクから「盾の坊主」と呼ばれることを受け入れた。一行はラルクたちとの不思議な関係を保ちながら、不安と期待の入り混じったカルミラ島への船旅を続けた。

六話  カルミラ島

船旅とカルミラ島到着後の冒険

フィーロと船上での戦闘
尚文たちは船旅の途中、船酔いで動けない他の勇者を尻目に過ごしていた。フィーロは海でサメ型の魔物と戦い、軽々と撃破して甲板に戻った。その際、尚文は新たな盾「ブルーシャークシールド」と「シャークバイトシールド」を解放し、海戦や水泳に関するスキルを得た。

冒険者ラルクとテリスとの連携提案
船酔いせず元気なラルクとテリスが尚文たちに声をかけ、カルミラ島での狩りを一緒に行おうと提案した。尚文はラフタリアと相談し、条件付きで共闘を受け入れることにした。

カルミラ島の到着と案内
船は翌朝カルミラ島に到着した。島では案内役の伯爵が現れ、観光と伝承の説明を始めた。尚文たちは伝説の四聖勇者に関する碑文を発見したが、それは魔法文字で書かれていた。尚文は魔法言語を解読し、全能力値を上昇させる古代魔法「オーラ」を習得した。

勇者たちとの摩擦
尚文たちが島内で魔物を倒している間に、樹のパーティーが他の冒険者から討伐を横取りする行為を続け、尚文はこれを批判した。さらに、樹の仲間の序列による食事配分や樹を崇拝する態度に尚文は呆れ果てた。

ラルクとテリスからの依頼
尚文はラルクとテリスからアクセサリー作成を依頼され、素材を受け取った。その後、島の影や伯爵を通じて他の勇者がどの島に向かったか確認し、狩り場を調整した。

夜間戦闘とその影響
尚文たちは時間を有効活用するため、夜間戦闘を行い、大量の経験値を獲得して成長を遂げた。しかし、体力や呪いの影響で限界を感じ始めた尚文に対し、ラルクたちが心配して駆けつけた。尚文は感謝しつつ、キャンプを切り上げて本島に戻ることを決めた。

本島への帰還
尚文たちは夜間戦闘を終え、本島へと戻った。ラルクとテリスの心配や支えを受け、冒険者同士の縁を改めて感じる出来事となった。

七話  酒場

酒場での交流と騒動

ラルクたちとの酒場での乾杯
尚文たちはラルクの誘いで本島の酒場に立ち寄った。酒場は冒険者たちで賑わい、腕相撲や踊り、詩の朗読が行われていた。尚文はラフタリアに少量の酒を勧め、彼女が予想外に酒に強いことを確認した。一方、フィーロは詩人たちの歌に興味を持ち、合唱に加わった。

ラフタリアの腕相撲と異世界での酒文化
ラフタリアは酒の勢いもあり、腕相撲に挑戦して屈強な冒険者たちを次々と打ち負かした。酒場内では賭けが盛り上がり、ラフタリアはすっかり注目の的となった。尚文は異世界の酒文化やラフタリアの意外な一面に驚きつつも、楽しげな雰囲気を見守った。

ルコルの実をめぐる騒動
尚文は酒場に置かれていたブドウのような果物「ルコルの実」を食べ、その濃厚な味わいを楽しんだ。しかし、その実は高濃度のアルコールを含む酒の元であり、通常は一粒で大樽の酒を作るものだった。尚文には何の影響もなかったが、同じ実を食べた元康は即座に倒れ、酒場内は混乱に陥った。

酒場の混乱と退散
元康の倒れた姿に酒場の冒険者たちは恐れおののき、尚文を「酒の神」と揶揄する声も上がった。尚文たちは混乱を鎮めるために酒場を後にし、騒動を反省しつつ宿へ戻った。ラフタリアとフィーロも今回の出来事に驚きつつも、尚文の異常な耐性に改めて驚嘆していた。

八話  カルマー

狩りへの準備と新たなスキル

狩りへの備えとヘイトリアクションの発見
尚文たちは翌日のラルクたちとの狩りに備え、事前に島の奥地で経験値を稼ぐことを決めた。その過程で盾に新たなスキル「ヘイトリアクション」を発見した。このスキルは周囲15メートルにいる敵の注意を自分に引き寄せる効果があり、効率的に敵を一箇所に集めて討伐できた。

