どんな本？
“転生したらスライムだった件”とは、伏瀬 氏による日本のライトノベルで、異世界転生とファンタジーのジャンルに属す。
主人公は、通り魔に刺されて死んだ後、スライムとして異世界に転生。
そこで様々な出会いと冒険を繰り広げながら、魔物や人間との交流を深めていく。
小説は2014年からGCノベルズから刊行されており、現在は21巻まで発売されている。
また、小説を原作とした漫画やアニメ、ゲームなどのメディアミックスも展開されており。
小説のタイトルは「転生したらスライムだった件」だが、略称として「転スラ」と呼ばれることもある。
読んだ本のタイトル
#転生したらスライムだった件 1 (That Time I Got Reincarnated as a Slime)
著者：＃伏瀬 氏
イラスト：＃みっつばー 氏
BOOK☆WALKERで購入
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あらすじ・内容
何という事もない人生を送っていた三上悟は、通り魔に刺され３７年の人生に幕を閉じた……はずだった。
ふと気がつくと、目も見えなければ、耳も聞こえない……。
そんな状況の中、自分があの“スライム”に転生してしまった事に気づく。最弱と名高いモンスターである事に不満を感じつつも、お気楽スライムライフを満喫する三上悟だったが、天災級のモンスター“暴風竜ヴェルドラ”と出会ったことで運命は大きく動き出す――。
ヴェルドラに“リムル”と名付けてもらい、スライムとして新たな異世界生活をスタートさせた矢先、ゴブリンと牙狼族との争いに巻き込まれ、いつしかモンスターたちの主として君臨することに……。
相手の能力を奪う『捕食者』と世界の理を知る『大賢者』、二つのユニークスキルを武器に最強のスライム伝説が今始まる！
転生したらスライムだった件 1
感想
通り魔に刺されて死亡した日本人、悟。
能力の獲得の理由が、、、
DT！
特に大賢者の称号がｗ
30歳を超えて魔法使い、40歳なら賢者、50歳なら大賢者だと・・
その後、転生したらスライムになっており。
色々と自身の身体の検証をして草や石を食べてフラフラしてたら暴風竜ヴェルドラと会い魔力探知を習い友達になって、彼を捕食者で取り込んで大賢者で解析してヴァルドラの封印を解く事に挑戦する。
そしたらヴェルドラが消えたと世界は大騒ぎになっていたが、やらかした本人は知らず。
洞窟から外に出て発声練習をしていたら・・・
2メートル級に大きい魔獣が逃げてしまう。
真ん中の1っ匹は何気にランガじゃ・・
そしてゴブリンと合流して。
攻めて来た狼達のボスを倒して。
狼を仲間にして、、
ゴブリンと狼の皆に名前を与えたら進化して。
そしたら与えた本人はスリープモードに移行。。
次に目が覚めたら、、
ゴブリンはホブ・ゴブリンになり。
村長のリグルドはマッチョになった。
ドワーフの国に行って、門の前に並んでいたら。。
スライムとゴブリンだと馬鹿にされて荷物を強奪されそうになったから反撃したら、、
やり過ぎて捕まってしまう。
調書を取ってたらいつの間にか魔法少年が正体を隠してと、創作作業になってしまうが、衛兵本人も真面目に調書を取る気が無い状態。
そんな半分お遊びな取り調べをしたら、鉱山で魔獣が暴れて怪我人が多数出てしまったと報告が来た。
ポーションが足りないと聞いたリムルは、自身の体内に溜めていたハイポーション(無自覚)を出して怪我人を救う。
その後、衛兵の兄のカイジンを紹介されるが、カイジンも余裕が無い状態。
魔剣を作れと無茶振りをされて期限を超える事は確実。
それで話を聞いたリムルは、元ゼネコンマンとして納期の重要性は身に染みてるので手助けする事に。
カイジンが作った魔剣をコピーして納品をする。
そして、エルフの店で打ち上げをしてたら、、
魔剣を納品せよと無茶振りした大臣のベスターが乱入して来てリムルを侮辱。
それにキレたカイジンはベスターを殴って拘束されて王の前で裁判を受けて国外追放になって、リムルの村に行く。
シズさんが村に来て。
そうか、幼い時のシズさんは元勇者で魔王のレオンにイフリートと融合させられて。
その後、攻めて来た勇者と闘ったけど一緒に旅をしてたんだ、、
勇者はヒナタか？
ヴェルドラを封印したのはヒナタだったよな？
その後、ユウキとヒナタ、この後出て来る子供達を保護して教え導くが、、
寿命が来てしまった。
そして、イフリートが暴れても大丈夫なように人里を離れて、魔王レオンのいる処を目指すが、、
リムルの村で寿命が尽きてイフリートが暴走。
リムルが捕食者でイフリートとシズさんを分離して、イフリートから解放されるが、、
寿命が尽きており異世界に取り込まれる事を嫌がり、リムルに捕食される事を望んで亡くなる。
そして、リムルは人の姿に変化出来るようになる。
そんな話だった。
そして、ゴブタの外伝は美味しいな。
ゴブタの強運は俺にとっては、癒しだわ・・・
最後までお読みいただきありがとうございます。
BOOK☆WALKERで購入画像の引用元は此方です
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備忘録
序章 死亡 ～そして転生（アニメ1話 漫画1巻 1話）
何も特別ではない男性が、大手ゼネコンに就職し、三十七歳で一人暮らしをしている。
恋愛には縁がなく、告白も三回失敗し、心が折れた。彼にとって、彼女の存在は必要ないものとなっている。
ある日、彼は結婚を控えた後輩とそのパートナーから相談を受ける。
相談の場所で彼は待ちながら、自身が恋愛に縁がない理由を思い悩んでいた。
そこで、後輩からのジョークに反応してしまい、思わず軽い冗談を言ってしまうが、それが原因で場が少し気まずくなる。
