小説「狼と香辛料 Ⅵ 6巻」新メンバー? 感想・ネタバレ

小説「狼と香辛料 Ⅵ 6巻」新メンバー? 感想・ネタバレ

どんな本?

狼と香辛料』は、支倉凍砂 氏による日本のライトノベル。
文倉十 氏がイラストを担当。

この作品は、中世ヨーロッパ風の世界を舞台に、旅の行商人クラフト・ロレンスと狼の耳と尻尾を持つ少女の姿をした狼神ホロの物語を描いる。

物語は、ロレンスとホロが道中で起こる様々な事件を、ユーモア溢れる掛け合いを散りばめつつ描かれている。
特に、交易路での出来事や街での商取引における駆け引き等、経済活動を争いの主軸にした異色作となっている。

また、この作品は2005年に行われた第12回電撃小説大賞の銀賞を受賞し、2006年2月に第1巻が発売。その後もシリーズは続き、漫画化、アニメ化、ゲーム化もされている。
2024年3月には再TVアニメ化を記念して、原作1~17巻の文倉十 氏による描き下ろしイラストを含む新カバー版が発売。
この作品は、その独特な世界観とキャラクターの掛け合いから多くの読者に支持されている。

読んだ本のタイトル

狼と香辛料  6巻
著者:支倉凍砂
イラスト:文倉十

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あらすじ・内容

大丈夫。 わっちゃあ、そんなぬしが大好きじゃから……。

 ホロが口にした、旅の終わり――。 ロレンスはそれを説き伏せ、ホロの故郷・ヨイツまで共に旅を続けることを決める。
 そんな2人の次なる目的地は、海に面した港町・ケルーベ。 2人はエーブを追いかけて、レノスの港から船で川を下る。 旅の途中、船が立ち寄った関所では、厄介ごとに巻き込まれている様子の少年の姿があった。 ロレンスは、図らずもその少年・コルを助けることになる。 薄汚れた風貌だが、意外にしっかりとした面を持っており、ロレンスもホロも彼に興味を持ち始める。 そして、コルの故郷の話や船乗りたちの噂話を聞く内に、2人はヨイツに関する言葉を耳にする……。
 絶好調の新感覚エポックファンタジー、シリーズ初の船での旅の物語。 狼神ホロ、水を怖がる!?

狼と香辛料VI

感想

旅を続けるロレンスとホロの物語である。レノスの町での騒動を経て、彼らは新たな冒険に向けて船旅を始める。この旅では、二人の間に新たな仲間である放浪の学生コルが加わることになる。

物語はレノスの町での混乱から始まる。ロレンスはエーブとの毛皮売買の取引の続きを模索していたが、ホロはエーブを追いかけることに固執していた。二人が船旅を開始し、途中でコルという少年に出会う。コルは詐欺師に騙されて借金を背負った若者で、ロレンスたちに助けられる。

この旅の中で、ロレンス、ホロ、そしてコルの間で様々なやり取りがあり、それぞれが互いを理解し、深い絆で結ばれていく。特にロレンスはコルに商人の知恵を教え、彼の成長を手助けする。コルはホロの神秘的な存在に興味を持ち、三人の関係は複雑ながらも温かいものへと変化していく。

物語は彼らが船での旅を通じてレノスに戻る途中、様々な試練に直面する中で進む。コルはロレンスとホロから多くを学び、彼らの旅の一員として成長していく。ロレンスとホロはコルの未来について考え、彼を支援する決意を新たにする。

最終的に三人は再びレノスの町に戻ることを決めるが、その途中でコルが自分の故郷への帰郷を願う場面がある。この帰郷の話はコルが自分自身の過去と向き合い、新たな一歩を踏み出すきっかけとなる。

物語の終わりには、ロレンスとホロがレノスでの新たな冒険に向けて準備を始める様子が描かれる。彼らはコルを新たな仲間として迎え入れ、これまで以上に強い絆で結ばれている。ロレンスとホロの旅はまだ続き、新たな目的地への希望と共に物語は幕を閉じる。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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狼と香辛料Ⅵ

その他フィクション

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フィクション(novel)あいうえお順

アニメ

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備忘録

序幕

ホロは大股で歩き、ロレンスを急がせる。町は混乱しており、人々は騒いでいた。
ロレンスは顔が腫れ上がっているにもかかわらず、ホロに再び殴られたばかりだ。

彼らはデリンク商会に戻り、ホロは情報を交換している商人たちを一喝して宿に入る。二人はエーブと毛皮売買の取引を経て、現在はその続きを模索中である。
ロレンスはホロとの関係を深め、彼女が自分自身に腹を立てていることを理解している。

