小説「真・天地無用!魎皇鬼外伝 天地無用!GXP 2」感想・ネタバレ

小説「真・天地無用!魎皇鬼外伝 天地無用!GXP 2」感想・ネタバレ

どんな本?

物語の概要

本作は、SFとラブコメディを融合させた作品である。主人公・山田西南は、極度の不運体質を持つ少年である。
ある日、彼は墜落した宇宙船に衝突するという出来事をきっかけに、銀河警察組織「ギャラクシーポリス(GXP)」に入隊し、宇宙へと旅立つことになる。
彼の行く先々では、数々の冒険と多くの美女たちとの出会いが待ち受けている。

主要キャラクター

  • 山田西南:極度の不運体質を持つ少年で、本作の主人公。ひょんなことからGXPに入隊し、宇宙での冒険を繰り広げる。
  • 正木霧恋:西南の幼馴染であり、彼を陰ながら支える存在。GXPの職員としても活躍する。
  • 雨音・カウナック:GXPの二級刑事で、西南をGXPにスカウトした張本人。明朗快活な性格で、西南の冒険に深く関わる。
  • リョーコ・バルタ:宇宙海賊「ダ・ルマー」の幹部。温和な性格で、西南たちと関わる中で重要な役割を果たす。
  • ネージュ・ナ・メルマス:宗教国家メルマスの元最高権力者。幼生固定により外見は少女だが、約2000歳の女性。西南を「お兄ちゃん」と慕う。

物語の特徴

本作は、『天地無用!』シリーズのスピンオフ作品であり、シリーズ10周年を記念して制作された。主人公・山田西南の視点から描かれる物語は、彼の不運体質が引き起こす数々のトラブルや、それを乗り越える成長が魅力である。また、多彩なキャラクターとの交流や、宇宙を舞台にした壮大な冒険が展開される点も特徴的である。

出版情報

  • 出版社KADOKAWA
  • レーベル富士見ファンタジア文庫
  • 刊行開始:2003年4月
  • 既刊数:17巻(2018年6月現在)
  • 関連メディア展開:本作はテレビアニメ『天地無用! GXP』として、2002年4月から9月にかけて日本テレビほかで放送された。

読んだ本のタイトル

真・天地無用!魎皇鬼外伝 天地無用!GXP  2
著者&イラスト:梶島 正樹 氏

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あらすじ・内容

お待たせ! あの天地の物語を梶島正樹が書き下ろし!

さまざまな成り行きでGXPの養成学校に入学することになってしまった銀河の田舎者・地球人の山田西南。が、超悪運体質の西南のこと入学早々トラブルの連発で大騒ぎを巻き起こすのだが……。ノベライズ第二弾!

真・天地無用! 魎皇鬼外伝 天地無用!GXP2

感想

銀河の田舎者ともいえる地球人・山田西南は、ひょんなことから銀河警察「GXP」の養成学校に入学することになった。
西南の超悪運体質は相変わらずで、学校に到着するまでに多くの宇宙海賊を引き寄せ、瀬戸樹雷の艦隊が巻き込まれる大騒動を引き起こす。
さらに、入学手続きから入寮までの間にも数々のトラブルを巻き起こし、彼の不運は仲間や周囲を巻き込んで、次々と波乱を招いていく。

この巻では、アニメには収まりきらなかったキャラクターや新たな設定が加わり、天地無用シリーズの魅力がさらに深く味わえる内容となっている。
西南を取り巻く年上の女性キャラたちとの関係や、友人たちとの出会い、学園生活のドタバタはユーモアとスリルが満載である。
とりわけ、アニメにはなかったエピソードが豊富に盛り込まれており、西南の悪運体質が際立つシーンや、彼が巻き起こすハプニングが読者を楽しませる。
樹雷の皇族達が登場するなど、天地無用シリーズを知るファンには特に嬉しい展開が多く、懐かしさと新鮮さを同時に感じられる一冊であった。

笑いあり、スリルありのテンポ良い展開で、次々と不運に見舞われながらも成長していく西南の姿が描かれる『GXP』シリーズ。
本巻では、天地無用の世界観をベースにしつつ、GXPならではの独特な設定や登場人物たちが織りなす新たな冒険が楽しめる。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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その他フィクション