その後、突然の事件が発生し、彼は後輩を助けるために自身が危害を受ける。
その中で、彼は突然スキルを獲得し、異常な状況に直面する。
最後に、彼は後輩にパソコンのデータ消去を依頼し、最後の意志を伝える。
何ということもない平凡な人生を送っている三十七歳の男性は、大学卒業後に大手ゼネコンに入社し、一人暮らしをしている。恋愛経験がなく、人生を独りで生きることになるとは思っていなかった。
また、彼は自分が死ぬ際には未経験のままであることを悔やんでいる。
彼は次の生まれ変わりで積極的に人生を楽しもうと決意しているが、その前に独特なスキル「賢者」を得て、「大賢者」に進化させる。
しかし、このスキルに対する彼の感情は複雑で、本当に独特なものではないと感じている。
最終的に彼は眠りにつき、そのままこの世を去る。
彼が最後に思ったことは、死ぬことが思ったほど寂しくないということだった。
第一章 初めての友達（アニメ1、2話 漫画1巻 1話）
暗い、真っ暗な空間にいる三上悟は、三十七歳で、以前は通り魔から後輩を守るために刺されたことを思い出す。意識はあるが、目が開けられず、手足も動かない状態で、周囲が見えない。彼は暗闇の中で混乱し、不安が増大していく。しかし、草に触れるとその感触がわかり、身体を動かすことができることに気づく。彼は草を溶かして取り込む能力を持ち、自分が人間ではなくなっていることを理解する。彼の身体は流線型で、魔物に似ていることが明らかになる。その事実を受け入れつつ、自身が異なる世界で魔物として生まれ変わったことを認識する。
スライムとしての生活に慣れてきた三上悟は、草を食べることで暇をつぶしている。彼は食事や睡眠を必要とせず、他に生物がいないため命の危険も感じないが、孤独を感じている。彼の体内では、吸収した草が自動的に分解され、蓄積されているが、排泄行為は一切ない。このことから、彼は自分の体内に「胃袋」と呼ばれるものがあることを知り、そこに物質が収納されていることが明らかになる。また、彼は「ユニークスキル『捕食者』」について知ることとなり、その能力に驚く。このスキルには、捕食、解析、胃袋、擬態、隔離といった機能がある。さらに、「大賢者」というスキルも持っており、これにより彼は自分の質問に対する迅速な回答を得ることができるようになる。孤独を感じていた彼は、この「声」に安堵し、心が軽くなるのを感じている。
スライムに転生してから90日が経過した三上悟は、ユニークスキル『大賢者』の効果により時間を正確に知ることができるようになった。このスキルは彼の疑問に答える機能も備えており、非常に便利である。スキルが魂に定着するまでに90日かかり、自己改造を行い、世界の言葉の権能を流用して答えを得るようになった。スキルの獲得や進化は通常希であり、何らかの成長を世界が認めた際にのみ獲得できる特殊な能力であるとされている。
三上はこの能力を利用して、自身がスライムであることや、空腹や睡眠の必要がない理由を解明した。この世界のスライムは魔素を吸収することで生きており、魔素の濃度が低い地域ではより凶暴で強い。また、スライムの身体は全細胞が同一で、細胞一つ一つが脳細胞でもあり、神経や筋肉として機能するため、睡眠は不要である。
また、彼は『大賢者』のスキル効果を利用して、自身の能力を大幅に向上させる方法を学んだ。このスキルには、思考加速、解析鑑定、並列演算、詠唱破棄、森羅万象といった機能が含まれており、これらを利用して情報を解析し、新たな知識を獲得することができる。
三上はスライムとしての新しい生活に適応しつつ、ユニークスキル『大賢者』の助けを借りて、この異世界で生きる知恵と方法を学んでいく。彼の冒険は、スキルを最大限に活用しながら未知の世界を探索することにより、次第に展開していく。
ある日、主人公はスライムに転生してから90日が経過していることに気付き、ユニークスキル「大賢者」を使って時間を正確に把握できるようになる。このスキルは彼の疑問に答え、彼がスライムである理由や空腹や睡眠が不要な理由を説明する。また、魔素を吸収することで生きるスライムの生態や、スライムとしての能力を利用して新しい知識を獲得する方法も学んでいく。
彼はまた、ユニークスキル「大賢者」のさまざまな効果を駆使して、自分自身の能力を向上させる方法を探求する。このスキルには、思考加速、解析鑑定、並列演算、詠唱破棄、森羅万象という機能があり、これらを活用することで彼はさらに多くの情報を解析し、新たな知識を得ることができる。
主人公はこの能力を最大限に活かしながら、未知の世界を探索し、新しい生活に適応していく過程を経て、異世界での彼の冒険が進展していく。
世界に衝撃が走った日、特S階級のモンスター「暴風竜」ヴェルドラの消滅が確認された。ヴェルドラは天災級の存在であり、その消滅は多くの国々で議論を呼んだ。特にジュラの大森林周辺の小国ブルムンドでは、自由組合支部長のフューズが重要な役割を担っていた。男爵ベルヤードはフューズに対策を問うが、フューズは国の仕事として自由組合が介入するべきではないと主張する。一方で、東の帝国が動き出す可能性について懸念されており、ヴェルドラの消滅がその動きに影響を与えることが予想されている。フューズは、帝国の動向とジュラの大森林の状況を個人的に調査することを決める。二人の間には、古い友情があり、演じている仲の悪さとは裏腹に、実際にはお互いを利用し合っている複雑な関係がある。
ヴェルドラを捕食してから三十日が経過し、主人公はその間に戦い方を模索し、地元の植物や魔鉱石なども捕食した。
地底湖でウォーターカッターのような水流を使った攻撃方法を思いつき、実験に成功する。
さらに、魔力を使って水中で自由に移動するスキルや、水を刃のようにして切断するスキルを開発し、これらのスキルは「水操作」というエクストラスキルに進化した。