ホロはエーブを追いかけることに執着しているが、それは彼女自身のわがままであり、ロレンスにとっては嬉しいことだ。しかし、実際のところエーブの追跡は困難である。

ロレンスはホロとの関係を重んじ、彼女の提案に従って船を探すことにするが、同時に金銭面でも慎重な態度を保つ。

二人の間のやりとりは、互いに本音を隠しながらも、深い絆で結ばれていることを示している。

第一幕

レノスの港は毛皮を積んだ船が急いで出発しようとする船員たちの怒号や罵声で騒がしい状況にあった。

ロレンスとホロはこの混乱の中で船を探しているが、ロレンスは冷静にその光景を見ていた。ホロはエネルギッシュに先導し、ロレンスに食料調達を命じる。

しかし、ロレンスは腫れ上がった顔を抑えながら、ホロの心配そうな表情に気付き、このままでもよいと考え直す。

二人の間のやり取りは、お互いに気遣いながらも、時にはからかい合い、楽しいものであった。

ロレンスは、ホロとの関係において、自分が勝負に負けたという後悔と共に、彼女に対する気持ちが明確になった安心感を覚えている。

意外にも、ロレンスとホロはすぐに船を見つけ、良心的な料金で船旅の契約を結ぶことができた。

船主のラグーサは西海岸の出身で、豪快な性格の持ち主であった。
彼はロレンスの説明に興味を示し、特にホロを見たときには喜びを隠せない様子だった。

ラグーサによれば、美人が船首にいると船の安全が保証されるという。準備が整い、料金は後払いで、ロレンスとホロは船での旅を開始することになった。

ラグーサの船は川を上り下りする中で比較的小さめであるが、積荷は豊富ではなかった。

主な積荷は小麦と豆であり、急ぎの荷物として高価な物が入った木箱も積まれていた。

船は容積に対して荷が少ないが、これは川の水が減っている季節的な理由からである。ロレンスとホロは船に乗り、ホロは少し揺れる船に怖がっている様子を見せた。

ラグーサは大声で出港を宣言し、船は桟橋を離れて川を進んだ。他の船とは無事にすれ違いながら、ラグーサの船捌きの腕前により港を出て川を下り始める。

レノスの町が遠ざかる中、ロレンスとホロはお互いの心情を微妙に探り合い、それぞれの感情をやり取りした。

レノスの町の近くを流れるローム川は、東から西へと流れる普通の川である。

春や初夏には水量が増え、川下りする木材の列が見られるが、今は船が並んでいる程度である。
旅人や羊の群れが川辺に見られ、船の上ではホロが退屈そうにしている。

ロレンスはリラックスしており、旅の安心感を楽しんでいる。
二人は将来の計画について話し合い、レノスの町での生活や旅の計画について考える。

特に、温泉地ニョッヒラでの滞在を計画しており、二人の関係は深まっている。しかし、旅のコストや計画の実現性については現実的な課題も抱えている。

ロレンスは自分の夢を追いかけることとホロとの生活を両立させようとしているが、その複雑さに直面している。

二人は互いの存在を大切に思いながら、未来に向かって進んでいることが描かれている。

船に乗っていた一行は、関税の徴収所が見える場所に差し掛かり、ラグーサが川底に棹を突き立てながらディージン公の関所について話す。公は鹿狩りに夢中で、そのせいで関税が高いという。一行は関所に近づくと、桟橋で揉めている少年を目撃する。少年は公の印があると主張しているが、兵はそれが偽物だと反論している。

その後、ロレンスは少年が偽の免税特権の勅許状に引っかかったと推測する。少年は関所の兵によって押し倒され、状況が悪化するが、ロレンスが介入して少年を守る。少年はラグーサの船に乗り込み、一行に感謝を示す。ロレンスとホロは少年を温かく迎え入れ、毛布を提供して彼を安心させる。ラグーサは少年が騙されたことに同情しつつ、料金の支払いを求める。

少年が持っていたのは、ディージン公の名を汚す偽の文書であり、ラグーサはそれが偽物であることを確認する。ロレンスたちは少年の行動を慈しみつつも、この教訓が少年にとって有益なものとなることを願う。

第二幕

少年の名前はトート・コルである。コルが購入した証書は、詐欺師から大金を払って買ったものだった。
この詐欺師は、右腕がないという特徴からこの地域では有名な人物であった。