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フィクション(novel)あいうえお順

備忘録

1「アカデミー寮」

山田西南、銀河アカデミーでの試練と出発

銀河アカデミーへの憧れ

山田西南は、かねてより夢にまで見た銀河アカデミーの男子寮に立った。彼が目の前にする大正門は、数多の知的分野の頂点である哲学士たちが集う場であり、銀河全体の頭脳と心臓とも称される超巨大学府であった。西南は希望に満ちた瞳で、これが自分の夢への第一歩であると決意したのである。

銀河アカデミー男子寮の初体験

男子寮の外観は、古びたアンコールワットを彷彿とさせるような遺跡のようで、ツタが絡まり静寂に包まれていた。西南は一抹の不安を抱えつつも、寮内での学びが自身の成長につながると信じていた。

野生動物との遭遇

突如として西南は、銀河アカデミーの森から飛び出してきたイノシシのような実験動物の群れに巻き込まれ、混乱に陥った。必死で枝にしがみつき、その場を逃れるも、別の肉食実験動物に捕まってしまう。危機に瀕した彼は、偶然発見した武器で自らを守り、さらなる危険を回避することができた。

密猟者との遭遇

その後、西南は密猟者に出くわし、食肉としての価値がある実験動物の肉を奪おうとする密猟者に脅される。密猟者に銃を突きつけられるも、最後には実験動物のヒナが密猟者を撃退し、GPによって救出される。この出来事を通じて、西南は不意の臨時収入を得ることとなったが、そのお金をどう使うか困惑していた。

山田商店の成長と家族の反応

山田家の急成長

西南がアカデミーに旅立ってから一週間、山田商店の売り上げは急激に上昇し、大量注文によって店舗が拡大する勢いとなった。家族は、西南が何をしたのか疑問を抱きつつも、驚きと喜びを隠せずにいた。

吉子と両親の思い

山田商店に振り込まれた大金により、家族は一時的な混乱と歓喜に包まれた。両親はその大金の入手方法について不安を抱えつつも、家族の支えで日々の商売に専念することができた。吉子は兄の無事を願い、元気で留守を預かる姿勢を示した。

霧恋の管理と報奨金

霧恋は、瀬戸から西南に関する巨額の報奨金を託され、その管理を引き受けることとなった。彼女は西南のために公的監視付きの新規口座を開設し、その巨額に驚愕しつつも、自身が責任を持って管理することを決意した。

山田西南と銀河アカデミーの初日

銀河アカデミー寮での混乱と再出発

銀河アカデミー寮の門柱にしがみついていた山田西南は、柴イノシシの暴走から何とか逃れ、ようやく周囲の安全を確認した。彼は泥で汚れた制服が瞬時に自動で綺麗になっていく様子に驚きながらも、自分が銀河技術の最先端にいることを実感していた。その時、寮の管理官に声をかけられ、彼の案内で自室に向かうこととなった。

管理官の厳しい指導

管理官は西南に対し、制服の機能に関心を持つ前に安全を最優先するよう注意を促した。西南は、管理官の言葉に緊張感を取り戻し、自らの浮かれた気持ちを引き締める決意を固めた。管理官は寮生活が訓練の一部であることを教え、積み重ねた信頼を大切にするよう諭した。

寮内での緊張と歓迎

寮の中へ入ると、周囲の生徒たちからの視線に気づいた。西南は、その多くが敵意を含んでいることに戸惑いつつも、慎重に気を引き締めながら案内された部屋へと進んだ。部屋の前で出迎えた二人の少年、ケネスとラジャウが熱烈に西南を歓迎し、彼をルームメイトとして迎え入れた。

質問攻めと敵意の背景

しかし歓迎は短命で、次々と質問を投げかけられることになった。寮の他の生徒たちは、モデルで有名な雨音カウナックや霧恋に関する質問を矢継ぎ早に投げかけてくる。西南は予想外の注目と噂に困惑しながらも、彼がアカデミー内で少なからず有名人となっていることを自覚した。

ルームメイトたちの協力と対策

ケネスとラジャウは、西南への質問攻めを整理するために一計を案じ、代表者を選んでの会見を開くことで生徒たちの関心に応じようとした。この提案に西南はさらに驚かされつつも、彼がただの新入生ではなく、多くの注目を浴びる存在であることを改めて実感したのであった。