百二十日の地底生活の後、外の世界へと旅立とうとする。ただし、話す手段がないため、念話に依存することとなる。
期待を胸に外の世界へと進む決意を固め、地底湖を後にした。
少女と魔王（アニメ6話）
井沢静江が幼い頃、火災に遭い絶望的な状況にあった際、突如声を聞き、生きることを望んだ。
その願いが叶い、魔王レオン・クロムウェルの元に召喚されたが、彼には失敗作として見なされた。
死にかけていた井沢は、レオンの気まぐれで助けられ、〝イフリート〟という炎の巨人に憑依されることになる。
イフリートの憑依によって彼女の魔素は安定し、「変質者」というユニークスキルを得た。
この一連の出来事は、彼女の人生に大きな影響を与え、憎しみと悔しさの記憶と共に彼女は生き続けることになる。
第二章 ゴブリン村での戦い（アニメ2、3話 漫画1巻 2、3話）
地底湖から地上に至る道は、一本の洞窟である。スライムの俺は「魔力感知」を応用した視覚で、昼間同然に道を進むことができる。
移動は歩く速度で行われ、疲労もなく、理由もなく急ぐことはない。
道中、大きな門に遭遇するが、これは洞窟内の人工物であり、RPGにおけるボス部屋前の扉としては通常のものだ。
扉は自然に開き、冒険者と思しき三人組が現れる。彼らは俺の隠れた位置からの観察対象となる。冒険者たちはスキルを使って隠れるが、俺は彼らが戻る前に扉を抜けてその場を離れる。
この出来事は、俺が人前に出るのは話せるようになってからにしようと考えるきっかけとなる。
扉を抜けた後、進行すると道が複雑に分岐している地点に到達する。
スライムである彼は、一つの道を選び、進むことにする。
そこで、真っ黒で硬い鱗に覆われた大蛇と目が合う。
スライムは後退しようとするが、黒蛇はその動きに反応し、威嚇する。
彼は自身が特訓して得た「水刃」という技を使い、黒蛇の首を切り落とす。この技の効果は予想以上に強力であることを彼は実感する。
さらに、黒蛇を捕食し、「熱源感知」と「毒霧吐息」という二つのスキルを得る。
これにより、黒蛇に擬態することが可能となり、彼はその新たな能力について解析を行う。
彼は獲得したスキルが多いほど有利であることを認識し、今後も役立つスキルを積極的に獲得していく意向である。
黒蛇との戦いから三日が経過し、彼は依然として洞窟の中にいる。
彼は自身が迷っているのではないかという不安に駆られているが、洞窟で迷うということは通常考えられない。
不安を抱えつつも、「脳内マッピング」機能を発見し、活用することにする。これにより、彼は自分がループしていたことを確認し、新たな道を進む。
新しい風景に出会い、洞窟を抜けることができた。彼は洞窟内で多くの魔物と戦い、その能力を吸収している。
得たスキルには「毒霧吐息」「熱源感知」「麻痺吐息」「粘糸」「鋼糸」「吸血」「超音波」「身体装甲」が含まれる。
特に「超音波」のスキルは位置特定能力があり、発声器官を再現しようとする試みが始まる。
彼はこの新しい能力を発声に成功し、さらに能力の派生可能性を探求している。
最終的に洞窟から地上に出ることに成功し、太陽の光を浴びる。
太陽の下に数ヶ月ぶりに出た彼は、洞窟から出て森の中の丘を目の当たりにした。
森の中に進むと暗くなる可能性が高いため、彼はそこを通り過ぎた。その後、体内時計を利用して時間を知り、日が傾き始めたことを感じた。
彼は洞窟内で得た能力を研究し続けながら進んでいたが、あてもなく進む中で狼に襲われる。
しかし、声を出して狼を驚かせ逃げさせることに成功した。
この出来事から彼の周囲に魔物が寄り付かないことに気づいた。
後に、三十匹の人型魔物、子鬼族と遭遇し、彼はゴブリンと会話を試みる。
彼のスライムの姿が喋ることにゴブリンは驚くが、彼の力を認識し恐れた様子を見せた。
ゴブリンは彼を村に招待し、道中彼らの信仰する神が消失し、魔物が活動を活発化させたことなどを話した。
村に到着し、彼は村長によって迎えられ、話を進めるうちに、魔物の襲撃を受けている村を助けるよう頼まれる。
村長は彼に忠誠を誓うと申し出た。彼はこの申し出を受け入れ、村の守護者となることを決めた。
牙狼族は東の平原の覇者であり、その群れが行動するときはBランクの脅威と評価される。
一匹ずつでもCランクの能力を持つが、群れの真価はその統制された集団行動にある。
帝国の重要な貿易路であるため、牙狼族は帝国と頻繁に小競り合いを繰り返しているが、帝国の穀倉地帯への本格的な侵入は困難であり、それを試みると帝国の反撃を受けるリスクが高い。
ボスはそのリスクを避けるために慎重に行動しているが、魔物としての進化を求める本能との間で葛藤が生じている。
南にある肥沃な大地への進出を夢見るものの、その道はジュラの森を抜ける必要があり、そこには強力な魔物「暴風竜」ヴェルドラが存在すると信じられている。
しかし、ヴェルドラの気配が消失した今、森の魔物を狩り尽くし、森の覇者となることが可能かもしれないとボスは考え、進撃の準備を始める。
守護者になったリムルは、戦闘を意識し、ゴブリンたちを集めて準備を行った。
初めの命令は負傷者の治療であり、手前のゴブリンを捕食し、体内で治療後に吐き出して回復させた。
この奇異な行動により、ゴブリンたちは驚異の眼差しで彼を見つめた。
リムルは、治療が終わると柵の設置に取り掛かり、家を解体して素材を使い、周囲に強固な柵を設けた。
斥候を送り出し、夜通しの警戒を命じた。
牙狼族が動き出すことを斥候から報告された後、柵の隙間に矢狭間を設け、ゴブリンたちが弓を射る準備をした。
牙狼の攻撃は、計画通り柵のトラップで効果的に阻止された。
リムルは、ゴブリンたちの努力と自らの計画が報われるのを見て、安堵した。戦闘はリムルの指導のもと、順調に進められていた。