カルマードッグファミリアとの遭遇
狩りの最中、尚文たちは奥地で黒い体毛を持つ魔物カルマードッグファミリアと遭遇した。尚文が先頭に立ち、魔物の猛攻を受け止める間にラフタリアとフィーロがそれぞれ剣と蹴りで魔物を仕留めた。この戦闘を通じて、尚文の盾は新たな解放条件を満たし、特殊能力を持つ「カルマードッグファミリアシールド」を獲得した。

ラルクたちとの再会と情報交換
狩りを終えて戻った尚文たちは、港でラルクたちと再会した。ラルクは他の勇者たちの評判や行動についての噂を語り、尚文たちと情報交換を行った。ラルクは尚文を盾の勇者と認識していない様子で、互いに無邪気な会話が続いた。

奥地での戦闘と新たな発見

カルマーラビットとの激闘
尚文たちは最奥地で黒いウサギ型の魔物カルマーラビットと遭遇した。見た目とは裏腹に高い攻撃力と素早さを誇るこの魔物に対し、尚文たちは連携して戦い、ついに討伐に成功した。カルマーラビットのドロップ品からは強力な剣「カルマーラビットソード」が得られ、ラフタリアの戦闘力をさらに向上させた。

テリスの魔法と宝石の力
戦闘中、テリスは独自の魔法「輝石・紅玉炎」を使用した。この魔法は、彼女が装備する腕輪と宝石の力を活かしたもので、味方を傷つけることなく敵だけを焼き尽くす特性を持っていた。尚文が作った腕輪の性能が絶賛され、テリスの魔法力と道具の融合により戦闘が有利に進んだ。

さらなる狩りとラルクたちの強さ

装備の劣化と新たな武器の必要性
ラフタリアとフィーロの戦闘力が向上する一方で、彼女たちの装備は耐久性の限界に近づいていた。尚文は次の波に備え、武器屋で新たな武器を調達する必要性を認識した。

ラルクの鎌と謎の能力
狩りを通じてラルクの鎌には魔物を収める特別な能力があることが判明した。この能力は尚文の盾に類似しており、普通の武器とは異なる特徴を持つことが示唆された。尚文はラルクの武器の背景に興味を持ちつつも、それ以上の詳細を聞き出すことはできなかった。

最奥地でのカルマーラビット討伐

ボスとの最終決戦
最奥地で現れたカルマーラビットのボスに対し、尚文たちは総力を挙げて戦闘を行った。尚文がボスの動きを封じる間、ラルクやテリスの攻撃が次々と繰り出され、強力な魔物を討伐することに成功した。ボスからのドロップ品も貴重な武器であり、パーティーの戦闘力を大いに向上させた。

狩りの終わりと次への準備
狩りを終えた尚文たちは大幅にレベルアップし、それぞれの成長を実感した。一方で、装備の限界や波への備えに課題を抱えつつも、ラルクたちとの協力関係を維持し、次なる冒険への意欲を新たにした。

九話  カルミラ島の日々

カルミラ島でのレベル上げと新たな発見

カルマーペングーの討伐と装備のドロップ
尚文たちはカルミラ島で引き続きレベル上げに励み、ボスのカルマーペングーを討伐した。カルマーペングーは空を飛ぶ黒いペンギンのような魔物であったが、予想以上に弱く、戦闘はあっけなく終わった。討伐後の盾解放で「カルマーペングーシールド」や「カルマーペングーファミリアシールド」が解放され、潜水や釣りに関連するスキルを獲得した。また、ドロップ品として「ペックル着ぐるみ」という特殊装備が得られた。

ペックル着ぐるみの性能と試用
「ペックル着ぐるみ」は防御力アップや水耐性向上、自動修復機能など多くの効果を持つ優れた装備であったが、外見がペンギンの着ぐるみであったため、ラフタリアは装備を拒否した。一方でフィーロが興味を示し、フィロリアル形態で装着したところ、着ぐるみが自動でサイズ調整され、ペンギンカラーの外観となった。しかし、種族変更の効果によりフィーロの動きが制限されたため、実戦には向かないと判断された。

狩りの成果とレベル上昇の停滞

レベル上げの進展と効率の変化
尚文たちは狩りを続け、カルマー系の魔物を次々と討伐した。その結果、尚文がレベル73、ラフタリアが75、フィーロが76と順調に成長を遂げた。しかし、レベル70付近から経験値の上昇効率が急激に低下し、レベル80に到達するには膨大な討伐数が必要になることが判明した。この状況に、尚文たちは効率的なレベル上げの限界を感じ始めていた。