山田西南と銀河アカデミー寮生活の幕開け

ケネスとラジャウによる部屋紹介

ケネスとラジャウの説明が終わり、寮内の喧騒が収まった後、西南は初めて寮の部屋をじっくりと見回した。部屋は広さが十畳ほどで、ベッドと机が段差をつけて配置されており、居間スペースも備わっていた。部屋の片隅には「NB審査用ユニット」と「GPマークの衣装ケース」が置かれていた。

特殊な「NB審査用ユニット」の発見

西南が初めて見る木箱入りの「NB審査用ユニット」は、通常のGP支給品とは異なる高級感を漂わせていた。ケネスとラジャウもこのユニットの異質さに驚き、特にそのパールのような光沢と、まるで人工知能の高級機器として作られたかのような造りに関心を示していた。ユニットの表面は最新技術であるバイオメタルが使用されている可能性があり、軍事用途にも匹敵する試作品の一種であると推測された。

バイオメタルの謎とケネスの趣味

ケネスとラジャウはユニットのバイオメタルの特徴について興味深げに語り合ったが、ケネスの「趣味」によるコレクションとも話題が重なり、ユニットの光沢や表面処理が彼の蒐集品に似ているとラジャウが指摘した。冗談交じりのやり取りの中で、バイオメタルの技術や価値に関する知識も披露され、西南はその特殊な素材がもたらす未知の可能性に圧倒される思いだった。

部屋の機能とユニットの活用法

ケネスは部屋の収納や設備について説明し、NBユニットが部屋にどう役立つかについても触れた。集中や睡眠に役立つ機能や、収納のシステムについての説明があり、西南はこの部屋がただの寮ではなく、高度な機能を持つ訓練施設としても設計されていることを知った。

洗面所でのハプニング

洗面所の説明の際、ナノマシンによる洗浄機能があるシャワーユニットを使って、西南はその機能を体験することになったが、ケネスが誤って「洗濯モード」を起動してしまい、二人は振動に巻き込まれた。だが、ナノマシンの洗浄液のおかげで服が素早く乾き、ケネスが無事であることが確認された。

ドアロックの故障

最後に個人認証の登録を行い、外部からの施錠と解錠の機能があることを確認した。しかし、設定を完了した直後、ドアが開かなくなるという予期せぬ故障に見舞われた。夕暮れ時、呆然とドア前に立ち尽くす三人の姿が、まさに彼らの波乱含みの寮生活を象徴するかのようであった。

山田西南と銀河アカデミーでの困難な日常

部屋のドア修理と管理官の叱責

寮のドアが開かなくなったことで、ケネスとラジャウは修理を試みたが、軍用指向性爆薬まで使用する羽目になり、ドアのユニットを交換することになった。管理官から厳しい叱責を受け、二人は疲れ果てたが、西南はこのようなトラブルに慣れている様子で、冷静に座っていた。

西南の「運の悪さ」と仲間の受け入れ

西南は自分の「運の悪さ」が周囲に影響を与えることを気にしていたが、ケネスとラジャウはむしろその「運の偏り」を興味深く受け入れた。二人の言葉は、銀河アカデミーの日常生活においても西南が歓迎されるという安心感を与え、彼は初めてアカデミーでの居場所を見出した。

銀河アカデミーの食事システムと西南の驚き

ケネスとラジャウは、銀河アカデミーの食事メニューの仕組みについて説明した。食事は各学生の栄養状態に基づいて選ばれ、必要な栄養素が自動で補われる仕組みであることがわかった。西南は「味覚のバーチャル体験」に驚き、初めて銀河の先進技術を実感したのであった。

西南の入金と「食肉販売収益金」

西南は、アカデミー内での支払いにIDで対応できることを知り、経理状況を確認したところ、予想外の大金が口座に入金されていることを発見した。門での事件で得た「食肉販売収益金」がその大金の理由であり、この金額で一年間の生活費をまかなえることに驚いた。

豪華な料理の到着と「トリオ」の形成

食事の選択が完了し、転送システムから料理が次々と現れるが、量が予想を超えて多く、テーブルが料理で埋まってしまった。ケネスとラジャウは、再び西南の「運の悪さ」に笑い、彼を新たな仲間として歓迎し、二人の漫才コンビは確実にトリオとなりつつあった。

2「黒き影」

アカデミーの船内とアイリの懸念

船内の構造とアイリの住居

アカデミーの太陽系宙域を巡回航行している船は、全長200メートルを超える温室のような構造で、その大部分をガラス建造物が占めていた。船内には豊かな緑が広がり、目立つ黒曜石のプレートは理事長室の床に使用されていたものだった。その黒曜石の岩を屋根に、池や木々に囲まれたアイリの住居があり、彼女はリラックスした姿勢で報告書を読み込んでいた。