牙狼族のボスは想定外の展開に動揺し、配下の牙狼たちも戸惑い始める。
集団で力を発揮する牙狼族にとって、ボスへの不信は致命的な結果を招く可能性がある。
ボスはこの危機を自らの力を誇示することで乗り越えようとするが、リムルの罠にかかり、「粘糸」に捕らえられる。
その後、「水刃」によってボスは討たれる。
ボスの死後、牙狼族には服従か死かの選択が迫られ、彼らは動揺するが、最終的には服従を選ぶ。
リムルは牙狼に擬態し、牙狼の能力を得る。
これにより、ゴブリン村の戦いは平和的に終結する。
戦いが終わった後、戦いの後始末を考えることが困難であった。
寝床の確保や家の再建、牙狼族の面倒見といった課題が山積している。
リムルは、一晩考えた末、ゴブリンに牙狼族の世話をさせる計画を立てる。
翌朝、ゴブリン達を整列させ、ペアで協力するよう命じる。さらに、リムルはゴブリン達に名前を与えることを提案し、これが大きな興奮を呼ぶ。
名前を与える際、リムルは自身の魔素を使い果たし、数日間低位活動状態になる。
魔素の枯渇後、リムルは魔力が増強されていることを感じ、名前付けに魔素を使用することに関する理解を深める。
数日後、リムルが回復すると、ゴブリン達や牙狼族も大きく変化していることに驚く。
変化した魔物達はリムルの回復を喜び、新たな命名「ランガ」を受けた牙狼族の新リーダーが人語で話すほどの進化を遂げていた。
リーダーは戦後の後始末を考え、戦いの混乱で壊された家やゴブリンたちの寝床問題に直面している。
特に、魔物たちが大きく成長し、進化したことに驚いており、名前を付ける行為が魔物の進化を促す重要な要素であることを理解する。
進化したゴブリンたちは明るく、知性も高まっている。リーダーはこの進化に対応し、新しい共同生活のルールを設定し、ゴブリンたちに新しい生活の指針を提供する。
その中には、人間を襲わない、仲間内で争わない、他種族を見下さないという基本的な規則が含まれる。さらに、リグルドを「ゴブリン・ロード」として任命し、村の管理を彼に委ねることにする。
この新しい体制のもと、ゴブリンたちはドワーフ族との交流を計画し、必要な資源の調達を目指す。
リーダーはこの新しい挑戦に期待を寄せながら、ドワーフ族との出会いを楽しみにしている。
少女と魔人（アニメ7話）
主人公はイフリートとの共生により一命を取り留め、ユニークスキル「変質者」を得る。
このスキルにより、自我を保ちながらイフリートと同化し、炎の精霊としての力を宿る。
しかし、身体の支配権はイフリートにあり、主人公自身にはほとんど自由がない。
魔王レオンの側で静かに立つ日々を送っていたが、ある日、侵入者として現れた上級魔人ケーニッヒとの対決が起こる。
魔王が指示を出すものの、主人公は戸惑いつつもケーニッヒの攻撃に反応し、炎の力で応戦する。
自らの行動によってケーニッヒを倒し、その瞬間の充実感と後の空虚感に苛まれるが、イフリートの影響で感情が制御されているため、罪悪感は感じない。
その後も魔王の側で侵入者を排除する役割を果たし、魔王から「シズ」と名付けられる。
こうして、シズは炎の魔人として魔王の城で新たな存在として君臨することになる。
数年後、シズはイフリートとの共生により意志を持って動けるようになり、魔王レオンの居城の訓練施設で剣術を学んでいた。その訓練中にピリノという少女と友情を築く。ピリノは密かに風狐の幼子を世話しており、シズもそれを知って共に世話をすることになる。二人は風狐に「ピズ」という名前をつけ、仲良く過ごしていた。
しかし、ピズを城に連れて行ったことが悲劇の始まりとなる。
ピズが魔王レオンに威嚇したことで、シズの中のイフリートが反応し、ピズとピリノを焼き殺してしまう。
この出来事により、シズは友達を自分の手で殺してしまった事実と向き合い、絶望する。
彼女は人間としての感情を失い、魔人としての冷静さだけが残された。
シズはこの日から泣くことを止め、かつての自分を失ったと感じていた。魔王レオンはこの一件を静かに見守っていた。
第三章 ドワーフの王国にて（アニメ4、5話 漫画1巻 ４、5、6話 漫画2巻 7話）
リグルドはドワーフの王国への旅立ちの準備を昼までに整え、自らの息子リグルを含む五組の選抜を完了した。
リグルド自身も若返ったように意気込んでおり、リグルは隊長としての役割を任されていたが、彼自身もその任務に納得している様子だった。
ランガはリグルドを背に乗せ、彼らはアメルド大河に沿って北上を開始した。
ドワーフの王国はカナート大山脈の麓にあり、その大自然が創造した天然の要塞として知られている。
彼らの旅は順調に進み、計画より早くドワーフの王国に到着した。
門の前で行列ができており、通常は月に一度開く大門は閉ざされていたが、小さい扉からの出入りが可能であった。
その地は武装国家であり、厳重な警備体制が敷かれていたが、ドワーフの王国内では比較的自由に活動できるようである。
一方で、ゴブタと共に列に並んでいたリムルは、冒険者に絡まれる状況に遭遇し、脅迫された。
彼らは身の危険を感じながらも、互いの対話と行動で危機を乗り越えようとしていた。
ドワーフの王国は自由貿易都市であり、異種族間の交易の中心地であるため、ドワーフの英雄王によって内部での武力行為が禁止されており、平和が保たれていた。
しかし、門の外では彼らが魔物と見なされ、攻撃の対象となっていた。
リムルらはドワーフの警備隊によって詰め所に連行され、リムルのスライムの変身能力についての詳細な取り調べが行われた。
リムルは途中でスライムに戻って逃走を試みたが、容易に捕まってしまった。
彼の提供した回復薬が鉱山での事故の治療に役立ったため、感謝される。
リムルと警備隊員との間には、彼の変身能力やその他の事件についての議論が繰り広げられた。