精神的な成長とレベル上げの弊害
ラフタリアは、効率的にレベルを上げた一方で、魔物が弱すぎることで戦闘技術や精神的な成長が追いついていないことに懸念を抱いていた。尚文もまた、ゲーム的な経験値稼ぎの弊害を理解しており、不測の事態への対応力や戦闘の実践経験が不足する危険性を指摘した。これらの問題を踏まえ、尚文たちは単なるレベル上げだけでなく、装備の改良や戦闘経験の向上を目指す必要性を認識した。

装備の活用と今後の課題

装備の試行錯誤と役割分担
ラフタリアは尚文の鎧を装備することで防御力を強化し、カルマーペングーファミリアとの戦闘を無事に終えた。一方で、ペックル着ぐるみの実用性は限定的で、戦闘ではなく宿泊時の寝巻きとして使用されることになった。尚文は次の狩りでラフタリアに着ぐるみを装着させる計画を立てつつ、効率と外見のバランスに悩んでいた。

レベル上げ以外の課題への取り組み
尚文たちはカルミラ島での効率的なレベル上げに成功したものの、戦闘技術や精神面の鍛錬が不足している現状を課題とした。波に備えるため、装備の強化や新たな戦略の構築が急務であると認識し、狩り以外の方向性にも目を向け始めた。

十話  水中神殿

波への準備と未知の水中神殿の発見

島での新たな発見
尚文たちの滞在するカルミラ島でのレベル上げが進む中、フィーロが海の底に「赤く光る島」を発見した。この興味深い情報を元に、彼らはその調査を決定した。潜水の準備として手に入れた「ペックル着ぐるみ」を装備し、海底へと潜ることとなった。尚文たちは水中での戦闘経験がなく、不安を抱えながらも探索を開始した。

水中神殿への到達
海中での探索の末、赤く光る島の正体が「水中神殿」であることが判明した。神殿内部には空気が存在しており、尚文たちは息継ぎが可能であった。探索を進めると、内部には「龍刻の砂時計」が鎮座していることが明らかとなった。この砂時計の時間が迫っており、波の発生が近いことが示唆された。

波への備えと勇者たちの対立

勇者たちへの報告と対策
尚文は他の勇者たちを招集し、水中神殿と龍刻の砂時計の存在を報告した。これにより波への備えが急務であることが共有された。元康と樹は戦いに積極的であったが、錬は波への参加を拒否しようとした。錬が実は泳げないことが判明し、仲間たちから追及を受ける形となった。

装備の強化と準備
尚文はカルミラ島で手に入れた素材を活用し、盾や装備の強化を行った。特に「ソウルイーターシールド」や「ラースシールド」などが戦いの鍵となる見込みであった。また、国や冒険者たちの協力を仰ぎ、波への準備を進める中で、海中戦や冒険者の募集、戦術の構築などの計画が立てられた。

波の迫り来る脅威と新たな局面

龍刻の砂時計と波の開始
カルミラ島での波の発生が迫り、尚文たちは準備を整えて迎え撃つ態勢を整えた。島民や冒険者たちも協力し、戦力を増強しつつ、波に備えた。ラフタリアやフィーロも士気を高め、尚文は緊張感を抱きながら次の戦いに挑む決意を固めた。

未知の敵と未来への期待
波に備える中、尚文たちはこれまで以上に強大な敵が現れることを予期していた。これまでの経験や新たな装備が試される場面となり、仲間たちと共に連携を深めて戦い抜く覚悟を新たにした。波は尚文たちにとって試練であると同時に、新たな成長の機会でもあった。

十一話  次元ノ勇魚

波の発生と海上での戦闘

波の始まりと魔物の出現
波のカウントダウンが0を迎え、尚文たちは海上へと転移した。女王の指示のもと、騎士や冒険者たちは帆船に移動し、波から出現した魔物との戦いに備えた。魚型の魔物が多数現れる中、各船は襲撃を受け、尚文たちも戦闘を開始した。勇者たちや冒険者たちはそれぞれの力を活かし、魔物の撃退に奮闘した。

次元ノ勇魚との遭遇
波の中から巨大な「次元ノ勇魚」が現れた。その巨大な体と鋭い角により、船が破壊される事態となった。尚文たちはこのボス魔物に立ち向かうべく、それぞれの役割を分担した。ラフタリアはバリスタで攻撃を行い、フィーロは直接勇魚に突撃、尚文は勇魚の突進を受け止めて足止めを試みた。