違法侵入経路と西南の関与

アイリは美守から届けられた報告書を受け取り、内容を読んで驚きを見せた。西南が乗った艦の事件をきっかけに、新たに38通りの違法侵入経路が見つかったことを知り、瀬戸が持つ懸念に共感する様子を見せた。

ウィドゥーの存在への危機感

美守からの説明により、アイリは「ウィドゥー」と呼ばれる恐ろしい存在がアカデミーに潜入している可能性があることを知らされ、過去の恐怖と怒りが蘇った。このウィドゥーは凄惨な行為で多くの命を奪った人物であり、アイリはその姿を強く警戒していた。

アイリとウィドゥーの過去の因縁

ウィドゥーによって引き起こされた過去の事件により、アイリの一族は大きな損害を受け、鎖国に追い込まれた経験があった。その際、もし連盟に早期救助を求めていたらという後悔がアイリの胸に残っていたが、美守は当時の選択が最善であったとアイリを慰めた。

対策の決定と瀬戸からの派遣

アイリは自身が今度こそ最善を尽くす番だと決意を固め、瀬戸からの四名の女官【剣】が西南の護衛として派遣されることを知らされた。彼女たちはウィドゥーに気付かれないためのガード役として選ばれたが、もし失敗すれば【盾】を使ってウィドゥーを追い出す策も検討されていた。

西南と仲間たちのやり取り

ケネスのバラエティ番組の演出

ケネスは部屋の居間をスタジオのようにセットし、観客を前に中継を行う演出を用意して西南を巻き込んだ。だが、このプログラムは試用版で、途中で観客や演出が消えてしまうという展開となった。

リョーコファンクラブの問い詰め

リョーコファンクラブの代表デビットが登場し、西南にリョーコの写真の有無を尋ねた。デビットは新たな信仰団体のようにリョーコを崇拝しており、ファンクラブはカルト化していた。ケネスは呆れつつも状況を冷静に観察していた。

停電とアイリの出現

突然の停電により部屋は真っ暗となった。停電が西南の運の影響と冗談めかしつつも、復旧作業が進められる中、モニターにアイリが現れ、西南に話しかけてきた。アイリは艶めかしい冗談を交えながら西南に話しかけ、彼を困惑させた。

視聴トラブルとデビットの孤立

視聴トラブルの発生

エルロイは視聴者からの苦情に対応しつつ、通信モニターで問題の調査に当たっていた。原因は不明だったが、ケネスの部屋の電気が消えていることを指摘され、トラブルの可能性を推測した。

デビットの孤立と謎の声

デビットはフィールド内で布団に潜り込み、他人に警告を伝えようとしたものの、その意図が伝わらずに孤立していた。すると突然、彼のフィールド内に見知らぬ女性が現れ、彼に対し「真実を認めるのは勇気がいる」と語りかけた。

西南とアイリの奇妙な会話

アイリの視覚干渉

西南はアイリのモニターからの干渉により、彼女の映像を目を閉じても視覚神経に直接送り込まれる状況に陥った。アイリは西南に話しかけ続け、視線を避けられないようにしていた。美守が介入し、アイリを制止して西南を助けた。

柾木家の秘密と注意事項

美守は、西南に対し柾木家や地球について口外しないよう注意を促した。西南は、天地や他の人物の存在について知らなかったが、美守からその秘密を知らされ、アカデミーでの言動に注意を払うよう指示を受けた。

アイリの挑発と西南の対応

美守が去った後も、アイリは西南に対して自身の裸についてどう感じたかを問うなど、さらに彼を挑発した。西南は困惑しつつも「すごく綺麗でした」と言い、アイリを満足させた。彼女は再び何事もなかったかのように振る舞い、霧恋ファンクラブのクーデターの最新情報を西南に伝えた。

霧恋ファンクラブの騒動と西南へのインタビュー

フィングとエルロイによる西南への質問

フィングやエルロイは、霧恋や雨音との関係について西南に詰め寄った。彼らは西南の言葉を誇張し、関係をあらぬ方向に解釈して議論を展開したが、ケネスがその場を取りまとめ、点呼時間が近いことを告げた。