最終的に、リムルは解放され、地元の鍛冶師を紹介された上で、地域社会に貢献するための連携を深めることになった。
カイジンは、東の帝国が動くかもしれないという噂を耳にしても、その話には信じがたいと感じていた。平和な時代が続いている中で、帝国が侵略する必要があるわけがないと考えるのだ。しかしながら、武具の製作を生業とする彼にとっては、戦争が起これば大きな商機が訪れる可能性もある。それにもかかわらず、突然増えた仕事の量に苦慮している。
さらに、彼の悩みを深めるのは、大臣からの重圧と信頼関係に関わる問題だ。
期限が迫る中で、仕事を断れば信用問題に発展しかねない状況にある。
そんな時、彼が依頼していた鉱石採掘を行っていたドワーフ族の三兄弟が彼のもとを訪れた。
彼らは以前自分たちが経営していた店を乗っ取られ、多くの逆境に直面した末にカイジンに助けを求めてきたのだった。
カイジンは彼らを雇い入れるが、彼の店は主に武具を扱っているため、彼らに適した仕事はなかった。
そこで彼は、彼らに鉱石や素材の収集を指揮させることに決めた。
しかし、昨日鉱石を採取していた場所で魔物に襲われたことが明らかになり、鉱石採取の安全が懸念されるようになる。
この問題をどう解決すべきか、カイジンと三兄弟は苦悩していた。
カイジンは、戦争の懸念から国々が武具の注文を急増させている中で、特に剣の製作に苦労している状況である。
その材料不足は、かつて彼が大臣の依頼を断ったことへの報復と思われる。
大臣はカイジンが拒否したことに逆恨みし、材料を買い占めて製作を困難にしている可能性がある。
カイジンは期限が迫る中、魔鉱石が必要であるが、それが手に入らないため、剣が作れずにいる。
そんな彼のもとに、過去に助けた者たちが集い、窮地を救おうとする展開である。この義理堅さが、彼の人間性を浮き彫りにしている。
打ち上げを兼ねて夜の店に訪れた一行は、納品成功を祝うために集まっていた。
店内では美しいエルフが接客しており、リムルはその美しさに興奮を隠せなかった。
しかし、楽しい時間も一転し、ベスター大臣が現れる。
彼はリムルを侮辱し、トラブルを引き起こす。
この際、カイジンは大臣に立ち向かい、リムルを守った。
結局、カイジンはリムルの求めていた職人であり、彼の行動から二人は強固な絆で結ばれた。
カイジンが騒動を起こし、カイドウが警備兵を引き連れて現場に駆けつける。
カイジンは大臣ベスターを殴ったため、カイドウは彼らを一時拘束する。
その後、リムルは店のママさんに迷惑料として金貨を渡す。
その後、彼らは王宮に連行されるが、厳しい拘束ではなく、比較的良い扱いを受ける。
カイジンは過去に王宮騎士団の団長を務めており、ベスター大臣との間に確執があったことが明かされる。
ベスターはカイジンが軍に復帰することを恐れており、カイジンはこれを機に国を去る可能性を示唆する。
この状況でカイジンと仲間たちは釈放後の計画を相談し、一致団結して未来を模索することになる。
裁判の日、カイジンとリムルらは王の前に連行される。王は圧倒的な威厳を持つドワーフの英雄王、ガゼル・ドワルゴであった。
裁判が開始され、貴族しか発言できない中、代理人が意外にもベスター大臣の側に立ち、彼らが店でベスターに暴行を加えたと主張した。
これに対しカイジンは反論できず、罪が確定するかと思われたが、王が介入。
カイジンは王との旧知の仲であり、王はカイジンに再び王国への帰還を持ちかけるが、カイジンは新たな主を得たとして拒否。
王は最終的にカイジンとその仲間たちを国外追放の判決を下す。
彼らは店に戻り、出発の準備を整える。
その際、ゴブタが自力で蜘蛛の粘糸から逃れ、狼の召喚に成功していたことが明らかになる。
彼らは旅の支度を整え、森の入り口でリグル達との待ち合わせ場所に向かう。
場は静寂に包まれていた。王の前でベスターが王に縋り付くが、王は冷徹に忠実な臣を失うことについて言及する。
王の話によると、失う臣はカイジンではなくベスター自身である。
ベスターは返答に窮し、王は彼の忠誠を期待していたが、ベスターはそれに応えられなかった。
最終的に、王はベスターに王宮への立ち入り禁止を命じ、彼に最後の言葉を贈る。
その後、ベスターは退出し、王は暗部にスライムの動向を監視するよう命令する。この命令の重要さを認識した暗部は消えていく。
王は、そのスライムが何者かについて深く思案する。
森の入り口でリグルたちと合流し、旅の準備を整えた。
カイジンや他のドワーフ三兄弟を仲間に加え、金貨二十枚を稼ぎ、ドワーフの国での冒険を終えた。
差別のないドワーフの国での経験は肯定的だったが、細工物や防具を見学する機会はなかった。
旅立つ段階でランガという生き物に乗る計画があり、最初はドワーフたちが驚いていたが、最終的には擬態技能を使い、全員が満足する解決策を見つけた。
この過程でカイジンたちは一時気絶したが、無事に旅を再開し、予定通りに目的地に到着した。
少女と勇者
城は魔王によって放棄され、炎の上位精霊であるイフリートとしての主人公は捨石として残された。魔王は最後まで主人公を道具として扱い、名前を与えたことが唯一の優しさだった。主人公は魔王を恨んではおらず、自身が魔王に従うのが自分の意思なのか、それともイフリートの意思なのかを今も理解できていない。
勇者として現れた少女は、魔王に匹敵する美貌を持ち、黒銀の髪を一つにまとめていた。彼女の前で、主人公は炎で造った剣を振るうが、勇者の刀に簡単に受け止められる。黒騎士に鍛えられた剣技も通用せず、勇者の前には完全に敗れた。
勇者は、戦いの後、主人公に対して話しかけ、彼女がこの世界でどのように生きてきたかを尋ねた。主人公は自らの過去と行動をすべて勇者に話し、自分の存在が少しでも誰かの記憶に残ることを望んだ。勇者はそれを受け入れ、「もう大丈夫だよ。今までよく頑張ったね」と言って主人公を慰めた。これにより、主人公は初めて安堵感を得て、勇者に感情を露わにして泣いた。