ロレンスとラグーサは、コルが持っていた書類の大半が価値のないものであることを明らかにする。

コルはそれらの書類を船代と食事代の代わりにロレンスに売ることに同意し、最終的に二十リュートで合意する。

ラグーサはコルが途中で雑用を手伝えば手間賃を払うと提案する。

コルはこれを受け入れ、少し安心した様子を見せる。経験不足のコルは自らの失敗から学ぶことになるが、ロレンスやラグーサなど周りの人々は彼を温かく受け入れ、次への一歩を踏み出す機会を与える。

学生であるトート・コルは、教会法学を学んでいたが、資金不足で学校を辞め、詐欺師に騙されて借金を背負う。

北への大遠征で仕事を求めて旅をしていたが、人が少ないため苦労していた。

ロレンスとホロに出会い、ホロはコルに対して同情的である一方、ロレンスはコルに何かを教えることになるが、それが苦手ではないことも示唆される。

コルは自分の失敗と学んだ教訓について話し、ロレンスとホロはそれを聞いて、コルを支援することを決める。

コルの旅の苦労や学びの大切さが強調され、ホロとロレンスはコルに対して教育的な立場を取ることに同意する。

第三幕

コルが騙されやすいため、ロレンスが詐欺を避ける心構えや金を稼ぐ術を教える。
具体例ではなく、状況を見極める方法を指南し、欲にまみれず賢く行動する重要性を説いた。

ロレンス自身も、師匠から学んだ教訓を実践しようとし、コルに教えながら自分自身にも思い出される。
彼らのやり取りは、ホロが見守る中で行われ、コルは熱心に学び、ロレンスは教えがいのある弟子にやりがいを感じる。

船旅の中で、ロレンスは教育の価値や、出会いの重要性を再認識し、コルは学びたいという自身の夢を明かす。

ラグーサはコルの勤勉さを称賛し、ロレンスもその潜在能力を認める。
しかし、コルが学びたいのは商人ではなく、教会法学であった。

その後の展開では、ジーン商会に関連する貨幣の謎についてロレンスとホロが推理し、ホロはロレンスとのやり取りから感情の動きを見せる。

教えることの価値、信頼と疑念、そして人間関係の深い繋がりが描かれている。

第四幕

川べりを歩くのは、長い間荷馬車での旅に慣れていたために、特に難しいことではなかったが、コルの速い歩く速度に追いつくのが一苦労だった。
ロレンスはコルに急ぐ必要はないと助言し、コルは速度を落とす。

ラグーサの船は、ホロを乗せて川を下り、やがて見えなくなった。
周囲は静かで、水面が輝いているのを見るのは興味深かった。

コルは金儲けについて尋ね、ロレンスはそれに対して金になるとは思えないと返答する。

しかし、ロレンスはコルに対して、放浪学生でも賢く行動すれば金には困らないだろうと語る。

コルが金を稼ぐ方法を知りたがると、ロレンスは賢い方法で施しを受ける術を教える。

例えば、一匹の鰊をもって施しを請う際には、その鰊をもってさらに他からも施しを得ることができると説明する。

この方法は効率的に資源を得るためには、鰊を使った独創的なアプローチが必要だと指摘する。

ロレンスは知識よりも知恵が重要だと結論づけ、コルは感謝の意を表する。

コルとロレンスの二人連れは楽しげであったが、ホロからの言葉についてはコルが黙秘している。

彼らが歩きながら目にしたのは、船が積み重なって停船している様子で、それはまるでお祭りのようだった。コルは故郷を懐かしむかのような寂しげな表情を見せる。

ロレンスはコルに故郷を尋ね、コルは北の小さな村「ピヌ」出身であることを明かす。

コルは学問を求めて南から北へ移動したが、困難を乗り越えても、故郷への帰郷を夢見ている。

コルの村は、過去に地崩れで湖の底に沈んだ場所にあり、外来の教会の影響は少なかった。

コルは、村の守り方を理解し、自らの力で村を守るために教会法学を学ぶことを決意している。

故郷への帰郷の可能性を残しながら、コルはまた学校に戻りたいと願っており、ロレンスは具体的な支援を約束できないものの、知識や経験を通じてコルを支えることを示唆している。