点呼と監視の開始

点呼の時間が迫り、ケネスやラジャウと共に西南はGP教官によるデータスキャンを受けた。教官たちはスキャン時にわずかなエラーを見つけたが、それを問題視せず、入学式に備えて休息を取るように指示した。

点呼後の出来事

デビットの変貌とファンクラブ仲間の驚愕

点呼が終わった後、デビットはフィングやエルロイに対し冷静で快活な表情を見せた。リョーコファンとしての執着から解放されたかのように見える彼の姿に、二人は驚きを隠せず、彼の変貌に困惑していた。

西南の数値認識エラーと解決策

N Bの初期起動失敗

夜の点呼が終わり、寮が静まり返った後、西南はラジャウとケネスの指示に従って、N Bの初期設定を進めていた。しかし、声紋入力による暗証番号の入力がうまくいかず、何度もエラー音が鳴り響いた。西南は指定された通りに入力したつもりであったが、ラジャウから「数字の認識が間違っている」と指摘された。

数字の認識における問題とその原因

ラジャウは西南が公用語の数字を誤解していることに気づき、彼の惑星「地球」では銀河公用語が使用されていないため、記憶形成ナノマシンのインストールにバグが生じた可能性があると推測した。このバグが西南の「数値誤認」を引き起こしていると考えられた。

電話通話の謎の解明

西南は以前に電話通信が正常に通じたことに疑問を抱いたが、ラジャウが使用していた電話のインターフェースが地球の「黒電話」と同じ形状であったため、地球の数字が使われている場合、問題が発生しなかったことが判明した。

解決策と西南の葛藤

ラジャウは、数値に関する誤認を解消するため、専門家による修正プログラムのインストールを提案した。西南は以前のインストールミスによる恐怖から「修正せずにそのままにしてほしい」と要望したが、ラジャウから生活に支障をきたすと説明され、不安を抱えつつも修正に同意した。

N Bの制限付きテスト起動

ラジャウはプロトタイプであるN Bを機能制限モードでテスト起動できると提案し、正式な起動は修正プログラムのインストール後に行うべきだと判断した。西南は内心で自身の能力が不足していることを痛感し、他者に役立つことができない現実に失望しつつ、気持ちを切り替えようと努めた。

3「想いは遠く」

霧恋と水穂の取引と保護者としての責任感

割れ皿の湖と霧恋・水穂の商談

霧恋は別荘地「割れ皿」の湖畔に建つ家で、力場体で現れた水穂と取引を行った。水穂は人気商品の数量限定を提案したが、霧恋は西南の名を挙げ、数量制限に応じるよう説得した。水穂は霧恋の妹分的存在であり、西南への恩義もあり取引を了承した。

西南への感謝と霧恋の保護者としての意識

水穂が西南の高額な報奨金について触れた際、霧恋は「西南の将来を考え増やしたい」と説明した。水穂は「いい嫁になる」と軽口を叩いたが、霧恋は西南の安全が第一と答え、彼を地球で守り続ける覚悟を示した。

経理部の感謝と霧恋の懸念

水穂は経理部が西南に「抱かれてもいい」と冗談交じりで感謝を示していたことを伝えたが、霧恋は「西南はまだ子供」と釘を刺した。水穂はその様子に恐れを抱き、商談を早々に切り上げた。

瀬戸と霧恋の経理部への伝言とミーティングの混乱

経理部への霧恋の伝言

水穂が瀬戸と経理部主任の林檎に対し、霧恋が「お礼は不要」と伝えたことにより、経理部内に動揺が走った。経理部員たちは西南への感謝の意を示すべきだと主張し、瀬戸も霧恋に負けない意欲を示した。

経理部員と瀬戸の競争心

林檎は西南のためなら何でもできると宣言し、経理部内では西南への感謝の気持ちが強調された。瀬戸と水穂はこの対抗心に興味を持ちつつ、霧恋の圧倒的な気迫に対する畏怖も抱いていた。

寮脱走の計画と霧恋の懸念

西南たちの夜間脱走計画

西南はケネスとラジャウと共に寮から抜け出し、夜のパーティーに向かう計画を立てた。しかし、寮の監視センサーに気付いたラジャウが慎重にルートを変更し、パーティー会場への安全な移動を模索していた。

霧恋の監視と心配

霧恋は西南たちの夜間脱走を監視しつつ、彼の安全を気にかけていた。寮の監視システムにアクセスして西南を追跡したが、彼らが安全に行動するための手段を模索する中、セキュリティプローブの監視が厳しいことに気付いた。