勇者に保護されることになった。
勇者は大火傷の痕を見て表情を曇らせたが、治癒は叶わず、代わりに魔法抵抗を高める「抗魔の仮面」を提供した。
この仮面はイフリートを抑制し、抑圧されていた感情を解放させる効果もあった。
孤独や恐怖、怒りなどが溢れ出し、勇者は彼女を慰め、支え続けた。
次第に勇者の励ましで心が開き、冒険者互助組合で学びながら成長した。勇者の教えにより、冒険に参加し、周囲からも認められるようになった。
しかし数年後、勇者は彼女を残し旅立った。
その理由は不明だが、彼女は再会を信じて、自身の成長を誓った。
勇者が去った後、彼女は広く諸国を巡り、苦しんでいる人々を助けたいと思って行動した。
冒険者として活動する彼女は、イフリートと同化したことで若く見え続けるが、これも何かの呪縛のように感じた。
彼女が所属していた冒険者互助組合では、自由ながらも危険に直面することが多かったが、それにより彼女はさらに尊敬されるようになった。
ある日、町がドラゴンに襲われる大事件が起こり、彼女はイフリートの力を使い、昏睡状態になるほどの力を消耗しながらもドラゴンを撃退した。
しかし、この戦いで自身の気力の衰えを感じ取り、引退を考えるようになった。
その後、冒険者互助組合の纏め役であるハインツに相談し、イングラシア王国で教導官としての新たな道を歩むことを決めた。
第四章 爆炎の支配者（アニメ6、7、8話 漫画2巻 8、9、10、11話）
ゴブリンの村へ到着した彼らは、村の状態を見て懐かしさを覚えた。
村は柵で囲まれた広場で、旅から戻った彼らをホブゴブリンの住民たちが歓声を上げて出迎えた。
彼は、狩猟で得た素材をドワーフたちに渡し、彼らが衣服を作成することを期待した。
突然、リグルドが彼を大きめのテントへ案内し、そこで子鬼の族長たちが彼の配下に加えてほしいと懇願した。彼らは平伏し、彼を「偉大なるお方」と称えた。
戦力不足となった村を支援する意志を示しながらも、裏切りがあれば厳しく対処する覚悟を決めた彼は、ゴブリンたちを受け入れることを決定した。
ゴブリンたちが村に戻り、その後の対応を待つことになった。
彼らはゴブリンの村に到着し、数多くのゴブリンを受け入れたが、村のスペースには収容できない数だった。
そのため、新たな居住地を探すことを考え、水源に近く農地に適した開けた場所を選んだ。
彼はドワーフとゴブリンの住処を衛生的に整えることを計画し、建設班を指名して現地測量を開始させた。
また、五百匹近くのゴブリンに名前を付け、族長を含む重要な位置づけを行い、新たな村の建設に向けた準備を進めた。
彼らは新たな住処への第一歩を踏み出す準備が整った。
フューズは自由組合ブルムンド支部のギルドマスターで、A-ランクの冒険者でもある。
彼は帝国の動向を調査させていたが、特に動きはなかった。そこで、継続して帝国の監視を命じた。
彼の指示で、Bランクの冒険者で構成されたチームがヴェルドラの封印されている洞窟を調査していた。チームは無事に戻り、洞窟内部での調査結果を報告した。
洞窟内での戦闘や、守護者嵐蛇を回避し、ヴェルドラの消失を確認した。
帰還した冒険者たちには三日間の休暇を与えた後、再度森の調査を命じた。
フューズはこれにより何が起こっているのかを探ろうと考えている。
森で新たな町の建設作業が進んでいる。まずは上下水管路の設置が行われており、住宅はまだ建てられていない。水質管理の施設も予定しており、水は川から直接引き、浄化後に各家庭に供給する計画だ。
下水は木製の溝を地下に設置し、防腐処理とセメント固めを施している。
町の外れには下水処理施設を建設予定で、そこで肥料を生成する。
仮設の寝泊まり施設も建てられており、区画整理は順調に進んでいる。
町の配置は十字形の大通りを中心に設計されており、集団行動が取りやすいようになっている。
また、魔物としてのゴブリンはFランクであったが、ホブゴブリンはC～Dランクに相当し、進化により知能や体格が向上している。
特にリグルドは王に任命され、他の族長たちとともに能力が高い。
町の設計や建設は彼らの進化した能力に支えられている。
ある時、四人の冒険者がリムルのもとを訪れた。
この集まりは、彼らがギルドからの依頼を受けて周辺地域の調査を行っていることを明らかにした。
リーダーであるカバルとその仲間たちは、周辺で怪しい事が起きていないかを調査していたが、特に目立った発見はなく、調査は困難を極めていた。
彼らはまた、邪竜ヴェルドラの封印されていた洞窟を調査し、その場所で異常な魔素の低下を経験している。
しかしながら、具体的な成果は挙げられておらず、ただの洞窟としての価値しか見いだせなかったと報告している。
リムルはこの情報を基に、彼らの経験を詳しく聞いた。
洞窟の価値が低下したことで、その地域に対する関心が薄れる可能性があると考え、町の引越しを検討していた。
しかし、その地域は国家の支配下にないため、そのまま現地に留まることも可能であると判断された。
話し合いの中で、仮面の女性、シズが突然意識を失う事件が発生し、一同はその対応に追われることとなった。
シズが詠唱を始めると、エレンたちはすぐに行動を開始した。シズが引き起こした小規模な爆発で、冒険者たちが少し怪我をしたが、深刻なものではなかった。その後、シズはさらに力を増し、彼女を中心に更なる爆発が発生し、リムルのテントが破壊された。彼女の周囲で異常な現象が続く中、リグルドは指示に従い、避難を開始する。
シズはその場で異常な魔力を発動させ、その結果、イフリートという強力な炎の精霊が現れた。イフリートの出現により、状況は一層悪化。イフリートはその場で圧倒的な力を見せつけ、周囲の環境に甚大な破壊をもたらした。