彼らが目撃した船の座礁事故では、人々が協力して船を引っ張る様子が描かれ、その活気にコルは引き込まれる。

ロレンスはコルに弟子入りを提案するが、コルの目的が商人になることではないことを知り、その考えを飲み込む。

最終的に、彼らは活動に加わることを決め、ラグーサの船に向かって歩き始める。

綱引きに挑んだロレンスたちは、泥と寒さ、そして綱の摩擦による困難に直面し、やがてその活動は中止となった。

綱引きを通じて、旅人たちの協力と船乗りの苦労が描かれる。しかし、実際には破片しか引き上げられず、その努力は見返りを得られなかった。

ロレンスとコルは、この経験から疲労と失望を感じるが、同時に互いの助け合いを認識する。

その後、ロレンスとラグーサの会話からは、沈んだ船に関する責任問題やその後の措置が議論される。

ラグーサは、この事態を解決するために領主の介入を予想しており、またこの事故が毛皮の取引に関連していることを示唆する。

さらに、彼らは川沿いの宿について語り、この状況でどう行動するかを模索する。

最後に、ロレンスとラグーサは、ホロとの関係について語り合い、ラグーサはロレンスの相談相手として自らを提案する。

川べりで宴会の準備が進む中、ロレンスはホロやコルとの関係に悩む。

宴会では、食べ物や酒が振る舞われ、始めは座礁した船に対する不満があったものの、最終的にはみんなで楽しむ雰囲気に変わった。
ラグーサとコルはロレンスを置いてホロのもとへ行き、ロレンスは一人考え込む。

ロレンスがホロについて話し合ううちに、彼らはホロが怒っていた理由を理解し、ロレンスは反省する。

しかし、ロレンスは自身の立場やホロとの関係について深く考え、ホロの怒りの本当の理由をようやく理解する。

ホロは最終的にロレンスの隣に座り、彼の隣で酒を飲む。
ロレンスはホロとの会話や行動を通じて、彼女の行動が自分のためだけでなく、彼らの関係を深めるためだったことに気づく。

宴会が盛り上がる中、ロレンスはホロのために自分ができることを考え、彼女に対する自分の誠意を示そうと決意する。

ロレンスは酔っ払いながら船乗りたちと酒を飲み、話を楽しむ。

彼らはロエフの山奥で良い木が採れること、そしてその木が遠く南の国で王の宮殿の円卓になる話をしていた。
関税が高すぎるという冗談を言い合い、ロレンスはその冗談を木に書いてほしいと頼む。

船乗りたちとのやりとりの中で、ロレンスはレスコ町の話を引き出そうとするが、酔いが回ってろれつが回らなくなる。
その中で、ゾナルという船乗りが最近奇妙な仕事を引き受けたことが明らかになる。

ゾナルはレスコ町からの仕事を引き受けたが、その内容は明確にされず、ロレンスは話を聞くことができなかった。

レスコ町は銅が豊富で、その酒も評価されていることが語られる。

銅板を使った蒸留機の美しさについて話が及び、その中で蒸留された酒をロレンスが飲んでいる可能性があることが示唆される。

その後、話は謎の取引へと移る。

ゾナルがケルーベのジーン商会から為替を運ぶ仕事を請け負っていたが、その為替は必ず拒否されるものであるという。
ラグーサはその為替取引の不審点について疑問を抱き、ロレンスもその奇妙さに気づく。

しかし、酔いが深まる中でロレンスは話の核心に迫ることができず、最終的に意識を失ってしまう。

第五幕

ロレンスは甘い匂いと焦げ臭い匂いに包まれながら目を覚ます。視線の先には星空が広がっていた。
誰かが毛布を掛けてくれていたため、寒さを感じることはなかったが、体は酒による重さを感じていた。