プローブとの遭遇と驚愕の状況

監視プローブの発見と西南の影響

西南たちは監視プローブの集結に気付き、驚愕した。ラジャウはこれが西南に関わる特異な事象の一つであると直感し、二人は西南の影響力がプローブに作用していると確信した。

西南たちの脱走計画とアイリの干渉

アイリの驚きと対策

西南たちの脱走計画が判明した時、まず最初に気付いたのは監視システムを製作したアイリであった。彼女は西南が護身用に持っているはずの「NB」を置き去りにしていることに気付き、脱走を阻止する必要性を感じた。そこへ美守が訪れ、さらに彼らが樹雷から派遣された「剣」部隊と共に監視を強化する体制を整えた。

ケネスの奮闘と監視プローブの集中

脱走計画を進める西南、ケネス、ラジャウは、監視プローブが予想以上に集結していることに気付いた。プローブの意識を逸らすための囮案が考えられたが、現実的な策が見つからない中、彼らは立ち往生する羽目に陥った。だが、突如として別の脱走者が現れたことで一時的にプローブの意識をそらすことに成功し、次の段階へと進むことができた。

西南たちの試練とフラッシュ弾による窮地脱出

監視プローブとの攻防とデビットの登場

彼らが遂に外への扉にたどり着いたが、直後に大量の監視プローブが出現し攻撃を開始した。西南を守るためにデビットが飛び出して庇い、フラッシュ弾によってその場を一時的に乗り切ることができたが、彼らの道は依然として険しかった。

招待券の破損と再脱出の試み

監視プローブによってケネスの「イムイム」招待券が破壊されたことにショックを受けつつも、彼らは再び脱出方法を模索した。だが、他の脱走者たちとの偶然の出会いで一時的な混乱が生じ、ケネスとラジャウは仲間たちを囮にしつつエアカーへと向かった。

霧恋の執拗な追跡とアイリの援護

霧恋の追跡とアイリの介入

霧恋は西南たちの動きを追い、監視装置を用いて追い詰めようとしたが、アイリがその監視をかいくぐり西南たちに協力。霧恋は脱走を防ごうと全力で監視を続けたが、アイリの干渉により脱出が成功しつつある現実を受け入れざるを得なくなった。

街中への逃亡と霧恋の懸念

脱走に成功した西南たちに対し、霧恋は再度の追跡を試みる決意をした。西南が都市部へ向かうことで「人間狩り」の危険性があることを懸念し、彼の身の安全を守るべく霧恋は即座に対応を始めた。

4「引き寄せられる悪意・再び」

アカデミーにおける緊急事態と西南の逃走劇

01コール発生と管制センターの混乱

アカデミーの中央管制センターにて、突如「01コール」が発令され、全職員が騒然となった。司令官が冷静に状況確認を指示し、位置の特定を急いだところ、コール発信源が男子寮であると判明した。寮からの連絡がないことから、事態が緊急ではないと判断し、コールを終了させた。

雨音の不機嫌と天南静竜の出現

アカデミー近郊の豪華な別荘地で過ごしていた雨音は、友人にパーティを断られ退屈していた。その最中、天南静竜からの不意の通信を受けて不快感を抱き、通信機を破壊してしまった。さらに、彼女は西南に愚痴を聞かせることで気分を晴らすことを決意し、彼の寮に連絡を取った。

西南の逃走発覚と追跡開始

雨音は西南が寮を脱走したことを知り、彼が向かっているであろう都市への追跡を開始した。同時に静竜も、西南の存在を妬み、その後を追うために動き出した。一方、管制センターでは哲学科のシステムが予想外の作動を見せ、大規模戦闘配備がなされるなどの混乱が生じた。

アカデミー全体の混乱と追跡の激化

ケネスとラジャウの脱出行

西南と共に寮を脱出したケネスとラジャウは、アカデミー周辺のハイウェイをボロボロのエアカーで疾走していた。都市の夜景に感動しつつ、目的地である「イムイム」の会場に向かう。だが、受付にて招待券が偽造であると判明し、失望に沈んだ。

管制センターと警察の対応

管制センターでは、謎のシステムエラーが発生し、制御不能な状況となっていた。さらに婦警のパトカーが西南たちのエアカーを追跡していたが、ハイウェイの停電事故により追跡が困難となった。西南たちは都市へと逃げ込み、一方で霧恋は彼らの追跡を続けていた。