冒険者たちはイフリートの強大な力に対抗するために必死に戦ったが、彼らの力ではイフリートに勝つことはできないと悟る。結局、彼らはイフリートの攻撃を避けることしかできず、リムルが直接対峙する形となった。リムルは戦いを制するため、新たに習得した水氷大魔槍を使用し、サラマンダーを消滅させた。
しかし、イフリートは分身を形成し、リムルに複数方向から同時攻撃を仕掛ける。リムルは各攻撃を計算し、効果的に回避しながら対抗した。イフリートの最後の自爆試みは、冒険者たちに重大なダメージを与えたが、リムルの迅速な対応により、致命傷には至らなかった。
結局、リムルと冒険者たちはイフリートを制圧することに成功し、危険な状況を乗り越えた。事件後、彼らは互いに協力し合い、再び安全な生活を取り戻すことを誓った。
リムルは「熱変動耐性」によりイフリートの炎攻撃が無効化されていることに気付いた。
この事実から、戦いが有利に進行していることを確認し、自身の勝利が確実であると感じた。
彼は戦闘を終わらせるために、イフリートの本体の核を狙い、自分の作った「粘鋼糸」でイフリートを捕縛する。
この糸はリムルの耐性を反映しており、炎で焼き切れない性質を持っていた。
リムルはイフリートを完全に制圧し、「ユニークスキル『捕食者』」を使用してイフリートを消滅させる。
最終的に、場にはリムルと一人の老婆だけが残された。
この老婆が恐らくはイフリートに操られていたシズである可能性が示唆される。
冒険者としての活動を引退した女性が、自分と似た境遇にある少女ヒナタと少年ユウキを教えていたが、ヒナタは突然去ってしまった。
一方、ユウキは冒険者互助組合を発展させ、新しいシステムを築き上げた。
女性はユウキを支えながら教導官として働いており、自由組合が発展するにつれ、魔物の管理や冒険者の安全確保などのシステムが確立された。
後年、女性は自由組合の総帥になったユウキのもとを去り、ヴェルドラの消失を調査するためにブルムンド王国を訪れたが、彼女の寿命が尽きかけていることを自覚していた。
彼女は最後に魔王の居城を目指しており、イフリートの意識が乗っ取る前に何かを成し遂げようとしている。
彼女の意識が戻ることはないかもしれないと思いつつ、同郷の者として最後まで面倒を見ることを決心する。
一方、治療薬を使用し元気になった三人の冒険者たちは、火傷の痕もなく完全に回復し、その回復ぶりに驚いていた。
冒険者たちは自分たちの危険手当について口論していたが、落ち着いた後で彼らは冒険者登録の伝言をギルドマスターへ伝えることを約束する。
彼は彼らに粘鋼糸衣、甲殻鱗鎧、硬革鎧といった装備品を餞別として渡し、彼らから大変喜ばれる。三人は彼のことを旦那と呼んで懐いたが、シズさんのことを気にしながらも三日間の滞在後に旅立った。
彼らのお人好しの性格を考慮し、彼はシズさんの面倒を見ることを約束した。
一週間後、シズが意識を取り戻した。
魔人化しても記憶は鮮明で、日本のことを懐かしんでいた。
リムルは彼女に本当の名前、三上悟を明かし、彼女から同郷者だと気付かれた。
シズはリムルに、彼女が受けた呪いを食べてくれるよう頼む。
リムルは彼女の願いを受け入れ、彼女が呪いをかけたレオン・クロムウェルへの憎しみを引き継ぐことを約束する。
その後、シズはリムルに感謝を伝え、彼の中で安らかに息を引き取る。
コツンコツンという音に顔を上げた少女は、幼く可愛らしい顔立ちで安堵し微笑みを浮かべた。
しかし、その人影は首を振り、ある方向を指差した。
少女は悲しげな表情を浮かべつつ、指差す方向を見ると、母親がそこにいた。喜びを身体中で表現しながら母親に駆け寄る少女を確認した人影は、消えた。
これは少女の想いが生み出した幻かもしれない。
この出来事により、少女の長い旅は終わりを告げた。
終章 受け継がれる姿（アニメ8話 漫画2巻 11話）
シズが逝去し、主人公に新たな目標と能力を与えた。
リムルはこれまでの困難を乗り越えてきたが、今後は「魔王」に関する情報収集も必要となる。
約束を守るという決意のもと、ユニークスキル「変質者」とエクストラスキル「炎熱操作」を得る。
さらに、炎の巨人との戦いを経て、その能力も手に入れた。
テント内で人間の擬態を試みるも、思いがけず、身体の変化が発生し、自分の過去の姿へと変わってしまうことに驚愕する。
新たな能力である分身体を使って自身の全身を確認しようとするが、思いがけず美少女または美少年として再現され、その外見がシズの遺伝子によるものであることを悟る。
リムルはスライムの身体に戻る代わりに、新たな身体での活動を考える。
黒霧を使わずに分身体を形成し、さまざまな形態への擬態が可能であることを発見する。
この新しい形態によって、身体能力が向上し、魔素の消費も必要なくなった。
最終的に、リムルは新しい姿での生活を楽しむことを決意する。
何という事もない普通の人生を送るはずだった三上悟は、スライムとしての生まれ変わりを果たす。
リムルと名付けられたこのスライムは、一人の女性の想いと姿を受け継ぎ、一つの目的を得る。
リムルを中心にして、世界は激動の時代を迎えることになる。
外伝 ゴブタの大冒険
ゴブタはただのゴブリンとして生活していたが、ある日、人間に追われることになる。
ゴブリンにとって畑はただの食料源であり、人間のテリトリーという概念を理解していなかったため、無意識のうちに人間とのトラブルを引き起こす。
一方、村では長老を含む有力者たちが集まり、コボルトの商人と交渉していたが、魔法の武具が大きすぎてゴブリンには扱いづらく、コボルトの商人も引き取ってはくれない状況であった。
そこでドワーフ王国まで武具を売りに行く案が出され、長老たちによってゴブタが派遣されることに決まる。