勇魚の撃破
ラルクとテリスの連携攻撃により、次元ノ勇魚は致命傷を負い、フィーロのスパイラルストライクでとどめを刺された。戦闘は熾烈を極めたが、勇魚を倒すことに成功し、尚文たちは波の終息に向けて次の行動に移った。

新たな展開と不穏な気配

波の亀裂への進行
勇魚を倒した尚文たちは、波の亀裂を破壊し、戦いを終わらせるために帆船を移動させた。戦闘の疲労が漂う中、各陣営が最後の準備を進め、波の根源へと向かった。

ラルクの裏切りの兆候
波の亀裂への移動中、尚文はラルクの不穏な行動に気づいた。ラルクは尚文に向けて鎌を構え、不敵な笑みを浮かべていた。この突然の行動により、戦いの終わりが新たな緊張感を伴う展開を迎えることとなった。

十二話  ラルクベルク

ラルクとテリスの裏切り

ラルクの宣言と攻撃
テリスがラルクの隣に降り立つと、不穏な空気が漂い始めた。ラルクは尚文に向かい、「俺たちの世界のために死んでくれ」と告げ、鎌で攻撃を仕掛けた。尚文は盾で防ぎ、フィーロもラルクに突撃しようとしたが、尚文に制止された。ラルクたちは尚文に恨みはないとしつつも、彼を排除する意図を明らかにした。

儀式魔法の応酬
女王の指示で集団合成儀式魔法が詠唱される中、テリスは強力な魔法「輝石・流星炎雨」を放ち、周囲の船を沈めた。女王たちは魔法の被害を最小限に抑えようと奮闘したが、テリスの力は圧倒的であった。沈没による混乱を鎮めるため、テリスは魔法「輝石・静海」を使用し、海を穏やかに戻した。

異世界からの敵意
ラルクは尚文に、自分たちが異世界の住人であり、尚文を殺すことが目的であると明かした。他の勇者たちが激昂する中、ラルクは彼らを嘲笑し、尚文だけが本物の勇者だと評価した。元康が突撃するも、ラルクの鎌の一撃で吹き飛ばされ、力の差を見せつけられた。

尚文の抵抗と接戦

攻撃と防御の応酬
ラルクの防御比例攻撃により尚文は苦戦を強いられたが、エアストシールドやセカンドシールドを駆使して応戦した。ラフタリアとフィーロもそれぞれの技を使い、ラルクに攻撃を仕掛けた。尚文は盾の特性を活かし、毒を持つ盾でラルクを弱体化させ、フィーロの必殺技「スパイラルストライク」を放つ隙を作り出した。

ラルクの防御とフィーロの猛攻
ラルクはフィーロの一撃を素手で受け止め、致命傷には至らなかったが、出血を伴うダメージを受けた。テリスはラフタリアの攻撃に応戦しつつ、ラルクを援護するために魔法を詠唱した。尚文たちは戦局を有利に進めつつも、ラルクとテリスの連携に苦戦を強いられた。

グラスの登場

新たなる強敵
戦闘が激化する中、水しぶきと共に新たな影が現れた。その姿は、以前波の亀裂で尚文たちを圧倒した敵、グラスであった。ラルクやテリスと繋がりがあることが判明し、尚文はさらなる強敵との戦いを覚悟することとなった。

十三話  魂癒水

グラスの再登場

グラスとラルクの対話
ラルクは親しげにグラスと会話を始め、グラスが既に波のボスを撃破してきたことを明かした。尚文は、ラルクとグラスが繋がりがあることを確信し、彼女の参戦により勝利の見込みが薄れることを感じていた。グラスは尚文の盾が本気ではないと指摘し、戦いに加わる意志を示した。

グラスの攻撃と盾の対応
グラスは扇を広げ攻撃を開始したが、尚文のソウルイーターシールドにより反撃を受け、動揺を見せた。ラルクは防御比例攻撃を試みたが、フィーロが阻止した。テリスは宝石を利用した魔法「輝石・収縮爆」を発動させ、爆風で戦場を混乱させたが、尚文は流星盾で味方を守った。