哀れな静竜とファンクラブ軍団の反乱

一方、静竜は雨音ファンクラブの支持を得て、自身の強襲潜水艇で都市へ向かおうとした。しかし、集まったファンクラブ員たちから反感を買い、彼らに潜水艇を乗っ取られた挙句、都市の基盤に突っ込んでしまう。大規模な救出活動が行われたが、静竜はなおも執念深く西南を追い続けた。

最終局面とアカデミーの統制回復

管制センターの統制回復と哲学科の謎

管制センターでは、哲学科のシステムが誤作動した原因を特定し、徐々に統制を回復していった。大規模戦闘は訓練として収束し、司令官は再発防止のためのシステム改善を指示した。アイリと美守は、哲学科システムによる混乱を制御しつつ、西南と関わる追跡者たちを対処するための体制を整えた。

雨音、霧恋、静竜による最終的な動き

都市に潜入した霧恋と雨音は、それぞれの方法で西南の行方を追い、連中からの安全確保を図っていた。一方、静竜は不気味な復活を遂げ、再度西南を狙う意志を燃やしていた。

5「ウィドゥー」

喫茶店での邂逅と不穏な出会い

西南は喫茶店のテラスで小さな揺れを感じ、原因が分からず不安を抱いた。店内への移動を検討していたが、他の客への迷惑を考えためらっていた。その時、知らない女性が彼に声をかけた。彼女は美しく、どこか人目を引く雰囲気を持っていた。彼女の立ち位置が変わり視線の死角に消えた瞬間、背筋に冷気が走った。西南はその異様な感覚に気付きつつも、彼女と会話を続け、彼女の提案で隣に座ることを許した。

落下する破片と命の危機

その直後、静竜の潜水艦の衝撃で巨大な破片が彼らの頭上に降り注いだ。彼女はすばやく避けようとしたが、偶然にも西南が彼女の手を掴み行動を阻んだ。結果的に二人は致命的な危機を免れたが、彼女は西南の得体の知れない何かに恐怖を抱いた。彼女は自分が今ここにいる理由に疑念を感じ始め、彼への興味と同時に畏怖の念を抱いた。

彼女の驚愕と感情の揺らぎ

彼女は西南の異常な運命に巻き込まれるうちに、徐々に自身の存在に対する不安と恐怖を抱いた。彼女は強烈な体験により感情が揺さぶられ、彼を異質な存在として認識し、理解を超えた恐怖と同時に強烈な感情を感じた。

GP保安署での騒動と美守の決断

同じ頃、GP保安署では九羅密美守が次々と捕縛される者たちの名を見ながら苦笑していた。捕縛の報告が続く中、さらに衝撃的な報告が入る。犯罪者のウィドゥーが自首してきたとの知らせを受けた美守は驚愕し、彼女と対面することを決意した。ウィドゥーは冷静に話し、美守に対して自分の行動の意味と西南への異様な執着を語った。

ウィドゥーの恐怖と新たな価値観

ウィドゥーは自分が感じた圧倒的な恐怖とそれによって生まれた新しい価値観について、美守に語った。彼女は過去の自分の行いに対する罪悪感はないが、西南との出会いが自分にとって唯一の恐怖と価値をもたらしたと説明し、かつての生活にはもう興味がなくなったと告白した。

雨音の追跡と静竜の出現

一方、雨音は西南を探し出そうとしていたが、その過程で静竜が現れる。彼の言動に激怒した雨音は容赦なく彼を叩きのめし、その姿に周囲の人々は驚愕した。

6「人間狩り」

静かな通りでの秘密の店への訪問

霧恋達の喧騒から離れた通りを、西南は雨音に連れられて雑居ビルの地下へ向かった。降り立った先には、植物と美しいモニュメントで装飾された小さな庭園のようなエントランスがあり、彼らはさらにその奥へと進んだ。雨音が案内した店内は、大人の雰囲気が漂う洒落た空間で、子供のように物珍しげに周囲を見回す三人にとっては場違いに感じられた。

謎めいた大人の雰囲気と乾杯

店内に入ると、雨音は西南たちに乾杯を促した。琥珀色の飲み物を手に取った西南たちは、少し酔ったような心地良さに包まれた。雨音は挑発的な態度で西南に接し、彼を緊張させながらも大人の世界へ誘った。しかし、その緊張感の中で突如として気絶する事態が発生し、西南たちは闇の中に意識を落としていった。