ゴブリンの短い寿命と言語の習得がない文化の中で、ゴブタはその重大な任務を引き受けることになる。
ゴブタは長い荷物を抱え、二ヶ月かけての旅立ちを余儀なくされる。
旅の途中、彼は馬車を思い出し、自ら手引き台車を作るアイデアを思いつく。
円形の盾と棒を用いて台車を製作し、食料と水を準備して村を出発する。
しかし、途中で食料が尽き、水も少なくなり、困難が増す中、偶然見つけた毒キノコを生で食べ、安全に済む。
その後、ゴブタは野苺や木の実を採取し、旅を続けるが、毒キノコを見て避ける。勘違いで、食べられるキノコだと思ったものを懐にしまう。
その後、ゴブタは採取した食料を背負って、再び旅を続けることになる。
ゴブリン村を出発して約一か月後、ゴブタは大河に到達し、その壮大さに感動する。
方向を間違えないように注意深く進むが、途中で方向感覚に混乱し、木の棒の倒れた向きで進む方向を決める。
その後、旅が単調になり始める中、水飲み場で動物たちが水を飲む姿を見かける。
ゴブタは野ウサギを狙い、石を投げて仕留めるが、それがきっかけでブレードタイガーという強敵に遭遇する。
危機的な状況の中、ゴブタは間違って投げたキノコがブレードタイガーに命中し、そのキノコの胞子でブレードタイガーが動けなくなる。
その隙にゴブタは逃げ出し、安全な場所で野ウサギを調理して食べる。危険を乗り越え、次の日に向けて前向きな気持ちを持つゴブタは、食事を楽しむのだった。
ブレードタイガーとの遭遇からさらに一月が経過し、ゴブタはドワーフ王国への道中、目立ったトラブルもなく進行していた。
しかし、食糧が尽きかけており、周囲の景色に心を奪われつつも、ゴブタは現実的な問題に直面していた。
その中、ドワーフ王国の国境に近い地域で、武装した人間の戦士たちに遭遇し、危険な状況に陥る。彼らはゴブタが運んでいるマジックアイテムを狙っており、単にアイテムだけでなく命の危険も感じる状況となる。
しかし、ゴブリナという人鬼の戦士が率いるコボルト族の隊商の介入により、ゴブタはなんとか危機を逃れる。
人鬼たちの力により、襲撃者たちは撤退を余儀なくされ、ゴブタは再び命拾いするのであった。
助かった事で安堵したゴブタは、馬車の中で気絶していた。馬車の揺れで目を覚ましたゴブタは、赤茶色の髪のゴブリナに看病され、彼女の美貌に心奪われてしまう。ゴブタは彼女に愛の告白をするが、ゴブリナからは冷たく断られる。この初恋は失恋で終わるが、ゴブタはドワーフ王国に無事到着し、目的地であるドワーフの店に荷物を売却する。
ドワーフ達との取引はスムーズで、特に問題はなかった。ゴブタの所持していたナイフについては、ドワーフがその魔力の消耗を告げ、短命であることを説明する。取引後、ゴブタは転送屋を利用し、重たい荷物を送る手配をする。彼は紹介してくれたドワーフに礼を言うために買取所へ戻り、その場で厚手のコートと干物を含むリュックを受け取る。
その後、ゴブタはドワーフ王国を散策し、美しい景色と技術に感動するが、自分の体臭のために他の人々に不快感を与えてしまう。この不快感から逃れるために、ゴブタは帰路につくことを決める。帰路につく前に、美しいエルフの女性たちを見て新たな目標を設定する。ゴブタは強くなることを心に誓い、ドワーフ王国での一晩を過ごした後、帰路に着くのであった。
門を出たゴブタに、コボルトの商人が声をかける。
商人達も帰路につく途中であり、ゴブタを馬車に乗せてくれることにする。
商人の言葉はゴブタを安心させる口実であり、ゴブタは頼られていると誤解し、喜ぶ。
途中、何のトラブルもなく、ゴブタは木の実を採取し、食材調達で活躍する。しかし、再びブレードタイガーが現れ、彼の怒りは収まっておらず、復讐を誓っていた。
姐御らはブレードタイガーの危険を認識し、逃げる計画を立てるが、ゴブタは逃げる代わりに、ブレードタイガーに立ち向かう決意をする。
ゴブタはブレードタイガーを誘導し、最終的には火炎の短剣を使用してブレードタイガーを攻撃する。
しかし、火炎の短剣はブレードタイガーに弾かれ、その反動で爆発するキノコが周囲に広がる。
この連鎖爆発によりブレードタイガーは大きなダメージを受け、最終的に護衛の戦士達に討伐される。
こうしてゴブタはまたしても大きな危機を乗り越え、商人達とともに安全に帰路につくのであった。
別れ道にて、ゴブタは森の奥へと向かう一方で、商人達は川沿いに進んで魔王の領地へと進む事になる。
ゴブタは火炎の短剣が壊れて再び台車を引く事になったことをぼやくが、その表情は能天気なままである。
商人達はゴブタに感謝の言葉を述べ、ゴブタは照れ笑いを浮かべる。姐御は何かを言いかけるも、ゴブタの発言により思い留まり、ゴブタがさらに強くなるよう発破をかける。
そうしてゴブタの恋は実ることなく、二人は別々の道を歩むことになる。
護衛の戦士や商人達はゴブタを見送りながら、ゴブタが異なる存在であることを認め、その生存能力を称賛する。
同シリーズ
転生したらスライムだった件 シリーズ
小説版
漫画版
その他フィクション
コミックス(外伝含む）
『「転生したらスライムだった件～魔物の国の歩き方～」（ライドコミックス）』
『転生したらスライムだった件 異聞 ～魔国暮らしのトリニティ～（月刊少年シリウス）』
『転スラ日記 転生したらスライムだった件（月刊少年シリウス）』
『転ちゅら！ 転生したらスライムだった件（月刊少年シリウス）』
『転生したらスライムだった件 クレイマンＲＥＶＥＮＧＥ（月刊少年シリウス）』
ＴＶアニメ
転生したらスライムだった件 3期(2024年4月から）
劇場版
PV
OP
ED
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