顔を上げて毛布をめくると、ホロがそばで眠っていた。
ホロの前髪は少し焦げており、彼女の寝息からは焦げ臭い匂いがしていた。

ロレンスは、ホロが身にまとうローブなしで耳を剝き出しにして眠っていることに気づく。

ホロが耳を隠そうとした痕跡があり、幸いにも彼女の正体がばれていないようだった。

ロレンスはホロの頭に手を置き、彼女が目を覚ます。

二人のやり取りは軽妙であり、ホロはロレンスの胸に頰をつけながら耳を動かす。
ホロは北の話を旅の娘たちから聞いており、それについてロレンスに話す。

ホロは意地を張りながらも、二人がエーブを追いかけていることを認識している。

ロレンスが水を飲みたいと言い出すと、ホロはやがて動いてロレンスの上に馬乗りになる。

ホロは月に向かって大欠伸をし、その様子は神々しくもあり、ロレンスは見惚れてしまう。ホロはロレンスを見下ろしながら微笑む。

彼女は自分が上にいるほうがしっくりくると言い、ロレンスは文字どおり尻に敷かれていると返す。

ホロが水を飲みたいと言い出した後、彼女は自分のローブがどこにあるのかを探し始める。ロレンスは意地悪く何も言わず、空を仰ぎ見るのだった。

夜半を回った時刻に、ロレンスとホロは火を囲んで話をしていた。

コルは何かを書いているようで、ロレンスとホロは彼のことを話題にした。
酒が残っている中、二人は水を飲み、少しだけロレンスが皮袋の口を噛むクセについて言及した。

その後、ホロは北の話やルピの村の神について語り、教会が神の骨を探している話に触れた。

コルは自分の故郷、ピヌの神である大蛙について話し、それが大災厄から村を守った神話であることを説明した。

ホロはルピの村に伝わる別の神様についても聞き、コルが教会による布教の困難さを語った。

ロレンスはこれらの話を興味深く聞き、コルが学んだ情報と教会の動機について考えた。

コルが教会が探していたという狼の神の骨の話をしたとき、ホロは狼の神がルピの村で死んだという伝説を知り、その右前足が村を守るとされていたが、その骨を教会が探していた可能性について話し合った。

その後、船が川で動き出し、船乗りたちはそれを止めるために奮闘した。

成功した後、ホロは教会が骨を踏みにじることで信仰を得ようとしているのではないかと推測した。

ロレンスとホロは互いに心配しながらも、旅を続けることについて話し合い、ホロが賢狼であることを再確認した。

ロレンスはホロとの旅を厚くしたいと思い、二人は笑いながらラグーサたちのところへと歩いていった。夜は冷たいが、心地よく、二人にとって意味のある夜であった。

終幕

早朝、太陽が昇り始めた頃、ロレンスはホロの寝息に目を覚ました。

ホロは毛布の中で寝顔を見せながら、時折無防備で自信に満ちた表情を見せていた。

二人は前夜、川での船止めの後、船乗りたちとともに簡単な祝宴を行い、そのまま眠りについた。

ロレンスは久しぶりに商売に明け暮れた日々を思い出すような、前進と新たな可能性に満ちた目覚めを感じていた。
彼にとって、夜明けは新しい機会の象徴である。

ホロとの旅の終わりが近づいていたが、ロレンスは前に進む理由を見つけたことで、再び希望を持っていた。

彼らはレノスの町を次の目的地と定め、そこで旅の終わりを迎えることを決めた。

狼と商人の組み合わせでは、のんびりした旅は基本的に無理な話だが、二人は新たな目的にわくわくしていた。

朝、ホロがくしゃみをして目覚めたとき、ロレンスはホロも同じ気持ちを共有していると感じていた。

日が昇り、他の船乗りたちが出航の準備をしている中、ラグーサは昨晩の功績を称えられ、船を任せていた。

しかし、ロレンスがケルーベへの行程をやめ、レノスに戻ることを決めたと伝えると、ラグーサは大いに動揺した。
ロレンスたちは実際にはレノスには戻らず、ケルーベへ先に向かう予定だった。

この決断は、秘密の方法で移動する必要があったためである。

別れの挨拶として、ラグーサは再会を約束する。ロレンスはコルに対し、船上での注意を促す。

コルは船が再び流されないように見張りをしており、手間賃を目当てにしていたが、ロレンスは彼の分の運賃をラグーサに多めに渡していた。

ロレンスはラグーサに対し、抜け駆けをしないようにと釘を刺す。

ラグーサはコルを騙そうとしていたが、ロレンスはコルに自身の目的を遂げてほしいと願っている。

ラグーサは船乗りとしての誇りを持ち、旅の終わりを迎える準備をする。

ロレンスはホロと共に旅を続け、ルピの村の狼に関する噂を確かめるためにケルーベに向かう計画を立てる。
二人は、情報を得るためにエーブを捕まえることを目指している。

途中、コルがロレンスたちに加わりたいと願い出る。
コルはロレンスたちの目的に興味を持ち、自らもその真実を確かめたいと考えていた。

ロレンスはコルの加入を最終的に受け入れるが、その前にホロがコルに自身の正体を明かす。

コルはホロの狼の姿を見ても恐れず、むしろ憧れの英雄に出会えたかのような反応を示す。

コルの加入を認めた後、ロレンスたちは三人で旅を続けることになる。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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