エルマの正体と捕獲された西南たち

目覚めた西南たちは、エルマに捕らえられていた。彼女は雨音に変装して西南を誘導し、人間狩りの実験にかけるために彼を捕まえたのだった。エルマは西南を一種の「実験材料」として扱い、彼のデータを収集しようとするが、西南の周囲の運命的な不運に巻き込まれる形でトラブルが次々と発生した。

霧恋の激昂と西南への執着

霧恋は西南が行方不明になったことに激昂し、街中を駆け回って彼を捜索した。彼女はその怒りの勢いで周囲に危険を及ぼしながらも、彼を守るためにあらゆる手段を講じた。エルマとの対峙により、霧恋は西南への強い執着と保護欲が露わとなり、彼の身を案じ続けた。

西南の危機と再評価

エルマは西南のパーソナルデータを使って実験を続けたが、そのデータがアカデミー全体に影響を及ぼす可能性があると気付き、実験のリスクを再評価した。アイリからの指示もあり、最終的に西南のデータの使用は制限されることとなり、エルマは西南の才能を再評価し、彼に自信を持たせる言葉をかけた。

帰還と霧恋の怒り

寮へと帰還した西南は、友人たちと楽しい夜を過ごしたことに安堵していたが、霧恋がその様子を見て激怒していることに気付いた。ディスプレイ越しに現れた霧恋の表情から、彼は彼女の怒りの真意を悟り、今後の行動に慎重さを求められるようになった。

7「過去──霧恋の場合」

霧恋の苦悩と過去の回想

霧恋はエルマたちの活動を追って到着した場所で、すでに撤収された機材の跡を見つめていた。失意の中で疲れ切った霧恋は、帰宅し入浴を楽しむことでようやく安らぎを得ようとした。浴槽で一人、彼女は自分の過去を思い返していた。それは、幼少時に初めて柾木家の真実に触れた出来事であり、村での儀式や宇宙人である自分の素性を知った日のことだった。

過去の恐怖と霧恋の決意

ある日、霧恋は母と柾木水穂との会話から危機的な事態が進行していることを知った。海賊組織が襲撃を受け、危険な同化型生物兵器が潜入しているという知らせを受けた霧恋は、西南のもとへ急いだ。その道中、霧恋は異様な静寂と不気味な気配に包まれ、生命の気配が失われた異界に入り込んでいた。

霧恋と謎の生物との対峙

西南の家の近くで、霧恋は謎の生物が西南に向かって進むのを目撃し、無謀にもそれに立ち向かった。霧恋は生理的な恐怖を感じつつも、自分の右手でそれを押さえ込み、西南を守るために全力で抵抗した。しかし、その生物は霧恋の右腕を同化し始め、霧恋の内なる欲望に語りかけてきた。霧恋の強い精神力と西南を守りたいという想いが、最終的に生物の同化を阻止した。

水穂と瀬戸との出会い

霧恋が気を失う寸前、水穂が光の剣でその生物を切り裂き、霧恋は救われた。目を覚ますと、彼女の目の前には瀬戸がいた。霧恋はこの経験によって自分の右手に対する恐怖と向き合い続け、右手に語りかけることで心の平穏を保つようになった。

雨音の訪問と神樹の酒

霧恋が西南の安否を確認していたところ、突然雨音が訪問してきた。雨音は、霧恋を励ますためと称して、超貴重な神樹の酒を持参し、二人で酒を酌み交わすこととなった。会話が進むにつれ、霧恋は西南への想いを再認識し、その保護欲と複雑な感情に揺さぶられた。

霧恋と雨音の深まる友情

霧恋は雨音とのやり取りの中で、自分の信念と揺るぎない決意を語り、二人の友情がさらに深まった。神樹の酒の効果で徐々に和んだ雰囲気の中、二人は互いの違いを認めつつも、深い理解と共感を分かち合うようになった。

翌朝の安息と騒乱の予感

翌朝、霧恋とその周囲には短い安息の時が訪れていたが、周囲のトラブルメーカーたちの影響により再び新たな騒乱が巻き起こることが予見されていた。霧恋は、西南を巡る出来事に対する心配を胸に秘めながらも、自らの使命に向き合い続けていく覚悟を固めた。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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