グラスの必殺技と耐久戦
グラスは必殺技を繰り出し、尚文たちを圧倒しようとしたが、流星盾とシールドプリズンがその猛攻を防いだ。尚文たちは連携して攻撃を仕掛け、グラスに一定のダメージを与えることに成功したが、グラスの防御力と粘り強さは驚異的であった。

魂癒水によるグラスの強化
ラルクは魂癒水を使い、グラスを回復させただけでなく、彼女をさらに強化した。強化されたグラスは瞬間移動のような速度で尚文を圧倒する攻撃を見せ、尚文の盾をも貫通しかねない威力を持っていた。尚文は仲間を守るためにラースシールドを使用し、防御に専念した。

撤退の決断
グラスはさらに大技を放とうとしたが、ラルクが止めに入り、撤退を提案した。グラスは渋々ながらも同意し、範囲攻撃を利用して撤退を成功させた。尚文たちは追撃を試みたが、波の亀裂が閉じられたことで敵を逃す結果となった。

戦いの終幕と課題
尚文はグラスたちを追い詰めたが、決定的な勝利を得られなかったことに悔しさを覚えた。防御無視攻撃と比例攻撃に対応する新たな戦術の必要性を痛感し、さらなる強化を決意した。

エピローグ  直面する問題

波後の振り返り

勇者たちの無力さ
波が終わった後、尚文たちはカルミラ島へ戻った。意識を取り戻した他の勇者たちは治療院で回復していたが、その無力さに尚文は苛立ちを感じていた。彼らがグラスやラルクに勇者として認識されないほど弱い状況は深刻であった。女王は勇者たちの強化が必要だと分析し、尚文もその意見に同意した。

ルコル爆樽の秘密
女王は尚文がルコルの霧を吸わなかった理由を尋ねた。ルコルの実には魔力と集中力を増幅する効果があることが判明し、尚文はこれを知らなかったことを後悔した。もし使用していたら戦況を有利に運べた可能性が高いと考えた。

敵の目的の謎
グラスとラルクが勇者を狙う理由について、尚文は疑問を抱いた。彼らは無駄な殺戮を避けており、何らかの目的があるように見えた。波の敵として出現したグラスが知恵を持つ存在であり、波の亀裂の先に何があるのか、尚文には明確な答えが見えていなかった。

カルミラ島での計画と帰還
カルミラ島での急速なレベル上げは限界に達しつつあり、尚文は帰還を決意した。女王は船の手配を行い、帰路の準備を進めた。尚文はラフタリアやフィーロの健闘を称えつつも、新たな戦力が必要であることを痛感した。

新たな仲間の必要性
尚文は新しい仲間を増やす必要があると判断したが、過去の裏切りの経験から慎重になる必要があると感じていた。ラルクたちを勧誘したかったものの敵側だったことに失望し、信頼できる仲間を探す課題が浮上した。

次の波への備え
宿に戻った尚文たちは、次の波に備えて休息を取ることにした。次の戦いでは直面した問題を解決し、仲間たちと共により強くならなければならないという決意を固めた。

番外編  カルミラ島、温泉覗き騒動

露天風呂での出会い

尚文の温泉入浴
尚文は呪いの治療のため、露天風呂に毎日通っていた。和風の造りが日本を思い出させる空間で、温泉の適温と景色を楽しみながら、心身を癒していた。しかし、その静けさは元康の登場によって破られた。

勇者たちの集結と騒動
元康に続き、樹や錬ら他の勇者たちも温泉に現れ、無駄話や軽口が始まった。フィーロが男湯に飛び込むなど、混乱も加わったが、尚文はこれに巻き込まれたくないと距離を取るようにしていた。

覗き騒動と尚文の苦悩
元康を中心に「覗き」が議題に上がり、ラルクも加わって計画が進んでいった。尚文はその場を離れようとするが、ラルクたちの低俗な話題に呆れ、彼らとの価値観の違いを再確認した。結局、尚文は騒動に関与せず退散した。

ラフタリアとの温泉
騒動を離れた尚文はラフタリアの提案で家族用露天風呂へ向かった。そこで流れ星を見ながら、静かな時間を過ごした。ラフタリアが何か願い事をしている様子を見て、尚文は穏やかな気持ちを抱いた。

覗き騒動の顛末
温泉から戻る途中、ラルクと他の勇者たちが覗きを理由に女性陣から叱られ、正座させられている場面に遭遇した。尚文はその姿に呆れつつも、彼らの振る舞いを「面白い方の馬鹿」と評価し、適度に付き合うことを考えた。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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